特開2015-229341(P2015-229341A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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  • 特開2015229341-装飾表示体及びそれを備える遊技機 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-229341(P2015-229341A)
(43)【公開日】2015年12月21日
(54)【発明の名称】装飾表示体及びそれを備える遊技機
(51)【国際特許分類】
   B41M 3/06 20060101AFI20151124BHJP
   A63F 7/02 20060101ALI20151124BHJP
【FI】
   B41M3/06 C
   A63F7/02 310C
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2014-118251(P2014-118251)
(22)【出願日】2014年6月9日
(71)【出願人】
【識別番号】000154679
【氏名又は名称】株式会社平和
(74)【代理人】
【識別番号】100060759
【弁理士】
【氏名又は名称】竹沢 荘一
(74)【代理人】
【識別番号】100087893
【弁理士】
【氏名又は名称】中馬 典嗣
(72)【発明者】
【氏名】今村 徹
【テーマコード(参考)】
2C088
2H113
【Fターム(参考)】
2C088EA02
2C088EA06
2H113AA06
2H113BB07
2H113BB22
2H113BC10
2H113BC13
2H113CA31
2H113CA46
2H113DA57
2H113DA58
(57)【要約】
【課題】装飾表示体及びそれを備える遊技機において、良好な金属調の加飾表現を実現する。
【解決手段】シート状又は板状の透明素材22の裏面に、無色透明インキにより所定図柄Aを象り、かつ所定図柄Aに凹凸をつけた無色透明インキ層23を印刷形成し、無色透明インキ層23上に銀色の鏡面インキにより所定図柄Aを象った鏡面インキ層24を印刷形成し、透明素材22の表面に、黄色の有色透明インキにより所定図柄Aを象り、かつ透明素材22及び無色透明インキ層23を介して、鏡面インキ層24に重なり合う有色透明インキ層25を印刷形成する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状又は板状の透明素材の裏面に、鏡面インキにより所定図柄を象った鏡面インキ層を印刷形成し、
前記透明素材の表面に、有色透明インキにより前記所定図柄を象り、かつ前記透明素材を介して、前記鏡面インキ層に重なり合う有色透明インキ層を印刷形成したことを特徴とする装飾表示体。
【請求項2】
シート状又は板状の透明素材の裏面に、無色透明インキにより所定図柄を象り、かつ当該所定図柄に凹凸をつけた無色透明インキ層を印刷形成し、
前記無色透明インキ層上に鏡面インキにより前記所定図柄を象った鏡面インキ層を印刷形成し、
前記透明素材の表面に、有色透明インキにより前記所定図柄を象り、かつ前記透明素材及び前記無色透明インキ層を介して、前記鏡面インキ層に重なり合う有色透明インキ層を印刷形成したことを特徴とする装飾表示体。
【請求項3】
前記鏡面インキ層を、銀色の鏡面インキにより形成し、
前記有色透明インキ層を、黄色透明インキにより形成し、
前記所定図柄は、前記鏡面インキ層に前記有色透明インキ層が重なり合うことで金色に象られることを特徴とする請求項1または2記載の装飾表示体。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載された装飾表示体を遊技盤の前面に貼着したことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スロットマシン、パチンコ機等の遊技機の前面を装飾する装飾表示体に関し、特に、装飾又は表示のための文字、図形、模様等(以下、「図柄」という)が金属調の加飾表現を可能にした装飾表示体及びそれを備える遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機(パチンコ機)は、遊技盤の前面にガイドレールによって包囲された略円形の遊技領域を有し、遊技領域に遊技球を打ち込むことによって所定の遊技が行われるものである。
また、遊技盤には、遊技者の視覚演出を向上させるため、図柄を立体的に表現させると共に金属調の加飾表現を可能にした装飾表示体が設けられる。
例えば、特許文献1に記載の装飾表示体は、PC(ポリカーボネート)、PET(ポリエチレンテレフタラート)等で形成される光透過性の基材シート上に有色インキにより有色透明インキ層(図柄層)を印刷形成し、この基材シート及び有色透明インキ層上に、紫外線硬化インキ層をもって凹凸状の乱反射領域を印刷形成し、さらに、紫外線硬化インキ層が形成された面に金属粉を混入させた鏡面インキ層を重ねて印刷形成することで、基材シートの裏面(反印刷面)から装飾表示体を見た場合、金属光沢とメタリック調の光が形成されることで、金属調の立体的な凹凸加工感を醸し出すようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−237478号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の装飾表示体は、有色透明インキ層が印刷形成された面に金属粉が混入された鏡面インキが重ねて印刷形成されることから、異なる物質の混在に起因して、特に、金色の光沢を表現させる場合には、色調整が困難であると共に、光沢が全体的にくすんでしまい、鮮やかな金色の光沢を表現させることは極めて困難である。
【0005】
本発明は、かかる課題に鑑みなされたものであり、良好な金属調の加飾表現を実現した装飾表示体及びそれを備える遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、第1の発明は、装飾表示体において、シート状又は板状の透明素材の裏面に、鏡面インキにより所定図柄を象った鏡面インキ層を印刷形成し、前記透明素材の表面に、有色透明インキにより前記所定図柄を象り、かつ前記透明素材を介して、前記鏡面インキ層に重なり合う有色透明インキ層を印刷形成したことを特徴とする。
【0007】
上記構成により、有色透明インキ層と鏡面インキ層は、透明素材を境界として分離された形態で印刷形成されることから、鮮やかな金属調の加飾表現を実現することができる。
【0008】
第2の発明は、装飾表示体において、シート状又は板状の透明素材の裏面に、無色透明インキにより所定図柄を象り、かつ当該所定図柄に凹凸をつけた無色透明インキ層を印刷形成し、前記無色透明インキ層上に鏡面インキにより前記所定図柄を象った鏡面インキ層を印刷形成し、前記透明素材の表面に、有色透明インキにより前記所定図柄を象り、かつ前記透明素材及び前記無色透明インキ層を介して、前記鏡面インキ層に重なり合う有色透明インキ層を印刷形成したことを特徴とする。
【0009】
上記構成により、有色透明インキ層と鏡面インキ層は、透明素材及び無色透明インキ層を境界として分離された形態で印刷形成されることから、立体的で鮮やかな金属調の加飾表現を実現することができる。
【0010】
第3の発明は、第1または2の発明において、前記鏡面インキ層を、銀色の鏡面インキにより形成し、前記有色透明インキ層を、黄色透明インキにより形成し、前記所定図柄は、前記鏡面インキ層に前記有色透明インキ層が重なり合うことで金色に象られることを特徴とする。
【0011】
上述構成により、所定の図柄を恰も小判のように光り輝かせることができる。
【0012】
第4の発明は、第1〜第3のいずれかの発明において、遊技機にあって、装飾表示体を遊技盤の前面に貼着したことを特徴とする。
【0013】
上記構成により、遊技盤の前面を鮮やかに光り輝く加飾表現することができ、遊技者の視覚演出を向上させることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、有色透明インキ層と鏡面インキ層が、少なくとも透明素材を境界として分離された形態で印刷形成されるため、常に安定した状態で良好な金属調の加飾表現を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係る遊技機の斜視図である。
図2】遊技盤の正面図である。
図3】装飾表示体の正面図である。
図4図3におけるIV−IV線拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための一実施形態を、添付図面を参照しながら詳述する。なお、以下の実施形態は本出願の特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、実施形態の中で説明される特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0017】
以下の説明において遊技機1の各部の左右方向は、その遊技機1の正面に対面する者にとっての左右方向に合わせて説明する。
【0018】
図1に示すように、遊技機1は、遊技場の島設備に設置される矩形枠状の外枠2と、当該外枠2の左枠部に図示略の蝶番により垂直軸回りに開閉自在に取り付けられる内枠3と、当該内枠3に装着され、各種要素が組み付けられる図2に示す遊技盤4と、当該遊技盤4の前側にあって、内枠3の左枠部に上下の蝶番5、5により垂直軸回りに開閉自在に取り付けられ、遊技盤4の前面を遊技者が透視し得るガラス板61を嵌め込んだガラス枠6と、遊技盤4の後側に設けられ賞球や貸球等の遊技球を払出可能な図示略の払出装置と、ガラス枠6の下部に設けられ、払出装置から払い出される遊技球を貯留するための上受皿部7と、ガラス枠6の下部裏側に設けられ上受皿部7に貯留されている遊技球を導入して遊技盤4の前面に形成される遊技領域41へ向けて発射するための図示略の発射装置と、上受皿部7に遊技球が満杯になった際、溢れ球を導入可能な下受皿部8と、ガラス枠6の前面右下部に設けられ上受皿部7に貯留された遊技球を遊技領域41へ打ち出す際に操作される発射ハンドル9と、ガラス枠6の上部に設けられ遊技状況に応じた効果音を出力するスピーカ10L、10Rと、ガラス枠6に設けられ遊技状況に応じて点灯及び点滅する照明演出を行う電飾装置11と、遊技盤4の後側に設置される表示装置12(図2に点線で表示)と、遊技盤1の裏側に設置され、遊技進行及び遊技演出を制御するためのマイクロコンピュータにより構成される図示略の制御装置等を備える。
【0019】
表示装置12は、遊技盤4の後側に設置され、例えば液晶ディスプレイから構成されることで、ガラス枠6のガラス板61を透して遊技者が視認可能な遊技領域41の略中央部分に遊技に係わる情報である各種キャラクタや左列、中列、右列の3列の数字等で構成される図示略の演出図柄を前述の特別図柄の変動表示、及び停止表示と同期させるように変動、停止表示すると共に、そのときの遊技進行に応じた動画を表示することによって遊技の盛り上げ演出を行う。
【0020】
図2に示すように、遊技盤4は、アクリル樹脂等の透明な合成樹脂板により正面視略方形に形成されると共に、前面には、内側ガイドレール42及び外側ガイドレール43によって包囲される略円形の遊技領域41が形成される。
【0021】
遊技領域41には、表示装置12の周囲を装飾する枠状の装飾枠13と、遊技領域41に打ち込まれた遊技球の流下方向を変化させる多数の釘14及び単一の風車15と、遊技領域41を流下する遊技球のうち装飾枠13の左部に設けられたワープ孔131に進入した遊技球を導入し、当該遊技球を左右及び前後方向へ転動させる演出を行わせるステージ16と、当該ステージ16の下方にあって、遊技領域41を流下する遊技球及びステージ16の前側から落下した遊技球が入賞可能な始動入賞口17と、遊技領域41の右領域(装飾枠13の右側の領域)にあって、遊技球が通過可能なスルーチャッカ18と、遊技球の始動入賞口17への入賞に契機に行われる抽選の結果に基づいて遊技状態が通常の遊技から遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行した際、遊技領域41の右領域を流下する遊技球が大入賞口に入賞不能な閉鎖状態から大入賞口に入賞可能な開放状態に変化可能な図示略のアタッカーと、特別遊技状態終了後に遊技状態が特定遊技状態に移行した場合、右打ち遊技球が入賞不能な閉鎖状態から入賞可能な開放状態に変化可能な図示略の電チューと、遊技領域41に打ち込まれた遊技球のうち入賞しなかったアウト球を遊技盤4の裏面側に排出するアウト口19等が設けられる。
【0022】
上受皿部7に貯留された遊技球は、発射ハンドル9が回転操作されることにより、発射装置から発射されて、内外のガイドレール42、43により左斜め上方へ誘導されて、遊技領域41の左上部から遊技領域41内に打ち込まれることによって所定の遊技が行われる。
なお、遊技の進行については、公知であるので説明は省略する。
【0023】
(実施例)
図2に示すように、遊技盤4における遊技領域41の右領域の下部には、アタッカー、電チューに入賞した遊技球の移動通路を前側から閉塞する合成樹脂製の透明板20が設けられる。透明板20の表面、すなわち遊技球が流下しない部分には、遊技機1を前側から見て、金属調の加飾表現、すなわち小判のような輝きを有する図柄Aが印刷された装飾表示体21が貼着される。この装飾表示体21は、小判を模した図柄Aが小判のように光り輝くことで、遊技盤4の前面を鮮やかに光り輝く加飾表現を実現して、遊技者の視覚演出を向上させるものである。
【0024】
図3、4に示すように、装飾表示体21は、PET(ポリエチレンテレフタラート)、PC(ポリカーボネート)等により形成されるシート状又は板状の透明素材22の裏面(遊技機1を前側から見た場合の後側の面)22aに、無色透明インキ(例えば、紫外線硬化型スクリーンインキ)を用いて凹凸をつけた厚盛り印刷を行うことで、例えば本実施例のように小判を模した図柄Aを象った無色透明インキ層23を印刷形成し、さらに、図柄Aを象った無色透明インキ層23上に例えばアルミ粉等の金属粉を混合した銀色の鏡面インキ(例えば、紫外線硬化型スクリーンインキ)により図柄Aを象った鏡面インキ層24を印刷形成する。
【0025】
さらに、透明素材22の表面(遊技機1を前側から見た場合の前側の面)22bで、かつ透明素材22及び無色透明インキ層23を介して、銀色の鏡面インキ層24に重なり合う面に、黄色の有色透明インキにより図柄Aを象った有色透明インキ層25を印刷形成することによって構成される。なお、好ましくは、有色透明インキ層25上に、当該インキ層25を保護するため、保護インキを印刷形成するか、ラミネートフィルムを貼着する。
【0026】
上述により、本実施例の装飾表示体21においては、遊技機1の前側から見て、凹凸をつけた厚盛り印刷された無色透明インキ層23により小判を模した図柄Aが立体的に見え、また、黄色の有色透明インキ層25が透明素材22及び無色透明インキ層23を介して銀色の鏡面インキ層24に重なることで、コントラスト強くなり、小判を模した図柄Aが恰も小判の如く立体的表現を伴って鮮やかな金色に輝く加飾表現を実現する。
【0027】
すなわち、従来技術のように、例えば、透明素材22の裏面に小判を象った図柄Aを無色透明インキにより凹凸をつけた厚盛り印刷することで無色透明インキ層23を印刷形成し、さらに、無色透明インキ層23上に小判形状に合わせて銀色の鏡面インキにより鏡面インキ層24を印刷形成し、さらに、小判形状の鏡面インキ層24上に黄色の有色透明インキを重ねて有色透明インキ層25を印刷形成することで、金色の小判の光沢を表現した場合には、鏡面インキに混入される物質と有色透明インキに混入される物質が混在することに起因して反射層が濁ってしまう虞があることから、常に安定した金色の光沢を表現することは極めて困難である。
【0028】
これに対し、本実施例においては、黄色の有色透明インキ層25は、透明素材22及び無色透明インキ層23を境界として鏡面インキ層24と分離された形態で印刷形成されるため、異なる有色物質同士が混色する現象が発生しないため、常に安定した金色の金属調の加飾表現を得ることができる。
【0029】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、本実施形態に対して、次のような種々の変形や変更を施すことが可能である。
無色透明インキ層23を省略し、透明素材22の裏面に、鏡面インキにより図柄Aを象った鏡面インキ層24を印刷形成し、透明素材22の表面に、有色透明インキにより図柄Aを象り、かつ透明素材22を介して、鏡面インキ層24に重なり合う有色透明インキ層25を印刷形成する。これにより、有色透明インキ層25と鏡面インキ層24とが、透明素材22を境界として分離された形態で印刷形成されることから、異なる有色物質同士が混合する現象が発生しないため、金色の金属調の加飾表現を実現することができる。
【符号の説明】
【0030】
1 遊技機 2 外枠
3 内枠 4 遊技盤
41 遊技領域 42 内側ガイドレール
43 外側ガイドレール 5 蝶番
6 ガラス枠 61 ガラス板
7 上受皿部 8 下受皿部
9 発射ハンドル 10L、10R スピーカ
11 電飾装置 12 表示装置
13 装飾枠 131 ワープ孔
14 釘 15 風車
16 ステージ 17 始動入賞口
18 スルーチャッカ 19 アウト口
20 透明板 21 装飾表示体
22 透明素材 22a 裏面
22b 表面 23 無色透明インキ層
24 鏡面インキ層 25 有色透明インキ層
A 図柄
図1
図2
図3
図4