特開2015-229414(P2015-229414A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

▶ アイシン精機株式会社の特許一覧
<>
  • 特開2015229414-車両用開閉体照明装置 図000003
  • 特開2015229414-車両用開閉体照明装置 図000004
  • 特開2015229414-車両用開閉体照明装置 図000005
  • 特開2015229414-車両用開閉体照明装置 図000006
  • 特開2015229414-車両用開閉体照明装置 図000007
  • 特開2015229414-車両用開閉体照明装置 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-229414(P2015-229414A)
(43)【公開日】2015年12月21日
(54)【発明の名称】車両用開閉体照明装置
(51)【国際特許分類】
   B60Q 1/50 20060101AFI20151124BHJP
   B60Q 1/00 20060101ALI20151124BHJP
【FI】
   B60Q1/50 C
   B60Q1/00 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-116360(P2014-116360)
(22)【出願日】2014年6月5日
(71)【出願人】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】アイシン精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100170601
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 孝
(72)【発明者】
【氏名】福井 宣夫
(72)【発明者】
【氏名】関 誠雄
(72)【発明者】
【氏名】高柳 均
【テーマコード(参考)】
3K339
【Fターム(参考)】
3K339AA21
3K339AA22
3K339AA33
3K339AA34
3K339AA41
3K339BA04
3K339BA22
3K339BA23
3K339BA28
3K339CA23
3K339CA25
3K339DA01
3K339DA04
3K339DA05
3K339DA06
3K339EA05
3K339EA09
3K339FA01
3K339GA01
3K339GB16
3K339GB21
3K339GC01
3K339HA01
3K339HA02
3K339KA01
3K339KA06
3K339KA07
3K339KA11
3K339MC76
(57)【要約】
【課題】1つの照明装置で複数の照明用途を実現することができ、かつ設置によって車両のデザイン性を損なわない車両用開閉体照明装置を提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態に係る車両用開閉体照明装置は、車両のサイドドアのドアピラー部111に設けられたドアピラーガーニッシュ211と、ドアピラーガーニッシュ211に内蔵された光源405と、ドアピラーガーニッシュ211に内蔵され、光源405からの光を異なる複数の方向に伝送する導光板407と、ドアピラーガーニッシュ211に設けられ、導光板407により伝送された光を外部に発光する側方発光部221および後方発光部222とを備える。
【選択図】 図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の開閉体に設けられた意匠部品と、
前記意匠部品に内蔵された光源と、
前記意匠部品に内蔵され、前記光源からの光を異なる複数の方向に伝送する伝送部と、
前記意匠部品に設けられ、前記伝送部により伝送された光を外部に発光する複数の発光部とを備える車両用開閉体照明装置。
【請求項2】
前記複数の発光部は第1の発光部と第2の発光部とを備え、前記第1の発光部は車両の側面外側に向けて発光し、前記第2の発光部は車両の後方に向けて発光する請求項1に記載の車両用開閉体照明装置。
【請求項3】
前記第1の発光部は、少なくとも前記車両に関連する情報を前記車両のユーザに示し、前記第2の発光部は、前記車両の前記開閉体が開いている状態であることを周囲に示す請求項2に記載の車両用開閉体照明装置。
【請求項4】
前記伝送部は、反射板または導光板である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両用開閉体照明装置。
【請求項5】
前記意匠部品は、前記発光部を覆う領域に、前記発光部の消灯時に前記発光部の外部からの視認を妨げる部材を有する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車両用開閉体照明装置。
【請求項6】
前記意匠部品は、ガーニッシュまたはベルトモールである請求項1乃至5のいずれか1項に記載の車両用開閉体照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用の開閉体に設けられる照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両用の開閉体に照明装置を設ける技術が知られている。夜間や霧などの視界が明らかでない状態において、車両のドアを開き、あるいは開いたままでいる際には、その開かれたドアは周囲から視認され難い。そのため、その開かれたドアに気付かずに、後方から進行してくる車両がそのドアに衝突してしまうような危険性が高い。そこで、ドアの内側に赤色のランプなどの照明を設けることによって、ドアが開かれた際に、後方の車両からのドアの視認性を確保している。
【0003】
特許文献1では、ライン状に発光する照明装置をドアの内側に設けている。従来のようなランプによる一点照明ではなく、光をライン状に発光させることによって、後方から接近する車両からのドアの視認性を高めている。また、その照明装置をドアの外側に設けることで前方から接近する対向車両からの視認性を高め、さらに、その照明装置をドアの内側の下部に設けることで乗降時の足元照明として利用している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平07−179148号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、車両のドアに設置される照明装置の設置場所を変更することで、または照明手段をさらに追加設置することで異なる機能を実現している。例えば、ドアの内側および外側の両方に照明装置をそれぞれ設けて、前方および後方から接近する車両の両方に対して、開かれたドアの視認性を高めている。また、ドアの内側の下部にさらに照明装置を設けて、足元照明に利用している。したがって、特許文献1においては、異なる機能を実現するためには複数の照明装置をそれぞれ適した位置に配置する必要がある。しかし、照明装置の設置数を増やせばドアに組み付ける工数が増加し、コストも増大する。また、複数の照明装置を設置すれば、消灯時にも照明装置の存在が際立つため、車両のデザイン性が損ねられる。
【0006】
特許文献1で開示された発明は、1つの長尺状の照明装置とその設置場所との組み合わせで、1つの特定の機能を実現しようとするものであるため、1つの照明装置のみで複数の機能を実現することに適しているとは言い難い。また、照明装置を1つのみ設置する場合であっても、そもそも長尺状の照明手段は単独でも目立つため、車両のデザイン性に影響を与えることに変わりはなく、特に、車外に設置した場合には見栄えが悪くなってしまう場合がある。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、1つの照明装置で複数の照明機能を実現することができ、かつ設置によって車両のデザイン性を損なわない車両用開閉体照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成するために、本発明に係る車両用開閉体照明装置は、車両の開閉体に設けられた意匠部品と、前記意匠部品に内蔵された光源と、前記意匠部品に内蔵され、前記光源からの光を異なる複数の方向に伝送する伝送部と、前記意匠部品に設けられ、前記伝送部により伝送された光を外部に発光する複数の発光部とを備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明においては、発光装置が、車両の開閉体に設けられた意匠部品(例えば、ガーニッシュやベルトモール)に内蔵され、異なる方向に対して発光する複数の発光部が該意匠部品に設けられている。車両の開閉体に普通に設置されるガーニッシュのような意匠部品の中に照明機能を組み込むことによって、開閉体に照明装置を別途取り付ける必要性をなくすことができる。また、意匠部品に内蔵された発光装置は外部から目立たないため、車両の見栄えを悪くすることなく照明としての機能を果たすことができる。さらに、異なる方向に対して発光する複数の発光部を、照明としての異なる機能を実現するためにそれぞれ使用することができる。したがって、本発明の照明装置によれば、設置によって車両のデザイン性を損なうことなく、1つの照明装置で複数の照明機能を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係る車両の模式図である。
図2】本発明の一実施形態に係るドアピラーガーニッシュの模式図である。
図3】本発明の一実施形態に係るドアピラーガーニッシュの断面図である。
図4】本発明の一実施形態に係るドアピラーガーニッシュの断面図である。
図5】本発明の一実施形態に係るドアピラーガーニッシュの断面図である。
図6】本発明の一実施形態に係る照明装置の設置位置を説明するための車両の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明するが、本発明は本実施形態に限定されるものではない。なお、以下で説明する図面で、同機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略することもある。
【0012】
なお、本発明において「意匠部品」とは、一物品の表面に現れた、視覚的に識別できる部分であって、その物品の外観の一部を構成しているものを意味する。例えば、車両の開閉体においては、ガーニッシュやベルトモールをはじめ、ドアハンドル、エッジプロテクター、エンブレムなど、外部から視認できるあらゆる部品が含まれる。
【0013】
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る車両の模式図である。図1において、車両100は、開閉体であるサイドドア101を備えている。ドアピラー部111は、サイドドア101のドアウィンドウ102を囲むドアフレームの一部分である。ドアピラー部111は、ドアフレームの内、サイドドア101を閉じた場合に車両100のBピラーと重なる部分に該当する。
【0014】
図2は、図1に示されたドアピラー部111に設けられた、ドアピラーガーニッシュ211の模式図である。ドアピラーガーニッシュ211は、ドアピラー部111の車外側の面に組み付けられた意匠部品である。ドアピラーガーニッシュ211には、車両の側方を向いた面(Y軸方向)に側方発光部221が設けられ、車両の後方を向いた面(X軸方向)に後方発光部222が設けられている。発光部221、222は、図2において破線で示される細長い方形状の部分であり、光を外部に放つことができる。発光部221、222は、ドアピラーガーニッシュ211の外面部分に埋め込まれるように設けられ、ドアピラーガーニッシュ211と一体構造になっている。ドアピラーガーニッシュ211の表面は、外部から内部が見えにくい半透明の部材で一様に覆われている。したがって、発光部221、222の消灯時には、外観から発光部221、222が認識され難い。
【0015】
図3は、図2のドアピラーガーニッシュ211におけるA−A線断面図である。ドアピラーガーニッシュ211は、ガーニッシュベース311を基板として、その上に不透光部材303が設けられ、その不透光部材303を覆うようにさらに半透光部材304が設けられている。ドアピラーガーニッシュ211は、ガーニッシュベース311によってドアピラー部111に組み付けられている。不透光部材303は、光を透過しない不透明の部材であり、例えば、合成樹脂、カーボン、ステンレスなどを素材として用いることができる。不透光部材303には、車両の側方を向いた面(Y軸方向)に側方発光部221が設けられ、車両の後方を向いた面(X軸方向)に後方発光部222が設けられている。発光部221、222は、例えば透明のアクリル素材であり、不透光部材303に嵌め込まれて不透光部材303と一体構造になっている。発光部221、222は、光を良好に透過する素材であればアクリル素材に限られず、また、単にスリット状の隙間や開孔などを不透光部材303に設けるようにしても良い。半透光部材304は、外部から内部が見えにくい半透明の部材であり、例えばハーフミラーを用いる。半透光部材304は、発光部221、222を含めた、不透光部材303の外面全体を包んでドアピラーガーニッシュ211の外観を形成している。ドアピラーガーニッシュ211の内部にある、ガーニッシュベース311と断面が凹んだ形状の不透光部材303とで囲まれた空間には、光源305と反射板306が備えられている。光源305および反射板306は、ガーニッシュベース311または不透光部材303に固定されている。光源405は、LED、半導体レーザ、ハロゲンランプ、HIDランプなどの発光体により構成される。反射板306は、金属メッキなどを施した光を反射する部材であり、光源305で発生した光の出射方向を変化させる。なお、図3において、不透光部材303は実線斜線のハッチング、半透光部材304は点線斜線のハッチング、ガーニッシュベース311は破線横線のハッチングで示される。その他の、ドアウィンドウ102、ドアピラー部111、発光部221および222、光源305、反射板306のハッチングは便宜上省略している。
【0016】
光源305は、車両に備えられた制御装置と電気的に接続しており、該制御装置からの信号に従って発光させることが可能である。光源となるLEDは、単独でもアレイ状に複数設置しても良く、また、導光板などと組み合わせて面発光させるようにしても良い。本実施形態では、発光部221、222を縦長の長方形として帯状の光を発光させているが、発光部の形状は、設置する意匠部品の形に合わせて、あるいは実現する機能に合わせて様々な形状とすることができる。例えば、一点発光や曲線、その他円形、方形状とすることができる。
【0017】
光源305で発生した光は、直接、側方発光部221を透過して車両の側方に出射するとともに、その発生した光の一部は、反射板306によって方向を変えられ、後方発光部322を透過して車両の後方に出射する。つまり、反射板306は、光源305からの光を発光部222に伝送するための部位であり、発光部221、222は、光源305で発生した光を所定の方向へ出射するための部位である。なお、発光の方向が一致していれば、物理的に離れた発光部の集合体であっても1つの発光部とみなすことができる。例えば、発光部として、複数の発光点を線状に、または平面的に連続して配置した場合でも、それらが同じ方向に対して一体的に用いられるならば、全体として1つの発光部を形成していると言える。
【0018】
発光部221、222から出射した異なる方向への光は、それぞれ異なる機能を実現するために使用される。サイドドア101が閉まっており、車両のユーザが車両に近づいてサイドドア101を開けようとする場合には、側方発光部221から発した光の出射方向は、通常、ユーザに正対する方向である。つまり、側方発光部221からの光はユーザに視認されやすく、サイドドア101が閉まっている場合に、車両からユーザへの応答手段、あるいは何らかの情報表示手段として使用されることが好ましい。例えば、車両が接近するユーザを検知した場合に、側方発光部221を点灯/点滅させることによって、車両がユーザを検知していることをユーザに伝えることができる。このような情報以外にも、ユーザが保持するキーの認証を行っている状態、ユーザによるドアの開閉操作を受け付けている状態、およびドアのロックが解除された状態などの車両の関連する情報をユーザに示すことができる。
【0019】
このような車両状態の表示に加えて、側方発光部221をさらにドアの開閉操作の導入部として用いることができる。「開閉操作の導入」とは、ドアを自動で開閉させるための命令を入力する方法を視覚的にユーザに示して、ユーザが車両にドアの開閉を命令できるようにユーザを誘導することである。従来、車両のドアには、およそ一定の位置にドアハンドルが設置されており、これを操作してドアを開閉することは常識であるため、ドアの開閉方法をユーザにあらためて示す必要はない。しかし、ドアハンドルの操作を必要としないような自動ドアの場合、例えば、ドアに設置されたセンサに手をかざした時にドアが開くような場合には、そのセンサが目立つ場所になければ、そのセンサに気付かないユーザはドアを開けることができずに困惑してしまう。そこで、側方発光部221がそのセンサの位置を指し示すように発光すれば、ユーザは、そのセンサの場所を容易に認識してドアを開けることができるようになる。このように、操作導入機能とセンサとの組み合わせでドアの開閉を自動化することによって、従来サイドドアに必須に設けられていたドアハンドルを廃止して、車両デザインの向上を期待することもできる。
【0020】
側方発光部221は、ドアが開いている場合、特に対向車両への注意喚起灯として有効に機能する。例えば、サイドドア101が大きく開かれる場合、側方発光部221は、側方よりもむしろ前方に向けて発光するように照射角が変化する。よって、車両の側方よりドアを操作するユーザから側方発光部221の光は見えにくくなるが、対向車両からの視認性は逆に良くなるため、側方発光部221からの光によって、サイドドア101が開いている状態であることを前方の車両に良好に認識させることができる。このように、側方発光部221に対して、ドア閉時には上述のようなユーザに対する車両状態表示手段、ドア開時には周囲に対する注意喚起手段のように、ドアの開閉状態に応じた異なる2つの機能を実現するようにしても良い。すなわち、発光部から出射される光に対して、その発光方向に対応する機能が必ずしも1つに限定されるわけではなく、ある1つの方向への光を、条件に応じた2つの機能の実現のために使い分けることも可能である。また逆に、「方向ごとに異なる」機能には、条件次第で同様の機能となる場合も含まれる。例えば、側方発光部221および後方発光部222は、ドア開時に限れば、周辺車両への注意喚起灯という同様の機能を実現するために使用されている。なお機能が異なる場合には、発光部221および222の発光色を、実現する機能に応じて変化させることが好ましい。例えば、ユーザに対する車両状態表示手段としては青色を発光し、周囲に対する注意喚起手段としては白色または赤色を発光するようにすると良い。さらに、点滅の回数や点灯の個数およびそれらのタイミングを組み合わせても良い。
【0021】
後方発光部222から出射される光は、ドアが開いている場合、特に後方車両への注意喚起灯として使用することができる。後方発光部222は、サイドドア101の開閉具合に応じた角度で車両の斜め後方に向けて光を発光するので、サイドドア101が開かれる開き始めの状態から後方の車両にサイドドア101の存在を認識させ、かつサイドドア101が開かれつつあることを予期させることができる。サイドドア101が大きく開かれた状態では、後方発光部222が設けられているドアピラーガーニッシュ211の後側面、すなわち、サイドドア101の車両から最も離れた末端部分が発光するため、周辺車両への注意喚起の効果が高くなる。
【0022】
なお、本実施形態では、2つの発光部221、222と反射板306とを設けて、光源305からの光を車両の側方および後方に発光させているが、発光部の設置数および発光方向はこの形態に限られるものではない。例えば、反射板・導光板等の伝送手段を用いて光源からの光を異なる複数の方向、(例えば、側方および後方に加えて下方向や斜め方向など)に伝送し、伝送方向に対応して設けられた3つ以上の発光部から外部に発光するようにしても良い。また、発光部と発光方向とが必ずしも一対一に対応しない構成、例えば、1つの発光部から多方向に切り替えて発光できるような構成でも良く、また、発光させる方向を相対的なものとして、例えば、サイドドア101の開閉具合にかかわらず発光方向が常に一定となるような構成でも良い。本実施形態で重要なことは、実現しようとする機能ごとにそれぞれの光源と部品と配置を持った複数の照明装置を設けるのではなく、光源と発光部とが一体化した1つの照明装置において、1つの光源からの光を複数の発光部から異なる方向に発光させることで、発光方向に応じた複数の照明機能を同時に実現可能とすることである。
【0023】
図3に示されるように、本実施形態の発光部221、222は、不透光部材303に埋め込まれるように設けられ、不透光部材303と共に半透光部材304で外面を覆われている。発光部221、222の消灯時には半透光部材304の内部は暗く、明るい外部からは半透光部材304、すなわち、ドアピラーガーニッシュ211は一面の鏡のように見えるため、ドアピラーガーニッシュ211の内側の不透光部材303および発光部221、222は外部から視認され難い。よって、外観から発光部221、222の存在が容易に分からないようになっている。一方、発光部221、222の点灯時には、発光部221、222の照明光は半透光部材304を透過して外部に発光するため、通常の照明装置と同様に機能する。したがって、本実施形態のドアピラーガーニッシュ211は、照明機能を有し、かつ消灯時に照明の発光部は隠蔽されているため、車両のデザイン性に悪影響を及ぼさない。言い換えれば、本実施形態のドアピラーガーニッシュ211は、消灯時に通常の装飾品としてのガーニッシュの見た目とした、発光機能を有する照明装置である。なお、発光部221、222を外部から見え難くする手段としては、ハーフミラー以外にも、発光部221、222が周囲の不透光部材303と色彩的に同化するような素材を用いても良い。例えば、不透光部材303を黒色の素材とし、さらに半透光部材304として同黒色の半透明の素材を用いて不透光部材303および発光部221、222を一様に覆うことによって、発光部221、222を違和感なく埋没させることもできる。また、半透光部材304として、特定の波長の光を選択透過させるようなダイクロイックミラーや電圧によって透過率が変化するような調光ミラーを使用することも可能である。
【0024】
このように、本実施形態では、通常は装飾を目的とした意匠部品が照明機能を実現している。すなわち、光源305をドアピラーガーニッシュ211の内部に組み込み、さらに、車両の側面方向へ発光する側方発光部221と車両の後方へ発光する後方発光部222とをドアピラーガーニッシュ211の外面に設け、ドアピラーガーニッシュ211、光源305、および発光部221、222を含めた全体を一体構造の照明装置としている。ドアピラーガーニッシュ211の外面に設けられた発光部221、222は、外部からの視認を妨げる半透光部材304に覆われているため、外部から見えない、または見え難いようになっている。よって、ドアピラーガーニッシュ211は、照明装置でありながら従来の意匠部品の外観と組み付け性を兼ね備えており、車両の開閉体に搭載されても車両のデザイン性が損なわれることはない。また、上述のようなユーザに対する車両状態表示手段および周辺車両に対する注意喚起という照明に係る2つの機能を、1つの装置で実現することが可能である。
【0025】
(第2の実施形態)
図4は、図2のドアピラーガーニッシュ211における、本実施形態に係るA−A線断面図である。ドアピラーガーニッシュ211は、ガーニッシュベース311を基板として、その上に不透光部材303が設けられ、その不透光部材303を覆うようにさらに半透光部材304が設けられている。ドアピラーガーニッシュ211は、ガーニッシュベース311によってドアピラー部111に組み付けられている。不透光部材303は、光を透過しない不透明の部材であり、例えば、合成樹脂、カーボン、ステンレスなどを素材として用いることができる。不透光部材303には、車両の側方を向いた面(Y軸方向)に側方発光部221が設けられ、車両の後方を向いた面(X軸方向)に後方発光部222が設けられている。発光部221、222は、例えば透明のアクリル素材であり、不透光部材303に嵌め込まれて不透光部材303と一体構造になっている。半透光部材304は、外部から内部が見え難い半透明の部材であり、例えばハーフミラーを用いる。半透光部材304は、発光部221、222を含めた、不透光部材303の外面全体を包んでドアピラーガーニッシュ211の外観を形成している。ドアピラーガーニッシュ211の内部にある、ガーニッシュベース311と断面が凹んだ形状の不透光部材303とで囲まれた空間には、光源405と導光板407が備えられている。光源405および導光板407は、ガーニッシュベース311または不透光部材303に固定されている。光源405は、LED、半導体レーザ、ハロゲンランプ、HIDランプなどの発光体により構成される。導光板407は、例えばアクリル素材でできた板状の部材であり、一方の端面から入射した光を、出光面408となる他方の端面まで伝送することができる。
【0026】
本実施形態では、光源405で発生した光を異なる2つの方向に伝送するために、導光板407を用いている。導光板407の端面に入射した光は、導光板407の内面を全反射しながら進行し、出光面408となる向かいの端面で光の一部が反射して2つに分岐する。分岐した光は、側方発光部221および後方発光部422からそれぞれ外部に放たれる。このように導光板407を光源305で発生した光の伝送手段として用いることによって、光源405および発光部221、222との配置設計の自由度を高めることができる。
【0027】
(第3の実施形態)
図5は、図2のドアピラーガーニッシュ211における、本実施形態に係るA−A線断面図である。ドアピラーガーニッシュ211は、ガーニッシュベース311を基板として、その上に不透光部材303が設けられ、その不透光部材303を覆うようにさらに半透光部材304が設けられている。ドアピラーガーニッシュ211は、ガーニッシュベース311によってドアピラー部111に組み付けられている。不透光部材303は、光を透過しない不透明の部材であり、例えば、合成樹脂、カーボン、ステンレスなどを素材として用いることができる。不透光部材303には、車両の側方を向いた面(Y軸正方向)に側方発光部221が設けられ、車両の後方を向いた面(X軸正方向)に後方発光部222が設けられ、車室内を向いた面(Y軸負方向)に車室内発光部523が設けられている。発光部221、222、523は、例えば透明のアクリル素材であり、不透光部材303に嵌め込まれて不透光部材303と一体構造になっている。半透光部材304は、外部から内部が見えにくい半透明の部材であり、例えばハーフミラーを用いる。半透光部材304は、発光部221、222、523を含めた、不透光部材303の外面全体を包んでドアピラーガーニッシュ211の外観を形成している。ドアピラーガーニッシュ211の内部にある、ガーニッシュベース311と断面が凹んだ形状の不透光部材303とで囲まれた空間には、光源505と導光板507が備えられている。光源505および導光板507は、ガーニッシュベース311または不透光部材303に固定されている。光源405は、LED、半導体レーザ、ハロゲンランプ、HIDランプなどの発光体により構成される。導光板507は、例えばアクリル素材でできた板状の部材であり、導光板507の側面から導光板507の内部の界面508に入射した光を、界面508を透過して直進する方向と、界面508で反射して導光板507に沿って進む2方向の、合わせて3方向の光に分岐することができる。
【0028】
本実施形態では、光源505で発生した光を異なる3つの方向に伝送するために、導光板507を用いている。導光板507の側面から界面508に入射した光は、図5において破線矢印で示されるように、そのまま界面508を透過する光と、界面508で反射して角度を変えて導光板に沿って進み端面509、510から出射する2本の光との、3本の光に分岐される。界面508をそのまま透過した光は、側方発光部221から車両の側方外側(Y軸正方向)に向けて発光し、界面508で反射した光の一方は導光板507を進行して端面509で出射し、照明透過部522から車両の後方(X軸正方向)に向けて発光する。さらに、界面508で反射した光の残りの一方は、導光板507を進行して端面510で出射し、車室内発光部523から車室内(Y軸負方向)に向けて発光する。車室内に向けて発光する光は、車室内の間接照明やイルミネーションとして使用されても良く、また、ドアの開閉状態や施解錠状態などの車両状態の情報を乗員に示すために使用されても良い。
【0029】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、本発明の照明装置がドアフレームのピラー部111に設置されるものとして、いずれもドアピラーガーニッシュ211について説明したが、本発明はこのような形態に限定されない。すなわち、本発明の照明装置は、図6に示されるように、後部サイドドア602のCピラー部621に設置しても良く、ドアピラーガーニッシュ以外に、ドアの窓枠下のベルトモール部612および622やドアパネル後端部613および623に設置しても良い。また、サイドドア101および602以外の開閉体においても、例えば、バックドア603に照明装置を設置しても良い。なお、本発明に係る意匠部品はガーニッシュやベルトモールに限られず、フレームモールやエンブレム、エッジプロテクターなど、車両の開閉体に設けられるものであれば、本発明を適用することができることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0030】
101 サイドドア
111 ドアピラー部
211 ドアピラーガーニッシュ
221 側方発光部
222 後方発光部
523 車室内発光部
303 不透光部材
304 半透光部材
311 ガーニッシュベース
305、405、505 光源
306 反射板
407、507 導光板
図1
図2
図3
図4
図5
図6