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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-230186(P2015-230186A)
(43)【公開日】2015年12月21日
(54)【発明の名称】ナビゲーション装置
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/36 20060101AFI20151124BHJP
   G09B 29/00 20060101ALI20151124BHJP
   G09B 29/10 20060101ALI20151124BHJP
【FI】
   G01C21/36
   G09B29/00 A
   G09B29/10 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-115113(P2014-115113)
(22)【出願日】2014年6月3日
(71)【出願人】
【識別番号】000101732
【氏名又は名称】アルパイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103171
【弁理士】
【氏名又は名称】雨貝 正彦
(72)【発明者】
【氏名】丹野 祐貴
【テーマコード(参考)】
2C032
2F129
【Fターム(参考)】
2C032HB02
2C032HB22
2C032HC01
2C032HC08
2C032HC14
2C032HC27
2C032HC30
2C032HD04
2C032HD07
2C032HD16
2C032HD30
2F129AA03
2F129BB03
2F129BB19
2F129BB21
2F129BB49
2F129DD15
2F129DD43
2F129DD58
2F129EE02
2F129EE73
2F129EE93
2F129FF36
2F129HH02
2F129HH12
2F129HH19
2F129HH20
2F129HH21
(57)【要約】
【課題】煩雑な操作や選択が不要であって、予め設定された走行経路の逸脱の有無に関係なく容易かつ確実に駐車場に到達することができるナビゲーション装置を提供すること。
【解決手段】ナビゲーション装置は、特定施設に対応する複数の駐車場を抽出する駐車場抽出部32と、抽出された複数の駐車場の中から1つを目的地として経路探索処理を行って走行経路を設定する経路探索処理部22と、この走行経路に沿って車両の走行を案内する経路誘導処理部24と、車両が走行経路から逸脱した場合であって駐車場切替条件を満たす場合に、複数の駐車場の中の1つを新たな目的地に設定して経路探索処理と車両の案内動作を指示する駐車場切替指示部40と、駐車場切替条件を満たしていない場合に、施設検索によって得られた特定施設を新たな目的地に設定して経路探索処理と車両の案内動作を指示する目的地再設定指示部42とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の条件を満たす施設を検索する施設検索手段と、
前記施設検索手段による検索によって得られた施設に対応する複数の駐車場を抽出する駐車場抽出手段と、
前記駐車場抽出手段によって抽出された前記複数の駐車場の中から1つを経路探索の目的地として経路探索処理を行って走行経路を設定する経路探索手段と、
前記経路探索手段によって設定された走行経路に沿って車両の走行を案内する経路誘導手段と、
前記経路誘導手段によって走行案内中の車両が前記走行経路から逸脱した場合であって、所定の駐車場切替条件を満たす場合に、前記複数の駐車場の中の1つを新たな目的地に設定して、前記経路探索手段による経路探索処理と前記経路誘導手段による案内動作を指示する駐車場切替指示手段と、
前記経路誘導手段によって走行案内中の車両が前記走行経路から逸脱した場合であって、所定の駐車場切替条件を満たしていない場合に、前記施設検索手段による検索によって得られた施設を新たな目的地に設定して、前記経路探索手段による経路探索処理と前記経路誘導手段による案内動作を指示する目的地再設定指示手段と、
を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記駐車場切替条件は、前記走行経路から逸脱した後の車両の進行方向に前記複数の駐車場の少なくとも1つが存在する場合であり、
前記駐車場切替指示手段は、進行方向に存在する前記駐車場を新たな目的地に設定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記駐車場切替条件は、前記施設検索手段による検索によって得られた前記施設を中心にした所定範囲に車両位置が含まれている場合であることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項において、
前記施設検索手段により得られた前記施設を示す第1の選択肢と、この施設に対応する前記複数の駐車場の全体を示す第2の選択肢とが含まれる選択画面を提示し、操作部を用いて行う利用者の選択指示に応じて前記第1および第2の選択肢のいずれかを経路探索処理の目的地として設定する目的地設定手段をさらに備え、
前記第2の選択肢が利用者によって選択されて前記目的地設定手段によって前記複数の駐車場が前記目的地として設定されたときに、前記複数の駐車場の中の1つを前記目的地とした前記経路探索手段による経路探索処理が行われることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項4において、
前記経路誘導手段は、前記複数の駐車場の中で車両位置に最も近い駐車場を前記目的地とする走行案内を行うことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項4または5において、
前記目的地再設定指示手段は、前記操作部を用いて利用者が同意したことを確認した後に、前記施設検索手段による検索によって得られた施設を新たな目的地に設定して、前記経路探索手段による経路探索処理と前記経路誘導手段による案内動作を指示することを特徴とするナビゲーション装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載されて、施設の駐車場まで車両の走行案内を行うナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、目的地の近隣の少なくとも1つの駐車場を探索し、車両が目的地または駐車場まで所定の距離に達したときに、ディスプレイ装置の画面上で目的地へ向かう経路と駐車場へ向かう経路を同時案内するようにした車載用ナビゲーション装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この車載用ナビゲーション装置では、車両が目的地や駐車場に接近したときに、目的地および各駐車場までの経路を識別可能に表示するとともに、車両が目的地ではなく駐車場に向かった場合には、その駐車場に駐車したか、その駐車場を通過したかを判定し、通過した場合には別の駐車場に対して同様の判定を繰り返す。これにより、利用者は、目的地の施設に関連する駐車場に確実に到達して駐車することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−143471号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した特許文献1に開示された車載用ナビゲーション装置では、目的地へ向かう経路から逸脱して駐車場に向かう場合に、この駐車場に駐車したか、あるいは、この駐車場を通過したかが判定されるため、この駐車場に向かう経路から逸脱した場合であっても新しい走行経路が案内されず、表示された地図を頼りに駐車場に自力で到達する必要があり、設定された経路から車両の走行位置が外れた場合の駐車場までの走行案内が十分でないという問題があった。なお、駐車場に向かう経路を外れた時点で、この駐車場を目的地に設定して探索をやり直すことにより、確実にこの駐車場まで行くことはできるが、その場合には目的地の再設定や経路探索の指示が必要になり、操作が煩雑になる。
【0005】
また、上述した特許文献1に開示された車載用ナビゲーション装置では、目的地や駐車場に車両が接近した際にそれぞれに向かう経路が同時に表示されるため、運転者自身がどの経路に沿って走行するかを選択する必要があり、この選択が煩雑になるという問題があった。例えば、運転者が運転に集中したいと考える場合には、ディスプレイ装置に表示された目的地や駐車場の位置やそれぞれに至る経路を確認した上で1つの駐車場およびこの駐車場に至る経路を選択することは心理的な負担が大きいと考えられる。
【0006】
さらに、駐車場が複数ある場合に、最も優先順位が高い第1の駐車場を通過した際に、次に優先順位が高い第2の駐車場への経路が他の駐車場への経路と識別可能に表示されることになるが、第1の駐車場を通過した先に第2の駐車場があるとは限らないため、結局利用者は第1の駐車場を通過した後も次にどの駐車場に向かうかを、ディスプレイ装置に表示された複数の駐車場とそれぞれに向かう経路を参考にしながら選択する必要があり、この選択が煩雑になる。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、煩雑な操作や選択が不要であって、予め設定された走行経路の逸脱の有無に関係なく容易かつ確実に駐車場に到達することができるナビゲーション装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために、本発明のナビゲーション装置は、特定の条件を満たす施設を検索する施設検索手段と、施設検索手段による検索によって得られた施設に対応する複数の駐車場を抽出する駐車場抽出手段と、駐車場抽出手段によって抽出された複数の駐車場の中から1つを経路探索の目的地として経路探索処理を行って走行経路を設定する経路探索手段と、経路探索手段によって設定された走行経路に沿って車両の走行を案内する経路誘導手段と、経路誘導手段によって走行案内中の車両が走行経路から逸脱した場合であって、所定の駐車場切替条件を満たす場合に、複数の駐車場の中の1つを新たな目的地に設定して、経路探索手段による経路探索処理と経路誘導手段による案内動作を指示する駐車場切替指示手段と、経路誘導手段によって走行案内中の車両が走行経路から逸脱した場合であって、所定の駐車場切替条件を満たしていない場合に、施設検索手段による検索によって得られた施設を新たな目的地に設定して、経路探索手段による経路探索処理と経路誘導手段による案内動作を指示する目的地再設定指示手段とを備えている。
【0009】
検索した施設に対応する一の駐車場を目的地として車両の走行を案内中に走行経路から車両が逸脱した場合に、新たな駐車場を探索して案内動作を継続することができるため、煩雑な操作や選択を行うことなく、予め設定された走行経路の逸脱の有無に関係なく容易かつ確実に駐車場に到達することが可能となる。
【0010】
また、上述した駐車場切替条件は、走行経路から逸脱した後の車両の進行方向に複数の駐車場の少なくとも1つが存在する場合であり、駐車場切替指示手段は、進行方向に存在する駐車場を新たな目的地に設定することが望ましい。これにより、目的地としている駐車場を通過したり、途中で走行経路を変更した場合であっても、走行経路の変更を最小限にして次に向かう駐車場を速やかに決定して走行案内を再開することが可能となる。
【0011】
また、上述した駐車場切替条件は、施設検索手段による検索によって得られた施設を中心にした所定範囲に車両位置が含まれている場合であることが望ましい。これにより、駐車場に向かうことを中止して駐車場を通過したような場合であっても、特別な操作を行うことなく、施設検索によって得られた施設に向かうことが可能となる。
【0012】
また、上述した施設検索手段により得られた施設を示す第1の選択肢と、この施設に対応する複数の駐車場の全体を示す第2の選択肢とが含まれる選択画面を提示し、操作部を用いて行う利用者の選択指示に応じて第1および第2の選択肢のいずれかを経路探索処理の目的地として設定する目的地設定手段をさらに備え、第2の選択肢が利用者によって選択されて目的地設定手段によって複数の駐車場が目的地として設定されたときに、複数の駐車場の中の1つを目的地とした経路探索手段による経路探索処理が行われることが望ましい。特に、上述した経路誘導手段は、複数の駐車場の中で車両位置に最も近い駐車場を目的地とする走行案内を行うことが望ましい。これにより、施設に対応する複数の駐車場を利用者自身がまとめて指定することにより、追加の駐車場選択を行うことなく、その中の1つに向けた車両の走行案内を行うことが可能となる。
【0013】
また、上述した目的地再設定指示手段は、操作部を用いて利用者が同意したことを確認した後に、施設検索手段による検索によって得られた施設を新たな目的地に設定して、経路探索手段による経路探索処理と経路誘導手段による案内動作を指示することが望ましい。これにより、利用者の意志を確認した後に、目的地を駐車場から施設自体に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】一実施形態のナビゲーション装置の構成を示す図である。
図2】目的地選択画面の具体例を示す図である。
図3】施設検索によって得られた特定施設に対応する複数の駐車場を目的地に設定して経路探索処理および経路誘導処理を行う動作手順を示す流れ図である。
図4】施設検索によって得られた特定施設に対応する複数の駐車場を目的地に設定して経路探索処理および経路誘導処理を行う動作手順を示す流れ図である。
図5】切替条件1を用いて駐車場切り替えを行う場合の説明図である。
図6】切替条件1を用いて駐車場切り替えを行う場合の説明図である。
図7】切替条件1を用いて駐車場切り替えを行う場合の説明図である。
図8】切替条件1を用いて駐車場切り替えを行う場合の説明図である。
図9】切替条件1を用いて駐車場切り替えを行う場合の説明図である。
図10】切替条件1を用いて駐車場切り替えを行う場合の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を適用した一実施形態のナビゲーション装置について、図面を参照しながら説明する。
【0016】
図1は、一実施形態のナビゲーション装置の構成を示す図である。図1に示すナビゲーション装置は、ナビゲーションコントローラ1、地図データ記憶装置3、操作部4、車両位置検出部5、表示装置6、オーディオ部7を含んで構成されている。このナビゲーション装置は、車両に搭載されている。
【0017】
ナビゲーションコントローラ1は、CPU、ROM、RAM等を用いて所定の動作プログラムを実行することにより、自車位置周辺の地図画像表示動作や施設検索動作、経路探索・誘導動作などの各種機能を実現する。ナビゲーションコントローラ1の詳細構成については後述する。
【0018】
地図データ記憶装置3は、地図表示、施設検索、経路探索などに必要な地図データが格納されている記憶媒体およびその読み取り装置である。この地図データ記憶装置3には、経度および緯度で適当な大きさに区切られた矩形形状の図葉を単位とした地図データが格納されている。各図葉の地図データは、図葉番号を指定することにより特定され、読み出すことが可能となる。地図データ記憶装置3は、ハードディスク装置や半導体メモリによって、あるいは、DVDとその読み取り装置によって実現される。また、地図データ記憶装置3を通信装置に置き換えて、外部の地図配信サーバ(図示せず)から地図データを取得するようにしてもよい。
【0019】
操作部4は、利用者の指示(操作)を受け付けるためのものであり、各種の操作ボタンや操作つまみ類を備えている。また、操作部4は、表示装置6の画面に取り付けられたタッチパネルを含んでおり、画面上の一部を直接利用者が指等で指し示すことにより、操作指示を行うことができるようになっている。車両位置検出部5は、例えば、GPS受信機、方位センサ、距離センサなどを備えており、所定のタイミングで車両位置(経度、緯度)の検出を行い、検出結果を出力する。
【0020】
表示装置6は、例えばLCD(液晶表示装置)によって構成されており、ナビゲーションコントローラ1から出力される映像信号に基づいて自車位置周辺の地図画像や交差点案内画像、あるいは、施設検索によって得られた施設やその周辺駐車場が含まれる検索結果画像などを表示する。オーディオ部7は、ナビゲーションコントローラ1から入力される音声信号に基づいて生成した案内音声等を車室内に出力する。
【0021】
次に、ナビゲーションコントローラ1の詳細構成について説明する。図1に示すナビゲーションコントローラ1は、地図バッファ10、地図読出制御部12、地図描画部14、車両位置計算部20、経路探索処理部22、経路誘導処理部24、施設検索部30、駐車場抽出部32、目的地設定部34、駐車場切替指示部40、目的地再設定指示部42、入力処理部50、表示処理部60を含んで構成されている。
【0022】
地図バッファ10は、地図データ記憶装置3から読み出された地図データを一時的に格納する。地図読出制御部12は、車両位置計算部20により算出される車両位置や利用者が操作部4を操作して指定した位置に応じて、所定範囲の地図データの読み出し要求を地図データ記憶装置3に出力する。地図描画部14は、地図バッファ10に格納された地図データに基づいて、表示装置6に地図画像を表示するために必要な描画処理を行って地図画像描画データを作成する。
【0023】
車両位置計算部20は、車両位置検出部5から出力される検出データに基づいて自車位置を計算するとともに、計算した自車位置が地図データの道路上にない場合には、自車位置を修正するマップマッチング処理を行う。
【0024】
経路探索処理部22は、経路探索処理を行って、出発地と目的地との間を所定の探索条件にしたがって結ぶ走行経路(誘導経路)を探索する。例えば、出発地として、車両位置計算部20によって計算された自車位置が用いられる。
【0025】
経路誘導処理部24は、経路探索処理部22による経路探索処理によって得られた誘導経路を地図上に重ねて表示したり、右左折交差点の拡大図を表示するための誘導経路描画データを作成するとともに、誘導経路に沿って車両の走行を案内(誘導)するために必要な交差点案内等の音声信号を生成する。
【0026】
施設検索部30は、操作部4を用いて設定された検索条件を満たす施設を検索する。例えば、検索条件として、施設のジャンルを指定して候補となる施設を絞り込む場合や、電話番号あるいは住所等を特定して施設を絞り込む場合などが考えられる。このようにして一の施設(以後、このようにして抽出された一の施設を「特定施設」と称する)が抽出される。
【0027】
駐車場抽出部32は、施設検索部30による検索によって得られた特定施設に対応する駐車場を抽出する。抽出対象となる駐車場としては、(1)特定施設に付随する専用駐車場の場合、(2)専用駐車場以外に提携駐車場を含む場合、(3)専用駐車場、提携駐車場だけでなく、特定駐車場から利用可能な範囲にある一般駐車場を含む場合、などが考えられる。例えば、本実施形態では、専用駐車場と提携駐車場を全て抽出するものとする。
【0028】
目的地設定部34は、施設検索部30による検索結果と駐車場抽出部32による抽出結果とが入力されており、経路探索処理部22によって行われる経路探索処理に必要な目的地を設定する。具体的には、目的地設定部34は、施設検索部30により得られた特定施設を示す第1の選択肢34aと、この特定施設に対応する複数の駐車場の全体を示す第2の選択肢34bと、これら複数の駐車場のそれぞれを個別に示す第3の選択肢34cが含まれる目的地選択画面を提示(表示)する。また、目的地設定部34は、この目的地選択画面が提示された状態で、利用者が操作部4を用いて選択肢34a〜34cのいずれか1つを指定したときに、指定された選択肢に対応する施設等を経路探索処理の目的地として設定する。
【0029】
図2は、目的地選択画面の具体例を示す図である。図2に示す目的地選択画面には、施設検索部30による検索によって得られた特定施設に対応する第1の選択肢34aとしての「施設A」と、駐車場抽出部32によって抽出された施設Aに対応する複数(例えば4つ)の駐車場a、b、c、d全体を示す第2の選択肢34bとしての「施設A周辺の駐車場」と、駐車場a、b、c、dを個別に示す第3の選択肢34cとしての「駐車場a:施設Aの駐車場」、「駐車場b:提携する駐車場」、「駐車場c:提携する駐車場」、「駐車場d:提携する駐車場」とが含まれる。利用者は、操作部4を用いた選択操作を行うことにより、この目的地選択画面に含まれる6つの選択肢の中から施設Aそのものあるいは対応する駐車場を目的地として選択することができる。なお、特定施設に対応する駐車場が複数ない場合には第2の選択肢34bは表示されない。
【0030】
ところで、複数の駐車場が含まれる第2の選択肢34bが目的地として選択された場合には、その中の1つがさらに抽出されて実際の目的地として用いられる。例えば、複数の駐車場の中で、経路探索処理を実施する時点で自車位置に最も近い1つの駐車場が抽出される。また、この「最も近い」とは、自車位置との直線距離が最も短い場合、実際に経路探索処理を行った自車位置から探索枝を延ばしていって最初に到達した場合などが考えられる。
【0031】
駐車場切替指示部40は、目的地選択画面に含まれる第2の選択肢34bが選択されて複数の駐車場の中の1つの駐車場を目的地として走行案内中の車両が走行経路から逸脱した場合であって、所定の駐車場切替条件を満たす場合に、複数の駐車場の中の1つを新たな目的地に設定して、経路探索処理部22による経路探索処理と経路誘導処理部24による案内動作を指示する。
【0032】
目的地再設定指示部42は、目的地選択画面に含まれる第2の選択肢34bが選択されて複数の駐車場の中の1つの駐車場を目的地として走行案内中の車両が走行経路から逸脱した場合であって、所定の駐車場切替条件を満たしていない場合(切り替える駐車場がない場合)に、施設検索部30による検索によって得られた特定施設を新たな目的地に設定して、経路探索処理部22による経路探索処理と経路誘導処理部24による案内動作を指示する。
【0033】
入力処理部50は、操作部4から入力される各種の操作指示に対応する動作を行うための命令をナビゲーションコントローラ1内の各部に向けて出力する。
【0034】
表示処理部60は、地図描画部14によって作成される地図画像描画データが入力されており、この描画データに基づいて所定範囲の地図画像を表示装置6の画面に表示する。また、経路探索処理部22によって設定される走行経路や、経路誘導処理部24によって作成される交差点案内画像、目的地設定部34によって作成された目的地選択画像などを示す描画データが入力されると、表示処理部60は、これらの描画データを地図画像に重ねて表示装置6の画面に表示する。
【0035】
上述した施設検索部30が施設検索手段に、駐車場抽出部32が駐車場抽出手段に、経路探索処理部22が経路探索手段に、経理誘導処理部24が経路誘導手段に、駐車場切替指示部40が駐車場切替指示手段に、目的地再設定指示部42が目的地再設定指示手段に、目的地設定部34が目的地設定手段にそれぞれ対応する。
【0036】
本実施形態のナビゲーション装置はこのような構成を有しており、次に、その動作を説明する。図3および図4は、施設検索によって得られた特定施設に対応する複数の駐車場を目的地に設定して経路探索処理および経路誘導処理を行う動作手順を示す流れ図である。
【0037】
施設検索部30は、施設検索が指示されたか否かを判定する(ステップ100)。利用者によって施設検索が指示されない場合には否定判断が行われ、この判定が繰り返される。また、利用者によって施設検索が指示されるとステップ100の判定において肯定判断が行われる。
【0038】
次に、施設検索部30は、利用者によって指定された検索条件で施設検索を行う(ステップ102)。この検索によって1つの特定施設が抽出される。目的地設定部34は、抽出された特定施設を目的地として用いるか否かを判定する(ステップ104)。特定施設を目的地以外の用途(例えば、この特定施設の詳細情報を表示させる場合など)で用いる場合には否定判断が行われ、この特定施設を用いた経路探索処理以外の処理が行われる(ステップ106)。
【0039】
また、特定施設を経路探索処理の目的地として用いる場合にはステップ104の判定において肯定判断が行われる。次に、目的地設定部34は、目的地選択画面を表示し(ステップ108)、この画面に含まれる選択肢(例えば、図2に示す選択肢34a〜34c)の中からいずれかが選択されたか否かを判定する(ステップ110)。いずれの選択肢も選択されない場合には否定判断が行われ、ステップ108に戻って目的地選択画面の表示が継続される。
【0040】
また、いずれかの選択肢が選択された場合にはステップ110の判定において肯定判断が行われる。次に、目的地設定部34は、特定施設に対応する複数の駐車場の全体を示す第2の選択肢34b(図2)が選択されたか否かを判定する(ステップ112)。第1の選択肢34aあるいは第3の選択肢34c(図2)が選択された場合には否定判断が行われる。次に、目的地設定部34は、目的地選択画面を用いて選択された特定施設あるいは個別駐車場を目的地に設定し(ステップ114)、経路探索処理部22は、経路探索処理を行ってこの目的地までの最適な走行経路を決定する(ステップ116)。その後、経路誘導処理部24は、決定した走行経路に沿って車両の走行案内を行う(ステップ118)。
【0041】
また、目的地選択画面において第2の選択肢34b(図2)が選択された場合にはステップ112の判定において肯定判断が行われる。次に、目的地設定部34は、第2の選択肢34bに対応する複数の駐車場の中で自車位置に最も近い駐車場を目的地に設定し(ステップ120)、経路探索処理部22は、経路探索処理を行ってこの目的地までの最適な走行経路を決定する(ステップ122)。その後、経路誘導処理部24は、決定した走行経路に沿って車両の走行案内を行う(ステップ124)。
【0042】
この走行案内と並行して、経路誘導処理部24は、走行中の自車位置が走行経路を逸脱したか否かを判定する(ステップ126)。車両が走行経路に沿って走行している場合は否定判断が行われ、経路誘導処理部24は、目的地に到着したか否かを判定する(ステップ128)。目的地に到着していない場合には否定判断が行われ、ステップ124に戻って経路誘導(走行案内)が継続される。また、目的地に到着した場合にはステップ128の判定において肯定判断が行われ、施設検索から目的地に至る経路誘導に関する一連の動作が終了する。
【0043】
また、自車位置が走行経路を逸脱した場合にはステップ126の判定において肯定判断が行われる。次に、駐車場切替指示部40は、駐車場切替条件を満たすか否かを判定する(ステップ130)。この駐車場切替条件とは、一の駐車場に向かって走行経路に沿って走行中にこの走行経路を逸脱した場合に、他の駐車場に目的地を切り替える条件を示したものである。例えば、駐車場切替条件としては、以下のような内容が考えられる。
(切替条件1)走行経路を逸脱した場合に、自車両の進行方向に他の駐車場が存在する。なお、この場合の「進行方向」とは、自車両が走行中の道路と同一の道路上に限定する場合の他に、この同一の道路から左右○○m以内を含む場合、などある程度の許容幅を持たせるようにしてもよい。
(切替条件2)特定施設から最初に向かった駐車場までの距離をrとしたときに、特定施設を中心とした半径rの範囲から、自車位置が外れる。なお、距離rは、特定施設から最も遠い駐車場までの距離に置き換えたり、所定の定数(例えば1以上の値)をrに乗算した値に置き換える場合などの変形例が考えられる。
(切替条件3)(切替条件1)の(切替条件2)を「および/または」で組み合わせる。
【0044】
駐車場切替条件を満たしていない場合には、他の駐車場の代わりに特定施設に目的地が切り替わる。駐車場切替条件を満たしている場合にはステップ130の判定において肯定判断が行われ、駐車場切替指示部40は、複数の駐車場の中から次の駐車場を目的地に設定する(ステップ132)。その後、ステップ122に戻って経路探索処理以降の動作が繰り返される。
【0045】
また、駐車場切替条件を満たしていない場合にはステップ130の判定において否定判断が行われ、駐車場切替指示部40は、特定施設を目的地に設定する(ステップ134)。その後、ステップ116に戻って経路探索処理以降の動作が繰り返される。
【0046】
図5図10は、切替条件1を用いて駐車場切り替えを行う場合の説明図である。これらの図において、Aは特定施設を、a〜dは駐車場を、太線Rは走行案内の対象となる走行経路を、矢印Sは車両の走行軌跡をそれぞれ示している。
【0047】
図5に示すように、目的地選択画面内の第2の選択肢34bが選択されると、自車位置に最も近い駐車場bを目的地とした走行経路が設定され、車両の走行案内が行われる。図5では、矢印Sで示されているように、駐車場bの直前まで自車両が到達している。
【0048】
次に、自車両の位置が駐車場bを通過して(図6)、走行経路を逸脱(図4のステップ126において肯定判断)すると、駐車場切替指示部42は、自車両の進行方向にある駐車場cを新たな目的地に設定して走行経路を変更する(図7)。その後、自車両の位置が駐車場cを通過して(図8)、走行経路を逸脱すると、自車両の進行方向には他の駐車場が存在しない(図4のステップ130において否定判断)ため、目的地再設定指示部42は特定施設を新たな目的地に設定する。
【0049】
また、駐車場cまでの走行経路が設定されているときに、自車両がその経路を外れて特定施設Aや駐車場a、dに向かうために右折すると(図9)、駐車場切替指示部42は、自車両の進行方向にある駐車場aを新たな目的地に設定して走行経路を変更する(図10)。
【0050】
なお、図5図10では切替条件1を用いて駐車場切り替えを行った場合を示したが、切替条件2を用いて駐車場切り替えを行うようにしてもよい。例えば、図5ではTで半径rの円が示されている。このTの範囲を外れない限り、走行経路を逸脱する毎に最も近い駐車場に切り替えられる。また、走行経路を逸脱した状態が継続し、Tの範囲を外れた場合には、特定施設Aを目的地に設定しなおして経路探索処理および車両の走行案内が行われる。
【0051】
このように、本実施形態のナビゲーション装置では、検索した特定施設に対応する一の駐車場を目的地として車両の走行を案内中に走行経路から車両が逸脱した場合に、新たな駐車場を探索して案内動作を継続することができるため、煩雑な操作や選択を行うことなく、予め設定された走行経路の逸脱の有無に関係なく容易かつ確実に駐車場に到達することが可能となる。
【0052】
また、目的地としている駐車場を通過したり、途中で走行経路を変更した場合であっても、走行経路の変更を最小限にして次に向かう駐車場を速やかに決定して走行案内を再開することが可能となる。
【0053】
また、駐車場に向かうことを中止してこの駐車場を通過したような場合であっても、特別な操作を行うことなく、施設検索によって得られた特定施設に向かうことが可能となる。
【0054】
図2に示した目的地選択画面(特に、第2の選択肢34b)を用いることにより、特定施設に対応する複数の駐車場を利用者自身がまとめて指定することができ、追加の駐車場選択を行うことなく、その中の1つに向けた車両の走行案内を行うことが可能となる。
【0055】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、駐車場切替条件を満たしていない場合(ステップ130において否定判断)に、直ちに、目的地を特定施設に変更したが、操作部4を用いて利用者が同意したことを確認した後に目的地を特定施設に変更して、その後の経路探索処理や車両の案内動作を指示するようにしてもよい。これにより、利用者の意志を確認した後に、目的地を駐車場から施設自体に変更することができる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
上述したように、本発明によれば、検索した施設に対応する一の駐車場を目的地として車両の走行を案内中に走行経路から車両が逸脱した場合に、新たな駐車場を探索して案内動作を継続することができるため、煩雑な操作や選択を行うことなく、予め設定された走行経路の逸脱の有無に関係なく容易かつ確実に駐車場に到達することが可能となる。
【符号の説明】
【0057】
1 ナビゲーションコントローラ
3 地図データ記憶装置
4 操作部
5 車両位置検出部
6 表示装置
7 オーディオ部
10 地図バッファ
12 地図読出制御部
14 地図描画部
20 車両位置計算部
22 経路探索処理部
24 経路誘導処理部
30 施設検索部
32 駐車場抽出部
34 目的地設定部
40 駐車場切替指示部
42 目的地再設定指示部
50 入力処理部
60 表示処理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10