特開2015-230246(P2015-230246A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社クボタの特許一覧

<>
  • 特開2015230246-水平表示装置 図000003
  • 特開2015230246-水平表示装置 図000004
  • 特開2015230246-水平表示装置 図000005
  • 特開2015230246-水平表示装置 図000006
  • 特開2015230246-水平表示装置 図000007
  • 特開2015230246-水平表示装置 図000008
  • 特開2015230246-水平表示装置 図000009
  • 特開2015230246-水平表示装置 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-230246(P2015-230246A)
(43)【公開日】2015年12月21日
(54)【発明の名称】水平表示装置
(51)【国際特許分類】
   G01C 9/28 20060101AFI20151124BHJP
   E02F 9/26 20060101ALI20151124BHJP
【FI】
   G01C9/28
   E02F9/26 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-116712(P2014-116712)
(22)【出願日】2014年6月5日
(71)【出願人】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】100061745
【弁理士】
【氏名又は名称】安田 敏雄
(74)【代理人】
【識別番号】100120341
【弁理士】
【氏名又は名称】安田 幹雄
(72)【発明者】
【氏名】加藤 好洋
(72)【発明者】
【氏名】中尾 聡洋
【テーマコード(参考)】
2D015
【Fターム(参考)】
2D015HA03
2D015HB00
(57)【要約】
【課題】水平器を機体に対して水平になるように調整する水平調整作業が簡単に行える水平表示装置を提供する。
【解決手段】機体側に取り付けられる保持具と、この保持具に保持される水平器とを有する水平表示装置であって、水平器は、機体が水平であるか否かを表示する水平表示部をその上面側に有すると共に、外面に、外方側に凸となる球面状に形成された球状外面を有し、保持具は、水平器の球状外面の球心を中心とする回転を固定するように該水平器を保持可能で且つ該水平器に対する保持力を緩めることで該水平器の球状外面の球心を中心とする回転を許容するように該水平器を保持可能に構成されている。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体側に取り付けられる保持具と、この保持具に保持される水平器とを有する水平表示装置であって、
前記水平器は、機体が水平であるか否かを表示する水平表示部をその上面側に有すると共に、その外面に、外方側に凸となる球面状に形成された球状外面を有し、
前記保持具は、水平器の球状外面の球心を中心とする回転を固定するように該水平器を保持可能で且つ該水平器に対する保持力を緩めることで該水平器の球状外面の球心を中心とする回転を許容するように該水平器を保持可能に構成されていることを特徴とする水平表示装置。
【請求項2】
前記保持具は、水平器を保持する保持部と、機体に設けられた取付ブラケットに取り付けられる取付部とを有し、
前記保持部は、水平器の球状外面を挟持保持可能であると共に相互間隔が拡縮自在となるように一端側同士が連結された一対の挟持部によって構成され、
前記取付部は、各挟持部の他端側から延出されていて挟持部の挟持方向で対向する一対の取付片から構成され、一方の取付片を取付ブラケットに固定すると共に該一方の取付片に対して他方の取付片を固定ネジの締緩によって近接離反可能としたことを特徴とする請求項1に記載の水平表示装置。
【請求項3】
前記水平器は、前記球状外面を有する弾性体で構成されていて前記一対の挟持部によって挟持保持されるホルダと、このホルダに保持されると共に前記水平表示部を有する水平器本体とからなることを特徴とする請求項2に記載の水平表示装置。
【請求項4】
前記保持具の挟持部に切欠き穴を形成したことを特徴とする請求項3に記載の水平表示装置。
【請求項5】
前記保持部が上下方向の軸心を有する円筒状に形成されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の水平表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、クレーン仕様のバックホー等の作業機などに設けられて、機体が水平であるか否かを表示する水平表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、作業機の機体が水平であるか否かを表示する水平表示装置が特許文献1にて開示されている。
前記水平表示装置は、作業機の機体に設けられた取付ブラケットと、この取付ブラケットに取り付けられた保持具と、この保持具に保持される水平器とを有する。
前記保持具は、上下方向の軸心を有する筒状の保持具本体と、この保持具本体の上端に設けられた平面視円形状の鍔部とを有する。保持具本体はボルト・ナットによって取付ブラケットに取付固定されている。
【0003】
前記水平器は、円盤状の水平器本体と、この水平器本体から水平方向に張り出す平面視円形状のフランジ部とを有する。水平器本体は、内部に液体と一つの気泡とを封入してなる丸型気泡管から構成され、上面側に、水平器本体の上面の中心側に設けられた平面視円形の指標と、前記気泡とからなる水平表示部を有する。水平表示部は、機体が水平であるか否かを表示するものであり、気泡が指標の中心に位置していると機体が水平であることを表示する。フランジ部には、周方向に120°ピッチで配置された3つのボルト挿通孔が貫通形成されている。
【0004】
保持具の上面にはゴム等からなる円盤状の緩衝材が載置され、この緩衝材上に水平器本体が載置されている。水平器のフランジ部は、保持具の鍔部に対して上下方向の間隔を有して対向配置されている。水平器のフランジ部の各ボルト挿通孔には調整ボルトが上方から挿通され、各調整ボルトは、保持具の鍔部上に固定されたナット部材に螺合されている。
【0005】
水平器を機体に対して水平になるように調整する(機体に対する水平器の水平調整をする)場合は、作業機を水平な場所に置き、3本の調整ボルトを螺進、螺退させることにより、水平器の気泡を指標の中心に位置させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−13472号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記従来の水平表示装置にあっては、機体に対する水平器の水平調整をする場合、3本の調整ボルトを螺進、螺退させることで行っており、調整に時間がかかり面倒である。
そこで、本発明は、前記問題点に鑑み、水平器を機体に対して水平になるように調整する水平調整作業が簡単に行える水平表示装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記技術的課題を解決するために本発明が講じた技術的手段は、以下に示す点を特徴とする。
請求項1に係る発明では、機体側に取り付けられる保持具と、この保持具に保持される水平器とを有する水平表示装置であって、
前記水平器は、機体が水平であるか否かを表示する水平表示部をその上面側に有すると共に、その外面に、外方側に凸となる球面状に形成された球状外面を有し、
前記保持具は、水平器の球状外面の球心を中心とする回転を固定するように該水平器を保持可能で且つ該水平器に対する保持力を緩めることで該水平器の球状外面の球心を中心とする回転を許容するように該水平器を保持可能に構成されていることを特徴とする。
【0009】
請求項2に係る発明では、前記保持具は、水平器を保持する保持部と、機体に設けられた取付ブラケットに取り付けられる取付部とを有し、
前記保持部は、水平器の球状外面を挟持保持可能であると共に相互間隔が拡縮自在とな
るように一端側同士が連結された一対の挟持部によって構成され、
前記取付部は、各挟持部の他端側から延出されていて挟持部の挟持方向で対向する一対の取付片から構成され、一方の取付片を取付ブラケットに固定すると共に該一方の取付片に対して他方の取付片を固定ネジの締緩によって近接離反可能としたことを特徴とする。
【0010】
請求項3に係る発明では、前記水平器は、前記球状外面を有する弾性体で構成されていて前記一対の挟持部によって挟持保持されるホルダと、このホルダに保持されると共に前記水平表示部を有する水平器本体とからなることを特徴とする。
請求項4に係る発明では、前記保持具の挟持部に切欠き穴を形成したことを特徴とする。
【0011】
請求項5に係る発明では、前記保持部が上下方向の軸心を有する円筒状に形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、以下の効果を奏する。
請求項1に係る発明によれば、水平器に対する保持具の保持力を緩めることで、水平器が球状外面の球心を中心として自由に回転し、球状外面の球心を中心とする回転により該水平器が機体に対して水平となるように調整できるので、機体に対する水平器の水平調整を簡単に行える。
【0013】
請求項2に係る発明によれば、固定ネジの締緩によって、水平器に対する保持具の保持力を強弱することができるので、機体に対する水平器の調整作業を簡単に行うことができる。
請求項3に係る発明によれば、水平器を、水平器本体と、この水平器本体を保持するホルダとから構成し、ホルダを球状外面を有する弾性体で構成することにより、保持具によって水平器をしっかりと保持することができる。
【0014】
請求項4に係る発明によれば、保持具の挟持部に切欠き穴を形成することにより、弾性体からなるホルダを一対の挟持部で挟持保持したときに、弾性体が切欠き穴に食い込み、保持具によってホルダをしっかりと保持することができる。
請求項5に係る発明によれば、保持部を円筒状に形成することにより、保持具を安価に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】バックホーの側面図である。
図2】旋回台の平面図である。
図3】運転席の右側の操縦装置及びパネル支持台の斜視図である。
図4】運転席の右側の操縦装置及びパネル支持台の右側面図である。
図5】(a)は水平表示装置の平面図、(b)は水平表示装置の側面である。
図6】(a)は図5のA−A線矢視断面図、(b)は固定ネジを緩めた状態の水平器及び保持部の断面図、(c)は図5のB−B線矢視断面図である。
図7】水平表示装置をパネル支持台内部に設けた場合を示す側面断面図、水平表示装置を右側の操縦台内部に設けた場合を示す側面断面図である。
図8】別の実施形態の水平表示装置を示す断面図であって、(a)は固定ネジを締め付けた状態の水平器及び保持部の断面図、(b)は固定ネジを緩めた状態の水平器及び保持部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、作業機として例示するクレーン仕様のバックホー1を示している。
このバックホー1は、下部の走行装置2と、上部の旋回体3とを有する。
走行装置2は、無端帯状のゴムクローラ15を駆動輪40で周方向に循環回走して走行するクローラ式走行装置によって構成されている。
【0017】
旋回体3は、走行装置2上に上下方向の旋回軸心回りに旋回自在に搭載された旋回台4(機体)と、この旋回台4の前部に装備された作業装置5(掘削作業装置)とを有する。
図2に示すように、旋回台4には、運転席D、エンジンE、第1、第2油圧ポンプP1
,P2、ラジエータR、オイルクーラO、作動油タンクT、バッテリB、コントロールバルブV1、操作パターン切換バルブV2等が設けられている。
【0018】
図1に示すように、前記作業装置5は、旋回台4の前部に設けられた支持ブラケット6に上下方向の軸心回りに左右揺動自在に支持されたスイングブラケット7と、このスイングブラケット7の上部に上下揺動自在に連結されたブーム8と、このブーム8の先端側に前後揺動自在に連結されたアーム9と、このアーム9の先端側に前後揺動自在に連結されたバケット10とを有する。バケット10には、吊り金具11が設けられ、クレーン作業が可能とされている。
【0019】
図2に示すように、運転席Dは、旋回台4の後部で且つ左右方向中央から左寄りに配置されている。運転席Dの左右両側には、操縦台12L,12Rが設けられ、各操縦台12L,12Rには操縦レバー13L,13Rを有する操縦装置14L,14Rがそれぞれ設けられている。
図2及び図3に示すように、右側の操縦台12Rの前方には、表示パネル16が装着されたパネル支持台17が該操縦台12Rから前方側に延出状に設けられている。
【0020】
このパネル支持台17の中途部右側(運転席Dの右斜め前方)には、バックホー1(機体4)が水平であるか否かを表示する水平表示装置18が設けられている。
この水平表示装置18は、図4図5及び図6に示すように、旋回台4に支持された取付ブラケット19と、この取付ブラケット19に取り付けられた保持具20と、この保持具20に保持される水平器(水準器)21とを有する。
【0021】
前記取付ブラケット19は、上下方向に長い板材によって構成され、板面が左右を向くようにパネル支持台17の中途部右側に配置されている。この取付ブラケット19の下部は、右側の操縦装置14Rの前部及びパネル支持台17を支持する支持フレーム22にボルト固定されている。
前記支持フレーム22は、前部が支持ブラケット23を介して旋回台4に取付支持され、後部が旋回台4に取り付けられたシート台24に取付支持されている。取付ブラケット19の上部はパネル支持台17の中途部から上方に突出状とされており、この取付ブラケット19の上部の左側に保持具20が配置されて取り付けられている。
【0022】
保持具20は、バネ弾性を有する板材によって形成され、水平器21を保持する保持部25と、取付ブラケット19に取り付けられる取付部26とを有する。
保持部25は、水平器21を水平方向両側から挟持保持可能であると共に相互間隔が拡縮自在となるように一端側同士が連結された一対の挟持部25L,25Rによって構成されている。本実施形態では、一対の挟持部25L,25Rは水平器21を左右両側から挟持保持可能であると共に、挟持部25L,25Rの前端側同士が連結されていて、左右方向に弾性的に拡縮自在とされている。
【0023】
各挟持部25L,25Rは平面視円弧状に形成されていると共に、一対の挟持部25L,25Rの他端側(後端側)同士は離間している。したがって、保持部25は、上下方向の軸心を有する一部切欠き円筒形に形成されている。
また、保持部25には、切欠き穴27が形成されている。この切欠き穴27は、保持部25の周方向に長い長穴状に形成され、一方の挟持部25L,25Rの後部から保持部25の前端を経て他方の挟持部25L,25Rの後部にわたって形成されている。
【0024】
取付部26は、各挟持部25L,25Rの他端側から延出された一対の取付片26L,26Rから構成されている。一方の取付片26L,26Rは一方の挟持部25L,25Rの後端(他端)から後方に延出され、他方の取付片26L,26Rは他方の挟持部25L,25Rの後端(他端)から後方に延出されていて、左右方向(挟持部25L,25Rの挟持方向)において対向している。右側の取付片26Rは、左側の取付片26Lよりも長く形成されていると共に取付ブラケット19の上部左側面に溶接等によって固定されている。
【0025】
各取付片26L,26Rにはネジ挿通孔28,29がそれぞれ形成され、これらネジ挿通孔28,29には固定ネジ30が左方から挿通されている。該固定ネジ30は、取付ブラケット19に形成されたネジ孔31に螺合している。
したがって、固定ネジ30を締緩することによって、右側の取付片26Rに対して左側の取付片26Lが近接離反可能とされている。
【0026】
前記水平器21は、水平器本体32と、この水平器本体32が装着保持されるホルダ33とからなる。
水平器本体32は、内部に液体と一つの気泡34を封入した丸型気泡管から構成されている。この水平器本体32の上面側には、平面視円形状の指標35と、前記気泡34とからなる水平表示部38が設けられている。
【0027】
水平器本体32の上面側は透明に形成されていて気泡34が視認可能とされている。また、この水平器本体32は、上下方向の軸心を有する円柱部36と、この円柱部36の上部から径方向に張り出す鍔部37とを有する。
ホルダ33は、ゴム等の弾性体からなり、球の上下を平坦面で切り欠いた欠球形に形成されていて、その水平方向の外面形状が外方側に凸となる球面状に形成されている。このホルダ33の球面状の外面を球状外面39という。
【0028】
また、このホルダ33の内部には、水平器本体32を装着する装着穴41が形成されている。この装着穴41は、上方開放状とされ、装着穴41の上部は下方に向けて縮径するテーパー穴42とされ、装着穴41の下部は上下方向の軸心を有すると共に下端が閉塞された円柱穴43とされ、装着穴41の中途部は前記円柱穴43の周方向の周溝44とされている。
【0029】
前記水平器本体32は、ホルダ33の装着穴41に上方から挿入され、円柱部36が円柱穴43に内嵌されると共に鍔部37が周溝44に内嵌される。
前記水平器21(ホルダ33)は、前記保持具20の左右の挟持部25L,25Rの間に配置されて、該左右の挟持部25L,25Rで挟持保持される。これによって、水平器21が保持具20の保持部25に保持される。
【0030】
前記構成の水平表示装置18にあっては、気泡34が指標35の中心に位置しているとバックホー1が水平であることが表示される(バックホー1が水平であることを確認できる)。
また、水平器21をバックホー1(機体)に対して水平になるように調整する場合は、以下のようにして行う。
【0031】
先ず、バックホー1を水平な場所に置く。
前記水平表示装置18にあっては、通常は、固定ネジ30が締め付けられていて、図6(a)に示すように、水平器21の球状外面39の球心Xを中心とする回転を固定するように、一対の挟持部25L,25Rによって水平器21(ホルダ33)が挟圧保持されている。
【0032】
この状態から、固定ネジ30を緩めると、右側の取付片26Rに対して左側の取付片26Lが離反方向(左方)に移動し、図6(b)に示すように、一対の挟持部25L,25Rが拡開する。これにより水平器21に対する保持具20の保持力が緩められる。すると、水平器21の球状外面39の球心Xを中心とする回転が許容される。
次に、水平器21を球状外面39の球心Xを中心として回転させて気泡34を指標35の中心に位置させ、気泡34を指標35の中心に位置させた状態で、固定ネジ30を締め付ける。固定ネジ30を締め付けると、右側の取付片26Rに対して左側の取付片26Lが近接方向(右方)に移動して一対の挟持部25L,25Rが縮小し、これにより水平器21に対する保持具20の保持力が強められ、水平器21の球状外面39の球心Xを中心とする回転を固定するように、一対の挟持部25L,25Rによってホルダ33が挟圧保持される。このとき、図6(a)に示すように、ホルダ33を構成する弾性体が切欠き穴27に食い込み、保持具20によってホルダ33をしっかりと保持することができる。
【0033】
前記構成の水平表示装置18にあっては、水平器21を球状外面39の球心Xを中心として回転させるだけで該水平器21を機体に対して水平となるように調整することができるので、機体に対する水平器21の水平調整を簡単に行える。
また、1本の固定ネジ30を締緩することによって、水平器21に対する保持具20の保持力を強弱することができるので、機体に対する水平器21の水平調整作業を簡単に行
うことができる。
【0034】
また、水平器21を、水平器本体32と、この水平器本体32を保持するホルダ33とから構成し、ホルダ33を球状外面39を有する弾性体で構成することにより、保持具20によって水平器21をしっかりと保持することができる。
また、保持部25を円筒状に形成することにより、保持具20を安価に形成することができる。
【0035】
前記水平表示装置18は、図3に仮想線で示すように、パネル支持台17の内部や右側の操縦台12Rの内部に設けてもよい。
図7(a)は水平表示装置18をパネル支持台17内部に設けた場合の側面断面図を示し、図7(b)は水平表示装置18を右側の操縦台12R内部に設けた場合の側面断面図を示す。図8は、図7に示す別実施形態の断面図を示し、図8(a)は固定ネジ30を締め付けた状態の水平器21及び保持部25の断面図、(b)は固定ネジ30を緩めた状態の水平器21及び保持部25の断面図である。
【0036】
水平表示装置18をパネル支持台17の内部に設けたものにあっては、図3及び図7(a)に示すように、パネル支持台17の前後方向中途部内部に水平表示装置18が設けられ、パネル支持台17の前後方向中途部の上面を構成する壁部45に、水平器21の視認及び操作用の穴46が形成され、パネル支持台17の前後方向中途部の左側面を構成する壁部47に、固定ネジ30を締緩操作する工具の挿通用の穴48が形成される。
【0037】
水平表示装置18を右側の操縦台12Rの内部に設けたものにあっては、図3及び図7(b)に示すように、右側の操縦台12Rの前後方向中途部内部に水平表示装置18が設けられ、右側操縦台12Rの前後方向中途部の上面を構成する壁部49に、水平器21の視認及び操作用の穴46が形成され、右側操縦台12Rの前後方向中途部の左側面を構成する壁部50に、固定ネジ30を締緩操作する工具の挿通用の穴48が形成される。
【0038】
前記各別実施形態の場合、水平器21のホルダ33の前部上面側に水平器21操作用のつまみ51が設けられている。
また、装着穴41は円柱穴に形成され、水平器本体32は円柱状に形成されている。
また、これら別実施形態の水平表示装置18にあっては、図8(a)に示すように、保持具20の保持部25が、水平器21の球状外面39の球心Xを中心とする欠球形に形成されている。したがって、保持部25の内面が水平器21の球状外面39の球心Xを中心とする球面状とされている。
【0039】
その他の構成は、前記実施形態と同様に構成される。
前記水平表示装置18において、ホルダ33は弾性体ではなく、硬質の材料によって形成されていてもよい。この場合、ホルダ33と水平器本体32とを一体形成してもよい。また、前記切欠き穴27は省略することもできる。
【符号の説明】
【0040】
4 旋回台(機体)
19 取付ブラケット
20 保持具
21 水平器
25 保持部
25L 挟持部
25R 挟持部
26 取付部
26L 取付片
26R 取付片
27 切欠き穴
30 固定ネジ
32 水平器本体
33 ホルダ
38 水平表示部
39 球状外面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8