特開2015-230468(P2015-230468A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三菱化学株式会社の特許一覧
特開2015-230468軸受部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ、及び軸受部材の製造方法
<>
  • 特開2015230468-軸受部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ、及び軸受部材の製造方法 図000003
  • 特開2015230468-軸受部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ、及び軸受部材の製造方法 図000004
  • 特開2015230468-軸受部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ、及び軸受部材の製造方法 図000005
  • 特開2015230468-軸受部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ、及び軸受部材の製造方法 図000006
  • 特開2015230468-軸受部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ、及び軸受部材の製造方法 図000007
  • 特開2015230468-軸受部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ、及び軸受部材の製造方法 図000008
  • 特開2015230468-軸受部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ、及び軸受部材の製造方法 図000009
  • 特開2015230468-軸受部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ、及び軸受部材の製造方法 図000010
  • 特開2015230468-軸受部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ、及び軸受部材の製造方法 図000011
  • 特開2015230468-軸受部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ、及び軸受部材の製造方法 図000012
  • 特開2015230468-軸受部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ、及び軸受部材の製造方法 図000013
  • 特開2015230468-軸受部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ、及び軸受部材の製造方法 図000014
  • 特開2015230468-軸受部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ、及び軸受部材の製造方法 図000015
  • 特開2015230468-軸受部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ、及び軸受部材の製造方法 図000016
  • 特開2015230468-軸受部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ、及び軸受部材の製造方法 図000017
  • 特開2015230468-軸受部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ、及び軸受部材の製造方法 図000018
  • 特開2015230468-軸受部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ、及び軸受部材の製造方法 図000019
  • 特開2015230468-軸受部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ、及び軸受部材の製造方法 図000020
  • 特開2015230468-軸受部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ、及び軸受部材の製造方法 図000021
  • 特開2015230468-軸受部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ、及び軸受部材の製造方法 図000022
  • 特開2015230468-軸受部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ、及び軸受部材の製造方法 図000023
  • 特開2015230468-軸受部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ、及び軸受部材の製造方法 図000024
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-230468(P2015-230468A)
(43)【公開日】2015年12月21日
(54)【発明の名称】軸受部材、端部部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジ、及び軸受部材の製造方法
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/16 20060101AFI20151124BHJP
   G03G 15/08 20060101ALI20151124BHJP
   G03G 21/18 20060101ALI20151124BHJP
【FI】
   G03G21/00 354
   G03G15/08 501D
   G03G15/00 556
   G03G15/00 554
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2014-118083(P2014-118083)
(22)【出願日】2014年6月6日
(71)【出願人】
【識別番号】000005968
【氏名又は名称】三菱化学株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129838
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 典輝
(74)【代理人】
【識別番号】100101203
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100104499
【弁理士】
【氏名又は名称】岸本 達人
(72)【発明者】
【氏名】池田 修一
(72)【発明者】
【氏名】松岡 洋平
【テーマコード(参考)】
2H035
2H077
2H171
【Fターム(参考)】
2H035CA07
2H035CB03
2H035CD02
2H035CD05
2H035CD07
2H035CD11
2H035CD14
2H035CG03
2H077AD06
2H077BA08
2H077GA04
2H171FA02
2H171FA03
2H171FA04
2H171FA05
2H171FA07
2H171FA09
2H171FA13
2H171GA12
2H171GA15
2H171JA23
2H171JA27
2H171JA29
2H171JA31
2H171JA34
2H171JA35
2H171KA05
2H171KA10
2H171KA12
2H171KA13
2H171KA17
2H171KA22
2H171KA23
2H171KA26
2H171KA27
2H171LA08
2H171LA13
2H171MA05
2H171PA03
2H171PA13
2H171PA14
2H171PA15
2H171PA17
2H171QA02
2H171QA08
2H171QA11
2H171QA13
2H171QB03
2H171QB32
2H171QB38
2H171QC03
2H171QC22
2H171SA07
2H171SA12
(57)【要約】
【課題】従来と同等の回転力の伝達、及び装置本体との着脱を可能としつつ、より円滑に作動し、軸部材の品質のばらつきに対しても影響を受け難くするとともに、組み立て性、解体性が良好であり、生産性にも優れる端部部材を提供する。
【解決手段】円柱状回転体(20、306)の端部に配置される端部部材(40)であって、軸受部材(41)と軸部材(70)とを有し、軸受部材は、筒状体(46)及び該筒状体の内側に配置される保持部(50)を有する本体(45)と、本体の保持部に保持される中間部材(60)と、を備え、軸部材は中間部材に一端側が保持され、中間部材は、本体の保持部に対して1つの軸線まわりに回転可能にスナップフィット接合されており、軸部材は、中間部材の回転の軸線とは異なる軸線まわりに回転可能に中間部材にスナップフィット接合されている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円柱状回転体の端部に配置される端部部材であって、
軸受部材と軸部材とを有し、
前記軸受部材は、筒状体及び該筒状体の内側に配置される保持部を有する本体と、前記本体の前記保持部に保持される中間部材と、を備え、
前記軸部材は前記中間部材に一端側が保持され、
前記中間部材は、前記本体の前記保持部に対して1つの軸線まわりに回転可能にスナップフィット接合されており、
前記軸部材は、前記中間部材の回転の前記軸線とは異なる軸線まわりに回転可能に前記中間部材にスナップフィット接合されている、端部部材。
【請求項2】
前記軸部材は、回転軸と、該回転軸の一端に配置されて回転力を受ける回転力受け部と、前記回転軸の他端に配置される基端部と、前記基端部から突出する回転力伝達突起と、を有し、
前記中間部材は環状であり該環状の内側に前記基端部が配置され、前記回転力伝達突起が挿入される溝である軸部材連結溝を備えており、
前記回転力伝達突起と前記軸部材連結溝とが前記スナップフィット接合されている請求項1に記載の端部部材。
【請求項3】
前記軸部材の前記基端部は球面の一部を具備しており、前記基端部は前記中間部材に触れないように間隙を有する請求項1又は2に記載の端部部材。
【請求項4】
前記中間部材は前記保持部に挿入される突起である本体連結突起を備え、
前記保持部は前記本体連結突起が挿入される溝である保持溝を備えており、
前記本体連結突起と前記保持溝とが前記スナップフィット接合されている請求項1乃至3のいずれかに記載の端部部材。
【請求項5】
前記中間部材の回転の前記軸線と、前記軸部材の回転の前記軸線とが同一平面内に配置される請求項1乃至4のいずれかに記載の端部部材。
【請求項6】
円柱状回転体の端部に配置される端部部材に含まれる軸受部材であって、
筒状体及び該筒状体の内側に配置される保持部を有する本体と、前記本体の前記保持部に保持される中間部材と、を備え、
前記本体の前記保持部に対して前記中間部材が1つの軸線まわりに回転可能にスナップフィット接合されている、軸受部材。
【請求項7】
円柱状回転体の端部に配置される端部部材に具備される軸受部材であって、
筒状体及び該筒状体の内側に配置される保持部を有する本体を備え、
前記保持部は前記筒状体の軸線が延びる方向に沿った方向に延びる溝である保持溝を有しており、
前記保持溝には延びる方向の一部にスナップフィット接合用突出部が形成されている軸受部材。
【請求項8】
前記円柱状回転体が感光体ドラムであり、該感光体ドラムと、
前記感光体ドラムの軸線方向端部の少なくとも一方に取り付けられた請求項1乃至5のいずれかに記載の端部部材と、を備える感光体ドラムユニット。
【請求項9】
前記円柱状回転体が現像ローラであり、該現像ローラと、
前記現像ローラの軸線方向端部の少なくとも一方に取り付けられた請求項1乃至5のいずれかに記載の端部部材と、を備える現像ローラユニット。
【請求項10】
筐体と、該筐体に保持される請求項8に記載の感光体ドラムユニットと、を具備するプロセスカートリッジ。
【請求項11】
筐体と、該筐体に保持される請求項9に記載の現像ローラユニットと、を具備するプロセスカートリッジ。
【請求項12】
請求項7に記載の軸受部材を製造する方法であって、
前記軸受部材の前記保持溝を射出成形により形成する工程を含み、
第一金型に設けられたアンダーカット部を有しない突出部と、第二金型に設けられたアンダーカット部を有しない突出部とを組み合わせ、射出成形をおこない、前記第一金型と前記第二金型とを反対の方向に引き離すことにより離型させる、軸受部材の製造方法。
【請求項13】
請求項7に記載の軸受部材を製造する方法であって、
前記軸受部材の前記保持溝を射出成形により形成する工程を含み、
金型の表面から前記保持溝の形状を備える片である型部を離型方向とは異なる方向に突出させて射出成形をおこない、前記型部を前記金型の表面に没してから離型させる、軸受部材の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザープリンタ、複写機等の画像形成装置に着脱可能に具備されるプロセスカートリッジ、該プロセスカートリッジに備えられる感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、感光体ドラムや現像ローラ等の円柱状回転体に取り付けられる端部部材、及び端部部材を構成する軸受部材、並びに軸受部材の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
レーザープリンタ、複写機等の画像形成装置には、該画像形成装置の本体(以下、「装置本体」と記載することがある。)に対して着脱可能にプロセスカートリッジが備えられている。
プロセスカートリッジは、文字や図形等、表されるべき内容を形成し、これを紙等の記録媒体に転写する部材である。より具体的には、プロセスカートリッジには感光体ドラムが備えられ、ここに転写する内容が形成される。また、プロセスカートリッジには、感光体ドラムに転写すべき内容を形成するための他の各種手段が併せて配置される。これら手段としては、例えば現像ローラユニット、帯電ローラユニット、クリーンニングを行う手段等を挙げることができる。
【0003】
プロセスカートリッジは、メンテナンスのために同一のプロセスカートリッジを装置本体に対して着脱したり、古いプロセスカートリッジを装置本体から離脱してその後に新しいプロセスカートリッジを装置本体に装着したりする。このようなプロセスカートリッジの着脱は、画像形成装置を使用する者が自らできるものであり、かかる観点からできるだけ容易に行えることが望ましい。
【0004】
ところが、プロセスカートリッジに含まれる感光体ドラムには、装置本体の駆動軸が直接又は他の部材を介して係合し、これにより感光体ドラムがこの駆動軸から回転力を受けて回転するように構成されている。そこで感光体ドラムの端部には駆動軸からの回転力を受けてこれを感光体ドラムに伝達する端部部材が配置される。従って、プロセスカートリッジを装置本体に対して着脱させるためには、その都度装置本体の駆動軸と端部部材との係合の解除(離脱)、及び再係合(装着)をさせる必要がある。
【0005】
ここで、感光体ドラム(プロセスカートリッジ)を装置本体の駆動軸の軸線に沿った方向に移動させて該駆動軸に着脱することができれば着脱のための装置構成は比較的簡易である。しかしながら、画像形成装置の小型化、プロセスカートリッジの着脱スペース確保等の観点から、プロセスカートリッジを駆動軸の軸線に沿った方向とは異なる方向に引き抜くように装置本体から離脱させ、また、この方向とは反対に押し込むように装置本体に装着することが好ましい。
【0006】
特許文献1には、プロセスカートリッジを装置本体の駆動軸の軸線に沿った方向とは異なる方向に着脱するための構成が開示されている。具体的には、特許文献1に記載されている端部部材に具備されるカップリング部材(軸部材)は、球形部を備えることによりドラムフランジ(軸受部材)に揺動可能に取り付けられる。従って、カップリング部材(軸部材)に具備された、装置本体の駆動軸に係合する部分(回転力受け部材)が、球形部を中心に揺動して感光体ドラムの軸線に対して角度を変えることができ、装置本体の駆動軸と感光体ドラムとの装着及び離脱を容易にしている。
【0007】
また、非特許文献1には、揺動する軸部材を軸受部材に連結する構造において端部部材において軸部材に具備される回転力伝達ピンを軸受部材に導入するための溝が軸受部材の内周の回転方向に設けられ、この溝により当該回転力伝達ピンを軸受部材に取り付けることが容易である構造が開示されている。
【0008】
非特許文献2には、カップリング部材(軸部材)と端部部材(軸受部材本体)とを揺動可能に連結する十字部材(中間部材)が開示されている。これによりカップリング部材(軸部材)が端部部材(軸受部材本体)の軸線に対して自在に揺動することが可能とされている。
【0009】
特許文献2には、駆動軸と被駆動軸とを連結する略筒状に形成されたカップリング(軸部材)が開示されている。カップリング(軸部材)には駆動軸のピンが係合する部位、及び被駆動軸のピンが係合する部位が設けられており、それぞれのピンがカップリング(軸部材)に係合することで回転力が伝達される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2010−26473号公報
【特許文献2】特開2002−48148号公報
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】発明協会公開技報公技番号2010−502200号
【非特許文献2】発明協会公開技報公技番号2010−502197号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、特許文献1、非特許文献1に記載の発明では、軸受部材への軸部材の円滑な取り付け、軸部材の円滑な揺動、及び軸部材の装置本体との円滑な着脱を実現することが困難であった。具体的には例えば、必要な機能を発揮するために各部材に高い精度が求められ、軸部材の品質のばらつきによる性能への影響が大きかった。
【0013】
また、特許文献1に記載のカップリング部材(軸部材)及びこれを保持するドラムフランジ(軸受部材)の構造では、カップリング部材(軸部材)を揺動可能としつつ球形部を直接ドラムフランジに保持する構造とするため、球形部をドラムフランジ(軸受部材)に取り付ける際には強い力による無理入れ・無理抜きをする必要があった。そしてこのような強い力による無理入れ、無理抜きでは軸部材への傷付きが懸念され、作業性も良くない等、軸部材のリユースに影響がある。
【0014】
一方、非特許文献1に記載の構造では、軸部材を揺動させるに際してその傾き角が制限され、十分な揺動の角度を得られないこともあった。これによりプロセスカートリッジの円滑な着脱が阻害されたり、画像形成装置の小型化が困難となったりすることがあった。
【0015】
また、非特許文献2及び特許文献2に記載の発明は、軸部材(非特許文献2におけるカップリング部材、特許文献2におけるカップリング)が、特許文献1、非特許文献1のように1つの球形部を有しておらず、球形部を有する軸部材をリユースで用いたい場合に適用することができなかった。またこれらの文献に記載の構造では組立性が考慮されておらず、生産性やリユースのための組み立て性及び解体性に改善の要望があった。さらに、生産性に関して、開示された軸受部材本体の構造により該軸受部材本体を一体で成形することについてその具体的な方法の記載がない。
【0016】
また、特許文献2に記載のカップリング(軸部材)の構造では揺動の方向や範囲が限定的であり、所望の揺動を得られないことがあった。これにより、プロセスカートリッジを装置本体から着脱する際に感光体ドラムの位相が制限され、例えば紙詰まり等により画像形成装置が停止した場合にプロセスカートリッジを取り出すことができなくなる可能性があり作業性を著しく損なう場面もあった。
【0017】
そこで本発明は上記問題点に鑑み、従来と同等の回転力の伝達、及び装置本体との着脱を可能としつつ、より円滑に作動し、軸部材の品質のばらつきに対しても影響を受け難くするとともに、組み立て性、解体性が良好であり、生産性にも優れる端部部材を提供することを目的とする。また、軸受部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0018】
以下、本発明について説明する。ここではわかりやすさのため括弧書きにて図面の参照符号を付すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0019】
請求項1に記載の発明は、円柱状回転体(20、306)の端部に配置される端部部材(40)であって、軸受部材(41)と軸部材(70)とを有し、軸受部材は、筒状体(46)及び該筒状体の内側に配置される保持部(50)を有する本体(45)と、本体の保持部に保持される中間部材(60)と、を備え、軸部材は中間部材に一端側が保持され、中間部材は、本体の保持部に対して1つの軸線まわりに回転可能にスナップフィット接合されており、軸部材は、中間部材の回転の軸線とは異なる軸線まわりに回転可能に中間部材にスナップフィット接合されている、端部部材である。
ここで「円柱状回転体」とは、中実であるいわゆる丸棒状で軸線まわりに回転する回転体、及び、中空であるいわゆる円筒状で軸線まわりに回転する回転体を含む概念である。
【0020】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の端部部材(40)において、軸部材(70)は、回転軸(85)と、該回転軸の一端に配置されて回転力を受ける回転力受け部(71)と、回転軸の他端に配置される基端部(90)と、基端部から突出する回転力伝達突起(95)と、を有し、中間部材(60)は環状であり該環状の内側に基端部が配置され、回転力伝達突起が挿入される溝である軸部材連結溝(62)を備えており、回転力伝達突起と軸部材連結溝とがスナップフィット接合されている。
【0021】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の端部部材(40)において、軸部材(70)の基端部(90)は球面の一部を具備しており、基端部は中間部材(60)に触れないように間隙を有する。
【0022】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の端部部材(40)において、中間部材(60)は保持部(50)に挿入される突起である本体連結突起(61)を備え、保持部は本体連結突起が挿入される溝である保持溝(52)を備えており、本体連結突起と保持溝とがスナップフィット接合されている。
【0023】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の端部部材(40)において、中間部材(60)の回転の軸線と、軸部材(70)の回転の軸線とが同一平面内に配置される。
【0024】
請求項6に記載の発明は、円柱状回転体(20、306)の端部に配置される端部部材(40)に含まれる軸受部材(41)であって、筒状体(46)及び該筒状体の内側に配置される保持部(50)を有する本体(45)と、本体の保持部に保持される中間部材(60)と、を備え、本体の保持部に対して中間部材が1つの軸線まわりに回転可能にスナップフィット接合されている、軸受部材である。
【0025】
請求項7に記載の発明は、円柱状回転体(20、306)の端部に配置される端部部材(40)に具備される軸受部材(41)であって、筒状体(46)及び該筒状体の内側に配置される保持部(50)を有する本体(45)を備え、保持部は筒状体の軸線が延びる方向に沿った方向に延びる溝である保持溝(52)を有しており、保持溝には延びる方向の一部にスナップフィット接合用突出部(52b)が形成されている軸受部材である。
【0026】
請求項8に記載の発明は、円柱状回転体が感光体ドラム(20)であり、該感光体ドラムと、感光体ドラムの軸線方向端部の少なくとも一方に取り付けられた請求項1乃至5のいずれかに記載の端部部材(40)と、を備える感光体ドラムユニット(10)である。
【0027】
請求項9に記載の発明は、円柱状回転体が現像ローラ(306)であり、該現像ローラと、現像ローラの軸線方向端部の少なくとも一方に取り付けられた請求項1乃至5のいずれかに記載の端部部材(40)と、を備える現像ローラユニット(305)である。
【0028】
請求項10に記載の発明は、筐体と、該筐体に保持される請求項8に記載の感光体ドラムユニット(10)と、を具備するプロセスカートリッジである。
【0029】
請求項11に記載の発明は、筐体と、該筐体に保持される請求項9に記載の現像ローラユニット(305)と、を具備するプロセスカートリッジである。
【0030】
請求項12に記載の発明は、請求項7に記載の軸受部材(41)を製造する方法であって、軸受部材の保持溝(52)を射出成形により形成する工程を含み、第一金型(130)に設けられたアンダーカット部を有しない突出部(131)と、第二金型(150)に設けられたアンダーカット部を有しない突出部(152)とを組み合わせ、射出成形をおこない、第一金型と第二金型とを反対の方向に引き離すことにより離型させる、軸受部材の製造方法である。
【0031】
請求項13に記載の発明は、請求項7に記載の軸受部材(41)を製造する方法であって、軸受部材の保持溝(52)を射出成形により形成する工程を含み、金型(230)の表面から保持溝の形状を備える片である型部(232b)を離型方向とは異なる方向に突出させて射出成形をおこない、型部を金型の表面に没してから離型させる、軸受部材の製造方法である。
【発明の効果】
【0032】
本発明の端部部材、軸受部材、感光体ドラムユニット、現像ローラユニット、プロセスカートリッジによれば、軸部材における少なくとも1つの方向の揺動については、中間部材と本体との揺動によるので当該軸部材の揺動は円滑となる。この揺動では軸部材の形態とは無関係なので、軸部材側に若干の寸法的なばらつき等があっても十分に円滑な揺動を確保することができる。また、中間部材と本体との連結がスナップフィット接合により行われているので組み立て性、解体性が良好であり、リユース性、生産性にも優れるものとなる。
また、本発明の軸受部材の製造方法によれば、軸受部材がスナップフィット接合のための構造を備えていても射出成形で容易に軸受部材を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】画像形成装置本体2及びプロセスカートリッジ3の概念図である。
図2】プロセスカートリッジ3の構成を説明する概念図である。
図3図3(a)は感光体ドラムユニット10の外観斜視図、図3(b)は端部部材40の外観斜視図である。
図4】端部部材40の分解斜視図である。
図5】軸受部材41の分解斜視図である。
図6図6(a)は本体45の平面図、図6(b)は本体45の1つの断面図、図6(c)は本体45の他の断面図である。
図7】保持部50の保持突起51を説明する図である。
図8図8(a)は中間部材60の平面図、図8(b)は中間部材60の1つの断面図、図8(c)は中間部材60の他の断面図である。
図9図9(a)は中間部材60’の斜視図、図9(b)は中間部材60’の平面図である。
図10図10(a)は軸部材70の1つの断面図、図10(b)は軸部材70の他の断面図である。
図11】カップリング部材71を拡大した図である。
図12】軸部材70’の斜視図である。
図13図13(a)は端部部材40の1つの断面図、図13(b)は端部部材40の他の断面図である。
図14図14(a)は端部部材40の1つの断面における軸部材70が傾いた姿勢の例を表す図、図14(b)は端部部材40の他の断面における軸部材70が傾いた姿勢の例を表す図である。
図15図15(a)は、画像形成装置本体の駆動軸8の先端部を表した斜視図、図15(b)は、駆動軸8のピン8bがカップリング部材71に連結した姿勢を説明する図である。
図16図16(a)はプロセスカートリッジを装置本体に装着する1つの場面の例を説明する図、図16(b)はプロセスカートリッジを装置本体に装着する他の場面の例を説明する図である。
図17】第一金型130、第二金型150を説明する斜視図である。
図18】第一金型130、及び第二金型150を組み合わせることを説明する図である。
図19図19(a)は第一金型130と第二金型150とを組み合わせた図、図19(b)は第一金型130と第二金型150とを組み合わせた一部を拡大した図である。
図20図20(a)は第一金型230と第二金型250とが組み合わされた斜視図である。図20(b)は図20(a)の断面図である。
図21図21(a)は変形したときの第一金型230と第二金型250とが組み合わされた斜視図である。図21(b)は図21(a)の断面図である。
図22】端部部材40が現像ローラユニット305に備えられた形態を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下本発明を図面に示す形態に基づき説明する。ただし本発明はこれら形態に限定されるものではない。また、各図では説明のため、必要に応じて部材を省略、透視したり、形状を誇張したりして表している。なお、断面図においては端面となる面にハッチングを施すことがある。
【0035】
図1は1つの形態を説明する図で、プロセスカートリッジ3、および該プロセスカートリッジ3を装着して使用する画像形成装置本体2(以下、「装置本体2」と記載することがある。)を有する画像形成装置1を模式的に示した斜視図である。プロセスカートリッジ3は、図1にIで示した方向に移動させることにより装置本体2に装着し、および離脱させることができる。そしてこの方向は装置本体2に設けられた駆動軸8の軸部8a(図15(a)参照)の軸線方向とは異なる方向である。
【0036】
図2には、プロセスカートリッジ3の構造を模式的に表した。図2からわかるようにプロセスカートリッジ3は、筐体3aの内側に感光体ドラムユニット10(図3参照)、帯電ローラユニット4、現像ローラユニット5、規制部材6、およびクリーニングブレード7を内包している。プロセスカートリッジ3を装置本体2に装着した姿勢で、紙等の記録媒体が図2にIIで示した線に沿って移動することにより、画像が感光体ドラムユニット10から記録媒体に転写される。
【0037】
また、プロセスカートリッジ3の装置本体2への着脱は概ね次のように行われる。プロセスカートリッジ3に備えられる感光体ドラムユニット10は、装置本体2から回転駆動力を受けて回転することから、少なくとも作動時には装置本体2の駆動軸8(図15(a)参照)と感光体ドラムユニット10の端部部材40(図3(b)参照)とが係合して回転力を伝達できる状態にある(図15(b)参照)。
一方、プロセスカートリッジ3の装置本体2に対する着脱時には、駆動軸8と端部部材40とが、その姿勢によらずお互いに他方側の移動や回動を阻害しないように速やかに係合および離脱する必要がある。
このように、装置本体2の駆動軸8には感光体ドラムユニット10の端部部材40が適切に係合し、回転駆動力が伝達される。
以下、各構成について説明する。
【0038】
プロセスカートリッジ3には、図2からわかるように帯電ローラユニット4、現像ローラユニット5、規制部材6、クリーニングブレード7、および感光体ドラムユニット10が備えられ、これらが筐体3aの内側に内包されている。それぞれは次のようなものである。
【0039】
帯電ローラユニット4は、装置本体2からの電圧印加により感光体ドラムユニット10の感光体ドラム20を帯電させる。これは、当該帯電ローラユニット4が感光体ドラム20に追随して回転し、感光体ドラム20の外周面に接触することにより行われる。
現像ローラユニット5は感光体ドラム20に現像剤を供給するローラを含む部材である。そして、当該現像ローラユニット5により、感光体ドラム20に形成された静電潜像が現像される。なお現像ローラユニット5には、固定磁石が内蔵されている。
規制部材6は、上記した現像ローラユニット5の外周面に付着する現像剤の量を調整するとともに、現像剤自体に摩擦帯電電荷を付与する部材である。
クリーニングブレード7は、感光体ドラム20の外周面に接触してその先端により転写後に残存した現像剤を除去するブレードである。
【0040】
感光体ドラムユニット10は、その表面に紙等の記録媒体に転写すべき文字や図形等が形成される部材である。図3(a)に感光体ドラムユニット10の外観斜視図を示した。図3(a)からわかるように感光体ドラムユニット10は、感光体ドラム20、フタ材30、及び端部部材40を備えている。図3(b)には、端部部材40に注目した斜視図、図4に端部部材40の分解斜視図を示した。以下、図3(a)、図3(b)、図4及び適宜示す図を参照しつつ感光体ドラムユニット10について説明する。
【0041】
感光体ドラム20は円柱状回転体であるドラムシリンダ(「基体」と呼ぶこともある。)の外周面に感光層を被覆した部材である。すなわちドラムシリンダは、アルミニウム等の導電性のシリンダであり、ここに感光層が塗布されて構成されている。本形態で感光体ドラム20の一端には後述するように端部部材40が取り付けられ、他端にはフタ材30が配置される。ここではドラムシリンダを中空の円筒状であるものとしたが、中実の丸棒状であってもよい。ただし、少なくともフタ材30、及び端部部材40がその端部に適切に取り付けられるように形成されている。
【0042】
フタ材30は、樹脂により形成された部材で、感光体ドラム20の円筒内側に嵌合される嵌合部と、感光体ドラム20の一端面を覆うように配置される軸受部とが同軸に形成されている。軸受部は、感光体ドラム20の端面を覆う円板状であるとともに、装置本体の軸を受ける部位を具備する。また、フタ材30には、導電性材料によりなるアース板が配置され、これにより感光体ドラム20と装置本体2とを電気的に接続させている。
なお、本形態ではフタ材の一例を表したがこれに限定されず、通常取り得る他の形態のフタ材を適用することも可能である。例えばフタ材に回転力伝達のための歯車が配置されてもよい。また上記導電性材料は後述する端部部材40側に設けられてもよい。
【0043】
端部部材40は、感光体ドラム20の端部のうち上記フタ材30とは反対側の端部に取り付けられる部材であり、軸受部材41及び軸部材70を備えている。
【0044】
軸受部材41は、感光体ドラム20の端部に固定される部材である。図5には軸受部材41の分解斜視図を示した。図5からわかるように、軸受部材41は、本体45及び中間部材60を備えている。それぞれについて説明する。
【0045】
図6(a)には、本体45を中間部材60が挿入される側から見た平面図、図6(b)には図6(a)にVIb−VIbで示した線による断面図、図6(c)には図6(a)にVIc−VIcで示した線による断面図をそれぞれ表した。図6(b)と図6(c)とは本体45の軸線を中心に90度ずらした断面である。
【0046】
本形態では、本体45は、図4図6よりわかるように円筒状である筒状体46を備えている。また、筒状体46の外周面には、該外周面に沿って立設するリング状である接触壁47、及び、歯車48が形成されている。筒状体46の外径は上記感光体ドラム20の内径と概ね同じであり、該筒状体46の一端側を感光体ドラム20に差し込んで嵌合することにより本体45を感光体ドラム20に固定する。この際には、感光体ドラム20の端面が接触壁47に当てられる深さまで挿入される。このとき、より強固な固定のために接着剤を用いてもよい。また接着剤が配置される部分の筒状体46には溝46aや凹凸が設けられてもよい。これにより接着剤がこの溝46aや凹部に保持され、感光体ドラム20と本体45との接着がさらに強固になる。
歯車48は、現像ローラユニットに回転力を伝達する歯車で、本形態では、はす歯歯車である。歯車の種類は特に限定されることはなく平歯車等であってもよい。ただし歯車は必ずしも設けられている必要はない。
【0047】
筒状体46の筒状である内側には、中間部材60を介して軸部材70を本体45に保持する保持部50が設けられている。
【0048】
保持部50は、筒状体46の内壁面の一部から突出する2つの保持突起51を備えており、2つの保持突起51は筒状体46の軸線を挟んで対向するように配置されている。この2つの保持突起51の間に間隙が形成され、ここに中間部材60が配置される。
保持突起51は、筒状体46の軸線を挟んで対向する2つ保持突起51が一対として機能する。そして実際に利用される保持突起51は一対でよい。ただし、配置される保持突起51は、4つで二対、6つで三対、又はこれより多くの保持突起が設けられてもよい。これにより、本体45を射出成形するときにおける材料の挙動(ヒケ等)のバランスを向上させることができ、より精度の高い本体を形成することができる。従って保持突起の数を成形の際の材料の挙動の観点から決定してもよい。
【0049】
本形態の各保持突起51は、対をなす他方の保持突起51側に開口し、筒状体46の軸線方向に沿った方向に延びる保持溝52を有している。図7には図6(b)のうち当該保持突起51の部分を拡大した図を示した。図7からわかるように保持溝52は延びる方向に沿って所定の形状を有し、具体的には導入部52a、連通部52b、保持部52c、及び形成部52dが筒状体46の軸線に沿った方向に連続して配列されている。
【0050】
導入部52aは保持溝52のうち中間部材60が挿入される側に配置される部位であり、中間部材60が配置される側とは反対側に向かって溝幅(図7の紙面左右方向大きさ、筒状体46の内周方向大きさ)が狭くなる。導入部52aのうち中間部材60が挿入される側の端部は開口しており、後述するようにここから中間部材60の本体連結突起61(図5参照)を導入することができる。本形態では本体連結突起61の挿入し易さの観点から導入部52aを設けたがこれは必ずしも必要ではなく、導入部52aを設けることなく保持溝52の端部に次に説明する連通部52bが配置されてもよい。
連通部52bは、導入部52aのうちの中間部材60が挿入される側とは反対側の端部から連続して設けられた溝であり、導入部52aのうち狭くなった溝幅を維持する溝幅で延びる溝である。これにより連通部52bはスナップフィット接合用突出部として機能する。
保持部52cは、連通部52bの端部から連続して設けられた溝であり、連通部52bより溝幅が大きくなる溝である。後述するようにここに中間部材60の本体連結突起61が保持される。
形成部52dは保持部52cの端部から連続して設けられた2つの細い溝であり、保持部52cの溝幅方向の最も広い部分の両端部のそれぞれから筒状体46の軸線方向に沿って延びている。従って、2つの形成部52dの間には溝が形成されておらず、本体連結突起受け部52eとして材料が残っている。ここで、2つの形成部52dの外側間の大きさ(図7にVIIaで示した幅)は保持部52cの最も広い幅部分と同じ大きさとなるように形成されている。従って、ここには形成部52dの側から見て逆テーパがない。すなわち、形成部52dから保持部52cの最も溝幅が広くなる部分の間(図7にVIIbで示した区間)では、この幅より狭くなる部位がない。従って射出成形におけるアンダーカットがない形状である。これにより一体成形において離型が容易であり、金型も単純な構造とすることができ、生産性を向上させることができる。具体的な製造過程の例は後で説明する。
【0051】
このような保持溝52によれば、導入部52aと保持部52cとの間に溝幅が狭められた連通部52bが形成され、これがいわゆるスナップフィット接合用突出部として機能する。従って、保持部52cに本体連結突起61が配置されるとスナップフィット接合されて本体連結突起61が保持溝52から抜け難くなる。
また、上記のように一体成形がしやすい形状となっているので、生産性を向上することができる構造でもある。
【0052】
なお、保持部52cには円柱状に形成された本体連結突起61が保持されるので(図5参照)、保持部52cに面する面の少なくとも一部が円弧状であることが好ましい。これにより円滑な揺動の促進が図られる。ただしこれに限定されることはない。
【0053】
本体45を構成する材料は特に限定されることはないが、ポリアセタール、ポリカーボネート、PPS等の樹脂や金属を用いることができる。ここで、樹脂を用いる場合には部材の剛性を向上させるために、負荷トルクに応じて樹脂中にガラス繊維、カーボン繊維等を配合してもよい。また、軸部材の取り付けや移動を円滑にするために、樹脂にフッ素、ポリエチレン、及びシリコンゴムの少なくとも1種類を含有して摺動性を向上させてもよい。また、樹脂をフッ素コーティングしたり、潤滑剤を塗布してもよい。
金属で作製する場合は、切削による削り出し、アルミダイキャスト、亜鉛ダイキャスト、金属粉末射出成形法(いわゆるMIM法)、金属粉末焼結積層法(いわゆる3Dプリンタ)などを用いることができる。また、金属の材質は問わず、鉄、ステンレス、アルミニウム、真鍮、銅、亜鉛やこれらの合金等を用いてもよい。また、各種メッキを施して表面の機能性(潤滑性や耐腐食性など)を向上させることができる。
【0054】
図4に戻り中間部材60について説明する。図4からわかるように、中間部材60は、全体として円環状の部材である。図8に中間部材60を示した。図8(a)は円環の軸線を紙面手前/奥方向にみた平面図、図8(b)は図8(a)にVIIIb−VIIIbで示した矢視断面図、図8(c)は図8(a)にVIIIc−VIIIcで示した矢視断面図である。
【0055】
中間部材60ではその円環状の内径は後述する軸部材70の基端部(本形態では球体90)の直径より大きくされている。これにより中間部材60により軸部材70の揺動が阻害されることなく適切に行われる。また、中間部材60の円環状の外径は、中間部材60が筒状体46の内側で揺動しても該中間部材60が筒状体46の内側に接触しない大きさとされている。
【0056】
中間部材60は、円環状を形成する外径部及び内径部のうち、外径部の一部に平行に切り欠かれた一対の切り欠き部60aを有し、平行な2つの平面60bが形成されている。この2つの面間の距離(図8(a)にVIIIdで示した距離)は、2つの保持突起51間(図6(a)にVIdで示した距離)よりも小さく形成されている。
そしてこの平面60bのそれぞれからは円柱状の本体連結突起61が立設されている。ここで、2つの本体連結突起61は図8(a)からわかるようにその円柱の軸線が中間部材60の軸線を挟んで円環の1つの直径上に配置されている。ここで本体連結突起61の円柱状の直径は上記した保持溝52の連通部52bの溝幅より若干大きく、そして保持部52cの溝幅と概ね同じに形成されている。ただし、揺動のし易さを調整する観点から、例えばより円滑な揺動のため本体連結突起61の当該直径を保持部52cの溝幅に対して小さくしたり、逆に揺動の程度を若干規制して動きを硬くする観点から本体連結突起61の当該直径を保持部52cの溝幅に対して若干大きくしたりすることもできる。
【0057】
また、中間部材60は円環状の直径に沿って外側と内側と結ぶ方向に延び、円環の軸線に沿った方向を深さ方向とする2つの軸部材連結溝62が設けられている。この2つの軸部材連結溝62は図8(a)からわかるようにその延びる方向が中間部材60の円環の直径方向であり、2つの軸部材連結溝62は中間部材60の軸線を挟んで1つの直径上に配置されている。そして、軸部材連結溝62と上記した本体連結突起61とは中間部材60の軸線周りに90°ずれた位置に配置されている。
【0058】
図8(b)には軸部材連結溝62が延びる方向に直交する方向における軸部材連結溝62の形状が表れている。この図からわかるように、軸部材連結溝62はその開口側(図8(b)の上側)に連通部62aが配置され、連通部62aから連続して深い側に保持部62bが形成されている。保持部62bはここに軸部材70の回転力伝達突起95が保持されるので回転力伝達突起95の断面形状に合わせて円形断面を有して形成されている。ここで、図8(b)からわかるように、中間部材60の厚さ方向において、保持部62bの中心位置は、本体連結突起61の軸線位置に一致するように配置される。これにより軸部材70が全方位に亘って均等に揺動することができる。そして均等な揺動によって感光体ドラムの位相に関わらず、プロセスカートリッジの着脱が円滑になる。
なお、本形態では軸部材連結溝62が連通部62a及び保持部62bにより形成された例を説明した。これに限らず、連通部62aのうち保持部62bに連通する端部とは反対側に、上記保持溝52の導入部52aに倣って溝幅が次第に広がるように形成された導入部を設けてもよい。
【0059】
また、保持部62bの溝幅(図8(b)の紙面左右方向)のうち最も大きい部分は、連通部62aの溝幅より大きく形成されている。これがいわゆるスナップフィット接合用突起として機能する。従って、保持部62bに駆動軸70の回転力伝達突起95が配置されるとスナップフィット接合されて回転力伝達突起95が回動軸連結溝62から抜け難くなる。
【0060】
中間部材60を構成する材料は特に限定されることはないが本体45と同様の材料を用いることができる。
【0061】
図9には変形例にかかる中間部材60’の形態を表した。図9(a)は中間部材60’の斜視図、図9(b)は中間部材60’の平面図である。中間部材60’では軸部材連結溝62’が延びる方向のうち中間部材60’の円環の外側は壁により閉塞されており、外側には連通していない。これによれば軸部材連結溝62’に挿入される軸部材70の回転力伝達突起95(図10(a)、図10(b)参照)における、軸部材連結溝62’が延びる方向への移動が規制され、より安定した揺動が可能となる。
【0062】
図4に戻り、端部部材40のうち軸部材70について説明する。図10(a)には、図3(b)に示した軸部材70のXa−Xaに沿った断面図、図10(b)には、図3(b)に示した軸部材70のXb−Xbに沿った断面図をそれぞれ表した。2つの断面は軸線を中心に90度ずれた断面である。軸部材70は、図4図10(a)、図10(b)からわかるように、カップリング部材71、回転軸85、球体90、及び回転力伝達ピン95を備えている。
【0063】
カップリング部材71は、装置本体2(図1参照)からの回転駆動力を受ける回転力受け部として機能する部位である。図11にはカップリング部材71を拡大した図を示した。カップリング部材71は、図4図10(a)、図10(b)、及び図11からわかるように、円形皿状の部材であり、その内側は軸線が通る部位が最も深くなるように円錐状の凹部73aが設けられた底部73を有している。
【0064】
また、底部73の面のうち、一方の面側(回転軸85が設けられる側とは反対側)の面の縁に沿って筒状の係合壁74が立設されている。係合壁74には軸部材70の軸線を挟んで対向して設けられる溝74a、74bが2対設けられている。一方の対の溝74aと他方の対の溝74bとは軸線を中心に90度ずらされている。
各溝74a、74bには、図11によく表れているように、溝の一方の側壁に凸部75が設けられるとともに、その底部73側には円周方向に窪み75aを具備している。これにより後述するように装置本体2の駆動軸8のピン8bが窪み75aに係合してその抜けが防止されつつ、適切に回転力が伝達される(図15(b)参照)。
また、各溝74a、74bの他方側の側壁には斜面74cが形成されており、上記ピン8bの溝内への導入を容易にしている。
【0065】
従って図11にCで示した溝74aの幅はピン8bの直径より若干大きくされている(図14(b)参照)とともに、駆動軸8の軸部8aが通過できないように、該軸部8aの直径よりは狭くされている。また、図11にDで示した係合壁74の内側の径は駆動軸8の軸部8aの直径より若干大きく形成されているが概ね同じ程度とされる。どのように駆動軸8から回転力を受けることができるかついては後で説明する。
【0066】
本形態では係合壁の溝を4つ(二対)としたが、その数は特に限定されるものではなく、2つ(一対)でも、6つ(三対)でも、又はそれより多くてもよい。また、ここではカップリング部材71の形態を具体的に例示したが、必ずしもこの形態に限定されることはなく、装置本体2の駆動軸8が係合及び離脱することができる形状であればよい。
【0067】
回転軸85は、カップリング部材71が受けた回転力を伝達する回転力伝達部として機能する円柱状の軸状部材である。従って回転軸85の一端には上記カップリング部材71が配置されている。また、本形態では回転軸85の直径が一部大きく形成された拡径部85aを有して構成されている。当該拡径部85aと他の部位とはテーパ状に傾斜した面で連続している。
【0068】
球体90は、基端部として機能し、本形態では図10(a)、図10(b)からわかるように球状の部材で、回転軸85の端部のうちカップリング部材71が配置される側とは反対側の端部に具備される。このとき、回転軸85の軸線と球体90の中心はできるだけ一致させることが好ましい。これにより、感光体ドラム20のより安定した揺動を得ることができる。また球体90の直径は、上記した軸受部材41の中間部材60の円環の内側に納まる大きさとされ、好ましくは円環の内径より小さくされている。
【0069】
本形態では、基端部として球状である場合を示したが、これに限定されるものではなく、例えば一部が球状であるものや、卵形のように曲面が組み合わされて形成されたもの等、後で説明するように軸部材70の揺動を阻害しない形態であれば特に限定されることはない。
【0070】
回転力伝達ピン95は、基端部の軸線を挟んで反対の位置で基端部から突出する突起状の回転力伝達突起を形成し、本形態では球体90の中心を通るとともに、該球体90を貫いて両端が球体90から突出することにより回転伝達突起を形成する円柱状の軸状部材である。回転力伝達ピン95の軸線は上記回転軸85の軸線と直交するように設けられている。
【0071】
軸部材70を構成する材料は特に限定されることはないが、ポリアセタール、ポリカーボネート、PPS等の樹脂や金属を用いることができる。ここで、樹脂を用いる場合には部材の剛性を向上させるために、負荷トルクに応じて樹脂中にガラス繊維、カーボン繊維等を配合してもよい。また、軸部材の取り付けや移動を円滑にするために、樹脂にフッ素、ポリエチレン、及びシリコンゴムの少なくとも1種類を含有して摺動性を向上させてもよい。また、樹脂をフッ素コーティングしたり、潤滑剤を塗布してもよい。
金属で作製する場合は、切削による削り出し、アルミダイキャスト、亜鉛ダイキャスト、金属粉末射出成形法(いわゆるMIM法)、金属粉末焼結積層法(いわゆる3Dプリンタ)などを用いることができる。また、金属の材質は問わず、鉄、ステンレス、アルミニウム、真鍮、銅、亜鉛やこれらの合金等を用いてもよい。また、各種メッキを施して表面の機能性(潤滑性や耐腐食性など)を向上させることができる。
【0072】
図12は変形例にかかる軸部材70’の斜視図を示した。軸部材70’では回転軸85’は拡径部がない円柱状であるとともに、基端部90’も回転軸85’と同形状で連続しており、回転軸85’と基端部90’とが1つの円柱により形成されている。このような軸部材70’も上記軸部材70と同様に作用する。
【0073】
上記軸受部材41と軸部材70とは次のように組み合わされて端部部材40とされている。この組み合わせの説明により、軸受部材41及び軸部材70が備える形態、並びに部材間の大きさの関係、位置関係等がさらに理解される。図13(a)には、図3(b)に示したXa−Xaの線に沿った端部部材40の断面図、図13(b)には、図3(b)に示したXb−Xbの線に沿った端部部材40の断面図をそれぞれ表した。また、図14(a)には図13(a)に示した視点において軸部材70が傾いた姿勢の例、図14(b)には図13(b)に示した視点において軸部材70が傾いた姿勢の例をそれぞれ表した。
【0074】
図13(a)、図13(b)から特によくわかるように、中間部材60の円環の内側に球体90が配置され、回転力伝達ピン95が中間部材60の軸部材連結溝62に挿入されている。これにより中間部材60と軸部材70とが組み合わされている。この組み合わせの際には、回転力伝達ピン95の突出した端部のそれぞれを、軸部材連結溝62の開口部から押し込むようにして連通部62aを通し、保持部62bに配置してスナップフィット接合により組み合わされる。これにより、軸部材70は図14(a)に矢印XIVaで示したように回転力伝達ピン95の軸線を中心に中間部材60に対して揺動することができる。
【0075】
一方、図13(a)、図13(b)から特によくわかるように、筒状体46の内側に配置された2つの保持突起51の間に軸部材70が組み合わされた中間部材60が配置される。このとき中間部材60の本体連結突起61が筒状体46の保持突起51に形成された保持溝52に挿入される。これにより中間部材60と本体45とが組み合わされ、その結果、本体45、中間部材60、及び軸部材70が同軸に組み合わされる。この組み合わせの際には、中間部材60の本体連結突起61のそれぞれを、筒状体46の保持突起51に備えられた保持溝52の導入部52aから押し込むようにして連通部52bを通し、保持部52cに配置してスナップフィット接合により組み合わされる。また、軸部材70は図14(b)に矢印XIVbで示したように、中間部材60の本体連結突起61の軸線を中心に中間部材60ごと揺動することができる。
【0076】
このように本形態の端部部材40では、中間部材60は本体45にスナップフィット接合により外れないように保持され、及び、軸部材70は中間部材60にスナップフィット接合により外れないように保持されている。従って、軸部材70は本体45に直接的には保持されていない。
また、このような端部部材40の組み立ては、初めに軸部材70を中間部材60に配置し、これを本体45に取り付けることにより行うことができる。そしてこれはいずれもスナップフィット接合により連結されている。従って、軸部材70を軸受部材41に容易に生産性よく組み立てることができる。また、組み立てが容易であるだけでなく、分離も同様に容易であるため、リユースも容易に行える。特に軸部材70は挿入及び分離に際して大きな力で変形をさせる必要が無いので傷などの懸念が解消される。また、分離が容易であるので作業性も向上させることができる。
さらに、中間部材60によれば、回転力伝達突起(回転力伝達ピン)が備えられ、その基端部に球体が設けられていてもこれを軸受部材41に組み合わせることができる。従って、リユースの際によくみられる当該種類の軸部材を用いることが可能である。
【0077】
このように軸部材70が軸受部材41の内側に配置されることにより、軸部材70は、図14(a)、図14(b)に示したように揺動することができる。すなわち、図14(a)に示した視点において、矢印XIVaで示したように軸部材70は回転力伝達ピン95の軸線を中心に揺動することができる。一方、図14(b)に示した視点において矢印XIVbで示したように軸部材70は中間部材60自体の本体連結突起61を中心とする揺動に追随して揺動することができる。図14(a)に示した揺動と図14(b)に示した揺動とは互いに直交する方向への揺動である。
このとき、図8(b)からわかるように、中間部材60の厚さ方向において、保持部62bの中心位置は、本体連結突起61の軸線位置に一致するように配置されているので、2つの揺動の軸が同一平面上にあり、全方位に亘って均等に揺動することができる。そして均等な揺動によって感光体ドラムの位相に関わらず、プロセスカートリッジの着脱が円滑になる。
【0078】
また、装置本体2からの駆動力を受けた時には、軸部材70は、図13(a)、図13(b)に矢印XIIIで示したようにその軸線を中心とした回転力を受ける。このときには、軸部材70の回転力伝達ピン95の両端部が中間部材60を押圧し、中間部材60の本体連結突起61が本体45の保持溝52の側壁に引っ掛かり、回転力を感光体ドラム20に伝達させることができる。
【0079】
このように、端部部材40によれば、軸部材70の少なくとも1つの方向の揺動が、中間部材60と本体45との揺動であるため、その動作は円滑である。このとき、揺動は軸部材の形態とは無関係なので、軸部材側に若干の寸法的なばらつき等があっても十分に円滑な揺動を確保することができる。また、揺動の角度を大きくとっても軸部材70が外れてしまう虞がないので、揺動の角度を大きくすることが可能となる。これにより、感光体ドラム(プロセスカートリッジ)と装置本体側の回転力伝達軸とのギャップを小さくすることができることから、装置本体の小型化が可能となる。
また、端部部材40によれば上記した非特許文献1のような回転力伝達ピンを揺動溝に導入するための溝(導入溝)を設ける必要がなく、作動中において不意に軸部材が外れてしまう問題を解消することができる。
【0080】
以上のような構造により軸部材70は、回動(揺動)し、かつ、回転力を伝達しつつ、軸受部材41に保持される。
【0081】
端部部材40の感光体ドラム20への取り付けは、端部部材40が、図13(a)、図13(b)に示したように組み立てられた後に、端部部材40のうち軸部材70が突出しない側の端部が感光体ドラム20に挿入されることにより行われる。このような端部部材40により、プロセスカートリッジ3の装置本体2への装着時には感光体ドラム20に適切に回転力を付与するとともに、当該プロセスカートリッジ3の容易な着脱が可能となる。
【0082】
図1に戻って、プロセスカートリッジ3について説明を続ける。上記したようにプロセスカートリッジ3の筐体3aの内側には、帯電ローラユニット4、現像ローラユニット5、規制部材6、及びクリーニングブレード7は次のようなものである。
【0083】
上記各部材は筐体3aの内側に収められる。
ここで、上記した感光体ドラムユニット20の軸部材70のうち、少なくともカップリング部材71は筐体3aから露出して配置される。これにより後述するように、装置本体2から回転駆動力を得ることができるとともに、装置本体2とプロセスカートリッジ3との着脱が容易となる。
【0084】
ここでは、プロセスカートリッジ3に備えられる各部材を例示したが、ここに具備される部材はこれに限定されるものではなく、その他プロセスカートリッジに通常に備えられる部材、部位、及び現像剤等が具備されていることが好ましい。
【0085】
次に装置本体2について説明する。本形態の装置本体2はレーザープリンタである。レーザープリンタでは、上記したプロセスカートリッジ3が装着された姿勢で作動し、画像を形成するときには、感光体ドラム20を回転させて、帯電ローラユニットにより帯電させる。この状態で、ここに備えられる各種光学部材を用いて画像情報に対応したレーザー光を感光体ドラム20に照射し、当該画像情報に基づいた静電潜像を得る。この潜像は現像ローラユニット5により現像される。
【0086】
一方、紙等の記録媒体は、装置本体2にセットされ、該装置本体2に設けられた送り出しドラム、搬送ローラ等により転写位置に搬送される。転写位置には転写ローラ1aが配置されており、記録媒体の通過に伴い転写ローラ1aに電圧が印加されて感光体ドラム20から記録媒体に像が転写される。その後、記録媒体に熱及び圧力が加えられることにより当該像が記録媒体に定着する。そして排出ローラ等により装置本体2から像が形成された記録媒体が排出される。
【0087】
このように、プロセスカートリッジ3が装着された姿勢で、装置本体2は感光体ドラムユニット10に回転駆動力を与える。そこで、プロセスカートリッジ3が装着された姿勢でどのように装置本体2から感光体ドラムユニット10に回転駆動力が与えられるかについて説明する。
【0088】
プロセスカートリッジ3への回転駆動力は装置本体2の回転力付与部としての駆動軸8により与えられる。図15(a)に駆動軸8の先端部の形状を示した。図15(a)からわかるように、駆動軸8は、その先端が半球面である円柱状の軸部8aを有するとともに、一点鎖線で示した軸部8aの軸線に直交する方向に突出する回転力付与部としての円柱状のピン8bが設けられている。当該駆動軸8のうち図15(a)に示した先端側とは反対側には、駆動軸8を軸線中心に回転させることができるように歯車列が形成されており、これを介して駆動源であるモータに接続されている。
【0089】
また、図1に示したプロセスカートリッジ3の装置本体2への着脱のための移動方向に対して、駆動軸8は概ね直角に、該着脱の移動の軌道上に突出して配置されている。従ってプロセスカートリッジ3の着脱では、このような駆動軸8に軸部材70を装着及び離脱させる必要がある。そして、上記した端部部材40によれば、軸部材70と、駆動軸8との着脱が容易となる。具体的な着脱の態様については後で詳しく説明する。
【0090】
プロセスカートリッジ3が装置本体2に装着された姿勢で、駆動軸8と端部部材40の軸部材70のカップリング部材71とが係合して回転力が伝達される。図15(b)には駆動軸8に端部部材40のカップリング部材71が係合した場面を示した。図15(b)からわかるように駆動軸8とカップリング部材71とが係合した姿勢で、駆動軸8の軸部8aの軸線とカップリング部材71の軸線とが一致するように突き合わされて配置される。このとき、駆動軸8のピン8bがカップリング部材71の対向する溝74a、又は溝74bの内側に配置される(図15(b)では溝74aの内側に配置されている。)。これにより駆動軸8の回転に追随してカップリング部材71が回転し、感光体ドラムユニット10が回転する。
【0091】
以上より、回転力が伝達される姿勢は、駆動軸8の軸線とカップリング部材71の軸線とが同軸に配置されるとともに、ピン8bがカップリング部材71の溝74a、又は溝74bの内側にある姿勢である。
【0092】
次にプロセスカートリッジ3を装置本体2に装着させるときの駆動軸8と、感光体ドラムユニット10の動作の例について説明する。図16に説明図を示した。図16(a)は駆動軸8に端部部材40が係合される1つの場面を示した図、図16(b)は駆動軸8に端部部材40が係合される他の場面を示した図である。図16では、図16(a)、図16(b)でその動作の順を示し、紙面左右が軸線方向となる向きである。また、これはプロセスカートリッジ3を紙面下方に移動させて装着させる場面である。
【0093】
初めに図16(a)に示したように、軸部材70のカップリング部材71を駆動軸8側に傾けた姿勢としておく。この姿勢は軸部材70が最も傾いた姿勢であることが好ましい。この姿勢からプロセスカートリッジ3を紙面下方に移動させると、駆動軸8の先端がカップリング部材71の底部73の内側や係合壁74に引っ掛かるように接触する。プロセスカートリッジ3をさらに装置本体2に押し込むと、カップリング部材71に引っ掛かるように接触した駆動軸8は、軸線方向に対して傾いている軸部材70を軸線方向に近づけるように回動(揺動)させる。そして、ピン8bは溝74aの内側に挿入される。
そしてさらにプロセスカートリッジ3を装着方向に押し込むことにより、図16(b)に示したように、傾けられていた軸部材70の軸線が駆動軸8の軸線に一致し、駆動軸8、軸部材70、軸受部材41及び感光体ドラム20の軸線が一致して図16(b)に示した姿勢となる。これにより、適切に駆動軸8から、軸部材70、軸受部材41、感光体ドラム20に回転力が付与され、最終的にプロセスカートリッジ3へ回転力が与えられる。
【0094】
一方、プロセスカートリッジ3を装置本体2から離脱させるときの駆動軸8と、感光体ドラムユニット10の動作については、上記の順を遡ればよい。
【0095】
以上のように、プロセスカートリッジ3を装置本体2の駆動軸8の軸線方向とは異なる方向に引き抜くように該装置本体2から離脱させ、また、押し込むように装置本体2に装着することができる。
【0096】
次に、端部部材40のうち軸受部材41の本体45の製造について一例を説明する。本体45以外の部分については従来の製造方法を適用することができるので、ここでは説明を省略する。
【0097】
本体45は射出成形により成形される。すなわち、複数の金型を組み合わせ、該組み合わされた金型の空隙部に材料を射出充填する等して固め、金型を離脱させることにより成形する。従って本体45の成形では、筒状部46の外周側、及び内周側の形状を形成するための金型が必要となる。本体45の成形においては、本体45の内側の形状を形成することに特徴を有するので、ここでは当該内側の成形について説明する。なお、本体45の外周側の形状(例えば歯車48)については従来と同様に成形することが可能である。
【0098】
図17には、本体45の内側の形状を成形する第一金型130、及び第二金型150の斜視図を示した。図17は、成形される本体45、第一金型130、及び第二金型150の配置を含めた斜視図(本体45は破線で示している。)である。
【0099】
図17からわかるように、この例では本体45の内側形状は2つの金型により成形される。
第一金型130は、円柱状である一部に該円柱の軸線方向に直交する面及び軸線方向に沿った面を有する正面視(図17に矢印XVIIaで示した方向からみた視点)でL字状となる切り欠き130aを具備している。そして当該切り欠き130aのうち円柱の軸線に直交する面から垂下するように突出部131が配置されている。この突起131は、本体45の保持突起51に具備される保持溝52のうち、導入部52a及び保持部52cの一部を形成することができる。
切り欠き130a及び突起131は図17に表れている他、円柱の軸線を挟んで反対側にも同様に設けられている(図17では死角となり見えない。)。
【0100】
一方、第二金型150は、円柱151、及び円板151の一方の面から立設して突出部として機能する2組の立設板152を備えている。
立設板152は、円柱151の一方の面から立設された2枚の板152aが、板面が対向するように所定の間隔で配置されている。これにより本体45の保持突起51に具備される保持溝52のうち、保持部52cの一部及び形成部52dを形成することができる。このような立設板152が円柱151の軸線を挟んで反対側にさらに一対配置されている。
【0101】
ここで第一金型130の突出部131及び第二金型150の突出部(立設板152)はいずれも射出成形におけるアンダーカットがない形状により形成されている。
【0102】
このような第一金型130、第二金型150、及び不図示の他の金型を組み合わせて射出成形することにより、保持部50を含む本体45を一体に形成することができる。そして成形後において、第一金型130及び第二金型150を適切に離型させることが可能である。
【0103】
次に第一金型130と第二金型150との組み合わせ、及びこれにより形成できる形状について説明する。図18には第一金型130と第二金型150とを組み合わせる場面を示している。図18には参照のため本体45の断面を破線で表している。図19(a)には第一金型130と第二金型150とを組み合わせた図、図19(b)には、図19(a)のうちの突起131と立設板152とが組み合わさった部位を拡大した図をそれぞれ表している。
【0104】
図18に直線矢印で示したように第一金型130と第二金型150とを突き合わせて、第一金型130の突起131が第二金型150の2つの板152aの間に入り込んで組み合わされることにより、図19(a)、図19(b)からわかるようにその外形が本体45の保持突起51に具備された保持溝52の形状となる。従ってこの状態で射出成形をすることによりこの部分が保持溝52なる。そして、材料を硬化させた後は、図18に示した直線矢印とは逆に両者を離隔することにより離型すればよい。このとき、第一金型130及び第二金型150には離型を阻害するように作用するアンダーカットがないので、当該離型も円滑に行われる。従って、保持部50のような形状を備えることにより、射出成形による製造も容易であり、かかる観点からの生産性も向上する。
【0105】
次に、端部部材40のうち軸受部材41の本体45の製造について他の例を説明する。本体45以外の部分については従来の製造方法を適用することができるので、ここでは説明を省略する。ただし、本例では保持溝52に形成部52dは必ずしも設ける必要がないので、かかる観点から形状の自由度を高めることができる。
【0106】
この例でも本体45は射出成形により成形される。すなわち、複数の金型を組み合わせ、該組み合わされた金型の空隙部に材料を射出充填する等して固め、金型を離脱させることにより成形する。従って本体45の成形では、筒状部46の外周側、及び内側の形状を形成するための金型が必要となる。本体45の成形においては、本体45の内側の形状を形成することに特徴を有するので、ここでは当該内側の成形について説明する。なお、本体45の外周側の形状(例えば歯車48)については従来と同様に成形することが可能である。
【0107】
図20(a)には、本体45の内側の形状を成形する第一金型230、及び第二金型250が組み合わされた状態の斜視図を示した。図20(b)には図20(a)にXXc−XXcで示した線で切断したときの断面図を示した。
【0108】
図20からわかるように、この例では本体45の内側形状は2つの金型により成形される。
第一金型230は、一方に底を有する円筒体231を有し、その一部に該円筒体231の軸線方向に直交する面及び軸線方向に沿った面を有する切り欠き230aを有している。この切り欠き230aは正面視(図20に矢印XXaで示した方向からみた視点)でL字状となる切り欠きである。この切り欠き230aは円筒体231の軸線を挟んで両側に設けられている。
また、第一金型230は、スライド部材232を備えている。スライド部材232は、板状の操作部232aと、該操作部232aの一方の面のうち一端側に立設された片である型部232bとを備えている。型部232bは本体45の保持部51に形成されるべき保持突起51の保持溝52に対応する形状となっている。
そして図20(a)、図20(b)からわかるように、スライド部材232は操作部232aが円筒体231の内側に配置され、型部232bが切り欠き230aのうち軸線方向に沿った面を貫通して切り欠き230aに突出している。そしてスライド部材232は図20(b)に矢印XXbに示した方向(筒状体231の直径方向)に移動することができる。この移動の方向は第一金型230を離型するために移動させる方向とは異なる方向とされる。これにより型部232bも第一金型230を離型するために移動させる方向とは異なる方向に移動して型部232bを金型の表面から切り欠き230aの内側に突出する姿勢と、金型表面から切り欠き230aには突出しない姿勢(没した姿勢)とを切り替え、離型を行うことができるようになる。図21(a)、図21(b)には型部232bを切り欠き230a内に突出しない姿勢とした場面を表した。図21(a)、図21(b)は図20(a)、図20(b)と同じ視点による図である。
【0109】
一方、第二金型250は、円柱状の部材である。
【0110】
以上のような第一金型230及び第二金型250によれば、射出成形の際に材料を射出する前には図20(a)、図20(b)に示したように型部232bを切り欠き230aの内側に突出させておき、その後に材料を射出すれば、型部232bの形状に対応した溝部を形成することができる。そして材料が硬化した後に図21(a)、図21(b)に示したように型部232bを切り欠き230aの内側から移動させて除外することにより、型部232bの形状とは無関係に第一金型230、第二金型250を円滑に離型することができる。
【0111】
従って、本例の第一金型230及び第二金型250では離型の際に、該離型を阻害しないように変形することができ、射出成形による製造も容易であり、かかる観点からの生産性も向上する。
【0112】
ここまでは、説明した全ての端部部材は感光体ドラム20の端部に配置され、これにより感光体ドラムユニットを形成する形態を説明した。一方、図2により説明したようにプロセスカートリッジにはこの他にも円柱状回転体を具備する現像ローラユニットや帯電ローラユニットが具備されている。そこで、上記した形態、及び変形例にかかる全ての端部部材は感光体ドラムに配置される代わりに、現像ローラユニットや帯電ローラユニットに適用して装置本体から回転駆動力を受けることができる。図22には1つの形態として、端部部材40が具備された現像ローラユニット305を示した。図22には現像ローラユニット305に合わせて、これに隣接して配置される感光体ドラムユニット310の斜視図も表した。
【0113】
現像ローラユニット305は、現像ローラ306、スペーサーリング307、フタ材308、磁気ローラ(不図示)、及び端部部材40を備えている。端部部材40については上記の通りである。またその他の部材については公知のものを適用することができるが、例えば次のような構成を備えている。
【0114】
現像ローラ306は、円柱状回転体の外周面に現像層を被覆した部材である。本形態で現像ローラ306は、アルミニウム等の導電性のシリンダであり、ここに現像層を構成する材料が塗布されて構成されている。
【0115】
スペーサーリング307は現像ローラ306の両端のそれぞれの外周面に巻かれるように配置される環状の部材であり、これにより現像ローラ306と感光体ドラム20との間隙を一定に保持する。スペーサリングー307の厚さは概ね200μm以上400μm以下程度とされている。
【0116】
フタ材308は上記したフタ材30と同様に、現像ローラ306の一端側に配置され、現像ローラユニット305の当該一端において現像ローラ306が軸線周りに回転するための軸受となる。
【0117】
磁気ローラは、現像ローラ306の内側に配置されるため図22には表れないが、磁性体又は磁性体を含む樹脂により形成されたローラで軸線に沿って複数の磁極が配置されている。これにより磁力を利用して現像ローラ306の表面に現像剤を吸着させることができる。
【0118】
端部部材40は上記の通りであるが、現像ローラ306の端部のうちフタ材308が配置された端部とは反対側の端部に配置される。ここでは端部部材40を適用した例を示したが、これに限らず既に説明した他のいずれかの端部部材を適用することも可能である。
【0119】
なお、このときには感光体ドラムユニット310は例えば次のように構成することができる。すなわち、感光体ドラムユニット310は、感光体ドラム20と、該感光体ドラム20の両端のそれぞれに該感光体ドラム20を軸線周りに回転させる軸受となるフタ材30、340と、を備える。このとき一方のフタ材340には、現像ローラユニット305に配置された端部部材40の歯車部48にかみ合って回転力を受ける歯車部341を具備する。
【0120】
以上のように、各端部部材は現像ローラユニットに含まれる構成部材としてもよく、この場合にも感光体ドラムユニットに備えられたときと同様に作用する。
【符号の説明】
【0121】
1 画像形成装置
2 画像形成装置本体
3 プロセスカートリッジ
10 感光体ドラムユニット
20 感光体ドラム(円柱状回転体)
40 端部部材
41 軸受部材
45 本体
50 保持部
60 中間部材
70 軸部材
305 現像ローラユニット
306 現像ローラ(円柱状回転体)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22