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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-231003(P2015-231003A)
(43)【公開日】2015年12月21日
(54)【発明の名称】回路基板および回路基板の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/28 20060101AFI20151124BHJP
   H05K 3/46 20060101ALI20151124BHJP
【FI】
   H05K3/28 B
   H05K3/46 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-117386(P2014-117386)
(22)【出願日】2014年6月6日
(71)【出願人】
【識別番号】000000158
【氏名又は名称】イビデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112472
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100188226
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 俊達
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 哲
【テーマコード(参考)】
5E314
5E316
【Fターム(参考)】
5E314AA24
5E314BB01
5E314BB05
5E314BB11
5E314BB12
5E314CC01
5E314CC15
5E314EE01
5E314EE03
5E314FF05
5E314GG26
5E316AA06
5E316AA60
5E316CC02
5E316CC08
5E316CC32
5E316DD02
5E316DD12
5E316DD23
5E316DD24
5E316DD32
5E316DD33
5E316EE31
5E316FF04
5E316GG15
5E316GG17
5E316GG22
5E316GG28
5E316HH40
(57)【要約】
【課題】薄型化を図りつつ、複数積み上げた状態から1枚ずつ取り出すことが容易に行える回路基板の提供を目的とする。
【解決手段】本発明の回路基板10は、ビルドアップ絶縁層21と、ビルドアップ層21の上に積層されるビルドアップ導体層22と、ビルドアップ導体層22を覆うソルダーレジスト層25と、を有している。ビルドアップ導体層22には、複数の開口47を有するプレーン層46が形成されていて、ソルダーレジスト層25は、開口47を覆う部分で凹んでいる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁層と、
前記絶縁層の上に積層される導体層と、
前記導体層を覆うソルダーレジスト層と、を有する回路基板であって、
前記導体層には、複数の凹部又は複数の開口を有するプレーン層が形成され、
前記ソルダーレジスト層は、前記凹部又は前記開口を覆う部分で凹んでいる。
【請求項2】
請求項1に記載の回路基板において、
前記プレーン層は、複数の開口を有し、
前記開口は、その内側全体に亘って前記絶縁層を露出させ、
前記ソルダーレジスト層は、前記開口の内側全体に亘って凹んでいる。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の回路基板において、
個別の配線基板となる複数の製品領域と、
前記製品領域同士の間又は複数の前記製品領域の周縁に形成される製品外領域と、をさらに備え、
前記プレーン層は、前記製品領域と前記製品外領域のそれぞれに形成されている。
【請求項4】
請求項1乃至3のうち何れかの請求項に記載の回路基板において、
各前記凹部又は各前記開口は、平面視十字形状である。
【請求項5】
請求項1乃至4のうち何れかの請求項に記載の回路基板において、
複数の前記凹部又は複数の前記開口は、千鳥格子状に配置されている。
【請求項6】
絶縁層に導体層を積層することと、
前記導体層に、プレーン層を形成することと、
前記導体層を覆うソルダーレジスト層を形成することと、を行う回路基板の製造方法であって、
前記ソルダーレジスト層を形成する前に、前記プレーン層に複数の凹部又は複数の開口を形成する。
【請求項7】
請求項6に記載の回路基板の製造方法において、
前記導体層を積層する際に、前記プレーン層の形成と前記凹部又は前記開口の形成とを行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、絶縁層の上に積層された導体層がソルダーレジスト層で覆われている回路基板およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の回路基板として、ソルダーレジスト層から上方に突出する突起部を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−38230号公報([0011]、図3
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の回路基板では、突起部により回路基板の厚みが増すという問題が考えられる。一方、従来の回路基板から突起部をなくすと、複数の回路基板を上下に積み重ねた場合に、上側の回路基板と下側の回路基板の間でソルダーレジスト層同士がくっついて、回路基板を1枚ずつ取り出すことが困難になるという問題が考えられる。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、薄型化を図りつつ、複数積み上げた状態から1枚ずつ取り出すことが容易に行える回路基板及びその製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた請求項1に係る発明は、絶縁層と、絶縁層の上に積層される導体層と、導体層を覆うソルダーレジスト層とを有する回路基板であって、導体層には、複数の凹部又は複数の開口を有するプレーン層が形成され、ソルダーレジスト層は、凹部又は開口を覆う部分で凹んでいる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施形態に係る回路基板の平面図
図2】回路基板の断面図
図3】ソルダーレジスト層を除いた回路基板の斜視図
図4】(A)プレーン層の平面図、(B)プレーン層のA−A断面図
図5】回路基板の製造工程を示す断面図
図6】回路基板の製造工程を示す断面図
図7】回路基板の製造工程を示す断面図
図8】回路基板の製造工程を示す断面図
図9】回路基板の製造工程を示す断面図
図10】変形例に係る回路基板の断面図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の一実施形態を図1図9に基づいて説明する。図1に示されるように、本実施形態の回路基板10は、個別の配線基板となる複数の製品領域11と、製品外領域12とを有する多ピース基板になっている。複数の製品領域11は、縦横に間隔をあけて配置され、製品外領域12は、製品領域11同士の間に位置する部分と複数の製品領域11を取り囲む周縁部とに配置されている。各製品領域11の周りには、回路基板10から個別に配線基板を取り出すための複数のスリット13が製品領域11の外周に沿って形成されると共に、隣り合うスリット13,13同士の間にブリッジ14が形成されている。
【0009】
図2に示すように、回路基板10は、コア基板20の表裏の両面にビルドアップ絶縁層21とビルドアップ導体層22とが交互に積層されている積層構造になっている。コア基板20の表裏の両面には、コア導体層17が形成されている。コア基板20とビルドアップ絶縁層21は、絶縁性材料で構成されている。また、コア導体層17とビルドアップ導体層22は、金属(例えば、銅)で構成されている。表側のコア導体層17と裏側のコア導体層17とは、コア基板20を貫通するビア導体(フィルドビア)15によって接続されている。
【0010】
ビルドアップ導体層22,22同士は、ビルドアップ絶縁層21を貫通するビア導体29によって接続されている。また、コア基板20に最も近い最内のビルドアップ導体層22とコア導体層17とは、最内のビルドアップ絶縁層21を貫通するビア導体27によって接続されている。
【0011】
図3に示すように、複数のビルドアップ導体層22のうちコア基板20から最も離れた最外のビルドアップ導体層22Tには、信号層45と、プレーン層46とが形成されている。プレーン層46は、製品領域11と製品外領域12のそれぞれに形成されている。製品領域11に形成されるプレーン層46は、電源用、アース用又は放熱用として備えられ、製品外領域12に形成されるプレーン層46は、電位検査用として備えられる。
【0012】
図4(A)の平面図に示すように、プレーン層46は、複数の開口47を有している。ここで、各開口47の内側には、ランドやパッド等の島状の信号層45が形成されておらず、各開口47は、その内側全体に亘って、最外のビルドアップ層22Tの1つ内側に配置される最外のビルドアップ絶縁層21Tを露出させる。本実施形態では、最外のビルドアップ絶縁層21Tが本発明の「絶縁層」に相当し、最外のビルドアップ導体層22Tが本発明の「導体層」に相当する。
【0013】
開口47は、幅0.25[mm]、長さ1.7[mm]のスリットが直交する十字形状になっている。また、複数の開口47は、千鳥格子状に配置されている。詳細には、上述のスリットのうち一方のスリットが同一直線上に配置されるように開口47を複数並べてなる開口列47Rが複数平行に配置されている。開口列47Rにおいて隣接する開口47,47同士の間隔L1は、0.25[mm]になっている。また、隣り合う開口列47R,47R同士の間隔L2は、2.0[mm]になっている。
【0014】
図2に示すように、最外のビルドアップ導体層22T上には、ソルダーレジスト層25が形成されている。ソルダーレジスト層25には、図示しない複数のパッド用孔が形成され、最外のビルドアップ導体層22Tの一部がパッド用孔内に位置して導電用パッド(図示せず)になっている。また、図4(B)に示すように、ソルダーレジスト層25の開口47を覆う部分には、コア基板20側に凹む凹部48が形成されている。
【0015】
本実施形態の回路基板10は、以下のようにして製造される。
(1)図5(A)に示すように、まず、コア基板20が準備される。コア基板20は、エポキシ樹脂又はBT(ビスマレイミドトリアジン)樹脂とガラスクロスなどの補強材からなる絶縁性基材20Kの表裏の両面に、銅箔20Cがラミネートされている。
【0016】
(2)図5(B)に示すように、コア基板20に表側の面であるF面20F側から、例えば、CO2レーザが照射されてF面20F側の銅箔20Cと絶縁性基材20Kを貫通してコア基板20の裏側の面であるS面20S側の銅箔20Cを露出させるビアホール14が穿孔される。
【0017】
(3)無電解めっき処理が行われ、銅箔20C上とコア貫通孔14の内面とに無電解めっき膜(図示せず)が形成される。
【0018】
(4)図5(C)に示すように、電解めっき処理が行われ、電解めっきがコア貫通孔14に充填されてビア導体(フィルドビア)15が形成され、コア基板20のF面20FとS面20Sの両無電解めっき膜(図示せず)上に電解めっき膜34,34が形成される。
【0019】
(5)図5(D)に示すように、コア基板20のF面20FとS面20Sの電解めっき膜34,34上に、所定パターンのエッチングレジスト35が形成される。
【0020】
(6)エッチング処理が行われ、エッチングレジスト35から露出する電解めっき膜34、無電解めっき膜(図示せず)及び銅箔20Cが除去され(図6(A)参照)、残された電解めっき膜34、無電解めっき膜及び銅箔20Cにより、図6(B)に示すように、コア基板20の表裏の両面にコア導体層17が形成される。そして、表側のコア導体層17と裏側のコア導体層17とがスルーホール導体15によって接続された状態になる。
【0021】
(7)図7(A)に示すように、表裏のコア導体層17にビルドアップ絶縁層21としてのプリプレグ(心材を樹脂含浸してなるBステージの樹脂シート)と銅箔37が積層されてから、加熱プレスされる。その際、コア導体層17が形成されていない領域がプリプレグにて埋められる。なお、ビルドアップ絶縁層21としてプリプレグの代わりに心材を含まない樹脂フィルムを用いてもよい。その場合は、銅箔を積層することなく、樹脂フィルムの表面に、直接、セミアディティブ法で導体層を形成することができる。
【0022】
(8)図7(B)に示すように、表裏の銅箔37にCO2レーザが照射されて、銅箔37及びビルドアップ絶縁層21を貫通するビアホール26が形成される。そして、過マンガン酸塩等の酸化剤でそれらビアホール26内が洗浄される。
【0023】
(9)無電解めっき処理が行われ、銅箔37上とビアホール26の内面とに無電解めっき膜(図示せず)が形成される。
【0024】
(10)図5(C)〜図5(D)と同様にして、銅箔37の上に電解めっき膜39(図8(A)参照)が形成されると共に、ビアホール26内にビア導体27が形成され、電解めっき膜39上に、所定パターンのエッチングレジスト(図示せず)が形成される。次いで、図6(A)〜図6(B)と同様にして、エッチング処理が行われることにより、エッチングレジストで覆われた部分に、電解めっき膜39、無電解めっき膜及び銅箔37により、ビルドアップ導体層22(図8(A)参照)が形成された後、エッチングレジストが除去される。そして、ビルドアップ導体層22とコア導体層17とが、ビア導体27によって接続された状態になる。
【0025】
(11)図7(A)〜図7(B)と同様にして、ビルドアップ導体層22に最外のビルドアップ絶縁層21Tとしてのプリプレグと銅箔41が積層され、銅箔41及び最外のビルドアップ絶縁層21Tを貫通するビアホール28が形成される(図8(B)参照)。その際、ビルドアップ導体層22が形成されていない領域がプリプレグにて埋められる。
【0026】
(12)図5(C)〜図5(D)と同様にして、銅箔41上に電解めっき膜43(図9(A)参照)が形成されると共に、ビアホール28内にビア導体29が形成され、電解めっき膜43上に、所定パターンのエッチングレジスト(図示せず)が形成される。次いで、図6(A)〜図6(B)と同様にして、エッチング処理が行われることにより、エッチングレジストで覆われた部分に、電解めっき膜43、無電解めっき膜及び銅箔41により、最外のビルドアップ導体層22T(図9(A)参照)が形成された後、エッチングレジストが除去される。その際、最外のビルドアップ導体層22Tには、信号層45と、プレーン層46とが形成されると共に(図3参照)、プレーン層46に、複数の開口47が形成される(図4(A)参照)。また、信号層45は、ビア導体29によって1つ下のビルドアップ導体層22に接続された状態になる。
【0027】
(13)図9(B)に示すように、最外のビルドアップ導体層22T上にソルダーレジスト層25が積層される。その際、ソルダーレジスト層25の開口47を覆う部分には、コア基板20側に凹む凹部48が形成される。
【0028】
(14)ルータ加工等により、各製品領域11に沿ってスリット13(図1参照)が形成される。以上で回路基板10が完成する。
【0029】
本実施形態の回路基板10の構造及び製造方法に関する説明は以上である。次に、回路基板10の作用効果について説明する。
【0030】
本実施形態の回路基板10では、ソルダーレジスト層25が開口47を覆う部分で凹んでいることで、ソルダーレジスト層25に凹部48が形成される。これにより、複数の回路基板10が積み上げられたときに、回路基板10同士がくっつくことが抑制され、回路基板10を1枚ずつ取り出すことが容易となる。しかも、本実施形態の回路基板10では、最外のビルドアップ導体層22Tのプレーン層46に複数の開口47を形成することによりソルダーレジスト層25を凹ませることが可能となるので、従来の回路基板のように、ソルダーレジスト層から上方に突出する突起部を設けた場合と比較して、回路基板10の薄型化が図られる。
【0031】
また、本実施形態では、開口47は、その内側全体に亘って最外のビルドアップ絶縁層21Tを露出させるので、開口47の内側全体に亘ってソルダーレジスト層25を凹ませることが可能となる。
【0032】
また、開口47は、製品領域11と製品外領域12のそれぞれに形成されているので、製品領域11と製品外領域12の両方で回路基板10同士のくっつきを抑えることが可能となる。特に、開口47が製品領域11に形成されることで、製品領域11同士のくっつきを抑制することが可能となり、製品、即ち、配線基板の損傷等を抑えることが可能となる。
【0033】
さらに、開口47は、平面視十字形状になっているので、開口が円形である場合と比較して、1つの開口で回路基板10同士のくっつきを抑える範囲を広くすることが可能となる。しかも、開口47が千鳥格子状に配置されることでプレーン層46に開口47が偏って配置されることが抑制され、回路基板10同士のくっつきを効果的に抑えることが可能となる。
【0034】
[他の実施形態]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0035】
(1)上記実施形態において、開口47の平面形状が十字形状であったが、円形状であってもよいし多角形状であってもよい。また、複数のスリットが放射状に延びてなるスター形状であってもよい。
【0036】
(2)上記実施形態では、開口47が千鳥格子状に配置されていたが、ランダムに配置されていてもよい。
【0037】
(3)上記実施形態において、回路基板10は、コア基板20を有さないコアレス基板であってもよい。
【0038】
(4)上記実施形態では、プレーン層46は、製品領域11と製品外領域12とに形成されていたが、製品領域11のみに形成されていてもよいし、製品外領域12のみに形成されていてもよい。
【0039】
(5)上記実施形態では、本発明の「回路基板」が、製品外領域12と複数の製品領域11とを有する多ピース基板であったが、全体が1つの製品領域をなす配線基板であってもよい。
【0040】
(6)上記実施形態では、プレーン層46が複数の開口47を有する構成であったが、図10に示すように、プレーン層46が、外側を向く面に複数の凹部49を有する構成であってもよい。本構成によっても、ソルダーレジスト層25に凹部48が形成され、これにより、複数の回路基板10が積み上げられたときに、回路基板10同士がくっつくことを抑制して、回路基板10を1枚ずつ取り出すことが容易となる
【符号の説明】
【0041】
10 回路基板
11 製品領域
12 製品外領域
21T 最外のビルドアップ絶縁層(絶縁層)
22T 最外のビルドアップ導体層(導体層)
25 ソルダーレジスト層
46 プレーン層
47 開口
49 凹部
図1
図2
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図3