【解決手段】第1の取得部は、映像情報を取得する。第1の制御部は、第1の取得部により取得された映像情報に基づく映像表示のために表示デバイスを制御する。第2の取得部は、第1の取得部により取得された映像情報に関連付けられた制御情報を取得する。第2の制御部は、第2の取得部により取得された制御情報の無線送信のために通信デバイスを制御する。受信部は、通信デバイスから送信された制御情報を受信する。処理部は、受信部により受信された制御情報に基づき、前記表示デバイスにより表示される映像に関連した情報を情報端末の使用者に提示するための処理を実行する。
前記第2の制御部は、それが備えられた前記映像機器に対して前記情報端末が近接したことに応じて前記制御情報を無線送信するために前記通信デバイスを制御することを特徴とする請求項1または2に記載の情報閲覧システム。
前記第2の制御部は、それが備えられた前記映像機器に対して、前記通信デバイスとの通信機能を有した情報端末が近接したことに応じて前記制御情報を無線送信するために前記通信デバイスを制御することを特徴とする請求項4に記載の映像機器。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について図面を用いて説明する。
【0010】
図1は本実施形態に係る情報閲覧システム100のブロック図である。
【0011】
情報閲覧システム100は、例えば商業施設において、映像による広告を行うためのシステムである。情報閲覧システム100は、サイネージ装置10、情報端末20および情報配信装置30を含む。
【0012】
サイネージ装置10は、商業施設内のフロアなどに、商業施設への来訪客が視聴者となり得る状態で設置され、広告のための映像を表示する。サイネージ装置10は、映像機器の一例である。
【0013】
情報端末20は、モバイルネットワーク200およびインターネット300を介してのデータ通信機能と、NFC(near field communication)によるデータ通信機能とを備える。情報端末20は、情報の閲覧のために使用者によって使用される。なお、モバイルネットワーク200に代えて、無線LAN(local area network)などの別のネットワークを用いても良い。
【0014】
情報配信装置30は、サイネージ装置10で表示する映像や情報端末20で表示する画像などの情報の配信のための処理などを行う。
【0015】
サイネージ装置10は、CPU(central processing unit)11、ROM(read-only memory)12、RAM(random-access memory)13、補助記憶デバイス14、NFCユニット15、表示デバイス16、通信デバイス17および伝送システム18を含む。
【0016】
CPU11、ROM12、RAM13および補助記憶デバイス14は、伝送システム18により接続されてコンピュータを構成する。
【0017】
CPU11は、上記のコンピュータの中枢部分である。CPU11は、ROM12に記憶されたオペレーティングシステムや、ROM12または補助記憶デバイス14に記憶されたアプリケーションプログラムに基づいて、サイネージ装置10としての所期の機能を実現するための制御処理を実行する。この所期の機能の1つは、後述する制御処理により実現される機能である。
【0018】
ROM12は、上記のコンピュータの主記憶部分である。ROM12は、上記のオペレーティングシステムおよびアプリケーションプログラムを記憶する。またROM12は、CPU11が各種の処理を行う上で参照するデータを記憶する場合もある。
【0019】
RAM13は、上記のコンピュータの主記憶部分である。RAM13は、CPU11が各種の処理を行う上で参照するデータを記憶する。さらにRAM13は、CPU11が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアとして利用される。
【0020】
補助記憶デバイス14は、上記のコンピュータの補助記憶部分である。補助記憶デバイス14は、上記のアプリケーションプログラム、CPU11が各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはCPU11での処理によって生成されたデータを保存する。補助記憶デバイス14としては、例えばEEPROM(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disk drive)、あるいはSSD(solid state drive)などを使用できる。
【0021】
NFCユニット15は、サイネージ装置10に近接された情報端末20とNFCによるデータ通信を行う。
【0022】
表示デバイス16は、CPU11の制御の下に画像を表示する。表示デバイス16としては、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、あるいは液晶プロジェクタなどの周知の種々のデバイスが利用可能であり、周囲に居る複数の人間から目視できる程度の大画面のデバイスが用いられる。
【0023】
通信デバイス17は、インターネット300を介した情報配信装置30とのデータ通信を行う。
【0024】
伝送システム18は、CPU11、ROM12、RAM13、補助記憶デバイス14、NFCユニット15、表示デバイス16および通信デバイス17の間で授受されるデータを伝送する。伝送システム18は、システムバスなどの各種のバスと、これらのバスと各部とを接続する各種のインタフェース回路とを含む周知のものであって良い。
【0025】
情報端末20は、CPU21、ROM22、RAM23、補助記憶デバイス24、NFCユニット25、タッチパネル26、通信デバイス27および伝送システム28を含む。伝送システム28は、CPU21、ROM22、RAM23、補助記憶デバイス24、NFCユニット25、タッチパネル26および通信デバイス27の間で授受されるデータを伝送する。伝送システム28は、システムバスなどの各種のバスと、これらのバスと各部とを接続する各種のインタフェース回路とを含む周知のものであって良い。
【0026】
CPU21、ROM22、RAM23および補助記憶デバイス24は、伝送システム28により接続されてコンピュータを構成する。
【0027】
CPU21は、上記のコンピュータの中枢部分である。CPU21は、ROM22に記憶されたオペレーティングシステムや、ROM22または補助記憶デバイス24に記憶されたアプリケーションプログラムに基づいて、情報端末20としての所期の機能を実現するための制御処理を実行する。上記の所期の機能の一部は、例えば既存のスマートフォンが備える周知の機能であって良い。また上記の所期の機能の1つは、後述する制御処理により実現される機能である。
【0028】
ROM22は、上記のコンピュータの主記憶部分である。ROM22は、上記のオペレーティングシステムおよびアプリケーションプログラムを記憶する。またROM22は、CPU21が各種の処理を行う上で参照するデータを記憶する場合もある。
【0029】
RAM23は、上記のコンピュータの主記憶部分である。RAM23は、CPU21が各種の処理を行う上で参照するデータを記憶する。さらにRAM23は、CPU21が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアとして利用される。
【0030】
補助記憶デバイス24は、上記のコンピュータの補助記憶部分である。補助記憶デバイス24は、上記のアプリケーションプログラム、CPU21が各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはCPU21での処理によって生成されたデータを保存する。補助記憶デバイス24としては、例えばEEPROMなどを使用できる。
【0031】
NFCユニット25は、情報端末20がサイネージ装置10に近接された際に、NFCユニット15との間でNFCによるデータ通信を行う。
【0032】
タッチパネル26は、表示デバイスおよびタッチセンサを含む。表示デバイスは、GUI画面などの任意の画面を表示する。表示デバイスとしては、例えばカラーLCD(liquid crystal display)等の周知のデバイスが利用できる。タッチセンサは、表示デバイスの表示面に重ねて配置されている。タッチセンサは、表示デバイスの表示面へのユーザのタッチ位置を検出し、その位置情報をCPU21へと送る。タッチセンサとしては、周知のデバイスが利用できる。
【0033】
通信デバイス27は、モバイルネットワーク200を介した通信を行う。通信デバイス27は、モバイルネットワーク200およびインターネット300を介して情報配信装置30と通信することもできる。
【0034】
情報端末20のハードウェアとしては、既存のスマートフォンやタブレット端末などのような、アプリケーションプログラムを任意にインストール可能なデバイスをそのまま利用できる。そしてこの種のデバイスが備える補助記憶デバイス24に、そのデバイスの販売者あるいは使用者によって、後述する制御処理について記述したアプリケーションプログラムである制御プログラムがインストールされることにより情報端末20が実現される。このとき制御プログラムは、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなどのようなリムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介して販売者あるいは使用者へと配布される。なお制御プログラムは、ROM22に記憶されていても良い。
【0035】
情報配信装置30は、CPU31、ROM32、RAM33、補助記憶デバイス34、通信デバイス35および伝送システム36を含む。伝送システム36は、CPU31、ROM32、RAM33、補助記憶デバイス34および通信デバイス35の間で授受されるデータを伝送する。伝送システム36は、システムバスなどの各種のバスと、これらのバスと各部とを接続する各種のインタフェース回路とを含む周知のものであって良い。
【0036】
CPU31、ROM32、RAM33および補助記憶デバイス34は、伝送システム36により接続されてコンピュータを構成する。
【0037】
CPU31は、上記のコンピュータの中枢部分である。CPU31は、ROM32に記憶されたオペレーティングシステムや、ROM32または補助記憶デバイス34に記憶されたアプリケーションプログラムに基づいて、情報配信装置30としての所期の機能を実現するための制御処理を実行する。上記の所期の機能のうちの1つは、後述する制御処理により実現される機能である。
【0038】
ROM32は、上記のコンピュータの主記憶部分である。ROM32は、上記のオペレーティングシステムおよびアプリケーションプログラムを記憶する。またROM32は、CPU31が各種の処理を行う上で参照するデータを記憶する場合もある。
【0039】
RAM33は、上記のコンピュータの主記憶部分である。RAM33は、CPU31が各種の処理を行う上で参照するデータを記憶する。さらにRAM33は、CPU31が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアとして利用される。
【0040】
補助記憶デバイス34は、上記のコンピュータの補助記憶部分である。補助記憶デバイス34は、上記のアプリケーションプログラム、CPU31が各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはCPU31での処理によって生成されたデータを保存する。補助記憶デバイス14としては、例えばEEPROM、HDD、あるいはSSDなどを使用できる。補助記憶デバイス34は、複数の広告コンテンツ34a、複数のウェブコンテンツ34b、複数の制御情報34cおよび関連テーブル34dを記憶する。
【0041】
広告コンテンツ34aは、サイネージ装置10において、不特定の視聴者に向けて表示するための映像を含んだデータファイルである。
【0042】
ウェブコンテンツ34bは、情報端末20からの要求に応じて情報端末20へと配信するための映像を含んだデータファイルである。
【0043】
制御情報34cは、サイネージ装置10から情報端末20へとNFC通信により送信し、情報端末20の動作を制御するための情報を含んだデータファイルである。制御情報34cは、広告コンテンツ34aのいずれかに関連付けられている。制御情報34cには、ウェブコンテンツ34bのうちの1つの配信要求を情報端末20に行わせるものを含み得る。
【0044】
関連テーブル34dは、広告コンテンツ34aと制御情報34cとの関連付けを表したデータテーブルである。
【0045】
図2は関連テーブル34dの内容の一例を示す図である。
【0046】
図2に示すように関連テーブル34dは、広告コンテンツ34aの個々を特定するための広告ファイルパスと、制御情報34cの個々を特定するための制御ファイルパスとを関連付けて記述している。
【0047】
通信デバイス35は、インターネット300を介した通信を行う。通信デバイス35は、インターネット300およびモバイルネットワーク200を介して情報端末20と通信することもできる。
【0048】
この情報配信装置30のハードウェアとしては、例えば汎用のサーバ装置やコンピュータ装置を用いることができる。そしてこの種の装置が備える補助記憶デバイス34に、その装置の販売者あるいは使用者によって、後述する制御処理について記述したアプリケーションプログラムである制御プログラムがインストールされるとともに、複数の広告コンテンツ34a、複数のウェブコンテンツ34b、複数の制御情報34cおよび関連テーブル34dが書き込まれることにより情報配信装置30が実現される。このとき制御プログラムは、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなどのようなリムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介して販売者あるいは使用者へと配布される。なお制御プログラムは、ROM32に記憶されていても良い。
【0049】
次に情報閲覧システム100の動作について説明する。なお、以下に説明する処理の内容は一例であって、同様な結果を得ることが可能な様々な処理を適宜に利用できる。
【0050】
サイネージ装置10が動作状態にあるときにCPU11は、ROM12または補助記憶デバイス14に記憶された制御プログラムに従って以下に説明するような制御処理を行う。情報端末20が動作状態にあるときにCPU21は、ROM21または補助記憶デバイス24に記憶された制御プログラムに従って以下に説明するような制御処理を行う。情報配信装置30が動作状態にあるときにCPU31は、ROM32または補助記憶デバイス34に記憶された制御プログラムに従って以下に説明するような制御処理を行う。
【0051】
図3はCPU31の制御処理のフローチャートである。
【0052】
Act11においてCPU31は、更新タイミングが到来したか否かを確認する。更新タイミングは、情報配信装置30の設計者や管理者などにより任意に定められて良い。更新タイミングは、例えば一定の時間間隔毎のタイミングとすることが想定される。CPU31は、更新タイミングが到来していないためにAct11にてNOと判定したならば、Act11を繰り返し実行する。かくしてCPU31はAct11においては、更新タイミングが到来するのを待ち受ける。そしてCPU31は、更新タイミングが到来したことに応じてAct11にてYESと判定したならば、Act12へと進む。
【0053】
Act12においてCPU31は、補助記憶デバイス34に記憶された広告コンテンツ34aのうちの1つを選択する。ここで複数の広告コンテンツ34aのうちの何れを選択するかは、情報配信装置30の設計者や管理者などにより任意に定められたルールに従って決定すれば良い。例えば、広告コンテンツ34aのそれぞれに割り当てられた番号が小さい順に選択するルールとすることが想定される。あるいは、予め定めたタイムテーブルにおいて現時点の配信対象として指定されている広告コンテンツ34aを選択するルールとすることが想定される。
【0054】
Act13においてCPU31は、補助記憶デバイス34に記憶された制御情報34cのうちから、Act12において選択した広告コンテンツ34aに関連テーブル34dで関連付けられたものを選択する。
【0055】
Act14においてCPU31は、Act12で選択した広告コンテンツ34aとAct13で選択した制御情報34cとを含んだ更新要求情報を、インターネット300を介してサイネージ装置10へ送信する。かくして制御プログラムに基づいて上記の制御処理をCPU31が実行することによって、CPU31を中枢部分とするコンピュータと通信デバイス35との協働により送信部としての機能が実現される。
【0056】
そしてこの後にCPU31は、Act11の待ち受け状態に戻る。
【0057】
図4はCPU11の制御処理のフローチャートである。
【0058】
Act21においてCPU11は、更新要求がなされたか否かを確認する。具体的にはCPU11は、前述の様に情報配信装置30から送信された更新要求情報が通信デバイス17により受信されているか否かを確認する。そしてCPU11は、更新要求情報が受信されていないならばNOと判定し、Act22へと進む。
【0059】
Act22においてCPU11は、送信要求がなされたか否かを確認する。具体的にはCPU11は、後述の様に情報端末20から送信される送信要求情報がNFCユニット15により受信されているか否かを確認する。そしてCPU11は、送信要求情報が受信されていないならばNOと判定し、Act21へと戻る。
【0060】
かくしてCPU11はAct21,22において、情報配信装置30からの更新要求がなされるか、あるいは情報端末20からの送信要求がなされるのを待ち受ける。そしてCPU11は、更新要求情報が受信されているためにAct21にてYESと判定したならば、Act23へと進む。
【0061】
Act23においてCPU11は、更新要求情報に含まれるデータファイル、すなわち広告コンテンツおよび制御情報を、広告コンテンツ14aおよび制御情報14bとして補助記憶デバイス14に保存する。なお、CPU11は、補助記憶デバイス14に広告コンテンツ14aおよび制御情報14bが既に記憶されているならば、新たな広告コンテンツおよび制御情報により広告コンテンツ14aおよび制御情報14bを上書き保存する。かくして、補助記憶デバイス14には、1組の広告コンテンツ14aおよび制御情報14bが保存される。かくして制御プログラムに基づいて上記の制御処理をCPU11が実行することによって、CPU11を中枢部分とするコンピュータと通信デバイス17との協働によって、第1および第2の取得部としての機能が実現される。
【0062】
Act24においてCPU11は、Act23にて補助記憶デバイス14に保存した広告コンテンツ14aに基づいての表示デバイス16での映像表示を開始する。この映像表示は、動画表示、スライドショー表示、静止画表示のいずれであっても良い。CPU11は、この映像表示のための処理を、
図4に示す制御処理とは別タスクの処理として、
図4に示す制御処理と並行して実行する。CPU11は
図4に示す制御処理においては、こののちにAct21,22の待ち受け状態に戻る。かくして制御プログラムに基づいて上記の制御処理をCPU11が実行することによって、CPU11を中枢部分とするコンピュータは第1の制御部として機能する。
【0063】
このようにサイネージ装置10では、更新タイミングとなる毎に、表示デバイス16で表示する映像が変更される。つまり、サイネージ装置10での広告の内容は、更新タイミングとなる毎に変更される。
【0064】
図5はCPU21の制御処理のフローチャートである。
【0065】
Act31においてCPU21は、NFCユニット25によるNFC通信が可能となったか否かを確認する。そしてCPU21は、NFC通信を行うことができない状況であるためにNOと判定したならば、Act31を繰り返す。かくしてAct31においてCPU21は、NFC通信が可能になるのを待ち受ける。そしてCPU21は、NFC通信が可能となったためにYESと判定したならば、Act32へと進む。
【0066】
Act32においてCPU21は、送信要求情報をNFCユニット25に送信させる。
【0067】
Act33においてCPU21は、送信要求情報を送信してから予め定められた待機時間が経過するまでの間に、NFCユニット25により制御情報が受信されたか否かを確認する。
【0068】
さて、情報端末20の使用者は、サイネージ装置10の表示デバイス16で表示されている広告に興味を持った場合、サイネージ装置10に情報端末20を近接させる。これによりNFCユニット25がNFCユニット15との通信可能範囲に入ると、NFCユニット25がNFC通信可能な状態となり、情報端末20から送信要求情報が送信される。この送信要求情報は、NFCユニット15により受信される。
【0069】
サイネージ装置10においてCPU11は、送信要求情報がNFCユニット15により受信されると、
図4に示すAct22においてYESと判定し、Act25へと進む。
【0070】
Act25においてCPU11は、補助記憶デバイス14に記憶されている制御情報をNFCユニット15に送信させる。そしてこののちにCPU11は、Act21,22の待ち受け状態に戻る。かくして制御プログラムに基づいて上記の制御処理をCPU11が実行することによって、CPU11を中枢部分とするコンピュータは第2の制御部として機能し、NFCユニット15が第2の制御部による制御対象としての通信デバイスに相当する。
【0071】
NFCユニット15から送信された制御情報が情報端末20に到達すると、これがNFCユニット25により受信される。かくしてNFCユニット25は受信部の一例である。なお、NFCユニット25が、サイネージ装置10とは異なる装置に設けられたNFCユニットと通信した場合、当該相手のNFCユニットからはNFCユニット15から送信されるのと同様な制御情報は送信されないので、NFCユニット25は当該制御情報を受信できない。
【0072】
そこでCPU21は、待機時間が経過しても制御情報を受信できないために
図5のAct33にてNOと判定したならば、Act31の待ち受け状態に戻る。これに対してCPU21は、上記のように制御情報がNFCユニット25により受信されたことによりAct33にYESと判定したならば、Act34へと進む。
【0073】
Act34においてCPU21は、NFCユニット25により受信された制御情報が、ウェブアクセスの実行を指示するものであるか否かを確認する。そしてCPU21はYESと判定したならば、Act35へと進む。
【0074】
Act35においてCPU21は、制御情報に従ったウェブアクセス処理を実行する。ウェブアクセス処理の内容は、制御情報において適宜に定義されて良い。具体的には例えばCPU21は、通信デバイス27によりモバイルネットワーク200を介してインターネット300へとアクセスし、制御情報に示されたウェブサイトで提供される情報を取得し、この情報に応じた画像をタッチパネル26に表示させる。そしてこののちにCPU21は、Act31の待ち受け状態に戻る。
【0075】
CPU21は、NFCユニット25により受信された制御情報が、ウェブアクセスの実行を指示するものではないためにAct34にてNOと判定したならば、Act36へと進む。
【0076】
Act36においてCPU21は、NFCユニット25により受信された制御情報が、アプリケーションの起動を指示するものであるか否かを確認する。そしてCPU21はYESと判定したならば、Act37へと進む。
【0077】
Act37においてCPU21は、制御情報に従ってアプリケーションを起動する。そしてこののちにCPU21は、Act31の待ち受け状態に戻る。
【0078】
CPU21は、NFCユニット25により受信された制御情報が、アプリケーションの起動を指示するものでもないためにAct36にてNOと判定したならば、Act38へと進む。
【0079】
Act38においてCPU21は、制御情報に応じた処理を実行する。そしてこののちにCPU21は、Act31の待ち受け状態に戻る。
【0080】
かくして制御プログラムに基づいて上記の制御処理をCPU21が実行することによって、CPU21を中枢部分とするコンピュータは処理部として機能する。
【0081】
以上のような各種の制御処理の下でのサイネージ装置10、情報端末20および情報配信装置30の動作の結果として情報閲覧システム100では、次のように動作する。
【0082】
図6はサイネージ装置10、情報端末20および情報配信装置30の動作例のタイミング図である。
【0083】
更新タイミングT1においては、情報配信装置30が、広告コンテンツA1と制御情報B1とを含んだ更新要求情報をサイネージ装置10へと送信している。そしてこれに応じて、サイネージ装置10が補助記憶デバイス14で保存するファイルは、広告コンテンツA1および制御情報B1となる。サイネージ装置10は、次の更新タイミングT2までの期間P1においては、広告コンテンツA1および制御情報B1を保存し続ける。そしてサイネージ装置10は、期間P1には、広告コンテンツA1に応じた映像C1をタッチパネル26にて表示する。
【0084】
期間P1において、情報端末20がサイネージ装置10に近接されて、送信要求情報が情報端末20からサイネージ装置10へと送信されると、サイネージ装置10は制御情報B1を情報端末20へ送信する。そして情報端末20は、制御情報B1に応じた動作D1を実行する。
【0085】
制御情報B1は、広告コンテンツA1に予め関連付けられている。制御情報B1は例えば、広告コンテンツA1での広告商品に関する詳細な情報をウェブコンテンツへのアクセスを情報端末20に行わせるものとすることが考えられる。この場合に動作D1は、モバイルネットワーク200およびインターネット300を介して該当するウェブコンテンツにアクセスし、該当するコンテンツをタッチパネル26において表示する動作となる。例えば、制御情報B1を、情報配信装置30の補助記憶デバイス34に記憶されたウェブコンテンツ34bの1つにアクセスするための情報としておくことにより、ウェブコンテンツ34bに応じた表示をタッチパネル26にて行わせることが可能となる。もちろん制御情報B1は、情報配信装置30とは異なるサーバ装置にて提供されるウェブコンテンツにアクセスするための情報とすることもできる。
【0086】
一例として、映像C1をビールに関するイメージ映像とし、動作D1を上記のビールに関する特売情報をタッチパネル26にて表示する動作とすることができる。
【0087】
図7は上記のような状況の一例を表す図である。
【0088】
図6における更新タイミングT2においては、情報配信装置30が、広告コンテンツA2と制御情報B2とを含んだ更新要求情報をサイネージ装置10へと送信している。そしてこれに応じて、サイネージ装置10が補助記憶デバイス14で保存するファイルは、広告コンテンツA2および制御情報B2となる。サイネージ装置10は、次の更新タイミングまでの期間P2においては、広告コンテンツA2および制御情報B2を保存し続ける。そしてサイネージ装置10は、期間P2には、広告コンテンツA2に応じた映像C2をタッチパネル26にて表示する。
【0089】
期間P2において、情報端末20がサイネージ装置10に近接されて、送信要求情報が情報端末20からサイネージ装置10へと送信されると、サイネージ装置10は制御情報B2を情報端末20へ送信する。そして情報端末20は、制御情報B2に応じた動作D2を実行する。
【0090】
制御情報B2は、広告コンテンツA2に予め関連付けられている。制御情報B2は例えば、広告コンテンツA2での広告サービスを利用するためのアプリケーションを情報端末20に実行させるものとすることが考えられる。この場合に動作D2は、該当するアプリケーションの実行である。
【0091】
このように情報閲覧システム100によれば、サイネージ装置10で表示される映像に関連した何らかの動作を情報端末にて簡易に行わせることができる。
【0092】
この実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
【0093】
サイネージ装置10と情報端末20との通信は、Bluetooth(登録商標)や無線LANなどの別の方式の無線通信によっても良いし、モバイルネットワーク200およびインターネット300を介しての通信によっても良い。そしてその通信は、例えばタッチパネル26での所定の操作に応じて開始されても良い。
【0094】
サイネージ装置10は、表示デバイス16を備えず、外部の表示デバイスを制御するものであっても良い。
【0095】
サイネージ装置10は、複数の広告コンテンツ34aと、複数の制御情報34cとをROM12、RAM13および補助記憶デバイス14のいずれかに記憶しておき、この記憶した複数の広告コンテンツ34aのうちの1つに応じた映像表示を行うとともに、記憶した制御情報のうちの表示映像に関連するものをNFC送信するようにしても良い。この場合には、情報配信装置30を備えずに情報閲覧システムを構築可能である。
【0096】
広告コンテンツ34a、ウェブコンテンツ34b、制御情報34cおよび関連テーブル34dは、複数の記憶デバイスに分散して記憶されていても良い。
【0097】
ウェブコンテンツ34bは、情報配信装置30とは別の情報配信装置から配信されても良い。
【0098】
サイネージ装置10に代えてテレビジョン受像器を用い、情報配信装置30に代えてテレビジョン放送装置を用いることもできる。この場合は例えば、主チャネルで伝送する映像が広告コンテンツに代わり、データ放送により制御情報を伝送することができる。つまり、情報配信装置から映像機器へと映像情報と制御情報とを送ることができるのであれば、それら映像情報および制御情報の内容と伝送形式とは任意であって良い。
【0099】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。