【課題】遊技客は手元にある台間処理機を操作することにより台情報表示器における表示画面を変えることができるため遊技客にとっての利便性を向上させることができる遊技ユニットおよび遊技方法を提供する。
【解決手段】台間処理機20の第1操作部(例えば、操作表示部)により受け付けられた操作信号が台間処理機20から台情報表示器50に送られるようになっており、台情報表示器50は、台間処理機20から送られた操作信号に基づいて、台情報表示器50の第2表示部(例えば、操作表示部)における表示内容を変化させるようになっている。
各遊技台に対応して当該遊技台の側方に配設され、遊技媒体の貸与処理を行うための遊技媒体貸与処理部、操作信号を受け付ける第1操作部および対応する前記遊技台の各種情報を表示するための第1表示部を有する台間処理機と、
各前記遊技台に対応して当該遊技台の上方に配設され、前記台間処理機に通信可能に接続され、対応する前記遊技台の各種情報を表示するための第2表示部を有する台情報表示器と、
を備え、
前記台間処理機の前記第1操作部により受け付けられた操作信号が前記台間処理機から前記台情報表示器に送られるようになっており、当該台情報表示器は、前記台間処理機から送られた操作信号に基づいて、前記台情報表示器の前記第2表示部における表示内容を変化させるようになっている、遊技ユニット。
前記台間処理機は、対応する前記遊技台の遊技状況または運用状態を取得するとともに、取得された情報を前記台情報表示器に送るようになっており、前記台間処理機および前記台情報表示器は、取得された前記遊技台の遊技状況または運用状態に係る情報に基づいて前記台間処理機の前記第1表示部における表示内容および前記台情報表示器の前記第2表示部における表示内容のうち少なくとも一方を変化させるようになっている、請求項1または2記載の遊技ユニット。
前記台情報表示器は、対応する前記遊技台の遊技状況または運用状態を取得するとともに、取得された情報を前記台間処理機に送るようになっており、前記台間処理機および前記台情報表示器は、取得された前記遊技台の遊技状況または運用状態に係る情報に基づいて前記台間処理機の前記第1表示部における表示内容および前記台情報表示器の前記第2表示部における表示内容のうち少なくとも一方を変化させるようになっている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の遊技ユニット。
各遊技台に対応して当該遊技台の側方に配設され、遊技媒体の貸与処理を行うための遊技媒体貸与処理部、操作信号を受け付ける第1操作部および対応する前記遊技台の各種情報を表示するための第1表示部を有する台間処理機と、各前記遊技台に対応して当該遊技台の上方に配設され、前記台間処理機に通信可能に接続され、対応する前記遊技台の各種情報を表示するための第2表示部を有する台情報表示器とを備えた遊技ユニットによる遊技方法であって、
前記台間処理機の前記第1操作部により操作信号を受け付ける工程と、
受け付けられた操作信号を前記台間処理機から前記台情報表示器に送る工程と、
前記台情報表示器において、前記台間処理機から送られた操作信号に基づいて、前記台情報表示器の前記第2表示部における表示内容を変化させる工程と、
を備えた、遊技方法。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至
図21は、本実施の形態による遊技場管理システムおよびこの遊技場管理システムにおける台間処理機や台情報表示器を示す図である。このうち、
図1は、本実施の形態による遊技場管理システムの全体構成を示す構成図である。また、
図2は、
図1に示す遊技場管理システムにおける台間処理機の正面図であり、
図3は、
図2に示す台間処理機の制御系の構成を示す機能ブロック図である。また、
図4は、
図1に示す遊技場管理システムにおける台情報表示器の正面図であり、
図5は、
図4に示す台情報表示器の制御系の構成を示す機能ブロック図である。また、
図6乃至
図16は、
図2等に示す台間処理機および
図4等に示す台情報表示器が連携して行う動作の様々な態様を示すフローチャート等である。また、
図17(a)〜(c)は、
図2等に示す台間処理機の操作表示部における表示内容の様々な例を示す図であり、
図18乃至
図20は、
図4等に示す台情報表示器の操作表示部における表示内容の様々な例を示す図である。また、
図21は、遊技台の前面に配置された大型の表示装置を台間処理機が有しているときの遊技台および台間処理機の構成を示す斜視図である。
【0018】
まず、
図1を用いて、本実施の形態による台間処理機や台情報表示器が設けられた遊技場管理システムの全体構成について説明する。本実施の形態の遊技場管理システムは、パチンコ機やスロットマシン等の遊技台10(
図1では遊技台10としてパチンコ機が示されている)と、各遊技台10に対応して当該遊技台10の側方に配設された台間処理機20と、各遊技台10に対応して当該遊技台10の上方に配設された台情報表示器50と、通信線70を介して各遊技台10が通信可能に接続された島コントローラ72と、LAN74を介して各島コントローラ72が通信可能に接続されたターミナルコントローラ76と、LAN78を介して各台情報表示器50に通信可能にそれぞれ接続されたポイントサーバー80、台情報サーバー82および会員サーバー84とを備えている。また、本実施の形態では、台間処理機20と台情報表示器50とは通信線86により双方向に通信可能に接続されている。また、遊技台10と台情報表示器50とは通信線88により通信可能に接続されており、遊技台10から台情報表示器50に当該遊技台10における遊技状況(具体的には、アウト個数、セーフ個数、大当回数、確変中、等)や運用状態に係る情報等の様々な情報が送信されるようになっている。以下、このような遊技場管理システムの各構成要素について説明する。
【0019】
各遊技台10に対応して当該遊技台10の側方に配設された台間処理機20として、遊技台10がパチンコ機である場合にはパチンコ玉の払出処理を行うとともにパチンコ機の各種情報を表示するようなCRユニット等が用いられ、一方、遊技台10がスロットマシンである場合にはメダルの払出処理を行うとともにスロットマシンに関する各種情報を表示するようなメダルサンド等が用いられるようになっている。このような台間処理機20の構成について、CRユニットを例として
図2および
図3を用いて説明する。前述したように、
図2は、CRユニットとしての台間処理機20の正面図であり、
図3は、
図2に示す台間処理機20の制御系の構成を示す機能ブロック図である。
【0020】
図2に示すように、CRユニットとしての台間処理機20の正面には玉貯留部22、玉計数部24、玉払出部26、状態表示部28、紙幣挿入部30、操作部32、操作表示部34およびカード挿入部36がそれぞれ設けられている。玉貯留部22は、遊技客によりパチンコ玉が投入される玉受皿からなる。また、玉計数部24は、台間処理機20の下部に収容されており、玉貯留部22に投入されたパチンコ玉が台間処理機20の下部に送られるとこのパチンコ玉を計数するようになっている。このような玉貯留部22および玉計数部24により玉計数機構21(
図3参照)が構成されている。また、玉払出部26は、台間処理機20の制御部40(後述)に対して持ち玉の払出指令が与えられたときに、パチンコ玉の払出処理を行うようになっている。また、状態表示部28は例えばLED表示ランプ等からなり、対応する遊技台10の状態を表示するようになっている。具体的には、対応する遊技台10が故障しているときには状態表示部28は例えば赤色で点滅するようになっている。また、遊技客は紙幣挿入部30により紙幣を台間処理機20の機体内に挿入することができるようになっている。また、操作部32は例えばボタン等からなり、遊技客が当該ボタンを押下するとこのことが台間処理機20の制御部40(後述)に伝達されるようになっている。また、操作表示部34は例えばタッチパネル等からなり、当該操作表示部34に遊技台10の現在の状態や遊技玉データの現在値等の様々な情報を表示することができるとともに、遊技客は操作表示部34により台間処理機20の制御部40(後述)に様々な情報を入力することができるようになっている。また、操作者はカード挿入部36により会員カードや一般カード等のカードを台間処理機20の機体内に挿入することができるようになっている。
【0021】
操作表示部34の表示画面の一例を
図17(a)に示す。遊技客がカード挿入部36に会員カードや一般カード等のカードを挿入して遊技台10で遊技を行っているときには、操作表示部34にはカードのプリペイド残額、カードの種類(一般カードか会員カードか)、貸玉1玉が何円か、等の情報が表示される。このような操作表示部34における表示画面の内容の詳細については後述する。
【0022】
次に、このような台間処理機20の制御系の構成について
図3を用いて説明する。
図3に示すように、台間処理機20の機体内には、当該台間処理機20の各構成要素の制御を行う制御部40(例えば、CPU等)が設けられており、この制御部40には、電源部42、記憶部44、第1通信インターフェース部46、上位コントローラ通信インターフェース部48、操作部32、カードリーダライタ部37、操作表示部34、玉計数機構21、紙幣識別部31、玉払出部26等がそれぞれ通信可能に接続されている。電源部42は、台間処理機20の機体内に設けられたバッテリー等からなり、台間処理機20の各構成要素に電力を供給するようになっている。記憶部44は、対応する遊技台10の状態や台間処理機20の識別番号、玉数データ等の様々な情報を記憶するようになっている。ここで、玉数データとは、遊技客の現時点の持玉数である持玉数データや遊技客の現時点の貯玉数である貯玉数データ等のことをいう。なお、持玉数は、持玉口座から取得するか、玉計数部24による計数により加算され、持玉再遊技処理により減算される。また、貯玉数は、会員管理装置の貯玉口座からの取得により加算され、持玉再遊技処理により減算される。また、第1通信インターフェース部46は、通信線86を介して、後述する台情報表示器50の制御部60に対して様々な情報の送受信を行うようになっている。また、上位コントローラ通信インターフェース部48は、通信線70、島コントローラ72およびLAN74を介して、ターミナルコントローラ76に対して様々な情報の送受信を行うようになっている。また、カードリーダライタ部37は、遊技客が所有する会員カードや一般カード等のカードがカード挿入部36に差し込まれたときに、このカードから識別情報(カードID)等を読み取るようになっている。また、紙幣識別部31は、遊技客が所有する紙幣が紙幣挿入部30に挿入されたときに、当該紙幣の金種等の識別を行うようになっている。識別された紙幣は台間処理機20の背面に設けられた搬送装置(図示せず)に向けて排出されるか、台間処理機20の機体内に設けられた収納部(図示せず)に収納されるようになる。
【0023】
また、上述したように、各遊技台10に対応して当該遊技台10の上方には台ランプ等の台情報表示器50が配設されている。このような台情報表示器50には、遊技客が必要としている、遊技台10に係る様々な情報が表示されるようになっている。このような台情報表示器50の構成について
図4および
図5を用いて説明する。前述したように、
図4は、台情報表示器50の正面図であり、
図5は、
図4に示す台情報表示器50の制御系の構成を示す機能ブロック図である。
【0024】
図4に示すように、台ランプとしての台情報表示器50の正面には、操作表示部52と、LED表示ランプ54と、操作部56とがそれぞれ設けられている。操作表示部52は例えばタッチパネル等からなり、この操作表示部52には、遊技台10の現在の状態や遊技玉データの現在値等の様々な情報が表示されるとともに、遊技客は操作表示部52により台情報表示器50の制御部60(後述)に様々な情報を入力することができるようになっている。このような操作表示部52の表示画面の一例を
図18に示す。
図18は、遊技台10がパチンコ機である場合の操作表示部52の表示画面であり、この表示画面には、大当回数、確変回数、初当回数、スタート数、当り回数履歴棒グラフ、スランプグラフ等が示されている。このような操作表示部52における表示画面の内容の詳細については後述する。なお、遊技台10がパチンコ機ではなくスロットマシンである場合には、操作表示部52の表示画面にはBB(ビッグボーナス)回数、RB(レギュラーボーナス)回数、ART(アシストリプレイタイム、リプレイ確率が上昇するとともに小役のナビも発生する状態となる時間)回数、ゲーム回数、当り回数履歴棒グラフ、スランプグラフ等が表示されるようになる。また、LED表示ランプ54は、台情報表示器50の両側縁部の近傍において上下方向に並ぶよう複数設けられており、これらのLED表示ランプ54により遊技台10の状態等が表示されるようになっている。具体的には、遊技台10や台間処理機20でエラーが発生したときには、LED表示ランプ54は赤色で点滅してエラーが発生した旨の情報を示すようになっている。また、操作部56は例えば左右一対に配置された2つのボタン等からなり、遊技客が当該ボタンを押下するとこのことが台情報表示器50の制御部60(後述)に伝達されるようになっている。
【0025】
次に、このような台情報表示器50の制御系の構成について
図5を用いて説明する。
図5に示すように、台情報表示器50の機体内には、当該台情報表示器50の各構成要素の制御を行う制御部60(例えば、CPU等)が設けられており、この制御部60には、電源部62、記憶部64、操作表示部52、操作部56、LED表示ランプ54、上位サーバー通信インターフェース部66、第2通信インターフェース部68、遊技台情報入力部69等がそれぞれ通信可能に接続されている。電源部62は、台情報表示器50の機体内に設けられたバッテリー等からなり、台情報表示器50の各構成要素に電力を供給するようになっている。記憶部64は、対応する遊技台10の状態や、遊技玉データの現在値等の様々な情報を記憶するようになっている。また、上位サーバー通信インターフェース部66は、通信線70を介して、ポイントサーバー80、台情報サーバー82および会員サーバー84に対して様々な情報の送受信を行うようになっている。また、第2通信インターフェース部68は、通信線86を介して、台間処理機20の制御部40に対して様々な情報の送受信を行うようになっている。また、遊技台情報入力部69は、通信線88を介して遊技台10から当該遊技台10の遊技状況や運用状態に係る情報を受け取り、この受け取った情報を制御部60に入力するようになっている。
【0026】
なお、本実施の形態では、上記の台間処理機20および台情報表示器50により、遊技施設において各遊技台10に対応して配設される遊技ユニットが構成されている。
【0027】
ターミナルコントローラ76は、通信線70、島コントローラ72およびLAN74を介して各台間処理機20に通信可能に接続されている。当該ターミナルコントローラ76は、一般カードや会員カードのカードIDに対応付けて、有価価値および/または持玉数を対応付けて記憶する記憶部を有している。また、ターミナルコントローラ76は、各台間処理機20の取引履歴情報が記憶された各台間処理機20の管理データベースを有している。
【0028】
ポイントサーバー80は、LAN78を介して各台情報表示器50に通信可能に接続されている。当該ポイントサーバー80は、会員のポイント情報を管理するポイント情報データベースを有している。また、台情報サーバー82は、LAN78を介して各台情報表示器50に通信可能に接続されている。当該台情報サーバー82は、各遊技台10の台情報を管理する台情報データベースを有している。また、会員サーバー84は、LAN78を介して各台情報表示器50に通信可能に接続されているとともに、ターミナルコントローラ76を介して各台間処理機20に通信可能に接続されている。当該会員サーバー84は、会員の遊技履歴情報を管理する会員情報データベースを有している。
【0029】
次に、台間処理機20の紙幣受付時の動作について説明する。台間処理機20は、紙幣挿入部30にて紙幣を受け付けると、図示しない搬送部によって紙幣を内部に取り込み、内部の識別機構によって、金種・真贋等を判別する。そして、真正と判別された場合は、金種に対応した入金額を、内蔵されているカードのカードIDと対応付けてターミナルコントローラ76に送信するとともに、カードに入金額を特定可能な有価価値情報を記録する。送信を受けたターミナルコントローラ76は、カードIDと入金額とを対応付けて記憶部に格納する。なお、ここでは、入金額全額をカードに関連付ける処理を例として示しているが、入金された金額の一部を後述する払出処理に用いた上で、残額をカードに関連付ける処理を行っても良い。
【0030】
次に、台間処理機20の有価価値を用いた遊技媒体の貸出時の動作について説明する。台間処理機20は、カード(一般カード、会員カード)を受付けると、カードに記録された情報および/またはカードのカードIDに対応付けてターミナルコントローラ76に記憶されている情報から、カードに関連付けられている入金額等に由来する有価価値を特定する。この状態で、所定の貸出操作による貸出指示を受付けると、カードに記録された有価価値情報を一定値(例えば500円分)減算した上で、ターミナルコントローラ76にカードIDとともに有価価値の減算に係る情報を送信する。ターミナルコントローラ76では、この情報に基づいてカードIDに対応付けられた有価価値から一定値を減算する処理を行う。そして、台間処理機20は、減算された有価価値に対応した玉数(例えば125個)の払出指示を所定のパルス信号にて遊技台10に送信する。このパルス信号の送信は、1パルスあたりの払出個数(たとえば25個)が取り決められており、これを複数回(たとえば5回)遊技台10に送信することにより払出処理が行われる。
【0031】
次に、台間処理機20の持ち玉を用いた遊技媒体の払出時の動作について説明する。台間処理機20は、カード(一般カード、会員カード)を受付けると、カードに記録された情報および/またはカードのカードIDに対応付けてターミナルコントローラ76に記憶されている情報から、カードに関連付けられている持ち玉数を特定して、内部の記憶部にて記憶する。ターミナルコントローラ76では、台間処理機20からの持ち玉数の要求処理に応じて持ち玉数を台間処理機20に送信するとともに、要求のあったカードIDに対応して自機が管理している持ち玉数をゼロクリアする。そして、台間処理機20は、持ち玉の払出指示を受け付けると、記憶部に記憶された持ち玉数を一定値(例えば125個)減算するとともに、ノズル等で構成される玉払出部26から減算値に相当する玉数の投出を行う。また、台間処理機20は、玉計数部24にて玉が計数されると、計数された玉数を記憶部にて加算記憶する。そして、カードの返却要求があった場合に、記憶部に記憶された玉数をカードに記録した上で、当該カードのカードIDと記憶部に記憶された玉数を持玉として対応付けてターミナルコントローラ76に送信する。ターミナルコントローラ76は、送信されてきたカードIDに対応付けて持玉数を記憶部に格納する。
【0032】
次に、台間処理機20の貯玉を用いた遊技媒体の払出し時の動作について説明する。台間処理機20は、会員カードを受付けると、会員によって予め預け入れられ、カードIDに対応付けて会員サーバー84にて記憶されている貯玉数を会員サーバー84に要求する。会員サーバー84は、カードIDに対応付けられている貯玉数と、カードIDに対応付けられ、会員によって予め設定された暗証番号とを台間処理機20に送信する。台間処理機20は、送信された貯玉数を所定の表示部(例えば、操作表示部34)にて表示する。その後、台間処理機20は、所定の貯玉の再使用指示を受付けると、暗証番号の入力を要求する。そして、入力された暗証番号が、会員サーバー84から受信した暗証番号に対応するものであった場合に、貯玉数から一定値(例えば125個)を減算する表示を行うとともに、会員サーバー84に対して記憶されている貯玉数を一定値減算する要求を行う。会員サーバー84は、一定値の減算を行った後の貯玉数が0以上であれば台間処理機20に対して受諾信号を送信し、台間処理機20はこの受諾信号を受けて、ノズル等で構成される玉払出部26から減算値に相当する玉数の投出を行う。
【0033】
なお、上述した有価価値、持ち玉、貯玉を用いた遊技媒体の払出の形態は、必ずしも上述した形態に限定されない。払出の対象となる遊技媒体数の全数について、払出指示を所定のパルス信号にて遊技台10に送信する方法にて払出しても良いし、全数についてノズル等で構成される玉払出部26から投出する方法にて払出しても良いし、一部(例えば25玉ずつ)について払出指示を所定のパルス信号にて遊技台10に送信する方法にて払出し、他の部分(例えば25玉に満たない端数)について玉払出部26から投出する方法にて払出しても良い。
【0034】
次に、台情報表示器50の情報表示動作について説明する。台情報表示器50は、遊技台10の外部出力端子板から出力される遊技台10の状態信号(大当り、確変、時短、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、図柄の回転、賞遊技媒体の払出、等)を受信し、該当する表示のカウンタを1加算する。また、大当りやビッグボーナス等の信号を受信した場合には、その状態に応じてLED表示ランプ54の点灯制御を行う。また、呼び出しボタンの操作や、エラーが生じた場合には、これに応じたLED表示ランプ54の点灯制御を行う。
【0035】
本実施の形態では、台間処理機20および台情報表示器50が双方向に通信可能に接続されていることにより、これらの台間処理機20および台情報表示器50が連携して様々な動作を行うことができるようになっている。以下、台間処理機20および台情報表示器50が連携して行う動作の様々な態様について述べる。なお、以下に示すような動作は、遊技台10がパチンコ機である場合について述べているが、遊技台10がパチンコ機ではなくスロットマシンである場合にも同様の動作が行われるようになっている。また、以下に示すような動作は、台間処理機20の制御部40が当該台間処理機20の各構成要素を制御するとともに、台情報表示器50の制御部60が当該台情報表示器50の各構成要素を制御することにより行われるようになっている。また、以下に示すような台間処理機20および台情報表示器50が連携して行う動作は、台間処理機20の第1通信インターフェース部46が通信線86を介して台情報表示器50に対して情報の送受信を行ったり、台情報表示器50の第2通信インターフェース部68が通信線86を介して台間処理機20に対して信号の送受信を行ったりすることにより実行されるようになっている。
【0036】
まず、台間処理機20および台情報表示器50が連携して行う動作の第1の態様について
図6に示すフローチャートを用いて説明する。このような第1の態様に係る動作では、台間処理機20で故障が発生して当該台間処理機20を交換しなければならなくなったときに備えて、台間処理機20で保持している情報を台情報表示器50でもバックアップで保持させるようにしている。
【0037】
具体的には、台間処理機20の制御部40は、保持している情報(具体的には、記憶部44に記憶されている台間処理機20の識別番号や玉数データ等の情報)を常時、台情報表示器50に送信するようになっている(STEP101)。台情報表示器50の制御部60は、台間処理機20で保持されている情報を受信すると(STEP102)、この受信した情報を記憶部64に保持させる(STEP103)。
【0038】
ここで、台間処理機20に故障が発生すると(STEP104)、この故障が発生した台間処理機20は店員により新たな台間処理機20に交換される(STEP105)。新たな台間処理機20が通信線86により台情報表示器50に通信可能に接続されると、台間処理機20の交換が行われた旨の情報が台間処理機20の制御部40から台情報表示器50に送信される(STEP106)。台情報表示器50の制御部60は、台間処理機20の交換が行われた旨の情報を新たな台間処理機20から受信すると(STEP107)、交換前の台間処理機20で保持されていた情報(具体的には、玉数データ等の情報)を、交換後の新たな台間処理機20に送信する(STEP108)。交換後の新たな台間処理機20の制御部40は、交換前の台間処理機20で保持されていた情報を台情報表示器50から受信すると(STEP109)、この受信した情報を記憶部44に記憶させる(STEP110)。このことにより、交換後の新たな台間処理機20の記憶部44にも玉数データ等の情報が記憶されるようになり、台間処理機20が復旧するようになる。このようにして、新たな台間処理機20は玉貸し(遊技媒体の貸与)が可能となり(STEP111)、遊技客は遊技台10で再び遊技を行うことができるようになる。
【0039】
このように、台間処理機20および台情報表示器50が連携して行う動作の第1の態様では、台情報表示器50の制御部60が、交換前の台間処理機20で保持されていた情報(具体的には、玉数データ等の情報)を、交換後の新たな台間処理機20に送信することにより、この交換後の新たな台間処理機20において、交換前の台間処理機20で保持されていた情報を引き続き保持することができるようになる。
【0040】
次に、台間処理機20および台情報表示器50が連携して行う動作の第2の態様について
図7に示すフローチャート等を用いて説明する。このような第2の態様に係る動作では、遊技客がポイント交換を行う際に、台情報表示器50の操作表示部52において景品の選択画面を表示させることができるとともに、台間処理機20の操作表示部34においてポイント交換結果を表示させることができるようになっている。
【0041】
具体的には、遊技客が会員カードをカード挿入部36に挿入すると、カードリーダライタ部37によりこの会員カードから識別番号(カードID)や会員ポイント数等の情報が読み取られる(STEP201)。そして、台間処理機20の制御部40は、カードリーダライタ部37により取得された会員カードの情報を台情報表示器50に送信する(STEP202)。台情報表示器50の制御部60は、会員カードの情報を台間処理機20から受信すると(STEP203)、会員カードに記憶されていた会員ポイント数に基づいて
図8に示すような景品の選択画面を操作表示部52に表示させる(STEP204)。なお、会員カードに会員ポイント数が記憶されておらず、ポイントサーバー80や会員サーバー84において会員ポイント数が管理されている場合には、台情報表示器50の制御部60は会員カードの識別番号(カードID)をポイントサーバー80や会員サーバー84に送信することにより会員ポイント数の問い合わせを行い、当該制御部60はポイントサーバー80や会員サーバー84から受け取った会員ポイント数に基づいて
図8に示すような景品の選択画面を操作表示部52に表示させる。
【0042】
そして、遊技客が台間処理機20の操作表示部34により景品の選択を行うと(STEP205)、選択された景品に関する情報を台間処理機20の制御部40は台情報表示器50に送信する(STEP206)。台情報表示器50の制御部60は、遊技客により選択された景品に関する情報を台間処理機20から受信すると(STEP207)、この選択された景品に関する情報を上位サーバー通信インターフェース部66によりポイントサーバー80に送信する(STEP208)。具体的には、遊技客が景品として「マグカップ青」を台間処理機20の操作表示部34により選択した場合には、台情報表示器50の制御部60は、景品が「マグカップ青」であること、および使用ポイントが200ポイントである旨の情報をポイントサーバー80に送信する。ポイントサーバー80は、台情報表示器50から送信された情報に基づいて、ポイント更新データを台情報表示器50に送信する。台情報表示器50の制御部60は、ポイント更新データをポイントサーバー80から受信すると(STEP209)、ポイント交換結果を台間処理機20に送信する(STEP210)。台間処理機20の制御部40は、ポイント硬貨結果を台情報表示器50から受信すると(STEP211)、
図9に示すように台情報表示器50から受信したポイント交換結果を操作表示部34に表示させる(STEP212)。具体的には、操作表示部34には、ポイント交換結果として、「ポイント交換完了」のメッセージおよび景品の郵送予定日が表示されるようになる。
【0043】
このように、台間処理機20および台情報表示器50が連携して行う動作の第2の態様では、台情報表示器50の操作表示部52において景品の選択画面を表示させることができるとともに、遊技客は手元で(すなわち、遊技客のそばにある台間処理機20で)景品の選択を行うことができるようになるため、遊技客の利便性を向上させることができるようになる。また、台情報表示器50の制御部60がポイント交換結果を台間処理機20に送信することにより、遊技客は手元でポイント交換結果を確認することができるようになる。
【0044】
次に、台間処理機20および台情報表示器50が連携して行う動作の第3の態様について
図10に示すフローチャート等を用いて説明する。このような第3の態様に係る動作では、遊技客が遊技台10の台情報や当該遊技客の遊技履歴情報を取得しようとした場合に、手元で(すなわち、遊技客のそばにある台間処理機20で)情報入手操作を行うことができ、また、当該遊技客向けの情報を台間処理機20の操作表示部34に表示させるとともに一般遊技客向けの情報を台情報表示器50の操作表示部52に表示させることができるようになる。
【0045】
具体的には、操作者が手元にある台間処理機20の操作表示部34により遊技台10の台情報や当該遊技客の遊技履歴情報の入手操作を入力すると(STEP301)、台間処理機20の制御部40は情報要求を台情報表示器50に通知する(STEP302)。台情報表示器50の制御部60は、台間処理機20から情報要求を受信すると(STEP303)、上位サーバー通信インターフェース部66によって台情報サーバー82や会員サーバー84に情報要求を通知する(STEP304)。台情報サーバー82は、台情報表示器50から遊技台10の台情報の情報要求を受けると、当該遊技台10の台情報を台情報表示器50に送信する。また、会員サーバー84は、台情報表示器50から遊技客の遊技履歴情報の情報要求を受けると、当該遊技客の遊技履歴情報を台情報表示器50に送信する。台情報表示器50の制御部60は、遊技台10の台情報や遊技客の遊技履歴情報を台情報サーバー82や会員サーバー84から受信すると(STEP305)、この受信した遊技台10の台情報や遊技客の遊技履歴情報を台間処理機20に送信する(STEP306)。台間処理機20の制御部40は、遊技台10の台情報や遊技客の遊技履歴情報を台情報表示器50から受信すると(STEP307)、受信した遊技台10の台情報や遊技客の遊技履歴情報を操作表示部34に表示させる(STEP308)。具体的には、遊技台10の台情報を台間処理機20が受信すると、操作表示部34には
図11に示すような遊技台10の台情報が表示され、また、遊技客の遊技履歴情報を台間処理機20が受信すると、操作表示部34には
図12に示すような遊技客の遊技履歴情報が表示されるようになる。また、台情報表示器50の制御部60は、台情報サーバー82から受信した遊技台10の台情報のうち、一般遊技客向けの共通情報(例えば、当日回転数等)を操作表示部52に表示させる(STEP309)。
【0046】
このように、台間処理機20および台情報表示器50が連携して行う動作の第3の態様では、台情報表示器50の制御部60が、台情報サーバー82や会員サーバー84から受信した遊技台10の台情報や遊技客の遊技履歴情報を台間処理機20に送信することにより、台間処理機20の操作表示部34に遊技台10の台情報や遊技客の遊技履歴情報を表示させることができるようになり、遊技客は手元でこのような遊技台10の台情報や遊技客の遊技履歴情報を確認することができるようになる。
【0047】
次に、台間処理機20および台情報表示器50が連携して行う動作の第4の態様について
図13に示すフローチャート等を用いて説明する。このような第4の態様に係る動作では、台間処理機20でエラーが発生したときに、台間処理機20のエラー解除操作を台情報表示器50の操作表示部52で行うことができるようになる。
【0048】
具体的には、台間処理機20でエラーが発生すると(STEP401)、当該台間処理機20の制御部40は台間処理機20でエラーが発生した旨の情報を台情報表示器50に通知する(STEP402)。台情報表示器50の制御部60は、台間処理機20でエラーが発生した旨の情報を受信すると(STEP403)、操作表示部52やLED表示ランプ54により台間処理機20でエラーが発生した旨の情報を表示する(STEP404)。遊技施設の店員は、台情報表示器50の操作表示部52やLED表示ランプ54により台間処理機20でエラーが発生したことを確認すると、当該台情報表示器50の操作表示部52に台間処理機20のエラー解除操作を入力する(STEP405)。台情報表示器50の制御部60は、店員により入力されたエラー解除操作を台間処理機20に通知する(STEP406)。台間処理機20の制御部40は、台情報表示器50からエラー解除操作を受信すると(STEP407)、この受信した情報に基づいてエラー解除操作を行い、台間処理機20が復旧するようになる(STEP408)。このようにして、エラー解除操作が行われた台間処理機20は玉貸し(遊技媒体の貸与)が可能となり(STEP409)、遊技客は遊技台10で再び遊技を行うことができるようになる。
【0049】
このように、台間処理機20および台情報表示器50が連携して行う動作の第4の態様では、台情報表示器50の制御部60が、台間処理機20のエラー解除操作を台間処理機20に送信することにより、遊技施設の店員は台情報表示器50の操作表示部52で台間処理機20のエラー解除操作を行うことができるようになる。このように、台間処理機20とは別の場所で当該台間処理機20のエラー解除操作を行うことができるため、台間処理機20のエラー解除操作が遊技客の妨げとなることを防止することができ、遊技客や店員にとっての利便性を向上させることができる。
【0050】
次に、台間処理機20および台情報表示器50が連携して行う動作の第5の態様について
図14に示すフローチャート等を用いて説明する。このような第5の態様に係る動作では、遊技施設の店員が台間処理機20の取引履歴情報を取得しようとした場合に、台情報表示器50で情報入手操作を行うことができるようになる。
【0051】
具体的には、遊技施設の店員が台情報表示器50の操作表示部52により台間処理機20の取引履歴情報の入手操作を入力すると(STEP501)、台情報表示器50の制御部60は情報要求を台間処理機20に通知する(STEP502)。台間処理機20の制御部40は、台情報表示器50から情報要求を受信すると(STEP503)、上位コントローラ通信インターフェース部48によってターミナルコントローラ76に情報要求を通知する(STEP504)。ターミナルコントローラ76は、台間処理機20から当該台間処理機20の取引履歴情報の情報要求を受けると、この台間処理機20の取引履歴情報を当該台間処理機20に送信する。台間処理機20の制御部40は、当該台間処理機20の取引履歴情報をターミナルコントローラ76から受信すると(STEP505)、この受信した台間処理機20の取引履歴情報を台情報表示器50に送信する(STEP506)。台情報表示器50の制御部60は、台間処理機20の取引履歴情報を当該台間処理機20から受信すると(STEP507)、受信した台間処理機20の取引履歴情報を操作表示部52に表示させる(STEP508)。具体的には、台間処理機20の取引履歴情報を台情報表示器50が受信すると、操作表示部52には
図15に示すような台間処理機20の取引履歴情報が表示されるようになる。
【0052】
このように、台間処理機20および台情報表示器50が連携して行う動作の第5の態様では、台情報表示器50の制御部60が、台間処理機20の取引履歴情報の情報要求を当該台間処理機20に送信することにより、遊技施設の店員は台情報表示器50の操作表示部52に台間処理機20の取引履歴情報を表示させることができるようになり、店員は台間処理機20を操作することなく当該台間処理機20の取引履歴情報を取得することができるため店員にとっての利便性を向上させることができるようになる。
【0053】
また、本実施の形態では、会員カード等のカードが盗難されたときに、遊技施設の店員はこのカードの追跡情報を台情報表示器50の操作表示部52に表示させることができるようになっている。具体的には、遊技客から離席中にカードが盗難されたとの通報が遊技施設の店員に入ると、当該店員は上記の方法によりこの遊技客が遊技を行っていた遊技台10に対応する台間処理機20の取引履歴情報を操作表示部52に表示させる。そして、
図15に示すような台間処理機20の取引履歴情報の表示画面において、追跡したいカード番号に店員の指が触れると、台情報表示器50の操作表示部52には
図16に示すような当該カード番号のカードの追跡情報が表示される。このようなカードの追跡情報により、カードを盗難した者はどの遊技台10で遊技を行ったかという情報や、盗難したカードの精算をどの精算機で行ったかという情報を店員は取得することができるようになり、このような情報に基づいてカードの盗難者を追跡することができるようになる。
【0054】
また、本実施の形態では、台間処理機20の操作表示部34を操作することにより、台情報表示器50における操作表示部52の表示画面の切り替えを行うことができるようになっている。このことについて
図17乃至
図20を用いて説明する。
【0055】
図17(a)は、遊技客が遊技台10で遊技を行っているときの台間処理機20の操作表示部34の表示画面を示す図である。
図17(a)に示すように、遊技客がカード挿入部36に会員カードや一般カード等のカードを挿入して遊技台10で遊技を行っているときには、台間処理機20の操作表示部34にはカードのプリペイド残額、カードの種類(一般カードか会員カードか)、貸玉1玉が何円か、等の情報が表示される。また、このときには、台情報表示器50の操作表示部52には
図18に示すような画面が表示されている。具体的には、
図18に示すように、遊技客が遊技台10で遊技を行っているときには、台情報表示器50の操作表示部52には大当回数、確変回数、初当回数、スタート数、スランプグラフ、当り回数履歴棒グラフ等が表示されるようになる。
【0056】
台間処理機20の操作表示部34において
図17(a)に示すような画面が表示されているときに、遊技客が「メニュー」の表示領域に指を触れると、台間処理機20の操作表示部34における表示画面が
図17(a)に示す画面から
図17(b)に示す画面に切り替わる。
図17(b)に示す画面において遊技客が「持玉分割」の表示領域に指を触れると、カード挿入部36に挿入されているカードに保持されている持玉数を複数のカードに分割することができるようになる。また、遊技客が「遊ガイド」「会員情報」のボタンの表示領域にそれぞれ指を触れると、台間処理機20の操作表示部34には、遊技台10の遊び方や当該遊技客の会員情報(具体的には、遊技履歴情報)が表示されるようになる。なお、遊技客が「会員情報」の表示領域に指を触れたときの動作としては、例えば
図10のフローチャートに示される動作が挙げられ、台間処理機20の操作表示部34には
図12に示すような会員履歴情報が表示されるようになる。また、
図17(b)に示す画面において遊技客が「台ランプ」の表示領域に指を触れると、台間処理機20の操作表示部34における表示画面が
図17(b)に示す画面から
図17(c)に示す画面に切り替わり、遊技客は台間処理機20の操作表示部34を操作することにより台情報表示器50の操作表示部52における表示画面の切り替えを行うことができるようになる。
【0057】
具体的には、
図17(c)に示す画面において遊技客が「スランプ」の表示領域に指を触れると、台情報表示器50の操作表示部52における表示画面は
図18に示す画面から
図19(a)に示す画面に切り替わり、台情報表示器50の操作表示部52には当日のスランプグラフおよび1週間分のスランプグラフがそれぞれ表示されるようになる。また、
図17(c)に示す画面において遊技客が「大当履歴」の表示領域に指を触れると、台情報表示器50の操作表示部52における表示画面は
図18に示す画面から
図19(b)に示す画面に切り替わり、台情報表示器50の操作表示部52には現在から数回前(
図19(b)に示す例では4回前)までの大当り履歴が表示されるようになる。また、
図17(c)に示す画面において遊技客が「週間大当」の表示領域に指を触れると、台情報表示器50の操作表示部52における表示画面は
図18に示す画面から
図19(c)に示す画面に切り替わり、台情報表示器50の操作表示部52には遊技が行われる当日から1週間前までの大当り履歴が表示されるようになる。また、
図17(c)に示す画面において遊技客が「大当分布」の表示領域に指を触れると、台情報表示器50の操作表示部52における表示画面は
図18に示す画面から
図19(d)に示す画面に切り替わり、台情報表示器50の操作表示部52には大当り分布のグラフが表示されるようになる。このように、本実施の形態では、遊技客は台間処理機20の操作表示部34を操作することにより台情報表示器50の操作表示部52における表示画面の切り替えを行うことができるようになる。
【0058】
次に、
図19(a)〜(d)の表示内容について説明する。
図19(a)〜(d)の画面上部には、機種情報表示領域が設定されている。この部分には、遊技台の種別、遊技台に対する遊技媒体の貸出単価、機種名が表示される。
図19(a)〜(d)の例では、遊技台のタイプが「MAX」タイプで、貸出単価が4円、機種名が「CRパチンコ機種1」である場合を示している。
図19(a)〜(d)の画面下部には、広告表示領域が設定されている。この領域には、他のグラフ表示に切り替えるためのボタンと、「いらっしゃいませ!パーラーグローリーへようこそ」などのスクロール広告表示が表示される。
図19(a)は、スランプグラフを表している。スランプグラフは、遊技台での発射玉数(アウト数)を遊技台に付設されたアウトセンサで検出した結果と、遊技台から出力された信号より賞球数(セーフ数)を取得した結果に基づいて、セーフ数−アウト数を縦軸に、遊技開始からのアウト数を横軸に取って作成される。そして、今現在の時点が矢印にて示されている。また、このスランプグラフは、横軸に時間を取って表示することもできる。
図19(b)は大当り履歴を表している。この大当り履歴は、大当りの継続回数と、大当りまでのスタート回数と、遊技機から大当り(特賞)信号が出力されている期間におけるアウト数およびセーフ数から推定される大当りの種類「L」、「M」、「S」と、大当り中の獲得玉数(セーフ数)が時系列的に履歴表示される。大当りの種類「L」、「M」、「S」は、「L」>「M」>「S」の順にラウンド数が多いことが推定される。
図19(c)は、週間大当り履歴を示す図であり、本日を含む1週間の当該台の大当り回数が表示され、一番大当りが多かった日が強調表示されている。
図19(d)は、大当り分布を示している。大当り分布は、週間のスタート回数(遊技台での抽選回数)に対して大当りがどのように分布しているかを示している。図示されている状態では、101〜200回の範囲のスタート回数で大当りとなった割合が40パーセントであり、現在のスタート回数がこの範囲にあること(「現在のゾーン」の表示)を示している。
【0059】
また、本実施の形態では、台間処理機20の操作表示部34として、台情報表示器50の操作表示部52のタッチパネルよりも大幅に小さいタッチパネルが用いられているが、台間処理機20の操作表示部34として、台情報表示器50の操作表示部52のタッチパネルと同じサイズのタッチパネルを用いてもよい。この場合には、台間処理機20の操作表示部34にも、台情報表示器50の操作表示部52に表示される内容と同一の内容(具体的には、
図18や
図19(a)〜(d)に示すような表示画面)を表示させることができるようになる。また、この場合には、遊技客は台情報表示器50の操作表示部52を操作することにより当該操作表示部52の表示画面のみならず台間処理機20の操作表示部34における表示画面の切り替えを行うことができるようになっていてもよい。すなわち、前述したように、台間処理機20と台情報表示器50とは通信線86により双方向に通信可能に接続されているため、台情報表示器50の操作表示部52により受け付けられた操作内容(具体的には、操作表示部52の画面切り替え指示操作)が台間処理機20に送信されることにより台間処理機20の制御部40は操作表示部34の表示内容を切り替えるようになる。
【0060】
また、本実施の形態では、遊技台10の遊技状況やエラー発生等の運用状態によって、台情報表示器50の操作表示部52における表示内容が切り替えられるようになっていてもよい。上述したように、遊技台10と台情報表示器50とは通信線88により通信可能に接続されているため、遊技台10から台情報表示器50に当該遊技台10の遊技状況や運用状態等の様々な情報が送信されるようになり、台情報表示器50の制御部60は遊技台10から受信した情報に基づいて操作表示部52の表示内容を切り替えることができるようになる。
【0061】
具体的には、遊技台10で大当りとなったときには、当該遊技台10の遊技状況 (大当りとなったという情報)が遊技台10から台情報表示器50に送信され、台情報表示器50の制御部60は遊技台10から受信した情報に基づいて操作表示部52の表示内容を
図20(a)に示すような画面に切り替える。また、持玉数によっては持玉と景品との交換が可能になる場合があるが、このような場合には台情報表示器50の操作表示部52における表示画面が
図20(a)に示すような画面から更に
図20(b)に示すような景品の選択画面に切り替わるようになり、遊技客は操作表示部52において持玉と景品との交換を行うことができるようになる。また、台間処理機20の操作表示部34として、台情報表示器50の操作表示部52のタッチパネルと同じサイズのタッチパネルが用いられる場合には、
図20(b)に示すような景品の選択画面を台情報表示器50の操作表示部52のみならず台間処理機20の操作表示部34にも表示させることができるようになり、このときには遊技客は手元にある台間処理機20の操作表示部34において持玉と景品との交換を行うことができるようになる。
【0062】
また、遊技台10の遊技状況や運用状態に係る情報は、遊技台10から台間処理機20に送信され、台間処理機20の制御部40は、遊技台10から送信された情報に基づいて操作表示部34における表示画面を切り替えるとともに、遊技台10の遊技状況や運用状態に係る情報が台間処理機20から台情報表示器50に更に送信され、台情報表示器50の制御部60は、台間処理機20から送信された情報に基づいて操作表示部52における表示画面を切り替えるようになっていてもよい。
【0063】
また、本実施の形態では、
図21に示すように、台間処理機20は、遊技台10の前面に配置された大型の表示装置90を有していてもよい。表示装置90には、遊技台10に関する情報を表示する機能と、操作者が指示を入力するための機能とを兼ね備えた表示操作部として大型のタッチパネル(LCDタッチパネル)が設けられている。具体的には、表示装置90には、台情報表示器50の操作表示部52のタッチパネルと同じサイズのタッチパネルが設けられている。このことにより、操作者は表示装置90のタッチパネルに表示された情報を視認することにより遊技台10に関する情報(例えば、遊技媒体の個数等)を確認することができるとともに、当該タッチパネルにより遊技台10に対して様々な指令を与えることができるようになる。
【0064】
図21に示すような構成の遊技台10の台間処理機20では、台情報表示器50から当該台間処理機20の制御部40に送られた情報(例えば、スランプグラフ等)を操作表示部34および表示装置90のうち何れかに表示させるようになっていてもよい。ここで、表示装置90には、台情報表示器50の操作表示部52のタッチパネルと同じサイズのタッチパネルが設けられているため、表示装置90には台情報表示器50の操作表示部52における表示画面と同一の表示画面とすることができるようになる。
【0065】
また、
図21に示すような構成の遊技台10の台間処理機20では、操作表示部34における表示内容および表示装置90における表示内容をそれぞれ他の構成要素から独立して変更することができるようになっている。このことにより、遊技客の手元にある操作表示部34および表示装置90において別々の情報を表示させることができるようになり、遊技客の利便性を向上させることができるようになる。
【0066】
また、図示していないが、台情報表示器50は、台間処理機20のカード挿入部36において会員カードを受け付けた場合、会員カードを受け付けている間の遊技情報を、個人の遊技情報として抽出することができる機能を備えている。具体的には、台間処理機20のカード挿入部36に会員カードを受け付けると、台間処理機20は会員カードの受付を示す信号を台情報表示器50に出力する。この出力を受けた台情報表示器50は、操作表示部52に「遊技データを記録しますか?「はい」「いいえ」」などの個人の遊技情報の作成有無を問合せる表示を行い、遊技客が記録すること(「はい」)を選択操作した場合、台間処理機20のカード挿入部36から会員カードが返却されるまでの遊技情報(大当り回数、スランプグラフ、確率変動等の回数、時系列データ)を、通常の遊技情報とは区別可能に管理する。さらに、台情報表示器50を操作することによって、台情報表示器50に表示される遊技情報を個人の遊技情報のみを対象としたものに変更することができる。また、台情報表示器50を操作することによって、台間処理機20のカード挿入部36に会員カードが挿入された状態においても、任意のタイミングで遊技データの記録状態を終了させることができるようになっている。さらに、台間処理機20のカード挿入部36から会員カードが返却されると、台間処理機20は、会員カードの返却を示す信号を台情報表示器50に出力する。台情報表示器50は、この信号を受けて、個人の遊技情報として通常の遊技情報とは区別して管理していた遊技情報を、会員カードの識別情報と対応付けて管理するための信号を上位装置に出力する。上位装置では、会員カードの識別情報と対応付けて当該遊技情報を管理し、所定の表示設備において、会員カードを受け付けたときに表示できるようにする。
【0067】
また、台間処理機20が遊技客の所持するICチップ付携帯電話端末のICチップと非接触通信を行う機能を有している場合には、携帯電話端末のICチップの識別番号を取得したことを条件に、上述の個人の遊技情報の作成処理を行う。具体的には、携帯電話端末のICチップの識別番号を台間処理機20に一時的に記憶しておく。そして、記憶された識別番号が無い状態でICチップの識別番号が読取られたとき、および取得された識別番号が記憶したものと異なるときには会員カードが挿入されたときと同様の処理を行う。そして、取得された識別番号が記憶したものと一致するときには、会員カードが返却されたときと同様の処理を行う。このようにすることで、遊技客は、自らの任意のタイミングの遊技情報を保存し、次回の遊技の参考とすることができる。また、個人の遊技情報の作成有無を問合せる表示を台間処理機20の操作表示部34にて行い、この操作表示部34での操作によって、個人の遊技情報の作成開始指示を行いうるようにしていてもよい。この場合、操作表示部34での操作信号が台情報表示器50に出力されることによって、上記と同様の処理が行われる。なお、上述の記載では、会員カードの挿入・返却時にその旨を示す信号を台間処理機20から台情報表示器50に出力することを示しているが、必ずしも信号の内容にカードの挿入・返却の情報が含まれることは必須ではなく、台情報表示器50が保持する他の情報と合わせて会員カードの挿入・返却を表す情報であることが判定できれば特に限定されず、単なるパルス信号であってもよい。
【0068】
また、個人の遊技情報の作成処理は、上述した方法以外に、次の方法でも行うことができる。台情報表示器50に対して、所定の遊技データの記録開始操作を行うことによって、インターネット上の所定のURLアドレスに一定の暗号化された識別情報を付加したコード情報(二次元バーコード等)が操作表示部52に表示される。これを遊技者が所持する携帯電話端末で読み取り、二次元バーコードによって指示されたURLアドレスにアクセスすると、アクセス時のパケット情報に含まれる携帯電話端末の識別情報がインターネット上のサーバーに格納される。そして、遊技者が台情報表示器50に対して、記録終了操作を行うと、開始操作時から終了操作時までの遊技台の遊技情報データが、携帯電話端末の識別情報に対応付けて、インターネット上のサーバーに格納される。そして、遊技者は、携帯電話端末のインターネット接続機能によってこのサーバーのアドレス(上記のURLと同じにすることが好ましい)にアクセスすると、遊技情報データを閲覧することができる。
【0069】
また、本実施の形態では、会員カード等のカードと、台情報表示器50の操作表示部52における表示内容や表示装置90における表示内容とを関連付けることができるようになっていてもよい。具体的には、カードリーダライタ部37は、カード挿入部36からカードが引き出される直前の時点での操作表示部52等における表示内容に係る情報や操作表示部52等における遊技客がよく見る表示内容を、カードに書き込むようになっている。このことにより、遊技客が遊技台10を変えたときや次回の来店時においてカード挿入部36にカードを挿入したときに、前回の操作表示部52等における表示内容や遊技客がよく見る表示内容を台情報表示器50の操作表示部52等に表示させることができるようになる。
【0070】
以上のような構成からなる本実施の形態の遊技ユニット(すなわち、台間処理機20および台情報表示器50を組み合わせたユニット)によれば、台間処理機20および台情報表示器50を双方向に通信可能にすることにより、台間処理機20と台情報表示器50との情報を連携させ、また、台間処理機20に対して店員が処理を行う際に遊技客の操作を極力妨げないことを可能にすることによって、遊技客や店員にとっての利便性を向上させることができる。
【0071】
また、本実施の形態の遊技ユニットにおいては、台間処理機20は、台情報表示器50に対して情報の送信および受信を行う第1通信インターフェース部46を有しており、台情報表示器50は、台間処理機20に対して情報の送信および受信を行う第2通信インターフェース部68を有している。このような各通信インターフェース部46、68により、台間処理機20および台情報表示器50は双方向に通信可能にすることができるようになる。
【0072】
また、本実施の形態の遊技ユニットにおいては、台情報表示器50は、台間処理機20に対応する遊技台10に係る遊技情報(例えば、記憶部44に記憶されている台間処理機20の識別番号や玉数データ等の情報)を記憶する記憶手段(具体的には、記憶部64)と、この記憶手段に記憶されている遊技情報を用いて台間処理機20が記憶する情報を更新処理する台間処理機情報更新手段とを更に有している。すなわち、
図6のフローチャートに示すように、台間処理機20の交換時に、上記の台間処理機情報更新手段によって、台情報表示器50の記憶部64に記憶されている、交換前の台間処理機20に保持されていた情報を当該台情報表示器50から新たな台間処理機20に送ることにより交換後の台間処理機20において交換前の台間処理機20に係る情報を保持させるようになっている。
【0073】
また、本実施の形態の遊技ユニットにおいては、台間処理機20は、自機で保持する情報を送信することにより、台情報表示器50の操作表示部52における表示内容を更新するための処理を行う台情報表示器表示情報更新手段を更に有している。すなわち、
図7や
図14のフローチャートに示すように、台情報表示器50は、台間処理機20から送られた情報に基づいて、台情報表示器50の操作表示部52における表示内容を変化させるようになっている。
【0074】
また、本実施の形態の遊技ユニットにおいては、台情報表示器50は、遊技台10に係る遊技情報を管理する管理装置(具体的には、台情報サーバー82や会員サーバー84)と通信を行うための通信手段(具体的には、上位サーバー通信インターフェース部66)と、管理装置から遊技台10に係る遊技情報および/または会員の遊技履歴に係る情報を取得する情報取得手段と、この情報取得手段により取得した情報に基づいて、台間処理機20の操作表示部34における表示内容を更新するための処理を行う台間処理機表示情報更新手段とを更に有している。すなわち、
図10のフローチャートに示すように、台情報表示器50は、台情報サーバー82や会員サーバー84等の上位サーバーからなる管理装置から送られた、遊技台10に係る情報または会員の遊技履歴に係る情報を台間処理機20に送信し、当該台間処理機20は、当該管理装置から送られた、遊技台10に係る情報または会員の遊技履歴に係る情報に基づいて、台間処理機20の操作表示部34における表示内容を変化させるようになっている。
【0075】
また、この場合、台間処理機20は、台情報表示器50に対し管理装置にて管理されている遊技情報を取得するよう指示する取得指示手段を更に有している、すなわち、台間処理機20は台情報表示器50に対して情報入手指令を送ることができるようになっており、台間処理機20から台情報表示器50に情報入手指令が送られたときに、台情報表示器50は、台情報サーバー82や会員サーバー84等の上位サーバーから送られた、遊技台10に係る情報または会員の遊技履歴に係る情報を台間処理機20に送信するようになっている。
【0076】
また、本実施の形態の遊技ユニットにおいては、台情報表示器50は、台間処理機20における所定の異常処理状態を解除する指示を出力する解除指示出力手段を更に有しており、台間処理機20は、この解除指示出力手段による解除指示に基づいて異常処理状態を解除する解除手段を更に有している、すなわち、
図13のフローチャートに示すように、台間処理機20にエラーが発生したときに、台情報表示器50においてエラー解除操作を行うことにより台情報表示器50から台間処理機20にエラー解除指令が送信され、台間処理機20は台情報表示器50から送られたエラー解除指令によりエラーが解除されるようになっている。
【0077】
また、本実施の形態の遊技ユニットにおいては、
図7や
図10のフローチャートに示すように、台間処理機20は、台情報表示器50から送られた情報に基づいて、台間処理機20の操作表示部34における表示内容を変化させるようになっている。
【0078】
また、本実施の形態の遊技ユニットにおいては、台間処理機20は、当該台間処理機20の管理データベースを有するターミナルコントローラ76等の上位コントローラと通信を行うための上位コントローラ通信インターフェース部48を更に有している。そして、
図14のフローチャートに示すように、台間処理機20は、ターミナルコントローラ76等の上位コントローラから送られた、当該台間処理機20の取引履歴情報を台情報表示器50に送信し、当該台情報表示器50は、台間処理機20から送られた、当該台間処理機20の取引履歴情報に基づいて、台情報表示器50の操作表示部52における表示内容を変化させるようになっている。
【0079】
また、この場合、台情報表示器50は台間処理機20に対して情報入手指令を送ることができるようになっており、台情報表示器50から台間処理機20に情報入手指令が送られたときに、台間処理機20は、ターミナルコントローラ76等の上位コントローラから送られた、当該台間処理機20の取引履歴情報を台情報表示器50に送信するようになっている。
【0080】
また、本実施の形態の遊技ユニットにおいては、台間処理機20の操作表示部34により受け付けられた操作信号が台間処理機20から台情報表示器50に送られるようになっており、当該台情報表示器50は、台間処理機20から送られた操作信号に基づいて、台情報表示器50の操作表示部52における表示内容を変化させるようになっている。このように、遊技客の手元にある台間処理機20を操作することにより台情報表示器50における表示画面を変えることができるため遊技客にとっての利便性を向上させることができる。
【0081】
また、本実施の形態の遊技ユニットにおいては、台情報表示器50の操作表示部52により受け付けられた操作信号が台情報表示器50から台間処理機20に送られるようになっており、当該台間処理機20は、台情報表示器50から送られた操作信号に基づいて、台間処理機20の操作表示部34における表示内容を変化させるようになっている。
【0082】
また、本実施の形態の遊技ユニットにおいては、台間処理機20は、対応する遊技台10の遊技状況または運用状態を取得するとともに、取得された情報を通信線86を介して台情報表示器50に送るようになっており、台間処理機20および台情報表示器50は、取得された遊技台10の遊技状況または運用状態に係る情報に基づいて台間処理機20の操作表示部34における表示内容および台情報表示器50の操作表示部52における表示内容のうち少なくとも一方を変化させるようになっている。
【0083】
また、本実施の形態の遊技ユニットにおいては、台情報表示器50は、通信線88を介して対応する遊技台10の遊技状況または運用状態を取得するとともに、取得された情報を通信線86を介して台間処理機20に送るようになっており、台間処理機20および台情報表示器50は、取得された遊技台10の遊技状況または運用状態に係る情報に基づいて台間処理機20の操作表示部34における表示内容および台情報表示器50の操作表示部52における表示内容のうち少なくとも一方を変化させるようになっている。
【0084】
また、本実施の形態の遊技ユニットにおいては、台間処理機20は、当該台間処理機20の本体部とは別に設けられ、操作表示部34よりも表示画面が大きい表示装置90を更に有しており、台間処理機20は、台情報表示器50から当該台間処理機20に送られた情報を操作表示部34および表示装置90のうち少なくともいずれか一方に表示させるようになっている。
【0085】
この場合、台間処理機20は、台情報表示器50から当該台間処理機20に送られた情報を操作表示部34および表示装置90のそれぞれに表示させ、操作表示部34における表示内容および表示装置90における表示内容をそれぞれ他の表示部から独立して変更することができるようになっていてもよい。
【0086】
なお、本実施の形態による遊技場管理システムおよびこの遊技場管理システムに設けられた台間処理機や台情報表示器は、上述したような態様に限定されることはなく、様々な変更を加えることができる。
【0087】
例えば、台情報表示器50は、遊技台10で遊技中の遊技客および遊技施設内で歩いている店員や見物客(遊技台10で遊技を行っていない客)の双方にとって操作表示部52における表示画面が見やすくなるよう、その向きを自動で調整することができるように遊技台10の上方に配設されていてもよい。具体的には、台情報表示器50は、
図22(a)に示すような斜め下方に向いた状態と、
図22(b)に示すような真横に向いた状態との間で上下方向に向きを変えることができるよう遊技台10の上方に配設されていてもよい。このような変形例に係る台情報表示器50では、遊技台10が稼働中にときには、遊技台10が稼働中であるという情報が遊技台10から通信線88を介して台情報表示器50の制御部60に送信され、当該制御部60は、遊技台10から送られた情報に基づいて、
図22(a)に示すように台情報表示器50を斜め下方に向いた状態とさせる。このことにより、遊技台10で遊技中の遊技客にとって台情報表示器50の操作表示部52における表示画面が見やすくなる。一方、遊技台10が稼働していないときには、遊技台10が非稼働中であるという情報が遊技台10から通信線88を介して台情報表示器50の制御部60に送信され、当該制御部60は、遊技台10から送られた情報に基づいて、
図22(b)に示すように台情報表示器50を真横に向いた状態とさせる。このことにより、遊技施設内で歩いている店員や見物客にとって台情報表示器50の操作表示部52における表示画面が見やすくなる。
【0088】
また、台間処理機20において、紙幣が紙幣挿入部30に投入されたり、会員カードや一般カード等のカードがカード挿入部36に挿入されたり、カードの残額を利用して遊技媒体の払出処理を行うという操作が操作表示部34等により行われたりしたときに、当該台間処理機20の制御部40は遊技客が着席していると判断し、この情報を台間処理機20から通信線86を介して台情報表示器50の制御部60に送信するようにしてもよい。この場合にも、台情報表示器50の制御部60は、遊技台10から送られた情報に基づいて、
図22(a)に示すように台情報表示器50を斜め下方に向いた状態とさせる。
【0089】
また、遊技台10において休憩モード中、離席モード中、試し打ちモード中等であるときには、遊技台10が稼働中のときでも、台情報表示器50の制御部60は、
図22(b)に示すように台情報表示器50を真横に向いた状態とさせる。このことにより、遊技客が着席していないにもかかわらず台情報表示器50が
図22(a)に示すように斜め下方に向いた状態となってしまうことを防止することができるようになる。
【0090】
また、台情報表示器50は、
図22に示すように上下方向に向きが変化するのみならず、左右方向に向きが変化するようになっていてもよい。この場合には、遊技施設の閉店後に店員が各遊技台10の点検等の作業を行い易いように、遊技施設内での店員の移動に合わせて台情報表示器50の左右方向における向きを変えて当該店員が台情報表示器50の操作表示部52における表示画面を見やすくすることができるようになる。
図23は、遊技施設内を上方から見下ろしたときの上面図である。
図23に示すように、遊技施設の各島100にはそれぞれ台情報表示器50が設けられているが、遊技施設内の各遊技台10の点検を行う店員(
図23において参照符号102で表示)の移動に合わせて各台情報表示器50は左右方向に向きが変化して店員側を向くようになる。なお、この際に、各台情報表示器50には、遊技台10の状態(エラーが発生しているか否か等)が表示されるようになる。このことにより、店員が遊技施設内を歩いて各遊技台10の点検を行うときに、台情報表示器50の操作表示部52における表示画面が見やすくなるため、点検作業をスムーズに行うことができるようになる。
【0091】
また、
図21に示すように、遊技台10の前面に大型の表示装置90が配置されている場合において、この表示装置90にスタート数を表示させる際に、スタート数を計算する際の単位を予め選択することができるようになっていてもよい。ここで、スタート数とは、パチンコ機等の遊技台10においてパチンコ玉等の遊技媒体を所定数(例えば、100玉)打ったときのメインデジタルの変動回数のことをいい、遊技客にとって遊技媒体の出やすさの指標となる重要な情報である。遊技客はこのようなスタート数に基づいて遊技台10の優劣を判断しているが、遊技客が台間処理機20において現金を遊技媒体に変換することにより玉払出部26から貸玉を受け取ってこの貸玉で遊技を行う場合には、スタート数として貸玉単位のスタート数が表示装置90のタッチパネルに表示されるようになる。具体的には、1玉4円の遊技台10において、税金等の影響により500円は125玉ではなく例えば116玉に変換されるが、スタート数はこの116玉当りのメインデジタルの変動回数となる。一方、遊技客が遊技台10から払い出された持玉や貯玉で再遊技を行う場合には、スタート数として特定単位当り(具体的には、500円に相当する125玉単位)のスタート数が表示装置90のタッチパネルに表示されるようになる。このように、遊技状況によってスタート数の計算方法が異なるようになり、遊技客にとってスタート数の指標が曖昧となるため、遊技客に不信感を与えてしまうおそれがある。
【0092】
これに対し、以下に示す方法では、表示装置90にスタート数を表示させる際に、スタート数を計算する際の単位を予め選択することができるようになる。このため、遊技客にとってスタート数の指標が明確となり、当該スタート数を正確に判断することができるようになるため、遊技客が不信感を抱いてしまうことをできるだけ抑制することができるようになる。
【0093】
具体的には、遊技台10の前に着席した遊技客が表示装置90にスタート数を表示させる際に、当該表示装置90のタッチパネルには
図24(a)に示すような画面が表示され、遊技客が「スタート数計算」の表示領域に指を触れると、表示装置90のタッチパネルは
図24(b)に示すような画面に切り替わるようになり、スタート数を計算する際の単位を選択することができるようになる。そして、遊技客が台間処理機20において現金を遊技媒体に変換することにより玉払出部26から貸玉を受け取ってこの貸玉で遊技を行う場合には、
図24(b)に示すような表示画面において「貸玉単位(116玉)」の表示領域に指を触れると、この貸玉単位(116玉)でのスタート数が表示装置90のタッチパネルに表示されるようになる。この際に、
図24(c)に示すように、遊技客固有のスタート数および本日の遊技台10でのスタート数がそれぞれ表示装置90のタッチパネルに表示されるようになる。一方、遊技客が遊技台10から払い出された持玉や貯玉で再遊技を行う場合には、
図24(b)に示すような表示画面において「持玉/貯玉払出(125玉)」の表示領域に指を触れると、特定単位当り(具体的には、500円に相当する125玉単位)のスタート数が表示装置90のタッチパネルに表示されるようになる。また、
図24(b)に示すような表示画面において遊技客が「任意入力」の表示領域に指を触れた場合には、当該遊技客は表示装置90のタッチパネルによりスタート数を計算する際の単位を手入力することができるようになる。
【0094】
また、
図21に示すように、遊技台10の前面に大型の表示装置90が配置されている場合において、遊技台10の運用状態によって、台情報表示器50の操作表示部52における表示画面と表示装置90のタッチパネルにおける表示画面とを以下に示すように互いに異なるものとするようにしてもよい。具体的には、遊技台10において遊技客が遊技中の場合には、台情報表示器50の操作表示部52には当日の遊技台10の台データや持玉数(出玉情報)を表示させる一方、遊技客の手元にある表示装置90のタッチパネルには当日の遊技台10の台データ、残額、持玉数および会員情報をそれぞれ表示させるようにしてもよい。また、遊技客が離席中や休憩中であり遊技台10から一時的に離れている場合には、台情報表示器50の操作表示部52には空台ではないことを告知するメッセージを表示させる一方、表示装置90のタッチパネルには離席の解除情報(具体的には、暗証番号入力画面)等を表示させるようにしてもよい。また、遊技台10の前で着席している遊技客が店員を呼び出し中の場合には、台情報表示器50の操作表示部52には
図25に示すような呼出中画面を表示させる一方、表示装置90のタッチパネルには当日の遊技台10の台データ、残額、持玉数、会員情報、および店員を呼出中である旨のメッセージをそれぞれ表示させるようにしてもよい。また、遊技台10においてエラーが発生している場合には、台情報表示器50の操作表示部52には遊技台10のエラー内容を表示させる一方、表示装置90のタッチパネルには当日の遊技台10の台データ、残額、持玉数、会員情報、および遊技台10でエラーが発生している旨のメッセージをそれぞれ表示させるようにしてもよい。また、遊技台10が非稼働中である場合には、台情報表示器50の操作表示部52には空台である旨のメッセージを表示させる一方、表示装置90のタッチパネルには空台である旨のメッセージを表示させるか、あるいは当該タッチパネルを消灯してもよい。
【0095】
このように、遊技台10の運用状態によって、台情報表示器50の操作表示部52における表示画面と表示装置90のタッチパネルにおける表示画面とを上記のように互いに異なるものとすることにより、遊技客および店員の双方にとっての利便性を向上させることができるようになる。
【0096】
なお、上述の実施形態では、台間処理機20と台情報表示器50との情報を連携させ、他方からの情報を表示する例を示しているが、他方からの情報を表示している最中であっても、所定の優先表示を行うべきイベントが生じた場合には、他方からの情報表示をクリアし、操作表示部34や操作表示部52、表示装置90等においてこのイベントに応じた表示を行うことが好ましい。優先表示を行うべきイベントとは、台間処理機20においては入金が行われた場合、貸出指示が行われた場合、異常が生じた場合、計数が行なわれた場合を例示することができる。台情報表示器50においては、遊技台10で大当り・確変・ビッグボーナス、リプレイタイム(再遊技高確率状態)等の有利な状態が発生した場合、自機または遊技台10で異常が発生した場合を例示することができる。
【0097】
また、上述の実施形態では、台間処理機20に玉貯留部22および計数部24を有する例を示したが、本発明はこれに限らず、玉貯留部22および計数部24を有しない、つまり計数機能を有しない台間処理機であっても好適に適用できる。さらに、上述の実施形態では、紙幣を受け付ける台間処理機を例として示したが、本発明はこれに限らず、他の貨幣、例えば硬貨や、電子マネーの受付機能を有する台間処理機であっても好適に適用できる。
【0098】
なお、上述の実施形態では、遊技台10としてパチンコ玉を使用する遊技台を示し、これに対応して設置される台間処理機20としてパチンコ玉の払出処理を行う台間処理機を示したが、これに限らず、遊技台がデータとしての遊技媒体を使用し、台間処理機20から遊技媒体の数量を示すデータを遊技台10に送信することで、遊技が行えるようなシステムであっても適用できる。例えば、遊技台10が台間処理機から遊技媒体の数量を示すデータを受信して内部の記憶部に記憶し、記憶した数量データに基づいて、遊技台10の内部に封入された遊技玉を発射可能にする封入式遊技機であっても適用が可能である。
【0099】
また、上述の実施例で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。