特開2015-231488(P2015-231488A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ カリモク家具株式会社の特許一覧

<>
  • 特開2015231488-デスク 図000003
  • 特開2015231488-デスク 図000004
  • 特開2015231488-デスク 図000005
  • 特開2015231488-デスク 図000006
  • 特開2015231488-デスク 図000007
  • 特開2015231488-デスク 図000008
  • 特開2015231488-デスク 図000009
  • 特開2015231488-デスク 図000010
  • 特開2015231488-デスク 図000011
  • 特開2015231488-デスク 図000012
  • 特開2015231488-デスク 図000013
  • 特開2015231488-デスク 図000014
  • 特開2015231488-デスク 図000015
  • 特開2015231488-デスク 図000016
  • 特開2015231488-デスク 図000017
  • 特開2015231488-デスク 図000018
  • 特開2015231488-デスク 図000019
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-231488(P2015-231488A)
(43)【公開日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】デスク
(51)【国際特許分類】
   A47B 13/00 20060101AFI20151201BHJP
   A47B 27/02 20060101ALI20151201BHJP
【FI】
   A47B13/00 A
   A47B27/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-119845(P2014-119845)
(22)【出願日】2014年6月10日
(71)【出願人】
【識別番号】391029406
【氏名又は名称】カリモク家具株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101535
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 好道
(74)【代理人】
【識別番号】100161104
【弁理士】
【氏名又は名称】杉山 浩康
(72)【発明者】
【氏名】小嶋 哲朗
(72)【発明者】
【氏名】森下 健
【テーマコード(参考)】
3B053
【Fターム(参考)】
3B053NM02
(57)【要約】
【課題】
構造が簡易で、天板の傾斜角度を容易に変えることができるデスクを提供する。
【解決手段】
一対の脚部材2,2と、前記脚部材2の上部に固設した上板7と、該上板7の上部で、かつ、該上板7の着座者側端部を軸に回動可能に設けた天板10と、着座者側と反対側に、前記上板7に対して起立状態と収納状態とに変化することができるように設けたフラップ部材13とを有し、該フラップ部材13の収納状態よりも起立状態の方が、前記天板10の傾斜角度が増すようにし、 前記フラップ部材13を起立状態と、収納状態の夫々において、天板10の上板7に対する傾斜角度を保持できる保持部22を設けた。
【選択図】 図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の脚部材と、該脚部材の上部に固設した上板と、該上板の上部で、かつ、該上板の着座者側端部を軸に回動可能に設けた天板と、着座者側と反対側に、前記上板に対して起立状態と収納状態とに変化することができるように設けたフラップ部材とを有し、
該フラップ部材の収納状態よりも起立状態の方が、前記天板の傾斜角度が増すようにし、
前記フラップ部材を起立状態と、収納状態の夫々において、天板の上板に対する傾斜角度を保持できる保持部を設けたことを特徴とするデスク。
【請求項2】
前記フラップ部材を、前記天板に、その天板に対して回動可能に設けたことを特徴とする請求項1記載のデスク。
【請求項3】
前記天板の前記上板に対する傾斜角度が、所定以上になることを抑制する抑制部を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載のデスク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デスクに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、天板を、これが水平に位置する状態と、着座者側が下方に位置するように傾斜した状態とに変化することができるデスクが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
このデスクでは、天板の下部の前後方向に設けたネジ棒を、クランクハンドルで回動させて、斜動アームの傾斜角度を変化させることにより、天板の傾斜角度を変えることができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−514号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記従来のデスクでは、天板の傾斜角度を変化させる機構が複雑であるとともに、その製造コストが高いという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、構造が簡易で、天板の傾斜角度を容易に変えることができるデスクを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、一対の脚部材と、該脚部材の上部に固設した上板と、該上板の上部で、かつ、該上板の着座者側端部を軸に回動可能に設けた天板と、着座者側と反対側に、前記上板に対して起立状態と収納状態とに変化することができるように設けたフラップ部材とを有し、
該フラップ部材の収納状態よりも起立状態の方が、前記天板の傾斜角度が増すようにし、
前記フラップ部材を起立状態と、収納状態の夫々において、天板の上板に対する傾斜角度を保持できる保持部を設けたことを特徴とするものである。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記フラップ部材を、前記天板に、その天板に対して回動可能に設けたことを特徴とするものである。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記天板の前記上板に対する傾斜角度が、所定以上になることを抑制する抑制部を設けたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、上板に対して起立する状態と収納状態とに変化することができるように設けたフラップ部材を設け、このフラップ部材が収納状態よりも起立した状態の方が、上板に対する天板の傾斜角度が増すようにしたことにより、前記従来技術のデスクと比較して、天板の上板に対する傾斜角度を変える構造を簡略化することができ、製造コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施例1のデスクを示すもので、天板を略平行にした状態の正面図。
図2図1の背面図。
図3図1の上面図。
図4図1の右側面図。
図5図1の前側から見た斜視図。
図6図1の後側下方から見た斜視図。
図7図1のC−C線断面図。
図8図1のD−D線断面図。
図9図1の状態から天板後部を持ち上げた状態の後側上方から見た斜視図。
図10図9の後側下方から見た斜視図。
図11図9の背面図。
図12図11のE−E線断面図。
図13図1の状態から、天板を所定の角度で傾斜させた状態の斜視図。
図14図13の後側下方から見た斜視図。
図15図13の背面図。
図16図15のF−F線断面図。
図17図15のG−G線断面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明を実施するための形態を図に示す実施例に基づいて説明する。
【0013】
[実施例1]
図1は、実施例1のデスク1の正面図、図2はデスク1の背面図、図3はデスク1の上面図、図4はデスク1の右側面図である。以下において、デスク1の着席者側Aを前側、着席者側と反対の側Bを後側、左右方向を横方向として説明する。
【0014】
デスク1は、左右一対の脚部材2,2を有し、左右の脚部材2,2の後部間には桟2aが架設されている。夫々の脚部材2,2の上端部には板状の側板3が固設されている。
【0015】
左右の側板3,3の後端部間には板状の後板5が架設されている。後板5の左右両側部には、上下方向に貫通する貫通穴5a,5aが形成されている。後板5の左右両側部で貫通穴5aよりも外側に位置する上端には、図7図9に示すように、左右方向に被係合部である係合溝5bが形成されている。
【0016】
左右の側板3,3の上端部間には上板7が架設されている。図3図6に示すように、上板7の前方中央部には上下方向に貫通する貫通穴7aが形成されている。
【0017】
上板7の上部には天板10が設けられ、上板7の前端部と天板10の前端部間が、ヒンジ9により連結されており、これにより、天板10は前端部を中心として、天板10の後部を上下方向に回動(開閉)できるようになっている。
【0018】
天板10の裏面後部には、図10に示すように、ヒンジ11を介してフラップ部材13が連結され、ヒンジ11によりフラップ部材13が天板10に対して起倒可能(回動可能)となっている。フラップ部材13におけるヒンジ11の回転軸11aとは反対側端部の左右には、図10図17に示すように、ナット13a,13aが埋設されている。フラップ部材13の左右両側には持ち手部13bが固設されている。図10図12に示すように、フラップ部材13におけるナット13a,13aの外側には、係合溝5bと係合できる係合部13cが設けられている。フラップ部材13には、これを倒伏した場合の天板10側面に磁石14が固設されている。
【0019】
天板10の裏面後部の左右両側部には、ナット15,15が埋設され、ナット15より後部には磁石17が固設されている。フラップ部材13は、図7図8に示すように、天板10に対して倒伏し、フラップ部材13の磁石14を天板10の磁石17と接合することにより、天板10に対して倒伏した状態(天板10が起立しない収納状態)で保持することができるようになっている。
【0020】
天板10の裏面の前部には凸部18が設けられ、この凸部18が、図6に示すように、上板7に形成した貫通穴7aに挿通され、貫通穴7aから突出した凸部18に抜け止め部18aが固設されている。この抜け止め部18aにより、天板10は、上板7に対して所定の角度(本実施例では8°)以上に傾斜しないようになっている。これら凸部18、貫通穴7a、抜け止め部18aにより、天板10が、上板7に対して所定の角度以上に傾斜しないように抑制する抑制部19を構成している。
【0021】
上板7の下部には、図示しない抽斗を出し入れ可能に取り付けることができるようになっている。
【0022】
次に、天板10の上板7に対する傾斜角度の変更方法について説明する。
【0023】
図8に示すように、天板10及び上板7に対してフラップ部材13を倒伏してフラップ部材13を収納状態とし、連結部材であるローレット付ネジ20を、後板5の貫通穴5に挿通して、天板10のナット15に螺合することにより、図1〜8に示すように、天板10を、上板7と略平行の状態とし、この状態を保持することができるようになっている。
【0024】
次に、ローレット付ネジ20と天板10のナット15との螺合状態を解除して、天板10の後部を上方に持ち上げる。図12に示すように、天板10の後部を所定量持ち上げると、抜け止め部18aが上板7の裏面に当接し、天板10の上板7に対する傾斜角度が、所定以上となることが抑制される。
【0025】
次に、左右の持ち手部13bを持って、フラップ部材13を起立方向へ回動させると、その磁石14と天板10の磁石17との接合が解除される。更に、フラップ部材13を回動させて、図12に示すように、フラップ部材13を天板10に対して起立させた後に、天板10の後部を下降させ、図16に示すように、フラップ部材13の係合部13cを、後板5の係合溝5bに係合させる。
【0026】
次に、図17に示すように、ローレット付ネジ20を、後板5の貫通穴5aに挿通して、フラップ部材13のナット13aに螺合させることにより、フラップ部材13が上板7及び天板10に対して起立した起立状態とするとともに、天板10を上板7に対して所定の角度(本実施例では6°)に傾斜した状態とし、その状態を保持することができる。
【0027】
上記と逆の操作をすることにより、天板10が上板に対して傾斜する状態から、天板10が上板7と略平行の状態に変更することができる。
【0028】
このように、天板10に対して、フラップ部材13を起倒させて、上板7に対する天板10の傾斜角度を変えることができるようにしたことにより、その構造は、前記従来技術のデスクと比較して、簡略化することができ、その製造コストも低減することができる。
【0029】
また、ローレット付ネジ20を、天板10のナット15又はフラップ部材13のナット13aに螺合することにより、天板10を、上板7と略平行の状態と、上板7に対して後部が上方に位置するように傾斜した状態との夫々において、その状態を容易に保持することができるとともに、その保持状態を容易に解除することができる。これらローレット付ネジ20、天板10のナット15、フラップ部材13のナット13aにより保持部22を構成する。
【0030】
以上の構成により、天板10を上板7に対して傾斜させた際には、勉強をしたり、パソコン等を操作したりする際に、頭を前方に出さなくても、机上のノートや画面等を正面から見ることができるために、首、肩、腰への負担が少ない姿勢を維持することができる、そのため、身体へのストレスが少なく、集中力を長時間持続できるとともに、猫背姿勢を防ぎ、机上の資料などへの視認性も向上し、勉強や仕事の効率を向上させることができる。
【0031】
また、天板10を上板7に対して傾斜させた際には、その天板上に物を置いたままの状態にしておくことが困難であるため、片づける習慣がつき、机上の散らかしを抑制できる。
【0032】
また、天板10を、上板7に対して傾斜する状態と、略平行の状態とに容易に変更できるために、天板10の角度を変えることで、作業中の気分転換を図ることができる。
【0033】
なお、天板10を、上板7と略平行の状態か、上板7に対して後部が上方に位置するように傾斜した状態との夫々において保持することができれば、保持部の構造は前記の構造に限定されず、任意の構造を陥ることができる。
【0034】
[その他の実施例]
前記実施例1においては、天板10の裏面にフラップ部材13を設け、後板5に係合溝5bを形成したが、天板10の裏面に係合溝5bを形成し、フラップ部材13を後板5に対して回動可能に設けるようにしてもよい。
【0035】
また、前記実施例1においては、抑制部19を設けたが、この抑制部19を設けなくてもよい。
【符号の説明】
【0036】
1 デスク
2 脚部材
7 上板
10 天板
13 フラップ部材
19抑制部
22保持部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17