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特開2015-231492X線コンピュータ断層撮影装置、X線高電圧装置、管電圧発生方法および管電圧発生プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-231492(P2015-231492A)
(43)【公開日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】X線コンピュータ断層撮影装置、X線高電圧装置、管電圧発生方法および管電圧発生プログラム
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/03 20060101AFI20151201BHJP
【FI】
   A61B6/03 330Z
   A61B6/03 373
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2014-119925(P2014-119925)
(22)【出願日】2014年6月10日
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】東芝メディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(72)【発明者】
【氏名】石山 文雄
【テーマコード(参考)】
4C093
【Fターム(参考)】
4C093AA22
4C093CA06
4C093CA39
4C093EA07
4C093EE14
4C093FA13
4C093FA15
4C093FA42
4C093FA52
4C093FA59
4C093FG05
(57)【要約】
【課題】管電圧リプルを低減可能なX線コンピュータ断層撮影装置の提供。
【解決手段】本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置1は、X線を発生するX線管109と、X線管109に印加する第1管電圧と、第1管電圧より高い第2管電圧とを発生する高電圧発生器107と、第1、第2管電圧の発生に用いられる複数の第1インバータ群102と、第2管電圧の発生に用いられる複数の第2インバータ群104と、第2管電圧の発生において、複数の第1インバータ群に対応する複数の第1動作位相と、複数の第2インバータ群に対応する複数の第2動作位相とをそれぞれ相違させるように、複数の第1インバータ群102および複数の第2インバータ群104を制御する制御部700と、を具備することを特徴とする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
X線を発生するX線管と、
前記X線管に印加する第1管電圧と、前記第1管電圧より高い第2管電圧とを発生する高電圧発生器と、
前記第1管電圧および前記第2管電圧の発生に用いられる複数の第1インバータ群と、
前記第2管電圧の発生に用いられる複数の第2インバータ群と、
前記第2管電圧の発生において、前記複数の第1インバータ群に対応する複数の第1動作位相と、前記複数の第2インバータ群に対応する複数の第2動作位相とをそれぞれ相違させるように、前記複数の第1インバータ群および前記複数の第2インバータ群を制御する制御部と、
を具備することを特徴とするX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記複数の第1動作位相において隣接する動作位相の間に前記複数の第2動作位相各々を位置させるために、前記複数の第2インバータ群を制御すること、
を特徴とする請求項1に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項3】
前記高電圧発生器は、
前記複数の第1インバータ群に接続された第1変圧整流器群と、
前記複数の第2インバータ群に接続された第2変圧整流器群と、
前記第1変圧整流器群と前記第2変圧整流器群との間に設けられ、前記第1変圧整流器群により発生された電圧を前記X線管に印加するために、前記第1変圧整流器群と前記X線管とを接続するスイッチング素子と、
を具備し、
前記制御部は、
前記第2管電圧から前記第1管電圧への電圧降下期間より長い期間に亘って前記スイッチング素子をオンにするために前記スイッチング素子を制御し、
前記電圧降下期間に亘って前記複数の第1インバータ群および前記複数の第2インバータ群の駆動を停止させるために、前記複数の第1インバータ群と前記複数の第2インバータ群とを制御すること、
を特徴とする請求項2に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項4】
第1管電圧および前記第1管電圧より高い第2管電圧の発生に用いられる複数の第1インバータ群と、
前記第2管電圧の発生に用いられる複数の第2インバータ群と、
前記複数の第1インバータ群から出力された交流電圧に基づいて前記第1管電圧を発生し、前記複数の第1インバータ群と前記複数の第2インバータ群とから出力された交流電圧に基づいて前記第2管電圧を発生する高電圧発生器と、
前記第2管電圧の発生において、前記複数の第1インバータ群に対応する複数の第1動作位相と、前記複数の第2インバータ群に対応する複数の第2動作位相とをそれぞれ相違させるように、前記複数の第1インバータ群および前記複数の第2インバータ群を制御する制御部と、
を具備することを特徴とするX線高電圧装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記複数の第1動作位相において隣接する動作位相の間に前記複数の第2動作位相各々を位置させるために、前記複数の第2インバータ群を制御すること、
を特徴とする請求項4に記載のX線高電圧装置。
【請求項6】
前記高電圧発生器は、
前記複数の第1インバータ群に接続された第1変圧整流器群と、
前記複数の第2インバータ群に接続された第2変圧整流器群と、
前記第1変圧整流器群と前記第2変圧整流器群との間に設けられ、前記第1変圧整流器群により発生された電圧を前記X線管に印加するために、前記第1変圧整流器群と前記X線管とを接続するスイッチング素子と、
を具備し、
前記制御部は、
前記第2管電圧から前記第1管電圧への電圧降下期間より長い期間に亘って前記スイッチング素子をオンにするために前記スイッチング素子を制御し、
前記電圧降下期間に亘って前記複数の第1インバータ群と前記複数の第2インバータ群の駆動を停止させるために、前記複数の第1インバータ群と前記複数の第2インバータ群とを制御すること、
を特徴とする請求項5に記載のX線高電圧装置。
【請求項7】
第1管電圧の発生において、前記第1管電圧と第2管電圧との発生に用いられる複数の第1インバータ群に対応する複数の第1動作位相をそれぞれ相違させるように前記複数の第1インバータ群を制御し、
前記第2管電圧の発生において、前記第2管電圧の発生に用いられる複数の第2インバータ群に対応する複数の第2動作位相を前記複数の第1動作位相とそれぞれ相違させるために、前記複数の第1インバータ群と前記複数の第2インバータ群とを制御すること、
を具備することを特徴とする管電圧発生方法。
【請求項8】
コンピュータに、
第1管電圧の発生において、前記第1管電圧と第2管電圧との発生に用いられる複数の第1インバータ群に対応する複数の第1動作位相をそれぞれ相違させるように前記複数の第1インバータ群を制御させ、
前記第2管電圧の発生において、前記第2管電圧の発生に用いられる複数の第2インバータ群に対応する複数の第2動作位相を前記複数の第1動作位相とそれぞれ相違させるために、前記複数の第1インバータ群と前記複数の第2インバータ群とを制御させること、
を具備することを特徴とする管電圧発生プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、被検体をスキャン中に複数の管電圧を切り替え可能なX線コンピュータ断層撮影装置、X線高電圧装置、管電圧発生方法および管電圧発生プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、X線コンピュータ断層撮影(Computed Tomography:以下、CTと呼ぶ)装置は、X線管とX線検出器とを向かい合わせて搭載した回転フレームを、架台の開口部分に挿入された被検体周りに回転させることにより、被検体の断面画像を発生することができる。このとき、X線CT装置は、回転フレームの回転中に2つの管電圧を高速で切り替えることで矩形波状の管電圧を発生することにより、エネルギーの異なるX線を発生することができる。これにより、X線CT撮影装置は、管電圧の変化に同期して収集された被検体の投影データに基づいて、元素ごとに分離した画像を発生すること(以下、デュアルエネルギーCTと呼ぶ)ができる。デュアルエネルギーCTは、X線のエネルギーとX線の吸収量との関係が元素によって異なるという性質を利用している。デュアルエネルギーCTによれば、例えば、血管造影で用いられるヨウ素と、組織の石灰化によるカルシウムとを分離して画像化することができる。
【0003】
デュアルエネルギーCTにおいて、回転フレームの回転中に管電圧を高速で切り替える高速KVスイッチング方式におけるX線高電圧装置は、例えば、インバータと高電圧発生器とを有する。このとき、X線高電圧装置により発生される管電圧は、図10に示すようにインバータの動作周波数の2倍の周波数を有するリプル電圧を有する。例えば、被検体の心臓の診断において、医用画像の高精細化が望まれているため、回転フレームの回転中における管電圧の切り替え周波数(以下、高速KVスイッチング周波数と呼ぶ)は、ますます高まる傾向にある。このとき、リプル電圧が所望する管電圧に干渉することにより、医用画像の精細性が低下することがある。
【0004】
上記管電圧リプルの干渉問題を解決する従来の方法として、例えば、インバータの動作周波数を、回転フレームの回転周期とビュー数から決まるビュー・レート(1秒当たりのビュー数)の整数倍とし、X線検出器のデータ収集タイミングに同期させる方法がある。しかしながら、上記従来の方法では、X線高電圧装置におけるインバータの動作周波数を、回転フレームの揺らぎに合わせて可変すると共に、インバータ動作のタイミングをX線検出器のデータ収集タイミングに合わせるため、インバータのスイッチングタイミングの制御が複雑になる問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012−187232号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
目的は、管電圧リプルを低減可能なX線コンピュータ断層撮影装置、X線高電圧装置、管電圧発生方法および管電圧発生プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置は、X線を発生するX線管と、前記X線管に印加する第1管電圧と、前記第1管電圧より高い第2管電圧とを発生する高電圧発生器と、前記第1管電圧および前記第2管電圧の発生に用いられる複数の第1インバータ群と、前記第2管電圧の発生に用いられる複数の第2インバータ群と、前記第2管電圧の発生において、前記複数の第1インバータ群に対応する複数の第1動作位相と、前記複数の第2インバータ群に対応する複数の第2動作位相とをそれぞれ相違させるように、前記複数の第1インバータ群および前記複数の第2インバータ群を制御する制御部と、を具備することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置の構成の一例を示す図である。
図2図2は、本実施形態に係り、複数のインバータと、高電圧発生器と、高圧スイッチと、高電圧ケーブルと、X線管との電気的接続関係の一例を示す図である。
図3図3は、本実施形態に係り、インバータ1乃至8における動作の位相(INV1乃至INV8、/INV1乃至/INV8)を、ベクトルで示す図である。
図4図4は、スイッチS1がない場合において、スイッチS2をオフすることにより第2管電圧から第1管電圧への管電圧の降下の様子の一例を示す図である。
図5図5は、本実施形態に係り、スイッチS2のオフの後スイッチS1をオンした場合において、第2管電圧から第1管電圧への管電圧の降下の様子の一例を示す図である。
図6図6は、本実施形態に係り、リプル電圧の低下の原理を説明するための図である。
図7図7は、本実施形態に係り、管電圧の切り替えに関するタイムチャートの一例を示す図である。
図8図8は、本実施形態の変形例に係り、複数のインバータと、高電圧発生器と、高圧スイッチと、高電圧ケーブルと、X線管との電気的接続関係の一例を示す図である。
図9図9は、本実施形態の変形例に係り、インバータ1乃至7における動作の位相(INV1乃至INV7、/INV1乃至/INV7)を、ベクトルで示す図である。
図10図10は、従来のリプル電圧を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本X線コンピュータ断層撮影(Computed Tomography)装置(X線CT装置)の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、X線コンピュータ断層撮影装置には、X線管とX線検出器とが一体として被検体の周囲を回転するRotate/Rotate−Type、リング状にアレイされた多数のX線検出素子が固定され、X線管のみが被検体の周囲を回転するStationary/Rotate−Type等様々なタイプがあり、いずれのタイプでも本実施形態へ適用可能である。また、画像を再構成するには被検体の周囲一周、360°分の投影データが、またハーフスキャン法でも180°+ファン角度分の投影データが必要とされる。いずれの再構成方式に対しても本実施形態へ適用可能である。また、入射X線を電荷に変化するメカニズムは、シンチレータ等の蛍光体でX線を光に変換し更にその光をフォトダイオード等の光電変換素子で電荷に変換する間接変換形と、X線によるセレン等の半導体内での電子正孔対の生成及びその電極への移動すなわち光導電現象を利用した直接変換形とが主流である。X線検出素子としては、それらのいずれの方式を採用してもよい。
【0010】
なお、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
【0011】
図1は、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置1の構成を示している。本X線コンピュータ断層撮影装置1は、架台部100、前処理部200、再構成部300、記憶部400、入力部500、表示部600、制御部700を有する。なお、X線コンピュータ断層撮影装置1は、図示していないインターフェース(以下、I/Fと呼ぶ)を有していてもよい。I/Fは、本X線コンピュータ断層撮影装置1を電気的通信回線(以下、ネットワークと呼ぶ)と接続する。ネットワークには、図示していない放射線部門情報管理システムおよび図示していない病院情報システムなどが接続される。
【0012】
架台部100は、図示していない回転支持機構を収容する。回転支持機構は、回転フレーム103と、回転軸Zを中心として回転自在に回転フレーム103を支持するフレーム支持機構と、回転フレーム103の回転を駆動する回転駆動部(電動機)105とを有する。
【0013】
回転フレーム103には、スリップリング117を介して外部の交流電源から供給された交流電圧を直流電圧に変換する図示していないコンバータと、コンバータにより発生された直流電圧を所定のインバータ駆動周波数で交流電圧に変換する複数のインバータ101と、高電圧発生器107と、X線管109と、図示していないコリメーターユニット、2次元アレイ型または多列型とも称されるエリア検出器(以下、X線検出器111と呼ぶ)と、データ収集回路(Data Acquisition System:以下、DASと呼ぶ)113、非接触データ伝送部115、図示していない冷却装置及びガントリ制御装置などが搭載される。回転フレーム103は、回転駆動部105により所定の回転速度で回転する。以下、説明を簡単にするために、所定の回転速度は、例えば、200回転/分(200RPM(Rotation Per Minite))であるものとする。このとき、回転フレーム103が1回転するときに要する時間は、1/(200/60)=0.3秒となる。なお、回転フレーム103の回転速度は、任意に設定可能である。
【0014】
高電圧発生器107は、制御部700による制御の下で、複数のインバータ101から供給された電圧を用いて、X線管109に印加する複数の管電圧と、X線管109に供給する管電流とを発生する。高電圧発生器107は、ビュー角ごとにX線管109に印加する管電圧(KV)を切り替える(以下、高速KVスイッチング方式と呼ぶ)。なお、高電圧発生器107は、例えば、X線管109の被検体周りの回転ごと、すなわち1回転ごとに、X線管109に印加する管電圧を切り替えてもよい。以下、高電圧発生器107は、高速KVスイッチング方式で、管電圧を切り替えるものとする。高電圧発生器107の詳細については、複数のインバータ101とともに、後程詳述する。
【0015】
X線管109は、高電圧発生器107からの管電圧の印加および管電流の供給を受けて、X線の焦点からX線を放射する。なお、本実施形態におけるX線管109は、X線を発生するターゲットの冷却効率が高い陽極接地型X線管であるとするが、陽極接地型X線管以外のX線管を用いてもよい。高電圧発生器107により印加される管電圧が異なる場合、X線管109は、複数の管電圧にそれぞれ対応する複数のエネルギースペクトルを有するX線を発生する。以下、説明を簡単にするために、管電圧は2種類であるとし、それぞれ第1管電圧、第2管電圧と呼ぶ。第2管電圧は、第1管電圧より高い管電圧であるとする。第1管電圧とは、例えば、80kVである。第2管電圧とは、例えば、140kVである。
【0016】
なお、X線管109に印加される管電圧は、2種類(第1管電圧、第2管電圧)に限定されず、複数種類であってもよい。第1管電圧は、後述する入力部500を介して入力された第1撮影条件により決定される。第2管電圧は、入力部500を介して入力された第2撮影条件により決定される。第1管電圧に対応してX線管109により発生されたX線を第1X線と呼ぶ。また、第2管電圧に対応してX線管109により発生されたX線を第2X線と呼ぶ。
【0017】
X線の焦点から曝射されたX線は、X線管109のX線放射窓に取り付けられたコリメーターユニットにより、例えばコーンビーム形(角錐形)に整形される。X線の放射範囲は、点線119で示されている。X軸は、回転軸Zと直交し、放射されるX線の焦点を通る直線である。Y軸は、X軸および回転軸Zと直交する直線である。なお、説明の便宜上このXYZ座標系は、回転軸Zを中心として回転する回転座標系として説明する。
【0018】
X線検出器111は、回転軸Zを挟んでX線管109に対向する位置およびアングルで、回転フレーム103に搭載される。X線検出器111は、複数のX線検出素子を有する。ここでは、単一のX線検出素子が単一のチャンネルを構成しているものとして説明する。複数のチャンネルは、回転軸Zに直交し、かつ放射されるX線の焦点を中心として、この中心から1チャンネル分のX線検出素子の受光部中心までの距離を半径とする円弧方向(チャンネル方向)とZ方向との2方向に関して2次元状に配列される。
【0019】
なお、X線検出器111は、複数のX線検出素子を1列に配列した複数のモジュールで構成されてもよい。このとき、モジュール各々は、上記チャンネル方向に沿って略円弧方向に1次元状に配列される。
【0020】
また、複数のX線検出素子は、チャンネル方向とスライス方向との2方向に関して2次元状に配列させてもよい。すなわち、2次元状の配列は、上記チャンネル方向に沿って一次元状に配列された複数のチャンネルを、スライス方向に関して複数列並べて構成される。このような2次元状のX線検出素子配列を有するX線検出器111は、略円弧方向に1次元状に配列される複数の上記モジュールをスライス方向に関して複数列並べて構成してもよい。
【0021】
撮影又はスキャンに際しては、X線管109とX線検出器111との間の円筒形の撮影領域121内に、被検体が天板123に載置され挿入される。X線検出器111の出力側には、DAS113が接続される。
【0022】
DAS113には、X線検出器111の各チャンネルの電流を電圧に変換する電流−電圧(I−V)変換器と、この電圧をX線の曝射周期に同期して周期的に積分する積分器と、積分器の出力信号を増幅するアンプと、アンプの出力信号をディジタル信号変換するアナログ・ディジタル・コンバータとが、チャンネルごとに取り付けられている。DAS113から出力されるデータ(純生データ(pure raw data))は、磁気送受信又は光送受信を用いた非接触データ伝送部115を経由して、前処理部200に伝送される。
【0023】
前処理部200は、DAS113から出力される純生データに対して前処理を施す。前処理には、例えばチャンネル間の感度不均一補正処理、X線強吸収体、主に金属部による極端な信号強度の低下または、信号脱落を補正する処理等が含まれる。前処理部200から出力される再構成処理直前のデータ(生データ(raw data)または、投影データと称される、ここでは投影データという)は、データ収集したときにビューアングルを表すデータと関連付けられて、磁気ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリを備えた記憶部400に記憶される。以下、被検体を透過した第1X線に対応する投影データを第1投影データと呼ぶ。また、被検体を透過した第2X線に対応する投影データを第2投影データと呼ぶ。すなわち、第1投影データは第1X線に由来し、第2投影データは第2X線に由来する。第1、第2投影データは、再構成部300に出力される。なお、第1、第2投影データは、記憶部400に記憶されてもよい。
【0024】
なお、投影データとは、被検体を透過したX線の強度に応じたデータ値の集合である。ここでは説明の便宜上、ワンショットで略同時に収集したビュー角が同一である全チャンネルにわたる一揃いの投影データを、投影データセットと称する。また、ビュー角は、X線管109が回転軸Zを中心として周回する円軌道の各位置を、回転軸Zから鉛直上向きにおける円軌道の最上部を0°として360°の範囲の角度で表したものである。例えば、投影データセットの数を示すビュー数が1200である場合、ビュー角は、360/1200=0.3°となる。このとき、高電圧発生器107と高圧スイッチ135は、0.3°毎に管電圧を切り替える。投影データセットの各チャンネルに対する投影データは、ビュー角、コーン角、チャンネル番号によって識別される。以下、説明を簡単にするためにビュー数は1200であるものとして説明する。
【0025】
再構成部300は、ビューアングルが360°又は180°+ファン角の範囲内の投影データセットに基づいて、フェルドカンプ法またはコーンビーム再構成法により、略円柱形の3次元画像を再構成する機能を有する。再構成部300は、例えばファンビーム再構成法(ファンビーム・コンボリューション・バックプロジェクション法ともいう)またはフィルタード・バックプロジェクション法により2次元画像(断面画像)を再構成する機能を有する。フェルドカンプ法は、コーンビームのように再構成面に対して投影レイが交差する場合の再構成法であり、コーン角が小さいことを前提として畳み込みの際にはファン投影ビームとみなして処理し、逆投影はスキャンの際のレイに沿って処理する近似的画像再構成法である。コーンビーム再構成法は、フェルドカンプ法よりもコーン角のエラーが抑えられる方法として、再構成面に対するレイの角度に応じて投影データを補正する再構成法である。
【0026】
再構成部300は、第1投影データセットに基づいて第1医用画像を再構成する。再構成部300は、第2投影データセットに基づいて第2医用画像を再構成する。なお、再構成部300は、第1投影データセットと第2投影データセットとに基づいて、複数の元素にそれぞれ対応する複数の元素画像を再構成すること可能である。ここで、複数の元素は、例えば、造影剤に含まれるヨウ素、石灰化した組織に含まれるカルシウムである。再構成部300は、再構成した第1、第2医用画像、複数の元素画像などを、後述する記憶部400に出力する。
【0027】
記憶部400は、本X線コンピュータ断層撮影装置1の各種制御に関するプログラムを記憶する。具体的には、記憶部400は、第1、第2管電圧をX線管109に印加するタイミングを制御する制御プログラムを記憶する。記憶部400は、第1、第2投影データ、複数の元素画像などを記憶する。なお、記憶部400は、第1、第2投影データセットを記憶してもよい。記憶部400は、後述する管電圧発生プログラムを記憶する。記憶部400は、第1管電圧の発生に関する第1撮影条件を記憶する。記憶部400は、第2管電圧の発生に関する第2撮影条件を記憶する。
【0028】
入力部500は、操作者が所望するX線コンピュータ断層撮影の撮影条件(第1、第2撮影条件)、デュアルエネルギー撮影方式などを入力する。撮影条件は、例えば、複数の管電圧または複数のX線のエネルギーの設定などである。入力部500は、操作者からの各種指示・命令・情報・選択・設定を後述する制御部700に出力する。
【0029】
入力部500は、ROIの設定などを行うための図示していないトラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード等を有する。入力部500は、表示画面上に表示されるカーソルの座標を検出し、検出した座標を制御部700に出力する。なお、入力部500は、後述する表示部600の表示画面を覆うように設けられたタッチパネルでもよい。この場合、入力部500は、電磁誘導式、電磁歪式、感圧式等の座標読み取り原理でタッチ指示された座標を検出し、検出した座標を制御部700に出力する。
【0030】
表示部600は、再構成部300で再構成された第1、第2医用画像、複数の元素画像、X線コンピュータ断層撮影のために設定される条件(第1、第2撮影条件)などを、表示画面に表示する。
【0031】
制御部700は、本X線コンピュータ断層撮影装置1の中枢として機能する。制御部700は、図示しないCPUとメモリとを備える。制御部700は、記憶部400に記憶された制御プログラムに基づいて、X線コンピュータ断層撮影のために、高電圧発生器107、高圧スイッチ135、複数のインバータ101(複数の第1インバータ群、複数の第2インバータ群)および架台部100などを制御する。
【0032】
具体的には、制御部700は、入力部500および図示していない放射線部門情報管理システムおよび図示していない病院情報システムなどから送られてくる操作者の指示、画像処理の条件、撮影条件(複数の管電圧または複数のX線のエネルギーの設定)などの情報を、一時的に図示していないメモリに記憶する。制御部700は、メモリに一時的に記憶されたこれらの情報に基づいて、高電圧発生器107、複数のインバータ101および架台部100などを制御する。制御部700は、所定の画像再構成・表示等を実行するための制御プログラムを、記憶部400から読み出して自身が有するメモリ上に展開し、各種処理に関する演算・処理等を実行する。
【0033】
制御部700は、記憶部400から読み出された管電圧発生プログラムに基づいて、複数のインバータ101を制御する。具体的には、制御部700は、複数のインバータ101におけるスイッチングタイミング、すなわち複数のインバータ101の動作位相を相違させるように、複数のインバータを制御する。制御部700は、回転フレームの回転中において、ビューごとに第1管電圧と第2管電圧とを切り替えるために高電圧発生器107と高圧スイッチ135を制御する。複数のインバータ各々における動作位相(スイッチングタイミング)の制御と、第1管電圧と第2管電圧とを切り替える管電圧切り替え制御については、後程詳述する。制御部700は、第1管電圧から第2管電圧に切り替える時点で、第2管電圧の発生に用いられる複数のインバータ(複数の第2インバータ群)を動作させるために、第2管電圧の発生に関する複数のインバータを制御する。制御部700は、第2管電圧から第1管電圧に切り替える時点で、複数のインバータ101の動作を停止させるために、複数のインバータ101を制御する。
【0034】
以下、複数のインバータ101と、高電圧発生器107とについて詳述する。
図2は、複数のインバータ101(複数の第1インバータ群102、複数の第2インバータ群104)と、高電圧発生器107と、高圧スイッチ135と、高電圧ケーブル130と、X線管109との電気的接続関係の一例を示す図である。図2に示すように、複数のインバータ101は、8つのインバータ(インバータ1乃至8)により構成される。なお、複数のインバータ101の数は、8に限定されない。また、複数のインバータ101が奇数の場合については、後述する変形例で説明する。複数のインバータ各々は、図示しない交流電源と図示しない前記交流電源の電圧を整流・平滑するAC−DCコンバータ(コンバータ)の直流電圧出力を受け、交流電圧を発生する。
【0035】
インバータ1乃至8は、大別して2つのインバータ群(複数の第1インバータ群102、複数の第2インバータ群104)に分けられる。インバータ1乃至4は、複数の第1インバータ群102に分類される。インバータ5乃至8は、複数の第2インバータ群104に分類される。なお、複数の第1インバータ群102に含まれるインバータの数と、複数の第2インバータ群104に含まれるインバータの数とは、異なっていてもよい。
【0036】
複数の第1インバータ群102におけるインバータ1乃至4各々は、コンバータにより発生された直流電圧を、所定のインバータ駆動周波数で交流電圧に変換する。このとき、インバータ1乃至4の動作周波数は同一である。インバータ1乃至4にそれぞれ対応する複数の第1スイッチングタイミングは制御部700により制御され、インバータ1乃至4は、45°ずつ異なる位相で動作する。
【0037】
具体的には、例えば、インバータ1において、コンバータの直流電圧のスイッチングにより交流電圧を発生するが、インバータ1の交流電圧を基準の0°とする。このとき、インバータ2において、コンバータの直流電圧のスイッチングにより発生する交流電圧の位相を、インバータ1の交流電圧に対し45°遅らせる。
【0038】
また、インバータ3において、コンバータの直流電圧のスイッチングにより発生する交流電圧の位相をインバータ1の交流電圧に対し90°遅らせる。また、インバータ4において、コンバータの直流電圧のスイッチングにより発生する交流電圧の位相をインバータ1の交流電圧に対し135°遅らせる。
【0039】
複数の第2インバータ群104におけるインバータ5乃至8各々は、コンバータにより発生された直流電圧を、所定のインバータ駆動周波数で交流電圧に変換する。インバータ5乃至8の動作周波数は、インバータ1乃至4の動作周波数と同一である。また、インバータ5乃至8にそれぞれ対応する複数の第2スイッチングタイミングは制御部700により制御され、インバータ5乃至8は、インバータ1乃至4に対し22.5°ずつ遅れた位相で動作し、インバータ6において、コンバータの直流電圧のスイッチングにより発生する交流電圧の位相を、インバータ5の交流電圧に対し45°遅らせる。また、インバータ7において、コンバータの直流電圧のスイッチングにより発生する交流電圧の位相をインバータ5の交流電圧に対し90°遅らせる。また、インバータ8において、コンバータの直流電圧のスイッチングにより発生する交流電圧の位相をインバータ5の交流電圧に対し135°遅らせる。
【0040】
なお、インバータ5が発生する交流電圧は、インバータ1の交流電圧に対し位相を22.5°遅らせる。
【0041】
したがって、インバータ1乃至8が出力する交流電圧の位相は、
インバータ1の電圧の位相: 0°
インバータ2の電圧の位相: −45°
インバータ3の電圧の位相: −90°
インバータ4の電圧の位相: −135°
インバータ5の電圧の位相: −22.5°
インバータ6の電圧の位相: −67.5°
インバータ7の電圧の位相: −112.5°
インバータ8の電圧の位相: −157.5°
となる。
【0042】
インバータ1乃至8は、たとえばフル・ブリッジ・インバータで構成され、正および、負の電圧を発生する。インバータ1乃至8が出力する交流電圧の位相(正の電圧の位相)をそれぞれINV1乃至INV8とし、インバータ1乃至8が出力する交流電圧の負の電圧の位相を/INV1乃至/INV8とすれば、/INV1乃至/INV8はそれぞれINV1乃至INV8から180°位相が遅れる。
【0043】
したがって、インバータ1乃至8が出力する交流電圧の負の電圧の位相は、
インバータ1の負の電圧の位相: −180°
インバータ2の負の電圧の位相: −225°
インバータ3の負の電圧の位相: −270°
インバータ4の負の電圧の位相: −315°
インバータ5の負の電圧の位相: −202.5°
インバータ6の負の電圧の位相: −247.5°
インバータ7の負の電圧の位相: −292.5°
インバータ8の負の電圧の位相: −337.5°
となる。
【0044】
図3は、インバータ1乃至8が出力する交流電圧の位相(INV1乃至INV8、/INV1乃至/INV8)をベクトル(以下、電圧ベクトルと呼ぶ)として示した図である。図3において、INV1乃至INV4および/INV1乃至/INV4に関する複数の電圧ベクトルにおいて隣接する複数の第1動作位相(電圧ベクトル)の間には、INV5乃至INV8および/INV5乃至/INV8に関する複数の電圧ベクトルがそれぞれ配置される。すなわち、図3は、インバータ1乃至4の動作位相の間に、インバータ5乃至8の第2動作位相(電圧ベクトル)が均等に配置されていることを示している。
【0045】
なお、INV1乃至INV8および/INV1乃至/INV8における隣接する電圧ベクトルの間の角度は等しいことが望ましい。なお、本実施形態は、位相INV1乃至INV8および/INV1乃至/INV8における隣接する電圧ベクトルの間の角度の大きさに限定されない。
【0046】
複数の第1インバータ群102の駆動は、第2管電圧から第1管電圧への電圧降下期間において停止する。また、複数の第2インバータ群104の駆動は、上記電圧降下期間および、第1管電圧の発生期間において停止する。
【0047】
図2において、高電圧発生器107は、第1乃至第4変圧整流器(以下、第1変圧整流器群131と呼ぶ)と、第5乃至第8変圧整流器(以下、第2変圧整流器群133と呼ぶ)とを有する。
【0048】
第1変圧整流器群131は、インバータ1乃至4にそれぞれ接続される。第1乃至第4変圧整流器は、インバータ1乃至4からそれぞれ出力された複数の交流電圧を、所定の電圧にそれぞれ昇圧し倍電圧整流する。第1乃至第4変圧整流器の出力は、直列に接続される。複数の第1インバータ群102および第1変圧整流器群131は、図2に示すように、電圧V1の発生に寄与する。
【0049】
第2変圧整流器群133は、インバータ5乃至8にそれぞれ接続される。第5乃至第8変圧整流器は、インバータ5乃至8からそれぞれ出力された複数の交流電圧を、所定の電圧にそれぞれ昇圧し倍電圧整流する。第5乃至第8変圧整流器は、直列に接続される。複数の第2インバータ群104および第2変圧整流器群133は、図2に示すように、電圧V2の発生に寄与する。
【0050】
第1変圧整流器群131のプラス側端子は、接地137に接地されると共に、X線管109の陽極に接続される。第1変圧整流器群131のマイナス側端子は、高圧スイッチ135内部を経由して第2変圧整流器群133のプラス側端子に接続されると共に、高圧スイッチ135内のスイッチS1のプラス端子とダイオードD1のカソードとに接続される。第2変圧整流器群133のマイナス側端子は、高圧スイッチ135内のスイッチS2のマイナス端子に接続される。高圧スイッチ135内のスイッチS1のマイナス端子は、ダイオードD1のアノードおよび、スイッチS2のプラス端子に接続される。さらに、スイッチS1とスイッチS2の接続点は、高電圧ケーブル130を介して、X線管109の陰極側に接続される。
【0051】
スイッチS1および、スイッチS2は、例えば、スイッチ機能を有する素子(スイッチング素子)である。スイッチS1および、スイッチS2は、制御部700による制御に基づいて、回路の開閉を切り替える。スイッチS1およびスイッチS2の開閉動作とダイオードD1の作用とにより、X線管109には第1管電圧または第2管電圧が印加される。
【0052】
図2において、スイッチS2がオフのとき、X線管109の陰極側には第1変圧整流器群131の出力電圧V1が印加され、電流は、第1変圧整流器群131のプラス側端子からX線管109とダイオードD1とを通り、第1変圧整流器群131のマイナス側端子に流れる。このときX線管109には、第1管電圧が印加される。また、図2において、スイッチS1がオフ、スイッチS2がオンのとき、X線管109の陰極側には、第1変圧整流器群131の出力電圧V1と第2変圧整流器群133の出力電圧V2とを加算した電圧が印加され、高電圧発生器107の電流は、第1変圧整流器群131のプラス側端子からX線管109とスイッチS2とを通り、第2変圧整流器群133のマイナス側端子に流れる。このときX線管109には、第2管電圧が印加される。なお、スイッチS1および、スイッチS2は、制御部700による制御のもとでオンまたは、オフする。
【0053】
スイッチS1は、例えば、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor:IGBT)である。
【0054】
なお、スイッチS1とダイオードD1との代わりに、ダイオード機能を有する電界効果トランジスタであるMOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)が用いられても良い。このとき、図2に記載のスイッチS1およびダイオードD1は、MOSFETに置換される。
【0055】
図4は、スイッチS1がない場合において、スイッチS2をオフすることにより第2管電圧から第1管電圧への管電圧の降下の様子の一例を示す図である。X線管109に印加される電圧を第2管電圧から第1管電圧に切り替えるため、スイッチS2をオフにすると、高電圧ケーブルの静電容量Csに蓄積された電荷はX線管109を通して放電し、管電圧は、第2管電圧から第1管電圧に向けて緩やかに降下する。そして、管電圧が第1管電圧に達するとダイオードD1がオンし、管電圧は第1管電圧に維持される。管電圧が第2管電圧から第1管電圧までに降下する期間は静電容量CsとX線管109の管電流に依存するため、特に管電流が小さい場合は、管電圧が第2管電圧から第1管電圧までに降下する期間が長くなる。
【0056】
ところで、スイッチS1及びスイッチS2の切り替え周期は、例えば、以下のようになる。回転フレーム103の1回転当たり係る時間は0.3秒であり、ビュー数が1200の場合、
0.3/1200×2=500×10−6秒=500マイクロ秒
から、第1管電圧と第2管電圧とは、スイッチS1及びスイッチS2の切り替え周期の1/2の時間、つまり250マイクロ秒ごと交互に切り替える必要がある。そして、第1管電圧から第2管電圧、また、第2管電圧から第1管電圧に移行する期間は、切り替え時間の1/10以下、つまり、25マイクロ秒以下にすることが望ましい。しかし、高電圧ケーブルの静電容量Csのために、管電圧が第2管電圧から第1管電圧に向けて緩やかに降下する現象が起こり問題になる。
【0057】
図5は、スイッチS1がある場合において、スイッチS2がオフになった直後にスイッチS1をオンした場合に、第2管電圧から第1管電圧への管電圧の降下の様子の一例を示す図である。第2管電圧から第1管電圧への管電圧の切り替えにおいて、スイッチS2がオフになった直後にスイッチS1をオンすることにより、高電圧ケーブル130の静電容量Csに蓄積された電荷は、第1変圧整流器群131とスイッチS1を通して第1管電圧まで放電する。このとき、第1変圧整流器群131内の高圧コンデンサを充電するが、第1変圧整流器群131内の高圧コンデンサ容量は、静電容量Csよりも20倍以上大きいので、第1変圧整流器群131の出力電圧V1の上昇(マイナス方向への上昇)はわずかである。高電圧ケーブルにおける接地139を基準とした静電容量Csに蓄積された電荷の放電の速さは、前記回路の抵抗と静電容量Csとによって決まるが、前記回路の抵抗が小さいため、管電圧を第2管電圧から第1管電圧へ短期間で降下させることができる。管電圧が第1管電圧に達すると、ダイオードD1がオンし、管電圧は、第1管電圧に維持される。
【0058】
管電圧におけるリプルは、変圧整流器における高圧コンデンサの充電サイクルに依存し、高圧コンデンサの充電サイクルが高いほど、つまり、充電間隔が短いほど、管電圧におけるリプルの電圧(以下、リプル電圧と呼ぶ)を低減させることができる。
【0059】
図6は、リプル電圧の低下の原理を説明するための図である。図6において、インバータは2つ(インバータ1およびインバータ2)であるとする。図6に示すように、インバータ1及びインバータ2におけるインバータ駆動周波数は同じである。インバータ2はインバータ1に対して90°遅れた位相で動作するとする。このとき、インバータ1または、インバータ2の1サイクルの動作において、インバータ1に接続される変圧整流器およびインバータ2に接続される変圧整流器の4つの高圧コンデンサに対してそれぞれ1回ずつ、計4回の充電が実行される。図6の変圧整流器からの出力波形から明らかなように、インバータが1つのとき(図10)と比べて、リプル電圧は1/2となる。また、リプル電圧の周波数(以下、リプル周波数と呼ぶ)は、インバータ駆動周波数の4倍となる。
【0060】
本実施形態における第1管電圧の発生に関して、インバータ1乃至4は、45°の位相差で駆動される。このとき、インバータの1サイクルの動作において、8個の高圧コンデンサに対してそれぞれ1回ずつ、計8回の充電が実行される。このとき、第1管電圧におけるリプル電圧は、インバータが1つのとき(図10)と比べて、1/4になる。また、リプル周波数は、インバータの動作周波数の8倍になる。
【0061】
本実施形態における第2管電圧の発生に関して、インバータ1乃至4の駆動に加えて、インバータ5乃至8が、インバータ1乃至4に対して22.5°の位相遅れで駆動される。このとき、インバータの1サイクルの動作において、16個の高圧コンデンサに対してそれぞれ1回ずつ、計16回の充電が実行される。このとき、第2管電圧におけるリプル電圧は、インバータが1つのとき(図10)と比べて、1/8になる。また、リプル周波数は、インバータ駆動周波数の16倍になる。
【0062】
なお、一般的に、管電圧の発生に関連するインバータの数がn(nは自然数)個のとき、リプル電圧はインバータが1つのとき(図10)と比べて1/nとなり、リプル周波数はインバータの動作周波数の2n倍となる。このとき、各インバータの動作の位相差は、360/(2×n)となる。
【0063】
インバータ1乃至4にそれぞれ接続された4つの変圧整流器各々から出力される電圧は、例えば、−20kVである。すなわち、第1変圧整流器群131による出力電圧V1は−20kV×4=−80kVであり、第1管電圧は80kVとなる(管電圧は、X線管109の陰極に対する陽極の電圧である)。加えて、インバータ5乃至8にそれぞれ接続された4つの変圧整流器各々から出力される電圧は、例えば、−15kVである。すなわち、第2変圧整流器群133から出力される直流電圧V2は、−15kV×4=−60kVとなる。第2管電圧は、第1変圧整流器群131による出力電圧V1と第2変圧整流器群133から出力される直流電圧V2を加えた電圧の逆極性であるから、
−(−80kV+(−60kV))=140kV
となる。
【0064】
(管電圧切り替え機能)
図7は、管電圧の切り替えに関するタイムチャートの一例を示す図である。以下、図7に従って、管電圧の切り替え機能に係る処理を説明する。
【0065】
第1管電圧の発生期間において、スイッチS1およびスイッチS2はオフ状態となる。このとき、複数の第1インバータ群102におけるインバータ1乃至4は、位相をそれぞれ相違させて駆動される。また、第1管電圧の発生期間において、複数の第2インバータ群104の駆動は停止される。
【0066】
第1管電圧を第2管電圧に切り替える時点において、スイッチS2はオン状態となる。スイッチS2に関してオフからオンへの切り替え時点において、複数の第2インバータ群104の駆動が開始される。このとき、複数の第1インバータ群102は駆動されたままであるから、第2管電圧が発生される。このとき、制御部700は、複数の第1インバータ群102に関する複数の第1動作位相と複数の第2インバータ群104に関する複数の第2動作位相とを交互に配置させるように、インバータ1乃至8を制御する。
【0067】
第2管電圧を第1管電圧に切り替える時、スイッチS2は、オン状態からオフ状態に切り替えられる。具体的には、スイッチS2がオフにされた直後に、スイッチS1がオンにされる。スイッチS2のオフへの切替を契機として、複数の第2インバータ群104の駆動が停止される。スイッチS1のオンへの切替を契機として、複数の第1インバータ群102の駆動が停止される。スイッチS1のオンとともに、高電圧ケーブルにおける静電容量Csの電荷は、第1変圧整流器群131に流入することにより、図5に示すように、第2管電圧から第1管電圧へ電圧を、短期間で降下させることができる。スイッチS1は、例えば、電圧降下期間より長い時間に亘ってオン状態にされる。
【0068】
第1管電圧の発生期間および第2管電圧から第1管電圧への電圧降下期間において複数の第2インバータ群104の駆動が停止される。このとき、第2変圧整流器群133における第5乃至第8変圧整流器各々における複数のキャパシタは、電荷をチャージしているため、第2変圧整流器群133の出力は維持される。
【0069】
管電圧が第1管電圧に到達すると、電流はダイオードD1を介して流れることができる。このため、スイッチS1をオフに切り替えることができる期間は、管電圧が第1管電圧になった時点から管電圧を第2管電圧に切り替える時点までの任意の期間に設定可能である。
【0070】
(変形例)
本実施形態との相違は、複数のインバータ101におけるインバータの個数と、高電圧発生器107における複数の変圧整流器の個数とが、それぞれ奇数であることにある。
【0071】
本変形例におけるX線コンピュータ断層撮影装置の構成要素は、図1に示す本実施形態と同様である。以下、本実施形態と異なる機能を有する構成要素について説明する。
【0072】
図8は、複数のインバータ101と、高電圧発生器107と、高圧スイッチ135と、高電圧ケーブル130と、X線管109との電気的接続関係の一例を示す図である。図8に示すように、複数のインバータ101は、7つのインバータ(インバータ1乃至7)により構成される。
【0073】
インバータ1乃至7は、大別して2つのインバータ群(複数の第1インバータ群102、複数の第2インバータ群104)に分けられる。インバータ1乃至4は、複数の第1インバータ群102に分類される。インバータ5乃至7は、複数の第2インバータ群104に分類される。
【0074】
複数の第1インバータ群102におけるインバータ1乃至4各々は、コンバータにより発生された直流電圧を、所定のインバータ駆動周波数で交流電圧に変換する。このとき、インバータ1乃至4の動作周波数は同一である。インバータ1乃至4にそれぞれ対応する複数の第1スイッチングタイミングは制御部700により制御され、インバータ1乃至4は、51.4°ずつ異なる位相で動作する。
【0075】
具体的には、例えば、インバータ1において、コンバータの直流電圧のスイッチングにより交流電圧を発生するが、インバータ1の交流電圧を基準の0°とする。このとき、インバータ2において、コンバータの直流電圧のスイッチングにより発生する交流電圧の位相を、インバータ1の交流電圧に対し51.4°遅らせる。また、インバータ3において、コンバータの直流電圧のスイッチングにより発生する交流電圧の位相をインバータ1の交流電圧に対し102.8°遅らせる。また、インバータ4において、コンバータの直流電圧のスイッチングにより発生する交流電圧の位相をインバータ1の交流電圧に対し154.2°遅らせる。
【0076】
複数の第2インバータ群104におけるインバータ5乃至7各々は、コンバータにより発生された直流電圧を、所定のインバータ駆動周波数で交流電圧に変換する。インバータ5乃至7の動作周波数は、インバータ1乃至4の動作周波数と同一である。また、インバータ5乃至7にそれぞれ対応する複数の第2スイッチングタイミングは制御部700により制御され、インバータ5乃至7は、インバータ1乃至3に対し、25.7°ずつ遅れた位相で動作し、インバータ6において、コンバータの直流電圧のスイッチングにより発生する交流電圧の位相を、インバータ5の交流電圧に対し51.4°遅らせる。また、インバータ7において、コンバータの直流電圧のスイッチングにより発生する交流電圧の位相をインバータ5の交流電圧に対し102.8°遅らせる。
【0077】
なお、インバータ5が発生する交流電圧は、インバータ1の交流電圧に対し位相を25.7°遅らせる。
【0078】
したがって、インバータ1乃至7が出力する交流電圧の位相は、
インバータ1の電圧の位相: 0°
インバータ2の電圧の位相: −51.4°
インバータ3の電圧の位相: −102.8°
インバータ4の電圧の位相: −154.2°
インバータ5の電圧の位相: −25.7°
インバータ6の電圧の位相: −77.1°
インバータ7の電圧の位相: −128.5°
となる。
【0079】
インバータ1乃至7は、たとえばフル・ブリッジ・インバータで構成され、正および、負の電圧を発生する。インバータ1乃至7が出力する交流電圧の位相(正の電圧の位相)をそれぞれINV1乃至INV7とし、インバータ1乃至7が出力する交流電圧の負の電圧の位相を/INV1乃至/INV7とすれば、/INV1乃至/INV7はそれぞれINV1乃至INV7から180°遅れる。
【0080】
したがって、インバータ1乃至8が出力する交流電圧の負の電圧の位相は、
インバータ1の負の電圧の位相: −180°
インバータ2の負の電圧の位相: −231.4°
インバータ3の負の電圧の位相: −282.8°
インバータ4の負の電圧の位相: −334.2°
インバータ5の負の電圧の位相: −205.7°
インバータ6の負の電圧の位相: −257.1°
インバータ7の負の電圧の位相: −308.5°
となる。
【0081】
図9は、インバータ1乃至7が出力する交流電圧の位相(INV1乃至INV7、/INV1乃至/INV7)をベクトル(以下、電圧ベクトルと呼ぶ)として示した図である。図9において、INV1乃至INV4および/INV1乃至/INV4に関する複数の電圧ベクトルにおいて隣接する複数の第1動作位相(電圧ベクトル)の間には、INV5乃至INV7および/INV5乃至/INV7に関する複数の電圧ベクトルがそれぞれ配置される。すなわち、図9は、インバータ1乃至4の動作位相の間に、インバータ5乃至8の第2動作位相(電圧ベクトル)が均等に配置されていることを示している。
【0082】
なお、INV1乃至INV7および/INV1乃至/INV7における隣接する電圧ベクトルの間の角度は等しいことが望ましい。なお、本実施形態は、位相INV1乃至INV7および/INV1乃至/INV7における隣接する電圧ベクトルの間の角度の大きさに限定されない。
【0083】
スイッチS1および、スイッチS2は、例えば、スイッチ機能を有する素子(スイッチング素子)である。スイッチS1および、スイッチS2は、制御部700による制御に基づいて、回路の開閉を切り替える。スイッチS1およびスイッチS2の開閉動作とダイオードD1の作用とにより、X線管109には第1管電圧または第2管電圧が印加される。
【0084】
図8において、スイッチS2がオフのとき、X線管109の陰極側には第1変圧整流器群131の出力電圧V1が印加され、電流は、第1変圧整流器群131のプラス側端子からX線管109とダイオードD1とを通り、第1変圧整流器群131のマイナス側端子に流れる。このときX線管109には、第1管電圧が印加される。また、図8において、スイッチS1がオフ、スイッチS2がオンのとき、X線管109の陰極側には、第1変圧整流器群131の出力電圧V1と第2変圧整流器群133の出力電圧V2とを加算した電圧が印加され、高電圧発生器107の電流は、第1変圧整流器群131のプラス側端子からX線管109とスイッチS2とを通り、第2変圧整流器群133のマイナス側端子に流れる。このときX線管109には、第2管電圧が印加される。なお、スイッチS1および、スイッチS2は、制御部700による制御のもとでオンまたは、オフする。
【0085】
本実施形態における第1管電圧の発生に関して、インバータ1乃至4は、51.4°の位相差で駆動される。このとき、インバータの1サイクルの動作において、8個の高圧コンデンサに対してそれぞれ1回ずつ、計8回の充電が実行される。このとき、第1管電圧におけるリプル電圧は、インバータが1つのとき(図10)と比べて、1/4になる。また、リプル周波数は、インバータの動作周波数の8倍になる。
【0086】
本実施形態における第2管電圧の発生に関して、インバータ1乃至4の駆動に加えて、インバータ5乃至7が、インバータ1乃至3に対して25.7°の位相遅れで駆動される。このとき、インバータの1サイクルの動作において、14個の高圧コンデンサに対してそれぞれ1回ずつ、計14回の充電が実行される。このとき、第2管電圧におけるリプル電圧は、インバータが1つのとき(図10)と比べて、1/7になる。また、リプル周波数は、インバータ駆動周波数の14倍になる。
【0087】
(管電圧切り替え機能)
本実施形態との違いは、図7のタイムチャートにおいて、第2管電圧の発生が以下のようになることにある。
第1動作位相において隣接する2つの動作位相の間に第2動作位相をそれぞれ位置させるように、インバータ1乃至7が駆動される。
【0088】
以上に述べた構成によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態におけるX線コンピュータ断層撮影装置1によれば、第1動作位相を相違させてインバータ1乃至4を駆動することにより第1管電圧を発生し、第1動作位相のうち隣接する動作位相の間に第2動作位相をそれぞれ位置させるように、インバータ5乃至7を駆動することにより第2管電圧を発生することができる。これにより、インバータ駆動周波数を回転フレームの回転周期とビュー数とに同期させることなくかつ複雑な機構を必要とすることなく、かつ低コストで、インバータの動作位相を制御することができ、リプル電圧を低減させることができる。
【0089】
加えて、本実施形態におけるX線コンピュータ断層撮影装置1によれば、管電圧を第2管電圧(高管電圧)から第1管電圧(低管電圧)に切り替えるとき、高電圧ケーブルに静電容量Csで蓄積された電荷を、第1変圧整流器群131とスイッチS1とを通して、第1管電圧まで放電する。これにより、第2管電圧を第1管電圧に速やかに降下させることができる。すなわち、第2管電圧から第1管電圧への電圧降下期間を短縮させることができる。
【0090】
以上のことから、本実施形態におけるX線コンピュータ断層撮影装置1によれば、高速KVスイッチング方式に関して、リプル電圧による再構成画像への干渉を低減させることができ、信頼性が高く高精細な医用画像を提供することができる。
【0091】
また、本実施形態におけるX線コンピュータ断層撮影装置1の技術的思想をX線高電圧装置で実現する場合には、例えば図1の構成図における破線3内の構成要素を有するものとなる。この時、管電圧切り替え処理は、図7のタイムチャートに従う。これらの処理につては、実施形態と同様である。
【0092】
加えて、実施形態に係る各機能は、当該処理を実行する管電圧発生制御プログラムをワークステーション等のコンピュータにインストールし、これらをメモリ上で展開することによっても実現することができる。このとき、コンピュータに当該手法を実行させることのできるプログラムは、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、DVDなど)、半導体メモリなどの記憶媒体に格納して頒布することも可能である。
【0093】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0094】
1…X線コンピュータ断層撮影装置、3…X線高電圧装置、100…架台部、101…複数のインバータ、102…複数の第1インバータ群、103…回転フレーム、104…複数の第2インバータ群、105…回転駆動部、107…高電圧発生器、109…X線管、111…X線検出器、113…データ収集回路(DAS)、115…非接触データ伝送部、117…スリップリング、119…X線の放射範囲、121…円筒形の撮影領域、123…天板、130…高電圧ケーブル、131…第1変圧整流器群、133…第2変圧整流器群、135…高圧スイッチ、137…接地、139…接地、200…前処理部、300…再構成部、400…記憶部、500…入力部、600…表示部、700…制御部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10