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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-231750(P2015-231750A)
(43)【公開日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】ステアリングロック装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 25/021 20130101AFI20151201BHJP
【FI】
   B60R25/021
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-104651(P2014-104651)
(22)【出願日】2014年5月20日
(31)【優先権主張番号】特願2014-99930(P2014-99930)
(32)【優先日】2014年5月13日
(33)【優先権主張国】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000004204
【氏名又は名称】日本精工株式会社
(72)【発明者】
【氏名】奥谷 昌弘
(57)【要約】
【課題】イグニッションキーをOFFした状態で、ステアリングホイールを大きな力で回転させようとした場合に、ステアリングコラム2bに亀裂等の損傷が発生するのを防止できる構造を実現する。
【解決手段】前記ステアリングコラム2bの外周面に、ロック用透孔11aを全周に亙って囲む突壁部17を設ける。又、このステアリングコラム2bに設けた凹部18と、ロックユニット12aに設けた凸部21とをがたつきなく嵌合させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状のステアリングコラムと、このステアリングの内側に回転自在に支持されて、このステアリングコラムよりも後方に突出した後端部にステアリングホイールを固定するステアリングシャフトと、このステアリングシャフトの一部に支持されたキーロックカラーと、前記ステアリングコラムのうち、このキーロックカラーと対向する部分に形成されたロック用透孔と、このステアリングコラムの外周面に当接する突き当て面を有し、この突き当て面に形成したガイド部をこのロック用透孔の内側部分に配置した状態で、前記ステアリングコラムに支持されたロックユニットとを備え、イグニッションキーをOFFした状態でこのロックユニットを構成するキーロックピンを径方向内方に変位させ、このキーロックピンの先端部を前記キーロックカラーに設けた係合凹部に係合させる事により、前記ステアリングコラムの内径側での前記ステアリングシャフトの回転を実質的に防止するステアリングロック装置に於いて、
前記ステアリングコラムの外周面に、前記ロック用透孔の周囲に突壁部を設けている事を特徴とするステアリングロック装置。
【請求項2】
前記突壁部の外径側端部の内側面を、内径寄り部分よりも、前記ロック用透孔の中央位置から離隔させている、請求項1に記載したステアリングロック装置。
【請求項3】
前記突壁部の内側面のうちの全体乃至は外径側半部に、径方向外方に向かう程この突壁部の外側に向かう方向に傾斜した傾斜面部を設け、この突壁部の厚さを基端部で先端部よりも厚くしている、請求項2に記載したステアリングロック装置。
【請求項4】
前記突壁部の内側面を、断面形状が、径方向中間部が最も突出した部分円弧状の凸曲面としている、請求項2に記載したステアリングロック装置。
【請求項5】
前記ステアリングコラムの外周面に形成された凹部と、前記ロックユニットの突き当て面に形成された凸部とを備え、この凹部にこの凸部を、がたつきなく嵌合させている、請求項1〜4のうちの何れか1項に記載したステアリングロック装置。
【請求項6】
前記凹部が有底である、請求項5に記載したステアリングロック装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、盗難防止の為に、自動車のステアリングホイールの操作を不能にするステアリングロック装置の改良に関する。具体的には、イグニッションキーをOFFした状態で、ステアリングホイールを大きな力で回転させようとした場合に、ステアリングコラムに亀裂等の損傷が発生するのを防止できる構造の実現を図るものである。
【背景技術】
【0002】
操舵輪(フォークリフト等の特殊車両を除き、通常は前輪)に舵角を付与する為のステアリング装置として、例えば図8に示す様な構造が、広く知られている。このステアリング装置は、車体1に支持された円筒状のステアリングコラム2の内径側にステアリングシャフト3を、回転自在に支持している。そして、このステアリングコラム2の後端開口よりも後方に突出した、前記ステアリングシャフト3の後端部分に、ステアリングホイール4を固定している。このステアリングホイール4を回転させると、この回転が、前記ステアリングシャフト3、自在継手5a、中間シャフト6、自在継手5bを介して、ステアリングギヤユニット7の入力軸8に伝達される。この入力軸8が回転すると、このステアリングギヤユニット7の両側に配置された1対のタイロッド9、9が押し引きされて左右1対の操舵輪に、前記ステアリングホイール4の操作量に応じた舵角を付与する。尚、図8に示した構造の場合、前記ステアリングホイール4の前後位置の調節を可能にすべく、前記ステアリングコラム2及び前記ステアリングシャフト3として、伸縮式のものを使用している。この様な伸縮式のステアリングコラムを構成するアウタコラム及びインナコラム、及び、ステアリングシャフトを構成するアウタチューブ及びインナシャフトの前後位置は、図示の構造とは逆であっても良い。
【0003】
一方、近年、自動車の盗難が増えており、各種盗難防止装置を自動車に備える事が行われている。その一種として、正規の鍵を使用しない限りステアリングホイールの操作を不能にするステアリングロック装置が、広く実施されている。図9は、特許文献1に記載のステアリングロック装置の1例を示している。ステアリングロック装置10は、ステアリングコラム2aの軸方向中間部に形成されたロック用透孔11の内側に、ロックユニット12の先端部に設けたガイド部13を配置した状態で、このロックユニット12を前記ステアリングコラム2aに支持固定している。又、ステアリングシャフト3aの一部で、前記ロックユニット12と軸方向に関する位相が一致する位置に、周方向の少なくとも1箇所に係合凹部14を形成した、キーロックカラー15を外嵌固定している。そして、作動時(キーロック時)に前記ロックユニット12を構成するロックピン16の先端部を、前記ステアリングコラム2aの内径側に向けて変位させ、前記係合凹部14と係合させる事で、前記ステアリングシャフト3aの回転を実質的に不能にする。即ち、前記イグニッションキーをOFFして前記係合凹部14とロックピン16とを係合させた状態で、ステアリングホイール4を所定以上の(キーロックレギュレーションにより規定された値を越える)力で回転させた場合には、前記ステアリングシャフト3aは前記キーロックカラー15に対して回転する。但し、操舵輪に、所望の蛇角を付与する為に、前記ステアリングホイール4を、通常の運転姿勢のまま操作する程度の力では、前記ステアリングシャフト3aが回転する事はない。
【0004】
上述の様な従来構造のステアリングロック装置は、イグニッションキーをOFFした状態でステアリングホイールを大きな力で回転させても、前記キーロックカラー15及び前記ステアリングシャフト3aが破損する事はない。一方、近年に於ける省エネルギー化の流れを受けて、燃費性能の向上やコストの削減の為、前記ステアリングコラム2aの厚さを薄くする等して、このステアリングコラム2aを軽量化する事が求められている。この結果、前記従来構造の場合には、以下の様な問題が発生する可能性がある。即ち、前記イグニッションキーをOFFして前記キーロックカラー15の係合凹部14とロックピン16とが係合した状態で、前記ステアリングホイール4を大きな力で回転させようとすると、前記ステアリングシャフト3aが前記キーロックカラー15に対し回転する以前に(動摩擦力よりも大きな静止摩擦力に基づき)、前記ロックピン16からガイド部13を介してロック用透孔11の周縁部に大きな力が加わる。このロック用透孔11の周縁部に加わる大きな力により、アルミニウム合金等の軽合金製、或いは厚さの薄い炭素鋼管である、ステアリングコラム2aに亀裂等の損傷が発生する可能性がある。この結果、前記ロック用透孔11と前記ガイド部13との係合が外れ、前記ステアリングコラム2aの周囲で前記ロックユニット12が回転してしまう可能性がある。この様な状態では、前記係合凹部14と前記ロックピン16との係合が外れ易くなり、外れた場合には、前記ステアリングコラム2aの内径側で前記ステアリングシャフト3aが回転する為、盗難防止機能が損なわれる。
【0005】
この様な問題を解決する為に、特許文献2には、ロックユニットのうち、ステアリングコラムの外周面に当接する突き当て面に形成した凸部を、このステアリングコラムに形成した通孔にがたつきなく嵌合させる発明が記載されている。この様な特許文献2に記載された発明の構造によれば、ステアリングホイールからステアリングコラムに加えられた力を分散して、このステアリングコラムに損傷が発生し難くできる。但し、この様な特許文献2に記載された発明の構造の場合、前記ステアリングコラムのロック用透孔の周縁部に、このステアリングロックコラムを径方向に貫通する通孔を設けている為、このロック用透孔の周縁部の強度及び剛性が多少なりとも低くなる可能性がある。この結果、必ずしも十分な損傷防止効果を得られない可能性があり、損傷防止の為に、別種の構造の実現が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−265646号公報
【特許文献2】特開平8−295202号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、盗難防止の為に自動車のステアリングホイールの操作を不能にするステアリングロック装置に於いて、イグニッションキーをOFFした状態でステアリングホイールを大きな力で回転させようとした場合に、ステアリングコラムに亀裂等の損傷が発生し難い、特許文献2に記載された発明とは異なる構造を実現すべく発明したものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のステアリングロック装置は、前述した従来から知られているステアリングロック装置と同様に、ステアリングコラムと、ステアリングシャフトと、キーロックカラーと、ロック用透孔と、ロックユニットとを備える。
このうちのステアリングコラムは、筒状で、車体に支持される。
又、前記ステアリングシャフトは、前記ステアリングコラムの内径側に回転自在に支持されている。
又、前記キーロックカラーは、前記ステアリングシャフトの一部に支持され、外周面に係合凹部を設けている。
又、前記ロック用透孔は、前記ステアリングコラムのうち、前記キーロックカラーと対向する部分に形成されている。
又、前記ロックユニットは、前記ステアリングコラムの外周面に当接する突き当て面を有し、この突き当て面に形成したガイド部を前記ロック用透孔の内側部分に配置した状態で、前記ステアリングコラムに支持されている。そして、イグニッションキーをOFFした状態でこのロックユニットを構成するキーロックピンを径方向内方に変位させ、このキーロックピンの先端部を前記係合凹部に係合させる事により、前記ステアリングコラムの内径側での前記ステアリングシャフトの回転を抑える。
特に、本発明のステアリングロック装置に於いては、前記ステアリングコラムの外周面に、前記ロック用透孔の周囲に、全周に亙り、又は周方向に関して間欠的に、突壁部を設けている。
【0009】
この様な本発明のステアリングロック装置を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した発明の様に、前記突壁部の外径側端部の内側面を、内径寄り部分よりも、前記ロック用透孔の中央位置から離隔させる。
又、この様な請求項2に記載した発明を実施する場合に、好ましくは、請求項3に記載した発明の様に、前記突壁部の内側面のうちの全体乃至は外径側半部に、径方向外方に向かう程この突壁部の外側に向かう方向に傾斜した傾斜面部を設ける。そして、この突壁部の厚さを、基端部(内径側端部)で先端部(外径側端部)よりも厚くする。
或いは、請求項4に記載した発明の様に、前記突壁部の内側面を、断面形状が、径方向中間部が最も突出した部分円弧状の、凸曲面とする。
【0010】
又、請求項5に記載した発明の様に、前記ステアリングコラムの外周面に形成された凹部と、前記ロックユニットの突き当て面に形成された凸部とを備える。そして、この凹部にこの凸部を、がたつきなく嵌合させる。
又、この様な請求項5に記載した発明を実施する場合に、好ましくは、請求項6に記載した発明の様に、前記凹部を有底とする。
【発明の効果】
【0011】
上述の様に構成する本発明のステアリングロック装置の場合には、イグニッションキーをOFFした状態でステアリングホイールを大きな力で回転させようとしても、ステアリングコラムに亀裂等の損傷が発生するのを防止する事ができる。即ち、このステアリングコラムの外周面にロック用透孔の周囲に突壁部を設けている。この為、イグニッションキーをOFFして、キーロックピンと係合凹部とが係合した状態でステアリングホイールを大きな力で回転させようとした場合に、大きな力が加わる部分であるロック用透孔の周縁部の強度及び剛性を高くできる。この結果、前記損傷を抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施の形態の第1例を示す、要部断面図。
図2】ロックユニットを省略して、図1の下方から見た状態を示す図。
図3】凹部の形状の3例を示す、図1のα部拡大図。
図4】本発明の実施の形態の第2例を示す、図3と同様の図。
図5】同第3例を示す、図3と同様の図。
図6】同第4例を示す、図3と同様の図。
図7】同第5例を示す、図3と同様の図。
図8】従来から知られているステアリング装置の1例を、一部を切断した状態で示す側面図。
図9】ステアリングロック装置の従来構造の1例を示す断面図。
図10】本発明の実施の形態の第6例を示す、図3と同様の図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[実施の形態の第1例]
図1〜3は、請求項1、5〜6に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例を含めて、本発明のステアリングロック装置の特徴は、イグニッションキーをOFFした状態でステアリングホイールを大きな力で回転させようとしても、ステアリングコラムに亀裂等の損傷が発生するのを防止できる構造を実現する点にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図9に示した構造を含め、従来から知られているステアリングロック装置と同様であるから、同等部分に関する図示並びに説明は、省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
【0014】
本例の場合、ステアリングコラム2bの外周面のうちでロック用透孔11aの周縁部に、このロック用透孔11aの周囲に突壁部17を設けている。図示の例では、この突壁部17をこのロック用透孔11aの全周を囲む状態で設けているが、周方向に関して間欠的に設ける事もできる。何れにしても、この様な突壁部17は、前記ステアリングコラム2bをアルミニウム合金等の軽合金をダイキャスト成形により造るのと同時に形成する。或いは、アルミニウム合金等の軽合金若しくは厚さの薄い炭素鋼管のパイプ材製のステアリングコラム2bに前記ロック用透孔11aを設けた後、このロック用透孔11aの周縁部にバーリング加工、絞り加工等の塑性加工により形成する事もできる。
又、このステアリングコラム2bの外周面のうちで、前記突壁部17の外側部分(この突壁部17に対し前記ロック用透孔11aと反対側に位置する部分)の複数箇所(図示の例では4箇所)に、有底の凹部18、18を設けている。この様な凹部18、18は、例えば図3の(A)に示す様に、前記ステアリングコラム2bをアルミニウム合金等の軽合金をダイキャスト成形により造るのと同時に形成する。或いは、アルミニウム合金等の軽合金若しくは厚さの薄い炭素鋼管のステアリングコラム2bに絞りプレス加工{図3の(B)参照}やエンボス加工{同(C)参照}を施す事により形成する。
【0015】
又、前記ステアリングコラム2bの外周面に当接する、ロックユニット12aの突き当て面19に、ガイド部13aを全周に亙って囲む凹溝20を設けている。又、このロックユニット12aを前記ステアリングコラム2bに組み付けた状態で、前記各凹部18、18と整合する部分に凸部21、21を設けている。この様なロックユニット12aを前記ステアリングコラム2bに組み付けるには、先ず、このロックユニット12aのガイド部13aを前記ロック用透孔11aの内側部分に配置すると同時に、前記突壁部17と前記凹溝20とを、前記各凹部18、18と前記各凸部21、21とを、それぞれ係合させる。この状態で、クランプ金具22の通孔(図示省略)に挿通したボルトを、前記ロックユニット12aに形成したねじ孔23、23に螺合し更に締め付ける事で、このロックユニット12aを前記ステアリングコラム2bに支持固定する。
【0016】
上述の様に構成する本例のステアリングロック装置は、イグニッションキーをOFFした状態で、ステアリングホイール4(図8参照)を大きな力で回転させようとした場合でも、前記ステアリングコラム2bに亀裂等の損傷が発生するのを防止できる。即ち、前記イグニッションキーをOFFして、ロックピン16とキーロックカラー15の係合凹部14とが係合した状態で、前記ステアリングホイール4を大きな力で回転させようとした場合に、前記ガイド部13aを介して力が加わる、前記ロック用透孔11aの周縁部に、突壁部17を設けている。この為、このロック用透孔11aの周縁部の強度及び剛性を高くする事ができて、ステアリングシャフト3aが前記キーロックカラー15に対し回転する以前に、前記ステアリングコラム2bに亀裂等の損傷が発生するのを防止する事ができる。
【0017】
又、本例の場合、前記ステアリングコラム2bの凹部18、18と、前記ロックユニット12の突き当て面19に設けた凸部21、21とを係合させている。この為、前記イグニッションキーをOFFした状態で、前記ステアリングホイール4を大きな力で回転させようとした場合に、前記ステアリングシャフト3aから前記ステアリングコラム2bに加わる力を効果的に分散させる事ができる。
更に、本例の場合、前記ステアリングコラム2bのうち、前記ロックユニット12側の凸部21、21と係合する部分を有底の凹部18、18としている。この為、前述した特許文献2に記載の従来構造の様に、ステアリングコラムのうち、ロックユニット側の凸部と係合する部分を通孔とした場合と比較して、前記ステアリングコラム2bの強度及び剛性をより向上させる事ができる。
【0018】
[実施の形態の第2例]
図4は、請求項1〜2に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、突壁部17aの内側面のうちの外径側半部を、内径寄り部分よりもロック用透孔11aの中央位置から離隔させ(当該部分の内寸を大きくし)、この突壁部17aの内側面とロックユニット12aのガイド部13aの外側面との間に隙間24を設けている。即ち、前記突壁部17aを前記ロック用透孔11aの周縁部よりも外側部分に設ける事で、これら突壁部17aとロック用透孔11aとの間に段差部25を設けている。
【0019】
本例の構造によれば、イグニッションキーをOFFして、ステアリングホイール4を大きな力で回転させようとした場合に、ロックユニット12aのガイド部13aから前記突壁部17aの外径側端部に力が加わらないか、加わっても小さくする事ができる。即ち、亀裂等の損傷の起点となり易い、前記突壁部17aの先端縁に大きな力が加わらない様にできる。この為、ステアリングシャフト3a(図1〜2参照)がキーロックカラー15に対し回転する以前に、前記突壁部17aに亀裂等の損傷が発生するのを、より効果的に防止できる。
その他の部分の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例と同様であるから、同等部分に関する説明は省略する。
【0020】
[実施の形態の第3例]
図5は、請求項1〜3に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合、突壁部17bの内側面のうちの全体乃至は外径側半部に、径方向外方に向かう程この突壁部17bの外側に向かう方向に傾斜した傾斜面部26を設けている。又、この突壁部17bの厚さを基端部で最も厚くして、先端部に向かう程薄くしている。
【0021】
本例の構造によれば、前記突壁部17bの内側面に加わる力を、径方向外方に向かう程小さくできる。又、この突壁部17bの基端部の厚さを最も厚くし、先端部に向かう程薄くする事で、前記力に対する強度及び剛性を確保しつつ、ステアリングコラム2bの重量が徒に増大するのを防止している。
その他の部分の構成及び作用は、前述した実施の形態の第1例及び上述した実施の形態の第2例と同様であるから、同等部分に関する説明は省略する。
【0022】
[実施の形態の第4例]
図6は、請求項1〜2、4に対応する、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例の場合、突壁部17cの内側面を、断面形状が径方向中間部が最も突出した部分円弧状の凸曲面としている。そして、この突壁部17cの内側面に加わる力を、径方向中間部で受けて、亀裂発生の起点となり易い、この突壁部17cの先端縁に加わる力の低減を図っている。
その他の部分の構成及び作用は、前述した実施の形態の第1〜2例と同様であるから、同等部分に関する説明は省略する。
【0023】
[実施の形態の第5例]
図7は、請求項1に対応する、本発明の実施の形態の第5例を示す。本例の場合、突壁部17dの外側面の複数箇所に補強リブ27を設け、この突壁部17dの強度及び剛性をより向上させている。
その他の部分の構成及び作用は、前述した実施の形態の第1例と同様であるから、同等部分に関する説明は省略する。
【0024】
[実施の形態の第6例]
図10は、本発明の実施の形態の第6例を示す。基本的な構造は図1〜3に示される本発明の実施の形態の第1例と同じであるが、実施の形態の第6例においては、ステアリングコラム2bの凹部18の底部18bが断面R形状となっている。この形態とすることにより、ステアリングコラム2bの凹部18の底部18bにかかるであろう応力を分散しやすくなるため、ステアリングコラム2bの強度を向上させることができる。図10(A)に示す形態は図3(A)に示す形態に対応する形態であり、図10(C)に示す形態は、図3(C)に示す形態に対応する形態である。
また、ロックユニット12を構成する材料とステアリングコラム2bを構成する材料との間に硬度差がある場合は、硬度が高い方の部材の角部をR形状とすることが好ましい。これにより、応力が掛かった場合に部材に割れ等をきたす可能性をより一層低減することができる。
【符号の説明】
【0025】
1 車体
2、2a、2b ステアリングコラム
3、3a ステアリングシャフト
4 ステアリングホイール
5a、5b 自在継手
6 中間シャフト
7 ステアリングギヤユニット
8 入力軸
9 タイロッド
10 ステアリングロック装置
11 ロック用透孔
12、12a ロックユニット
13、13a ガイド部
14 係合凹部
15 キーロックカラー
16 ロックピン
17、17a〜17d 突壁部
18 凹部 、18b 底部
19 突き当て面
20 凹溝
21 凸部
22 クランプ金具
23 ねじ孔
24 隙間
25 段差部
26 傾斜面部
27 補強リブ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10