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特開2015-231784パッケージトレイ及びピラーガーニッシュとパッケージトレイの組付構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-231784(P2015-231784A)
(43)【公開日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】パッケージトレイ及びピラーガーニッシュとパッケージトレイの組付構造
(51)【国際特許分類】
   B60R 7/08 20060101AFI20151201BHJP
   B60R 13/02 20060101ALI20151201BHJP
【FI】
   B60R7/08 R
   B60R13/02 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-119328(P2014-119328)
(22)【出願日】2014年6月10日
(71)【出願人】
【識別番号】000241500
【氏名又は名称】トヨタ紡織株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】特許業務法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】清水 徳善
(72)【発明者】
【氏名】酒向 慎貴
【テーマコード(参考)】
3D022
3D023
【Fターム(参考)】
3D022BA05
3D022CA24
3D022CB01
3D022CC11
3D022CC14
3D022CC21
3D022CC24
3D022CD04
3D022CD05
3D022CD26
3D023BA01
3D023BB09
3D023BC01
3D023BD08
3D023BD14
3D023BE35
(57)【要約】
【課題】ピラーガーニッシュをパッケージトレイに対して組み付ける作業の作業性を向上する。
【解決手段】パッケージトレイ40は、ピラーガーニッシュ20が組み付けられるパッケージトレイ40であって、板状をなす本体部41と、本体部41の車幅方向側端に位置し、ピラーガーニッシュ20の下端部21に設けられた挿入片部30が挿入される挿入孔47を有する側端部42と、を備え、挿入孔47の近傍には、側端部42から車幅方向に突出するとともに、その突出基端部51を軸として側端部42に対して回動可能に一体的に形成された突出片部50が設けられ、突出片部50は、側端部42に対して回動され起立した状態において、本体部41より車両上方に延びる延長部52を有する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピラーガーニッシュが組み付けられるパッケージトレイであって、
板状をなす本体部と、
前記本体部の車幅方向側端に位置し、前記ピラーガーニッシュの下端部に設けられた挿入片部が挿入される挿入孔を有する側端部と、を備え、
前記挿入孔の近傍には、前記側端部から車幅方向に突出するとともに、その突出基端部を軸として前記側端部に対して回動可能に一体的に形成された突出片部が設けられ、
前記突出片部は、前記側端部に対して回動され起立した状態において、前記本体部より車両上方に延びる延長部を有することを特徴とするパッケージトレイ。
【請求項2】
前記側端部には、前記突出片部が起立した状態で係止される係止孔が設けられ、
前記係止孔は、前記挿入孔の車幅方向側方に、前記挿入孔と連通する形で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のパッケージトレイ。
【請求項3】
前記側端部には、前記突出片部が突出する部分から車両前方又は後方に離れるにつれて車両上方に傾斜する傾斜面が形成され、
前記傾斜面には、前記突出片部が起立した状態で係止される係止孔が設けられ、
前記突出片部には、前記突出基端部より、車両前後方向における前記傾斜面が設けられている側に突出し、前記係止孔に係止される被係止部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のパッケージトレイ。
【請求項4】
ピラーガーニッシュをパッケージトレイに対して組み付ける組付構造であって、
前記ピラーガーニッシュは、その下端部に挿入片部が設けられており、
前記パッケージトレイは、
板状をなす本体部と、
前記本体部の車幅方向側端に位置し、前記ピラーガーニッシュの前記挿入片部が挿入される挿入孔を有する側端部と、を備え、
前記挿入孔の近傍には、前記側端部から車幅方向に突出するとともに、その突出基端部を軸として前記側端部に対して回動可能に一体的に形成された突出片部が設けられ、
前記突出片部は、前記側端部に対して回動され起立した状態において、前記本体部より車両上方に延びる延長部を有しており、
前記挿入片部が、前記延長部に沿って前記挿入孔まで案内される構成であることを特徴とするピラーガーニッシュとパッケージトレイの組付構造。
【請求項5】
前記突出片部は、前記側端部に対して回動され起立した状態において、前記挿入孔に挿入された前記挿入片部の車幅方向側面に対して当接することを特徴とする請求項4に記載のピラーガーニッシュとパッケージトレイの組付構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パッケージトレイ及びピラーガーニッシュとパッケージトレイの組付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パッケージトレイとして、下記特許文献1に記載のものが知られている。特許文献1に記載のパッケージトレイ(リヤパーセルシェルフフィニッシャ)には、ピラーガーニッシュ(リヤピラーガーニッシュ)に設けられた挿入片部(差込突部)を差し込む挿入孔(差込穴)が設けられている。そして、ピラーガーニッシュの挿入片部をパッケージトレイの挿入孔に差し込むことによりピラーガーニッシュをパッケージトレイに対して組み付けることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−52727号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のような構成において、ピラーガーニッシュをパッケージトレイに対して組み付ける際には、パッケージトレイの手前にいる作業者にとって、挿入孔はパッケージトレイにおける奥側に位置することとなり、ピラーガーニッシュの挿入片部を挿入孔の位置に整合させて、挿入孔に誘い込むことが困難である。
【0005】
そこで、本願出願人は、上述の組み付け作業の作業性の向上を図るために、挿入孔の近傍に、挿入片部の挿入方向に沿う面(案内部)が一体的に形成されたパッケージトレイを開発するとともに、案内部に沿って挿入片部を挿入孔へ案内するピラーガーニッシュとパッケージトレイの組付構造を開発した。しかしながら、パッケージトレイの成形性の問題等により、案内部を挿入片部の挿入方向において十分な長さとすることに、改善の余地があった。
【0006】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、パッケージトレイに案内部を設けることにより、ピラーガーニッシュをパッケージトレイに対して組み付ける作業の作業性を向上することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のパッケージトレイは、ピラーガーニッシュが組み付けられるパッケージトレイであって、板状をなす本体部と、前記本体部の車幅方向側端に位置し、前記ピラーガーニッシュの下端部に設けられた挿入片部が挿入される挿入孔を有する側端部と、を備え、前記挿入孔の近傍には、前記側端部から車幅方向に突出するとともに、その突出基端部を軸として前記側端部に対して回動可能に一体的に形成された突出片部が設けられ、前記突出片部は、前記側端部に対して回動され起立した状態において、前記本体部より車両上方に延びる延長部を有することに特徴を有する。
【0008】
本発明によれば、延長部を有する突出片部(案内部)が側端部に対して回動可能に一体的に形成されるから、ピラーガーニッシュをパッケージトレイに対して組み付ける作業の作業性を向上することができる。具体的には、仮に、突出片部がない構成においては、ピラーガーニッシュを組み付ける際には、本体部の手前側にいる作業者にとって、挿入孔は本体部の奥方に位置することとなり、ピラーガーニッシュの挿入片部を挿入孔の位置に整合させて、挿入孔に誘い込むことが困難である。一方、上記構成によれば、作業者にとって視認可能な延長部を目安として挿入孔の位置を把握することができ、また、延長部により挿入片部を挿入孔へ案内することができる。
【0009】
上記構成において、前記側端部には、前記突出片部が起立した状態で係止される係止孔が設けられ、前記係止孔は、前記挿入孔の車幅方向側方に、前記挿入孔と連通する形で形成されているものであってもよい。
【0010】
このような構成によれば、挿入片部を、突出片部のうち係止孔に係止された部分に沿って挿入孔の孔縁より車両下方まで誘い込むことができ、より一層、ピラーガーニッシュをパッケージトレイに対して組み付ける作業の作業性を向上することができる。
【0011】
上記構成において、前記側端部には、前記突出片部が突出する部分から車両前方又は後方に離れるにつれて車両上方に傾斜する傾斜面が形成され、前記傾斜面には、前記突出片部が起立した状態で係止される係止孔が設けられ、前記突出片部には、前記突出基端部より、車両前後方向における前記傾斜面が設けられている側に突出し、前記係止孔に係止される被係止部が設けられているものであってもよい。
【0012】
このような構成によれば、突出片部を側端部に対して回動させるのに伴って、被係止部を係止孔に対して係止させることができ、好適である。
【0013】
また、本発明のピラーガーニッシュとパッケージトレイの組付構造は、ピラーガーニッシュをパッケージトレイに対して組み付ける組付構造であって、前記ピラーガーニッシュは、その下端部に挿入片部が設けられており、前記パッケージトレイは、板状をなす本体部と、前記本体部の車幅方向側端に位置し、前記ピラーガーニッシュの前記挿入片部が挿入される挿入孔を有する側端部と、を備え、前記挿入孔の近傍には、前記側端部から車幅方向に突出するとともに、その突出基端部を軸として前記側端部に対して回動可能に一体的に形成された突出片部が設けられ、前記突出片部は、前記側端部に対して回動され起立した状態において、前記本体部より車両上方に延びる延長部を有しており、前記挿入片部が、前記延長部に沿って前記挿入孔まで案内される構成であることに特徴を有する。
【0014】
本発明によれば、延長部を有する突出片部(案内部)が側端部に対して回動可能に一体的に形成されるとともに、挿入片部が延長部に沿って挿入孔まで案内される構成であるから、ピラーガーニッシュをパッケージトレイに対して組み付ける作業の作業性を向上することができる。具体的には、仮に、突出片部がない構成においては、ピラーガーニッシュを組み付ける際には、本体部側にいる作業者にとって、挿入孔は本体部の奥に位置することとなり、ピラーガーニッシュの挿入片部を挿入孔の位置に整合させて、挿入孔に誘い込むことが困難である。一方、上記構成によれば、作業者にとって視認可能な延長部を目安として挿入孔の位置を把握することができ、また、延長部により挿入片部を挿入孔へ案内することができる。
【0015】
上記構成において、前記突出片部は、前記側端部に対して回動され起立した状態において、前記挿入孔に挿入された前記挿入片部の車幅方向側面に対して当接するものであってもよい。
【0016】
このような構成によれば、突出片部によりピラーガーニッシュが車幅方向に変位することを抑制することができ、ピラーガーニッシュとパッケージトレイが干渉して異音等が発生することを抑制することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ピラーガーニッシュをパッケージトレイに対して組み付ける作業の作業性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】実施形態1に係るパッケージトレイ及びピラーガーニッシュを示す斜視図
図2】ピラーガーニッシュとパッケージトレイを示す分解斜視図
図3】パッケージトレイを示す平面図
図4】パッケージトレイにおける挿入孔と突出片部近傍を示す平面図(突出片部を回動させる前の状態を示す)
図5図3の突出片部が側端部に対して回動され起立した状態を示す平面図
図6図4の突出片部を示す斜視図
図7】ピラーガーニッシュとパッケージトレイを組み付けた状態を示す断面図(図5のVII−VII線に対応)
図8】実施形態2に係るパッケージトレイにおける挿入孔と突出片部近傍を示す平面図(突出片部を回動させる前の状態を示す)
【発明を実施するための形態】
【0019】
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図7によって説明する。車両10には、図1に示すように、車室内における後部シート11の後方上部にパッケージトレイ40が配設されるとともに、パッケージトレイ40の車幅方向における側方に、ピラーガーニッシュ20が配設されている。なお、以下においては、図1における左側を車両前方とし、右側を車両後方とするとともに、図3における下側を車両前方とし、上側を車両後方として説明する。
【0020】
ピラーガーニッシュ20は、図1に示すように、車両用ドア12とリヤウインドウ13の間に配されるリヤピラーを構成するものとされ、リヤピラーパネル14の車室内側にクリップ23A(図2参照)を介して取り付けられる。ピラーガーニッシュ20の後端部は、リヤウインドウ13のガラス面とパッケージトレイ40の板面とに沿って、鋭角状に形成されている。
【0021】
ピラーガーニッシュ20は、図2に示すように、板状のピラーガーニッシュ側本体部22と、下端部21に設けられた挿入片部30と、ピラーガーニッシュ側本体部22の車室外側の面に突設されたクリップ台座部23と、を備えている。ピラーガーニッシュ側本体部22は、図7示すように、車両上下方向及び車両前後方向に延在し意匠面を構成するピラーガーニッシュ側一般部22Aと、ピラーガーニッシュ側一般部22Aの下端部21から車室外側に延設されたピラーガーニッシュ側外壁部22Bとを、備えている。
【0022】
挿入片部30は、図2に示すように、ピラーガーニッシュ本体部22(ピラーガーニッシュ側外壁部22B)から車両下方(当該挿入片部30の挿入方向)に突出する挿入片部側基端部31と、挿入片部側基端部31の突出端部から車両後方に延び、後述する挿入孔47の孔縁に係止される挿入片部側被係止部32と、で構成されている。言い換えれば、挿入片部30は、挿入片部側被係止部32が挿入片部側基端部31から車両後方に折れ曲がるカギ状(L字状)に構成されている。さらに言い換えれば、挿入片部30は、挿入片部側被係止部32とピラーガーニッシュ20の下端部21との間に、後述するパッケージトレイ40の挿入孔47の車室後方に位置する孔縁47Aを受け入れる切り欠き部を有して構成されている。
【0023】
挿入片部30の下端面33は、車両前方に向かうにつれて車両上方に延びるテーパ状をなすテーパ面とされている。また、挿入片部側被係止部32の後端面34は、車両後方に向かうにつれて車両下方に延びるテーパ状をなすテーパ面とされている。また、挿入片部30には、挿入片部側基端部31の車幅方向側面(車室外側の面)に車両上下方向に延びるリブ35(図2の点線で示す)が2本設けられている。
【0024】
パッケージトレイ40は、図2に示すように、板状をなす本体部41と、本体部41の車幅方向側端に位置し、ピラーガーニッシュ20の下端部21に設けられた挿入片部30が挿入される挿入孔47を有する側端部42と、を備えている。さらに、パッケージトレイ40には、挿入孔47の近傍に、側端部42から車幅方向に突出する突出片部50が設けられている。
【0025】
パッケージトレイ40は、例えば、ケナフなどの天然繊維を混合した合成樹脂製の基材を所定の立体形状にプレス成形し、このプレス成形と併せて基材の外周不要部分をプレス装置に設けられた切断刃(シャー刃)で切断することにより形成されている。パッケージトレイ40は、その表面が表皮材40A(図7参照)によって覆われている。
【0026】
本体部41は、図7に示すように、車幅方向及び車両前後方向に延設され意匠面を構成するパッケージトレイ側一般部41Aと、パッケージトレイ側一般部41Aの外周端から車両下方に延設されたパッケージトレイ側外壁部41Bとを、備えている。言い換えれば、本体部41は、パッケージトレイ側一般部41Aを底面として、車両下方に開口するトレイ状の立体形状を有している。パッケージトレイ側一般部41Aには、図3に示すように、シートベルトを引き出すためのシートベルト引出口41Cと、スピーカグリルを装着するためのスピーカ配設口41Dとが、板面に開口する形でそれぞれ設けられている。
【0027】
側端部42は、図3に示すように、本体部41の車幅方向における両側に設けられ、それぞれ車両前後方向に沿って延びる構成とされている。側端部42は、図7に示すように、本体部41(パッケージトレイ側外壁部41B)から車幅方向側方(車室外側)に延設され、本体部41と一体的に形成されている。また、側端部42は、図2に示すように、パッケージトレイ側外壁部41Bと対向状をなす立壁部49を備えている。立壁部49は、側端部42における車幅方向側端側から車両上下方向において本体部41(パッケージトレイ側一般部41A)付近まで立設され、後述する突出片部50の車両前方において、ピラーガーニッシュ20の下端部21をパッケージトレイ側外壁部41Bとの間に受け入れる構成とされている。
【0028】
側端部42には、図6に示すように、突出片部50が突出する部分から車両後方に離れるにつれて車両上方に傾斜する後側傾斜面43(特許請求の範囲に記載の傾斜面に相当)が形成されている。さらに、側端部42には、後側傾斜面43の車両前方に前後方向に沿って延びる底面44が形成されるとともに、底面44の車両前方に車両前方に離れるにつれて車両上方に傾斜する前側傾斜面45が形成されている。さらに、後側傾斜面43の車両後方と、前側傾斜面45の車両前方には、車両前後方向に沿って延びる一般面46,46が形成されている。言い換えれば、側端部42には、一般面46,46から車両前後方向に沿って下方に凹む形で、後側傾斜面43と底面44と前側傾斜面45とが形成されている。
【0029】
側端部42には、図4に示すように、底面44の中央部から車両後方に向かって、後側傾斜面43と一般面46の一部の領域に亘って開口する挿入孔47が形成されている。また、側端部42には、突出片部50が起立した状態で係止される係止孔48が設けられている。具体的には、側端部42には、その後側傾斜面43に係止孔48が設けられている。
【0030】
挿入孔47は、ピラーガーニッシュ20の挿入片部30(図5の2点破線でその外形を示す)に対してはめあい公差を有して設定されている。そして、挿入孔47は、側端部42の一般面46における孔縁47Aにピラーガーニッシュ20の挿入片部30(挿入片部側被係止部32)が係止される構成とされている。なお、ピラーガーニッシュ20とパッケージトレイ40の組付構造については、後に説明する。
【0031】
係止孔48は、挿入孔47の車幅方向側方に、挿入孔47と連通する形で形成されている。言い換えれば、係止孔48は、挿入孔47の車幅方向側方における孔縁の一部を外方に切り欠く形で形成されている。係止孔48は、車両前後方向に沿って延びる開口とされており、その幅寸法が突出片部50の板厚と略同じとされている。なお、突出片部50を係止孔48の車幅方向側方(車室外側)の孔縁48Aに対して組み付けて、突出片部50を開いた状態から起立状態へ変更する態様については、後に説明する。
【0032】
突出片部50は、図7に示すように、その突出基端部51を軸として側端部42に対して回動可能に一体的に形成されている。言い換えれば、突出片部50は、パッケージトレイ40に対して一体的に設けられたヒンジ部51Aである、いわゆるインテグラルヒンジを有して設けられている。以下の説明においては、「突出片部が側端部に対して回動され起立した状態」を「起立状態」と称し、「突出片部が側端部に対して回動される前の状態」を「開いた状態」と称する。
【0033】
突出片部50は、図4に示すように、側端部42(底面44)から突出する突出基端部51と、起立状態において本体部41より車両上方に延びる延長部52と、突出基端部51より車両後方(車両前後方向における後側傾斜面43が設けられている側)に突出し、係止孔48に係止される被係止部53と、を備えている。突出片部50は、車用前後方向に幅広な板状とされており、その板面で、挿入片部30から掛かる力を受ける構成とされている。
【0034】
突出基端部51は、図7に示すように、側端部42と接続する部分が側端部42及び突出片部50における他の部分の板厚より薄肉のヒンジ部51Aとされており、当該ヒンジ部51Aを軸(基点)として回動可能とされている。突出基端部51には、起立状態において、その突出先の位置(被係止部53の位置)が車幅方向における係止孔48の位置に整合する形で、ヒンジ部51Aより車室内側に折れ曲がる折曲部51Bが設けられている。
【0035】
延長部52は、図7に示すように、開いた状態(2点破線で示す)において、突出基端部51からその突出方向(車幅方向)にさらに延設されてなる。言い換えれば、延長部52は、成形時において、その板面の延設方向が本体部41のパッケージトレイ側一般部41Aの板面の延設方向と一致する構成とされている。また、延長部52は、起立状態において、パッケージトレイ側外壁部41Bと対向状に配される。言い換えれば、延長部52は、パッケージトレイ側外壁部41Bと側端部42の底面44とで車両前後方向に延びる溝部を構成するものとされている。
【0036】
被係止部53は、図4に示すように、延長部52から車両後方(車両前後方向における後側傾斜面43が設けられている側に)に延設されてなる。言い換えれば、突出片部50は、被係止部53が突出基端部51及び延長部52から車両後方に折れ曲がるカギ状(L字状)に構成されている。被係止部53は、図6に示すように、その車両後方かつ車室内側に位置する角部53Aが係止孔48の車幅方向側方(車室外側)の孔縁48Aに係止される構成とされている。
【0037】
角部53Aは、ヒンジ部51Aの軸線上から外れた位置に配されている。このような構成により、突出片部50は、ヒンジ部51Aが側端部42に対して直線状に接続するとともに、角部53Aが係止孔48に係止されることとなり、側端部42に対して安定的に起立状態を維持することができる。
【0038】
続いて、突出片部50を係止孔48の孔縁に対して組み付けて、突出片部50を開いた状態から起立状態へ変更する態様について、図7を参照して説明する。
まず、突出片部50が開いた状態から、突出片部50を図7の矢印の方向(車両上方かつ車室内側に向かう方向)に回動させる。このとき、薄肉のヒンジ部51Aに応力が集中して、ヒンジ部51Aが回動の基点となる。
【0039】
突出片部50を回動させていくと、被係止部53の板面に後側傾斜面43の側端面が突き当たる。この状態から、突出基端部51の折曲部51Bにおける車両後方の部分を上方に引き伸ばして、被係止部53が後側傾斜面43の上方を通過するようにして、さらに回動させる。そして、被係止部53の角部53Aを係止孔48及び挿入孔47の開口内に挿入して、被係止部53を係止孔48の孔縁48Aに係止させる(図6参照)。以上の態様により、突出片部50の係止孔48の孔縁48Aに対する組み付け、及び突出片部50の開いた状態から起立状態への変更が完了する。
【0040】
続いて、ピラーガーニッシュ20とパッケージトレイ40の組付構造について説明する。
まず、挿入片部30を挿入孔47に挿入して、ピラーガーニッシュ20をパッケージトレイ40に対して組み付ける態様について説明する。
【0041】
図2に示すように、車両後方に配設されたパッケージトレイ40の手前側(車両前方)に位置する作業者にとっては、挿入孔47は本体部41(パッケージトレイ側一般部41A)の奥方かつ車両下方に控えて配されており、挿入孔47が視認しにくいものとなっている。特に、車室内における車両後方空間は、リヤウインドウ13が迫ることにより後方に向かうにつれて狭くなる狭小空間とされており、作業者がパッケージトレイ40を上方から覗きこみにくい構成となっている。一方、作業者は、本体部41より上方に延びる延長部52を車両前方から視認することができる。このため、作業者は延長部52を目安として、これに近接して配される挿入孔47の位置を把握することができる。
【0042】
そして、作業者は、ピラーガーニッシュ20をリヤピラーパネル14に対して傾けた姿勢で、ピラーガーニッシュ20の下端部をパッケージトレイ40の側端部42に近づけて、挿入片部30を延長部52に沿って下方に移動させる。すると、挿入片部30が延長部52に案内されて、挿入孔47に誘い込まれる。また、挿入片部30が突出片部50の角部53A(側端部42より車両下方に進入した部分)に沿って、挿入孔47の孔縁より車両下方まで誘い込まれる。言い換えれば、突出片部50は、挿入片部30を挿入孔47まで案内する案内部として機能する。また、本実施形態では、車両後方に比べて、作業者にとって視認し易い車両前方においては、突出片部50より高さの低い立壁部49がピラーガーニッシュ20の下端部21を案内する案内部として機能する。
【0043】
次に、作業者は、挿入片部30の下端面33が側端部42の底面44に当接したところで、下端面33を底面44に沿って車両後方に摺動させる。なお、下端面33が底面44より車両前方に位置する前側傾斜面45に当接した場合には、前側傾斜面45に沿って下端面33を摺動させることにより、挿入片部30を底面44まで案内することができる。
【0044】
下端面33を底面44に沿って車両後方に摺動させると、挿入片部30の下端面33がテーパ面とされていることにより、挿入片部30は車両後方かつ下方に変位しつつ、挿入孔47に進入していく。また、挿入孔47は側端部42における後側傾斜面43を含む領域に延設されているから、挿入片部30は後側傾斜面43に迎えられる形で、挿入孔47の孔縁から相対的に車両後方かつ下方に変位に変位しつつ、挿入孔47に進入していく。このとき、挿入片部側被係止部32の後端面34もテーパ面となっていることにより、挿入孔47の孔縁47Aに後端面34が当接することなく、また、当接する場合であっても当該孔縁47Aに引っ掛かることなく、挿入片部30がスムーズに挿入孔47に進入していく。挿入片部30を車両後方にさらに摺動させると、下端面33と底面44とが重なりあわない位置で挿入片部30は車両下方に変位し、挿入片部側被係止部32が挿入孔47に完全に挿入された状態となる。
【0045】
そして、作業者は、挿入片部30をさらに車両後方に変位させる。すると、挿入片部30の挿入片部側基端部31が挿入孔47の孔縁47Aに当接して、図5の2点破線で示すように、挿入片部側被係止部32が孔縁47Aに係止された状態となる。以上の態様により、ピラーガーニッシュ20のパッケージトレイ40に対する組み付けが完了する。
【0046】
なお、この状態から、ピラーガーニッシュ20をピラーパネルに対して押し付けて、ピラーガーニッシュ20に保持されたクリップ23Aをピラーパネルに対して係止させることでピラーガーニッシュ20のピラーパネルに対する取り付けが完了する。
【0047】
次に、ピラーガーニッシュ20がパッケージトレイ40に対して組み付けられた状態について説明する。
この状態においては、起立状態の突出片部50が、挿入孔47に挿入された挿入片部30の車幅方向側面(車室外側の面)に対して当接する。具体的には、突出片部50における延長部52の車室内側の板面が、ピラーガーニッシュ20における挿入片部30の車室外側に設けられたリブ35,35に対して当接する。また、パッケージトレイ40のパッケージトレイ側外壁部41Bがピラーガーニッシュ20のピラーガーニッシュ側一般面46に対して当接する。言い換えれば、車幅方向において、パッケージトレイ40の突出片部50と本体部41(パッケージトレイ側外壁部41B)との間にピラーガーニッシュ20が挟持され、ピラーガーニッシュ20が車幅方向に位置決めされる構成とされる。
【0048】
続いて、本実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態によれば、延長部52を有する突出片部50が側端部42に対して回動可能に一体的に形成されるとともに、挿入片部30が延長部52に沿って挿入孔47まで案内される構成であるから、ピラーガーニッシュ20をパッケージトレイ40に対して組み付ける作業の作業性を向上することができる。具体的には、仮に、突出片部がない構成においては、ピラーガーニッシュを組み付ける際には、本体部側にいる作業者にとって、挿入孔は本体部の奥に位置することとなり、ピラーガーニッシュの挿入片部を挿入孔の位置に整合させて、挿入孔に誘い込むことが困難である。一方、本実施形態によれば、作業者にとって視認可能な延長部52を目安として挿入孔47の位置を把握することができ、また、延長部52により挿入片部30を挿入孔47へ案内することができる。
【0049】
さらに、本実施形態では、パッケージトレイ40は、板状の基材をプレス成形して構成されており、プレス成形においては、例えば端末部が引き込まれる等して、端末部の成形性がよくない場合がある。このような場合にあっては、特に、プレス成形における型抜き方向、すなわち、パッケージトレイ側一般部41Aに対して交わる方向に延びる板面の長さ寸法を十分なものとすることが困難である。一方、本実施形態によれば、プレス成型時における延長部52の延設方向が本体部41(パッケージトレイ側一般部41A)の延設方向と一致するから、端末部の成形性がよくない場合であっても、起立状態における延長部52の長さ寸法(挿入片部30の挿入方向における寸法)を十分なものとすることができる。
【0050】
また、本実施形態では、係止孔48が挿入孔47と連通する形で形成されている。このため、挿入片部30を、係止孔48に係止された突出片部50に沿って挿入孔47の孔縁より車両下方まで誘い込むことができ、より一層、ピラーガーニッシュ20をパッケージトレイ40に対して組み付ける作業の作業性を向上することができる。
【0051】
さらに、本実施形態では、係止孔48が挿入孔47と連通する形で形成されているから、突出片部50を係止孔48の孔縁48Aに係止させる際に、挿入孔47の開口空間を利用することができ、好適である。
【0052】
また、本実施形態では、係止孔48が後側傾斜面43に設けられている。このため、突出片部50を側端部42に対して回動させるのに伴って、被係止部53を係止孔48に対して係止させることができ、好適である。
【0053】
さらに、本実施形態では、係止孔48が設けられる後側傾斜面43には、挿入孔47も併せて形成されている。このため、後側傾斜面43により、挿入孔47内に挿入片部30を迎えるようにして誘い込むことができ、より一層、ピラーガーニッシュ20をパッケージトレイ40に対して組み付ける作業の作業性を向上することができる。
【0054】
また、本実施形態では、突出片部50は、起立状態において、ピラーガーニッシュ20の車幅方向側面(リブ35,35)に当接するから、突出片部50によりピラーガーニッシュ20が車幅方向に変位することを抑制することができる。このため、例えば、挿入片部30の挿入孔47への挿入し易くするために十分なはめあい公差を設定した場合であっても、挿入片部30が挿入孔47内でガタつくことに起因して、ピラーガーニッシュ20とパッケージトレイ40が干渉して異音等が発生することを抑制することができる。
【0055】
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図8によって説明する。本実施形態では、挿入孔147の位置が実施形態1の挿入孔47の位置と相違するパッケージトレイ140を例示する。なお、本実施形態では、上記実施形態と同じ名称の部位には、同一の符号を用い、構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
【0056】
側端部142には、図8に示すように、底面144のうち車両前側の部分に開口する挿入孔147が形成されている。すなわち、側端部142は、底面144における挿入孔147の孔縁147Aにピラーガーニッシュ20の挿入片部30(挿入片部側被係止部32)が係止される構成とされている。一方、係止孔148は、挿入孔147の車幅方向側方に、挿入孔147とは別に(連通しない形で)、後側傾斜面43に形成されている。
【0057】
本実施形態によれば、挿入孔147と係止孔148とをそれぞれ任意の位置に配することができ、パッケージトレイ140の設計が容易である。
【0058】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、係止孔が後側傾斜面に設けられる構成を例示したが、係止孔の配置はこれに限定されない。例えば、突出片部の被係止部が延長部から車両前方に延設されてなり、係止孔が前側傾斜面に設けられる構成であってもよく、突出片部の被係止部が延長部から車両後方及び前方に延設されてなり(すなわち、T字状とされてなり)、係止孔が後側傾斜面と前側傾斜面の双方に設けられる構成であってもよい。
【0059】
(2)上記実施形態では、突出片部が係止孔に係止される構成を例示したが、突出片部を起立状態に係止する構造はこれに限定されず、適宜変更可能である。
【0060】
(3)上記実施形態では、パッケージトレイは、本体部がパッケージトレイ側外壁部を備える構成を例示したが、これに限定されない。例えば、パッケージトレイは、本体部がパッケージトレイ側外壁部を備えず、パッケージトレイ側一般部が側端部と面一上に連続する構成であってもよい。
【0061】
(4)パッケージトレイの材質、形状、成形方法は、上述したものに限定されず、適宜変更可能である。
【0062】
(5)突出片部及び挿入孔並びに挿入片部の位置、形状、大きさは、上述したものに限定されず、適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0063】
20…ピラーガーニッシュ、21…下端部、30…挿入片部、40,140…パッケージトレイ、41…本体部、42,142…側端部、43…後側傾斜面(傾斜面)、47,147…挿入孔、48,148…係止孔、50…突出片部、51…突出基端部、52…延長部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8