特開2015-231860(P2015-231860A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-231860(P2015-231860A)
(43)【公開日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】梱包材
(51)【国際特許分類】
   B65D 81/113 20060101AFI20151201BHJP
   B65D 77/26 20060101ALI20151201BHJP
   B65D 85/68 20060101ALI20151201BHJP
【FI】
   B65D81/06 102A
   B65D77/26 C
   B65D85/68 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-119770(P2014-119770)
(22)【出願日】2014年6月10日
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082175
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 守
(74)【代理人】
【識別番号】100106150
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100142642
【弁理士】
【氏名又は名称】小澤 次郎
(72)【発明者】
【氏名】森 健晴
【テーマコード(参考)】
3E037
3E066
3E067
【Fターム(参考)】
3E037BA03
3E037BB03
3E037BB04
3E037BB05
3E037BB06
3E037BB07
3E037BB13
3E037BC04
3E037CA02
3E066AA03
3E066BA01
3E066CA01
3E066DA01
3E066FA06
3E066FA13
3E066HA01
3E066JA05
3E066KA20
3E066NA01
3E067AA24
3E067AB51
3E067AC01
3E067BA06A
3E067BB02
3E067BC07A
3E067DA03
3E067EA01
3E067EA23
3E067EA32
3E067EB22
3E067EC33
3E067ED04
3E067FA02
3E067FB20
3E067FC01
3E067GD03
(57)【要約】
【課題】低コストで、製品に大きな垂直荷重がかかることを抑制できる梱包材を提供する。
【解決手段】梱包材1は、外装段ボールキャップ16、外装段ボールトレイ6、天緩衝材8、底緩衝材5、およびこれらを積み重ねた状態で両脇から縛るバンド3を備えている。天緩衝材8は、第1の面811と第2の面812とを備える上面部81と、上面部81の第2の面812に接続して上面部81とともに凹部を形成する側壁部82と、上面部81の第1の面811における側壁部82の直上に設けられた凸部9と、を備える。外装段ボールキャップ16は、上面部81側から天緩衝材8に被さる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
3つの面からなる凹部を有する側壁部と、第1の面および前記第1の面の反対側の第2の面を有し前記第2の面で前記凹部の片側を覆うように前記側壁部に接続した上面部と、前記第1の面における前記側壁部の直上に設けられた凸部と、を備える緩衝材と、
前記上面部の側から前記緩衝材に被さる外装キャップと、
を備える梱包材。
【請求項2】
前記上面部の隅それぞれに前記凸部が設けられた請求項1に記載の梱包材。
【請求項3】
前記凸部が前記上面部の中央を基準として対称である請求項2に記載の梱包材。
【請求項4】
前記側壁部は、向かい合う第1壁部および第2壁部と、前記第1、2壁部の片方の端部を結ぶことで前記第1、2壁部とともにコの字の外形を構成する第3壁部と、を含み、
前記凸部は、前記第1壁部の直上に設けられた第1凸部と、前記第2壁部の直上に設けられ平面形状が前記第1凸部と線対称である第2凸部と、を含む請求項3に記載の梱包材。
【請求項5】
前記凸部は、前記上面部の隅に沿って伸びる請求項1〜4のいずれか1項に記載の梱包材。
【請求項6】
前記凸部の幅は、当該凸部の直下における前記側壁部の厚さ以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載の梱包材。
【請求項7】
前記凸部の高さは、前記外装キャップの厚さ以上である請求項1〜6のいずれか1項に記載の梱包材。
【請求項8】
前記外装キャップは、
4つの平面体が連なった外枠と、
前記平面体の端部から伸び、折りたたまれることで前記緩衝材の前記上面部と重なる内フラップと、
前記平面体の他の端部から伸び、折りたたまれることで前記内フラップと重なる外フラップと、
を含み、
前記内フラップは、折りたたまれて前記緩衝材に被さったときに前記凸部と重ならない請求項1〜7のいずれか1項に記載の梱包材。
【請求項9】
前記緩衝材は、発泡合成樹脂からなる請求項1〜8のいずれか1項に記載の梱包材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、梱包材に関する。
【背景技術】
【0002】
製品または部品は生産後に、段ボール箱などの梱包材に収納し代理店または客先工場まで輸送される。輸送は国内または海外に向けて行われ、被梱包品は振動および衝撃など様々な外力を受ける。輸送環境において被梱包物を保護しつつ、かつ効率良く輸送するため日々様々な形状の梱包材が提供されている。
【0003】
例えば、下記の特許文献1には、緩衝材の両側角隅部を熱処理により硬化させたことを特徴とする空気調和機の梱包材が開示されている。熱処理で硬化させることで、衝撃緩衝効果を損なうことなく緩衝部材の強化が図られ、破損が少なくなる緩衝材を提供している。
【0004】
さらに、下記の特許文献2には、前面に曲面部の形状を持った空気調和機の両端を支持する緩衝材で、空気調和機を緩衝材の挿入部に対して回転させて傾きを設けて挿入することを特徴とする梱包材が開示されている。傾きを設けた挿入部を形成することで、空気調和機の構造的に弱い部分(弱部)と緩衝材天面の表面との距離を十分に確保し、保護機能に優れた緩衝材を提供している。
【0005】
また、下記の特許文献3には、段積み荷重を補強材を介して確実に支柱で受けることで、輸送中の荷崩れまたは製品の変形という問題を解決した梱包材が開示されている。従来、緩衝材の両コーナーにある支柱で荷重を負担する構造としていたが、箱体のフラップを内側に折り曲げる際あるいは輸送中の揺れおよび外圧により、補強材の上面端部から支柱か脱落して支柱の機能を発揮しない問題があった。そこで、支柱に荷重を分散させる補強材と補強材を保持する緩衝材構造を設けることで、支柱を用いて剛性を確保した梱包材を提供している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−26245号公報
【特許文献2】特開2009−90994号公報
【特許文献3】特開平10−24925号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の梱包材は、製品形状に合わせた凹部を有した緩衝材で左右方向から挟み込む構造であり、保管または輸送時の積段荷重を製品と緩衝材で支えるため、製品の弱部が変形しやすいという欠点がある。この欠点を補うために、緩衝材の発泡倍率を下げて剛性を向上させたり、肉厚を増加させることで梱包全体の剛性向上を図ることもできる。しかしながら、発泡倍率を下げれば梱包材料費が増加し、また体積が増えれば輸送費が増加するという問題があり、これを解決する必要があった。
【0008】
上記問題を解決するため、特許文献1においては、緩衝材を熱加工することで剛性の向上を図っている。しかしながら、熱収縮用に緩衝材の体積を増加させる必要があり、また緩衝材の製造において熱加工の追加工程が必要となり梱包材料費の増加に繋がる欠点がある。
【0009】
また、特許文献2においては、緩衝材の挿入部に傾きを設けることで、空気調和機の弱部と緩衝材の天面の表面との距離確保を図っている。しかしながら、製品正面の大部分が弱部の本製品には適用が難しく、また適用しても梱包体積が大きくなり、輸送費の悪化に繋がる欠点がある。
【0010】
また、特許文献3においては、緩衝材の両コーナー部に断面L字形の支柱を挿着しており、そのL字形の支柱を確実に機能させるために天緩衝材に凸部を設けて、更にその上に補強部材を追加することで、支柱での荷重支持を図っている。しかしながら、部品点数と梱包作業工程の増加に繋がる欠点がある。
【0011】
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、低コストで、製品に大きな垂直荷重がかかることを抑制できる梱包材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明にかかる梱包材は、3つの面からなる凹部を有する側壁部と、第1の面および前記第1の面の反対側の第2の面を有し前記第2の面で前記凹部の片側を覆うように前記側壁部に接続した上面部と、前記第1の面における前記側壁部の直上に設けられた凸部と、を備える緩衝材と、前記上面部の側から前記緩衝材に被さる外装キャップと、を備える。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、緩衝材の上面部における側壁部直上に凸部を設けることで、低コストで、製品に大きな垂直荷重がかかることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施の形態にかかる梱包材を示す分解斜視図である。
図2】本発明の実施の形態にかかる天緩衝材を示す斜視図である。
図3】本発明の実施の形態にかかる天緩衝材を示す断面図である。
図4】本発明の実施の形態にかかる天緩衝材を示す断面図である。
図5】本発明の実施の形態にかかる外装段ボールキャップを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本発明の実施の形態にかかる梱包材1を示す分解斜視図である。梱包材1は、被梱包物である製品4を梱包するものであり、物流において製品4の搬送における輸送および保管中のための梱包に利用される。製品4は例えば空気調和機などである。図1に示すように製品4を左右両側面から天緩衝材8で挟み込み、段ボールで形成された外装段ボールキャップ16で覆う。より具体的に説明すると、梱包材1は、外装段ボールキャップ16、外装段ボールトレイ6、天緩衝材8、底緩衝材5、およびこれらを積み重ねた状態で両脇から縛るバンド3を備えている。梱包材1は製品4の背面側を下にして梱包を行うものである。梱包材1の内部には、左右2箇所で支える底緩衝材5と、側方2箇所を収容および保持する凹部を有した天緩衝材8とが緩衝材として設けられる。これら一式を収容する外装段ボールトレイ6および外装段ボールキャップ16がさらに備えられている。外部に設けられたバンド3がこれら一式を結束することで、内部の天緩衝材8および底緩衝材5の動きが規制される。なお、天緩衝材8および底緩衝材5は、発泡合成樹脂(つまり発泡スチロール)が使用されることが好ましく、それぞれ均一な発泡密度を有することがさらに好ましい。なお、外装段ボールキャップ16および外装段ボールトレイ6を、これらと形状は同じであるが段ボール以外の材料で形成した外装キャップおよび外装トレイに置換してもよい。
【0016】
図2は、本発明の実施の形態にかかる天緩衝材8を示す斜視図である。図2を用いて形状をより詳細に説明すると、天緩衝材8は、平面形状を有する上面部81と、コの字の外形を有する側壁部82と、上面部81に設けられた凸部9とを備えている。側壁部82は、壁部821〜823を備えている。壁部821と壁部822は互いに平行であり、壁部823が壁部821と壁部822の端部に接続することで全体としてコの字の外形を構成している。壁部821〜823はそれぞれ内側を向く面を備えており、この内側を向く3つの面により凹部820が形成されている。上面部81は、第1の面811と、この第1の面811の反対側の第2の面812とを備えている。上面部81の第2の面812は側壁部82に接続しており、第2の面812で凹部820の片側が覆われている。上面部81と接続しない側では凹部820が開放されている。凸部9は、上面部81の第1の面811における側壁部82の直上に設けられている。外装段ボールキャップ16は、上面部81側から天緩衝材8に被さる。
【0017】
図1および図2を用いて説明したように、本実施の形態によれば、凸部9を上面部81の隅に設けている。これにより、梱包材1への垂直荷重が天緩衝材8の側壁部82へと伝わる割合が増加し、その一方で上面部81に伝わる垂直荷重が低減されるので、製品4への荷重負担が少なくなる。
【0018】
本実施の形態にかかる梱包材1では、好ましい形態として、上面部81の隅それぞれに凸部9が設けられており、さらに凸部9が上面部81の中央を基準として対称となっている。これによりバランスよく荷重を分散できる。さらに具体的に説明すると、側壁部82は、向かい合う第1、2壁部821、822と、第1、2壁部821、822の片方の端部を結ぶ第3壁部823と、を含んでいる。凸部9は、第1壁部821の直上に設けられた第1凸部91と、第2壁部822の直上に設けられ平面形状が第1凸部91と線対称である第2凸部92と、を含んでいる。これにより天緩衝材8に対してバランスよく荷重をかけることができる。凸部9は、上面部81の隅に沿って伸びており、平面視でL字となっている。
【0019】
図3および図4は、本発明の実施の形態にかかる天緩衝材8を示す断面図であり、凸部9の寸法を説明するための図である。本実施の形態にかかる梱包材1においては、好ましい形態として、凸部9の幅を当該凸部9直下における側壁部82の厚さ以下としている。つまり、凸部9の幅寸法X1と天緩衝材8の側壁部82の厚さ寸法X2の関係が「X1≦X2」となるように設計することが好ましい。これにより、側壁部82にかかる荷重の割合を確実に大きくすることができる。また、好ましい形態として、凸部9の高さを外装段ボールキャップ16の厚さ以上としている。つまり凸部9の高さ寸法Yは外装段ボールキャップ16を構成する段ボールの厚さ以上(より具体的には内フラップ14の厚み以上)となるように設計することが好ましい。これにより、側壁部82にかかる荷重の割合を確実に大きくすることができる。
【0020】
図5は、本発明の実施の形態にかかる外装段ボールキャップ16を示す斜視図であり、外装段ボールキャップ16と天緩衝材8の凸部9の位置関係を示している。外装段ボールキャップ16は、外枠161と、内フラップ14と、外フラップ13とを備えている。外枠161は、4つの段ボール平面体が連なったものである。内フラップ14は、段ボール平面体の端部から伸び、折れ曲がることで天緩衝材8の上面部81と重なる。外フラップ13は、段ボール平面体の他の端部から伸び、折れ曲がることで内フラップ14と重なる。外装段ボールキャップ16は例えば2枚の段ボールシートを接合して構成されてもよく、その接合にはワイヤまたは接着剤などを用いることができる。外装段ボールキャップ16が天緩衝材8に被せられた後は、まず内フラップ14が折りたたまれ、次に外フラップ13が折りたたまれる。本実施の形態では好ましい形態として、内フラップ14が、天緩衝材8上に被さったときに凸部9と重ならないようになっている。つまり天緩衝材8の凸部9の形状に合わせて内フラップ14に切欠部15を設けており、この切欠部15が凸部9を避けることで、段ボール一枚分の梱包高さを削減することができる。
【0021】
梱包作業について説明すると、まず、外装段ボールトレイ6の穴に底緩衝材5の突起部(図示せず)をはめ込みこれらを互いに固定する。底緩衝材5の上に被梱包体である製品4を置き、その上から天緩衝材8を被せる。最後にこれらを外装段ボールキャップ16で覆い、バンド3で縛ることで梱包材1による梱包が完成する。
【0022】
以上説明したように、本実施の形態によれば、製品4を梱包する天緩衝材8の上部に凸部9を設けることで、製品4の構造的に弱い部分(「弱部」とも称す)に大きな垂直荷重がかかることを抑制できる。すなわち、梱包材1は、製品4の弱部の保護に関する問題点を解決することができる。左右に分割された天緩衝材8において垂直方向上で製品4と重ならない部分の天緩衝材8上部に凸部9を持たせることで上下方向の荷重を天緩衝材8に集中させ、製品4の弱部にかかる荷重を低減することができる。製品4にかかる荷重が減ることで製品4の変形が少なくなり、天緩衝材8を安価な材料に変更した場合でも保管および輸送が可能になり天緩衝材8のコスト低減が図れる。また、本実施の形態にかかる梱包材1によれば、既存の緩衝材に対して凸部9を設ければ済むので簡易な形状変更で対応でき、追加部材も必要無いため部品点数増加と作業工程追加が生じない。また、梱包材1では、外装段ボールキャップ16の内フラップ14が天緩衝材8の凸部9を避ける形状としている。これにより梱包材1の高さ寸法を小さくすることができ、梱包体積を低減できるとともに、輸送費を削減できる。このように、本実施の形態によれば、追加部材無しで製品弱部の保護と積載強度を確保し、容易に梱包作業ができ、かつコンパクトである梱包材1を提供することができる。
【符号の説明】
【0023】
1 梱包材、3 バンド、4 製品、5 底緩衝材、6 外装段ボールトレイ、8 天緩衝材、9、91、92 凸部、13 外フラップ、14 内フラップ、15 切欠部、16 外装段ボールキャップ、81 上面部、82 側壁部、161 外枠、811 表面、812 裏面、820 凹部、821、822、823 壁部
図1
図2
図3
図4
図5