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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-231898(P2015-231898A)
(43)【公開日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】エレベータ乗場呼び登録システム
(51)【国際特許分類】
   B66B 1/14 20060101AFI20151201BHJP
   B66B 3/00 20060101ALI20151201BHJP
【FI】
   B66B1/14 L
   B66B3/00 K
   B66B3/00 M
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-119492(P2014-119492)
(22)【出願日】2014年6月10日
(11)【特許番号】特許第5764852号(P5764852)
(45)【特許公報発行日】2015年8月19日
(71)【出願人】
【識別番号】390025265
【氏名又は名称】東芝エレベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】小泉 卓
【テーマコード(参考)】
3F002
3F303
【Fターム(参考)】
3F002CA01
3F002FA01
3F002FA03
3F002FA06
3F002FA08
3F303CA08
3F303CB23
3F303CB31
3F303DB11
3F303DB26
3F303DC04
3F303DC12
(57)【要約】
【課題】人物のエレベータ利用意思を予測し、エレベータの乗場呼びを登録することにより、エレベータ利用者の利便性を向上させること。
【解決手段】人物検出装置により報知装置認識領域内への人物の進入を検出した場合、報知装置により上方向または下方向を報知方向として乗場呼びを報知する(ステップS2)。乗場呼びの報知後、視線検出装置により人物の乗場呼び登録装置への視線を検出し、人物検出装置によりエレベータ利用者領域内での人物の停止を検出した場合、乗場呼び登録装置により報知方向をエレベータ制御装置に登録する(ステップS5)。一方で、乗場呼びの報知後、視線検出装置により人物の乗場呼び登録装置への視線を検出し、人物検出装置によりエレベータ利用者領域内での人物の乗場呼び登録装置への接近移動を検出した場合、乗場呼び登録装置により報知方向の反対方向をエレベータ制御装置に登録する(ステップS10)。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め登録されるエレベータの乗場呼びに応じて、前記エレベータを配車するエレベータ制御装置と、
前記エレベータが配車されるエレベータ乗場に設けられ、前記エレベータ制御装置に前記乗場呼びを登録する乗場呼び登録装置と、
前記エレベータ乗場に設けられ、前記エレベータの上下方向における前記乗場呼びの有無を報知する報知装置と、
予め設定される設定領域内における人物を検出する人物検出装置と、
前記人物の前記乗場呼び登録装置への視線を検出する視線検出装置と、を備え、
前記設定領域は、
前記報知装置の報知を認識可能な予め設定される報知装置認識領域と、
前記乗場呼び登録装置の周辺に予め設定されるエレベータ利用者領域と、を含み、
前記人物検出装置により前記報知装置認識領域内への前記人物の進入を検出した場合、前記報知装置により上方向及び下方向のいずれか一方向を報知方向として前記乗場呼びを報知し、
前記乗場呼びの報知後、前記視線検出装置により前記人物の前記乗場呼び登録装置への視線を検出すると共に、前記人物検出装置により前記エレベータ利用者領域内での前記人物の停止を検出した場合、前記人物をエレベータ利用者であると判定し、前記報知装置により報知された前記報知方向を、前記乗場呼び登録装置により前記エレベータ制御装置に登録する一方で、
前記乗場呼びの報知後、前記視線検出装置により前記人物の前記乗場呼び登録装置への視線を検出すると共に、前記人物検出装置により前記エレベータ利用者領域内での前記人物の前記乗場呼び登録装置への接近移動を検出した場合、前記人物をエレベータ利用者であると判定し、前記報知装置により報知された前記報知方向の反対方向を、前記乗場呼び登録装置により前記エレベータ制御装置に登録することを特徴とするエレベータ乗場呼び登録システム。
【請求項2】
前記乗場呼びの報知後、前記人物を前記エレベータ利用者であると判定した後、
前記人物検出装置により前記エレベータ利用者領域内で前記エレベータ利用者とは別の人物を検出すると共に、前記別の人物が前記乗場呼び登録装置への接近移動を検出した場合、前記別の人物を前記エレベータ利用者であると判定し、前記報知装置により報知された前記報知方向の反対方向を、前記乗場呼び登録装置により前記エレベータ制御装置に登録することを特徴とする請求項1に記載のエレベータ乗場呼び登録システム。
【請求項3】
前記乗場呼びの報知後、前記視線検出装置による前記人物の前記乗場呼び登録装置への視線検出がなく、さらに、前記人物検出装置による前記エレベータ利用者領域内での前記人物の停止の検出がなかった後、
前記人物検出装置により前記報知装置認識領域内で前記エレベータ利用者とは別の人物を検出すると共に、前記別の人物の前記報知装置認識領域への進入を検出した場合、前記報知装置により報知された前記報知方向を反対方向とする前に、前記報知装置により前記報知方向における前記乗場呼びを取り消す旨を報知する請求項2に記載のエレベータ乗場呼び登録システム。
【請求項4】
前記エレベータ乗場における複数の人物の移動速度から、前記各人物の前記報知装置認識領域への到着時間と、前記各人物が前記エレベータ利用者として判定される判定時間とを予測する予測時間計測装置を、さらに備え、
前記予測時間計測装置により予測された一方の人物の前記到着時間が、他方の人物の前記判定時間よりも短い場合、システム動作を実行しないことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のエレベータ乗場呼び登録システム。
【請求項5】
前記乗場呼び登録装置により登録された前記乗場呼びの方向を登録方向として記憶する登録方向記憶装置を、さらに備え、
前記人物検出装置により前記報知装置認識領域内への前記人物の進入を検出した場合、前記登録方向記憶装置に記憶された前記登録方向に基づいて、上方向及び下方向のうち、前記登録方向が多い方向を前記報知方向として前記報知装置により前記乗場呼びを報知することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のエレベータ乗場呼び登録システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、エレベータ乗場呼び登録システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、エレベータに乗る場合は一般的に乗場に設けられた乗場呼び登録釦を押し、エレベータを呼ぶ必要がある。しかしながら、エレベータ利用者の両手がふさがっている場合、または手の動作に不自由がある場合など、乗場呼び登録釦を押すことが困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−56733号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、人物のエレベータ利用意思を予測し、エレベータの乗場呼びを登録することにより、エレベータ利用者の利便性を向上させることができるエレベータ乗場呼び登録システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態のエレベータ乗場呼び登録システムは、エレベータ制御装置と、乗場呼び登録装置と、報知装置と、人物検出装置と、視線検出装置と、を備える。エレベータ制御装置は、乗場呼び登録装置により登録されるエレベータの乗場呼びに応じて、エレベータを配車する。乗場呼び登録装置は、エレベータが配車されるエレベータ乗場に設けられ、エレベータ制御装置に乗場呼びを登録する。報知装置は、エレベータ乗場に設けられ、エレベータの上下方向における乗場呼びの有無を報知する。人物検出装置は、予め設定される設定領域内における人物を検出する。設定領域は、報知装置の報知を認識可能な予め設定される報知装置認識領域と、乗場呼び登録装置の周辺に予め設定されるエレベータ利用者領域と、を含む。視線検出装置は、人物の乗場呼び登録装置への視線を検出する。人物検出装置により報知装置認識領域内への人物の進入を検出した場合、報知装置により上方向及び下方向のいずれか一方向を報知方向として乗場呼びを報知する。乗場呼びの報知後、視線検出装置により人物の乗場呼び登録装置への視線を検出すると共に、人物検出装置によりエレベータ利用者領域内での人物の停止を検出した場合、人物をエレベータ利用者であると判定し、報知装置により報知された報知方向を、乗場呼び登録装置によりエレベータ制御装置に登録する。一方で、乗場呼びの報知後、視線検出装置により人物の乗場呼び登録装置への視線を検出すると共に、人物検出装置によりエレベータ利用者領域内での人物の乗場呼び登録装置への接近移動を検出した場合、人物をエレベータ利用者であると判定し、報知装置により報知された報知方向の反対方向を、乗場呼び登録装置によりエレベータ制御装置に登録する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、実施形態1のエレベータ乗場呼び登録システムの全体構成を示す図である。
図2図2は、実施形態1のエレベータ乗場呼び登録システムのフローチャートである。
図3図3は、実施形態2のエレベータ乗場呼び登録システムのフローチャートである。
図4図4は、実施形態3のエレベータ乗場呼び登録システムのフローチャートである。
図5図5は、実施形態4のエレベータ乗場呼び登録システムの全体構成を示す図である。
図6図6は、実施形態4のエレベータ乗場呼び登録システムのフローチャートである。
図7図7は、実施形態5のエレベータ乗場呼び登録システムの全体構成を示す図である。
図8図8は、実施形態5のエレベータ乗場呼び登録システムのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
〔実施形態1〕
図1は、実施形態のエレベータ乗場呼び登録システムの全体構成を示す図である。図2は、実施形態1のエレベータ乗場呼び登録システムのフローチャートである。
【0008】
実施形態のエレベータ乗場呼び登録システム1は、図1に示すように、エレベータ乗場5に設置されている。エレベータ乗場5には、エレベータ6が設けられている。エレベータ6は、利用者が乗降する乗りかごを、建物に設けられる昇降路に沿って昇降させて、利用者を目的階のエレベータ乗場5に移動させる。エレベータ6は、乗りかごとカウンタウェイトとをメインロープで連結した、いわゆるつるべ式のエレベータである。
【0009】
エレベータ乗場呼び登録システム1は、第1撮像装置11と、人物検出装置12と、報知装置13と、乗場呼び登録装置14と、第2撮像装置15と、視線検出装置16と、エレベータ制御装置17と、を備えている。
【0010】
第1撮像装置11は、エレベータ乗場5の天井側に設けられ、エレベータ乗場5にいる人物を上方から撮影する。第1撮像装置11は、例えば、監視カメラである。第1撮像装置11は、人物検出装置12に接続されている。第1撮像装置11により撮影された画像は、人物検出装置12に入力され、エレベータ乗場5にいる人物を検出するために用いられる。
【0011】
人物検出装置12は、第1撮像装置11により撮影した画像に基づいて、予め設定される設定領域内にいる人物を検出する。ここで、設定領域としては、報知装置認識領域21と、エレベータ利用者領域22とを含む。
【0012】
報知装置認識領域21は、後述する報知装置13の報知を人物が認識可能な予め設定される領域となっている。具体的に、報知装置認識領域21は、エレベータ乗場5に設定され、報知装置13を中心に半円形状に形成される。このため、報知装置認識領域21にいる人物は、上下方向のエレベータ6の乗場呼びを認識することが可能となる。
【0013】
エレベータ利用者領域22は、後述する乗場呼び登録装置14の周辺に予め設定される領域となっている。具体的に、エレベータ利用者領域22は、エレベータ乗場5に設定され、乗場呼び登録装置14を中心に半円形状に形成される。このため、エレベータ利用者領域22にいる人物は、エレベータ6を利用する意思がある人物とされ、エレベータ待ちのエレベータ利用者として認識される。
【0014】
エレベータ利用者領域22は、報知装置認識領域21に重複する領域となっており、また、報知装置認識領域21に比して小さい領域となっている。ここで、報知装置13と乗場呼び登録装置14とは一体に設けられることから、報知装置13と乗場呼び登録装置14とは同じ位置となる。この場合、報知装置認識領域21とエレベータ利用者領域22とは、一体となる報知装置13及び乗場呼び登録装置14を中心に同心円状に配置され、また、エレベータ利用者領域22は、報知装置認識領域21の内側に形成される。
【0015】
人物検出装置12は、第1撮像装置11により撮影した画像を画像処理することで、画像に撮像された人物の有無を検出すると共に、検出した人物と報知装置認識領域21及びエレベータ利用者領域22との位置関係を検出することで、報知装置認識領域21及びエレベータ利用者領域22における人物の停止および移動等の動作を検出する。人物検出装置12は、エレベータ制御装置17に接続されており、人物検出装置12の検出結果をエレベータ制御装置17に出力する。なお、人物検出装置12は、第1撮像装置11により撮影した画像に基づいて人物を検出したが、この構成に限定されない。例えば、人物検出装置12は、人物の動作を検出可能なモーションセンサ、及び設定領域を検出可能なエリアセンサ等を適宜組み合わせて、設定領域内の人物を検出してもよい。
【0016】
乗場呼び登録装置14は、エレベータ乗場5のエレベータ6側の側壁に設けられている。乗場呼び登録装置14は、エレベータ乗場5にエレベータ6を配車する乗場呼びを行うと共に、乗場呼びするエレベータ6の行き先方向を登録する。乗場呼び登録装置14は、上方向の乗場呼びを登録する上登録ボタン14aと、下方向の乗場呼びを登録する下登録ボタン14bとを有する。乗場呼び登録装置14は、エレベータ制御装置17に接続され、上登録ボタン14a及び下登録ボタン14bの操作による乗場呼び登録を実行し、また、人物検出装置12及び視線検出装置16の検出結果に基づく乗場呼び登録を実行する。
【0017】
報知装置13は、エレベータ乗場5に設けられ、乗場呼び登録装置14と一体に設けられている。報知装置13は、乗場呼び登録装置14によるエレベータ制御装置17への乗場呼び登録の前に、エレベータ6の上下方向における乗場呼びの有無を報知する。なお、報知装置13は、例えば、音声による報知が可能なスピーカであってもよいし、表示による報知が可能な表示パネルであってもよく、特に限定されない。また、報知装置13は、乗場呼び登録装置14と別体に設けられてもよい。
【0018】
第2撮像装置15は、報知装置13及び乗場呼び登録装置14の付近に設けられている。つまり、第2撮像装置15は、エレベータ乗場5のエレベータ6側の側壁に設けられ、エレベータ乗場5にいる人物を水平方向から撮影する。第2撮像装置15は、視線検出装置16に接続されている。第2撮像装置15により撮影された画像は、視線検出装置16に入力され、エレベータ乗場5にいる人物の視線を検出するために用いられる。なお、第2撮像装置15は、報知装置13及び乗場呼び登録装置14と一体に設けられてもよい。
【0019】
視線検出装置16は、第2撮像装置15により撮影した画像に基づいて、設定領域内にいる人物の乗場呼び登録装置14への視線を検出する。ここで、第2撮像装置15は、報知装置13及び乗場呼び登録装置14の付近に設けられることから、例えば、視線検出装置16は、第2撮像装置15により撮像された画像において、人物の顔が正面を向いている場合、乗場呼び登録装置14に人物の視線が向いていると検出してもよい。視線検出装置16は、エレベータ制御装置17に接続されており、視線検出装置16の検出結果をエレベータ制御装置17に出力する。なお、視線検出装置16は、第2撮像装置15により撮影した画像に基づいて人物の視線を検出したが、人物の視線を検出可能なものであれば、特に限定されない。
【0020】
エレベータ制御装置17は、乗場呼び登録装置14に接続されている。エレベータ制御装置17は、乗場呼び登録装置14により登録される乗場呼びに応じて、エレベータ乗場5にエレベータ6を配車する。また、エレベータ制御装置17は、人物検出装置12及び視線検出装置16に接続されている。エレベータ制御装置17は、人物検出装置12及び視線検出装置16の検出結果に基づいて、乗場呼び登録に関する制御を実行する。
【0021】
続いて、図2を参照し、エレベータ乗場呼び登録システム1による乗場呼び登録に関する制御動作について説明する。先ず、エレベータ乗場呼び登録システム1は、人物検出装置12により、第1撮像装置11で撮像される画像に基づいて、エレベータ乗場5にいる人物の報知装置認識領域21への進入を検出したか否かを判定する(ステップS1)。人物検出装置12が、人物の報知装置認識領域21への進入を検出する(ステップS1:Yes)と、報知装置13により、上方向の乗場呼びを報知する(ステップS2)。一方で、ステップS1において、人物検出装置12が、報知装置認識領域21への進入を検出しない場合には、再度ステップS1に進むことで、繰り返しステップS1を実行する。
【0022】
エレベータ乗場呼び登録システム1は、ステップS2の実行後、視線検出装置16により、第2撮像装置15で撮像される画像に基づいて、ステップS1において検出した人物の乗場呼び登録装置14への視線を検出したか否かを判定する(ステップS3)。視線検出装置16が、ステップS1において検出した人物の乗場呼び登録装置14への視線を検出する(ステップS3:Yes)。すると、エレベータ乗場呼び登録システム1は、人物検出装置12により、第1撮像装置11で撮像される画像に基づいて、ステップS1において検出した人物のエレベータ利用者領域22内での停止を検出したか否かを判定する(ステップS4)。一方で、ステップS3において、視線検出装置16が、ステップS1において検出した人物の乗場呼び登録装置14への視線を検出しない(ステップS3:No)場合、後述するステップS6に進む。
【0023】
ステップS4において、人物検出装置12が、ステップS1において検出した人物のエレベータ利用者領域22内での停止を検出する(ステップS4:Yes)。すると、エレベータ乗場呼び登録システム1は、ステップS1において検出した人物が、上方向のエレベータ利用者であると判定し、乗場呼び登録装置14により、ステップS2において報知装置13により報知した方向である上方向の乗場呼びを、エレベータ制御装置17に登録し(ステップS5)、乗場呼び登録に関する制御動作を終了する。一方で、ステップS4において、人物検出装置12が、ステップS1において検出した人物のエレベータ利用者領域22内での停止を検出しない(ステップS4:No)場合、後述するステップS6に進む。
【0024】
ステップS3からステップS6へ、また、ステップS4からステップS6へ進むと、エレベータ乗場呼び登録システム1は、報知装置13による上方向の乗場呼びの報知を取り消す(ステップS6)。エレベータ乗場呼び登録システム1は、ステップS6の実行後、視線検出装置16により、第2撮像装置15で撮像される画像に基づいて、ステップS1において検出した人物の乗場呼び登録装置14への視線を検出したか否かを判定する(ステップS7)。視線検出装置16が、ステップS1において検出した人物の乗場呼び登録装置14への視線を検出する(ステップS7:Yes)。すると、エレベータ乗場呼び登録システム1は、人物検出装置12により、第1撮像装置11で撮像される画像に基づいて、ステップS1において検出した人物のエレベータ利用者領域22内での乗場呼び登録装置14への接近移動を検出したか否かを判定する(ステップS8)。一方で、ステップS7において、視線検出装置16が、ステップS1において検出した人物の乗場呼び登録装置14への視線を検出しない(ステップS7:No)場合、ステップS1に進むことで、乗場呼び登録に関する動作を最初から実行する。
【0025】
ステップS8において、人物検出装置12が、ステップS1において検出した人物のエレベータ利用者領域22内での乗場呼び登録装置14への接近移動を検出する(ステップS8:Yes)。すると、エレベータ乗場呼び登録システム1は、ステップS1において検出した人物が、下方向のエレベータ利用者であると判定し、報知装置13により、ステップS2で報知した方向(報知方向)とは反対方向となる下方向の乗場呼びを報知する(ステップS9)。この後、エレベータ乗場呼び登録システム1は、乗場呼び登録装置14により、ステップS9において報知装置13により報知した方向である下方向の乗場呼びを、エレベータ制御装置17に登録し(ステップS10)、乗場呼び登録に関する制御動作を終了する。一方で、ステップS8において、人物検出装置12が、ステップS1において検出した人物のエレベータ利用者領域22内での乗場呼び登録装置14への接近移動を検出しない(ステップS8:No)場合、ステップS1に進むことで、乗場呼び登録に関する制御動作を最初から実行する。
【0026】
以上のように、実施形態1のエレベータ乗場呼び登録システム1によれば、人物検出装置12と視線検出装置16とにより、エレベータ乗場5にいる人物の位置、動作及び視線に基づいて、上方向または下方向のエレベータ利用者であるか否かを判定することができる。このため、エレベータ利用者は、乗場呼び登録装置14の上登録ボタン14a及び下登録ボタン14bを用いることなく、乗場呼び登録装置14によりエレベータ制御装置17に乗場呼び登録を行うことができ、エレベータ利用者の利便性を向上させることができる。
【0027】
なお、実施形態1では、エレベータ制御装置17と、人物検出装置12及び視線検出装置16とが別体となっているが、この構成に限定されない。エレベータ制御装置17、人物検出装置12及び視線検出装置16は、これらが一体となることで、エレベータ乗場呼び登録システム1を統括制御する統括制御装置としてもよい。
【0028】
〔実施形態2〕
次に、図3を参照して、実施形態2に係るエレベータ乗場呼び登録システム1について説明する。図3は、実施形態2のエレベータ乗場呼び登録システムのフローチャートである。なお、実施形態2では、実施形態1と重複した記載を避けるべく、実施形態1と異なる部分について説明し、実施形態1と同様のものについては、同じ符号を付して説明する。なお、実施形態2の図3におけるステップS1からステップS10は、実施形態1の図2におけるステップS1からステップS10と同じである。
【0029】
実施形態2のエレベータ乗場呼び登録システム1は、図1に示す実施形態1と同様の構成となっている。実施形態2のエレベータ乗場呼び登録システム1は、ステップS5における上方向の乗場呼びの登録、ステップS10における下方向の乗場呼びの登録が行われた後、下記する制御動作を実行している。
【0030】
エレベータ乗場呼び登録システム1は、ステップS5またはステップS10の実行後、人物検出装置12により、第1撮像装置11で撮像される画像に基づいて、ステップS1において検出した人物とは別の人物のエレベータ利用者領域22への進入を検出したか否かを判定する(ステップS21)。人物検出装置12が、別の人物のエレベータ利用者領域22への進入を検出する(ステップS21:Yes)。すると、エレベータ乗場呼び登録システム1は、視線検出装置16により、第2撮像装置15で撮像される画像に基づいて、ステップS21において検出した人物の乗場呼び登録装置14への視線を検出したか否かを判定する(ステップS22)。一方で、ステップS21において、人物検出装置12が、ステップS1において検出した人物とは別の人物のエレベータ利用者領域22への進入を検出しない(ステップS21:No)場合、乗場呼び登録に関する制御動作を終了する。
【0031】
ステップS22において、視線検出装置16が、ステップS21において検出した人物の乗場呼び登録装置14への視線を検出する(ステップS22:Yes)。すると、エレベータ乗場呼び登録システム1は、人物検出装置12により、第1撮像装置11で撮像される画像に基づいて、ステップS21において検出した人物のエレベータ利用者領域22内での乗場呼び登録装置14への接近移動を検出したか否かを判定する(ステップS23)。一方で、ステップS22において、視線検出装置16が、ステップS21において検出した人物の乗場呼び登録装置14への視線を検出しない(ステップS22:No)場合、乗場呼び登録に関する制御動作を終了する。
【0032】
ステップS23において、人物検出装置12が、ステップS21において検出した人物のエレベータ利用者領域22内での乗場呼び登録装置14への接近移動を検出する(ステップS23:Yes)。すると、エレベータ乗場呼び登録システム1は、ステップS21において検出した人物が、エレベータ利用者であると判定し、報知装置13により、ステップS5またはステップS10で登録した方向(登録方向)とは反対方向の乗場呼びを報知する(ステップS24)。この後、エレベータ乗場呼び登録システム1は、乗場呼び登録装置14により、ステップS23において報知装置13により報知した方向の乗場呼びを、エレベータ制御装置17に登録し(ステップS25)、乗場呼び登録に関する制御動作を終了する。一方で、ステップS23において、人物検出装置12が、ステップS21において検出した人物のエレベータ利用者領域22内での乗場呼び登録装置14への接近移動を検出しない(ステップS23:No)場合、乗場呼び登録に関する制御動作を終了する。
【0033】
以上のように、実施形態2のエレベータ乗場呼び登録システム1によれば、エレベータ利用者領域22において、2人目以降の人物を検出した場合であっても、人物検出装置12と視線検出装置16とにより、エレベータ乗場5にいる別の人物の位置、動作及び視線に基づいて、登録されていない方向のエレベータ利用者であるか否かを判定することができる。このため、複数のエレベータ利用者がいる場合であっても、各エレベータ利用者は、乗場呼び登録装置14の上登録ボタン14a及び下登録ボタン14bを用いることなく、乗場呼び登録装置14によりエレベータ制御装置17に乗場呼び登録を行うことができ、エレベータ利用者の利便性を向上させることができる。
【0034】
〔実施形態3〕
次に、図4を参照して、実施形態3に係るエレベータ乗場呼び登録システム1について説明する。図4は、実施形態3のエレベータ乗場呼び登録システムのフローチャートである。なお、実施形態3では、実施形態2に基づいて説明するが、実施形態2と重複した記載を避けるべく、実施形態2と異なる部分について説明し、実施形態2と同様のものについては、同じ符号を付して説明する。なお、実施形態3の図4におけるステップS1からステップS10は、実施形態1の図2におけるステップS1からステップS10と同じである。また、実施形態3の図4におけるステップS21からステップS25は、実施形態2の図3におけるステップS21からステップS25と同じである。
【0035】
実施形態3のエレベータ乗場呼び登録システム1は、図1に示す実施形態1と同様の構成となっている。実施形態3のエレベータ乗場呼び登録システム1は、ステップS6の実行前に、下記する制御動作を実行している。
【0036】
エレベータ乗場呼び登録システム1は、ステップ3において、視線検出装置16が、ステップS1において検出した人物の乗場呼び登録装置14への視線を検出しない(ステップS3:No)場合、または、ステップS4において、人物検出装置12が、ステップS1において検出した人物のエレベータ利用者領域22内での停止を検出しない(ステップS4:No)場合、ステップS31を実行する。
【0037】
ステップS31において、エレベータ乗場呼び登録システム1は、人物検出装置12により、第1撮像装置11で撮像される画像に基づいて、ステップS1で検出した人物とは別の人物の報知装置認識領域21への進入を検出したか否かを判定する(ステップS31)。人物検出装置12が、別の人物の報知装置認識領域21への進入を検出する(ステップS31:Yes)。すると、エレベータ乗場呼び登録システム1は、報知装置13により、上方向の乗場呼びの報知を取り消す旨を案内し(ステップS32)、この後、ステップS6に進む。一方で、ステップS31において、人物検出装置12が、ステップS1で検出した人物とは別の人物の報知装置認識領域21への進入を検出していない(ステップS31:No)場合、ステップS32を実行せずに、ステップS6に進む。
【0038】
以上のように、実施形態3のエレベータ乗場呼び登録システム1によれば、ステップS1での乗場呼びの報知が変更されることを、報知装置認識領域21に進入した2人目以降の別の人物に案内することができる。つまり、2人目以降の別の人物に、上方向の乗場呼びの報知が無くなることを認識させることにより、上方向に行きたい2人目以降のエレベータ利用者は、速やかに次の行動を起こすことができる。
【0039】
〔実施形態4〕
次に、図5及び図6を参照して、実施形態4に係るエレベータ乗場呼び登録システム41について説明する。図5は、実施形態4のエレベータ乗場呼び登録システムの全体構成を示す図である。図6は、実施形態4のエレベータ乗場呼び登録システムのフローチャートである。なお、実施形態4では、実施形態2に基づいて説明するが、実施形態2と重複した記載を避けるべく、実施形態2と異なる部分について説明し、実施形態2と同様のものについては、同じ符号を付して説明する。なお、実施形態4の図6におけるステップS1からステップS10は、実施形態1の図2におけるステップS1からステップS10と同じである。また、実施形態4の図6におけるステップS21からステップS25は、実施形態2の図3におけるステップS21からステップS25と同じである。
【0040】
実施形態4のエレベータ乗場呼び登録システム41は、図5に示すように、図1に示す実施形態1の構成に加え、予測時間計測装置42を、さらに備えている。予測時間計測装置42は、エレベータ乗場5における各人物の報知装置認識領域21への到着時間(t1)と、各人物がエレベータ利用者として判定される判定時間(t2)とを予測する。予測時間計測装置42は、人物検出装置12に接続されると共に、エレベータ制御装置17に接続される。予測時間計測装置42は、人物検出装置12により検出した人物の移動速度に基づいて、到着時間と判定時間とを予測する。つまり、予測時間計測装置42は、人物の単位時間当たり移動距離を算出して移動速度を導出すると共に、人物の移動方向を特定する。そして、予測時間計測装置42は、人物の移動速度及び移動方向から、報知装置認識領域21に到達するまでの時間を到達時間として予測する。また、エレベータ利用者の判定は、人物の乗場呼び登録装置14への視線の検出と、エレベータ利用者領域22内における人物の動作の検出とに基づいて行われることから、予測時間計測装置42は、人物の移動速度及び移動方向から、エレベータ利用者領域22に到達するまでの時間と、エレベータ利用者領域22に到達してから人物が動作するまでの時間とを考慮して、判定時間を予測する。
【0041】
続いて、図6を参照し、エレベータ乗場呼び登録システム41による乗場呼び登録に関する制御動作について説明する。先ず、エレベータ乗場呼び登録システム41は、人物検出装置12により、第1撮像装置11で撮像される画像に基づいて、エレベータ乗場5の人物を検出したか否かを判定する(ステップS41)。人物検出装置12が、エレベータ乗場5の人物を検出する(ステップS41:Yes)と、予測時間計測装置42により、検出した人物全ての到着時間(t1)と判定時間(t2)とを予測する(ステップS42)。一方で、ステップS41において、人物検出装置12が、エレベータ乗場5の人物を検出しない場合には、再度ステップS41に進むことで、繰り返しステップS41を実行する。
【0042】
エレベータ乗場呼び登録システム41は、ステップS42の実行後、ステップS41において検出した人物を、判定時間(t2)が短い順に並べる。そして、エレベータ乗場呼び登録システム41は、判定時間の短い順から1人目の最短となる判定時間(t2)と、判定時間の短い順から2人目以降の最短となる到着時間(t1)とを比較する(ステップS43)。エレベータ乗場呼び登録システム41は、1人目の最短となる判定時間(t2)が、2人目以降の最短となる到着時間(t1)より短い(t1>t2)場合(ステップS43:Yes)、ステップS1に進むことで、乗場呼び登録に関する制御動作(システム動作)を実行する。一方で、エレベータ乗場呼び登録システム41は、1人目の最短となる判定時間(t2)が、2人目以降の最短となる到着時間(t1)以上となる(t1≦t2)場合(ステップS43:No)、ステップS1に進まずに、ステップS41に再び進むことから、乗場呼び登録に関する制御動作(システム動作)を実行しない。
【0043】
以上のように、実施形態4のエレベータ乗場呼び登録システム41によれば、所定の人物をエレベータ利用者と判定する前に、報知装置認識領域21に2人以上の人物がいると予測される場合、エレベータ乗場呼び登録システム41のシステム動作を実行しないようにする。このため、1人目のエレベータ利用者により上方向の乗場呼びの報知が取り消される場合であっても、2人目以降のエレベータ利用者が、上方向の乗場呼びの報知の取り消しに気付かずに、待ち続けることを抑制することができる。
【0044】
〔実施形態5〕
次に、図7及び図8を参照して、実施形態5に係るエレベータ乗場呼び登録システム51について説明する。図7は、実施形態5のエレベータ乗場呼び登録システムの全体構成を示す図である。図8は、実施形態5のエレベータ乗場呼び登録システムのフローチャートである。なお、実施形態5では、実施形態1に基づいて説明するが、実施形態1と重複した記載を避けるべく、実施形態1と異なる部分について説明し、実施形態1と同様のものについては、同じ符号を付して説明する。
【0045】
実施形態5のエレベータ乗場呼び登録システム51は、図7に示すように、図1に示す実施形態1の構成に加え、登録方向記憶装置52を、さらに備えている。登録方向記憶装置52は、所定のエレベータ乗場5において、乗場呼び登録装置14により、エレベータ制御装置17に登録された乗場呼びの方向を登録方向として記憶する。登録方向記憶装置52は、乗場呼び登録装置14に接続されると共に、エレベータ制御装置17に接続される。このため、登録方向記憶装置52には、乗場呼び登録装置14がエレベータ制御装置17に所定の方向の乗場呼びを登録するときの信号が入力されることから、この信号を保存することで、乗場呼びの登録方向を記憶し蓄積する。
【0046】
続いて、図8を参照し、エレベータ乗場呼び登録システム51による乗場呼び登録に関する制御動作について説明する。なお、以下の説明では、実施形態1の図2における乗場呼び登録に関する制御動作と異なるステップについてのみ説明する。具体的に、実施形態5では、図2のステップS2、S5、S6、S9、S10が、ステップS51、S52、S53、S54、S55となる。
【0047】
エレベータ乗場呼び登録システム51は、ステップS1において、人物検出装置12が、人物の報知装置認識領域21への進入を検出する(ステップS1:Yes)と、報知装置13により、登録方向記憶装置52に記憶された方向が多い方向の乗場呼びを報知する(ステップS51)。
【0048】
エレベータ乗場呼び登録システム51は、ステップS4において、人物検出装置12が、ステップS1において検出した人物のエレベータ利用者領域22内での停止を検出する(ステップS4:Yes)。すると、エレベータ乗場呼び登録システム51は、ステップS1において検出した人物が、S51で報知した方向(報知方向)のエレベータ利用者であると判定し、乗場呼び登録装置14により、ステップS51の報知方向の乗場呼びを、エレベータ制御装置17に登録し(ステップS52)、乗場呼び登録に関する制御動作を終了する。
【0049】
エレベータ乗場呼び登録システム51は、ステップS3からステップS53へ、また、ステップS4からステップS53へ進むと、報知装置13により、ステップS51における報知方向の乗場呼びの報知を取り消す(ステップS53)。
【0050】
エレベータ乗場呼び登録システム51は、ステップS8において、人物検出装置12が、ステップS1において検出した人物のエレベータ利用者領域22内での乗場呼び登録装置14への接近移動を検出する(ステップS8:Yes)。すると、エレベータ乗場呼び登録システム51は、ステップS1において検出した人物が、報知方向とは反対方向のエレベータ利用者であると判定し、報知装置13により、ステップS51で報知した報知方向とは反対方向の乗場呼びを報知する(ステップS54)。この後、エレベータ乗場呼び登録システム51は、乗場呼び登録装置14により、ステップS54において報知装置13により報知した方向の乗場呼びを、エレベータ制御装置17に登録し(ステップS55)、乗場呼び登録に関する制御動作を終了する。
【0051】
以上のように、実施形態5のエレベータ乗場呼び登録システム51によれば、登録方向記憶装置52に記憶された登録方向が多い方向を、報知方向として報知することができる。このため、乗場呼びの方向を、報知方向から反対方向にする制御動作を減らすことができるため、円滑な乗場呼び登録を行うことが可能となる。
【0052】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0053】
1 エレベータ乗場呼び登録システム、5 エレベータ乗場、6 エレベータ、11 第1撮像装置、12 人物検出装置、13 報知装置、14 乗場呼び登録装置、15 第2撮像装置、16 視線検出装置、17 エレベータ制御装置、21 報知装置認識領域、22 エレベータ利用者領域、41 エレベータ乗場呼び登録システム、42 予測時間計測装置、51 エレベータ乗場呼び登録システム、52 登録方向記憶装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8