特開2015-231906(P2015-231906A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-231906(P2015-231906A)
(43)【公開日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】エレベータのガイドレール固定装置
(51)【国際特許分類】
   B66B 7/02 20060101AFI20151201BHJP
【FI】
   B66B7/02 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-136136(P2014-136136)
(22)【出願日】2014年7月1日
(31)【優先権主張番号】特願2014-99947(P2014-99947)
(32)【優先日】2014年5月13日
(33)【優先権主張国】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000232955
【氏名又は名称】株式会社日立ビルシステム
(71)【出願人】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】特許業務法人 武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】難波 将司
(72)【発明者】
【氏名】金山 泰裕
(72)【発明者】
【氏名】大黒屋 篤
【テーマコード(参考)】
3F305
【Fターム(参考)】
3F305BD10
(57)【要約】
【課題】レール側固定金具と壁側固定金具との溶接代と、ガイドレールの位置調整代とを同時に容易に確保することができるエレベータのガイドレール固定装置の提供。
【解決手段】本発明は、昇降路壁1に固定される第1垂直部3a、及び第1垂直部3aに連設された第1水平部3bを有する壁側固定金具3と、壁側固定金具3の第1水平部3bに溶接される第2水平部7a、及び第2水平部7aに連設され、昇降体を案内するガイドレール6が取り付けられる第2垂直部7bを有するレール側固定金具7とを備えたエレベータのガイドレール固定装置において、壁側固定金具3の第1水平部3bのガイドレール側端部に設けられ、ガイドレール6の背面部6aの幅寸法よりも大きな幅寸法を有し、ガイドレール6側に突出する突出部3dと、突出部3dに設けられ、ガイドレール6の背面部6aの挿入が可能な凹部3eとを備えた構成にしてある。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
昇降路壁に固定される第1垂直部、及び前記第1垂直部に連設された第1水平部を有する壁側固定金具と、前記壁側固定金具の前記第1水平部に溶接される第2水平部、及び前記第2水平部に連設され、昇降体を案内するガイドレールが取り付けられる第2垂直部を有するレール側固定金具とを備えたエレベータのガイドレール固定装置において、
前記壁側固定金具の前記第1水平部の前記ガイドレール側端部に設けられ、前記ガイドレールの前記背面部の幅寸法よりも大きな幅寸法を有し、前記ガイドレール側に突出する突出部と、
前記突出部に設けられ、前記ガイドレールの前記背面部の挿入が可能な凹部とを備えたことを特徴とするエレベータのガイドレール固定装置。
【請求項2】
請求項1に記載のエレベータのガイドレール固定装置において、
前記レール側固定金具の前記第2水平部の長さ寸法と前記第2垂直部の長さ寸法を異ならせたことを特徴とするエレベータのガイドレール固定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、昇降体を形成する乗かごや釣合おもり等の走行を案内するガイドレールを昇降路壁に固定するエレベータのガイドレール固定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の従来技術として特許文献1に示されるものがある。図7は、この特許文献1に対応する平面図で、この図7に示すように従来技術は、昇降路壁10に固定される第1垂直部12a、及びこの第1垂直部12aに連設された第1水平部12bを有する壁側固定金具、すなわち壁側ブラケット12を備えている。また、この従来技術は、壁側ブラケット12の前述の第1水平部12bに溶接される第2水平部15a、及びこの第2水平部15aに連設され、乗かごや釣合おもり等の昇降体を案内する図示しないガイドレールが取り付けられる第2垂直部15bを有するレール側固定金具、すなわちレール側ブラケット15を備えている。
【0003】
レール側ブラケット15には切欠15cが形成されており、この切欠15cによってレールブラケット15に溶接部13が設けられる一対の溶接側端部15dが形成されている。
【0004】
この従来技術は、壁側ブラケット12が昇降路壁10に固定され、レール側ブラケット15が壁側ブラケット12に溶接され、レール側ブラケット15に図示しないガイドレールが取り付けられることにより、図示しないガイドレールは昇降路内において固定保持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭60−173565号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述した従来技術は、レール側ブラケット15の溶接側端部15dによって溶接部13を形成する溶接代を確保することができる。しかし、図示しないガイドレールの位置調整のために、レールブラケット15を同図7の右方向に動かそうとすると、前述した溶接代が短くなり、図示しないガイドレールの固定が不安定となる虞がある。
【0007】
このように前述した従来技術は、レール側ブラケット15すなわちレール側固定金具と、壁側ブラケット12すなわち壁側固定金具とを溶接する溶接代と、図示しないガイドレールの位置調整代とを同時に確保することが困難な問題があった。
【0008】
本発明は、前述した従来技術における実情からなされたもので、その目的は、レール側固定金具と壁側固定金具との溶接代と、ガイドレールの位置調整代とを同時に容易に確保することができるエレベータのガイドレール固定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために、本発明に係るエレベータのガイドレール固定装置は、昇降路壁に固定される第1垂直部、及び前記第1垂直部に連設された第1水平部を有する壁側固定金具と、前記壁側固定金具の前記第1水平部に溶接される第2水平部、及び前記第2水平部に連設され、昇降体を案内するガイドレールが取り付けられる第2垂直部を有するレール側固定金具とを備えたエレベータのガイドレール固定装置において、前記壁側固定金具の前記第1水平部の前記ガイドレール側端部に設けられ、前記ガイドレールの前記背面部の幅寸法よりも大きな幅寸法を有し、前記ガイドレール側に突出する突出部と、前記突出部に設けられ、前記ガイドレールの前記背面部の挿入が可能な凹部とを備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るエレベータのガイドレール固定装置によれば、レール側固定金具と壁側固定金具との溶接代と、ガイドレールの位置調整代とを同時に容易に確保することができる。これにより本発明は、ガイドレールを昇降路内に固定する固定作業の能率を従来に比べて向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】ガイドレールを昇降路壁に最も近い位置に固定したときの本発明に係るエレベータのガイドレール固定装置の一実施形態を示す平面図である。
図2図1に示す本実施形態の側面図である。
図3】本実施形態に備えられる壁側固定金具を示す図で、(a)図は平面図、(b)図は側面図である。
図4】本実施形態に備えられるレール側固定金具を示す図で(a)図は正面図、(b)図は側面図、(c)図は底面図である。
図5】ガイドレールを昇降路壁から最も離れた位置に固定したときの本実施形態を示す平面図である。
図6図5に示す本実施形態の側面図である。
図7】従来技術の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係るエレベータのガイドレール固定装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
図1,2に示すように、本実施形態に係るエレベータのガイドレール固定装置は、昇降路壁1にアンカボルト2によって固定される第1垂直部3a、及び第1垂直部3aに連設される第1水平部3bを有する壁側固定金具3を備えている。また本実施形態は、壁側固定金具3の第1水平部3bに溶接される第2水平部7a、及び第2水平部7aに連設され、昇降体を構成する乗かご、釣合おもり等を案内するガイドレール6がレールクリップ5によって取り付けられる第2垂直部7bを有するレール側固定金具7を備えている。
【0014】
本実施形態に備えられる壁側固定金具3は、図3に示すように、第1水平部3bのガイドレール6側端部に設けられ、ガイドレール6の背面部6aの幅寸法よりも大きな幅寸法を有し、乗かご8や昇降路内機器9と干渉しない範囲(図1参照)でガイドレール6側に突出する突出部3dを備えている。また、この壁側固定金具3は、図1に示す乗かご8や昇降路内機器9と干渉しないよう、同図3に示すように、突出部3dに設けられ、ガイドレール6の背面部6aの挿入が可能な凹部3eを備えている。第1垂直部3aには、前述したアンカボルト2が挿入されるボルト穴3cを形成してある。
【0015】
また、本実施形態に係るレール側固定金具7は、図4に示すように、第2水平部7aの長さ寸法と、第2垂直部7bの長さ寸法を異ならせてある。例えば、第2水平部7aの長さ寸法に比べて、第2垂直部7bの長さ寸法を長く設定してある。また、このレール側固定金具7の第2垂直部7bには、前述したレールクリップ5が挿入可能な穴部7cを形成してあり、第2水平部7aにも、前述したレールクリップ5が挿入可能な穴部7dを形成してある。
【0016】
図1,2に示すように、ガイドレール6を昇降路壁1に最も近い位置に固定した形態にあっては、レール側固定金具7の第2垂直部7bの穴部7cにレールクリップ5が挿入されることによってガイドレール6がレール側固定金具7に固定されている。
【0017】
図1,2に示すガイドレールの固定形態とは異なって、図5,6に示すように、ガイドレール6を昇降路壁1から最も離れた位置に固定した形態にあっては、図4に示したレール側固定金具7の図1,2に示した第2水平部7aが、第3垂直部7fとして活用され、図1,2に示したレール側固定金具7の第2垂直部7bが、第3水平部7eとして活用されている。したがって、レール側固定金具7の第3垂直部7fの穴部7dに挿入されたレールクリップ5によって、ガイドレール6は固定されている。
【0018】
例えば、図1,2に示す固定形態にレールブラケット6を固定する作業は、以下の手順で行われる。
【0019】
はじめに、壁側固定金具3を位置決めした状態で、この壁側固定金具3の第1垂直部3aのボルト穴3cにアンカボルト2を打ち込み、このアンカボルト2によって壁側固定金具3を昇降路壁1に固定する。
【0020】
次に、レール側固定金具7の穴部7cにレールクリップ5を挿入し、このレールクリップ5によってガイドレール6を把持させる。
【0021】
この状態において、レール側固定金具7を壁側固定金具3に対して、すなわち水平面内において、前後方向及び左右方向に動かしてガイドレール6の位置を調整する。このとき、ガイドレール6の背面部6aは壁側固定金具3の凹部3e内に挿入される。
【0022】
ガイドレール6の位置調整後、レール側固定金具7の第2水平部7aの両側端部と、壁側固定金具3の第1水平部3bとを溶接し、溶接部4を形成する。このようにしてガイドレール6は昇降路壁1に固定される。
【0023】
また、図5,6に示す固定形態にガイドレール6を固定する際には、レール側固定金具7の短尺となる第3垂直部7f(図1,2の第2水平部7a)にガイドレール6を取り付けた状態で、壁側固定金具3の第1水平部3b上に載置した第3水平部7e(図1,2の第2垂直部7b)を、水平面内の前後方向及び左右方向に動かしてガイドレール6の位置を調整する。このときガイドレール6の背面部6aは、壁側固定金具3の凹部3eから離脱した状態となる。
【0024】
ガイドレール6の位置調整後、レール側固定金具3の第1水平部3b、及び突出部3d上に位置する第3水平部7eの部分の両側部を溶接して、溶接部4を形成する。このようにしてガイドレール6は昇降路壁1に固定される。
【0025】
以上のように本実施形態によれば、ガイドレール6の固定に際して、前述したように、壁側固定金具3の第1水平部3b上、及びこの第1水平部3bのガイドレール6側端部に位置する突出部3d上に、レール側固定金具7の第2水平部7a、あるいは第3水平部7eを設置して、ガイドレール6の背面部6aが壁側固定金具3の凹部3e内を移動させるようにして、あるいは凹部3eから離脱させるようにして、ガイドレール6の位置調整を行い、位置調整後に、レール側固定金具7の図1,2に示す第2水平部7aと壁側固定金具3の第1水平部3bとを溶接し、あるいは図5,6に示す第3水平部7eと第1水平部3b及び突出部3dとを溶接するようにしてある。
【0026】
これにより本実施形態は、レール側固定金具7と壁側固定金具3との溶接代と、ガイドレール6の位置調整代とを同時に容易に確保することができ、ガイドレール6を昇降路内に固定する固定作業の能率を向上させることができる。
【0027】
また本実施形態は、図1,2に示す状態において、レール側固定金具7の第2水平部7aの長さ寸法に比べて第2垂直部7bの長さ寸法を長く設定したことから、図1,2に示すガイドレール6の固定状態とすることができるとともに、レール側固定金具7の配置形態を変更することにより、図5,6に示すガイドレール6の固定状態とすることができ、これによりガイドレール6の十分に長い位置調整代を確保することができる。
【0028】
なお、本実施形態の突出部3dは、ガイドレール6の背面部6aの幅寸法よりも大きな幅寸法を有していれば、その機能を果たすものである。即ち、凹部3e内にガイドレール6の背面部6aを位置させることができるものであれば、レール側固定金具7の幅寸法よりも突出部3dの幅寸法が小さくても、レール側固定金具7の裏面側で突出部3dとレール側固定金具7との間に溶接部4を形成できるためである。しかし、突出部3dの幅寸法をレール側固定金具7の幅寸法よりも大きな幅寸法を有するように形成すれば、レール側固定金具7の表面側で突出部3dとレール側固定金具7との間に溶接部4を形成する作業を行うことができるため、作業性が向上し、作業時間の短縮を図ることができ、以ってコストの低減が可能となる。
【符号の説明】
【0029】
1 昇降路壁
3 壁側固定金具
3a 第1垂直部
3b 第1水平部
3c ボルト穴
3d 突出部
3e 凹部
4 溶接部
6 ガイドレール
6a 背面部
7 レール側固定金具
7a 第2水平部
7b 第2垂直部
7e 第3水平部
7f 第3垂直部
8 乗かご
9 昇降路内機器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7