特開2015-232694(P2015-232694A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2015-232694カラーフィルタ、表示素子、赤色画素及び緑色画素
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-232694(P2015-232694A)
(43)【公開日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】カラーフィルタ、表示素子、赤色画素及び緑色画素
(51)【国際特許分類】
   G02B 5/20 20060101AFI20151201BHJP
   G02F 1/13357 20060101ALI20151201BHJP
   G02F 1/1335 20060101ALI20151201BHJP
   C09B 57/00 20060101ALI20151201BHJP
   C09B 47/04 20060101ALI20151201BHJP
【FI】
   G02B5/20 101
   G02F1/13357
   G02F1/1335 505
   C09B57/00 Z
   C09B47/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【全頁数】34
(21)【出願番号】特願2015-81800(P2015-81800)
(22)【出願日】2015年4月13日
(31)【優先権主張番号】特願2014-100032(P2014-100032)
(32)【優先日】2014年5月13日
(33)【優先権主張国】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000004178
【氏名又は名称】JSR株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120569
【弁理士】
【氏名又は名称】大阿久 敦子
(72)【発明者】
【氏名】柳 政完
(72)【発明者】
【氏名】綾部 真嗣
【テーマコード(参考)】
2H148
2H191
【Fターム(参考)】
2H148BD05
2H148BE13
2H148BE15
2H148BE16
2H148BF06
2H148BG03
2H148BH06
2H148BH07
2H191FA02Y
2H191FA05Y
2H191FA07Y
2H191FA38Z
2H191FA71Z
2H191FA83Z
2H191FA85Z
2H191FD04
2H191FD07
(57)【要約】
【課題】量子ドットを含む発光素子を光源に用いた表示素子に適した赤色画素、緑色画素及びカラーフィルタを提供し、表示素子を提供する。
【解決手段】赤色画素は、量子ドットを含む発光素子を光源とした場合のCIE表色系における色度座標が0.670≦x≦0.680であり、膜厚が3.0μm以下とする。緑色画素は、前記発光素子を光源とした場合のCIE表色系における色度座標が0.690≦y≦0.710であり、膜厚が3.0μm以下とする。前記赤色画素及び前記緑色画素の少なくとも一方を含むカラーフィルタを提供する。表示素子1は、前記の赤色画素9R及び前記の緑色画素9Gを含むカラーフィルタ9と、量子ドットを含む発光素子2とを用いて構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
量子ドットを含む発光素子を具備する表示素子に用いられるカラーフィルタであって、
前記量子ドットを含む発光素子を光源とした場合のCIE表色系における色度座標が0.670≦x≦0.680であり、膜厚が3.0μm以下である赤色画素、及び、前記量子ドットを含む発光素子を光源とした場合のCIE表色系における色度座標が0.690≦y≦0.710であり、膜厚が3.0μm以下である緑色画素
のうちの少なくとも一方を有するカラーフィルタ。
【請求項2】
前記赤色画素の膜厚が2.4μm以下である、請求項1に記載のカラーフィルタ。
【請求項3】
前記赤色画素がジケトピロロピロール骨格を有する顔料、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド166及びシアニン化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の赤色着色剤を含む、請求項1又は2に記載のカラーフィルタ。
【請求項4】
前記ジケトピロロピロール骨格を有する顔料がC.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド255、C.I.ピグメントレッド264及び下記式(1)で表される化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項3に記載のカラーフィルタ。
【化1】
【請求項5】
前記緑色画素の膜厚が2.4μm以下である、請求項1に記載のカラーフィルタ。
【請求項6】
前記緑色画素がハロゲン化銅フタロシアニン顔料及びハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料よりなる群から選ばれる少なくとも1種の緑色着色剤を含む、請求項1又は5に記載のカラーフィルタ。
【請求項7】
前記ハロゲン化銅フタロシアニン顔料がC.I.ピグメントグリーン7である、請求項6に記載のカラーフィルタ。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載のカラーフィルタと、量子ドットを含む発光素子とを具備する表示素子。
【請求項9】
量子ドットを含む発光素子を具備する表示素子に用いられる赤色画素であって、
前記量子ドットを含む発光素子を光源とした場合のCIE表色系における色度座標が0.670≦x≦0.680であり、膜厚が3.0μm以下である赤色画素。
【請求項10】
膜厚が2.4μm以下である、請求項9に記載の赤色画素。
【請求項11】
ジケトピロロピロール骨格を有する顔料、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド166及びシアニン化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の赤色着色剤を含む、請求項9又は10に記載の赤色画素。
【請求項12】
前記ジケトピロロピロール骨格を有する顔料がC.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド255、C.I.ピグメントレッド264及び下記式(1)で表される化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の赤色着色剤を含む、請求項11に記載の赤色画素。
【化2】
【請求項13】
量子ドットを含む発光素子を具備する表示素子に用いられる緑色画素であって、
前記量子ドットを含む発光素子を光源とした場合のCIE表色系における色度座標が0.690≦y≦0.710であり、膜厚が3.0μm以下である緑色画素。
【請求項14】
膜厚が2.4μm以下である、請求項13に記載の緑色画素。
【請求項15】
ハロゲン化銅フタロシアニン顔料及びハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料よりなる群から選ばれる少なくとも1種の緑色着色剤を含む、請求項13又は14に記載の緑色画素。
【請求項16】
前記ハロゲン化銅フタロシアニン顔料がC.I.ピグメントグリーン7である、請求項15に記載の緑色画素。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラーフィルタ、表示素子、赤色画素及び緑色画素に関わり、より詳しくは、赤色画素及び緑色画素の少なくとも一方を有するカラーフィルタ、当該カラーフィルタを具備する表示素子、並びに、カラーフィルタ用の赤色画素及び緑色画素に関する。
【背景技術】
【0002】
カラー液晶表示素子は、低消費電力、省スペース等の利点から、パーソナルコンピュータ(PC)のモニター、携帯電話のディスプレイ、ノート型PC、携帯情報端末、テレビ等の様々な用途で使用されている。
【0003】
カラー液晶表示素子に具備されているバックライトの光源としては、従来、冷陰極蛍光管(CCFL:Cold Cathode Fluorescent Lamp)が用いられてきたが、環境保護及び省エネルギーの観点から、白色LEDが注目されている。例えば特許文献1には、白色LEDを光源に用いた液晶表示装置に適したカラーフィルタとして、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントレッド254等を含有する赤色画素を備えるカラーフィルタ、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー185等を含有する緑色画素を備えるカラーフィルタが提案されている。また、特許文献2には、白色LEDを光源に用いた液晶表示装置に用いられるカラーフィルタとして、C.I.ピグメントレッド264、C.I.ピグメントレッド208等を含有する赤色画素を備えるカラーフィルタが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2007/102386号パンフレット
【特許文献2】特開2010−128310号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年では、更なる省エネルギー及び色再現域の拡大が期待できる材料として量子ドットが注目され、これを光源に用いることが検討されている。しかしながら、固体光源としての量子ドットとカラーフィルタとの適切な組み合わせはまだ報告されていない。
したがって、本発明の課題は、量子ドットを含む発光素子を光源に用いた表示素子に好適な赤色画素及び緑色画素を提供することにある。また、本発明の課題は、量子ドットを含む発光素子を光源に用いた表示素子に好適なカラーフィルタを提供することにある。また、本発明の課題は、当該カラーフィルタを具備する表示素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、鋭意検討の結果、カラーフィルタの赤色画素及び緑色画素を特定の態様とすることによって、上記課題を解決できることを見出した。
【0007】
即ち、本発明は、
量子ドットを含む発光素子を具備する表示素子に用いられるカラーフィルタであって、
前記量子ドットを含む発光素子を光源とした場合のCIE表色系における色度座標が0.670≦x≦0.680であり、膜厚が3.0μm以下である赤色画素、及び、前記量子ドットを含む発光素子を光源とした場合のCIE表色系における色度座標が0.690≦y≦0.710であり、膜厚が3.0μm以下である緑色画素
のうちの少なくとも一方を有するカラーフィルタを提供するものである。
【0008】
また、本発明は、
当該カラーフィルタと、量子ドットを含む発光素子とを具備する表示素子を提供するものである。
【0009】
更に、本発明は、
量子ドットを含む発光素子を具備する表示素子に用いられる赤色画素であって、
前記量子ドットを含む発光素子を光源とした場合のCIE表色系における色度座標が0.670≦x≦0.680であり、膜厚が3.0μm以下である赤色画素を提供するものである。
【0010】
更に、本発明は、
量子ドットを含む発光素子を具備する表示素子に用いられる緑色画素であって、
前記量子ドットを含む発光素子を光源とした場合のCIE表色系における色度座標が0.690≦y≦0.710であり、膜厚が3.0μm以下である緑色画素を提供するものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の赤色画素、緑色画素は色鮮やかな色相を表示することができる。
【0012】
したがって、本発明の赤色画素及び緑色画素を有するカラーフィルタは、表示素子の作製に極めて好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の表示素子の第一例を概略的に示す断面図である。
図2】本発明の表示素子の第二例を概略的に示す断面図である。
図3】本発明の表示素子の第三例を概略的に示す断面図である。
図4】光源の発光スペクトルである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0015】
カラーフィルタ
本発明のカラーフィルタは、後述する本発明の赤色画素、及び、本発明の緑色画素の少なくとも一方を有する。
以下、カラーフィルタを構成する各色画素について説明する。
【0016】
−赤色画素−
本発明の赤色画素は、膜厚が3.0μm以下であることを要する。これにより、本発明の表示素子の薄膜化が可能となる。赤色画素の膜厚は、2.9μm以下であることが好ましく、2.7μm以下がより好ましく、2.5μm以下が更に好ましく、2.4μm以下が特に好ましい。
【0017】
また、本発明の赤色画素は、量子ドットを含む発光素子を光源とした場合のCIE表色系における色度座標が0.670≦x≦0.680であることを要する。量子ドットを含む発光素子については、後述の表示素子の項で詳述する。
【0018】
本発明の赤色画素は、赤色着色剤、バインダー樹脂、重合性化合物等を含有する公知の赤色着色組成物を用いて形成することができる。
【0019】
赤色着色剤としては特に限定されることなく、色彩や材質を適宜選択することができるが、カラーフィルタには高い色純度、輝度、コントラスト等が求められることから、赤色着色剤として顔料及び染料から選ばれる少なくとも1種が好ましく、特に有機顔料、有機染料が好ましい。
【0020】
有機顔料としては、例えば、カラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists 社発行)においてピグメントに分類されている化合物、即ち、下記のようなカラーインデックス(C.I.)番号が付されているものを挙げることができる。
【0021】
C.I.ピグメントレッド1、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド17、C.I.ピグメントレッド31、C.I.ピグメントレッド32、C.I.ピグメントレッド41、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド48:2、C.I.ピグメントレッド48:3、C.I.ピグメントレッド48:4、C.I.ピグメントレッド48:5、C.I.ピグメントレッド49、C.I.ピグメントレッド49:1、C.I.ピグメントレッド49:2、C.I.ピグメントレッド49:3、C.I.ピグメントレッド52:1、C.I.ピグメントレッド52:2、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド54、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド58、C.I.ピグメントレッド58:1、C.I.ピグメントレッド58:2、C.I.ピグメントレッド58:3、C.I.ピグメントレッド58:4、C.I.ピグメントレッド60:1、C.I.ピグメントレッド63、C.I.ピグメントレッド63:1、C.I.ピグメントレッド63:2、C.I.ピグメントレッド63:3、C.I.ピグメントレッド64:1、C.I.ピグメントレッド68、C.I.ピグメントレッド81、C.I.ピグメントレッド81:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド168、C.I.ピグメントレッド170、C.I.ピグメントレッド171、C.I.ピグメントレッド175、C.I.ピグメントレッド176、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントレッド180、C.I.ピグメントレッド185、C.I.ピグメントレッド187、C.I.ピグメントレッド200、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド206、C.I.ピグメントレッド207、C.I.ピグメントレッド209、C.I.ピグメントレッド214、C.I.ピグメントレッド220、C.I.ピグメントレッド221、C.I.ピグメントレッド224、C.I.ピグメントレッド237、C.I.ピグメントレッド239、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド243、C.I.ピグメントレッド247、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド255、C.I.ピグメントレッド262、C.I.ピグメントレッド264、C.I.ピグメントレッド272。
【0022】
有機染料としては、例えば、キサンテン化合物、トリアリールメタン化合物、シアニン化合物、アントラキノン化合物、ジピロメテン化合物等を挙げることができる。具体的には、カラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists 社発行)においてダイ(Dye)に分類されている化合物の他、キサンテン化合物としては特開2010−032999号公報、特開2010−254964号公報、特開2010−254965号公報、特開2013−011869号公報、特開2013−050693号公報、特開2013−116956号公報、特開2013−116957号公報、特開2013−210621号公報に記載の化合物、トリアリールメタン化合物としては特開2011−070171号公報、国際公開第2011/152379号パンフレット、特開2012−017425号公報、国際公開第2012/036085号パンフレット、国際公開第2012/053201号パンフレット等に記載の化合物、シアニン化合物としては特開2009−235392号公報、韓国特許公開第2011−0079198号公報、特開2013−173850号公報等に記載の化合物、アントラキノン化合物としては特開2008−015530号公報、特開2013−210621号公報等に記載の化合物、ジピロメテン化合物としては特開2008−083416号公報、特開2011−174036号公報、特開2012−041330号公報、特開2012−077026号公報、特開2012−140586号公報、特開2012−177037号公報等に記載の化合物を例示することができる。
【0023】
中でも、本発明の赤色画素は、赤色着色剤としてジケトピロロピロール骨格を有する顔料、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド166及びシアニン化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことが、当該赤色画素の薄膜化を可能にする点から好ましい。より好ましくは、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド166、シアニン化合物であり、更に好ましくはC.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド166である。当該赤色画素の輝度の観点からはC.I.ピグメントレッド242が特に好ましく、コントラスト及び膜厚の観点からはC.I.ピグメントレッド166が特に好ましい。
また、ジケトピロロピロール骨格を有する顔料としては、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド255、C.I.ピグメントレッド264の他、下記式(1)で表される化合物を用いることができ、中でもC.I.ピグメントレッド254、下記式(1)で表される化合物が好ましい。
【0024】
【化1】
【0025】
赤色画素は、赤色着色剤以外の他の着色剤を含んでいても良く、特に黄色着色剤を含むことが好ましい。
黄色顔料としては、
C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー20、C.I.ピグメントイエロー24、C.I.ピグメントイエロー31、C.I.ピグメントイエロー55、C.I.ピグメントイエロー61、C.I.ピグメントイエロー61:1、C.I.ピグメントイエロー62、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー100、C.I.ピグメントイエロー104、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー129、C.I.ピグメントイエロー133、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー153、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー166、C.I.ピグメントイエロー168、C.I.ピグメントイエロー169、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー183、C.I.ピグメントイエロー185、C.I.ピグメントイエロー191、C.I.ピグメントイエロー191:1、C.I.ピグメントイエロー206、C.I.ピグメントイエロー209、C.I.ピグメントイエロー209:1、C.I.ピグメントイエロー211、C.I.ピグメントイエロー212、C.I.ピグメントイエロー215等の黄色顔料を挙げることができる。
【0026】
また、黄色染料としては、アントラキノン化合物、アゾ化合物、アゾメチン化合物、キノフタロン化合物等を挙げることができる。具体的には、カラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists 社発行)においてダイ(Dye)に分類されている化合物の他、アゾ化合物としては特開2007−041050号公報、特開2007−041076号公報、特開2007−308643号公報、特開2009−067748号公報、特開2010−150416号公報、特開2010−152159号公報、特開2010−152160号公報、特開2010−170073号公報、特開2010−170074号公報、特開2011−016974号公報、特開2011−074270号公報、特開2012−062461号公報、国際公開WO第2012/039361号パンフレット等に記載の化合物、アゾメチン化合物としては特開2005−189802号公報、特開2006−058700号公報に記載の化合物、キノフタロン化合物としては特開2006−126651号公報、特開2006−126649号公報、特開2006−133508号公報、特開2010−250291号公報、特開2013−209614号公報等に記載の化合物を例示することができる。アントラキノン化合物としては前述と同様のものを挙げることができる。
中でも、黄色着色剤としてはC.I.ピグメントイエロー129、C.I.ピグメントイエロー150が好ましい。
【0027】
赤色画素の形成に用いられる赤色着色組成物においては、薄膜であっても輝度が高く色純度に優れる赤色画素を形成する点から、着色剤の含有割合は通常、着色組成物の固形分中に5〜70質量%であり、好ましくは10〜60質量%、更に好ましくは20〜50質量%、特に好ましくは30〜50質量%である。ここで固形分とは、後述する溶媒以外の成分である。
【0028】
赤色着色剤及び黄色着色剤以外の着色剤、並びにバインダー樹脂や重合性化合物等の、赤色の着色組成物を構成する他の成分については後述する。
【0029】
−緑色画素−
本発明の緑色画素は、膜厚が3.0μm以下であることを要する。これにより、本発明の表示素子の薄膜化が可能となる。緑色画素の膜厚は、2.9μm以下であることが好ましく、2.7μm以下がより好ましく、2.5μm以下が更に好ましく、2.4μm以下が特に好ましい。
【0030】
また、本発明の緑色画素は、量子ドットを含む発光素子を光源とした場合のCIE表色系における色度座標が0.690≦y≦0.710であることを要する。量子ドットを含む発光素子については、後述の表示素子の項で詳述する。
【0031】
本発明の緑色画素は、緑色着色剤、バインダー樹脂、重合性化合物等を含有する公知の緑色着色組成物を用いて形成することができる。
緑色着色剤としては特に限定されることなく、色彩や材質を適宜選択することができるが、カラーフィルタには高い色純度、輝度、コントラスト等が求められることから、緑色着色剤として顔料及び染料から選ばれる少なくとも1種が好ましく、特に有機顔料、有機染料が好ましい。
【0032】
有機顔料としては、例えば、C.I.ピグメントグリーン1、C.I.ピグメントグリーン4、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントグリーン58、C.I.ピグメントグリーン59を挙げることができる。
【0033】
また緑色染料としては、フタロシアニン化合物等を挙げることができる。具体的には、カラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists 社発行)においてダイ(Dye)に分類されている化合物の他、特開2013−181141号公報、特開2013−181142号公報等に記載の化合物を例示することができる。
【0034】
中でも、本発明の緑色画素は、緑色着色剤としてハロゲン化銅フタロシアニン顔料及びハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましく、特に、ハロゲン化銅フタロシアニン顔料を含むことが、当該緑色画素の薄膜化を可能にする点から好ましい。ハロゲン化銅フタロシアニン顔料としては、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36を用いることができ、中でもC.I.ピグメントグリーン7が好ましい。
【0035】
緑色画素は、緑色着色剤以外の他の着色剤を含んでいても良く、特に黄色着色剤を含むことが好ましい。
黄色顔料及び黄色染料としては、前述と同様のものを挙げることができる。
中でも、黄色着色剤としてはC.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185が好ましい。緑色画素の輝度の観点からはC.I.ピグメントイエロー180がより好ましい。一方、膜厚の観点からはC.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー185等のイソインドリン顔料が好ましく、C.I.ピグメントイエロー185がより好ましい。
【0036】
緑色画素の形成に用いられる緑色着色組成物においては、薄膜であっても輝度が高く色純度に優れる緑色画素を形成する点から、着色剤の含有割合は通常、着色組成物の固形分中に5〜70質量%、好ましくは10〜60質量%、更に好ましくは20〜50質量%であり、特に好ましくは30〜50質量%である。
【0037】
緑色着色剤及び黄色着色剤以外の着色剤、並びにバインダー樹脂や重合性化合物等の、緑色の着色組成物を構成する他の成分については後述する。
【0038】
−青色画素−
本発明のカラーフィルタは、通常、更に青色画素を有する。
青色画素の膜厚には特に制限は無いが、カラーフィルタ及び表示素子の薄膜化の観点から、青色画素の膜厚は、3.0μm以下であることが好ましく、2.8μm以下がより好ましく、2.7μm以下が更に好ましく、2.6μm以下が特に好ましい。
【0039】
青色画素は、青色着色剤及び紫色着色剤よりなる群から選ばれる少なくとも1種の着色剤、バインダー樹脂、重合性化合物等を含有する、公知の青色着色組成物を用いて形成することができる。
着色剤としては特に限定されることなく、色彩や材質を適宜選択することができるが、カラーフィルタには高い色純度、輝度、コントラスト等が求められることから、着色剤として顔料及び染料から選ばれる少なくとも1種が好ましく、特に有機顔料、有機染料が好ましい。
【0040】
有機顔料としては、例えば、
C.I.ピグメントブルー1、C.I.ピグメントブルー2、C.I.ピグメントブルー3、C.I.ピグメントブルー9、C.I.ピグメントブルー10、C.I.ピグメントブルー14、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー17:1、C.I.ピグメントブルー24、C.I.ピグメントブルー24:1、C.I.ピグメントブルー56、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー61、C.I.ピグメントブルー62、C.I.ピグメントブルー80等の青色顔料;
C.I.ピグメントバイオレット1、C.I.ピグメントバイオレット2、C.I.ピグメントバイオレット3、C.I.ピグメントバイオレット3:1、C.I.ピグメントバイオレット3:3、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット27、C.I.ピグメントバイオレット29、C.I.ピグメントバイオレット32、C.I.ピグメントバイオレット36、C.I.ピグメントバイオレット38、C.I.ピグメントバイオレット39等の紫色顔料;
を挙げることができる。
【0041】
有機染料としては、例えば、キサンテン化合物、トリアリールメタン化合物、シアニン化合物等を挙げることができる。具体的には、前述と同様のものを例示することができる。
【0042】
中でも、着色剤としてC.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントバイオレット23を含むことが、カラーフィルタの薄膜化を可能にする点から好ましく、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントブルー16がより好ましい。
【0043】
青色画素の形成に用いられる青色着色組成物においては、輝度が高く色純度に優れる青色画素を形成する点から、着色剤の含有割合は通常、着色組成物の固形分中に5〜70質量%、好ましくは10〜50質量%、更に好ましくは15〜40質量%であり、特に好ましくは15〜30質量%である。
【0044】
青色画素は、青色着色剤及び紫色着色剤以外の他の着色剤を含んでいても良い。このような他の着色剤、並びにバインダー樹脂や重合性化合物等の、青色の着色組成物を構成する他の成分について、以下に説明する。
【0045】
−着色剤−
赤色画素、緑色画素及び青色画素が含んでいても良い、前記赤色着色剤、黄色着色剤、緑色着色剤、青色着色剤以外の着色剤として、
C.I.ピグメントオレンジ5、C.I.ピグメントオレンジ13、C.I.ピグメントオレンジ14、C.I.ピグメントオレンジ24、C.I.ピグメントオレンジ34、C.I.ピグメントオレンジ36、C.I.ピグメントオレンジ38、C.I.ピグメントオレンジ40、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントオレンジ46、C.I.ピグメントオレンジ49、C.I.ピグメントオレンジ61、C.I.ピグメントオレンジ64、C.I.ピグメントオレンジ68、C.I.ピグメントオレンジ70、C.I.ピグメントオレンジ71、C.I.ピグメントオレンジ72、C.I.ピグメントオレンジ73、C.I.ピグメントオレンジ74;
C.I.ピグメントブラウン23、C.I.ピグメントブラウン25;
C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメントブラック7の他、特開2001−081348号公報、特開2010−026334号公報、特開2010−191304号公報、特開2010−237384号公報、特開2010−237569号公報、特開2011−006602号公報、特開2011−145346号公報等に記載のレーキ顔料を挙げることができる。
【0046】
本発明においては、顔料を、再結晶法、再沈殿法、溶剤洗浄法、昇華法、真空加熱法又はこれらの組み合わせにより精製して使用することもできる。また、顔料は、所望により、その粒子表面を樹脂で改質して使用してもよい。顔料の粒子表面を改質する樹脂としては、例えば、特開2001−108817号公報に記載のビヒクル樹脂、又は市販の各種の顔料分散用の樹脂が挙げられる。カーボンブラック表面の樹脂被覆方法としては、例えば、特開平9−71733号公報、特開平9−95625号公報、特開平9−124969号公報等に記載の方法を採用することができる。また、有機顔料は、いわゆるソルトミリングにより、一次粒子を微細化して使用することが好ましい。ソルトミリングの方法としては、例えば、特開平8−179111号公報に開示されている方法を採用することができる。
【0047】
また、本発明においては、顔料とともに、更に公知の分散剤及び分散助剤を含有せしめることもできる。公知の分散剤としては、例えば、ウレタン系分散剤、ポリエチレンイミン系分散剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系分散剤、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系分散剤、ポリエチレングリコールジエステル系分散剤、ソルビタン脂肪酸エステル系分散剤、ポリエステル系分散剤、アクリル系分散剤等が挙げられ、また、分散助剤としては顔料誘導体等を挙げることができる。
【0048】
このような分散剤は商業的に入手することができ、例えば、アクリル系分散剤として、Disperbyk−2000、Disperbyk−2001、BYK−LPN6919、BYK−LPN21116(以上、ビックケミー(BYK)社製)等、ウレタン系分散剤として、Disperbyk−161、Disperbyk−162、Disperbyk−165、Disperbyk−167、Disperbyk−170、Disperbyk−182(以上、ビックケミー(BYK)社製)、ソルスパース76500(ルーブリゾール株式会社製)等、ポリエチレンイミン系分散剤として、ソルスパース24000(ルーブリゾール株式会社製)等、ポリエステル系分散剤として、アジスパーPB821、アジスパーPB822、アジスパーPB880、アジスパーPB881(以上、味の素ファインテクノ株式会社製)等を、それぞれ挙げることができる。この他、BYK−LPN21324(ビックケミー(BYK)社製)を用いることもできる。
【0049】
また、上記顔料誘導体としては、具体的には、銅フタロシアニン、ジケトピロロピロール、キノフタロンのスルホン酸誘導体等を挙げることができる。
【0050】
−バインダー樹脂−
赤色、緑色及び青色の着色組成物を構成するバインダー樹脂としては、特に限定されるものではないが、カルボキシル基、フェノール性水酸基等の酸性官能基を有する樹脂であることが好ましい。中でも、カルボキシル基を有する重合体(以下、「カルボキシル基含有重合体」とも称する。)が好ましく、例えば、1個以上のカルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体(以下、「不飽和単量体(b1)」とも称する。)と他の共重合可能なエチレン性不飽和単量体(以下、「不飽和単量体(b2)」とも称する。)との共重合体を挙げることができる。
【0051】
上記不飽和単量体(b1)としては、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、p−ビニル安息香酸等を挙げることができる。
これらの不飽和単量体(b1)は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
【0052】
また、上記不飽和単量体(b2)としては、例えば、
N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドの如きN−位置換マレイミド;
スチレン、α−メチルスチレン、p−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、アセナフチレンの如き芳香族ビニル化合物;
【0053】
メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(重合度2〜10)メチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(重合度2〜10)メチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(重合度2〜10)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(重合度2〜10)モノ(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールのエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3−〔(メタ)アクリロイルオキシメチル〕オキセタン、3−〔(メタ)アクリロイルオキシメチル〕−3−エチルオキセタンの如き(メタ)アクリル酸エステル;
【0054】
シクロヘキシルビニルエーテル、イソボルニルビニルエーテル、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルビニルエーテル、ペンタシクロペンタデカニルビニルエーテル、3−(ビニルオキシメチル)−3−エチルオキセタンの如きビニルエーテル;
ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ−n−ブチル(メタ)アクリレート、ポリシロキサンの如き重合体分子鎖の末端にモノ(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー等を挙げることができる。
これらの不飽和単量体(b2)は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
【0055】
不飽和単量体(b1)と不飽和単量体(b2)の共重合体において、該共重合体中の不飽和単量体(b1)の共重合割合は、好ましくは5〜50質量%、更に好ましくは10〜40質量%である。このような範囲で不飽和単量体(b1)を共重合させることにより、アルカリ現像性及び保存安定性に優れた着色組成物を得ることができる。
【0056】
不飽和単量体(b1)と不飽和単量体(b2)の共重合体の具体例としては、例えば、特開平7−140654号公報、特開平8−259876号公報、特開平10−31308号公報、特開平10−300922号公報、特開平11−174224号公報、特開平11−258415号公報、特開2000−56118号公報、特開2004−101728号公報等に開示されている共重合体を挙げることができる。
【0057】
また、本発明においては、例えば、特開平5−19467号公報、特開平6−230212号公報、特開平7−207211号公報、特開平9−325494号公報、特開平11−140144号公報、特開2008−181095号公報等に開示されているように、側鎖に(メタ)アクリロイル基等の重合性不飽和結合を有するカルボキシル基含有重合体を、バインダー樹脂として使用することもできる。
【0058】
本発明におけるバインダー樹脂は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPCと略す。)(溶出溶媒:テトラヒドロフラン)で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が、通常1,000〜100,000、好ましくは3,000〜50,000である。このような態様とすることで、被膜の残膜率、パターン形状、耐熱性、電気特性、解像度がより一層高められ、また、塗布時の乾燥異物の発生を高水準で抑制することができる。
【0059】
また、本発明におけるバインダー樹脂の重量平均分子量(Mw)と、数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は、好ましくは1.0〜5.0、より好ましくは1.0〜3.0である。尚、ここでいう、Mnは、GPC(溶出溶媒:テトラヒドロフラン)で測定したポリスチレン換算の数平均分子量をいう。
【0060】
本発明におけるバインダー樹脂は、公知の方法により製造することができるが、例えば、特開2003−222717号公報、特開2006−259680号公報、国際公開第2007/029871号パンフレット等に開示されている方法により、その構造やMw、Mw/Mnを制御することもできる。
【0061】
本発明において、バインダー樹脂は単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
【0062】
本発明において、バインダー樹脂の含有量は、着色剤100質量部に対して、通常10〜1,000質量部、好ましくは20〜500質量部、より好ましくは30〜200質量部である。このような態様とすることで、着色力及び輝度のより一層の向上に加え、アルカリ現像性、着色組成物の保存安定性、パターン形状、色度特性を高めることができる。
【0063】
−重合性化合物−
赤色、緑色及び青色の着色組成物を構成する重合性化合物とは、2個以上の重合可能な基を有する化合物をいう。重合可能な基としては、例えば、エチレン性不飽和基、オキシラニル基、オキセタニル基、N−アルコキシメチルアミノ基等を挙げることができる。本発明において、重合性化合物としては、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物、又は2個以上のN−アルコキシメチルアミノ基を有する化合物が好ましい。
【0064】
2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の具体例としては、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と(メタ)アクリル酸を反応させて得られる多官能(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性された多官能(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド変性された多官能(メタ)アクリレート、水酸基を有する(メタ)アクリレートと多官能イソシアネートを反応させて得られる多官能ウレタン(メタ)アクリレート、水酸基を有する(メタ)アクリレートと酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基を有する多官能(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
【0065】
ここで、脂肪族ポリヒドロキシ化合物としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールの如き2価の脂肪族ポリヒドロキシ化合物;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールの如き3価以上の脂肪族ポリヒドロキシ化合物を挙げることができる。上記水酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、グリセロールジメタクリレート等を挙げることができる。上記多官能イソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等を挙げることができる。酸無水物としては、例えば、無水こはく酸、無水マレイン酸、無水グルタル酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸の如き二塩基酸の無水物、無水ピロメリット酸、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物の如き四塩基酸二無水物を挙げることができる。
【0066】
また、カプロラクトン変性された多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、特開平11−44955号公報の段落〔0015〕〜〔0018〕に記載されている化合物を挙げることができる。上記アルキレンオキサイド変性された多官能(メタ)アクリレートとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種により変性されたビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種により変性されたイソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種により変性されたトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種により変性されたペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種により変性されたペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種により変性されたジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種により変性されたジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
【0067】
また、2個以上のN−アルコキシメチルアミノ基を有する化合物としては、例えば、メラミン構造、ベンゾグアナミン構造、ウレア構造を有する化合物等を挙げることができる。尚、メラミン構造、ベンゾグアナミン構造とは、1以上のトリアジン環又はフェニル置換トリアジン環を基本骨格として有する化学構造をいい、メラミン、ベンゾグアナミン又はそれらの縮合物をも含む概念である。2個以上のN−アルコキシメチルアミノ基を有する化合物の具体例としては、N,N,N’,N’,N’’,N’’−ヘキサ(アルコキシメチル)メラミン、N,N,N’,N’−テトラ(アルコキシメチル)ベンゾグアナミン、N,N,N’,N’−テトラ(アルコキシメチル)グリコールウリル等を挙げることができる。
【0068】
これらの重合性化合物のうち、3価以上の脂肪族ポリヒドロキシ化合物と(メタ)アクリル酸を反応させて得られる多官能(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性された多官能(メタ)アクリレート、多官能ウレタン(メタ)アクリレート、カルボキシル基を有する多官能(メタ)アクリレート、N,N,N’,N’,N’’,N’’−ヘキサ(アルコキシメチル)メラミン、N,N,N’,N’−テトラ(アルコキシメチル)ベンゾグアナミンが好ましい。3価以上の脂肪族ポリヒドロキシ化合物と(メタ)アクリル酸を反応させて得られる多官能(メタ)アクリレートの中では、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが、カルボキシル基を有する多官能(メタ)アクリレートの中では、ペンタエリスリトールトリアクリレートと無水こはく酸を反応させて得られる化合物、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートと無水こはく酸を反応させて得られる化合物が、着色層の強度が高く、着色層の表面平滑性に優れ、かつ未露光部の基板上及び遮光層上に地汚れ、膜残り等を発生し難い点で特に好ましい。
本発明において、重合性化合物は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
【0069】
本発明における重合性化合物の含有量は、着色剤100質量部に対して、10〜1,000質量部が好ましく、20〜500質量部がより好ましく、30〜200質量部が好ましい。このような態様とすることで、硬化性、アルカリ現像性がより高められ、着色力及び輝度のより一層の向上に加え、未露光部の基板上あるいは遮光層上に地汚れ、膜残り等の発生を高水準で抑制することができる。
【0070】
−光重合開始剤−
赤色、緑色及び青色の着色組成物には、光重合開始剤を含有せしめることができる。これにより、着色組成物に感放射線性を付与することができる。本発明に用いる光重合開始剤は、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等の放射線の露光により、上記重合性化合物の重合を開始しうる活性種を発生する化合物である。
【0071】
このような光重合開始剤としては、例えば、チオキサントン化合物、アセトフェノン化合物、ビイミダゾール化合物、トリアジン化合物、O−アシルオキシム化合物、オニウム塩化合物、ベンゾイン化合物、ベンゾフェノン化合物、α−ジケトン化合物、多核キノン化合物、ジアゾ化合物、イミドスルホナート化合物等を挙げることができる。
【0072】
本発明において、光重合開始剤は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。光重合開始剤としては、チオキサントン化合物、アセトフェノン化合物、ビイミダゾール化合物、トリアジン化合物、O−アシルオキシム化合物の群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
【0073】
本発明における好ましい光重合開始剤のうち、チオキサントン化合物の具体例としては、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等を挙げることができる。
【0074】
また、上記アセトフェノン化合物の具体例としては、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、2−(4−メチルベンジル)−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン等を挙げることができる。
【0075】
また、上記ビイミダゾール化合物の具体例としては、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール等を挙げることができる。
【0076】
尚、光重合開始剤としてビイミダゾール化合物を用いる場合、水素供与体を併用することが、感度を改良することができる点で好ましい。ここでいう「水素供与体」とは、露光によりビイミダゾール化合物から発生したラジカルに対して、水素原子を供与することができる化合物を意味する。水素供与体としては、例えば、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール等のメルカプタン水素供与体、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のアミン水素供与体を挙げることができる。本発明において、水素供与体は、単独で又は2種以上を混合して使用することができるが、1種以上のメルカプタン水素供与体と1種以上のアミン水素供与体とを組み合わせて使用することが、さらに感度を改良することができる点で好ましい。
【0077】
また、上記トリアジン化合物の具体例としては、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔2−(フラン−2−イル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−n−ブトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のハロメチル基を有するトリアジン化合物を挙げることができる。
【0078】
また、O−アシルオキシム化合物の具体例としては、1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)フェニル〕−,2−(O−ベンゾイルオキシム)、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)、エタノン,1−〔9−エチル−6−(2−メチル−4−テトラヒドロフラニルメトキシベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−,1−(O−アセチルオキシム)、エタノン,1−〔9−エチル−6−{2−メチル−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラニル)メトキシベンゾイル}−9H−カルバゾール−3−イル〕−,1−(O−アセチルオキシム)等を挙げることができる。O−アシルオキシム化合物の市販品としては、NCI−831、NCI−930(以上、株式会社ADEKA社製)、DFI−020、DFI−091(以上、ダイトーケミックス株式会社製)等を使用することもできる。
【0079】
本発明において、アセトフェノン化合物等のビイミダゾール化合物以外の光重合開始剤を用いる場合には、増感剤を併用することもできる。このような増感剤としては、例えば、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−ジエチルアミノアセトフェノン、4−ジメチルアミノプロピオフェノン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、2,5−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロヘキサノン、7−ジエチルアミノ−3−(4−ジエチルアミノベンゾイル)クマリン、4−(ジエチルアミノ)カルコン等を挙げることができる。
【0080】
本発明において、光重合開始剤の含有量は、重合性化合物100質量部に対して、0.01〜120質量部が好ましく、1〜100質量部がより好ましく、5〜50質量部が更に好ましい。このような態様とすることで、硬化性、被膜特性がより高められ、着色力、輝度をより一層向上させることができる。
【0081】
−溶媒−
赤色、緑色及び青色の着色組成物は通常、溶媒を配合して液状組成物として調製される。溶媒としては、着色組成物を構成する成分を分散又は溶解し、かつこれらの成分と反応せず、適度の揮発性を有するものである限り、適宜に選択して使用することができる。
【0082】
このような溶媒のうち、例えば、
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル類;
【0083】
乳酸メチル、乳酸エチル等の乳酸アルキルエステル類;
メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパノール、イソブタノール、t−ブタノール、オクタノール、2−エチルヘキサノール、シクロヘキサノール等の(シクロ)アルキルアルコール類;
ジアセトンアルコール等のケトアルコール類;
【0084】
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の他のエーテル類;
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等のケトン類;
【0085】
プロピレングリコールジアセテート、1,3−ブチレングリコールジアセテート、1,6−ヘキサンジオールジアセテート等のジアセテート類;
3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート等のアルコキシカルボン酸エステル類;
酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、ぎ酸n−アミル、酢酸i−アミル、プロピオン酸n−ブチル、酪酸エチル、酪酸n−プロピル、酪酸i−プロピル、酪酸n−ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸n−プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸エチル等の他のエステル類;
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド又はラクタム類
等を挙げることができる。
【0086】
これらの溶媒のうち、溶解性、顔料分散性、塗布性等の観点から、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル類、乳酸アルキルエステル類、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、他のエーテル類、ケトン類、ジアセテート類、アルコキシカルボン酸エステル類、他のエステル類が好ましく、特にプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、1,3−ブチレングリコールジアセテート、1,6−ヘキサンジオールジアセテート、乳酸エチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、ぎ酸n−アミル、酢酸i−アミル、プロピオン酸n−ブチル、酪酸エチル、酪酸i−プロピル、酪酸n−ブチル、ピルビン酸エチル等が好ましい。
【0087】
本発明において、溶媒は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
【0088】
溶媒の含有量は、特に限定されるものではないが、着色組成物の溶媒を除いた各成分の合計濃度が、5〜50質量%となる量が好ましく、10〜40質量%となる量がより好ましい。このような態様とすることにより、分散性、安定性の良好な着色剤分散液、並びに塗布性、安定性の良好な着色組成物を得ることができる。
【0089】
−添加剤−
赤色、緑色及び青色の着色組成物には、必要に応じて、種々の添加剤を含有することもできる。
添加剤としては、例えば、ガラス、アルミナ等の充填剤;ポリビニルアルコール、ポリ(フロオロアルキルアクリレート)類等の高分子化合物;フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤等の界面活性剤;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等の密着促進剤;2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、3,9−ビス[2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサ−スピロ[5・5]ウンデカン、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]等の酸化防止剤;2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン類等の紫外線吸収剤;ポリアクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤;マロン酸、アジピン酸、イタコン酸、シトラコン酸、フマル酸、メサコン酸、2−アミノエタノール、3−アミノ−1−プロパノール、5−アミノ−1−ペンタノール、3−アミノ−1,2−プロパンジオール、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、4−アミノ−1,2−ブタンジオール等の残渣改善剤;こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕、フタル酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等の現像性改善剤等を挙げることができる。
【0090】
着色組成物は、適宜の方法により調製することができ、その調製方法としては、例えば、着色剤、バインダー樹脂、重合性化合物を、溶媒や任意的に加えられる他の成分とともに、混合することにより調製することができる。中でも着色剤を溶媒中、分散剤の存在下で、場合によりバインダー樹脂の一部とともに、例えばビーズミル、ロールミル等を用いて、粉砕しつつ混合・分散して着色剤分散液とし、次いで、この着色剤分散液に、重合性化合物と、必要に応じてバインダー樹脂、光重合開始剤、更に追加の溶媒や他の成分を添加し、混合することにより調製する方法が好ましい。
【0091】
本発明のカラーフィルタは通常、赤色画素、緑色画素及び青色画素を有するものであるが、他に黄色画素や透明画素を有していてもよい。
【0092】
本発明のカラーフィルタは、少なくとも、本発明の赤色画素及び本発明の緑色画素の一方を有することにより、薄型であるにも関わらず、色鮮やかな色相を表示することができる。また、NTSC規格やDCI−P3規格に準じた表示素子を作製することが可能になる。
【0093】
カラーフィルタの製造方法
本発明のカラーフィルタの形成方法について説明する。
カラーフィルタを構成する各色画素を形成する方法としては、第一に次の方法が挙げられる。まず、基板の表面上に、必要に応じて、画素を形成する部分を区画するように遮光層(ブラックマトリックス)を形成する。次いで、この基板上に、例えば、赤色の本発明の感放射線性着色組成物の液状組成物を塗布した後、プレベークを行って溶媒を蒸発させ、塗膜を形成する。次いで、この塗膜にフォトマスクを介して露光した後、アルカリ現像液を用いて現像して、塗膜の未露光部を溶解除去する。その後、ポストベークすることにより、赤色の画素パターン(着色硬化膜)が所定の配列で配置された画素アレイを形成する。
【0094】
次いで、緑色又は青色の各感放射線性着色組成物を用い、上記と同様にして、各感放射線性着色組成物の塗布、プレベーク、露光、現像及びポストベークを行って、緑色の画素アレイ及び青色の画素アレイを同一基板上に順次形成する。これにより、赤色、緑色及び青色の三原色の画素アレイが基板上に配置されたカラーフィルタが得られる。但し、各色の画素を形成する順序は、上記のものに限定されない。
【0095】
また、ブラックマトリックスは、スパッタや蒸着により成膜したクロム等の金属薄膜を、フォトリソグラフィー法を利用して所望のパターンとすることにより形成することができるが、黒色の顔料が分散された感放射線性着色組成物を用いて、上記画素の形成の場合と同様にして形成することもできる。
【0096】
着色硬化膜を形成する際に使用される基板としては、例えば、ガラス、シリコン、ポリカーボネート、ポリエステル、芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド等を挙げることができる。
また、これらの基板には、所望により、シランカップリング剤等による薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング、スパッタリング、気相反応法、真空蒸着等の適宜の前処理を施しておくこともできる。
【0097】
感放射線性着色組成物を基板に塗布する際には、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法(スピンコート法)、スリットダイ塗布法(スリット塗布法)、バー塗布法等の適宜の塗布法を採用することができるが、特に、スピンコート法、スリットダイ塗布法を採用することが好ましい。
【0098】
プレベークは、通常、減圧乾燥と加熱乾燥を組み合わせて行われる。減圧乾燥は、通常50〜200Paに到達するまで行う。また、加熱乾燥の条件は、通常70〜110℃で1〜10分程度である。
【0099】
塗布厚さは、乾燥後の膜厚として、通常、0.6〜8μm、好ましくは1.2〜5μmである。
【0100】
各色画素を形成する際に使用される放射線の光源としては、例えば、キセノンランプ、ハロゲンランプ、タングステンランプ、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、中圧水銀灯、低圧水銀灯等のランプ光源やアルゴンイオンレーザー、YAGレーザー、XeClエキシマーレーザー、窒素レーザー等のレーザー光源等を挙げることができる。露光光源として、紫外線LEDを使用することもできる。波長は、190〜450nmの範囲にある放射線が好ましい。
【0101】
放射線の露光量は、一般的には10〜10,000J/mが好ましい。
また、上記アルカリ現像液としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等の水溶液が好ましい。
【0102】
アルカリ現像液には、例えば、メタノール、エタノール等の水溶性有機溶剤や界面活性剤等を適量添加することもできる。尚、アルカリ現像後は、通常、水洗する。
現像処理法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、ディップ(浸漬)現像法、パドル(液盛り)現像法等を適用することができる。現像条件は、常温で5〜300秒が好ましい。
【0103】
ポストベークの条件は、通常180〜280℃で10〜60分程度である。
このようにして形成された画素の膜厚は、通常0.5〜5μm、好ましくは1.0〜3μmである。
【0104】
また、カラーフィルタを構成する各色画素を形成する第二の方法として、特開平7−318723号公報、特開2000−310706号公報等に開示されている、インクジェット方式により各色の画素を得る方法を採用することができる。この方法においては、まず、基板の表面上に、遮光機能も兼ねた隔壁を形成する。次いで、形成された隔壁内に、例えば、赤色の本発明の熱硬化性着色組成物の液状組成物を、インクジェット装置により吐出した後、プレベークを行って溶媒を蒸発させる。次いで、この塗膜を必要に応じて露光した後、ポストベークすることにより硬化させ、赤色の画素パターンを形成する。
【0105】
次いで、緑色又は青色の各熱硬化性着色組成物を用い、上記と同様にして、緑色の画素パターン及び青色の画素パターンを同一基板上に順次形成する。これにより、赤色、緑色及び青色の三原色の画素パターンが基板上に配置されたカラーフィルタが得られる。但し、各色の画素を形成する順序は、上記のものに限定されない。
【0106】
尚、隔壁は、遮光機能のみならず、区画内に吐出された各色の熱硬化性着色組成物が混色しないための機能も果たしているため、上記した第一の方法で使用されるブラックマトリックスに比べ、膜厚が厚い。したがって、隔壁は、通常、黒色感放射線性組成物を用いて形成される。
着色硬化膜を形成する際に使用される基板や放射線の光源、また、プレベークやポストベークの方法や条件は、上記した第一の方法と同様である。このようにして、インクジェット方式により形成された画素の膜厚は、隔壁の高さと同程度である。
【0107】
このようにして得られた画素パターン上に、必要に応じて保護膜を形成した後、透明導電膜をスパッタリングにより形成する。透明導電膜を形成した後、更にスペーサーを形成してカラーフィルタとすることもできる。スペーサーは、通常、感放射線性組成物を用いて形成されるが、遮光性を有するスペーサー(ブラックスペーサー)とすることもできる。この場合、黒色の着色剤が分散された着色感放射線性組成物が用いられる。
【0108】
このようにして形成された本発明のカラーフィルタは薄膜であり、また、色鮮やかな色相を表示することができるため、表示素子に極めて有用である。
【0109】
表示素子
本発明の表示素子は、本発明のカラーフィルタと、量子ドットを含む発光素子とを具備するものである。
【0110】
本発明の表示素子は、発光素子に含まれる発光源からの光を、量子ドットを使って波長変換し、得られた光を本発明のカラーフィルタに通すことで、従来の鮮やかな色相を表示可能とする。
【0111】
図1は、本発明の表示素子の第一例を概略的に示す断面図である。
【0112】
図1に示す本発明の表示素子の第一例である表示素子1は、発光素子2と液晶表示パネル3とを有し、エッジライト方式の液晶表示素子を構成する。
【0113】
図1に示すように、表示素子1の発光素子2は、エッジライトを構成するLEDアセンブリ5、導光体15、反射シート12及び光学シート17を有し、LEDアセンブリ5の内壁面には発光源となるLED5aが実装されている。図示されないが、LEDアセンブリ5では複数のLED5aが導光体15の入光面の長手方向に所定間隔離隔して配列されている
【0114】
尚、発光素子1の発光源としては、上述のLED5aに限られるわけではなく、紫外光や青色光を含む光の放出が可能なランプや有機EL素子等の発光装置の使用も可能である。
【0115】
LED5aが光を出射する方向には、量子ドット部材4が離隔して形成されている。
【0116】
ここで、量子ドット部材4とは、LED5aから出射した特定の波長の光エネルギーを他の特定の波長の光エネルギーに変換する量子ドットの集合体をいう。量子ドット部材4は、複数の量子ドット含んで形成されてもよく、樹脂を含んで形成されてもよい。
【0117】
そして、量子ドットとは、量子閉じ込め効果(quantum confinement effect)を有する所定のサイズの半導体粒子をいう。量子ドットの直径は、一般的に1〜10nmの範囲にある。
【0118】
このような量子ドットは、例えば、上述のLED5a等の励起源から光を吸収して励起状態となると、量子ドットのエネルギーバンドギャップに該当するエネルギーを放出して失活する。よって、量子ドットのサイズ又は物質の組成を調節すると、エネルギーバンドギャップを調節することができ、様々なレベルの波長帯のエネルギーを発光として得ることができる。
【0119】
例えば、量子ドットのサイズが5.5〜6.5nmの場合は赤色系の光を発し、量子ドットのサイズが4.0〜5.0nmの場合は緑色系の光を発し、量子ドットのサイズが2.0〜3.5nmの場合は青色系の光を発する。黄色系の光は赤色を発する量子ドットと緑色を発する量子ドットの中間サイズの量子ドットにより得ることができる。
【0120】
よって、量子ドットから、量子サイズ効果(quantum size effect)による赤色、緑色、青色を含む様々な色の光を容易に得ることができる。したがって、それぞれの波長で発光する色を作ることもでき、また、複数種の量子ドットから、例えば、赤色、緑色、青色等の光を形成し、それらを混合して白色又は様々な色を生成・実現することもできる。したがって、量子ドットの集合体である量子ドット部材4は、サイズや組成の異なる複数種の量子ドットを含んで形成されてもよい。
【0121】
このような量子ドットは、化学的湿式方法により合成することができる。この化学的湿式方法は、有機溶媒に量子ドットの前駆体物質を入れて粒子を成長させる方法である。量子ドットとしては、CdSe、CdTe、CdS、ZnSe、ZnTe、ZnS、HgTe、又はHgS等のII−VI族化合物が挙げられる。
【0122】
また、量子ドットは、コア・シェル構造を有するようにしてもよい。ここで、コア・シェル構造のコアは、CdSe、CdTe、CdS、ZnSe、ZnTe、ZnS、HgTe、及びHgSよりなる群から選択されるいずれか1つの物質を含み、シェルも、CdSe、CdTe、CdS、ZnSe、ZnTe、ZnS、HgTe、及びHgSからなる群から選択されるいずれか1つの物質を含むことが好ましい。更に、InPなどのIII−V族化合物でもよい。
【0123】
また、人に対する安全性に懸念がある、例えば、Pb(鉛)及びCd(カドミウム)等の元素を除外して、量子ドット部材4の量子ドットを構成することも可能である。その場合、具体的には、Be(ベリリウム)、Mg(マグネシウム)、Ca(カルシウム)、Sr(ストロンチウム)、Ba(バリウム)、Cu(銅)、Ag(銀)、金(Au)、亜鉛(Zn)、B(ホウ素)、Al(アルミニウム)、Ga(ガリウム)、In(インジウム)、Tl(タリウム)、C(炭素)、Si(珪素)、Ge(ゲルマニウム)、Sn(錫)、N(窒素)、P(リン)、As(ヒ素)、Sb(アンチモン)、Bi(ビスマス)、O(酸素)、S(硫黄)、Se(セレン)、Te(テルル)及びPo(ポロニウム)群から選ばれる少なくとも2種以上の元素を含む化合物からなる量子ドットや、Si化合物からなる量子ドットを用いることができる。
【0124】
そして、Pb及びCd等の元素を除外した量子ドットとしては、Inを構成成分として含む化合物からなる量子ドット並びにSi化合物からなるからなる量子ドットが好ましい。より具体的には、InP/ZnS化合物、CuInS/ZnS化合物、AgInS化合物、(ZnS/AgInS)固溶体/ZnS化合物、ZnドープAgInS化合物及びSiよりなる群から選ばれる少なくとも1種からなる量子ドットがより好ましい。
【0125】
また、量子ドット部材4は、上述したように、量子ドットとともに樹脂を含むことができる。この樹脂は、光透過性を備えた接着性物質でもよい。ここで、量子ドット部材4に含まれる樹脂としては、主にLED5a等の発光源から出射した光を吸収しない物質を使用することが好ましい。具体的には、上述の樹脂として、エポキシ系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、カーボネート系樹脂、又はそれらの混合物等を用いることができる。量子ドット部材4がこのような樹脂を含むことにより、量子ドット部材4の形成の安定性を向上させることができ、外部衝撃に対する表示素子1の耐久性を向上させることができる。
【0126】
以上のように、量子ドットは、本発明の表示素子1の発光素子2において、量子ドット部材4を構成するのに用いられる。本発明の表示素子1の発光素子2は、量子ドット部材4の量子ドットを用い、発光源からの単色光を、例えば、青色光、赤色光、又は緑色光等に変換することができる。
【0127】
そして、本発明の表示素子1の発光素子2は、量子ドット部材4を用い、例えば、青色光と赤色光と緑色光とを混合して形成された光を形成することもできる。そのような量子ドット部材4は、例えば、単色光を青色光に変換する量子ドットと、単色光を赤色光に変換する量子ドットと、単色光を緑色光に変換する量子ドットとを合わせて用い、それらの集合体として形成することができる。このような量子ドット部材4は、入射する単色光をそれぞれ青色光と赤色光と緑色光に変換することができ、それらを混合して出射させることができる。
【0128】
したがって、本発明の表示素子1の発光素子2において、量子ドット部材4が複数種の量子ドットを用いて構成されたものである場合、発光源のLED5aから出射されて発光素子2の量子ドット部材4に入射した単色光は、例えば、それぞれ青色光、赤色光、又は緑色光等に変換され、それらの混合した光として出射する。
【0129】
より具体的には、LED5aから出射された光が紫外光である場合、量子ドット部材4の構成には、紫外光を青色光に変換する量子ドット、赤色光に変換する量子ドット及び緑色光に変換する量子ドットを用いることができる。その場合、量子ドット部材4に入射した紫外光は、それぞれ青色光、赤色光、又は緑色光に変換され、それらの混合した光として量子ドット部材4から出射する。
【0130】
また、LED5aから出射された光が青色光である場合、量子ドット部材4の構成には、その青色光を赤色光に変換する量子ドット及び緑色光に変換する量子ドットを用いることができる。その場合、量子ドット部材4に入射した青色光は、一部がそのまま青色光として用いられ、他の一部がそれぞれ赤色光又は緑色光に変換され、それらが混合された光として量子ドット部材4から出射する。
【0131】
また、LED5aから出射された光が青色光である場合、量子ドット部材4の構成に、その青色光を赤色光に変換する量子ドット、緑色光に変換する量子ドット及びLED5aからの青色光と異なる波長特性の青色光に変換する量子ドットを用いることも可能である。その場合、量子ドット部材4に入射した青色光は、それぞれ青色光、赤色光、又は緑色光に変換され、それらの混合した光として量子ドット部材4から出射する。
【0132】
このとき、本発明の表示素子1の発光素子2の発光スペクトルは、430〜480nmに第1のピーク波長、510〜560nmに第2のピーク波長、600〜660nmに第3のピーク波長をそれぞれ有するものであることが好ましい。
第1のピーク波長は、更に435〜470nm、更に440〜460nm、特に445〜455nmに有することが好ましい。第2のピーク波長は、更に515〜555nm、更に520〜550nmに、特に525〜550nmに有することが好ましい。第3のピーク波長は、更に610〜650nmに、更に615〜645nmに、特に620〜640nmに有することが好ましい。以上のような態様であると、本発明の表示素子1において、その構成要素である本発明のカラーフィルタ9は、より色鮮やかな色相を表示することができる。
【0133】
また、第1のピーク波長は、その半値幅が70nm以下であることが好ましい。より好ましくは60nm以下、更に好ましくは50nm以下、特に好ましくは40nm以下である。第2のピーク波長は、その半値幅が80nm以下であることが好ましい。より好ましくは70nm以下、更に好ましくは60nm以下、特に好ましくは50nm以下である。第3のピーク波長は、その半値幅が80nm以下であることが好ましい。より好ましくは70nm以下、更に好ましくは60nm以下、特に好ましくは50nm以下である。以上のような態様であると、本発明の表示素子1において、その構成要素である本発明のカラーフィルタ9は、より色鮮やかな色相を表示することができる。
【0134】
更に、第1のピーク波長、第2のピーク波長及び第3のピーク波長のうち、第1のピーク波長において発光強度が最大値をとることが好ましい。
【0135】
そして、発光素子2において、量子ドット部材4から出射した上述の光は、導光体15の入光面に向かう。
【0136】
量子ドット部材4から導光体15に入射した光は、反射シート12で反射した光とともに、上部の光学シート17を介して液晶表示パネル3に入射する。光学シート17としては、例えば、拡散シートやプリズムシート等を用いることができる。
【0137】
液晶表示パネル3は、液晶層10を含んでいる。また、液晶表示パネル3は、液晶層10を支持するための基板、液晶層を駆動するための電極及び駆動回路、液晶層を配向させるための配向膜等の構成要素を有するが、図1では図示を省略している。この液晶表示パネル3において、液晶層10は、画素化された画像表示層であり、液晶層10の個々の領域、即ち、画素を、他の領域(画素)と独立して駆動することができる。
【0138】
本発明の表示素子1は、カラー表示が可能なカラー液晶表示素子であり、液晶表示パネル3には、上述したように、本発明のカラーフィルタ9が設けられている。表示素子1がフルカラーの赤色、緑色、青色(RGB)表示素子の場合には、液晶表示パネル3は、図1に示すように、1セットの赤色画素9R、1セットの青色画素9B、及び1セットの緑色画素9Gを含むことができる。カラーフィルタ9の個々の画素は各々、液晶層10の画素又はサブ画素のそれぞれに位置合わせされている。
【0139】
そして、発光素子2から出射されて液晶表示パネル3に入射した光は、図示されない基板等を通過して液晶層10に向かう。このとき、液晶層10に向かう光は、上述したように、量子ドット部材4により生成された青色光、赤色光及び緑色光が混合されて生成された光である。したがって、その光のスペクトルは、上述の好ましい波長域に上述の好ましい半値幅で、第1〜第3の発光ピークを含むことができる。
【0140】
この液晶層10に向かう光は、液晶層10を通過した後、カラーフィルタ9に向かい、赤色画素9R、青色画素9B及び緑色画素9Gの各画素でフィルタリングされて青色光、緑色光、又は赤色光となり、上部側に出射する。
【0141】
このとき、青色光、緑色光及び赤色光の3つの光は、液晶層10の各画素に印加される電圧によって光量(透過率)が制御され、それによって、本発明の表示素子1は、多くの色の画像を表示することができる。また、本発明の表示素子1は、本発明のカラーフィルタ9の効果によって、より色鮮やかな色相で画像を表示することができる。
【0142】
以上の構成を備えた本発明の表示素子1においては、上述した本発明のカラーフィルタ9とともに、量子ドット部材4が主要な構成要素となるが、図1では、発光源であるLED5aから分離された量子ドット部材4の例が示された。しかしながら、本発明の表示素子1において、量子ドット部材4の配置は、図1に示すもののみに限られるわけではない。例えば、量子ドット部材4は、LED5a等の発光源上に直接、又はそれを直接覆うように、配置することも可能である。
【0143】
また、本発明の表示素子においては、発光素子の量子ドット部材を、LEDアセンブリの内部以外の領域に設けることも可能である。例えば、図1の表示素子1において、発光素子2の導光体15の液晶層10側の面と液晶層10との間、導光体15の反射シート12側の面と反射シート12との間、又は導光体15の内部に設けることも可能である。
【0144】
図2は、本発明の表示素子の第二例を概略的に示す断面図である。
【0145】
図2に示す本発明の表示素子の第二例である表示素子100は、量子ドット部材104がシート状に形成され、LEDアセンブリ5の中ではなく、導光体15の液晶層10側の面と液晶層10との間に設けられている。そして、表示素子100は、量子ドット部材104の形状と配置が異なる以外は、図1の表示素子1と同様の構造を有する。したがって、図2に示す表示素子100においては、図1の表示素子1と共通する構成要素について同一の符号を付し、重複する説明は適宜省略することにする。
【0146】
本発明の表示素子100は、発光素子102と、本発明のカラーフィルタ9と液晶層10を含む液晶表示パネル3とを有し、図1の表示素子1と同様に、液晶表示素子を構成する。
【0147】
図2に示すように、表示素子100の発光素子102は、発光源となるLED5aを含むLEDアセンブリ5、導光体15、反射シート12及び光学シート17を有し、導光体15の液晶層10側の面と光学シート17との間に、シート状に形成された量子ドット部材104が配置されている。
【0148】
発光素子102の量子ドット部材104は、発光素子2の量子ドット部材4と同様の量子ドットを用いて構成することができ、形状がシート状である以外、量子ドット部材4と同様の構成を有する。
【0149】
以上の構造の発光素子102は、発光源のLED5aから出射した光が、導光体15の入光面に向かう。LED5aから出射される光は、例えば、紫外光や青色光等の単色光である。
【0150】
LED5aから導光体15に入射した光は、反射シート12で反射した光とともに、量子ドット部材104に入射する。そして、量子ドット部材104に入射した光は、それぞれ青色光、赤色光、又は緑色光等に変換され、混合されて、例えば、白色光として出射する。その後、その光は、量子ドット部材104の上部にある光学シート17を介して液晶表示パネル3に入射する。
【0151】
液晶表示パネル3に入射した光は液晶層10に向かい、液晶層10を通過した後、本発明のカラーフィルタ9に向かう。そして、カラーフィルタ9において、赤色画素9R、青色画素9B及び緑色画素9Gの各画素でフィルタリングされて青色光、緑色光、又は赤色光となり、上部側に出射する。
【0152】
このとき、青色光、緑色光及び赤色光の3つの光は、液晶層10の各画素に印加される電圧によって光量(透過率)が制御され、それによって、本発明の表示素子100は、多くの色の画像を表示することができる。また、本発明の表示素子100は、本発明のカラーフィルタ9の効果によって、より色鮮やかな色相の画像を表示することができる。
【0153】
また、本発明の表示素子では、更に別の例として、量子ドット部材を層として形成し、液晶表示パネルの液晶層とカラーフィルタとの間に配置することも可能である。即ち、図1の表示素子1と同様のLEDアセンブリ5、導光体15、反射シート12、光学シート17及び液晶表示パネル3の液晶層10を層状の量子ドット部材と組み合わせて発光素子を構成し、更にその表示素子に液晶表示パネル3のカラーフィルタ9を組み合わせてカラー表示が可能な表示素子を構成することも可能である。
【0154】
図3は、本発明の表示素子の第三例を概略的に示す断面図である。
【0155】
図3に示す本発明の表示素子の第三例である表示素子200は、量子ドット部材204が層状に形成され、LEDアセンブリ5の中ではなく、液晶表示パネル203の液晶層10とカラーフィルタ9との間に設けられている。より具体的には、表示素子200において、層状の量子ドット部材204は、液晶表示パネル203のカラーフィルタ9上に設けられている。そして、表示素子200は、量子ドット部材204の形状と配置が異なる以外は、図1の表示素子1と同様の構造を有する。したがって、図3に示す表示素子200においては、図1の表示素子1と共通する構成要素について同一の符号を付し、重複する説明は適宜省略することにする。
【0156】
図3に示すように、本発明の表示素子200は、発光源となるLED5aを含むLEDアセンブリ5と、導光体15と、反射シート12と、光学シート17と、本発明のカラーフィルタ9、液晶層10及び量子ドット部材204を含む液晶表示パネル203とを有し、図1の表示素子1と同様に、液晶表示素子を構成する。
【0157】
表示素子200の液晶表示パネル203は、図1の液晶表示パネル3と同様に、液晶層10を含んで構成される。液晶表示パネル203は、液晶層10を支持するための基板、液晶層を駆動するための電極及び駆動回路、液晶層を配向させるための配向膜等の構成要素を有するが、図3では図示を省略している。この液晶表示パネル203において、液晶層10は、画素化された画像表示層であり、液晶層10の個々の領域、即ち、画素を、他の領域(画素)と独立して駆動することができる。
【0158】
そして、液晶表示パネル203には、上述したように、本発明のカラーフィルタ9及び層状の量子ドット部材204が設けられている。量子ドット部材204は、カラーフィルタ9上に設けられ、液晶層10とカラーフィルタ9との間に配置される。例えば、カラーフィルタ9が、各色の画素パターンとともにその上層に保護膜を有する場合、量子ドット部材204は、画素パターン上であって、当該画素パターンと保護膜との間に設けることが好ましい。
【0159】
液晶表示パネル203に設けられた量子ドット部材204は、図1の量子ドット部材4と同様の量子ドットを用いて構成することができ、形状が層状である以外、量子ドット部材4と同様の構成を有する。
【0160】
以上の構成を備えた本発明の表示素子200では、発光源となるLED5aを含むLEDアセンブリ5と、導光体15と、反射シート12と、光学シート17と、液晶表示パネル203の液晶層10及び量子ドット部材204とが組み合わされて発光素子を構成する。そして、その発光素子に液晶表示パネル203のカラーフィルタ9を組み合わせて、カラー表示が可能な液晶表示素子を構成することができる。
【0161】
図3に示す本発明の表示素子200では、発光源のLED5aから出射した光が、導光体15の入光面に向かう。LED5aから出射される光は、例えば、紫外光や青色光等の単色光である。
【0162】
そして、LED5aから導光体15に入射した光は、反射シート12で反射した光とともに、上部にある光学シート17を介して液晶表示パネル203に入射する。
【0163】
液晶表示パネル203に入射した光は液晶層10に向かい、液晶層10を通過した後、カラーフィルタ9上の量子ドット部材204に入射する。そして、量子ドット部材204に入射した光は、それぞれ青色光、赤色光、又は緑色光等に変換され、混合されて、例えば、白色光として出射する。
【0164】
その後、量子ドット部材204からの出射光は、本発明のカラーフィルタ9に向かう。そして、カラーフィルタ9において、赤色画素9R、青色画素9B及び緑色画素9Gの各画素でフィルタリングされて青色光、緑色光、又は赤色光となり、上部側に出射する。
【0165】
このとき、青色光、緑色光及び赤色光の3つの光は、液晶層10の各画素に印加される電圧によって光量(透過率)が制御されている。したがって、本発明の表示素子200は、多くの色の画像を表示することができる。また、本発明の表示素子200は、量子ドット部材204及び本発明のカラーフィルタ9の効果によって、より色鮮やかな色相の画像を表示することができる。
【実施例】
【0166】
以下、実施例を挙げて、本発明の実施の形態を更に具体的に説明する。但し、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。
【0167】
<バインダー樹脂の合成>
合成例1
冷却管と攪拌機を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート90質量部を仕込んで窒素置換した。90℃に加熱してプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50質量部、N−フェニルマレイミド12質量部、スチレン10質量部、2−エチルヘキシルEO変性アクリレート(東亞合成株式会社製、商品名M−120)38質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10質量部、メタクリル酸30質量部、連鎖移動剤としてメルカプトプロピオン酸2質量部の混合溶液並びに、2,2’−アゾビスブチロニトリル5質量部とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート60質量部の混合溶液を2時間かけて各々滴下し、この温度を保持して1時間重合した。次に4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジル(日本化成株式会社製)34.88質量部及びテトラブチルアンモニウムブロミド1.68質量部、4−メトキシフェノール0.34質量部を仕込み、110℃にて5時間付加反応を行った。最後に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて、固形分濃度を40質量%に調整した。得られた樹脂はMw=12,500、Mn=5,300であった。これをバインダー樹脂溶液(B1)とする。
【0168】
<着色剤分散液の調製>
調製例1
着色剤としてC.I.ピグメントレッド166を4.44質量部及びC.I.ピグメントイエロー150を7.56質量部、分散剤としてBYK−LPN21116(ビックケミー(BYK)社製)13.0質量部(固形分濃度=40質量%)、バインダー樹脂としてバインダー樹脂溶液(B1)10.0質量部(固形分濃度40質量%)、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート57.0質量部及びプロピレングリコールモノエチルエーテル8.0質量部を用いて、ビーズミルにより12時間混合・分散して、赤色の着色剤分散液(R−1)を調製した。
【0169】
調製例2〜8
調製例1において、各成分の種類及び量を表1に示すように変更した以外は調製例1と同様にして、赤色の着色剤分散液(R−2)〜(R−8)を調製した。
【0170】
調製例9〜12
調製例1において、各成分の種類及び量を表2に示すように変更した以外は調製例1と同様にして、緑色の着色剤分散液(G−1)〜(G−4)を調製した。
【0171】
調製例13
調製例1において、各成分の種類及び量を表3に示すように変更した以外は調製例1と同様にして、青色の着色剤分散液(B−1)を調製した。
【0172】
【表1】
【0173】
【表2】
【0174】
【表3】
【0175】
表1〜3において、各成分は以下の通りである。
・R166 :C.I.ピグメントレッド166
・R242 :C.I.ピグメントレッド242
・シアニン化合物1 :下記式(2)で表される化合物
・R254 :C.I.ピグメントレッド254
・R48:3 :C.I.ピグメントレッド48:3
・R176 :C.I.ピグメントレッド176
・R177 :C.I.ピグメントレッド177
・キサンテン化合物1:下記式(3)で表される化合物
・Y150 :C.I.ピグメントイエロー150
・Y180 :C.I.ピグメントイエロー180
・Y185 :C.I.ピグメントイエロー185
・G7 :C.I.ピグメントグリーン7
・G36 :C.I.ピグメントグリーン36
・G58 :C.I.ピグメントグリーン58
・B15:6 :C.I.ピグメントブルー15:6
・B16 :C.I.ピグメントブルー16
・LPN21116:BYK−LPN21116(ビックケミー(BYK)社製、不揮発成分40質量%、アミン価29mgKOH/g;固形分1g当たりのアミン価72.5mgKOH)
・LPN6919:BYK−LPN6919(ビックケミー(BYK)社製、不揮発成分60質量%、アミン価72mgKOH/g;固形分1g当たりのアミン価120.0mgKOH)
・PGMEA :プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
・PGEE :プロピレングリコールモノエチルエーテル
【0176】
【化2】
【0177】
<着色組成物の調製>
調製例101
着色剤として着色剤分散液(R−1)500質量部、バインダー樹脂としてバインダー樹脂溶液(B1)を20.7質量部(固形分濃度40質量%)、重合性化合物としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物(日本化薬社製、商品名KAYARAD DPHA)28.3重量部、光重合開始剤として2−ベンジルー2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタンー1−オン(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製、商品名イルガキュア369)5.7質量部、フッ素系界面活性剤としてメガファックF−554(DIC株式会社製)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート5質量%溶液を5.9質量部、添加剤として下記式(4)で表される化合物のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート20質量%溶液を7.5質量部、並びに、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート177質量部及び3−メトキシブチルアセテート255質量部を混合して、赤色の着色組成物(RS−1)を調製した。この着色組成物(RS−1)中の着色剤の含有割合は、全固形分中に40質量%である。
【0178】
【化3】
【0179】
調製例102〜108
調製例101において、各成分の種類及び量を表4に示すように変更して、赤色の着色組成物(RS−2)〜(RS−8)を調製した。着色組成物(RS−2)〜(RS−8)中の着色剤の含有割合は、全固形分中に40質量%である。
【0180】
調製例109〜112
調製例101において、各成分の種類及び量を表5に示すように変更して、緑色の着色組成物(GS−1)〜(GS−4)を調製した。着色組成物(GS−1)〜(GS−4)中の着色剤の含有割合は、全固形分中に40質量%である。
【0181】
調製例113
調製例101において、各成分の種類及び量を表6に示すように変更して、青色の着色組成物(BS−1)を調製した。着色組成物(BS−1)中の着色剤の含有割合は、全固形分中に20質量%である。
【0182】
【表4】
【0183】
【表5】
【0184】
【表6】
【0185】
表4〜6において、各成分は以下の通りである。
・MBA :3−メトキシブチルアセテート
・PGME:プロピレングリコールモノメチルエーテル
・DPMA:ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
【0186】
実施例1
<色度特性の評価及び固定色度での膜厚評価>
着色組成物(RS−1)を、ガラス基板上に、スリットダイコーターを用いて塗布した後、90℃のホットプレートで1分間プレベークを行って塗膜を形成した。スリットダイコーターの塗布条件を変えて同様の操作を行い、膜厚の異なる3枚の塗膜を形成した。
次いで、これらの基板を室温に冷却したのち、高圧水銀ランプを用い、フォトマスクを介さずに、各塗膜に365nm、405nm及び436nmの各波長を含む放射線を60mJ/mの露光量で露光した。その後、これらの基板に対して、23℃の0.04質量%水酸化カリウム水溶液からなる現像液を現像圧1kgf/cm(ノズル径1mm)で吐出することにより、90秒間シャワー現像を行った。その後、この基板を超純水で洗浄し、風乾した後、更に230℃のクリーンオーブン内で20分間ポストベークを行うことにより、赤色の評価用硬化膜を3枚形成した。
【0187】
図4は、光源の発光スペクトルである。
【0188】
得られた3枚の硬化膜について、図4に示す発光スペクトルを有する光源とした場合のCIE表色系における色度座標値(x,y)及び刺激値(Y)を測定した。具体的には、顕微分光光度計(オリンパス光学社製OSP100)を用い、ピンホール径5μmにて測定し、2度視野の結果として計算した。また、得られた硬化膜の膜厚を、KLA−Tencor製アルファステップIQを用いて測定した。図4に示す発光スペクトルは、特開2011−202148号公報の実施例B1に記載の方法に従って製造したInP/ZnSコアシェル型量子ドットを含む発光素子から得られたものである。この発光スペクトルは、450nmに第1のピーク波長、542nmに第2のピーク波長、629nmに第3のピーク波長をそれぞれ有しており、第1のピーク波長の半値幅は20nm、第2のピーク波長の半値幅は40nm、第3のピーク波長の半値幅は39nmである。
測定結果より、色度座標値x=0.680での色度座標値y、刺激値(Y)及び膜厚(μm)を求めた。評価結果を表7に示す。膜厚が薄いほど、薄膜の画素であっても色純度の高い赤色の色相を表示することが可能であると言える。
【0189】
実施例2〜4及び比較例1〜4
実施例1において、着色組成物(RS−1)に代えて、表7に示す着色組成物を用いた以外は実施例1と同様にして、色度座標値x=0.680での色度座標値y、刺激値(Y)及び膜厚(μm)を求めた。評価結果を表7に示す。着色組成物(RS−5)〜(RS−8)を用いた比較例1〜4では、色度座標値x=0.680を示す膜厚が厚くなり過ぎるため、これらの着色組成物を用いて形成された赤色画素は、色再現性の広い表示素子の製造に不適である。
【0190】
実施例5〜7及び比較例5
参考例1において、着色組成物(RS−1)に代えて、表7に示す着色組成物を用いた以外は実施例1と同様にして、緑色の評価用硬化膜を3枚形成した。
得られた3枚の硬化膜について、実施例1と同様にしてCIE表色系における色度座標値(x,y)及び刺激値(Y)を測定した。また、得られた硬化膜の膜厚を、KLA−Tencor製アルファステップIQを用いて測定した。測定結果より、色度座標値y=0.710での色度座標値x、刺激値(Y)及び膜厚(μm)を求めた。評価結果を表7に示す。膜厚が薄いほど、薄膜の画素であっても色純度の高い緑色の色相を表示することが可能であると言える。着色組成物(GS−4)を用いた比較例5では、色度座標値y=0.710を示す膜厚が非常に厚くなるため、着色組成物(GS−4)を用いて形成された緑色画素は、色再現性の広い表示素子の製造に不適である。
【0191】
参考例1
実施例1において、着色組成物(RS−1)に代えて、表7に示す着色組成物を用いた以外は実施例1と同様にして、青色の評価用硬化膜を3枚形成した。
得られた3枚の硬化膜について、実施例1と同様にしてCIE表色系における色度座標値(x,y)及び刺激値(Y)を測定した。また、得られた硬化膜の膜厚を、KLA−Tencor製アルファステップIQを用いて測定した。測定結果より、色度座標値y=0.080での色度座標値x、刺激値(Y)及び膜厚(μm)を求めた。評価結果を表7に示す。
【0192】
【表7】
【0193】
実施例101
<カラーフィルタの作製及び評価>
赤色の着色組成物(RS−1)を、ブラックマトリックスが形成されたガラス基板上に、スリットダイコーターを用いて塗布したのち、90℃のホットプレートで2分間プレベークを行って、塗膜を形成した。次いで、塗膜が形成された基板を室温に冷却した後、高圧水銀ランプを用い、ストライプ状フォトマスクを介して、塗膜に365nm、405nm及び436nmの各波長を含む放射線を1,000J/mの露光量で露光した。アルカリ現像を行った後、超純水で洗浄し、更に230℃で20分間ポストベークを行うことにより、基板上に膜厚2.3μmの赤色のストライプ状画素を形成した。尚、膜厚2.3μmは、実施例1で求めた色度座標値x=0.680での膜厚に対応する。
次いで、同様の方法により、緑色の着色組成物(GS−2)を用いて、赤色のストライプ状画素の隣に膜厚2.5μmの緑色のストライプ状画素を形成した。更に、青色の着色組成物(BS−1)を用いて同様に、赤色、緑色画素と隣接した膜厚2.6μmの青色のストライプ状画素を形成した。尚、緑色のストライプ状画素の膜厚2.5μmは、実施例6で求めた色度座標値y=0.710での膜厚に対応し、青色のストライプ状画素の膜厚2.6μmは、参考例1で求めた色度座標値y=0.080での膜厚に対応する。
次いで、赤色、緑色、青色の3色からなる画素上に、光硬化性樹脂組成物を用いて保護膜を形成した。このようにして、本発明の赤色画素及び緑色画素を有するカラーフィルタ基板を作製した。得られたカラーフィルタに、図4に示す発光スペクトルの光を光源として照射した結果、良好な白表示特性を示した。
【0194】
実施例102〜107
実施例101において、表8に示す赤色着色組成物、緑色着色組成物、青色着色組成物の組み合わせで赤色、緑色及び青色のストライプ状画素を形成したこと以外は、実施例101と同様にしてカラーフィルタ基板を作製し、評価を行った。評価結果を表8に示す。
【0195】
【表8】
【符号の説明】
【0196】
1,100,200 表示素子
2,102 発光素子
3,203 液晶表示パネル
4,104,204 量子ドット部材
5 LEDアセンブリ
5a LED
9 カラーフィルタ
9R 赤色画素
9B 青色画素
9G 緑色画素
10 液晶層
12 反射シート
15 導光体
17 光学シート
図1
図2
図3
図4