(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-232989(P2015-232989A)
(43)【公開日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】電気ケーブル端子
(51)【国際特許分類】
H01R 4/18 20060101AFI20151201BHJP
H01R 4/62 20060101ALI20151201BHJP
H01R 43/048 20060101ALI20151201BHJP
【FI】
H01R4/18 A
H01R4/62 A
H01R43/048 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2014-120140(P2014-120140)
(22)【出願日】2014年6月11日
(71)【出願人】
【識別番号】599023978
【氏名又は名称】デルファイ・テクノロジーズ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100137039
【弁理士】
【氏名又は名称】田上 靖子
(72)【発明者】
【氏名】酒井 篤志
【テーマコード(参考)】
5E063
5E085
【Fターム(参考)】
5E063CC06
5E063XA01
5E085BB02
5E085BB12
5E085CC03
5E085CC09
5E085DD16
5E085FF01
5E085HH34
5E085JJ06
5E085JJ11
(57)【要約】 (修正有)
【課題】アルミニウムベースのケーブルと銅ベースの端子との間の耐食性向上接続を提供する。
【解決手段】端子18が、ケーブル12を受ける管状アタッチメントセクション20と、端子を対合端子に結合させるように構成された接続部セクション22とを有する。アタッチメントセクションが、ケーブルを受ける開いた第1の端部30と、第1の端部の反対側にある部分的に閉じられる第2の端部32とを備える空洞28を画定する。第2の端部とケーブルの端部26との間の空洞が、ケーブルおよび端子に接着されたシーラント材を含む。このシーラント材が、ケーブルおよびケーブル/端子・境界部の周りの空洞内の空間を囲み実質的に充填する。境界部およびケーブルが周囲の電解質に露出されることから効果的に保護され、それによりガルバニック腐食が抑制される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電ケーブルコア(16)に取り付けられるように構成された電気ケーブル端子(18)であって、
前記ケーブルコア(16)を受け入れるように構成された管状アタッチメントセクション(20)と、
前記端子(18)を、前記端子(18)に対応する対合端子に結合させるように構成された接続部セクション(22)と、
前記アタッチメントセクション(20)と前記接続部セクション(22)との間にある中間セクション(24)と
を備え、
前記アタッチメントセクション(20)は、前記ケーブルコア(16)が受け入れられる開放された第1の端部(30)と、少なくとも部分的に閉じられる、前記第1の端部(30)の反対側にある第2の端部(32)とを有する空洞(28)を画定し、前記第2の端部(32)とケーブルコア端部(26)との間の前記空洞(28)の一部分が、前記ケーブルコア(16)および前記端子(18)に接着されるシーラント材(54)を収容し、前記シーラント材(54)が前記ケーブルコア端部(26)を密に取り囲み前記空洞(28)の前記一部分内の空間を実質的に満たす、
電気ケーブル端子(18)。
【請求項2】
前記アタッチメントセクション(20)の側壁(40)が前記第2の端部(32)に近接するアパーチャ(42)を画定し、前記シーラント材(54)が前記アパーチャ(42)を通して前記空洞(28)内に導入される、請求項1に記載の電気ケーブル端子(18)。
【請求項3】
前記アパーチャ(42)は、前記シーラント材(54)が前記空洞(28)内に導入される前に前記ケーブルコア(16)が前記アタッチメントセクション(20)内で完全に受け入れられるときに前記ケーブルコア端部(26)が視認されるのを可能にする、請求項2に記載の電気ケーブル端子(18)。
【請求項4】
前記ケーブルコア(16)への取り付け前に、前記第1の端部(30)に近接する前記アタッチメントセクション(20)の第1のセグメント(34)が略円形断面を有し、前記第2の端部(32)に近接する前記アタッチメントセクション(20)の第2のセグメント(36)が略矩形断面を有し、前記第1のセグメント(34)と前記第2のセグメント(36)との中間にある前記アタッチメントセクション(20)の第3のセグメント(38)が移行断面を有する、請求項1から3までのいずれか1項に記載の電気ケーブル端子(18)。
【請求項5】
前記アタッチメントセクション(20)の前記第1のセグメント(34)が変形され、それにより前記端子(18)が前記ケーブルコア(16)に取り付けられ、前記アタッチメントセクション(20)の前記第2のセグメント(36)が変形しない、請求項4に記載の電気ケーブル端子(18)。
【請求項6】
前記ケーブルコア(16)が複数のストランドを含み、前記複数のストランドは、クリンプされたとき空隙を有し、その後、前記空隙が前記シーラント材(54)によって満たされる、請求項1から5までのいずれか1項に記載の電気ケーブル端子(18)。
【請求項7】
前記シーラント材(54)が、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリアミドおよびポリエステルからなる群から選択される、請求項1から6までのいずれか1項に記載の電気ケーブル端子(18)。
【請求項8】
タブ(44)が前記中間セクション(24)から切り出され、前記第2の端部(32)を少なくとも部分的に閉じるように折り曲げられる、請求項1から7までのいずれか1項に記載の電気ケーブル端子(18)。
【請求項9】
前記ケーブルコア(16)が前記空洞(28)内の内部表面に溶接される、請求項1から8までのいずれか1項に記載の電気ケーブル端子(18)。
【請求項10】
前記空洞(28)内の前記内部表面が、前記ケーブルコア(16)を取り囲む絶縁外側カバー(14)と接するように構成された環状リブを画定する、請求項1から9までのいずれか1項に記載の電気ケーブル端子(18)。
【請求項11】
耐食性の電気接続部構造(10)であって、
第1の電気伝導性材料と、絶縁外側カバー(14)と、から形成される電気伝導性ケーブルコアであって、前記絶縁外側カバー(14)は、前記絶縁外側カバー(14)が無い非被覆部分(16)を除いて前記電気伝導性ケーブルコアの実質的に全長を取り囲む、電気伝導性ケーブルコアと、
前記非被覆部分(16)に電気的に取り付けられる電気ケーブル端子(18)とを備え、前記端子(18)が、電解質に露出されたときの電気的陰性が前記第1の電気伝導性材料より低い第2の電気伝導性材料で形成され、前記端子(18)が、
前記ケーブルコアを受け入れるように構成された管状アタッチメントセクション(20)と、
前記端子(18)を、前記端子(18)に対応する対合端子に結合させるように構成された接続部セクション(22)と、
前記アタッチメントセクション(20)と前記接続部セクション(22)との間にある中間セクション(24)と
を有し、
前記アタッチメントセクション(20)は、前記非被覆部分(16)が受け入れられる開放された第1の端部(30)と、前記第1の端部(30)の反対側にある、少なくとも部分的に閉じられる第2の端部(32)とを有する空洞(28)を画定し、前記第2の端部(32)と前記非被覆部分(16)との間の前記空洞(28)の一部分が前記非被覆部分(16)および前記端子(18)に接着されるシーラント材(54)を収容し、前記シーラント材(54)が、前記非被覆部分(16)および前記非被覆部分(16)と前記端子(18)との境界部の両方を取り囲み、前記非被覆部分(16)および前記境界部の両方の周りの前記空洞(28)内の空間を実質的に満たし、それにより、前記境界部および前記非被覆部分(16)が効果的に隔離され、周囲の電解質に露出されることから保護される、耐食性の電気接続部構造(10)。
【請求項12】
前記第1の電気伝導性材料がアルミニウムおよびアルミニウム合金からなる群から選択される、請求項11に記載の電気接続部構造(10)。
【請求項13】
前記第2の電気伝導性材料が銅および銅合金からなる群から選択される、請求項11または12に記載の電気接続部構造(10)。
【請求項14】
前記アタッチメントセクション(20)の側壁(40)が前記第2の端部(32)に近接するアパーチャを(42)を画定し、前記シーラント材(54)が前記アパーチャ(42)を通して前記空洞(28)内に導入され、前記アパーチャ(42)は、前記シーラント材(54)が前記空洞(28)内に導入される前に前記非被覆部分(16)が前記アタッチメントセクション(20)内で完全に受け入れられるときに前記非被覆部分(16)が視認されるのを可能にする、請求項11から13までのいずれか1項に記載の電気接続部構造(10)。
【請求項15】
前記非被覆部分(16)が複数のストランドを含み、前記複数のストランドは、クリンプされたとき空隙を有し、その後、前記空隙が前記シーラント材(54)で満たされる、請求項11から14までのいずれか1項に記載の電気接続部構造(10)。
【請求項16】
前記非被覆部分(16)が前記空洞(28)内の内部表面に溶接される、請求項11から15までのいずれか1項に記載の電気接続部構造(10)。
【請求項17】
絶縁外側カバー(14)を有するケーブル(12)のアルミニウムコア(16)を銅ベースの電気ケーブル端子(18)に取り付ける方法(100)であって、前記銅ベースの電気ケーブル端子(18)が、前記ケーブルのコア(16)を受け入れるように構成された管状アタッチメントセクション(20)と、前記端子(18)を、前記端子(18)に対応する対合端子に結合させるように構成された接続部セクション(22)と、前記アタッチメントセクション(20)と前記接続部セクション(22)との間にある中間セクション(24)とを有し、前記アタッチメントセクション(20)は、前記ケーブルのコア(16)が受け入れられる開放された第1の端部(30)と、前記第1の端部(30)の反対側にある少なくとも部分的に閉じられる第2の端部(32)とを有する空洞(28)を画定し、前記アタッチメントセクション(20)の側壁(40)が前記第2の端部(32)に近接するアパーチャ(42)を画定し、前記方法(100)が、
前記絶縁外側カバー(14)の軸方向縁部を越えて延在する前記ケーブルのコア(16)のリード(16)を用意するステップ(102)と、
前記リード(16)と前記端子(18)との間に電気接触部を形成するために前記銅ベースの端子(18)を前記リード(16)に取り付けるステップ(110)と、
前記アパーチャ(42)を通して前記第2の端部(32)と前記リード(16)との間の前記空洞(28)の一部分に測定された量のシーラント材(54)を注入するステップ(114)であって、前記シーラント材(54)が前記リード(16)および前記リード(16)と前記端子(18)との間の境界部を密に取り囲み、前記シーラント材(54)が前記空洞(28)の前記一部分内の空間を実質的に満たし、それにより、前記境界部および前記リード(16)が効果的に隔離され、周囲の電解質に露出されることから保護される、ステップ(114)と
を含む、方法(100)。
【請求項18】
前記方法(100)が
前記アパーチャ(42)を視覚的に検査することにより前記アタッチメントセクション(20)内での前記リード(16)の位置を決定するステップ(108)
をさらに含む、請求項17に記載の方法(100)。
【請求項19】
前記方法(100)が、前記アパーチャ(42)を介して前記リード(16)にレーザビーム(50)を照射することにより前記アタッチメントセクション(20)の前記空洞(28)の内部表面に対して前記リード(16)を溶接するステップ(112)をさらに含む、請求項17または18に記載の方法(100)。
【請求項20】
前記リード(16)が複数のストランドを含み、前記方法(100)が、前記取り付けるステップ(110)の前に前記複数のストランドを音波溶接するステップ(104)を含む、請求項17から19までのいずれか1項に記載の方法(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は概して電気ケーブルのための端子に関し、より詳細には、ケーブルと端子との間に防水接続部を形成するように構成された端子に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]自動車の配線には絶縁された銅ベースのケーブルが一般に使用される。銅は、高い導電率、良好な耐食性および十分な機械的強度を有する。しかし、銅および銅ベースの合金は比較的高価であり、重い。
【0003】
[0003]自動車の電気配線用途における軽量化およびコスト節約への関心により、アルミニウムベースのケーブルが銅ベースのケーブルの魅力的な代替手段となっている。しかし、一部の配線および電気コネクタは銅ベースのままである場合もある。したがって、電気回路の一部の場所では回路のアルミニウムベースの部分と銅ベースの部分との間の移行部が存在する場合がある。しばしば、この移行部は端子に存在する可能性がある。その理由は、アルミニウムベースの材料より銅ベースの材料を用いる方がより容易に達成され得るサイズおよび形状の複雑さのために端子が銅のままであるからである。銅ベースの端子に対するアルミニウムベースのケーブルの圧着境界(crimp interface)接続部は、例えば塩水などの電解質が存在する場合、境界部でアルミニウムがガルバニック腐食する可能性がある。アルミニウムまたはアルミニウム合金は端子の銅または銅合金とは異なるガルバニック電位を有することから、このガルバニック反応によりアルミニウムが腐食する。本文献で使用される「銅ベース」は純銅、または、合金の中で銅が主要金属である銅合金を意味する。同様に、本文献で使用される「アルミニウムベース」は純アルミニウム、または合金の中でアルミニウムが大部分の金属であるアルミニウム合金を意味する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
[0004]電解質に対して圧着境界接続部が露出されるのを保護するための従来の1つの手法は、国際特許公開WO2011035084に示される圧着境界接続部の圧着ウィング上に溶融ホットメルトシールを適用することを必要としていた。しかし、この手法は端子を受け入れるコネクタ本体内の空洞のサイズを制限する。その理由は、空洞が、端子と、圧着境界接続部を覆う溶融ホットメルトシールの両方を収容するために十分に大きくなければならないからである。圧着境界接続部を密閉するための別の従来の手法は、国際特許公開WO2014010605、WO2014014104、WO2014014105、WO2014017660およびWO2014065307で示される密閉される管状ワイヤ境界部を端子に設けることを必要としていた。この端子はホットメルトシールを用いる端子より小さい空洞で受けられ得るが、ワイヤ挿入端部の反対側の管状境界部の端部が閉じられることから、ワイヤに対して端子が圧着される前にワイヤが管状境界部内に十分に挿入されていることを視覚的に確認することが不可能であり、したがってそれにより圧着境界部に欠陥が生じる可能性がある。
【0005】
[0005]より小さいコネクタ本体の空洞内に収容することができ、端子にワイヤが適切に挿入されているのを視覚的に確認するための手段をも提供する、耐食性が改善されたアルミニウムベースのケーブルと銅ベースの端子との間の接続が必要とされている。
【0006】
[0006]背景技術セクションで考察される主題は、背景技術セクションで言及されているというだけで従来技術であるとみなされるべきではない。同様に、背景技術セクションで言及された、または背景技術セクションの主題に関連する問題は、従来技術でこれまでに認識されていたとみなされるべきではない。背景技術セクションの主題は、発明に含まれるかまたはそれ自体が発明である可能性がある別の手法を単に示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際特許公開WO2011035084
【特許文献2】国際特許公開WO2014010605
【特許文献3】国際特許公開WO2014014104
【特許文献4】国際特許公開WO2014014105
【特許文献5】国際特許公開WO2014017660
【特許文献6】国際特許公開WO2014065307
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
[0007]本発明の一実施形態によれば、導電ケーブルコアに取り付けられるように構成された電気ケーブル端子が提供される。端子が、ケーブルコアを受け入れるように構成される管状アタッチメントセクションと、端子を、端子に対応する対合端子に結合させるように構成される接続部セクションと、アタッチメントセクションと接続部セクションとの間にある中間セクションとを有する。アタッチメントセクションが、ケーブルコアが受け入れられる開放された第1の端部と、第1の端部の反対側にある第2の端部とを有する空洞を画定する。第2の端部が少なくとも部分的に閉じられる。第2の端部とケーブルコアの端部との間の空洞の一部分が、ケーブルコアおよび端子に接着されるシーラント材を収容する。シーラント材がケーブルコア端部を密に取り囲み、空洞のその一部分内の空間を実質的に満たす。
【0009】
[0008]端子のアタッチメントセクションの側壁が、アタッチメントセクションの第2の端部に近接するアパーチャ(換言すれば、開口部)を画定することができ、シーラント材がこのアパーチャを通して空洞内に導入され得る。また、このアパーチャが、シーラント材が空洞内に導入される前にケーブルコアがアタッチメントセクション内で完全に受け入れられるときにケーブルコア端部が視認されるための入口を提供することができる。第1の端部に近接するアタッチメントセクションの第1のセグメントが略円形断面を有することができる。第2の端部に近接するアタッチメントセクションの第2のセグメントが略矩形断面を有することができ、第1のセグメントと第2のセグメントと中間のアタッチメントセクションの第3のセグメントが、略円形または略矩形のいずれでもない特徴を有してよい移行断面を有することができる。
【0010】
[0009]アタッチメントセクションの第1のセグメントが例えばクリンプ(換言すれば、圧着)によって変形され得、それにより、アタッチメントセクションの第2のセグメントを概して変形させずに、端子がケーブルコアの端子に取り付けられる。ケーブルコアが、クリンプされたとき空隙を有する複数のストランドを含むことができ、これらの空隙がシーラント材によって後から満たされる。シーラント材が、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリアミドおよびポリエステルからなる群の材料から選択され得る。
【0011】
[0010]タブが端子の中間セクションから切り出され得、アタッチメントセクションの第2の端部を少なくとも部分的に閉じるように折り曲げられ得る。ケーブルコアが空洞内の内部表面に溶接され得る。空洞が、ケーブルコアを囲む絶縁外側カバーと接するように構成される環状リブを画定することができる。
【0012】
[0011]本発明の別の実施形態では、耐食性の電気接続部構造が提供される。耐食性の電気接続部構造が、絶縁カバーがない非被覆部分を除いてケーブルコアの実質的に全長を囲む絶縁外側カバーを有する第1の電気伝導性材料で形成される電気伝導性ケーブルコアを有する。また、この電気接続部構造が、非被覆部分に電気的に取り付けられる電気ケーブル端子を有する。端子が、電解質に露出されたときの電気的陰性が第1の電気伝導性材料より低い第2の電気伝導性材料で形成される。端子が、ケーブルコアを受け入れるように構成された管状アタッチメントセクションと、端子を、端子に対応する対合端子に結合させるように構成された接続部セクションと、アタッチメントセクションと接続部セクションとの間にある中間セクションとを有する。アタッチメントセクションは、ケーブルコアの非被覆部分が受け入れられる開放された第1の端部と、第1の端部の反対側にある第2の端部とを有する空洞を画定する。第2の端部が少なくとも部分的に閉じられる。第2の端部と非被覆部分の端部との間の空洞の一部分が、非被覆部分および端子に接着されるシーラント材を収容する。このシーラント材が、非被覆部分および非被覆部分と端子との境界部の両方を取り囲み、非被覆部分と境界部の両方の周りの空洞内の空間を実質的に満たし、それにより、境界部および非被覆部分が効果的に隔離され、周囲の電解質に露出されることから保護される。
【0013】
[0012]第1の電気伝導性材料が、アルミニウムおよびアルミニウム合金からなる群から選択され得る。第2の電気伝導性材料が銅および銅合金からなる群から選択され得る。
【0014】
[0013]アタッチメントセクションの側壁が、第2の端部に近接するアパーチャを画定することができ、シーラント材がこのアパーチャを通して空洞内に導入され得る。また、このアパーチャは、シーラント材が空洞内に導入される前に非被覆部分がアタッチメントセクション内で完全に受け入れられるときにケーブルコアの非被覆部分が視認されるのを可能にすることができる。非被覆部分が、クリンプされたとき空隙を有する複数のストランドを含むことができる。これらの空隙はシーラント材で後から満たされる。非被覆部分が、例えば、アパーチャを通して非被覆部分にレーザビームを当てることを含めた溶接プロセスにより、空洞内の内部表面に溶接され得る。
【0015】
[0014]本発明の別の実施形態では、ケーブルのアルミニウムコアを銅ベースの電気ケーブル端子に取り付ける方法が提供される。ケーブルが絶縁外側カバーを有する。端子が、ケーブルコアを受けるように構成される管状アタッチメントセクションと、端子を、端子に対応する対合端子に結合させるように構成される接続部セクションと、アタッチメントセクションと接続部セクションとの間にある中間セクションとを有する。端子のアタッチメントセクションは、ケーブルコアが受け入れられる開放された第1の端部と、第1の端部の反対側にある少なくとも部分的に閉じられる第2の端部とを有する空洞を画定する。アタッチメントセクションの側壁が、アタッチメントセクションの第2の端部に近接するアパーチャを画定する。本方法が、絶縁外側カバーの軸方向縁部を越えて延在するケーブルコアのリードを用意するステップと、リードと端子との間に電気接触部を形成するために銅ベースの端子をリードに取り付けるステップと、アパーチャを通して第2の端部とリードとの間の空洞の一部分に測定された量のシーラント材を注入するステップとを含む。シーラント材がリードおよびリードと端子との間の境界部を密に取り囲み、シーラント材が空洞のその一部分内の空間を実質的に満たし、それにより、境界部およびリードが効果的に隔離され、周囲の電解質に露出されることから保護される。
【0016】
[0015]本方法が、アパーチャを視覚的に検査することによりアタッチメントセクション内でのリードの位置を決定するステップと、アパーチャを介してリードにレーザビームを照射することによりアタッチメントセクションの空洞の内部表面に対してリードを溶接するステップとをさらに含むことができる。
【0017】
[0016]リードが複数のストランドを含むことができ、その場合、本方法が複数のストランドを音波溶接する(sonically weld)ステップも含むことができる。
【0018】
[0017]添付図面を参照して非限定の例として与えられる本発明の好適な実施形態の以下のより詳細な説明を読むことにより本発明の別の特徴および利点がより明確となる。
【0019】
[0018]次に、例として添付図面を参照しながら本発明を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】[0019]一実施形態による耐食性の電気接続部構造を示す分解斜視図である。
【
図2】[0020]一実施形態による、
図1の耐食性の電気接続部構造を示す断面斜視図である。
【
図3】[0021]一実施形態による、
図1の耐食性の電気接続部構造を示す上面図である。
【
図4】[0022]一実施形態による、
図1の耐食性の電気接続部構造を示す底面図である。
【
図5】[0023]一実施形態による、
図1の耐食性の電気接続部構造の端子を示す断面斜視図である。
【
図6】[0024]一実施形態による、
図1の耐食性の電気接続部構造のためのレーザ溶接プロセスを示す側断面図である。
【
図7】[0025]一実施形態による、ケーブルのアルミニウムコアを銅ベースの端子に取り付ける方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
[0026]本明細書で提示されるのは、電気ケーブルを端子に相互接続させる接続部構造であり、端子が、端子の一部分をクリンプするかまたは押しつぶすことによりケーブルに取り付けられる。ケーブルに対してクリンプされる端子の一部分がシーラント材で充填される空洞を含み、シーラント材が、固まるかまたは硬化するときに、ケーブルと端子との間の境界部を周囲の電解質から密閉するために端子の空洞を充填してケーブルのクリンプされた端部を囲む。これは、ケーブルおよび端子が例えばアルミニウムベースのケーブルおよび銅ベースの端子などの異なる材料で作られる事例においてガルバニック腐食が発生する場合に有益である。シーラント材全体が端子内に収容され、それにより、端子を受けるためのコネクタ本体の空洞が、端子の外部でシールを収容するためのサイズを有する必要がなくなる。端子が端子の側壁内にアパーチャを画定することができ、このアパーチャにより、端子内でケーブルの端部を視覚的に検査することと、シーラント材を端子の空洞内に導入することと、ケーブルの端部を端子にレーザ溶接することとが可能となる。
【0022】
[0027]
図1および2が耐食性の電気接続部構造10の非限定の実施例を示す。耐食性の電気接続部構造10が、絶縁外側カバー14と、アルミニウムベースのコアとを有する電気伝導性ケーブル12を有する。本明細書で使用されるアルミニウムベースは、コアを形成する材料が、元素アルミニウム、または、重量の大部分がアルミニウムであるアルミニウム合金であることを意味する。絶縁外側カバー14の端部分が、以下ではリード16と称される、コアの非被覆部分16を露出させるために除去される。この電気接続部構造10はまた、リード16に電気的に取り付けられる端子18を有する。端子18は銅ベースの材料で形成される。本明細書で使用される銅ベースは、端子18を形成する材料が、元素銅、または、重量の大部分が銅である銅合金であることを意味する。銅ベースの材料はまた、端子18の耐食性を向上させるためにスズベースの合金などの別の材料で被覆されてもよい。端子18は、リード16を受けるように構成された管状アタッチメントセクション20と、端子18を対応する対合端子(図示せず)に結合させるように構成される接続部セクション22と、アタッチメントセクション20と接続部セクション22との間にある中間セクション24とを有する。
図1および
図2に示される端子18の接続部セクション22は雌ボックスタイプ(box female type)である。接続部セクション22は、別法として、雄ピンタイプ(male pin type)または当業者には既知である任意の別の種類の接続部であってもよい。
【0023】
[0028]
図1に最も良好に示されるように、リード16の端部26が、端子18に挿入される前に、ストランド間の導電率を向上させるためにアルミニウムケーブルのストランド上の高い抵抗率の表面酸化物を破壊するために音波溶接される。その結果、音波溶接されたリード16の端部26が略矩形断面を有するようになり、一方で、絶縁外側カバー14付近のリード16のセクションは略円形断面を有し、これらの間のセクションは略円形または略矩形のいずれでもない特徴を有してよい移行断面(換言すれば、中間断面)を有する。
【0024】
[0029]端子18の管状アタッチメントセクション20が、リード16を受けるように構成された開いた第1の端部30と第1の端部30の反対側で少なくとも部分的に閉じられる第2の端部32との間に空洞28を画定する。リード16を最初に受けるための、第1の端部30に近接するアタッチメントセクション20の第1のセグメント34が略円形断面を有することができる。第2の端部32に近接するアタッチメントセクション20の第2のセグメント36が略矩形断面を有することができ、第1のセグメント34と第2のセグメント36との中間にあるアタッチメントセクション20の第3のセグメント38が移行断面を有することができる。第1のセグメント34、第2のセグメント36および第3のセグメント38はリード16の断面の輪郭に概して適合する。
【0025】
[0030]アタッチメントセクション20の側壁40が、アタッチメントセクション20の第2の端部32に近接する略円形アパーチャ42を画定する。アパーチャ42は、リード16がアタッチメントセクション20の空洞28内に適切に挿入されるのを確認することができるように空洞28内でのリード16の位置を決定することを目的として人間の組立オペレータまたはマシンビジョンシステムのための視覚的検査ポータルを提供するように側壁40内に位置する。
【0026】
[0031]端子18は、アタッチメントセクション20、接続部セクション22および中間セクション24を形成するために打ち抜かれ、圧延される(rolled)かまたは折り曲げられる銅ベースの材料のシートで形成され得る。アタッチメントセクション20の側壁40を形成する、折り曲げられるか圧延される構成要素の間のシームは管状アタッチメントセクション20のシームを密閉するようにレーザ溶接され得る。
図3および4に最も良好に示されるように、タブ44が端子18の中間セクション24から切り出され得、アタッチメントセクション20の第2の端部32を少なくとも部分的に閉じるように折り曲げられ得る。
【0027】
[0032]
図5に最も良好に示されるように、空洞28の内壁46が、ケーブルコア16を囲む絶縁外側カバー14と接するように構成される、アタッチメントセクション20の第1の端部30に近接する一連の環状リブ48を画定し、それにより空洞28が第1の端部30からさらに密閉される。
【0028】
[0033]リード16がアタッチメントセクション20内に適切に配置されたことが確認されると、アタッチメントセクション20が、端子18をリード16に圧力接着させるようにクリンプされるかまたは押しつぶされ、それにより端子18がリード16に電気的および機械的に取り付けられる。端子18は、ハンドクリンプツール(図示せず)、自動クリンププレス(図示せず)、または、当業者には既知である、管状端子18をケーブルリード16にクリンプするかまたは取り付けるための任意の別の手段を使用して、リード16にクリンプされ得る。リード16が端子18にクリンプされた後、リード16の端部26とアタッチメントセクション20の第2の端部32との間の空洞28の一部分が空いたままとなる。
【0029】
[0034]リード16の端部26が、
図6に示されるようにアパーチャ42を通してリード16と端子18との間の境界部にレーザ光源52からレーザビーム50を差し向けることにより空洞28の内壁46に溶接され得る。リード16を端子18にレーザ溶接することにより、リード16と端子18との間の導電率がさらに向上する。このレーザ溶接手順は、端子18をリード16にクリンプする前に行われてよいが、好適にはその後で行われ得る。
【0030】
[0035]
図2に最も良好に示されるように、端子18がリード16に取り付けられた後、第2の端部32とリード16の端部26との間の空洞28の一部分が、測定された量のシーラント材54で充填される。シーラント材54はアパーチャ42を通して空洞28内に導入される。シーラント材54はリード16および端子18に接着される。このシーラント材54は、クリンプされた後にリード16のストランドの間に残る可能性がある任意の空隙を含めた、リード16およびリード16と端子18との境界部の両方の周りの空洞28内の空間を囲み実質的に充填する。シーラント材54が境界部およびリード16を効果的に隔離し、周囲の電解質に露出されることから保護する。シーラント材54は、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリアミド、または適切なポリエステル材料などの、ホットメルトシーラントであってよい。別法として、シーラント材54は湿気硬化形ポリウレタン材料であってもよい。これらのいずれの種類の材料も端子18およびリード16との十分な接着力を有し、リード16および端子18の境界部と、例えば塩水噴霧などの電解質との接触を軽減する完全な耐久性のあるシールを提供し、それにより腐食が大幅に軽減される。絶縁外側カバー14としてポリ塩化ビニル(PVC)が使用される場合、ポリアミドが好適である。適切なホットメルトシーラント材料には、Macromelt OM673(ポリアミド)、Macromelt Q5365(ポリオレフィン)またはXJG−626090(ポリウレタン)が含まれる。これらのホットメルトシーラントはすべて、Henkel Corporation of Madison Heights、Michiganによって製造されている。適切な湿気硬化形ポリウレタン材料は、Saint Paul、Minnesotaの3M Corporationによって製造されているSCOTCH−WELD(登録商標)Polyurethane Reactive Adhesive TE200である。
【0031】
[0036]必要となるシーラント材54の量は、適切に配置されたリード16と部分的に閉じられた第2の端部32との間の空洞28の一部分の体積によって決定される。空洞28内のリード16を視覚的に検査することにより、空洞28の残りの部分の体積を制御することができるという利点が得られ、それにより空洞28内に注入される必要があるシーラント材54の量をより正確に測定することが可能となる。アタッチメントセクション20の第1のセグメント34はクリンピングによって変形され得、一方、アタッチメントセクション20の第2のセグメント36は概して変形しないままである。これにより、クリンピングプロセスにおいて空洞28の残りの部分の体積が変化せず、空洞28内に注入される必要があるシーラント材54の量をより正確に測定することが可能になるという利点が得られる。
【0032】
[0037]特定の動作理論に従うことなく、アタッチメントセクション20の第2の端部32を部分的に閉じるタブ44が
図5に最も良好に示されるように隙間56を画定し、それにより、シーラント材54を空洞28内に注入するときに空洞28から空気を逃がすことが可能となり、それにより、空洞28をより一定に充填することができるという利点が得られる。シーラント材54の粘性により、シーラント材54が固まる前にシーラント材54が第2の端部32を通って漏洩することが防止される。別法として、シーラント材54を注入するのに使用されるノズルがシーラント材54を空洞28内に注入するときにアパーチャ42を通して空気を逃がすように設計されている場合、タブ44が第2の端部32を完全に閉じていてもよい。
【0033】
[0038]この電気接続部構造10の主要な用途は、異なるガルバニック電位を有する異なる金属から作られるケーブル12および端子18と共に使用することであるが、端子18が端子/リード・境界部を過酷な環境から密閉するために、類似の材料または等しい材料で形成されるケーブルと共に使用され得ることも予見される。
【0034】
[0039]本明細書で考察される実施形態はマルチストランドケーブルを有するが、シングルワイヤソリッドコアケーブルを使用する別の実施形態も考えられる。さらに、リードが音波溶接されず、アタッチメントセクションが別の断面形状を有するかまたはアタッチメントセクションの空洞内に環状リブがない本発明の別の実施形態も考えられる。
【0035】
[0040]本発明の別の態様に従って、
図7が、ケーブル12のアルミニウムコアを銅ベースの端子18に取り付ける方法100の非限定の実施例を示す。ケーブル12が絶縁外側カバー14を有する。端子18が、リード16を受けるように構成される管状アタッチメントセクション20と、端子18を対応する対合端子に結合させるように構成される接続部セクション22と、アタッチメントセクション20と接続部セクション22との間の中間セクション24とを有する。端子18のアタッチメントセクション20が、リード16が受け入れられる開いた第1の端部30と、第1の端部30の反対側にある少なくとも部分的に閉じられる第2の端部32とを有する空洞28を画定する。アタッチメントセクション20の側壁40が、アタッチメントセクション20の第2の端部32に近接するアパーチャ42を画定する。本方法100が以下のステップを含む。
【0036】
[0041]ケーブルコアのリードを用意するステップ102が、絶縁外側カバー14の軸方向縁部を越えて延在するケーブルコア16のリードを用意することを含む。このステップは絶縁ストリッピングツールを使用して達成され得る。このようなツールは当業者には良く知られている。
【0037】
[0042]リードの複数のストランドを音波溶接するステップ104は、ストランドを融着させてそれによりストランド間の導電率を向上させてステップ106の前に摩損するのを軽減することを目的として、リードの複数のストランドを音波溶接することを含む、複数のワイヤストランドを有するリードのために実施され得る任意選択のステップである。
【0038】
[0043]アタッチメントセクションの空洞内にリードを配置するステップ106が、アタッチメントセクション20の空洞28にリード16を挿入することを含む。マルチストランドリード16が使用される場合、リード16のストランドは、リード16を空洞28に挿入する前に超音波溶接機械によって融着され得る。ストランドを融着することにより、ストランド間の導電率が向上し、それによりやはり、リード16を空洞28に挿入する前にストランドが摩損することが防止されるという利点が得られる。
【0039】
[0044]アタッチメントセクション内でのリードの位置を決定するステップ108は、アパーチャ42を視覚的に検査することによりアタッチメントセクション20内でのリード16の位置を決定することを含む任意選択のステップである。このステップにより、次の取付ステップ108の後でリード16と端子18との間に適切な電気的および機械的接続部を形成するためにリード16が確実に十分に挿入されるという利点が得られる。
【0040】
[0045]リードに端子を取り付けるステップ110が、例えばクリンピングプレスを使用してリード16に対して端子18をクリンプすることにより、リード16と端子18との間に電気接触を形成するために銅ベースの端子18をリード16上に取り付けることを含む。
【0041】
[0046]空洞の内部表面にリードを溶接するステップ112は、
図6に示されるように、アパーチャ42を通してリード16および端子18の境界部までレーザビーム50を差し向けることにより、アタッチメントセクション20の空洞28の内壁46にリード16を溶接することを含む任意選択のステップである。ステップ112は、好適には、クリンピングプロセスにより溶接が損なわれないように取付ステップ110の後で実施される。また、ステップ112は好適にはステップ114の前に実施される。その理由は、シーラント材54がリード/端子・境界部を覆うからである。
【0042】
[0047]測定された量のシーラント材を空洞の一部分に注入するステップ114が、アパーチャ42を通して第2の端部32とリード16の端部26との間の空洞28の一部分に測定された量のシーラント材54を注入することを含む。シーラント材54がリード16およびリード16と端子18との間の境界部を密に囲み、シーラント材54が空洞28のその一部分内の空間を実質的に充填し、それにより、境界部およびリード16が効果的に隔離され、周囲の電解質に露出されることから保護される。
【0043】
[0048]このように、耐食性の電気接続部構造10、耐食性の電気接続部構造10のための電気ケーブル端子18、およびケーブル12のアルミニウムコア16を銅ベースの電気ケーブル端子18に取り付ける方法100が提供される。端子18が、ガルバニック腐食を抑制することを目的として周囲の電解質に接触しないようにアルミニウムリード16および銅ベースの端子18を密閉するシーラント材54を含む。シーラント材54が端子18の空洞28内に収容されることから、端子18を受けるためのコネクタ本体は端子18の外部でシールを収容するための追加の空間を必要としない。端子18が、アタッチメントセクション20の側壁40にアパーチャ42を画定し、それにより複数の利点が得られる。1つ目は、空洞28内でのリード16の適切な配置を確実にするためにアタッチメントセクション20の空洞28内でリード16を視覚的に検査することが可能となることである。2つ目は、端子18をリード16にクリンプした後でリード16を端子18にレーザ溶接することが可能となることである。3つ目は、リード16/端子18・境界部を密閉するためにシーラント材54を空洞28内に注入することが可能となることである。
【0044】
[0049]本発明の好適な実施形態に関連させて本発明を説明してきたが、これは限定的であることを意図されず、むしろ、以下の特許請求の範囲に記載される範囲のみに限定される。また、第1、第2などの用語を使用することは重要度の順番を意味するわけではなく、第1、第2などの用語は1つの要素を別の要素から区別するのに使用される。さらに、「a」、「an」などの単語を使用することは数量を限定することを意味せず、参照されるアイテムが少なくとも1つ存在することを意味する。
【手続補正書】
【提出日】2015年2月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
【外国語明細書】