【課題を解決するための手段】携帯型情報処理装置は、第1の表示部が設けられた第1の筐体と、第2の表示部が設けられた第2の筐体と、前記第1の筐体と前記第2の筐体とを回転可能に連結する連結部と、前記第1の表示部と前記第2の表示部の向きで規定される前記携帯型情報処理装置の状態を検出する状態検出手段と、前記状態検出手段の検出結果に基づいて、レシーバを使用して通話を行う第1の通話モードと、スピーカーを使用して通話を行う第2の通話モードとの実行を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記携帯型情報処理装置が第1の状態で電話を受信した後、前記携帯型情報処理装置が第2の状態に変更された場合には、当該第2の状態に対応した通話モードで通話を行う。
前記制御手段は、前記携帯型情報処理装置がテント状態と異なる他の状態で電話を受信した後、前記テント状態に変更された場合には、前記第2の通話モードを実行することを特徴とする請求項1に記載の携帯型情報処理装置。
前記制御手段は、前記携帯型情報処理装置がテント状態と異なる他の状態で電話を受信した後、前記テント状態に変更され、当該テント状態で所定時間静止した場合、又は、当該テント状態でユーザによる所定のアクションが行われた場合には、前記第2の通話モードを実行することを特徴とする請求項2に記載の携帯型情報処理装置。
前記制御手段は、前記携帯型情報処理装置がブック状態と異なる他の状態で電話を受信した後、前記ブック状態に変更された場合には、前記第2の通話モードを実行することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の携帯型情報処理装置。
前記制御手段は、前記携帯型情報処理装置がブック状態と異なる他の状態で電話を受信した後、前記ブック状態に変更され、当該ブック状態でユーザによる所定のアクションが行われた場合に、前記第2の通話モードを実行することを特徴とする請求項4に記載の携帯型情報処理装置。
前記制御手段は、前記携帯型情報処理装置が前記第1の表示部と前記第2の表示部が内側を向いて対向するベーシック状態以外の状態で電話を受信した後、前記ベーシック状態宇変更された場合には、前記第1の通話モードを実行することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の携帯型情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、この発明にかかる携帯型情報処理装置、その通話方法、及びコンピュータが実行可能なプログラムを図面に基づいて詳細に説明する。本発明の構成要素は、本明細書の図面に一般に示してあるが、様々な構成で広く多様に配置し設計してもよいことは容易に理解できる。したがって、本発明の装置、システム及び方法の実施形態についての以下のより詳細な説明は、特許請求の範囲に示す本発明の範囲を限定するものではなく、単に本発明の選択した実施形態の一例を示すものであって、特許請求の範囲に示す本発明と矛盾無く装置、システム及び方法についての選択した実施形態を単に示すものである。当業者は、特定の細目の1つ以上が無くても、又は他の方法、部品、材料でも本発明を実現できることが理解できる。また、フローチャートの各ステップを実行する順番はフローチャートに示す順番に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で順番を変更してもよい。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの又は実質的に同一のものが含まれる。
【0019】
図1〜
図3を参照して、本実施の形態にかかる携帯型情報処理装置の構成を説明する。本実施の形態にかかる携帯型情報処理装置は、2つのディスプレイを有する通話が可能な携帯型情報処理装置であり、例えば、スマートフォン、ファブレット、及びタブレット等である。以下では、本実施の形態にかかる携帯型情報処理装置としてスマートフォンを適用した場合について説明する。
【0020】
図1は、本実施の形態にかかる携帯型情報処理装置の外観構成を示す斜視図である。本実施の形態にかかる携帯型情報処理装置1は、第1の筐体10と、第2の筐体20と、を備えている。また、携帯型情報処理装置1は、第1の筐体10と第2の筐体20との間にヒンジ(連結部)30を備えている。
【0021】
ヒンジ30は、第1の筐体10と第2の筐体20とを回転可能に連結する。回転軸δに対する第1の筐体10と第2の筐体20との角度を「θ」と規定する。より詳細には、ヒンジ30は、第1の筐体10と第2の筐体20とを回転軸δを中心に実質的に360度回転可能に連結する。携帯型情報処理装置1は、ヒンジ30により各種状態を取ることが可能となっている。
【0022】
第1の筐体10は、第1のタッチ表示部11と、レシーバ12と、メインマイク13と、スピーカー15と、ホール素子16と、第1の加速度センサ17と、回路基板(不図示)を備えている。第1の筐体10は、略矩形であり、第1のタッチ表示部11やレシーバ12が配置される第1の面10A、第1の面10Aに対向する第2の面10B、短手方向の互いに対向する側面10C、10D、長手方向の互いに対向する側面10E、10Fを備えている。
【0023】
第1のタッチ表示部11は、第1の面10Aの略中央に配置されている。第1のタッチ表示部11は、表示部11bと、表示部11bに重畳されたタッチパネル11aとを有する。第1のタッチ表示部11は、表示部11bに文字、図形、画像等の情報を表示するとともに、指、スタイラス、ペン等(以下、「指示体」と称する)を用いてタッチパネル11aに対して行われる各種操作を検出する。タッチパネル11aが各種操作を検出する方式は、静電容量式、感圧式等の方式を採用することができる。
【0024】
レシーバ12は、第1の面10Aの第1のタッチ表示部11の上方に配置されており、
レシーバ通話(第1の通話モード)において、通話相手の音声を出力する。
【0025】
メインマイク13及びスピーカー15は、側面10Cに互いに近接して配置されている。メインマイク13は、周囲の音を収音するマイク装置である。具体的には、メインマイク13は、レシーバ通話時におけるユーザの声や、動画撮影時における周囲の音声等を収音する。
【0026】
スピーカー15は、スピーカー通話(第2の通話モード)において、通話相手の音声を出力する。また、スピーカー15は、通話時以外において、音声付き動画や音楽等の音声を出力する。
【0027】
ホール素子16は、双極性のホール素子であり、第1の筐体10の内部に配置されている。ホール素子16が配置される位置は、第2の筐体20の内部に配置されるマグネット28が配置される位置に対応する。より詳細には、携帯型情報処理装置1のクローズ状態及びベーシック状態において、ホール素子16とマグネット28が対向するように、ホール素子16及びマグネット28が配置される。
【0028】
ホール素子16は、第2の筐体20の内部に配置されているマグネット28から発生する磁界を検出する。ホール素子16が磁界を検出することにより、後述するように、携帯型情報処理装置1のクローズ状態(θ=0度)及びベーシック状態(θ=360度)を検出することができる。
【0029】
第1の加速度センサ17は、第1の筐体10の内部に配置され、第1のタッチ表示部11(第1の面10A)に対して、その長手方向に平行なX
1方向、その短手方向に平行なY
1方向、X
1及びY
1方向に垂直なZ
1方向の加速度を検出する。第1の加速度センサ17がX
1Y
1Z
1方向の加速度を検出することにより、後述するように、第1のタッチ表示部11の向きを検出することができる。
【0030】
第2の筐体20は、第2のタッチ表示部21と、カメラ22と、サブマイク23と、第2の加速度センサ27と、マグネット28と、回路基板(不図示)を備えている。
【0031】
第2の筐体20は、略矩形であり、第2のタッチ表示部21及びカメラ22が配置される第1の面20A、第1の面20Aに対向する第2の面20B、短手方向の互いに対向する側面20C、20D、長手方向の互いに対向する側面20E、20Fを備えている。
【0032】
第2のタッチ表示部21は、第1の面20Aの略中央に配置されている。第2のタッチ表示部21は、表示部21bと、表示部21aに重畳されたタッチパネル21aとを有する。第2のタッチ表示部21は、表示部21bに文字、図形、画像等の情報を表示するとともに、指、スタイラス、ペン等(以下、「指示体」と称する)を用いてタッチパネル21aに対して行われる各種操作を検出する。タッチパネル21aが各種操作を検出する方式は、静電容量式、感圧式等の方式を採用することができる。
【0033】
カメラ22は、第1の面20Aのタッチ表示部21の上方に配置されている。カメラ22は、ユーザの操作に応じて撮像処理を実行し、画像データや動画データを生成する。
【0034】
第2の加速度センサ27は、第2の筐体20の内部に配置され、第2のタッチ表示部21に対して、その長手方向に平行なX
2方向、その短手方向に平行なY
2方向、X
2及びY
2方向に垂直なZ
2方向の加速度を検出する。第2の加速度センサ27がX
1Y
1Z
1方向の加速度を検出することにより、後述するように、第2のタッチ表示部21の向きを検出することができる。
【0035】
サブマイク23は、側面20Cに配置されており、周囲の音を収音するマイク装置である。具体的には、サブマイク23は、スピーカー通話におけるユーザの声や、動画撮影時における周囲の音声等を収音する。
【0036】
マグネット28は、第2の筐体20の内部に、上述のホール素子16に対応する位置に配置されている。
【0037】
図2−A〜
図2−Fは、携帯型情報処理装置1の各種状態を説明するための模式図である。携帯型情報処理装置1は、第1のタッチ表示部11(第1の筐体10の第1の面10A)と第2のタッチ表示部21(第2の筐体20の第1の面20A)の向きで規定される各種構成を取ることができる。
【0038】
図2−Aは、クローズ(Close)状態を示しており、角度θ=0度で、第1のタッチ表示部11と第2のタッチ表示部21が内側を向いて対向する状態である。
【0039】
図2−Bは、ブック(Book)状態を示しており、0度<θ<180度で、第1のタッチ表示部11の側面10D側と第2のタッチ表示部21の側面20D側が概ね鉛直方向の上方向側にある状態である。
【0040】
図2−Cは、クラムシェル(Clamshell)状態を示しており、0度<θ<180度で、第1のタッチ表示部11又は第2のタッチ表示部12が概ね水平にある状態である。
【0041】
図2−Dは、タブレット(Tablet)状態を示しており、θ=180度で、第1のタッチ表示部11と第2のタッチ表示部21が概ね面一にある状態である。
【0042】
図2−Eは、テント(Tent)状態を示しており、180度<θ<360度にある状態であり、第1のタッチ表示部11の側面10E側及び第2のタッチ表示部21の側面20E側が概ね鉛直方向の下方向側にある状態である。
【0043】
図2−Fは、ベーシック(Basic)状態を示しており、角度θ=360度で、第1のタッチ表示部11と第2のタッチ表示部21が外側を向いて対向する状態である。
【0044】
図3は、携帯型情報処理装置1の概略のブロック図である。携帯型情報処理装置1は、
図3に示すように、第1のタッチ表示部11と、第2のタッチ表示部21と、レシーバ12と、スピーカー15と、メインマイク13と、サブマイク23と、ホール素子16と、第1の加速度センサ17と、第2の加速度センサ27と、制御部100と、メモリ101と、記憶部102と、通信部103と、電源部104と、を備えている。
【0045】
第2のタッチ表示部11は、表示部11bと、表示部11bに重畳されたタッチパネル11aとを有する。タッチパネル11aは、指やペン等の指示体を用いてタッチパネル11aに対して行われた各種操作を、操作が行われた場所のタッチパネル11a上での位置とともに検出し、制御部100に通知する。タッチパネル11aによって検出される操作には、タッチ操作、スライド操作、及びピッチ操作が含まれる。表示部11bは、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機EL(Organic Electro−Luminescence)パネルなどで構成され、制御部100の制御に従って文字や図形等を表示する。
【0046】
第2のタッチ表示部21は、表示部21bと、表示部21bに重畳されたタッチパネル21aとを有する。タッチパネル21aは、指やペン等の指示体を用いてタッチパネル21aに対して行われた各種操作を、操作が行われた場所のタッチパネル21a上での位置とともに検出し、制御部100に通知する。タッチパネル21aによって検出される操作には、タッチ操作、スライド操作、及びピッチ操作が含まれる。表示部21bは、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機EL(Organic Electro−Luminescence)パネルなどで構成され、制御部100の制御に従って文字や図形等を表示する。
【0047】
通信部103は、制御部100の制御に従って、基地局によって割り当てられるチャネルを介し、基地局との間で無線信号回線を確立し、基地局との間で電話通信及び情報通信を行う。
【0048】
レシーバ12は、制御部100の制御に従って動作し、制御部100から送信される音声信号を音声として出力する。また、レシーバ12は、レシーバ通話時に通話相手の音声を出力する。
【0049】
メインマイク13は、制御部100の制御に従って動作し、周囲の音を収音するマイク装置であり、集音した音を音声信号へ変換して制御部100へ出力する。また、メインマイク13は、レシーバ通話時におけるユーザの声を収音する。
【0050】
スピーカー15は、制御部100の制御に従って動作し、制御部100から送信される音声信号を音声として出力する。また、スピーカー15は、スピーカー通話時において、通話相手の音声を出力する。
【0051】
サブマイク23は、制御部100の制御に従って動作し、周囲の音を収音するマイク装置であり、集音した音を音声信号へ変換して制御部100へ出力する。また、サブマイク23は、スピーカー通話時にユーザの声を集音する。
【0052】
カメラ22は、被写体を撮像して得られる画像データを制御部100に出力する。電源部104は、制御部100の制御に従って、蓄電池又はACアダプタから得られる電力を、制御部100を含む携帯型情報処理装置1の各機部へ供給する。
【0053】
ホール素子16は、第2の筐体20の内部に配置されているマグネット28から発生する磁界を検出して、磁界の検出結果を制御部100に出力する。
【0054】
第1の加速度センサ17は、第1のタッチ表示部11に対して、その長手方向に平行なX
1方向、その短手方向に平行なY
1方向、X
1及びY
1方向に垂直なZ
1方向の加速度を検出し、X
1Y
1Z
1方向の加速度値Ax
1(t)、Ay
1(t)、Az
1(t)を、制御部100に出力する。
【0055】
第2の加速度センサ27は、第2のタッチ表示部21に対して、その長手方向に平行なX
2方向、その短手方向に平行なY
2方向、X
2及びY
2方向に垂直なZ
2方向の加速度を検出し、X
2Y
2Z
2方向の加速度値Ax
2(t)、Ay
2(t)、Az
2(t)を、制御部100に出力する。
【0056】
メモリ101は、例えば、RAMやDRAM等で構成されており、制御部100によって実行されるプログラム、制御部100が参照するデータ、制御部100の演算結果等が一時的に記憶されるワークエリアとして使用される。
【0057】
記憶部102は、制御部100によって実行されるプログラムやデータを保持するコンピュータで読み取り可能な記憶媒体であって、EEPROMやSSD等の不揮発性メモリである。
【0058】
制御部100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、マイクロプロセッサ、DSP等であり、携帯型情報処理装置1の動作を統括的に制御して各種の機能を実現する。具体的には、制御部100は、記憶部102に記憶されているデータやメモリ101に展開したデータを必要に応じて参照しつつ、記憶部102に記憶されているプログラムに含まれる命令を実行して、電話機能、メール機能、Webブラウジング機能、及び画面表示機能等の各種機能を実現する。
【0059】
また、制御部100は、ホール素子16の磁界の検出結果、第1の加速度センサ17及び第2の加速度センサ27の検出結果に基づいて、携帯型情報処理装置1の状態(ベーシック状態、クローズ状態、タブレット状態、テント状態、ブック状態、クラムシェル状態)を検出する。
【0060】
より具体的には、制御部100は、第1の加速度センサ17から出力されるX
1Y
1Z
1方向の加速度値Ax
1(t)、Ay
1(t)、Az
1(t)に基づいて、第1のタッチ表示部11の向きを判定し、また、第2の加速度センサ27から出力されるX
2Y
2Z
2方向の加速度値Ax
2(t)、Ay
2(t)、Az
2(t)に基づいて、第2のタッチ表示部21の向きを判定し、さらに、第1のタッチ表示部11及び第2のタッチ表示部21の向きに基づいて、タブレット状態、テント状態、ブック状態、及びクラムシェル状態を判別する。また、制御部100は、ホール素子16の磁界の検出結果に基づいて、ベーシック状態及びクローズ状態を判別する。
【0061】
制御部100、ホール素子16、第1の加速度センサ17及び第2の加速度センサ27は、携帯型情報処理装置1の状態を検出する状態検出手段として機能する。なお、携帯型情報処理装置1の状態を検出する方法はこれに限られるものはなく、他の方法を使用してもよく、例えば、ヒンジ30の回転角度を検出する角度センサ等を使用してもよい。
【0062】
制御部100は、検出した携帯型情報処理装置1の状態に応じて、第1のタッチ表示部11及び第2のタッチ表示部21に表示する画像の向きを変更する。
【0063】
上述したように、制御部100は電話機能を制御する。制御部100は、通話モードの切り替えを制御し、より具体的には、レシーバ通話(第1の通話モード)とスピーカー通話(第2の通話モード)の切り替えを制御する。
【0064】
制御部100は、レシーバ通話の場合には、レシーバ12及びメインマイク13を動作させ、スピーカー15及びサブマイク23を休止させる制御を行うことにより、通信部103を介して受信した通話相手の音声をレシーバ12から出力し、メインマイク13で集音したユーザの音声を、通信部103を介して通話相手に送信する。レシーバ通話では、ユーザは、耳をレシーバ12に接近させ、口をメインマイク13に接近させることにより、レシーバ12で通信相手の音声を受話し、メインマイク13で自己の音声を送話する通常の音声通話が可能となる。
【0065】
また、制御部100は、スピーカー通話の場合には、サブマイク23及びスピーカー15を動作させ、レシーバ12及びメインマイク13を休止させる制御を行うことにより、通信部103を介して受信した通話相手の音声を、スピーカー15から出力し、サブマイク23で集音したユーザの音声を、通信部103を介して通話相手に送信する。なお、スピーカー通話で、メインマイク13の代わりにサブマイク23を使用しているのは、メインマイク13はスピーカー15に近接して配置されているため、スピーカー15から出力される音声を拾って通話相手に送信されることを防止するためである。
【0066】
制御部100は、携帯型情報処理装置1が第1の状態で電話を受信(着信)した後、ユーザにより、携帯型情報処理装置1が第2の状態に変更された場合には、第2の状態に対応した通話モード(レシーバ通話又はスピーカー通話)で通話を行う(応答する)。これにより、ユーザは、携帯型情報処理装置1の状態を変更することで所望の方式で通話を行うことができる。
【0067】
例えば、制御部100は、テント状態以外の他の状態(ベーシック状態、タブレット状態、クローズ状態、ブック状態、クラムシェル状態)で電話を受信した後、ユーザがテント状態に変更した場合には、テント状態で所定時間(例えば、数秒)静止した場合、又は、ユーザによる所定のアクション(例えば、スライドバーのON)が行われた場合には、スピーカー通話で受電(電話に応答することを「受電」と称する)。電話を受信した後、応答するまではホールド状態である。なお、テント状態に変更された場合には、テント状態で所定時間(例えば、数秒)の静止やユーザによる所定のアクションがなくても、スピーカー通話で受電することにしてもよい。これにより、ユーザは、電話を受信した後、テント状態に変更することで、スピーカー通話を行うことが可能となる。
【0068】
また、制御部100は、ブック状態以外の他の状態(ベーシック状態、タブレット状態、テント状態、クローズ状態、クラムシェル状態)で電話を受信した後、ユーザがブック状態に変更した場合には、ユーザによる所定のアクション(例えば、スライドバーのON)が行われた場合には、スピーカー通話で受電する。なお、ブック状態に変更された場合には、ユーザによる所定のアクションがなくても、スピーカー通話で受電することにしてもよい。これにより、ユーザは、電話を受信した後、ブック状態に変更することで、スピーカー通話を行うことが可能となる。なお、クラムシェル状態の場合は、ブック状態と同様な処理を行うことにしてもよい。
【0069】
また、制御部100は、ベーシック状態以外の他の状態(クローズ状態、タブレット状態、テント状態、ブック状態、クラムシェル状態)で電話を受信した後、ユーザがベーシック状態に変更した場合には、レシーバ通話で受電する。これにより、ユーザは、電話を受信した後、ベーシック状態に変更することで、レシーバ通話を行うことが可能となる。
【0070】
制御部100は、ユーザが、クローズ状態以外の他の状態(ベーシック状態、タブレット状態、テント状態、ブック状態、クラムシェル状態)で通話を行った後、クローズ状態に変更した場合には、電話を切断する。これにより、ユーザは、クローズ状態に変更することで、電話を切ることが可能となる。
【0071】
次に、
図4〜
図13を参照して、制御部100による携帯型情報処理装置1の通話処理を説明する。
【0072】
図4は、ベーシック状態で電話を受信した場合の表示画面の例を説明するための図である。制御部100は、ベーシック状態で電話を受信した場合、第1のタッチ表示部11にレシーバ通話を行うためのスライドバーを表示し、ユーザによりスライドバーがONされた場合には、レシーバ通話での受電を行い、第1のタッチ表示部11に通話画面を表示し、第2のタッチ表示部21をOFFとする。
【0073】
図5は、テント状態で電話を受信した場合の表示画面の例を説明するための図である。制御部100は、テント状態で電話を受信した場合、第1のタッチ表示部11にスピーカー通話を行うためのスライドバーを表示し、ユーザによりスライドバーがONされた場合には、スピーカー通話での受電を行い、第1のタッチ表示部11に通話画面を表示し、第2のタッチ表示部21をOFFとする。
【0074】
図6は、ブック状態で電話を受信した場合の表示画面の例を説明するための図である。制御部100は、ブック状態で電話を受信した場合、第1のタッチ表示部11にスピーカー通話を行うためのスライドバーを表示し、ユーザによりスライドバーがONされた場合には、スピーカー通話での受電を行い、第1のタッチ表示部11に通話画面を表示し、第2のタッチ表示部21にホーム画面を表示する。
【0075】
つぎに、
図7〜
図13を参照して、上記制御部100がレシーバ通話とスピーカー通話を切り替える処理を説明する。
【0076】
図7は、クローズ状態で電話を受信し、ブック状態で通話する場合の処理の一例を説明するための図である。
【0077】
図7において、制御部100は、クローズ状態で電話を受信した後(S1)、ユーザがブック状態に変更すると、第1のタッチ表示部11にスピーカーで通話するためのスライドバーを表示する(S2:
図6参照)。制御部100は、ユーザがスライドバーをONさせると(S3)、スピーカー通話で受電する(S4)。制御部100は、ユーザがスピーカー通話での通話が終了し、クローズ状態に変更すると、電話を切断する(S5)。
【0078】
図8は、クローズ状態で電話を受信し、テント状態で通話する場合の処理の一例を説明するための図である。
【0079】
図8において、制御部100は、クローズ状態で電話を受信した後(S11)、ユーザが、ブック状態(S12:ブック状態ではスピーカーで通話するためのスライドバーが表示される(
図6参照))、タブレット状態、テント状態に変更し(S13:テント状態ではスピーカーで通話するためのスライドバーが表示される(
図5参照))、ユーザがテント状態で所定時間静止又はスライドバーをONすると(S14)、スピーカー通話で受電する(S15)。制御部100は、ユーザがスピーカー通話での通話が終了し、テント状態からタブレット状態、ブック状態、クローズ状態に変更すると、電話を切断する(ステップS16)。
【0080】
図9は、クローズ状態で電話を受信し、ベーシック状態で通話する場合の処理の一例を説明するための図である。
【0081】
図9において、制御部100は、クローズ状態で電話を受信した後(S21)、ユーザが、クローズ状態からブック状態((S22:ブック状態ではスピーカーで通話するためのスライドバーが表示される(
図6参照))、タブレット状態、テント状態((S23:テント状態ではスピーカーで通話するためのスライドバーが表示される(
図5参照))、ベーシック状態に変更すると、レシーバ通話での受電を行う(S24)。制御部100は、ユーザがレシーバ通話での通話が終了し、ベーシック状態からテント状態、タブレット状態、ブック状態、クローズ状態に変更すると、電話を切断する(ステップS25)。
【0082】
図10は、テント状態で電話を受信し、テント状態で通話する場合の処理の一例を説明するための図である。
【0083】
図10において、制御部100は、テント状態で電話を受信すると(S31)、第1のタッチ表示部11にスピーカーで通話するためのスライドバーを表示する(S32:
図5参照)。制御部100は、ユーザがスライドバーをONすると(S33)、スピーカー通話で受電する(S34)。制御部100は、ユーザがスピーカー通話での通話が終了し、テント状態からタブレット状態、ブック状態、クローズ状態に変化させると、電話を切断する(S35)。
【0084】
図11は、テント状態で電話を受信し、ベーシック状態で通話する場合の処理の一例を説明するための図である。
【0085】
図11において、制御部100は、テント状態で電話を受信すると(S41)、第1のタッチ表示部11にスピーカーで通話するためのスライドバーを表示する(S42)。制御部100は、ユーザがスライドバーをONさせないで、テント状態からベーシック状態に変更すると、レシーバ通話で受電する(S43)。制御部100は、ユーザがレシーバ通話での通話が終了し、ベーシック状態からテント状態、タブレット状態、ブック状態、クローズ状態に変更すると、電話を切断する(ステップS44)。
【0086】
図12は、ベーシック状態で電話を受信し、ベーシック状態で通話する場合の処理の一例を説明するための図である。
【0087】
図12において、制御部100は、ベーシック状態で電話を受信すると(S51)、第1のタッチ表示部11にレシーバで通話するためのスライドバーを表示する(S52:
図4参照)。制御部100は、ユーザがレシーバ通話のスライドバーをオンにすると(S53)、レシーバ通話で受電する(S54)。制御部100は、ユーザがレシーバ通話での通話が終了し、ベーシック状態からテント状態、タブレット状態、ブック状態、クローズ状態に変更すると、電話を切断する(ステップS55)。
【0088】
図13は、ベーシック状態で電話を受信し、テント状態で通話する場合の処理の一例を説明するための図である。
【0089】
図13において、制御部100は、ベーシック状態で電話を受信すると(S61)、第1のタッチ表示部11にレシーバで通話するためのスライドバーを表示する(S62:
図4参照)。制御部100は、ユーザがスライドバーをONさせないで、ベーシック状態からテント状態に変更すると、スピーカーで通話するためのスライドバーを表示する(S63:
図5参照)。制御部100は、ユーザがテント状態で所定時間静止又はスライドバーをオンすると(S64)、スピーカー通話で受電する(S65)。制御部100は、ユーザがスピーカー通話での通話が終了し、テント状態からタブレット状態、ブック状態、クローズ状態に変化させると、電話を切断する(ステップS66)。
【0090】
以上説明したように、本実施の形態によれば、制御部100は、携帯型情報処理装置1が第1の状態で電話を受信した後、ユーザにより、携帯型情報処理装置1が第2の状態に変更された場合には、第2の状態に対応した通話モード(レシーバ通話又はスピーカー通話)で通話を行うこととしたので、2画面を有する携帯型情報処理装置において、通話のユーザビリティを向上させることが可能となる。付言すると、ユーザは、携帯型情報処理装置の状態を変更することで所望の方式で通話を行うことができる。
【0091】
なお、ブック状態では、テント状態と同様の処理を行ってもよい。この場合、制御部100は、ブック状態以外の他の状態で電話を受信した後、ユーザによりブック状態に変更された場合に、ブック状態で所定時間静止した場合(例えば、数秒)、又は、ユーザによる所定のアクション(例えば、スライドバーのON)が行われた場合に、スピーカー通話で受電することにしてもよい。例えば、テレビ電話(例えば、Skype等)などで通話する場合に、第1のタッチ表示部11にテレビ電話の画面を表示してスピーカー通話を行い、第2のタッチ表示部21に探している物(例えば、地図、レストラン情報等)を表示することにしてもよい(
図6参照)。
【0092】
なお、本実施の形態では、電話として音声電話について説明したが、本発明は、これに限られるものはなく、テレビ電話等にも適用可能である。
【0093】
また、本実施の形態では、携帯型情報処理装置としてスマートフォンを一例として説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、通話が可能で2画面を有する携帯型情報処理装置の全てに適用可能であり、例えば、ファブレット、タブレット等にも適用可能である。