特開2015-233405(P2015-233405A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-233405(P2015-233405A)
(43)【公開日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】ブラシホルダ装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
   H02K 13/00 20060101AFI20151201BHJP
【FI】
   H02K13/00 T
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2015-114389(P2015-114389)
(22)【出願日】2015年6月5日
(31)【優先権主張番号】14/300,305
(32)【優先日】2014年6月10日
(33)【優先権主張国】US
(71)【出願人】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100137545
【弁理士】
【氏名又は名称】荒川 聡志
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久
(74)【代理人】
【識別番号】100113974
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 拓人
(72)【発明者】
【氏名】アルバート・ユージン・シュタインバッハ
(72)【発明者】
【氏名】エリック・スティーブン・バスカーク
(72)【発明者】
【氏名】ベンジャミン・アルバー・マンキューソ
(72)【発明者】
【氏名】フランク・オースティン・スカルツォ・サード
(72)【発明者】
【氏名】カーティス・モーリス・エベール
(72)【発明者】
【氏名】マシュー・トーマス・プレストン
【テーマコード(参考)】
5H613
【Fターム(参考)】
5H613AA02
5H613BB15
5H613BB24
5H613BB27
5H613BB28
5H613BB30
5H613BB32
5H613BB33
5H613GA13
5H613GA15
5H613GB14
(57)【要約】      (修正有)
【課題】電動機械において、ブラシ交換工具を使用することなく、片手でのブラシの設置及び/又は交換を可能にする。
【解決手段】ブラシホルダ装置100は、少なくとも1つの溝及びフォーク型電気コネクタを有する固定支持部材102を含む。ブラシ保持部材104は、ブラシ保持部材に接して押し付けることによりブラシがブラシ保持部材内で滑動するのを抑制するよう構成されたプランジャブラシ拘束具を有するブラシ拘束装置を含む。ブラシ保持部材は、少なくとも1つの溝に沿って滑動するよう構成された少なくとも1つのレールと、フォーク型電気コネクタと嵌合するよう構成されたナイフ型電気コネクタとを有する。ブラシ保持部材は、固定支持部材に解除可能に取り付けられるように構成される。固定支持部材は、集電マウントに電気的に接続するよう構成され、ブラシ保持部材は、少なくとも1つのブラシを保持するよう構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラシホルダ装置(100)であって、
少なくとも1つの溝(210)及びフォーク型電気コネクタ(220)を有する固定支持部材(102)と、
ブラシ拘束装置を有するブラシ保持部材(104)と、
を備え、前記ブラシ拘束装置が、前記ブラシ保持部材に接して押し付けることによりブラシ(432)が前記ブラシ保持部材内で滑動するのを抑制するよう構成されたプランジャブラシ拘束具(810)を有し、前記ブラシ保持部材が、前記少なくとも1つの溝に沿って滑動するよう構成された少なくとも1つのレール(410)と、前記フォーク型電気コネクタと嵌合するよう構成されたナイフ型電気コネクタ(420)とを有し、前記ブラシ保持部材が、前記固定支持部材に解除可能に取り付けられるよう構成され、前記固定支持部材が、集電マウント(110)に電気的に接続するよう構成され、前記ブラシ保持部材が、少なくとも1つのブラシ(432)を保持するよう構成されている、ブラシホルダ装置。
【請求項2】
前記ブラシ拘束装置が更に、前記プランジャブラシ拘束具に接続された枢動バー(812)を含み、前記枢動バーが、枢動支持体と前記ブラシに接してプランジャブラシを付勢するバネとに接続され、前記枢動バーが、前記固定支持部材内への前記ブラシ保持部材の挿入中に前記固定支持部材の輪郭面(803)に追従するように構成され、前記ブラシは、前記固定支持部材内への前記ブラシ保持部材の挿入中に前記ブラシ保持部材に対して拘束され、前記ブラシ保持部材が前記固定支持部材内に完全に挿入されたときに前記ブラシが解除される、請求項1に記載のブラシホルダ装置。
【請求項3】
前記固定支持部材が更に、前記ブラシ保持部材上にロックピン(450)と協働するように構成されたテーパ付きスロット(230)を含む、請求項2に記載のブラシホルダ装置。
【請求項4】
前記固定支持部材が更に、前記集電マウントへの前記固定支持部材の取り付けを可能にするよう構成された複数の孔(250)を含む、請求項2に記載のブラシホルダ装置。
【請求項5】
前記複数の孔が、複数の固定支持部材を共に取り付けるように構成されている、請求項4に記載のブラシホルダ装置。
【請求項6】
前記固定支持部材が更に、前記固定支持部材の側部上に配置された導電性スペーサプレート(260)を含み、該導電性スペーサプレートが、前記集電マウント又は第2の固定支持部材との電気伝導性を提供するよう構成される、請求項2に記載のブラシホルダ装置。
【請求項7】
前記固定支持部材のフォーク型電気コネクタが、前記固定支持部材において実質的に中心に配置され、又は前記固定支持部材のフォーク型電気コネクタが、前記固定支持部材の一方の側部に延びる、請求項2に記載のブラシホルダ装置。
【請求項8】
前記固定支持部材及び前記ブラシ保持部材の少なくとも一方が、アルミニウム又はアルミニウム合金から構成される、請求項2に記載のブラシホルダ装置。
【請求項9】
前記固定支持部材及び前記ブラシ保持部材の少なくとも一方が、パッシベート又は陽極酸化アルミニウム、もしくはパッシベート又は陽極酸化アルミニウム合金から構成され、前記固定支持部材及び前記ブラシ保持部材の少なくとも一方の表面の少なくとも一部が、実質的に電気的に絶縁されているように構成される、請求項2に記載のブラシホルダ装置。
【請求項10】
前記固定支持部材及び前記ブラシ保持部材の少なくとも一方が、粉体コーティングもしくは塗装アルミニウム、又は粉体コーティングもしくは塗装アルミニウム合金、又はセラミックコーティング金属もしくはセラミックコーティング非金属材料から構成され、前記固定支持部材及び前記ブラシ保持部材の少なくとも一方の表面の少なくとも一部が、実質的に電気的に絶縁されているように構成される、請求項2に記載のブラシホルダ装置。
【請求項11】
前記ブラシ保持部材が更に、電気絶縁ハンドル(442)を有するハンドル組立体(440)を含み、前記電気絶縁ハンドルが、該ハンドルとブラシコネクタリード部(436)との間に配置されるよう構成された電気絶縁ガード(444)を含む、請求項2に記載のブラシホルダ装置。
【請求項12】
前記ハンドル組立体が更に、前記固定支持部材においてテーパ付きスロット(230)と協働するよう構成されたロックピン(450)を含み、前記ハンドル組立体は、前記ロックピンが回転して前記テーパ付きスロットに出入りできるように回転するよう構成されている、請求項11に記載のブラシホルダ装置。
【請求項13】
前記ハンドル組立体が約90度回転するよう構成され、0度の位置は、前記ロックピンが前記テーパ付きスロットから係合解除されて、前記ブラシ保持部材が前記固定支持部材から取り外すことができるように構成され、90度の位置は、前記ロックピンが前記テーパ付きスロットに係合し、前記ブラシ保持部材が前記固定支持部材上で動作状態に完全にロックされるように構成される、請求項12に記載のブラシホルダ装置。
【請求項14】
前記ハンドル組立体が更に、ブラシターミナル圧縮プレート(470)に機械的に接続されたバネ組立体(460)を含み、該バネ組立体が、少なくとも前記電気絶縁ハンドルがロック位置になるまで1又はそれ以上のブラシターミナル(438)に対して圧力を加えるように構成される、請求項11に記載のブラシホルダ装置。
【請求項15】
前記ブラシ保持部材が、単一のブラシ又は複数のブラシを受け入れるように構成される、請求項2に記載のブラシホルダ装置。
【請求項16】
前記ブラシ保持部材が、ターミナル圧縮プレートと前記ブラシ保持部材の対向する面との間でブラシターミナル(438)をクランプするよう構成され、前記ブラシターミナルが何らかの工具を使用せずに係合される、請求項2に記載のブラシホルダ装置。
【請求項17】
前記ブラシターミナルが、曲げ部、リブ、孔、ノッチ、又は突出部のうちの少なくとも1つを含み、前記ブラシ保持部材が、前記ブラシターミナルを前記ブラシ保持部材に固定するのを助けるために前記曲げ部、前記リブ、前記孔、前記突出部、又は前記ノッチに対して相補的な特徴要素を含む、請求項16に記載のブラシホルダ装置。
【請求項18】
前記ブラシ保持部材が、前記ナイフ型電気コネクタをブラシターミナルに電気的及び機械的に接続するよう構成され、前記ナイフ型電気コネクタ及び前記ブラシターミナルが、前記ブラシ保持部材のハンドルから電気的に絶縁されている、請求項2に記載のブラシホルダ装置。
【請求項19】
前記ブラシ保持部材が更に、電動機械の集電子に接してブラシを押し付けるように構成されたブラシバネを含み、前記ブラシバネが、前記ブラシ保持部材において交換可能であるように構成され、前記ブラシバネが、ブラシ(432)を前記ブラシ保持部材に接して拘束するよう構成されたプランジャブラシ拘束具と一列に並んで配置されるように構成されている、請求項2に記載のブラシホルダ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示される主題は、ブラシホルダ装置及びシステムに関する。具体的には、本明細書で開示される主題は、ブラシと電動機械(例えば、発電機、電気モータ、その他)の回転要素及び/又は回転機械(例えば、回転クレーン)との間に電流を導通させるよう構成されたブラシホルダ装置及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電動機械は、機械の作動中に電流を導通させる巻線を有するロータを含む。ロータが回転するときに、ロータの外部にある供給源からロータ巻線まで電流を導通させるのに回転要素が使用される。集電リング又は整流子などの回転要素は、ブラシと接触して電流を導通する。ブラシが回転要素に対して固定されている場合、炭素製のブラシは摩擦に起因して摩耗し、定期的な交換が必要となる。
【0003】
電動機械の運転中の停止時間を短縮する要求により、ブラシの交換は、電動機械の運転中に行われることもある。ブラシを安全に交換するために、オペレータは、片手を使用する(オペレータの身体に電流が流れるのを避けるため)。従来のブラシホルダは、重量があり扱い難く、ブラシ交換が困難で危険を伴う場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第8,618,713号明細書
【発明の概要】
【0005】
本発明の1つの態様によれば、ブラシホルダ装置は、少なくとも1つの溝及びフォーク型電気コネクタを有する固定支持部材を含む。ブラシ保持部材は、ブラシ保持部材に接して押し付けることによりブラシがブラシ保持部材内で滑動するのを抑制するよう構成されたプランジャブラシ拘束具を有するブラシ拘束装置を含む。ブラシ保持部材は、少なくとも1つの溝に沿って滑動するよう構成された少なくとも1つのレールと、フォーク型電気コネクタと嵌合するよう構成されたナイフ型電気コネクタとを有する。ブラシ保持部材は、固定支持部材に解除可能に取り付けられるように構成される。固定支持部材は、集電マウントに電気的に接続するよう構成され、ブラシ保持部材は、少なくとも1つのブラシを保持するよう構成される。
【0006】
本発明のこれら及び他の特徴、態様、並びに利点は、以下の説明及び添付の請求項を参照するとより理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の1つの態様による、U字形集電体上に設置された単一のブラシホルダの部分斜視図。
図2】本発明の1つの態様による、固定支持部材の斜視図。
図3】本発明の1つの態様による、図2に示す固定支持部材の後方斜視図。
図4】本発明の1つの態様による、ブラシ保持部材の前方斜視図。
図5】本発明の1つの態様による、ブラシ保持部材の後方斜視図。
図6】本発明の1つの態様による、ブラシを保持するのに使用されるブラシ保持部材及びカム部材の底面図。
図7】本発明の1つの態様による、固定支持部材の斜視図。
図8】本発明の1つの態様による、ブラシホルダと共に用いることができるプランジャブラシ拘束具の概略図。
図9】本発明の1つの態様による、ブラシホルダと共に用いることができるプランジャブラシ拘束具の概略図。
図10】本発明の1つの態様による、ブラシ摩耗を検知するためRFIFタグを組み込んだブラシホルダの斜視図。
図11】本発明の1つの態様による、図10のRFIDタグの斜視図。
図12】本発明の1つの態様による、電動機械におけるシステムの簡易概略図。
図13】本発明の1つの態様による、2つの位置におけるカムの簡易側面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の図面は必ずしも縮尺通りではない点に留意されたい。当該図面は、本発明の典型的な態様のみを描くことを意図しており、従って、本発明の範囲を限定するものとみなすべきではない。図面では、同じ参照符号は、複数の図面にわたり同じ要素を示している。
【0009】
本発明の態様は、ブラシと電動機械(例えば、発電機、電気モータ、その他)及び/又は別の回転機械(例えば、回転クレーン)の回転要素との間で電流を導通するよう構成されたブラシホルダ組立体(又は装置)を提供する。詳細には、本発明の態様は、オペレータが電動機械及び/又は別の回転機械のブラシを安全に取り外し/交換するのを助けることができるブラシホルダ組立体を提供する。
【0010】
本明細書で記載されるように、従来の電動機械は、機械の作動中に電流を導通させる巻線を有するロータを含む。ロータが回転するときに、ロータの外部にある供給源からロータ巻線まで電流を導通させるのに回転要素が使用される。集電リング又は整流子などの回転要素は、ブラシと接触して電流を導通する。ブラシが回転要素に対して固定されている場合、炭素製のブラシは摩擦に起因して摩耗し、定期的な交換が必要となる。
【0011】
電動機械の運転中の停止時間を短縮する要求により、ブラシの交換は、電動機械の運転中に行われることもある。ブラシを安全に交換するために、オペレータは、片手を使用する(オペレータの身体に電流が流れるのを避けるため)。従来のブラシホルダは、重量があり扱い難く、ブラシ交換が困難で危険を伴う場合がある。
【0012】
従来のブラシホルダとは対照的に、本発明の態様は、回転カムブラシ保持具を有する電動機械用ブラシホルダ装置を含む。このカム型のブラシ保持具は、電動機械のブラシの効率的で安全な設置及び/又は取り外しを可能にすることができる。
【0013】
図1は、本発明の1つの態様による、U字形集電体上に設置された単一のブラシホルダの部分斜視図を示す。集電リングは、ロータ(図示せず)と共に回転する。複数のブラシ及び対応するブラシホルダは、U字形集電体に取り付けられ、集電リングの周りに少なくとも部分的に配置される。この実施例においては、単一のブラシホルダ装置100のみがU字形集電体110に取り付けられて示されている。ブラシホルダ装置100は、U字形集電体にボルト締め又はスクリュー止めすることができ、或いは他の何らかの好適な方法を利用してもよい。ブラシホルダ装置100は、固定支持部材102とブラシ保持部材104とを含む。固定支持部材102は、例えば、導電性材料から作製するか又は導電性材料を含めることにより、集電マウント(すなわち、U字形集電体110)に電気的に接続されるよう構成される。ブラシ保持部材104は、少なくとも軸方向及び円周方向でブラシを保持(内部に収容される)するよう構成される。
【0014】
図2は、本発明の1つの態様による、固定支持部材102の斜視図を示す。固定支持部材102は、少なくとも1つの溝210と、フォーク型電気コネクタ220とを含む。フォーク型電気コネクタ220は、固定支持部材の一方の側部又は両側部に延びることができ、或いは、固定支持部材の側部に延びることなく、単に中心に位置付けることができる。固定支持部材102の上側部分にはテーパ付きスロット230が配置され、該スロット230は、ブラシ保持部材上のロックピン450と協働するように構成される。ロックピンはまた、傾斜面を有するバー又はラッチもしくは突出部或いはディスクと置き換えることもできる。スロット230のテーパ特性は、ロックピン450が回転したときに、コネクタ220内にブラシ保持部材を押し込む働きをする。バー240は、固定支持部材102の下端部付近に位置することができ、このバーは、ブラシ保持部材104上にカムを係合して拘束するように構成される。バー240はまた、ブラシ保持部材104が固定支持部材102内に挿入できる距離を制限する働きをする。ブラシ保持部材104は、上部においてロックピン450と、底部においてバー240との間で固定支持部材102に対して所定位置に固定される。バー240は、固定支持部材102の外形輪郭内に完全に収められ、当該輪郭を越えて突出しない。複数の孔250が設けられ、U字形集電体110への固定支持部材102の取り付けを容易にするよう構成される。孔250は、ボルト又はスクリューのような機械的ファスナーと共に用いるように内部にねじ山を付けることができる。加えて、孔250は、固定支持部材102の両側部に設けられ、積み重ね又は横並び配列で複数の固定支持部材を共に取り付けるように構成されている。このことは、複数のブラシが横並びで積み重ねられる場合に望ましいとすることができる。例えば、U字形集電体110上の1つの円周方向位置にて3、4、5、6、7、又はそれ以上のブラシを配列することができる。導電性スペーサプレート(又はバー)260は、固定支持部材102の1又はそれ以上の側部上に配置することができる。導電性スペーサプレート/バー260は、集電マウント(U字形集電体110)及び/又は第2の固定支持部材(例えば、第1の固定支持部材の側部に接続される)との電気伝導性を提供するよう構成される。
【0015】
図3は、本発明の1つの態様による、図2に示す固定支持部材102の後方斜視図を示す。導電バー260は、固定支持部材の主本体103の一部を貫通し、集電マウント110及びフォーク型電気コネクタ220との電気伝導性を提供するよう構成される。この配列により、固定支持部材102を完全に電気的に絶縁して、電流がU字形集電体110から導電バー260を介してフォーク型電気コネクタ220に流れることができるようになる。U字形集電体110に装着するための孔250は、導電バー260内に形成される。代替の実施形態において、導電バー260は、複数の固定支持部材102を同じ(より長い)導電バー260に取り付けることができるように延ばすことができる。導電バー260は、固定支持部材の底部を通って導電バー260を貫通しフォーク型電気コネクタ及び/又は1又はそれ以上のタブ/ボス270の何れかにまで上方に延びるボルトによって固定支持部材102及びフォーク型電気コネクタ220に取り付けることができる。この実施例において、1つのタブ/ボス270は、フォーク型電気コネクタ220の両側に示されている。フォーク型電気コネクタ220はまた、導電バー260と一体的に形成することもできる。
【0016】
固定支持部材102は、1つ、2つ(図示)、3つ、又はそれ以上のブラシ保持部材を受け入れるように構成することができる。好ましい形態は、1つ又は2つのブラシを受け入れる1つの固定支持部材であるが、U字形集電体上の所与の円周方向位置にて特定数のブラシを必要とする用途では、複数の固定支持部材を横並びで配列することができる。固定支持部材102及び/又はブラシ保持部材は、特定の用途において望ましいような、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、又は何らかの他の好適な導電性もしくは非導電性材料から実質的に形成(又は構成)することができる。1つの非限定的な実施例として、固定支持部材102及びブラシ保持部材104は、パッシベート又は陽極酸化アルミニウム、又はパッシベート又は陽極酸化アルミニウム合金から実質的に形成(又は構成)することができる。この材料は、良好な強度をもたらすと共に、電気的絶縁又は電気的半絶縁材料を提供することになる。ブラシホルダ本体を通る電流フローを最小限にし、ブラシ及びこの電流フローに合わせて設計されたブラシホルダの電気的経路を通過する電流フローに集中させることが望ましい。加えて、挿入又は取り外し中に技術者が把持する可能性がある部分への何らかの電流フローを最小限に(もしくは阻止)することが望ましいことになる。また、ブラシ432が摩滅してもはや電流経路の一部ではなくなったときに、集電リング120からブラシ保持部材104又は固定支持部材102への直接の電流アークが発生する可能性を排除することが望ましい。固定支持部材及びブラシ保持部材のうちの少なくとも一方の表面の少なくとも一部は、実質的に電気的に絶縁されるように構成される。例えば、ブラシ保持部材のハンドルは、作動機械上でのブラシホルダの挿入又は取り外し中に技術者を保護するために、実質的に電気的に絶縁にすべきである。或いは、固定支持部材及びブラシ保持部材は、粉体コーティングもしくは塗装アルミニウム、又は粉体コーティングもしくは塗装アルミニウム合金、又は粉体コーティング金属もしくは非金属材料、又はセラミックコーティング金属もしくはセラミックコーティング非金属材料から実質的に形成(構成)することができる。
【0017】
図4は、本発明の1つの態様による、ブラシ保持部材104の前方斜視図を示す。図5は、本発明の1つの態様による、ブラシ保持部材104の後方斜視図を示す。ブラシ保持部材104は、固定支持部材102に解除可能に取り付けるよう構成される。少なくとも1つのレール410が、溝210に沿って滑動するよう構成される。図示の実施例において、ブラシ保持部材104は、ブラシ保持部材の両側に1つずつ、2つのレール410を含む。フォーク型電気コネクタ220と嵌合するよう構成されたナイフ型電気コネクタ420が、ブラシ保持部材104の後部上に配置される。ブラシ保持ボックス430は、軸方向及び円周方向で1又はそれ以上のブラシ432を保持する。図示の実施例において、ボックス430は、2つのブラシ432を保持する。ブラシ432は、ブラシバネ434によって半径方向下向きに付勢される。アパーチャ431は、ボックス430のウィンドウを形成し、ブラシ432を視認し、摩耗を視覚的に監視できるようにする。
【0018】
ブラシ保持部材104は、電気絶縁ハンドル442を含むハンドル組立体440と、ハンドル442とブラシコネクタリード部436との間に配置される電気絶縁ガード444又はシールドとを含む。ブラシコネクタリード部436は、電動機械が作動している間に高電圧及び高電流を伝送し、よってこれらは避けるべき危険を及ぼす。電気絶縁ハンドル442及び電気絶縁ガード444は、技術者の手が通電したブラシコネクタリード部436に接触するのを防止する。ハンドル442及びガード444は、プラスチック、ゴム、エポキシ/繊維ガラス積層体、繊維ガラス、又は他の何れかの好適な電気絶縁材料から構成することができる。
【0019】
ロックピン450は、固定支持部材102においてテーパ付きスロット230と協働するよう構成される。ハンドル組立体は回転することができ、回転すると、ロックピン450が回転してテーパ付きスロット230に出入りすることができる。図4及び5は、ロック位置で向けられたロックピン450及びハンドル442を示している。このロック位置において、ロックピン450は、スロット230内に完全に挿入され、テーパ付き面は、ロックピンを半径方向下向きに移動させる。換言すると、ハンドル組立体440は、約90度回転するよう構成され、0度の位置は、ロックピン450がテーパ付きスロット230から係合解除されて、ブラシ保持部材104が固定支持部材102から取り外すことができるように構成される。90度の位置(図4及び5に示す)は、ロックピン450がテーパ付きスロット230に係合し、ブラシ保持部材104が固定支持部材102上で動作状態に完全にロックされるように構成される。ハンドル442をロックピン450に平行に向けて、ロックピン450をテーパ付きスロット230に貫通して延ばすことによって、オペレータは、ブラシ保持部材104が固定支持部材102内に完全に挿入されて所定位置でロックされたことを容易に視認できる。
【0020】
バネ組立体460は、ハンドル組立体440内に収容され、ブラシターミナルの圧縮プレート470(その2つが図示されている)に機械的に接続される。ブラシターミナル圧縮プレートは、ハンドルのシャフトを貫通して延びた一体部品とすることができるが、2部品から製作することもできる。ブラシ432は、ブラシコネクタリード部(又はピグテール)436を介してブラシターミナル438に接続される。ブラシターミナル438は、ナイフ型電気コネクタ420に電気的に接続される。例えば、ナイフ型電気コネクタは、各ブラシターミナル438の下に延びて導電性経路を形成する導電性ベース部材を含む。バネ組立体460は、圧縮プレート470を下向きに付勢し、この下向きの加圧によりブラシターミナルがナイフ型電気コネクタ420のベース部材と接して所定位置に保持される。これは、ブラシ保持部材104が固定支持部材102内に挿入されている(又はそこから取り外される)ときに特に有利である。ブラシを手動で挿入又は取り出す際に片手のみを使用することが推奨されるので、バネ組立体により、ブラシターミナル438を所定位置に保持するのに2番目の手が必要ではないことが確実になる。ブラシ保持部材104が固定支持部材内に完全に挿入されると、ハンドル442が90度回転し(ロック位置になり)、テーパ付きスロット230が、ロックピン450(並びにブラシ保持部材104)を半径方向下向きに押し下げて、ブラシターミナル438に追加の力を加えるようになる。この設計の利点は、ブラシ保持部材104が、ターミナル圧縮プレート470とブラシ保持部材の対向する面(すなわち、ナイフ型電気コネクタ420の導電性ベース部材)との間でブラシターミナル438をクランプするよう構成され、その結果、どのような工具を使用することなくブラシターミナルが係合又は解除されるようになることである。必要なことは、手動でそれぞれの部品を配置することだけである。特定の工具の使用を最小限に又は不要にすることで、電動機械の周りでの作業が特に運転中及び通電中であるときに極めて簡単で安全にすることができる。
【0021】
図示のように、ブラシボックス430は、2つのブラシ432を保持するよう構成される。しかしながら、ボックス430は、1つのブラシ432(ボックスの幅を縮小することにより)、或いは、3又はそれ以上のブラシ(ボックスの幅を拡大して追加の個々のブラシアパーチャを設けることにより)を保持するよう構成することもできる。ブラシターミナル438は、遠位端に配置される上向き曲げ部を含む。この曲げ部は、ブラシターミナルを圧縮プレート470の下に所定位置に保持するのを助ける。曲げ部はまた、リブ又はレールと置き換えることもできる。また、ターミナル圧縮プレート470又はナイフ型電気コネクタ420の導電性ベース部材上の相補的な特徴要素と協働する孔又はノッチをブラシターミナルに設けることができる。例えば、ブラシターミナル438が中心部に孔を含む場合には、圧縮プレート470は、ブラシターミナルの孔に係合するよう配置される相補的ピンを有することができる。ブラシ保持部材上のこの相補的特徴要素は、ブラシターミナルをブラシ保持部材に固定するのを助ける。また、ブラシターミナルが相補的ピンを有し、圧縮プレートが孔を有するような逆の構成を用いることもできる。この構成を用いると、ブラシ保持部材104は、ナイフ型電気コネクタ420をブラシターミナル438に電気的及び機械的に接続し、ナイフ型電気コネクタ420及びブラシターミナル438の両方がハンドル442から電気的に絶縁されるように構成される。
【0022】
ブラシ432がロータ集電リング120との摩擦接触に起因して摩滅すると、ブラシバネ434は、ブラシ432の摩滅面をロータ集電リング120と接触した状態で保持するようになる。ブラシバネ434は、反動するよう引張状態で設計されるので、ブラシ432を集電リング120に接触させて半径方向下向きに押し付けるように構成される。このようにして、バネ434の上部のコイルは、下向きに引張又は反動しようとし、これによりブラシ432に対して半径方向下向きの力が加わるようになる。ブラシバネ434は、コイル状になったバネ434の直ぐ後方で且つ上方に曲げ部支持プレート435を含む。曲げ部支持プレート435はまた、ブラシ保持部材104における相補的凹部内に挿入するよう構成された角度付きタブを含むことができる。ブラシバネ434及び曲げ部支持プレート435は、角度付きタブを相補的凹部内に移動させてブラシバネの挿入を可能にし、また、角度付きタブを相補的凹部の外に移動させてブラシバネの取り出しを可能にするように可撓性である。ブラシバネ434及び曲げ部支持プレート435はまた、ブラシ432をブラシ保持部材又はボックス430に接して拘束するよう構成されたカム部材610と一列に並んで配置されるように構成される。この一列配列は、何らかの可能性のある固着が低減又は排除され、バネ434、ブラシ432、及びカム部材610の間で円滑な作動が可能となるように整列される。
【0023】
図6は、本発明の1つの態様による、ブラシ432を保持するのに使用されるブラシ保持部材104及びカム部材610の底面図を示す。カム部材610は、ブラシ保持部材104の底部付近でシャフト620に動作可能に接続される。カム部材610は、ブラシ保持部材104が固定支持部材102内に完全に挿入されるまで、ブラシ保持部材又はボックス430に接してブラシ432を保持するよう構成される。カム部材610は、一定角度のカム形状にされ、バネ612と共にシャフト620に装着される。一定角度のカム形状は、対数らせん幾何形状と一致する。このことは、ブラシ432の面に達するためにどのようにカム部材610が回転しようとも、カム610は、同じ角度及び同じ大きな力でブラシ432と接触し、ブラシ保持部材104内でのブラシの滑動を抑制することを意味している。全てのブラシが厳密に同じサイズであるとは限らないので、各カム部材610がシャフト620上を独立して自在に回転して、シャフト620と対応するブラシ432面との間の実際のギャップを埋めることは重要である。
【0024】
図13は、本発明の1つの態様による、2つの位置におけるカム610の簡易側面図を示している。ブラシ保持部材104が固定支持部材102内に完全に挿入されていないときには、カム610は、下向きに回転してブラシ432に接触することになる。ブラシ保持部材104が固定支持部材102内に完全に挿入されると、カム610’(破線で図示される)は、ロッド240(破線で図示される)により上方に押し上げられてブラシ432から離れることになる。
【0025】
バネ612は、カム部材610をブラシ432に向けて付勢する。ブラシ432がボックス430を通って半径方向下向きに移動すると、カム部材610は、ブラシ432と(くさび作用により)接触し、ブラシ432のこれ以上の下向きの移動を阻止する。実際に、カム部材610は、ブラシがボックス430を通り抜けて落下するのを防ぐ。カム部材610及びバネ612は、カム610がブラシ432を損傷せず、当該ブラシ432の挿入及び取り出しが工具を使用することなく達成できる(すなわち、手で容易に行うことができる)ように構成されている。使用時には、ブラシ432は、ボックス430内に設置され、カム部材610は、ブラシ432を所定位置に保持する。ここでブラシ保持部材104は、固定支持部材102内に挿入することができる。カム部材610がバー240に接触する(ブラシ保持部材104が完全ではないにしても、ほぼ完全に固定支持部材102内に挿入されたときに生じる)と、カム部材は、(バー240により)上向きに押し上げられ、ブラシ432から後退する。この動作により、ブラシ432が集電リング120上に落下できるようになる。逆に、ブラシ保持部材104がロック解除されて固定支持部材102から引き出されると、各カム部材610は、バー240との接触を失い、ブラシ432との接触を取り戻すようになる。これにより、ブラシ432が集電リング120との接触を失い、ブラシ保持部材104から確実に引き出されることになる。加えて、ブラシ保持部材104が固定支持部材102から引き出されると、図示され本明細書で記載されるカム部材610は、追加のブラシ交換工具を使用することなく、片手(例えば、一人のオペレータの手)を用いてブラシ432の設置及び/又は交換を可能にすることができる。これは、従来のシステム及び手法に優る利点、例えば、安全で効率的な利点を提供する。
【0026】
図7は、本発明の1つの態様による、固定支持部材702の斜視図を示す。固定支持部材702は、代替の実施形態であり、2つの対向する溝710と、フォーク型電気コネクタ720とを含む。フォーク型電気コネクタ720は、固定支持部材の一方の側部又は両方の側部に延びることができ、或いは、(図示のように)固定支持部材の側部に延びることなく、中心に配置することができる。テーパ付きスロット730が、固定支持部材702の上部に配置され、該スロット730は、ブラシ保持部材上のロックピン450と協働するよう構成される。スロット730の上側テーパ面は、ロックピン450が回転してスロットに入ったときに、ブラシ保持部材をコネクタ720内に押し込む働きをする。バー740は、固定支持部材702の下端部付近に配置され、このバー740は、ブラシ保持部材104上でカムと係合してこれを拘束するよう構成される。複数の孔750が設けられ、集電マウント(又はU字形集電体110)への固定支持部材702の取り付けを可能にするよう構成される。孔750は、ボルト又はスクリューのような機械的ファスナーと共に用いるように内部にねじ山を付けることができる。加えて、孔750は、固定支持部材702の両側部に設けられ、積み重ね又は横並び配列で複数の固定支持部材を共に取り付けるように構成されている。フォーク型電気コネクタ720は、固定支持部材702を通ってU字形集電体110に電気的に接続される。
【0027】
図8及び9は、本発明の1つの態様による、ブラシホルダと共に用いることができるプランジャブラシ拘束具の概略図を示す。図8は、プランジャブラシ拘束具によって拘束されたブラシ432を示し、図9は、後退してブラシ432が集電リング120上に落下するのが可能になったプランジャブラシ拘束具を示している。図8及び9は、ホルダ又はボックス830内で滑動しないようにブラシ432を保持する代替の方法を示している。固定支持部材が符号802で示され、ブラシ保持部材が符号804で示されている。回転カム610(図5〜6を参照)を使用せずに、プランジャブラシ拘束具810を有するプランジャブラシ拘束装置を用いてブラシ432と接触しこれを拘束することができる。図8は、ブラシ432に接触することによりブラシ432を拘束するよう構成されたプランジャブラシ拘束具810を示している。プランジャブラシ拘束具810は、枢動支持体814を介して回転又は枢動バー812及び輪郭従動子813に接続される。枢動バー812の上部は、プランジャバネ816によりブラシホルダボックス(又はブラシ保持部材)830から離れて枢動(又は付勢)する。このようにして、バネ816は、プランジャ810をブラシ432に接して付勢する。図8において、バネ816は、ブラシ保持部材804の挿入及び取り出しに相当する延伸位置にある。輪郭従動子813は、ブラシ保持部材804(又はブラシボックス830)から離れて位置する固定支持部材802の内壁の輪郭面803のセクションを通過する点に留意されたい。図9に示すように、ブラシ保持部材804が、固定支持部材802において完全挿入位置に達すると、輪郭面803は、ブラシボックス830に接近し、輪郭従動子813がブラシボックス830により近接して押し付けられるようになる。この動作は、バネ816を圧縮し、バー812を枢動支持体14の周りに回転/枢動させ、プランジャブラシ拘束具810を後退させる。このようにして、枢動バー812及び輪郭従動子813は、固定支持部材802の輪郭面803に追従するよう構成される。プランジャ810が(ブラシ432)から後退すると、ブラシ432は、ブラシボックス830の内部で自在に滑動し、集電リング120上に落下することが可能となる。ブラシ保持部材804の挿入又は取り出し中、ブラシ432は、ブラシボックス830に接して拘束される。ブラシ保持部材804が固定支持部材802内に完全に挿入されると、プランジャ810が後退してブラシが解除され、集電リング120上に落下(ブラシバネ834を用いて)できるようになる。
【0028】
図10は、本発明の1つの態様による、ブラシホルダの斜視図を示す。ブラシ保持部材1004は、ブラシ保持部材ボックス1030上に装着(又は取り付け)された無線RFID(無線固体識別)タグ1000を含む。個別のRFIDタグ1000を用いて、ブラシ保持部材1030における各ブラシ1032を監視することができ、或いは、1つのRFIDタグ1000(図10に示すような)を用いて、単一のブラシ1032を監視し、複数のブラシ1032の挙動に関するそれぞれのフィードバックを行うことができる。RFIDタグ1000は、ブラシ1032の摩耗を監視し、ブラシ摩耗ステータスを監視システムに伝達するよう構成される。RFIDタグ1000は、ブラシボックス1030に取り付けるよう構成された主本体1001を含む。主本体1001とブラシボックス1030との間に接着剤(図示せず)を配置し、RFIDタグを所望の位置に堅固に装着することができる。或いは、RFIDタグをブラシホルダに取り付けるために、磁石又はファスナー(例えば、ボルト又はスクリュー)、或いはフック及びループファスナーを用いることもできる。RFIDタグ1000は、ブラシホルダ1030の少なくとも部分的に内部に配置されたブラシ1032の存在を検出するよう構成された近接センサ1010を含む。RFIDタグ1000は、ブラシホルダ1030の温度及びブラシホルダ1030付近の空気温度のうちの少なくとも1つを検出するよう構成された温度センサ1020を含む。近接センサ1010は、観察ウィンドウ1031内又はその上に配置又は位置付けられる。
【0029】
RFIDタグ1000は、ブラシ1032の残存寿命及び/又は過度の高温又は低温によるブラシの異常動作状態を表す無線信号を送信するよう構成され、或いはこれらのことを決定するのに用いることができる。無線信号は、ブラシの正常又は異常動作状態の指標又はブラシ1032の残存寿命の指標に変換可能である。例えば、高すぎる又は低すぎるブラシ温度は、ブラシの異常動作状態を示すことができ、他方、正常動作パラメータの範囲内の温度は、正常動作状態を示すことができる。近接センサ1010からの信号は、ブラシ1032の残存寿命の指標に変換可能とすることができ、この指標は、二元タイプの指標又は表示(例えば、良好又は交換)とすることができ、或いは、より優れた限定性(例えば、良好(又は最小時間よりも大きい)、残り5週間、残り4週間、残り3週間、残り2週間、その他)を有することができる。種々の時間増分量(例えば、年、月、週、日、時、その他)又は特定のブラシ長さ(例えば、mm、cm、その他)は、残存のブラシ寿命の量を決定又は指示するのにも用いることができることは理解すべきである。
【0030】
図11は、本発明の1つの態様による、RFIDタグ1000の斜視図を示す。RFIDタグ1000は、主本体1001上又は内部に近接センサ1010を含む。近接センサ1010は、ブラシボックス1030内部に配置されたブラシ1032の存在及び/又は位置を検出するよう構成される。近接センサ1010は、誘導コイル回路、電気機械スイッチ、又は他の何れかの好適な近接検知デバイスとすることができる。例えば、誘導コイル回路は、以下で説明するように、ブラシホルダ内部のブラシの位置を表す信号を提供するよう構成することができる。主本体1001はまた、温度センサ1020を含み、該温度センサ1020は、ブラシボックス1030の温度及び/又はブラシボックス1030付近の空気温度を検出するよう構成される。温度センサ1020は、抵抗、抵抗温度センサ(RTD)、サーミスタ、熱電対、又は他の何れかの好適な温度検知デバイスとすることができる。
【0031】
RFIDタグ1000は、遠隔位置(例えば、1又はそれ以上のアンテナ)に無線信号を送信するよう構成され、この無線信号は、ブラシ1032の残存寿命を表している。例えば、「表す」は、ブラシボックス1030におけるブラシ1032の状態、状況、及び/又は位置を決定するのに使用できるものとして定義される。状態、状況又は位置は、PASS(例えば、良好)又はFAIL(例えば、交換)とすることができる。或いは、ブラシ1032の上部の位置は、ブラシが近接センサ1010の傍を通過したときに検出することができ(誘導コイル回路又は電気機械スイッチにより)、この変化する位置は、ある時間期間(例えば、交換が必要となるまでに残っている寿命が2週間)におけるブラシの残存寿命を推定するのに用いることができる。複数のブラシ長さに対応するRFIDタグ1000上の異なる位置で複数の近接センサ1010を用いることで、複数段の摩耗を識別するのに用いることができる。
【0032】
RFIDタグ1000は、好ましくは、消費電流を低減するために低電圧及び低電流コンポーネントから構成される。これにより、RFIDタグ1000を完全に受動的(その電力の全てを1つ又は複数のアンテナ1230によって送信される問合せ信号から受け取るという点で)とするか、又は、各RFIDタグ1000内のバッテリを長寿命にすることができる。RFIDタグ1000は、ブラシ1032の電流又は電圧からエネルギーを取り込まないので、本装置及びシステム1200は、電動機械が通電しておらず作動中でもないときに完全に作動可能になることができる。受動的又は能動的RFIDタグ1000は、あらゆるブラシにつながるワイヤはもはや必要ではないので、低消費電流であるように構成することができ、これらの低消費電流レベルは、実質的な結果の改善をもたらす。しかしながら、このような低出力デバイスが電動機械環境において満足できるように機能すると期待されないことに起因して、これらの結果は予測できず、試験により、本明細書で記載されるシステム及び装置を用いて正確で信頼できる結果が得られることを確認した。
【0033】
RFIDタグ1000は、無線固体識別(RFID)デバイス又はタグとして構成することができ、受信アンテナとの間で無線信号を送受信することができる。RFIDデバイスは、約800MHz〜約1GHzの周波数範囲で、又は約2.4GHzで、もしくは他の何れかの好適な周波数範囲で伝送することができる。RFIDデバイスは、受動デバイスとして構成され、遠隔にあるか又は近傍のアンテナ(例えば、図12に示すように、1又はそれ以上のアンテナ1230)から受け取ったような、問合せ信号から電力を受け取ることができる。RFIDデバイスはまた、自己電源(例えば、バッテリ1050)を所有し、外部アンテナ1230に出力を送信するが、問合せ信号を必要としない能動的RFIDとして構成することもでき、或いは、電力は内部電源から得られるが、問合せ信号が外部供給源(例えば、アンテナ1230)からもたらされるようなバッテリアシストの受動的RFIDデバイスとして構成してもよい。
【0034】
RFIDタグ1000は、様々な低電力回路及びデバイスを含むことができる。非限定的な実施例として、RFIDタグ1000は、誘導コイルとすることができる近接センサ1010と、温度センサ1020と、アンテナ1025と、RFIDチップ1040とを含む。追加の又は異なる回路、構成要素及びIC(集積回路)チップを用いて装置を構成してもよいことは理解すべきである。
【0035】
図12は、本発明の1つの態様による、電動機械におけるシステムの簡易概略図を示す。システム1200は、各々が1又はそれ以上のブラシ1220を保持するよう構成された1又はそれ以上のブラシホルダ1210を含み、ブラシホルダ1210は、電動機械1205において使用するよう構成される。例えば、電動機械は、回転DC磁界又は回転AC電機子を備えた発電機又はモータとすることができる。RFIDタグ1000は、ブラシホルダ1210に取り付けられ、RFIDタグ1000は、ブラシホルダ1210の少なくとも部分的に内部に配置されたブラシ1220の存在を検出するよう構成された1又はそれ以上の近接センサを含む。RFIDタグ1000はまた、ブラシホルダ1210の温度及び/又はブラシホルダ1210付近の空気温度を検出するよう構成された温度センサを含むことができる。RFIDタグ1000は、電動機械1205内に又はその近くに配置された1又はそれ以上のアンテナ1230に無線信号を送信するよう構成され、ここで1又はそれ以上のアンテナ1230は、RFIDタグ1000から無線信号を受け取る(及び一部の実施形態において、RFIDタグ1000にエネルギーを送る)よう構成される。無線信号は、ブラシ1220の残存寿命を表し、又はブラシ1220の残存寿命を決定するのに用いることができる。各RFIDタグ1000に一意の識別コードを割り当てることができので、各ブラシ1220の状況又は状態を識別することが可能である。
【0036】
システム1200は、ローカル又は遠隔に位置する監視ステーション又はシステム1240にデータを送信することができる。技術者は、(無線信号からの)受け取ったデータを確認して、電動機械1205における各ブラシの状態又は状況を監視することができる。各ブラシに関するデータは、グラフ又は表形式で表示することができ、各ブラシの残存寿命、すなわちブラシが故障するまでの時間期間又は交換が必要となるまでの時間期間の指標に変換することができる。
【0037】
装置、ブラシホルダ、及びシステムは、温度、電磁気、圧力、歪み、加速度、抵抗、電気機械、磁気抵抗、ホール効果、電流測定を含むセンサタイプ及び/又は他の好適なデバイスを用いてブラシ及び/又はブラシホルダの様々な状態を監視するよう構成される。装置及び1つ又は複数のセンサは、電動機械のブラシ/整流子装置の全般的状態にアクセスするためにブラシホルダ上(物理的に接触して)及び/又は近接して配置することができる。1つの特定の実施形態において、ブラシ位置及び/又は温度測定値は、ブラシの交換又は調整を実施するかどうか及び何時実施するかを決定する機構を提供する。
【0038】
本発明により提供される1つの利点は、RFIDタグ1000が既存のブラシホルダに追加することができ、ブラシ自体を修正する必要がないことである。ブラシは消耗物品であるので、標準のブラシを低コストで購入、使用及び交換できる理由から、このことはユーザにとって経済的な利点をもたらす。本明細書で記載される装置及びシステムはまた、ブラシホルダ又はブラシ自体に取り付ける追加のワイヤを使用することを排除する。「追加のワイヤ」手法は、短絡経路が追加され、及び隣接する通電した構成要素からのノイズ信号が過剰になる可能性がある。また、目視検査及びブラシ交換作業を妨げる。本発明はまた、ブラシに物理的に取り付けられる又は埋め込まれるセンサを排除できる利点を提供する。これによりコストが低減され、また、ブラシ上への何らかの取り付けによりブラシがブラシホルダ内に嵌まり込む可能性があるので、ブラシホルダに沿って滑動しているときにブラシが悪影響を受ける可能性が排除される。ブラシがブラシホルダに嵌まり込み、滑動を停止してしまった場合、ブラシと集電体との間にギャップが形成され、このことは、望ましくないアーク放電及び最終的には機械故障につながる可能性がある。本発明の装置及びシステムはまた、電動機械の残りの部分が作動中でないときに完全に作動状態にすることができる。
【0039】
本発明の態様によるブラシホルダ、装置及びシステムは、あらゆる電動機械と共に用いられ、又はあらゆる電動機械に適用することができる。非限定的な実施例として、電動機械は、回転DC磁界又は回転AC電機子を備えたモータ及び発電機を含むことができる。本発明のブラシホルダ、装置及びシステムは、予想外に、何らかの工具を使用することなく片手での挿入及び取り出しを可能にし、電動機械が作動しているときにユーザの手が電気が流れている(電気的に通電している)ブラシリード部と絶縁し接触するのを防止するブラシホルダが提供されたことで、実質的に改善された結果を実証している。
【0040】
本明細書で使用される用語は、単に特定の実施形態を説明するためのものに過ぎず、本開示を限定するものではない。本明細書で使用される単数形態は、前後関係から明らかに別の意味を示さない限り、複数形態も含む。更に、本明細書内で使用する場合に、「含む」及び/又は「備える」という用語は、そこに述べた特徴部、完全体、ステップ、動作、要素及び/又は構成部品の存在を明示しているが、1つ又はそれ以上の特徴部、完全体、ステップ、動作、要素、構成部品及び/又はそれらの群の存在又は付加を排除するものではないことは理解されるであろう。
【0041】
本明細書は、最良の形態を含む実施例を用いて本発明を開示し、また、あらゆる当業者が、あらゆるデバイス又はシステムを実施及び利用すること並びにあらゆる組み込み方法を実施することを含む本発明を実施することを可能にする。本発明の特許保護される範囲は、請求項によって定義され、当業者であれば想起される他の実施例を含むことができる。このような他の実施例は、請求項の文言と差違のない構造要素を有する場合、或いは、請求項の文言と僅かな差違を有する均等な構造要素を含む場合には、本発明の範囲内にあるものとする。
【符号の説明】
【0042】
100 ブラシホルダ装置
102 固定支持部材
103 主本体
104 ブラシ保持部材
110 U字形集電体
120 集電リング
210 溝
220 フォーク型電気コネクタ
230 テーパ付きスロット
240 バー
250 孔
260 導電性スペーサプレート
270 タブ
410 レール
420 ナイフ型電気コネクタ
430 ブラシ保持ボックス
431 アパーチャ
432 ブラシ
434 ブラシバネ
435 曲げ部支持プレート
436 ブラシコネクタリード部
438 ブラシターミナル
440 ハンドル組立体
442 ハンドル
444 絶縁ガード
450 ロックピン
460 バネ組立体
470 ターミナル圧縮プレート
610 カム部材
610’ カム部材
612 バネ
620 シャフト
702 固定支持部材
710 溝
720 フォーク型電気コネクタ
730 テーパ付きスロット
740 バー
750 孔
802 固定支持部材
803 輪郭面
804 ブラシ保持部材
810 プランジャーブラシ拘束具
812 枢動バー
813 輪郭従動子
814 枢動支持体
816 バネ
830 ブラシホルダボックス
1000 RFIDタグ
1001 主本体
1004 ブラシ保持部材
1010 近接センサ
1020 温度センサ
1025 アンテナ
1030 ブラシボックス
1031 観察ウィンドウ
1032 ブラシ
1040 RFIDチップ
1200 システム
1205 電動機械
1210 ブラシホルダ
1220 ブラシ
1230 アンテナ
1240 監視ステーション
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【外国語明細書】
2015233405000001.pdf