特開2015-24973(P2015-24973A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ダイゾーの特許一覧

<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-24973(P2015-24973A)
(43)【公開日】2015年2月5日
(54)【発明の名称】エアゾール式泡沫状日焼け防止剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/81 20060101AFI20150109BHJP
   A61Q 17/04 20060101ALI20150109BHJP
【FI】
   A61K8/81
   A61Q17/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-155813(P2013-155813)
(22)【出願日】2013年7月26日
(71)【出願人】
【識別番号】391021031
【氏名又は名称】株式会社ダイゾー
(74)【代理人】
【識別番号】100098464
【弁理士】
【氏名又は名称】河村 洌
(74)【代理人】
【識別番号】100149630
【弁理士】
【氏名又は名称】藤森 洋介
(74)【代理人】
【識別番号】100111279
【弁理士】
【氏名又は名称】三嶋 眞弘
(72)【発明者】
【氏名】山中 結花
(72)【発明者】
【氏名】松井 和弘
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AA122
4C083AB172
4C083AB242
4C083AC012
4C083AC102
4C083AC392
4C083AC402
4C083AC442
4C083AC482
4C083AC542
4C083AD091
4C083AD092
4C083AD162
4C083BB01
4C083BB13
4C083BB49
4C083CC19
4C083DD08
4C083EE01
4C083EE03
4C083EE17
(57)【要約】
【課題】本発明は、エアゾール組成物中での粉体の分散性および安定性に優れ、粉体が均一に分散された泡沫状の吐出物が吐出され、塗布面でムラ無く塗り広げることができ、さらに日焼け防止効果に優れたエアゾール式泡沫状日焼け防止剤を提供することを目的とする。
【解決手段】粉体分散水溶液、アクリル酸エステルポリマー、界面活性剤および液状油分を含む水性原液ならびに液化ガスからなるエアゾール組成物が耐圧容器に充填されてなるエアゾール式泡沫状日焼け防止剤。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉体分散水溶液、アクリル酸エステルポリマー、界面活性剤および液状油分を含む水性原液ならびに液化ガスからなるエアゾール組成物が耐圧容器に充填されてなるエアゾール式泡沫状日焼け防止剤。
【請求項2】
前記粉体分散水溶液に含まれる粉体の含有量が、水性原液中に5〜50質量%である請求項1記載のエアゾール式泡沫状日焼け防止剤。
【請求項3】
前記液化ガスの含有量が、エアゾール組成物中に3〜40質量%である請求項1または2記載のエアゾール式泡沫状日焼け防止剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアゾール式泡沫状日焼け防止剤に関する。さらに詳しくは、粉体の分散性および安定性に優れ、粉体が均一に分散された泡沫状の吐出物を吐出することができるエアゾール式泡沫状日焼け防止剤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、紫外線から皮膚を保護することを目的とする日焼け防止剤は広く使用されている。特に近年は、紫外線から皮膚を保護することに対する意識が高くなり、日焼け防止効果に優れた日焼け防止剤が求められている。日焼け防止剤は、紫外線吸収剤や紫外線散乱剤等を含有することにより紫外線A波(UVA)および紫外線B波(UVB)の皮膚への到達を遮り、紫外線の害から皮膚を守る。
【0003】
一般的な日焼け防止剤として、ジェル状、クリーム状、乳液状のものや、エアゾール式のものが挙げられる。エアゾール式日焼け防止剤は、均一かつ容易に噴射、塗布できる点、皮膚に使用する場合は冷却感が得られる点、頭髪にも使用しやすい点で優れるが、日焼け防止効果および使用感の両方に優れたエアゾール式日焼け防止剤は得られていない。
【0004】
日焼け防止効果を高めるために紫外線散乱剤を多く含有するエアゾール式日焼け防止剤とすると、使用前に容器を振り、粉体をエアゾール組成物中に均一に分散させても、使用途中で粉体が沈降し始めるため、粉体が均一に分散されたフォームを吐出することができず、塗布面の日焼け防止効果にムラができてしまうなどの問題がある。
【0005】
特許文献1には、会合型増粘剤を特定量含む水性原液と液化ガスとからなる発泡性エアゾール組成物が開示されている。しかしながら、粉体と会合型増粘剤とを併用することによる効果については開示されていない。
【0006】
特許文献2には、会合型増粘剤を含む水性基剤と、表面を撥水処理した親油性パウダーを含む油性基剤とからなり、油性基剤および液化ガスの含有量がエアゾール中に10〜50重量%である日焼け防止用の発泡性エアゾール組成物が開示されている。しかしながら、撥水処理した親油性パウダーを油性基剤に分散させることが記載されているに過ぎず、粉体を水性基剤に分散させることは開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第4722434号公報
【特許文献2】特開2010−6738号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、エアゾール組成物中での粉体の分散性および安定性に優れ、粉体が均一に分散された泡沫状の吐出物が吐出され、塗布面でムラ無く塗り広げることができ、さらに日焼け防止効果に優れたエアゾール式泡沫状日焼け防止剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のエアゾール式泡沫状日焼け防止剤は、粉体分散水溶液、アクリル酸エステルポリマー、界面活性剤および液状油分を含む水性原液ならびに液化ガスからなるエアゾール組成物が耐圧容器に充填されてなることを特徴とする。
【0010】
前記粉体分散水溶液に含まれる粉体の含有量が、水性原液中に5〜50質量%であることが好ましい。
【0011】
前記液化ガスの含有量が、エアゾール組成物中に3〜40質量%であることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、粉体分散水溶液、アクリル酸エステルポリマー、界面活性剤および液状油分を含む水性原液ならびに液化ガスからなるエアゾール組成物が耐圧容器に充填されてなるエアゾール式泡沫状日焼け防止剤であるため、エアゾール組成物中での粉体の分散性および安定性に優れ、粉体が均一に分散された泡沫状の吐出物を吐出することができ、塗布面でムラ無く塗り広げることができ、さらに日焼け防止効果に優れたエアゾール式泡沫状日焼け防止剤を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明のエアゾール式泡沫状日焼け防止剤は、水性原液ならびに液化ガスからなるエアゾール組成物が耐圧容器に充填されている。
【0014】
前記水性原液は、粉体分散水溶液、アクリル酸エステルポリマー、界面活性剤および液状油分を含有する。
【0015】
前記粉体分散水溶液は、水溶液中に分散している粉体が皮膚や頭髪に付着することで紫外線を散乱させ、日焼けや損傷を防止することなどを目的として用いられる。
【0016】
前記粉体分散水溶液とは、一次粒子径が1〜100nmの酸化チタンや酸化亜鉛などの紫外線散乱効果を有する粉体の表面の一部を含水ケイ酸または無水ケイ酸で被覆した紛体や、シリカなどの粉体を水やアルコール水溶液に分散させたものである。当該粉体分散水溶液を後述する特定のアクリル酸エステルポリマーと共に含有するエアゾール組成物とすることにより、粉体のエアゾール組成物中での分散性および安定性を向上させることができる。
【0017】
具体的な粉体分散水溶液としては、例えば、含水ケイ酸被覆タイプであるテイカ株式会社製のWT−01、WT−PF01、PXWT−1、MICRO TITANIUM DIOXIDE SMT−100WR、触媒化成工業株式会社製のCONCELIGHT WP−10S、クローダジャパン株式会社製のSOLAVEIL CT−30W、TIOVEIL AQNなど、無水ケイ酸被覆タイプである日揮触媒化成株式会社製のネオサンベールPW−6010A−20、ネオサンベールPW−6030A−20、ネオサンベールZPW−6010(S−25)、ネオサンベールZPW−6030(S−25)など、加水分解シルク被覆タイプである株式会社JOHZEN製のエテルナZnOなど、未被覆タイプであるメルク株式会社製のEusolex T、Eusolex T−AQUAなど、が挙げられる。なかでも、分散性に優れ、均一に塗布できることから含水ケイ酸または無水ケイ酸により被覆したものが好ましく、含水ケイ酸により被覆したものがより好ましい。なお、日焼け防止効果を高めるために、これらの粉体分散水溶液に酸化チタンや酸化亜鉛などの紫外線散乱剤をさらに添加し分散させたものを粉体分散水溶液として用いてもよい。
【0018】
粉体の一次粒子径は1〜100nmが好ましく、5〜70nmがより好ましい。一次粒子径が1nm未満の場合は、凝集しやすく、分散しにくくなる傾向がある。また、100nmを超える場合は、紫外線を散乱する効果が弱くなりやすく、エアゾール組成物中での沈降が速く均一な組成で吐出しにくくなる傾向がある。
【0019】
粉体の含有量は、粉体分散水溶液中7〜80質量%が好ましく、10〜75質量%がより好ましい。粉体の含有量が7質量%未満の場合は、水性原液中の粉体の濃度が低くなり紫外線散乱効果が不足しやすくなる傾向がある。また、80質量%を超える場合は、分散性が悪く、取り扱いにくくなる傾向がある。
【0020】
また、粉体の含有量は、水性原液中5〜50質量%が好ましく、7〜45質量%がより好ましい。粉体の含有量5質量%未満の場合は、紫外線散乱効果が不足しやすくなる傾向がある。また、50質量%を超える場合は、吐出物中に粉体を均一に分散しにくくなり、噴射面で白くなりやすくなる傾向がある。
【0021】
前記水は粉体分散水溶液の溶媒であり、例えば、精製水、イオン交換水などが挙げられる。
【0022】
前記アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ペンチレングリコール、グリセリンなどの多価アルコールや、エタノール、イソプロパノールなどの1価アルコールなどが挙げられる。
【0023】
粉体分散水溶液には、前記の粉体(紫外線散乱剤)、水およびアルコール以外にも粘度調整剤、界面活性剤などを含有することができる。
【0024】
前記アクリル酸エステルポリマーは、アルカリ剤により会合して水性原液の粘度を調整し、前記粉体を水性原液やエアゾール組成物中に分散しやすくする、発泡性を向上させる、べたつきをなくし使用感を良くすることなどを目的として用いられる。なお、本願のアクリル酸エステルポリマーは後述するアルカリ剤と併用することにより、特定のpHに調整し、重合させることにより増粘するものである。
【0025】
アクリル酸エステルポリマーとしては、例えば、(アクリレーツ/イタコン酸ステアレス−20)コポリマー、(アクリレーツ/イタコン酸セテス−20)コポリマーなどが挙げられる。
【0026】
アクリル酸エステルポリマーの含有量は、水性原液中0.1〜10質量%が好ましく、0.3〜5質量%がより好ましい。アクリル酸エステルポリマーの含有量が0.1質量%未満の場合は、粉体の分散性が低下しやすくなる、発泡性が低下しやすくなる傾向、使用感が悪くなりやすくなる傾向がある。また、10質量%を超える場合は、水性原液の粘度が高くなりすぎ、粘度の低い液化ガスと混ざりにくく、泡がベタつきやすくなる傾向がある。
【0027】
前記アルカリ剤は水性原液のpHを調整し、アクリル酸エステルポリマーを重合させて粘度を調整することを目的として用いられる。アルカリ剤としては、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオールなどの有機アルカリ、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウムなどの無機アルカリなどが挙げられ、これらアルカリ剤を用いて水性原液のpHを6〜9に調整し、増粘させることができる。
【0028】
前記界面活性剤は、容器内では水性原液と液化ガスとが水中油型エマルジョンを形成し、吐出したときに水性原液を発泡させてきめ細かなフォームを形成し、粉体を皮膚や頭髪に塗布しやすくすることなどを目的として用いられる。
【0029】
前記界面活性剤としては、POE・POPセチルエーテル、POE・POPデシルテトラデシルエーテルなどのポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル;モノステアリン酸POEグリセリルなどのポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル;POEラノリンアルコールなどのポリオキシエチレンラノリンアルコール;POE硬化ヒマシ油などのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油;POEセチルエーテル、POEステアリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEラウリルエーテル、POEベヘニルエーテル、POEオクチルドデシルエーテル、POEイソセチルエーテル、POEイソステアリルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル;モノステアリン酸ポリエチレングリコールなどのポリエチレングリコール脂肪酸エステル、モノラウリン酸ヘキサグリセリル、モノミリスチン酸ヘキサグリセリル、モノラウリン酸ペンタグリセリル、モノミリスチン酸ペンタグリセリル、モノオレイン酸ペンタグリセリル、モノステアリン酸ペンタグリセリル、モノラウリン酸デカグルセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノイソステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリルなどのポリグリセリン脂肪酸エステル;モノオレイン酸POEグリセリルなどのポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル;モノヤシ油脂肪酸POEソルビタン、モノパルミチン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEソルビタン、モノイソステアリン酸POEソルビタン、モノオレイン酸POEソルビタンなどのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;モノラウリン酸POEソルビット、テトラステアリン酸POEソルビット、テトラオレイン酸POEソルビットなどのポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル;などのノニオン性界面活性剤が挙げられる。また、酢酸ベタイン、イミダゾリウムベタイン、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、などのイミダゾリン系両性型界面活性剤、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタインなどのベタイン系両性型界面活性剤などの両性界面活性剤、脂肪酸石鹸、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、などのアニオン性界面活性剤や、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリオキシプロピレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)・メチルポリシロキサン共重合体などのシリコーン系界面活性剤や、サーファクチンナトリウム、シクロデキストリン、水添酵素大豆レシチンなどの天然系界面活性剤や、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸カリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸ナトリウム、N−ラウロイル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、N−ラウロイル−L−グルタミン酸カリウム、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸カリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸ナトリウムおよびN−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウムなどのN−アシルグルタミン酸塩、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸、N−ラウロイル−L−グルタミン酸、N−ステアロイル−L−グルタミン酸などのN−アシルグルタミン酸、N−ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシルグリシンナトリウムなどのN−アシルグリシン塩、N−ヤシ油脂肪酸アシル−DL−アラニントリエタノールアミンなどのN−アシルアラニン塩、などのアミノ酸系界面活性剤、およびこれらの混合物などが挙げられる。
【0030】
界面活性剤の含有量は、水性原液中0.5〜10質量%が好ましく、1〜8質量%がより好ましい。界面活性剤の含有量が0.5質量%未満の場合は、発泡性が弱く、均一に塗布しにくくなる傾向がある。また、10質量%を超える場合は、付着面で界面活性剤が残りやすく使用感が低下する傾向がある。
【0031】
前記液状油分は、フォームを塗布するときに粉体によるきしみをなくす、紫外線吸収剤の溶媒として作用することなどを目的として用いられる。
【0032】
液状油分としては、25℃で液状であるものであり、例えば、ジネオペンタン酸メチルペンタンジオール、ジネオペンタン酸ジエチルペンタンジオール、ジ−2−エチルへキサン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジラウリン酸プロピレングリコール、ジステアリン酸エチレングリコール、ジラウリン酸ジエチレングリコール、ジステアリン酸ジエチレングリコール、ジイソステアリン酸ジエチレングリコール、ジオレイン酸ジエチレングリコール、ジラウリン酸トリエチレングリコール、ジステアリン酸トリエチレングリコール、ジイソステアリン酸トリエチレングリコール、ジオレイン酸トリエチレングリコール、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、イソオクタン酸セチル、ヒドロシキシステアリン酸オクチル、ヒドロシキシステアリン酸エチルヘキシルキシル、モノステアリン酸プロピレングリコール、モノオレイン酸プロピレングリコール、モノステアリン酸エチレングリコール、トリ2−エチルへキサン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、コハク酸ジエトキシエチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ホホバエステルなどのエステル油;メチルポリシロキサン、シクロペンタシロキサン、シクロヘキサシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、テトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンなどのシリコーンオイル;流動パラフィン、ノルマルペンタン、イソペンタンなどの炭化水素油などが挙げられる。
【0033】
液状油分の含有量は、水性原液中1〜30質量%が好ましく、3〜20質量%がより好ましい。液状油分の含有量が1質量%未満の場合は、粉体によるきしみを抑制する効果が得られにくくなる傾向がある。また、30質量%を超える場合は、塗布面でベタつきやすく、使用感が低下しやすくなる傾向がある。
【0034】
前記水性原液には、粉体分散水溶液、アクリル酸エステルポリマー、界面活性剤および液状油分以外にも、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤および紫外線吸収剤以外の他の有効成分(以下、他の有効成分とも記載する)、アルコール類、粉体分散水溶液に含まれる粉体以外のパウダー(以下、他のパウダーとも記載する)などを適宜含有することができる。
【0035】
紫外線吸収剤を含有することで、紫外線を遮断する効果を高くし、日焼けや損傷をより防止することができる。しかし、塗布面でべたつきやすく使用感が低下する傾向、発泡性が低下する傾向があり、紫外線吸収剤は含有しないことが好ましい。
【0036】
なお、前記紫外線吸収剤としては、例えば、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ジメチルアミノ安息香酸エチルヘキシル、パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸エチル、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラジメチルアミノ安息香酸アミル、パラジメチルアミノ安息香酸オクチルなどのアミノ安息香酸誘導体;サリチル酸エチルヘキシル、ホモサレート、サリチル酸ジプロピレングリコール、サリチル酸エチレングリコール、サリチル酸オクチル、サリチル酸フェニル、サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸ミリスチル、サリチル酸メチルなどのサリチル酸誘導体;メトキシケイ皮酸エチルヘキシル、ジイソプロピオンケイ皮酸メチル、ジメトキシケイ皮酸エチルヘキシルグリセリル、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、トリメトキシケイ皮酸メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルイソペンチル、パラメトキシケイ皮酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸ナトリウム、パラメトキシケイ皮酸カリウム、パラメトキシケイ皮酸モノ−2−エチルヘキサン酸グリセリルなどのケイ皮酸誘導体;オクトクリレン、エトクリレンなどのジフェニルアクリレート誘導体;オキシベンゾン−1、オキシベンゾン−2、オキシベンゾン−3、オキシベンゾン−4、オキシベンゾン−5、オキシベンゾン−6、オキシベンゾン−9などのベンゾフェノン誘導体;ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸エチルヘキシル、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸オクチルなどのベンジリデンショウノウ誘導体;フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸Na、フェニルジベンズイミダゾールテトラスルホン酸2Naなどのフェニルベンズイミダゾール誘導体;ポリシリコン−15などのベンザルマロネート誘導体;t−ブチルメトキシジベンゾイルメタンなどのジベンゾイルメタン誘導体;などが挙げられる。
【0037】
紫外線吸収剤を含有する場合の含有量は、水性原液中1〜20質量%であり、5〜15質量%がより好ましい。紫外線吸収剤の含有量が1質量%未満の場合は、紫外線吸収剤による効果が得られにくくなる傾向がある。また、20質量%を超える場合は、ベタつきやすく、使用感が低下しやすくなる傾向、粉体の分散性が低下し、粉体を均一に塗布しにくくなる傾向がある。
【0038】
前記他の有効成分は、皮膚に潤いを付与する、痒みや炎症を抑制する、清涼感を付与するなどの効果を付与することなどを目的として用いられる。
【0039】
他の有効成分としては、例えば、天然香料、合成香料などの各種香料;l−メントール、カンフル、ハッカ油などの清涼化剤;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、マンニトール、コラーゲン、ヒアルロン酸、カロニン酸、乳酸ナトリウム、dl−ピロリドンカルボン酸塩、ケラチン、カゼイン、レシチン、尿素、ホホバエステルなどの保湿剤;アスコルビン酸、α−トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエンなどの酸化防止剤;レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、パントテン酸カルシウム、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸ナトリウム、dl−α−トコフェロール、酢酸トコフェロール、トコフェロール、ニコチン酸トコフェロールなどのビタミン類;アラントインヒドロキシアルミニウム、タンニン酸、クエン酸、乳酸、ミョウバンなどの収斂剤;塩酸ジブカイン、塩酸テトラカイン、塩酸リドカイン、リドカインなどの局所麻酔剤;ジフェンヒドラミン、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸ジカリウムなどの抗炎症剤;クロルヒドロキシアルミニウム、パラフェノールスルホン酸亜鉛などの制汗成分;ラウリル酸メタクリレート、安息香酸メチル、フェニル酢酸メチル、ゲラニルクロトレート、ミリスチン酸アセトフェノン、酢酸ベンジル、プロピオン酸ベンジル、緑茶エキスなどの消臭剤;などが挙げられる。なお、これらの有効成分は溶解性に応じて、液状油分、アルコール、水に溶解させればよい。
【0040】
他の有効成分を含有する場合の含有量は、水性原液中0.1〜10質量%が好ましく、0.3〜8質量%がより好ましい。有効成分の含有量が0.1質量%未満の場合は、有効成分を含有することの効果が得られにくくなる傾向がある。また、10質量%を超える場合は、粉体の分散性や発泡性が低下しやすくなる、紫外線を遮断する効果を阻害しやすくなるなどの傾向がある。
【0041】
前記アルコール類は、有効成分の溶媒、液状油分や有効成分等によるべたつきを抑制する、噴射面での乾燥性を良くすることなどを目的として用いられる。
【0042】
アルコール類としては、例えば、エタノール、イソプロパノールなどの炭素数2〜3個の1価アルコールや、プロピレングリコール、1、3−ブチレングリコール、グリセリンなどの炭素数が3〜5個の多価アルコールなどが挙げられる。
【0043】
アルコール類を含有する場合の含有量は、水性原液中1〜30質量%が好ましく、3〜20質量%がより好ましい。アルコール類の含有量が1質量%未満の場合は、アルコール類の効果が得られにくくなる傾向がある。また、30質量%を超える場合は、粉体の分散性や発泡性が低下しやすくなる傾向がある。
【0044】
前記他のパウダーは、さらに日焼け防止効果を向上させる、べたつきを改善して使用感を向上させることなどを目的として用いられる。
【0045】
他のパウダーとしては、例えば、オクテニルコハク酸トウモロコシデンプンアルミニウム、タルク、シリカ、ナイロンパウダー、ベントナイトなどが挙げられる。また、前記の紫外線散乱剤をさらに含有することもできる。
【0046】
他のパウダーの平均粒子径は1〜40μmが好ましく、3〜30μmがより好ましい。平均粒子径が1μm未満の場合は、凝集しやすく、沈降後の再分散性が悪くなる傾向がある。また、40μmを超える場合は、エアゾール組成物中での沈降が速く均一な組成で吐出しにくくなる傾向、エアゾールバルブの導入孔や吐出部材の吐出孔で詰まりやすくなる傾向がある。
【0047】
他のパウダーを含有する場合の含有量は、水性原液中0.1〜10質量%が好ましく、0.3〜5質量%がより好ましい。他のパウダーの含有量が0.1質量%未満の場合は、パウダーの効果が得られにくくなる傾向がある。また、10質量%を超える場合は、使用前に混合しても沈降しやすく均一な組成で吐出しにくくなる傾向がある。
【0048】
水性原液は、例えば、粉体分散水溶液、アクリル酸エステルポリマーと界面活性剤とを水やアルコール水溶液に添加した水性基剤、アルカリ剤を水に添加したアルカリ水溶液、必要に応じて紫外線吸収剤などの油溶性有効成分を液状油分またはアルコールに添加した油性基剤をそれぞれ調製し、水性基剤に粉体分散水溶液を添加して粉体を分散させ、これにアルカリ水溶液を添加して粘度を調整し、さらに油性基剤を添加してエマルジョンを形成させることにより調製することができる。なお、水に界面活性剤およびアクリル酸エステルポリマーを溶解させた水溶液に、アルカリ剤を水に溶解させたアルカリ水溶液を添加して粘度を調整し、その後液状油分、アルコールおよび界面活性剤の一部を溶解させた油性基剤を添加してエマルジョンを形成させ、最後に粉体分散水溶液を添加して調製してもよい。また、粉体分散水溶液は、日焼け防止効果を高めるために市販されている粉体分散水溶液に、さらに紫外線散乱剤を添加し分散させたものを用いてもよい。
【0049】
水性原液の含有量は、エアゾール組成物中60〜97質量%が好ましく、70〜95質量%がより好ましい。水性原液の含有量が60質量%未満の場合は、泡が粗くなり均一に塗布しにくくなる傾向がある。また、97質量%を超える場合は、発泡性が悪く、塗り伸ばしにくくなる傾向がある。
【0050】
前記液化ガスは、耐圧容器内では蒸気圧を有する液体であり、水性原液と乳化してエアゾール組成物を形成し、外部に吐出されると気化して原液を発泡させて泡沫状(フォーム状)にする。
【0051】
液化ガスとしては、例えば、液化石油ガス、ジメチルエーテル、ハイドロフルオロオレフィンおよびこれらの混合物が挙げられる。なかでも、水性原液とエマルジョンを形成しやすい点から液化石油ガスやハイドロフルオロオレフィンを用いることが好ましく、特に、発泡性に優れる点から液化石油ガスを用いることが好ましい。
【0052】
液化ガスの含有量は、エアゾール組成物中3〜40質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましい。液化ガスの含有量が3質量%未満の場合は、発泡性が悪く、塗り伸ばしにくくなる傾向がある。また、40質量%を超える場合は、原液と液化ガスが乳化しにくくなる傾向、泡が粗くなり均一に塗布しにくくなる傾向がある。
【0053】
また、前記液化ガス以外に、耐圧容器内の圧力の調整、吐出状態の調整などを目的として圧縮ガスを含有することができる。圧縮ガスとしては、例えば、炭酸ガス、亜酸化窒素ガス、窒素ガス、圧縮空気などを含有することができる。
【0054】
本発明のエアゾール式泡沫状日焼け防止剤は、耐圧容器に水性原液を充填し、エアゾールバルブを固着して密閉し、エアゾールバルブから液化ガスを充填することにより製造することができる。なお、液化ガスは、エアゾールバルブを固着する前にアンダーカップ充填により充填してもよい。
【0055】
前記耐圧容器としては、本発明の効果を損なわないものである限り特に限定されず、通常のエアゾール製品に用いられるエアゾール容器などが挙げられる。例えば、耐圧ガラス製のもの、アルミニウム、ブリキなどの金属製のもの、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂製のものであって、耐圧性を有し、上端に開口部を有する有底筒状に成形したものを用いることができる。
【0056】
前記エアゾールバルブとしては、例えば、耐圧容器の開口部に固着されるマウンティングカップと、マウンティングカップに保持されるハウジングと、ハウジング内に上下動自在に収容されるステムと、ステムを常時上方に付勢するスプリングと、ステムのステム孔を塞ぐステムラバーと、容器内のエアゾール組成物をハウジング内に供給するチューブを備えたものが挙げられる。
【0057】
本発明のエアゾール式泡沫状日焼け防止剤は、エアゾール組成物中での粉体の分散性および安定性に優れ、粉体が均一に分散されたきめ細かな泡沫状の吐出物が吐出され、塗布面でムラ無く塗り広げることができ、さらに日焼け防止効果に優れたエアゾール式泡沫状日焼け防止剤である。また、多量の紫外線散乱剤である粉体を含有することができるため、紫外線吸収剤を含有せずとも充分な日焼け防止効果を有する日焼け防止剤とすることができる。さらに、粉体を多量に含有しているにも関わらず、粉体によるきしみや、液状油分によるベタつきがなく、使用感に優れる。
【実施例】
【0058】
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0059】
原液の調製
実施例および比較例の試験用エアゾール製品に用いる各原液を表1に示す処方に従って調製した。
【0060】
【表1】
*1:WT−PF01(商品名)、粉体:40質量%含有、テイカ株式会社製
*2:Solaveil CT−30W(商品名)、粉体:40質量%含有、クローダジャパン株式会社製
*3:TTO−S−2(商品名)、一次粒子径:50nm、石原産業株式会社製
*4:SILICA PEARL 20CG(商品名)、日揮触媒化成株式会社製
*5:Structure2001(商品名)、アクゾノーベル株式会社製
*6:カーボポール940(商品名)、日光ケミカルズ株式会社製
*7:ペミュレンTR−1(商品名)、日光ケミカルズ株式会社製
*8:NIKKOL TL−10(商品名)、日光ケミカルズ株式会社製
*9:SH3771M(商品名)、東レ・ダウコーニング株式会社製
*10:Neosolue MP(商品名)、日本精化株式会社製
*11:FLORA ESTERS K-20W、JOJOBA(商品名)、池田物産株式会社製
*12:メッキンス M(商品名)、上野製薬株式会社製
【0061】
実施例1〜7および比較例1〜4
表2および3に示す処方に従い、各原液(表1参照)と液化ガス(*13)をポリエチレンテレフタレート製耐圧容器に充填し、エアゾールバルブを固着し試験用エアゾール製品を調製した。得られた試験用エアゾール製品について下記の評価を行った。結果を各表に示す。
*13:ノルマルブタン、イソブタンおよびプロパンとの混合物(25℃での蒸気圧が0.35MPa)
【0062】
(1)パウダーの分散性
パウダーを均一に分散させた状態で試験用エアゾール製品を静置し、分散しているパウダーが沈降し始める時間を測定した。
○:10秒以上
△:5〜10秒
×:5秒以内
【0063】
(2)パウダーの再分散性
試験用エアゾール製品を25℃にて1箇月間静置し、容器を上下に繰り返し振ったときの容器底部に沈降していたパウダーの再分散性を、下記の基準に基づき評価した。
◎:3回以内に均一に分散した。
○:4〜6回で均一に分散した。
△:7〜10回で均一に分散した。
×:10回振ってもパウダーの一部が底部に沈降したままであり、均一に分散しなかった。
【0064】
(3)泡質
各試験用エアゾール製品を25℃の恒温水槽中に30分間浸漬し、手のひらに0.5g吐出し、形成されたフォームの泡質を目視で確認し、下記の基準に基づき評価した。
○ :キメが細かく立体的に発泡した。
△1:立体的に発泡したが粗い泡になった。
△2:発泡性が悪く一部が液ダレした。
× :発泡性が悪く液ダレした。
【0065】
(4)使用感
各試験用エアゾール製品を25℃の恒温水槽中に30分間浸漬し、手のひらに0.5g吐出し、腕に塗り伸ばしときの状態を評価した。
○ :べたつきは感じられなかった。
×1:接着感のようなべたつきがあった。
×2:べたつきはないが塗布した部分がきしんだ。
【0066】
【表2】
【0067】
【表3】
【0068】
処方例1 エアゾール式日焼け防止剤
下記の原液45g(90質量%)をポリエチレンテレフタレート製の耐圧容器(満注量100ml)に充填し、エアゾールバルブを固着した。そして、エアゾールバルブから液化ガス(*13)5g(10質量%)を充填して試験用エアゾール製品を製造した。得られた試験用エアゾール製品について上記の評価を行った。結果を各表に示す。
【0069】
<原液>
含水ケイ酸被覆酸化チタン分散水溶液(*1) 20.0
シリカ(*4) 1.0
(アクリレーツ/イタコン酸ステアレス−20)コポリマー(*5) 0.5
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(*14) 1.5
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体(*9) 2.5
ジネオペンタン酸メチルペンタンジオール(*10) 5.0
シクロペンタシロキサン(*15) 1.5
トリエタノールアミン 0.3
パラオキシ安息香酸メチル(*12) 0.1
エタノール 10.0
精製水 57.6
合計(質量部) 100.0
*14:HCO−40(商品名)、日光ケミカルズ株式会社製
*15:DC345(商品名)、東レ・ダウコーニング株式会社製
【0070】
処方例2 エアゾール式日焼け防止剤
下記の原液45g(90質量%)をポリエチレンテレフタレート製の耐圧容器(満注量100ml)に充填し、エアゾールバルブを固着した。そして、エアゾールバルブから液化ガス(*13)5g(10質量%)を充填して試験用エアゾール製品を製造した。得られた試験用エアゾール製品について上記の評価を行った。結果を各表に示す。
【0071】
<原液>
含水ケイ酸被覆酸化チタン分散水溶液(*1) 25.0
シリカ(*4) 1.0
(アクリレーツ/イタコン酸ステアレス−20)コポリマー(*5) 2.0
ヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタン(*8) 1.0
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体(*9) 2.0
ジネオペンタン酸メチルペンタンジオール(*10) 8.0
イソノナン酸イソノニル(*16) 2.0
トリエタノールアミン 0.3
パラオキシ安息香酸メチル(*12) 0.1
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル/
メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(*17) 4.0
オクトクリレン(*18) 4.0
エタノール 8.0
精製水 42.6
合計(質量部) 100.0
*16:サラコス99(商品名)、日清オイリオグループ株式会社製
*17:Uvinul A plus B(商品名)、BASFジャパン株式会社製
*18:Eusolex OCR(商品名)、メルク株式会社製
【0072】
処方例3 エアゾール式日焼け防止剤
下記の原液45g(90質量%)をポリエチレンテレフタレート製の耐圧容器(満注量100ml)に充填し、エアゾールバルブを固着した。そして、エアゾールバルブから液化ガス(*13)5g(10質量%)を充填して試験用エアゾール製品を製造した。得られた試験用エアゾール製品について上記の評価を行った。結果を各表に示す。
【0073】
<原液>
無水ケイ酸被覆酸化チタン分散水溶液(*19) 20.0
シリカ(*4) 1.0
(アクリレーツ/イタコン酸ステアレス−20)コポリマー(*5) 1.0
ヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタン(*8) 1.0
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体(*9) 2.0
ジネオペンタン酸メチルペンタンジオール(*10) 4.0
ホホバエステル(*11) 1.0
流動パラフィン(*20) 1.0
トリエタノールアミン 0.3
パラオキシ安息香酸メチル(*12) 0.1
エタノール 3.0
プロピレングリコール 2.0
精製水 63.6
合計(質量部) 100.0
*19:ネオサンベールPW−6030A−20(商品名)、粉体(無水ケイ酸被覆酸化チタン):40質量%含有、日揮触媒化成株式会社製
*20:ハイコールK−230(商品名)、カネダ株式会社製
【0074】
処方例4 エアゾール式日焼け防止剤
下記の原液45g(90質量%)をポリエチレンテレフタレート製の耐圧容器(満注量100ml)に充填し、エアゾールバルブを固着した。そして、エアゾールバルブから液化ガス(*13)5g(10質量%)を充填して試験用エアゾール製品を製造した。得られた試験用エアゾール製品について上記の評価を行った。結果を各表に示す。なお、酸化チタン(*3)および酸化亜鉛(*21)は、あらかじめ含水ケイ酸被覆酸化チタン分散水溶液(*1)に添加し分散させたものを使用した。
【0075】
<原液>
含水ケイ酸被覆酸化チタン分散水溶液(*1) 35.0
酸化チタン(*3) 10.0
酸化亜鉛(*21) 15.0
(アクリレーツ/イタコン酸ステアレス−20)コポリマー(*5) 1.0
ヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタン(*8) 1.0
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体(*9) 2.0
ジネオペンタン酸メチルペンタンジオール(*10) 5.0
ホホバエステル(*11) 1.5
トリエタノールアミン 0.3
パラオキシ安息香酸メチル(*12) 0.1
エタノール 5.0
プロピレングリコール 2.0
精製水 22.1
合計(質量部) 100.0
*21:MZ−500HP(商品名)、一次粒子径:25nm、テイカ株式会社製
【0076】
得られた処方例1〜4の各試験用エアゾール製品について、実施例および比較例と同様に上記の評価を行った。評価結果を表4に示す。
【0077】
【表4】