(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-2602(P2015-2602A)
(43)【公開日】2015年1月5日
(54)【発明の名称】携帯式の充電器
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20141202BHJP
H02J 17/00 20060101ALI20141202BHJP
H04M 1/02 20060101ALI20141202BHJP
【FI】
H02J7/00 301D
H02J17/00 B
H02J7/00 303C
H04M1/02 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-125491(P2013-125491)
(22)【出願日】2013年6月14日
(71)【出願人】
【識別番号】713007145
【氏名又は名称】サカガワ電産株式会社
(72)【発明者】
【氏名】森野 一郎
【テーマコード(参考)】
5G503
5K023
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503AA04
5G503BA01
5G503BA07
5G503BB01
5G503BB02
5G503FA01
5G503FA03
5G503GB06
5G503GB08
5K023AA07
5K023BB03
5K023BB04
5K023KK04
5K023LL03
5K023LL05
(57)【要約】
【課題】小型化して持ち運びに便利な形状にして、コネクタを接続することなく携帯端末を無接点充電する。
【解決手段】携帯式の充電器10は、送電コイル13を備える送電ユニット11と、送電ユニット11の定位置に脱着自在に連結されるセットプレート部12と、携帯電源30から供給される電力を交流電力に変換して送電コイル13に供給する電源部20と、この電源部20に電力を供給する携帯電源30を備える。セットプレート部12は、送電ユニット11の定位置に配置される状態で、携帯端末40をセットする充電面12Xを設けている。携帯式の充電器10は、電源部20を携帯電源30の電池31に接続し、セットプレート12を送電ユニット11の定位置に配置し、セットプレート12の充電面12Xに携帯端末40をセットして、送電コイル13から受電コイル43に電力搬送して携帯端末40の内蔵電池41を充電する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池(31)を内蔵する携帯電源(30)の電力を無接点方式で電力搬送して、受電コイル(43)を内蔵する携帯端末(40)の内蔵電池(41)を充電する携帯式の充電器であって、
前記携帯端末(40)の受電コイル(43)に電力搬送する送電コイル(13)を備える送電ユニット(11)と、この送電ユニット(11)の定位置に脱着自在に連結されるセットプレート(12)と、前記携帯電源(30)から供給される電力を前記携帯端末(40)の内蔵電池(41)を充電する交流電力に変換して前記送電コイル(13)に供給する電源部(20)と、この電源部(20)に電力を供給する前記携帯電源(30)とを備え、
前記セットプレート(12)は、前記送電ユニット(11)の定位置に配置される状態で、前記携帯端末(40)との対向面に前記携帯端末(40)をセットして内蔵電池(41)を充電する充電面(12X)を設けており、
前記セットプレート(12)は、前記充電面(12X)にセットされる前記携帯端末(40)を、前記送電コイル(13)と前記受電コイル(43)とが電磁結合する位置に配置する位置決め嵌合部(17)を有し、
前記電源部(20)は、前記携帯電源(30)の電池(31)に接続されて電池(31)から入力される直流を、前記送電コイル(13)に供給する交流に変換するDC/ACインバータ(21)を備え、
前記電源部(20)が前記携帯電源(30)の電池(30)に接続され、前記セットプレートが前記送電ユニットの定位置に配置され、前記セットプレート(12)の充電面(12X)に携帯端末(40)がセットされて、前記送電コイル(13)から前記受電コイル(43)に電力搬送して、前記携帯端末(40)の内蔵電池(41)が充電されるようにしてなる携帯式の充電器。
【請求項2】
前記携帯電源が出力コネクタを有し、
前記電源部が前記出力コネクタに脱着自在に連結される入力コネクタを有し、この入力コネクタが出力コネクタに連結されて、前記電源部が携帯電源の定位置に連結され、
かつ、前記電源部に前記送電ユニットが固定されて、前記送電ユニットが前記電源部を介して前記携帯電源の定位置に連結されるようにしてなる請求項1に記載される携帯式の充電器。
【請求項3】
前記送電ユニットと前記電源部を前記携帯電源と一体構造としてなる請求項1に記載される携帯式の充電器。
【請求項4】
前記セットプレート(12)が、表面を携帯端末(40)の充電面(12X)としてなるプレート部(12A)と、このプレート部(12A)の周囲に設けられた周壁部(12B)とからなり、この周壁部(12B)を位置決め嵌合部(17)として、その内側に前記携帯端末(40)をセットするようにしてなる請求項1ないし3のいずれかに記載される携帯式の充電器。
【請求項5】
前記セットプレート(12)がプレート部(12A)に前記送電ユニットを案内して定位置に連結する嵌合孔(16)を設けており、前記送電ユニット(11)が前記嵌合孔(16)に案内されて、前記セットプレートが前記送電ユニットの定位置に連結されてなる請求項1ないし4のいずれかに記載される携帯式の充電器。
【請求項6】
前記送電ユニット(11)が板状で、この送電ユニット(11)が前記嵌合孔(16)に案内される状態で、前記送電ユニットと前記セットプレートとが一枚の板状となり、前記送電ユニット(11)とセットプレート(12)のプレート部(12A)の表面を充電面(12X)としてなる請求項5に記載される携帯式の充電器。
【請求項7】
前記送電ユニット(11)に固定してなる電源ボックス(14)を備え、この電源ボックス(14)に前記電源部(20)を収納しており、さらに、この電源ボックス(14)には前記入力コネクタ(15)を固定しており、
前記入力コネクタ(15)が前記出力コネクタ(35)に連結されて、送電ユニット(11)が携帯電源(30)の定位置に連結されるようにしてなる請求項2に記載される携帯式の充電器。
【請求項8】
前記送電ユニット(11)の底面に電源ボックス14が固定され、前記入力コネクタ(15)が前記出力コネクタ35に連結される状態で、前記送電ユニット(11)と、この送電ユニット(11)を嵌合孔(16)に案内してなる前記セットプレート(12)の両方が、前記携帯電源(30)の上に載せる位置に配置されるようにしてなる請求項6及び7に記載される携帯式の充電器。
【請求項9】
前記送電ユニット(11)にリード線(19)を介して連結してなる電源ボックス(14)を備え、この電源ボックス(14)に前記電源部(20)を収納しており、さらに、この電源ボックス(14)には前記入力コネクタ(15)を固定しており、電源ボックス(14)の電源部(20)から送電ユニット(11)に交流電力を給電するようにしてなる請求項2に記載される携帯式の充電器。
【請求項10】
前記出力コネクタ(35)と入力コネクタ(15)とがUSBコネクタ(35A;15A)である請求項2に記載される携帯式の充電器。
【請求項11】
前記電源ボックス(14)が、前記携帯電源(30)に設けてなる2連のUSBコネクタ(35A)からなる2連の出力コネクタ(35)に連結される2連の入力コネクタ(15)を設けており、2連のUSBコネクタUSBコネクタ(35A;15A)を介して携帯電源(30)から電源部(20)に電力供給するようにしてなる請求項10に記載される携帯式の充電器。
【請求項12】
前記携帯電源が外装ケースを備え、この外装ケースに前記送電ユニットと前記電源部とが内蔵され、
前記外装ケースは表面に突出する突出部を有し、この突出部に前記送電ユニットの送電コイルを内蔵しており、
前記セットプレート(12)が板状のプレート部(12A)を備えて、このプレート部に前記突出部を案内する嵌合孔(16)を有し、
前記嵌合孔に前記突出部が案内されて、前記セットプレートが前記送電ユニットの定位置に連結される請求項2に記載される携帯式の充電器。
【請求項13】
前記携帯電源が外装ケースを備え、この外装ケースに前記送電ユニットと前記電源部とが内蔵され、
前記外装ケースと前記セットプレートとが嵌合構造で互いに定位置に連結されてなる請求項2に記載される携帯式の充電器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池を内蔵する携帯電源でもって携帯電話などの携帯端末の内蔵電池を充電する携帯式の充電器に関し、とくに、電磁結合で電力搬送して内蔵電池を無接点方式で充電する携帯式の充電器に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォンやデジタイザ等の携帯端末は、表面パネルを大きくして種々の情報を表示することで、ユーザーがより便利に使用できるようにしている。この携帯端末は、表面パネルの電力消費が大きくなって、使用時間が短く制限される欠点がある。この欠点を解消するために、携帯端末に接続して内蔵電池を充電する電池を内蔵している携帯電源が開発されている。(特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−131089号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の携帯電源は、リード線とコネクタを介して携帯端末に接続して、内蔵電池を充電する。このため、リード線の先端に連結しているコネクタの形状を、充電する携帯端末に適合する形状とする必要がある。また、コネクタを携帯端末に接続して充電するので、充電に手間がかかって煩雑な欠点がある。さらに、コネクタに接触不良が発生すると内蔵電池を充電できなくなる欠点もある。
【0005】
最近、コネクタを使用することなく、磁気誘導作用を利用して内蔵電池を充電できる携帯端末が開発されている。この携帯端末は、送電コイルを内蔵する充電台に載せて、受電コイルを送電コイルに電磁結合することで、コネクタを接続することなく無接点充電できる。ただ、この充電台は形状が大きく、便利に持ち運びできない欠点がある。とくに、受電コイルの位置を検出して、送電コイルを受電コイルの位置に移動して充電する充電台は、送電コイルを移動する機構が複雑となって製造コストが高く、また、形状も大きくなって便利に持ち運びできない欠点がある。
【0006】
本発明は、以上の欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、携帯端末にコネクタを接続することなく、内蔵電池を無接点充電でき、さらに、小型化して持ち運びに便利な形状にできると共に、簡単な構造で種々の形状の携帯端末の内蔵電池を能率よく充電できる携帯式の充電器を提供することにある。
【0007】
本発明の携帯式の充電器は、電池31を内蔵する携帯電源30の電力を無接点方式で電力搬送して、受電コイル43を内蔵する携帯端末40の内蔵電池41を充電する。この携帯式の充電器は、携帯端末40の受電コイル43に電力搬送する送電コイル13を備える送電ユニット11と、この送電ユニット11の定位置に脱着自在に連結される携帯端末40のセットプレート12と、携帯電源30から供給される電力を携帯端末40の内蔵電池41を充電する交流電力に変換して送電コイル13に供給する電源部20と、この電源部20に電力を供給する携帯電源30とを備える。セットプレート12は、送電ユニット11の定位置に配置される状態で、携帯端末40との対向面に携帯端末40をセットして内蔵電池41を充電する充電面12Xを設けている。セットプレート12は、充電面12Xにセットされる携帯端末40を、送電コイル13と受電コイル43とが電磁結合する位置に配置する位置決め嵌合部17を有する。電源部20は、携帯電源30の電池31から入力される直流を、送電コイル13に供給する交流に変換するDC/ACインバータ21とを備える。携帯式の充電器は、電源部20を携帯電源30に接続し、充電面12Xに携帯端末40をセットして、送電コイル13から受電コイル43に電力搬送して携帯端末40の内蔵電池41を充電する。
【0008】
以上の携帯式の充電器は、携帯端末にコネクタを接続することなく内蔵電池を無接点で充電でき、さらに、小型化して持ち運びに便利な形状にできると共に、簡単な構造で種々の形状の携帯端末の内蔵電池を能率よく充電できる特徴がある。それは、以上の携帯式の充電器が、送電ユニットを携帯電源の電池に接続する状態で、充電面にセットされる携帯端末を位置決め嵌合部で定位置に配置して、送電コイルを受電コイルに電磁結合して内蔵電池を充電できるからである。とくに、以上の携帯式の充電器は、送電ユニットとセットプレートとを別々のパーツとし、送電ユニットには送電コイルを、セットプレートには携帯端末を定位置に配置する位置決め嵌合部を設けているので、極めて簡単な構造のセットプレートを交換することで、外形が異なる種々の携帯端末を定位置に配置して、内蔵電池を効率よく充電できる特徴がある。
【0009】
本発明の携帯式の充電器は、出力コネクタのある携帯電源を使用し、電源部には出力コネクタに脱着自在に連結される入力コネクタを設け、この入力コネクタを出力コネクタに連結して、電源部を携帯電源の定位置に連結し、さらに、電源部に送電ユニットを固定して、送電ユニットを電源部を介して携帯電源の定位置に連結される構造とすることができる。
【0010】
以上の携帯式の充電器は、携帯電源に電源部と送電ユニットを内蔵しないので、携帯電源の回路構成を簡単とし、さらに電源部の入力コネクタを携帯電源の出力コネクタに連結することで、電源部を介して送電ユニットを携帯電源の定位置に配置できる。このため、携帯電源の定位置に携帯端末を連結して、送電コイルを受電コイルに最適な位置に配置して、効率よく電力搬送できる。
【0011】
さらに、本発明の携帯式の充電器は、送電ユニットと電源部とを携帯電源に一体構造とすることができる。この携帯式の充電器は、送電ユニットを携帯電源の定位置に配置できるので、携帯電源の定位置に携帯端末を連結することで、送電コイルを受電コイルに接近して効率よく電力搬送できる。
【0012】
本発明の携帯式の充電器は、セットプレート12を、表面を携帯端末40の充電面12Xとしてなるプレート部12Aの周囲に周壁部12Bを設ける形状として、周壁部12Bを位置決め嵌合部17として、その内側に携帯端末40をセットする構造とすることができる。
この携帯式の充電器は、種々の外形の携帯端末を簡単かつ容易に、位置ずれしないように定位置に配置して、内蔵電池を充電できる。
【0013】
本発明の携帯式の充電器は、セットプレート12のプレート部12Aに嵌合孔16を設けて、送電ユニット11をセットプレート12の嵌合孔16に案内する状態で、送電ユニット11を嵌合孔16に案内して、セットプレート12を送電ユニット11の定位置に連結する構造とすることができる。この携帯式の充電器は、簡単な構造で送電ユニットとセットプレートとを定位置に連結できる。
【0014】
本発明の携帯式の充電器は、送電ユニット11を板状とし、この送電ユニット11をセットプレート部12の嵌合孔16に案内して、送電ユニットとセットプレートとを一枚の板状として、送電ユニット11とセットプレート12のプレート部12Aの表面を充電面12Xとすることができる。この携帯式の充電器は、充電面に安定して携帯端末をセットして、内蔵電池を充電できる。
【0015】
本発明の携帯式の充電器は、送電ユニット11に電源ボックス14を固定する構造として、この電源ボックス14に電源部20を収納し、かつこの電源ボックス14に入力コネクタ15を固定し、入力コネクタ15を出力コネクタ35に連結して、送電ユニット11を携帯電源30の定位置に連結する構造とすることができる。
この携帯式の充電器は、入力コネクタを出力コネクタに接続して、送電ユニットを定位置に配置でき、また、送電ユニットをセットプレートの嵌合孔に案内して、セットプレートを定位置に配置できる。
【0016】
本発明の携帯式の充電器は、送電ユニット11の底面に電源ボックス14を固定して、入力コネクタ15を出力コネクタ35に連結する状態で、送電ユニット11と、この送電ユニット11を嵌合孔16に案内しているセットプレート12の両方を、携帯電源30の上に載せる位置に配置することができる。
この携帯式の充電器は、入力コネクタを出力コネクタに連結して、携帯電源から電源部に充電電力を供給する状態としながら、送電ユニットとセットプレートとを携帯電源の上面に配置できる。
【0017】
本発明の携帯式の充電器10は、送電ユニット11にリード線19を介して電源ボックス14を連結して、電源ボックス14に電源部20を収納し、さらに、この電源ボックス14には入力コネクタ15を固定して、電源ボックス14の電源部20から送電ユニット11に交流電力を給電する構造とすることができる。
この携帯式の充電器は、入力コネクタを出力コネクタに接続して、電源部に充電電力を供給でき、また、送電ユニットを嵌合孔に案内しているセットプレートを携帯電源の位置に関係なく自由な位置に配置して、携帯電源の内蔵電池を充電できる。
【0018】
さらに、本発明の携帯式の充電器は、出力コネクタ35と入力コネクタ15とをUSBコネクタ35A、15Aとすることができる。また、携帯電源30に設けている出力コネクタ35を2連のUSBコネクタ35Aとして、2連の出力コネクタ35に連結される2連の入力コネクタ15を送電ユニット11に設けて、2連のUSBコネクタ35A、15Aを介して携帯電源30から電源ボックス14の電源部20に電力供給することができる。
この携帯式の充電器は、2連の出力コネクタと入力コネクタとを介して、携帯電源から電源部により安定して充電電力を供給できる。
【0019】
本発明の携帯式の充電器は、携帯電源の外装ケース内に送電ユニットと電源部とを内蔵し、この外装ケースの表面に突出部を設けて、突出部に送電ユニットの送電コイルを内蔵し、セットプレート12に板状のプレート部12Aを設けて、このプレート部に突出部を案内する嵌合孔16を有設け、嵌合孔に突出部を案内して、セットプレートを送電ユニットの定位置に連結することができる。この携帯式の充電器は、セットプレートを送電ユニットの定位置に連結して、セットプレートに携帯端末を接続して、送電コイルを携帯端末の受電コイルに接近して、効率よく電力搬送できる。
【0020】
本発明の携帯式の充電器は、携帯電源の外装ケースに送電ユニットと電源部とを内蔵して、外装ケースとセットプレートとを嵌合構造で連結して、送電ユニットとセットプレートとを互いに定位置に連結することができる。この構造の携帯式の充電器は、セットプレートと携帯電源の外装ケースとを嵌合構造で連結して、セットプレートに携帯端末を接続して、携帯端末の受電コイルに送電コイルを接近して効率よく電力搬送できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の一実施例にかかる携帯式の充電器の分解斜視図である。
【
図2】
図1に示す携帯式の充電器の使用状態を示す分解斜視図である。
【
図3】
図1に示す携帯式の充電器の使用状態を示す分解斜視図である。
【
図4】
図1に示す携帯式の充電器の使用状態を示す斜視図である。
【
図5】本発明の他の実施例にかかる携帯式の充電器の分解斜視図である。
【
図6】
図5に示す携帯式の充電器の使用状態を示す分解斜視図である。
【
図7】
図5に示す携帯式の充電器の使用状態を示す斜視図である。
【
図8】本発明の他の実施例にかかる携帯式の充電器の使用状態を示す分解断面図である。
【
図9】本発明の他の実施例にかかる携帯式の充電器の使用状態を示す垂直縦断面図である。
【
図10】本発明の他の実施例にかかる携帯式の充電器の使用状態を示す分解断面図である。
【
図11】本発明の一実施例にかかる携帯式の充電器の電源部の一例を示すブロック図である。
【
図12】本発明の他の実施例にかかる携帯式の充電器の分解斜視図である。
【
図13】本発明の他の実施例にかかる携帯式の充電器の分解斜視図である。
【
図14】本発明の他の実施例にかかる携帯式の充電器の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための携帯式の充電器を例示するものであって、本発明は携帯式の充電器を以下のものに特定しない。さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0023】
図1ないし
図4に示す携帯式の充電器10は、電池31を内蔵している携帯電源30と、この携帯電源30に接続されて、携帯電源30から供給される直流電力でもって、受電コイル43を内蔵しているスマートフォン等の携帯電話やデジタイザなどの携帯端末40の内蔵電池41を無接点方式で充電する。これ等の図に示す携帯式の充電器10は、送電コイル13を備える送電ユニット11と、この送電ユニット11を定位置に連結し、また、携帯端末40をも定位置に配置するセットプレート12と、送電ユニット11に交流電力を供給する電源部20と、この電源部20に電力を供給する携帯電源30を備える。
【0024】
携帯電源30は、充電できるリチウムイオン二次電池などの二次電池31を内蔵している。図の携帯電源30は、2連の出力コネクタ35を備えている。出力コネクタ35はUSBコネクタ35Aで、種々の携帯機器に電力供給できる構造としている。携帯電源30は電池31の電圧を一定電圧の直流に安定化して出力するために、DC/DCコンバータ(図示せず)を内蔵している。さらに、図示しないが、携帯電源は、電池を充電するための充電回路と、この充電回路に充電電力を入力するための電源コネクタも備えている。充電回路は、電源コネクタに接続されるACアダプタから入力される直流を電池31の充電電圧と電流に調整して電池31を充電し、電池31の満充電を検出して充電を停止する。また、携帯電源は、
図15の断面図に示すように受電コイルを内蔵して、無接点充電方式の充電台で充電する構造とすることもできる。
【0025】
送電ユニット11は、プラスチック等でもって形状を板状として内部に送電コイル13を内蔵している。送電コイル13は、携帯端末40の受電コイル43に接近して、磁気誘導作用で電力搬送する位置に配置される。図の送電ユニット11は長方形の板状で、片側に偏在して送電コイル13を内蔵して、他の片側の底面には、電源部20を内蔵する電源ボックス14を固定している。この送電ユニット11は、電源ボックス14に固定している入力コネクタ15を携帯電源30の出力コネクタ35に連結する状態で、携帯電源30の上面30Xに載せる位置に配置される。さらに、送電ユニット11は、送電コイル13の下面、すなわち携帯電源30との対向面に磁気シールド(図示せず)を配置して、送電コイル13の交流磁束が携帯電源30側に漏れるのを少なくして、より効率よく電力搬送し、また、携帯電源30側の発熱を防止している。
【0026】
セットプレート12は、プラスチック等の非磁性体を成形して製作されて、送電ユニット11を定位置に配置する嵌合孔16と、携帯端末40を定位置に配置する位置決め嵌合部17とを設けている。図のセットプレート12は、プレート部12Aの周囲に周壁部12Bを設けた形状としている。プレート部12Aは、表面である上面を携帯端末40の充電面12Xとし、さらに、ここには両面に貫通するように嵌合孔16を設けている。
【0027】
嵌合孔16は、ここに送電ユニット11を案内して、送電ユニット11をセットプレート12の定位置に配置できるように、その内形を送電ユニット11の外形にほぼ等しく、かつわずかに大きくしている。プレート部12Aと送電ユニット11は同じ厚さの板状で、嵌合孔16に送電ユニット11を案内する状態で1枚の板状となって、プレート部12Aと送電ユニット11は上面を同一平面の充電面12Xとする。ただ、送電ユニットをプレート部よりもわずかに厚くして、送電ユニットに設けている送電コイルを充電面にセットされる携帯端末の受電コイルにより接近させることもできる。
【0028】
さらに、図のプレート部12Aは、セットプレート12を携帯電源30の上に載せる状態で、携帯電源30の上面30Xの電源スイッチ38をオンオフに切り換えることができるように、電源スイッチ38の位置にスイッチ穴18を貫通して設けている。
【0029】
周壁部12Bは、携帯端末40をセットプレート12の定位置に配置する位置決め嵌合部17を形成しており、その内形を携帯端末40の外形にほぼ等しいが、わずかに大きな形状としている。周壁部12Bの高さは、携帯端末40の厚さよりも低く、携帯端末40を周壁部12Bの内側にセットする状態で、携帯端末40が周壁部12Bから突出する。この構造のセットプレート12は、周壁部12Bから突出する部分を掴んで、携帯端末40を簡単に充電面12Xに脱着できる。図示しないが、周壁部は、対向する一部を低くし、低くする部分で携帯端末を表出させて、ユーザーがこの部分を掴んで簡単に脱着することもできる。位置決め嵌合部17を周壁部12Bとするセットプレート12は、携帯端末40を正確に定位置に配置できる。図に示すセットプレート12は、長方形のプレート部12Aの4辺に沿う周壁部12Bを設けて、これらの周壁部12Bの内側に位置決め嵌合部17を形成しているが、セットプレートは、必ずしもプレート部の4辺に沿って周壁部を設ける必要はなく、プレート部の2辺または3辺に沿う周壁部を設けて、携帯端末を位置決めすることもできる。たとえば、セットプレートは、プレート部の隣り合う2辺に沿って周壁部を設けて、これらの周壁部の内側に沿って携帯端末の隣り合う2辺を配置して位置決めすることもできる。ただ、本発明は、位置決め嵌合部を周壁部に特定しない。たとえば、位置決め嵌合部は、プレート部の外周に複数の凸部を設けて、この凸部の内側に携帯端末を位置決めしながら配置する構造、プレート部に複数の凸部を設けて、この凸部を携帯端末に設けた嵌入凹部に案内する構造等、携帯端末を嵌合して、セットプレートの定位置に配置できる全ての形状とすることができる。
【0030】
セットプレート12は、携帯端末40を位置決め嵌合部17で定位置に配置して、内蔵電池41を充電する。したがって、位置決め嵌合部17を周壁部12Bとするセットプレート12は、周壁部12Bの内形を携帯端末40の内形にほぼ等しくしている。異なる外形をしている複数の携帯端末40に使用する携帯式の充電器10は、複数のセットプレート12を使用して、各々のセットプレート12の位置決め嵌合部17を、セットする携帯端末40を定位置に配置する形状として、複数の携帯端末40の内蔵電池41を充電する。特定の携帯端末40の内蔵電池41を充電する専用の携帯式の充電器10は、セットする携帯端末40をセットする形状の位置決め嵌合部17のセットプレート12を使用する。セットプレート12は、極めて簡単な形状で安価に多量生産できる。したがって、外形が異なる複数の携帯端末を充電する携帯式の充電器は、同じ送電ユニットを使用して、複数のセットプレートを装備する構造としながら安価に多量生産できる。また、特定の携帯端末専用の携帯式の充電器も、携帯端末に合わせるセットプレートのみを製作して、安価に多量生産できる。
【0031】
図の携帯式の充電器10は、送電ユニット11に電源ボックス14を固定している。電源ボックス14は、電源部20を内蔵している。また、電源ボックス14には入力コネクタ15を固定している。電源ボックス14は、送電ユニット11の下面に固定され、入力コネクタ15を出力コネクタ35に連結して、送電ユニット11を携帯電源30の上に載せる位置に配置し、さらに、この送電ユニット11を嵌合孔16に案内しているセットプレート12も携帯電源30の上に載せる位置に配置する。すなわち、入力コネクタ15を出力コネクタ35に連結して、送電ユニット11とセットプレート12の両方が携帯電源30の定位置、図において携帯電源30の上面30Xに配置される。
【0032】
図に示す携帯電源30は、出力コネクタ35をUSBコネクタ35Aとして、種々の携帯機器に電力供給できるようにしている。この携帯電源30の出力コネクタ35に接続される入力コネクタ15はUSBコネクタ15Aである。さらに、図の携帯電源30は2連のUSBコネクタ35Aを上下に離して配置している。電源ボックス14は、2連のUSBコネクタ35Aに連結される入力コネクタ15を固定している。2連の入力コネクタ15は、2連の出力コネクタ35に挿入でき、出力コネクタ35に連結する状態で、セットプレート12を携帯電源30の上面30Xに配置する位置に固定される。この構造の携帯式の充電器10は、2連のUSBコネクタ15A、35Aを介して電源ボックス14を確実に安定して携帯電源30に連結でき、また、2連のUSBコネクタ15A、35Aから電源部20に電力供給して、供給電力を大きくして、携帯端末40の内蔵電池41をより速やかに充電できる。
【0033】
以上の携帯式の充電器10は、
図2ないし
図4に示す状態で以下のようにして使用する。
図2に示すように、入力コネクタ15を携帯電源30の出力コネクタ35に挿入して、送電ユニット11を携帯電源30の上面30Xに配置する。この状態で、
図3に示すように、セットプレート12を携帯電源30の上に載せ、送電ユニット11を嵌合孔16に案内して、送電ユニット11とセットプレート12とを特定位置で連結する。
図4に示すように、セットプレート12の充電面12Xに携帯端末40を載せて、携帯端末40を定位置に配置する。この状態で、送電ユニット11の送電コイル13は、携帯端末40の受電コイル43に接近して電磁結合される。この状態で送電コイル13から受電コイル43に電力搬送して、携帯端末40の内蔵電池41を充電する。
【0034】
図5ないし
図7の携帯式の充電器10は、電源ボックス14を送電ユニット11に固定することなく、電源ボックス14と送電ユニット11とをリード線19で連結している。電源ボックス14は、携帯電源30の出力コネクタ35に挿入して連結される入力コネクタ15を固定している。2連のUSBコネクタ35Aを備える携帯電源30に連結される電源ボックス14は、2連のUSBコネクタ15Aからなる入力コネクタ15を固定している。電源ボックス14は、電源部20を内蔵している。電源部20は、入力コネクタ15から入力される直流を交流に変換し、リード線19を介して交流電力を送電ユニット11に給電する。この携帯式の充電器10は、送電ユニット11に電源ボックス14を固定しない以外、送電ユニット11とセットプレート12の連結構造を、
図1ないし
図4に示す携帯式の充電器10と同じ構造として、送電ユニット11とセットプレート12とを特定の位置に連結する。
【0035】
以上の携帯式の充電器10は、
図6に示すように、送電ユニット11をセットプレート12の嵌合孔16に案内して、送電ユニット11とセットプレート12とを定位置に連結する。電源ボックス14は、入力コネクタ15を携帯電源30の出力コネクタ35に連結して携帯電源30に連結される。この状態で、
図7に示すように、セットプレート12の位置決め嵌合部17である周壁部12Bの内側に携帯端末40をセットすると、携帯端末40の受電コイル43は送電コイル13に接近する位置に配置される。この状態で、リード線19を介して電源部20から送電ユニット11の送電コイル13に交流電力を給電して、携帯端末40の内蔵電池41を充電する。この携帯式の充電器10は、電源ボックス14と送電ユニット11とをリード線19で連結するので、送電ユニット11を携帯電源30から離して配置できる。
【0036】
さらに、本発明の携帯式の充電器10は、送電ユニット11に電源ボックス14を固定し、電源ボックス14にリード線19を連結し、リード線19の先端に入力コネクタ15を連結する構造とすることもできる。この携帯式の充電器10は、送電ユニット11をセットプレート12に連結する状態で、セットプレート12を安定して水平台の上に配置できる形状とする。
図8の携帯式の充電器10は、電源ボックス14を薄い板状として、送電ユニット11の底面に固定している。板状の電源ボックス14は、上面に突出するように送電ユニット11を設けている。電源ボックス14は、上面にセットプレート12を載せることができる大きさとしている。
図9の携帯式の充電器10は、セットプレート12の外側に、電源ボックス14を連結している。この携帯式の充電器10は、電源ボックス14と送電ユニット11とセットプレート12の底面を同一平面として、これ等を連結する状態で、安定して水平台にセットして、携帯端末40を定位置に連結できる。また、リード線19を介して送電ユニット11とセットプレート12とを携帯電源30から離して配置できる。
【0037】
さらに、本発明の携帯式の充電器は、
図1ないし
図9に示す使用状態に対して、上下反転する状態で使用することもできる。
図10に示す携帯式の充電器10は、
図1ないし
図4に示す携帯式の充電器10を、上下反転して使用する状態を示している。
図10に示す携帯式の充電器10は、以下のようにして使用する。まず、水平台等の上面に携帯端末40をセットする。携帯端末40は、
図10に示すように、受電コイル43が内蔵された面が上面となる姿勢でセットする。次に、携帯端末40の上面に、セットプレート12をセットする。このとき、セットプレート12は、充電面12Xが携帯端末40の上面を向く下向きの姿勢となるようにセットする。セットプレートは、位置決め嵌合部17を携帯端末40に嵌合させて、携帯端末40の定位置に配置される。さらに、この状態で、送電ユニット11をセットプレート12の嵌合孔16に案内して、送電ユニット11とセットプレート12とを特定位置で連結する。このとき、送電ユニット11は、好ましくは、
図10に示すように、入力コネクタ15を携帯電源30の出力コネクタ35に挿入して、携帯電源30を定位置に接続した状態でセットされる。ただ、携帯電源30は、送電ユニット11をセットプレート12の嵌合孔16に連結した後、入力コネクタ15を出力コネクタ35に挿入して、送電ユニットの定位置に連結することもできる。以上のように、水平台等の上面に携帯端末40を反転姿勢でセットし、携帯端末40の上面側に携帯式の充電器10をセットする構造は、たとえば、大きくて重い携帯端末であっても、安定して携帯式の充電器の送電コイルを受電コイルに電磁結合させながら、確実に充電できる特徴がある。
【0038】
図11は電源部20のブロック図を示している。この図の電源部20は、入力コネクタ15を介して携帯電源30の電池31から入力される直流を交流に変換して送電コイル13に供給するDC/ACインバータ21を備える。DC/ACインバータ21は、入力コネクタ15から入力される直流を、携帯端末40の内蔵電池41を充電する電力の交流に変換して出力する。さらに、図の電源部20は、DC/ACインバータ21の動作状態をコントロールする制御回路22を備える。制御回路22は、携帯端末40の伝送回路44から入力される電池情報信号を検出し、この信号でDC/ACインバータ21を制御して、内蔵電池41の充電状態を最適な状態にコントロールする。電池情報信号は、充電される内蔵電池41の種類や規格、電圧、電流、温度、満充電状態などを含む情報である。たとえば、内蔵電池41をリチウムイオン二次電池とする携帯端末40がセットされると、制御回路22はDC/ACインバータ21の出力を、内蔵電池41を定電圧・定電流特性で充電するように制御し、内蔵電池41が満充電されると送電コイル13への給電を停止して充電を停止する。
【0039】
さらに、
図12ないし
図14の携帯式の充電器10は、携帯電源30の外装ケース30Aに、電源部と送電ユニット11を内蔵して、電源部と送電ユニット11を携帯電源30に一体構造としている。この携帯式の充電器10は、送電ユニット11を携帯電源30に固定するので、携帯電源30にセットプレート12をセットし、セットプレート12の定位置に携帯端末40をセットして、携帯端末40の受電コイル43を送電コイル13に接近できる。言い換えると、携帯電源30の定位置にセットプレート12をセットし、セットプレート12の定位置に携帯端末40をセットする状態で、送電コイル13が受電コイル43に接近するように送電コイル13を外装ケース30Aの内部に固定している。
【0040】
図12と
図13の携帯式の充電器10は、携帯電源30の外装ケース30Aに、上面に突出する突出部30Bを設けて、この突出部30Bに送電ユニット11の送電コイル13を配置している。送電ユニットの送電コイル13を内蔵する突出部30Bは、セットプレート12のプレート部12Aに設けた嵌合孔16に挿入されて、セットプレート12を外装ケース30Aの定位置に連結する。突出部30Bは、外形を嵌合孔16の内形にほぼ等しく、正確に嵌合孔16の内形よりもわずかに小さくして、セットプレート12を正確に定位置に配置する。図の突出部30Bは外形を四角形とし、嵌合孔16の内形を四角形として、セットプレート12を外装ケース30Aの定位置に、すなわち携帯電源30の定位置に連結する。さらに、突出部30Bの突出高さは、プレート部12Aの厚さに等しくして、セットプレート12の嵌合孔16に挿入されて、セットプレート12を外装ケース30Aの定位置に正確に配置する。また、この突出部30Bは、セットプレート12の嵌合孔16に挿入される状態で、その上面をプレート部12Aの上面と同一平面に配置して、この上に携帯端末40を載せて安定にセットする。
【0041】
さらに、
図13の携帯式の充電器10は、セットプレート12の複数位置に嵌着凸部47を設けて、携帯電源30の外装ケース30Aには複数の嵌入凹部48を設け、嵌着凸部47を嵌入凹部48に案内して、セットプレート12を携帯電源30の定位置に連結する。この構造は、セットプレート12と携帯電源30とを嵌合構造で定位置に連結し、さらに突出部30Bを嵌合孔16に案内するので、セットプレート12を携帯電源30の定位置に正確に連結できる。ただ、
図13の携帯式の充電器10は、携帯電源30とセットプレート12を嵌合構造で定位置に連結するので、外装ケース30Aに突出部30Bを設けることなく、セットプレート12を携帯電源30の定位置に連結できる。さらに、
図13の携帯式の充電器10は、セットプレート12に嵌着凸部47を、携帯電源30の外装ケース30Aに嵌入凹部48を設けているが、外装ケース30Aに嵌着凸部を設けて、セットプレート12に嵌入凹部を設けて、セットプレート12と携帯電源30とを嵌合構造で定位置に連結することもできる。
【0042】
図14の携帯式の充電器10は、セットプレート12に連結コネクタ49を固定し、この連結コネクタ49を携帯電源30の出力コネクタ35であるUSB端子に連結して、セットプレート12を携帯電源30の定位置に連結する。この構造の携帯式の充電器10は、連結コネクタ49を出力コネクタ35に挿入して、セットプレート12を携帯電源30の定位置に連結するので、セットプレート12と外装ケース30Aとを定位置に連結する嵌合構造を設けることなく、セットプレート12を携帯電源30の定位置に連結できる。
【0043】
図12ないし
図14の携帯式の充電器10は、セットプレート12を携帯電源30の外装ケース30Aの上面にセットするので、セットプレート12を携帯電源30にセットする状態で、携帯電源30の電源スイッチ38を操作するスイッチ穴18を設けている。スイッチ穴18は、セットプレート12を携帯電源30に連結する状態で、電源スイッチ38の真上に貫通して設けられる。
【0044】
図15は、
図14の携帯電源30の断面図を示している。この断面図の携帯電源30は、外装ケース30Aの上面をフラット面とするので、
図14に示すように、連結コネクタ49を出力コネクタ35を挿入して、セットプレート12を携帯電源30の定位置に連結する。外装ケース30Aの上面をフラット面とする携帯電源30は、図示しないが嵌合構造でセットプレート12を携帯電源30の定位置に連結することができる。
【0045】
図15の携帯電源30は、外装ケース30A内に電池31と、電源部20を実装する回路基板46と、送電ユニットの送電コイル13を内蔵する。さらにこの図の携帯電源30は、外装ケース30Aの底部にサブ受電コイル45を内蔵し、このサブ受電コイル45に誘導される電力で電池を充電するサブ充電回路を回路基板46に実装している。この携帯電源30は、無接点方式で電力搬送する充電台(図示せず)に載せて電池を充電できる。回路基板46に実装される電源部20は、前述した
図11に示す電源部20と同じように、電池31の直流電力を交流に変換して送電コイル13に供給するDC/ACインバータ(図示せず)を備え、さらに、回路基板46には携帯電源30の内蔵電池が満充電されると充電を停止する等の制御する制御回路なども実装している。
【0046】
さらに、
図15の断面図に示す外装ケース30Aは、端面に接点組み立てを配置して、USBコネクタの出力コネクタ35を設けている。出力コネクタ35は、回路基板46に実装している出力電圧を一定にする安定化回路を介して電池に接続されて、電池の電力を安定化して外部に出力する。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明の携帯式の充電器は、電池を内蔵している携帯電源に接続されて、種々の携帯端末の内蔵電池を理想的な状態で充電することで、携帯電源と一緒に携帯されて、携帯端末の内蔵電池を便利に充電する。
【符号の説明】
【0048】
10…携帯式の充電器
11…送電ユニット
12…セットプレート 12A…プレート部
12B…周壁部
12X…充電面
13…送電コイル
14…電源ボックス
15…入力コネクタ 15A…USBコネクタ
16…嵌合孔
17…位置決め嵌合部
18…スイッチ穴
19…リード線
20…電源部
21…DC/ACインバータ
22…制御回路
30…携帯電源 30X…上面
30A…外装ケース
30B…突出部
31…電池
35…出力コネクタ 35A…USBコネクタ
38…電源スイッチ
40…携帯端末
41…内蔵電池
43…受電コイル
44…伝送回路
45…サブ主受電コイル
46…回路基板
47…嵌着凸部
48…嵌入凹部
49…連結コネクタ