【実施例1】
【0031】
図1は、本発明のディフューザーを説明する概略図、
図2は、本発明のディフューザーのフロートディフューザーの構造を示す斜視図、
図3は、フロートディフューザーのミスト発生部の構造を示す斜視図である。
【0032】
図1において、符号10は、全体で本発明のディフューザーを示している。
【0033】
図1に示したように、本発明のディフューザー10は、液体を収容するめの容器12を備えている。
【0034】
なお、この実施例では、容器12として、コップを示しているが、容器としては、何らこれに限定されるものではなく、例えば、カップ、深皿、ツボなどの公知の液体を収容できる容器を用いることができる。
【0035】
また、この実施例では、容器12として、コップを示しており、上方が大気中に解放された容器であるが、例えば、発生したミストを鑑賞用に使用する場合には、容器12を密閉容器から構成することもできる。
【0036】
また、容器12の材質としては、後述するようにコイル部材16による誘電を阻害しない材料から構成することができ、例えば、ガラス、合成樹脂、セラミック、木材などを用いることができる。さらに、容器12は、透明であっても、半透明であっても、不透明であっても良い。
【0037】
そして、容器12には、例えば、水、アロマ(芳香)成分を含んだ溶液などの液体Aを収容することができるようになっている。なお、この液体Aの種類についても、後述するように、フロートディフューザー22の超音波発振素子30の振動によって、ミスト状の粒子を発生できるものであれば、何ら限定されるものではない。
【0038】
図1に示したように、容器12の側周壁14には、コイル部材16が配設されている。このコイル部材16を容器12の側周壁14に配設する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、容器12の側周壁14の周囲に、透明プリントなどによってプリント印刷する方法、または、コイルを巻き付ける方法によって設ける方法、容器12の側周壁14の内部に、例えば、一体成形によって設ける方法など公知の方法を採用することができる。
【0039】
また、
図1に示したように、このコイル部材16の一端には、コイル部材16に対して、例えば、1.7MHz程度の周波数の高周波を発信する高周波発生装置18が接続されている。
【0040】
なお、この高周波発生装置18は、
図1に示したように、外部からコイル部材16に対して、例えば、接続端子を介して、電気的に接続可能に構成されている。
【0041】
しかしながら、図示しないが、高周波発生装置18は、容器12の内部、例えば、容器12の下部に内蔵するように構成することも可能である。
【0042】
さらに、
図1に示したように、高周波発生装置18は、例えば、接続端子を介して、電源20に電気的に接続可能に構成されている。
【0043】
この場合、電源20としては、特に限定されるものではなく、例えば、家庭用コンセント、電池(充電電池を含む)、USB、自動車のシガープラグからの電源、および、ACアダプター、ソーラー電源など、公知の電源を採用することができる。
【0044】
なお、この電源20についても、図示しないが、容器12の内部、例えば、容器12の下部に内蔵するように構成することも可能である。
【0045】
一方、
図1に示したように、本発明のディフューザー10は、液体Aを収容した容器12内に浮かべて使用するフロートディフューザー22を備えている。
【0046】
また、フロートディフューザー22は、この実施例では、略リング形状であり、同じく略リング形状のフロート部材24を備えている。
【0047】
なお、このフロート部材24の材質としては、特に限定されるものではなく、コイル部材16による誘電を阻害しない材料で、液体Aにおいて、フロートディフューザー22が浮かぶような浮力を有する材料から構成することができ、例えば、合成樹脂、セラミック、木材などを用いることができる。さらに、フロート部材24は、透明であっても、半透明であっても、不透明であっても良い。
【0048】
また、この実施例の場合、
図2、
図3に示したように、フロート部材24の内部に、ミスト発生部26を備えている。ミスト発生部26は、略円盤形状であって、膜板状の超音波発振素子30を備えている。
【0049】
そして、
図2、
図3に示したように、超音波発振素子30は、リング形状の圧電素子からなる超音波発振素子本体32と、フロート部材24の中央に設けられた貫通孔28に対応する(接する)ように形成された、複数の孔(図示せず)が形成された膜板状のミスト部34とを備えている。
【0050】
また、この超音波発振素子30の外周部には、超音波発振素子本体32と電気的に接続された誘電コイル部材36を備えている。
【0051】
なお、このミスト部34は、圧電素子からなる超音波発振素子本体32とは、別の材質、例えば、合成樹脂、ゴム部材、セラミック部材などからなる別部材で構成することもできるが、超音波発振素子本体32とミスト部34とを一体の圧電材料から構成することもできる。また、ミスト部34は、多孔質部材から構成することもできる。
【0052】
なお、この実施例では、フロート部材24の内部に、ミスト発生部26を備えているように構成したが、図示しないが、例えば、フロート部材24の上方に接するように、ミスト発生部26を設けることも可能である。
【0053】
このように構成することによって、フロート部材24の貫通孔28と接するように、超音波発振素子30の複数の孔が形成されたミスト部34が配置されるので、水、または、芳香成分を含んだ液体Aが、フロート部材24の貫通孔28を介して、超音波発振素子30の複数の孔が形成されたミスト部34に浸入することになる。
【0054】
これにより、容器12の側周壁14に配設したコイル部材16、容器12に内蔵したコイル部材16、または、容器の外側に配置したコイル部材16からの誘電によって、フロートディフューザー22の誘電コイル部材36を介して、超音波発振素子30を振動させて、超音波発振素子30の複数の孔が形成されたミスト部34から、微細な水粒子、芳香成分粒子、または、その両方の粒子をミスト状に発生させることができる。
【0055】
しかも、フロートディフューザー22には、従来のディフューザーのように、ディフューザー本体に連結されたケーブルが不要で邪魔にならない。
【0056】
また、使用などによって、液面Bが下降した際、または、容器12内に液体Aを追加した際にも、液面Bの上下動に追随することができる。
【0057】
従って、フロートディフューザー22のミスト部34を、容器12内に収容した液体Aに常に浮かんで液面Bに接した状態とすることができ、確実に、フロートディフューザー22のミスト部34から、水粒子、芳香成分粒子、または、その両方の粒子をミスト状に発生させることができる。
【実施例2】
【0058】
図4は、本発明の別の実施例のディフューザーのフロートディフューザーの構造を示す斜視図、
図5は、
図4のフロートディフューザーのミスト発生部の構造を示す斜視図である。
【0059】
この実施例のディフューザー10のフロートディフューザー22は、実施例1に示したディフューザー10のフロートディフューザー22と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0060】
この実施例のフロートディフューザー22では、
図4、
図5に示したように、フロートディフューザー22は、略お椀形状である。
【0061】
また、
図4に示したように、ミスト発生部26には、照明用のLED、または、動作確認用のLEDからなるLED38を備えている。
【0062】
なお、この実施例では、
図5に示したように、対角線上に2個のLED38を備えるようにしたが、このLED34の数、配置位置などは、適宜変更することができる。
【0063】
このように構成することによって、フロートディフューザー22が、照明用のLED、または、動作確認用のLEDから構成されるLED38を備えているので、動作の確認ができるとともに、ディフューザー10を照明のない夜間において使用する場合に、フロートディフューザー22が光って見え、誤って容器12を転倒したりすることがなく、極めて便利である。
【0064】
また、照明用のLED、または、動作確認用のLEDから構成されるLED38の光によって、フロートディフューザー22、容器12、および、容器に収容した液体Aが光って綺麗であり、セラピー効果も奏することができる。
【実施例3】
【0065】
図6は、本発明の別の実施例のディフューザーの
図1と同様な概略図である。
【0066】
この実施例のディフューザー10は、実施例1に示したディフューザー10のディフューザー10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0067】
この実施例のディフューザー10では、
図6に示したように、コイル部材16を、容器12の外側に配置した別体の円筒形状のコイル部40の側周壁42に、実施例1と同様に設けて、容器12は、通常の容器12を用いるようにした点が相違する。
【0068】
このように構成することによって、容器12としては、様々な種類、形状の通常の容器12を用いることができ、極めて便利である。
【0069】
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、上記実施例では、フロートディフューザー22は、略リング形状でとしたが、この形状は、特に限定されるものではなく、例えば、矩形形状、球状など様々な形状とすることができる。
【0070】
また、上記実施例では、フロートディフューザー22のフロート部材24の中央に設けられた貫通孔28に対応する中心部分に、一つのミスト部34を設けたが、図示しないが、リング部分にも、複数のミスト部34を設けることも可能である。
【0071】
さらに、上記実施例では、一つのフロートディフューザー22を、容器12に収容した液体Aに浮かべるようにしたが、複数のフロートディフューザー22を、容器12に収容した液体Aに浮かべるようにすることも可能であるなど本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。