特開2015-31067(P2015-31067A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特開2015031067-交標識塔の再生用カバー 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-31067(P2015-31067A)
(43)【公開日】2015年2月16日
(54)【発明の名称】交標識塔の再生用カバー
(51)【国際特許分類】
   E01F 9/015 20060101AFI20150120BHJP
   E01F 9/012 20060101ALI20150120BHJP
【FI】
   E01F9/015
   E01F9/012
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2013-161636(P2013-161636)
(22)【出願日】2013年8月2日
(71)【出願人】
【識別番号】306024805
【氏名又は名称】株式会社 林物産発明研究所
(72)【発明者】
【氏名】林 慎一郎
(72)【発明者】
【氏名】林 和志郎
(72)【発明者】
【氏名】林 加奈子
(72)【発明者】
【氏名】林 宏三郎
【テーマコード(参考)】
2D064
【Fターム(参考)】
2D064AA11
2D064AA22
2D064BA01
2D064BA05
2D064BA12
2D064DA01
2D064DA17
2D064DB14
2D064EA01
2D064EA07
2D064EB22
2D064HA11
(57)【要約】

【課題】
本発明は、交通安全のために主として路上に立設する交通標識塔に対し、これが傷損または塗料の剥がれ等の汚染が酷くなった場合に、その再利用を可能化すると同時に、風車的回転運動を付加することが出来るようにした交標識塔の再生用カバーに関する。
【解決手段】
道路上等に対して接着剤または埋設ボルト等を介して確固に固定してある既存の交通標識塔に対して、その外面上方から全体を覆うように被せる為のカバー体に、その胴周部縦方向に沿って羽根状膨出部を左右対称的に突設すると共に、当該羽根状膨出部を含めて所要模様の反射発光面を形成して成る交標識塔の再生用カバー。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路上等に対して接着剤または埋設ボルト等を介して確固に固定してある既存の交通標識塔に対して、その外面上方から全体を覆うように被せる為のカバー体に、その胴周部縦方向に沿って羽根状膨出部を左右対称的に突設すると共に、当該羽根状膨出部を含めて所要模様の反射発光面を形成して成る交標識塔の再生用カバー。
【請求項2】
羽根状膨出部として、カバー体の上部、中央部、下方部等任意に分割して形成するように構成して成る請求項1に記載の交標識塔の再生用カバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交通安全のために主として路上に立設する交通標識塔に対し、これが傷損または塗料の剥がれ等の汚染が酷くなった場合に、その再利用を可能化すると同時に、風車的回転運動を付加することが出来るようにした交標識塔の再生用カバーに関する。
【背景技術】
【0002】
交差点、安全地帯、道路案内等に使用されるポール状、三角錐状、その他適宜の立柱体状を呈する従来の交通標識塔、並びに、その他各種の場所に立設する交通標識塔の場合、自動車等にぶつけられたり、踏み付けられたりするような、極めて過酷な条件下におかれている。 そのため、従来にあっては、強度的に堅牢化したもの(例えば、特許文献1参照。)、或いは破壊を防ぐような構造を採るようにしたもの(例えば、特許文献1参照。),等が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−231579号公報
【特許文献2】特開2000−179177号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したような従来の手段であると、決定的な破壊と言うダメージは回避されたとしても、傷着いたり汚れたりして極めて見苦しい状態となってしまうことは避けられなかった。 本発明はこのような状態になってしまった交通標識塔を、極めて簡便かつ廉価に再生化することが出来るようにすると同時に、風の力で自然に回転すると言うような機能を付加することが出来るようにした新規の製品の提供化を図ったものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、請求項1に記載のように、道路上等に対して接着剤または埋設ボルト等を介して確固に固定してある既存の交通標識塔に対して、その外面上方から全体を覆うように被せる為のカバー体に、その胴周部縦方向に沿って羽根状膨出部を左右対称的に突設すると共に、当該羽根状膨出部を含めて所要模様の反射発光面を形成して成る交標識塔の再生用カバーに係る。
【0006】
本発明は請求項2に記載のように、羽根状膨出部として、カバー体の上部、中央部、下方部等任意に分割して形成するように構成して成る請求項1に記載の交標識塔の再生用カバーを実施の態様とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明は請求項1に記載のような構成の採用に基づき、道路上等に既設されかつ傷損または汚染されて見苦しい状態になってしまった交通標識塔を、本発明品を被せることに依って恰も新品の交通標識塔に取り替えたかのようにすることが瞬時に達成される。 そのため、これを本当に取り替えた場合に比して、コスト的に著しく廉価化されるばかりでなく、作業性の簡易化及び低廉化、並びに交通規制等の付帯業務の省略化と言うような事柄が果たされる。 同時に、新たにされた標識塔は、羽根状膨出部の存在に基づき風等に依り自由回転可能とするものであるから、その標識性が著しく向上される。
【0008】
そして、羽根状膨出部は左右に突出した翼状のものであるから、風の受け止めを広い面で行われ、そのため、強い回転力が得られ、良好なる表示作用を奏する事となる。
【0009】
結局、本発明に依れば、交通標識塔としての使用性の寿命が著しく延長化されることとなると共に、カバー体1に施す模様を、既設の交通標識塔に施されている模様と違えることに依り、その案内目的に即したものとするような変更が、継続的変更或いは臨時的変更を問わず可能化される。
【0010】
更に、既存の交通標識塔Aに代えて、野外等に立てた適宜杭状の棒状体に対して用いることにより、すなわち、例えばゴルフ場、展示会場等で用いる案内ポール等の棒状体に被せることに依り、即席的な案内表示としての利用が図られることとなる。 すなわち、本発明は上方から被着可能とする対象物であれば、交通標識塔の再生に限定されることなく転用利用可能とするものである。
【0011】
本発明は請求項2に記載のような構成の採用、すなわち、羽根状膨出部として、カバー体の上部、中央部、下方部等任意に分割して形成するように構成することにより、デザイン的な興趣性が高められることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1の実施例を表した正面図である。
図2】同上平面図である。
図3】同上底面図である。
図4】本発明の第2の実施例を表した正面図である。
図5】同上使用状態を表した説明用正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図5において、Aは既存の交通標識塔、aはその表面に形成した所要模様の反射発光面である。 そして、当該交通標識塔Aは道路上等に対して接着剤または埋設ボルト等を介して確固に固定してある。 そのため、当該交通標識塔Aの設置及びその除去にはある程度の工事負担が伴い、また道路上の作業であるため、作業中の交通規制等の実施と言うような付帯的作業も必要とされた。
【0014】
図1は本発明の第1の実施例を表したものである。1は上記した既存の交通標識塔Aの外面に上方からスッポリと被せる為のカバー体であって、その胴周部縦方向に亘って羽根状膨出部1aを左右対称的に形成してある。 すなわち、2枚の羽根状膨出部1aを左右対称的に突設するように構成したものである。
【0015】
図4は本発明の第2の実施例を表したものであって、上記第1実施例にあっては、2枚の羽根状膨出部1aを左右対称的に突設するように構成したものであったのを、図4に示すように、カバー体11の上部、中央部、下方部等任意箇所に分割して羽根状膨出部11aを左右対称的に突設するように構成したものである。 要は、カバー体1が両側に伸びて多くの風を受けて回転するようにしたことが重要であり、そのための羽根状膨出部の形状及び形成形態は上記何れの形態であって可とする。 換言すると当該羽根状膨出部は左右対称的な翼状を呈するものであれば良い。
【0016】
また、上記カバー体1及び11は交通標識塔Aと同一材料で形成したものが好ましいが、これに限定されるものではない。 そして、当該カバー体の表面に施す反射発光材に依る模様bは、図5に示す既存の交通標識塔Aと同一であっても、これとは全く違えたものであってもよい。 また、カバー体1及び11の下縁寄りには補強用リブcを形成してあるが、これは対的な要件では無く、省略して実施する場合もある。
【0017】
ところで、上述した既存の交通標識塔Aとカバー体との結合であるが、両者は回転自在とするために非結合状態とすることを原則とする。 然し乍、両者の分離を阻止する様な適宜離脱防止的係合を図ることが好ましい。 そして、カバー体1の頂部内面には、回転摩擦の軽減化を図るために、軸状突起を垂設してコマ的な回転がなされるようにすることが好ましい。
【0018】
なお、当該カバー体1または11の内面には、適宜スペーサーを設けることに依って、空気流路を形成しておき、これに依り、例えば自動車の衝突等に伴い変形した場合の空気の逃げ的流出及びその後の流入を促すことにより、破壊防止と復元の迅速化を図るように構成しておくことができる。 然し乍、このような構成は、本発明の必須要件ではなく付帯的要件に属する。
【0019】
なお、上述したスペーサーの存在は、変形時の空気排出、復元時の空気導入の円滑化を図ると同時に、前記カバー体1または11の回転を阻害しないものとすることが重要である。
【0020】
尚、本発明は図5に示す既存の交通標識塔Aに代えて、野外等に立てた適宜杭状の棒状体に対して用いることにより、すなわち、例えばゴルフ場、展示会場等で用いる案内ポール等の棒状体に被せることに依り、即席的な案内表示としての利用が図られることとなる。 すなわち、本発明は上方から被着可能とする対象物であれば、交通標識塔の再生に限定されることなく転用利用可能とするものである。
【符号の説明】
【0021】
A 既存の交通標識塔
a
所要模様の反射発光面
1 カバー体
1a
羽根状膨出部
b 反射発光材に依る模様
11
カバー体
11a 羽根状膨出部


図1
図2
図3
図4
図5