【課題】重心に対応するように連結された第1質量体と、重心に対して離隔するように連結された第2質量体と、を含み、それぞれ異なる変位が発生して、多軸に対する物理量の同時検出が可能なセンサ用検出モジュールおよびこれを備える角速度センサを提供する。
【解決手段】本発明のセンサ用検出モジュール10は、第1質量体11aおよび第2質量体11bを含む質量体部11と、第1質量体11aおよび第2質量体11bを支持するフレーム12と、第1質量体11aおよび第2質量体11bをフレーム12にそれぞれ連結する第1可撓部13と、第1質量体11aおよび第2質量体11bをフレーム12にそれぞれ連結する第2可撓部14と、を含み、第2可撓部14は、第1質量体11aの重心に対応するように第1質量体11aに連結され、第2質量体11bは、第2可撓部14により偏心するようにフレーム12に連結されているものである。
前記第1可撓部または第2可撓部の一面には、選択的に第1質量体および第2質量体の変位を検知する検知手段が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載のセンサ用検出モジュール。
前記第1可撓部は、一軸方向および他軸方向によって形成された面と、前記面の直交方向に延長された厚さを有するビームであることを特徴とする、請求項6に記載の角速度センサ。
前記第1可撓部または第2可撓部の一面には、選択的に第1質量体および第2質量体の変位を検知する検知手段が設けられていることを特徴とする、請求項12に記載の角速度センサ。
前記第2可撓部は、Y軸方向に対して、第2質量体の重心に対して所定間隔離隔するように前記第2質量体に連結されていることを特徴とする、請求項18に記載の角速度センサ。
前記第2可撓部は、断面が四角形であるヒンジ(Hinge)形状または断面が円形であるトーションバー(Torsion Bar)形状を有することを特徴とする、請求項17に記載の角速度センサ。
前記第3可撓部は、一軸方向および他軸方向によって形成された面と、前記面の直交方向に延長された厚さを有するビームであることを特徴とする、請求項6に記載の角速度センサ。
前記第3可撓部は、一軸方向および他軸方向によって形成された面と、前記面の直交方向に延長された厚さを有するビームであり、前記第4可撓部は、一軸方向に厚さを有し、他軸方向に面が形成されたヒンジであることを特徴とする、請求項6に記載の角速度センサ。
前記第3可撓部の駆動手段によって前記内部フレームが駆動される場合、前記内部フレームは、前記外部フレームに対して前記第4可撓部が結合した軸を基準に回転することを特徴とする、請求項27に記載の角速度センサ。
前記内部フレームが、前記第4可撓部が結合した軸を基準に回転する場合、前記第3可撓部には曲げ応力が発生し、前記第4可撓部には捩り応力が発生することを特徴とする、請求項28に記載の角速度センサ。
前記内部フレームが、第4可撓部が結合した軸を基準に回転する場合、第1質量体および第2質量体は、前記内部フレームに対して第2可撓部が結合した軸を基準に回転することを特徴とする、請求項29に記載の角速度センサ。
前記第1質量体および第2質量体が回転する場合、第1可撓部には曲げ応力が発生し、前記第2可撓部には捩り応力が発生することを特徴とする、請求項30に記載の角速度センサ。
前記第1一側質量体と前記第1他側質量体が対称となるように内部フレームの中心部に第4可撓部が連結されていることを特徴とする、請求項32に記載の角速度センサ。
前記第1可撓部は、一軸方向および他軸方向によって形成された面と、前記面の直交方向に延長された厚さを有するビームであり、第2可撓部は、一軸方向に厚さを有し、他軸方向に面が形成されたヒンジであることを特徴とする、請求項36に記載の角速度センサ。
前記第1可撓部または第2可撓部の一面には、選択的に第1質量体および第2質量体の変位を検知する検知手段が設けられていることを特徴とする、請求項41に記載の角速度センサ。
前記第3可撓部は、一軸方向および他軸方向によって形成された面と、前記面の直交方向に延長された厚さを有するビームであり、前記第4可撓部は、一軸方向に厚さを有し、他軸方向に面が形成されたヒンジであることを特徴とする、請求項36に記載の角速度センサ。
前記第2一側質量体および第2他側質量体は、一軸方向に対してそれぞれの一端にのみ第1可撓部が連結され、他端部には、第2可撓部が、前記第2一側質量体および第2他側質量体それぞれの重心Cに対して偏心するように第2一側質量体および第2他側質量体それぞれに第1可撓部と直交方向に連結されていることを特徴とする、請求項36に記載の角速度センサ。
前記第2一側質量体と第2他側質量体は、X軸を基準に互いに対称となるように、前記内部フレームに連結されていることを特徴とする、請求項46に記載の角速度センサ。
前記第1可撓部は、一軸方向および他軸方向によって形成された面と、前記面の直交方向に延長された厚さを有するビームであり、第2可撓部は、一軸方向に厚さを有し、他軸方向に面が形成されたヒンジであることを特徴とする、請求項48に記載の角速度センサ。
前記第3可撓部は、一軸方向および他軸方向によって形成された面と、前記面の直交方向に延長された厚さを有するビームであり、前記第4可撓部は、一軸方向に厚さを有し、他軸方向に面が形成されたヒンジであることを特徴とする、請求項48に記載の角速度センサ。
前記第1可撓部または第2可撓部の一面には、選択的に第1質量体および第2質量体の変位を検知する検知手段が設けられていることを特徴とする、請求項53に記載の角速度センサ。
前記第2質量体は、一軸方向に対して一端にのみ第1可撓部が連結され、他端部には、第2可撓部が前記第2質量体の重心Cに対して偏心するように第1可撓部と直交方向に連結されていることを特徴とする、請求項48に記載の角速度センサ。
前記第1可撓部は、一軸方向および他軸方向によって形成された面と、前記面の直交方向に延長された厚さを有するビームであり、第2可撓部は、一軸方向に厚さを有し、他軸方向に面が形成されたヒンジであることを特徴とする、請求項59に記載の角速度センサ。
前記第1可撓部または第2可撓部の一面には、選択的に第1質量体および第2質量体の変位を検知する検知手段が設けられていることを特徴とする、請求項64に記載の角速度センサ。
前記第3可撓部は、一軸方向および他軸方向によって形成された面と、前記面の直交方向に延長された厚さを有するビームであり、前記第4可撓部は、一軸方向に厚さを有し、他軸方向に面が形成されたヒンジであることを特徴とする、請求項59に記載の角速度センサ。
前記第2質量体は、一軸方向に対して少なくとも一つの端部に第1可撓部が連結され、前記第2質量体の重心Cに対して偏心するように、第1可撓部と直交方向に第2可撓部が連結されていることを特徴とする、請求項59に記載の角速度センサ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述の従来技術の問題点を解決するためのものであり、本発明の第1目的は、質量体が、重心に対応するように連結された第1質量体と、重心に対して離隔するように連結された第2質量体と、を含み、それぞれ異なる変位が発生して、多軸に対する物理量の同時検出が可能なセンサ用検出モジュールを提供することにある。
【0008】
本発明の第2目的は、フレームを複数個設け、一つの駆動部を介してフレームと質量体を駆動させて質量体の駆動変位と検知変位を個別に発生させ、特定方向に対してのみ質量体が運動可能となるように可撓部を形成することで、駆動モードと検知モードとの間の干渉を除去し、製作誤差による影響を低減できる駆動部一体型角速度センサを提供することにある。
【0009】
本発明の第3目的は、フレームに設けられる質量体が、重心に対応するように連結された第1質量体と、重心に対して離隔するように連結された第2質量体と、を含み、前記フレーム駆動による第1質量体と第2質量体の駆動および変位が相違することで3軸角速度の検出が可能な角速度センサを提供することにある。
【0010】
本発明の第4目的は、第2質量体を中心に両側に配置される複数個の第1質量体を介して駆動変位が増加し、これによって感度が向上した角速度センサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一実施例によるセンサ用検出モジュールは、第1質量体および第2質量体を含む質量体部と、前記第1質量体および前記第2質量体を支持するフレームと、前記第1質量体および第2質量体を前記フレームにそれぞれ連結する第1可撓部と、前記第1質量体および第2質量体を前記フレームにそれぞれ連結する第2可撓部と、前記第2可撓部は、前記第1質量体の重心に対応するように前記第1質量体に連結され、前記第2質量体は、第2可撓部により偏心するようにフレームに連結されている。
【0012】
また、本発明の一実施例によるセンサ用検出モジュールにおいて、前記第1可撓部および第2可撓部は、直交方向に配置されていてもよい。
【0013】
また、本発明の一実施例によるセンサ用検出モジュールにおいて、前記第1可撓部は、Z軸方向に所定の厚さを有し、X軸およびY軸によって形成された面からなるビームであり、X軸方向の幅W
1がZ軸方向の厚さt
1より大きく形成されていてもよい。
【0014】
また、本発明の一実施例によるセンサ用検出モジュールにおいて、前記第2可撓部は、Y軸方向に所定の厚さを有し、X軸およびZ軸によって面が形成されたヒンジであり、Z軸方向の幅W
2がY軸方向の厚さt
2より大きく形成されていてもよい。
【0015】
また、本発明の一実施例によるセンサ用検出モジュールにおいて、前記第1可撓部または第2可撓部の一面には、選択的に第1質量体および第2質量体の変位を検知する検知手段が設けられている。
【0016】
本発明の第1実施例による角速度センサは、第1質量体および第2質量体を含む質量体部と、前記第1質量体および前記第2質量体を支持する内部フレームと、前記第1質量体および第2質量体を前記内部フレームにそれぞれ連結する第1可撓部と、前記第1質量体および第2質量体を前記内部フレームにそれぞれ連結する第2可撓部と、前記内部フレームを支持する外部フレームと、前記内部フレームと前記外部フレームを連結する第3可撓部と、前記内部フレームと前記外部フレームを連結する第4可撓部と、を含み、前記第2可撓部は、前記第1質量体の重心に対応するように前記第1質量体に連結され、前記第2質量体は、第2可撓部により偏心するように内部フレームに連結されている。
【0017】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、前記第4可撓部は、前記第2質量体の重心に対応するように配置されている。
【0018】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、前記第1可撓部および第2可撓部は、直交方向に配置されている。
【0019】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、前記第3可撓部および第4可撓部は、直交方向に配置されている。
【0020】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、前記第3可撓部は、前記第1可撓部と直交方向に配置されている。
【0021】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、前記第4可撓部は、前記第2可撓部と直交方向に配置されている。
【0022】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、前記第1可撓部は、一軸方向および他軸方向によって形成された面と、前記面の直交方向に延長された厚さを有するビームであってもよい。
【0023】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、前記第1可撓部は、Z軸方向に所定の厚さを有し、X軸およびY軸によって形成された面からなるビームであり、X軸方向の幅W
1がZ軸方向の厚さt
1より大きく形成されていてもよい。
【0024】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、前記第1可撓部は、Y軸方向に、第1質量体の両端と内部フレームに連結されていてもよい。
【0025】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、前記第1可撓部は、Y軸方向に、第2質量体の一端と内部フレームに連結されている。
【0026】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、前記第1可撓部または第2可撓部の一面には、選択的に第1質量体および第2質量体の変位を検知する検知手段が設けられている。
【0027】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、前記第2可撓部は、一軸方向に厚さを有し、他軸方向に面が形成されたヒンジであってもよい。
【0028】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、前記第2可撓部は、Y軸方向に所定の厚さを有し、X軸およびZ軸によって面が形成されたヒンジであり、Z軸方向の幅W
2がY軸方向の厚さt
2より大きく形成されていてもよい。
【0029】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、前記第2可撓部は、Y軸方向に対して、第1質量体の重心に対応するように中心質量体に連結されていてもよい。
【0030】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、前記第2可撓部は、Y軸方向に対して、第2質量体の重心に対して所定間隔離隔するように前記第2質量体に連結されている。
【0031】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、前記第2可撓部は、断面が四角形であるヒンジ(Hinge)形状または断面が円形であるトーションバー(Torsion Bar)形状を有してもよい。
【0032】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、前記第3可撓部は、一軸方向および他軸方向によって形成された面と、前記面の直交方向に延長された厚さを有するビームであってもよい。
【0033】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、前記第3可撓部は、Z軸方向に所定の厚さを有し、X軸およびY軸によって形成された面からなるビームであり、Y軸方向の幅W
3がZ軸方向の厚さt
3より大きく形成されていてもよい。
【0034】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、前記第4可撓部は、一軸方向に厚さを有し、他軸方向に面が形成されたヒンジであってもよい。
【0035】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、前記第4可撓部は、X軸方向に所定の厚さを有し、Y軸およびZ軸によって面が形成されたヒンジであり、Z軸方向の幅W
4がX軸方向の厚さt
4より大きく形成されていてもよい。
【0036】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、前記第3可撓部は、一軸方向および他軸方向によって形成された面と、前記面の直交方向に延長された厚さを有するビームであり、前記第4可撓部は、一軸方向に厚さを有し、他軸方向に面が形成されたヒンジであってもよい。
【0037】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、前記第3可撓部または第4可撓部の一面には、選択的に内部フレームを駆動させる駆動手段が設けられている。
【0038】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、前記第3可撓部の駆動手段によって前記内部フレームが駆動される場合、前記内部フレームは、前記外部フレームに対して前記第4可撓部が結合した軸を基準に回転する。
【0039】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、前記内部フレームが、前記第4可撓部が結合した軸を基準に回転する場合、前記第3可撓部には曲げ応力が発生し、前記第4可撓部には捩り応力が発生する。
【0040】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、前記内部フレームが、第4可撓部が結合した軸を基準に回転する場合、第1質量体および第2質量体は、前記内部フレームに対して第2可撓部が結合した軸を基準に回転する。
【0041】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、前記第1質量体および第2質量体が回転する場合、第1可撓部には曲げ応力が発生し、前記第2可撓部には捩り応力が発生する。
【0042】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、前記第1質量体は、前記第2質量体を中心に第2質量体の一側に位置した第1一側質量体と、前記第2質量体を中心に第2質量体の他側に位置した第1他側質量体と、からなってもよい。
【0043】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、前記第1質量体は、Y軸方向に対して両端部に第1可撓部が連結され、前記第2質量体は、Y軸方向に対して一端部に第1可撓部が連結されていてもよい。
【0044】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、前記第1質量体および前記第2質量体は、X軸方向に対して両端部に第2可撓部が連結されていてもよい。
【0045】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、前記第1一側質量体と前記第1他側質量体が対称となるように内部フレームの中心部に第4可撓部が連結されていてもよい。
【0046】
本発明の第2実施例による角速度センサは、第1質量体および第2質量体を含む質量体部と、前記第1質量体および第2質量体を支持する内部フレームと、前記第1質量体および第2質量体を前記内部フレームにそれぞれ連結する第1可撓部と、前記第1質量体および第2質量体を前記内部フレームにそれぞれ連結する第2可撓部と、前記内部フレームを支持する外部フレームと、前記内部フレームと前記外部フレームを連結する第3可撓部と、前記内部フレームと前記外部フレームを連結する第4可撓部と、を含み、前記第2質量体は、互いに対称となるように一つの空間部に内在された第2一側質量体および第2他側質量体を含み、前記第2可撓部は、前記第1質量体の重心に対応するように前記第1質量体に連結され、前記第2一側質量体および前記第2他側質量体は、それぞれ第2可撓部により偏心するように内部フレームに連結されている。
【0047】
また、本発明の第2実施例による角速度センサにおいて、前記第1可撓部および第2可撓部は、直交方向に配置されていてもよい。
【0048】
また、本発明の第2実施例による角速度センサにおいて、前記第3可撓部および第4可撓部は、直交方向に配置されていてもよい。
【0049】
また、本発明の第2実施例による角速度センサにおいて、前記第3可撓部は、前記第1可撓部と直交方向に配置されていてもよい。
【0050】
また、本発明の第2実施例による角速度センサにおいて、前記第4可撓部は、前記第2可撓部と直交方向に配置されていてもよい。
【0051】
また、本発明の第2実施例による角速度センサにおいて、前記第1可撓部は、一軸方向および他軸方向によって形成された面と、前記面の直交方向に延長された厚さを有するビームであり、第2可撓部は、一軸方向に厚さを有し、他軸方向に面が形成されたヒンジであってもよい。
【0052】
また、本発明の第2実施例による角速度センサにおいて、前記第1可撓部または第2可撓部の一面には、選択的に第1質量体および第2質量体の変位を検知する検知手段が設けられていてもよい。
【0053】
また、本発明の第2実施例による角速度センサにおいて、前記第3可撓部は、一軸方向および他軸方向によって形成された面と、前記面の直交方向に延長された厚さを有するビームであり、前記第4可撓部は、一軸方向に厚さを有し、他軸方向に面が形成されたヒンジであってもよい。
【0054】
また、本発明の第2実施例による角速度センサにおいて、前記第3可撓部または第4可撓部の一面には、選択的に内部フレームを駆動させる駆動手段が設けられていてもよい。
【0055】
また、本発明の第2実施例による角速度センサにおいて、前記第2一側質量体および第2他側質量体は、一軸方向に対してそれぞれの一端にのみ第1可撓部が連結され、他端部には、第2可撓部が、前記第2一側質量体および第2他側質量体それぞれの重心Cに対して偏心するように第2一側質量体および第2他側質量体それぞれに第1可撓部と直交方向に連結されていてもよい。
【0056】
また、本発明の第2実施例による角速度センサにおいて、前記第2一側質量体および第2他側質量体は、Y軸方向に対してそれぞれの一端に第1可撓部が連結され、前記第1可撓部は、内部フレームに連結され、前記第2一側質量体および第2他側質量体は、Y軸方向に対して他端部に第2可撓部がX軸方向にそれぞれ連結され、前記第2可撓部は、前記内部フレームに連結されていてもよい。
【0057】
また、本発明の第2実施例による角速度センサにおいて、前記第2一側質量体と第2他側質量体は、X軸を基準に互いに対称となるように、前記内部フレームに連結されている。
【0058】
本発明の第3実施例による角速度センサは、第1質量体および第2質量体を含む質量体部と、前記第1質量体および第2質量体を支持する内部フレームと、前記第1質量体および第2質量体を前記内部フレームにそれぞれ連結する第1可撓部と、前記第1質量体および第2質量体を前記内部フレームにそれぞれ連結する第2可撓部と、前記内部フレームを支持する外部フレームと、前記内部フレームと前記外部フレームを連結する第3可撓部と、前記内部フレームと前記外部フレームを連結する第4可撓部と、を含み、前記第2可撓部は、前記第1質量体の重心に対応するように前記第1質量体に連結され、前記第2質量体は、第2可撓部により偏心するように内部フレームに連結され、前記第1質量体および第2質量体を前記内部フレームに連結する第2可撓部は同じ延長線上に配置されている。
【0059】
また、本発明の第3実施例による角速度センサにおいて、前記第1可撓部および第2可撓部は、直交方向に配置されていてもよい。
【0060】
また、本発明の第3実施例による角速度センサにおいて、前記第3可撓部および第4可撓部は、直交方向に配置されていてもよい。
【0061】
また、本発明の第3実施例による角速度センサにおいて、前記第3可撓部は、前記第1可撓部と直交方向に配置されていてもよい。
【0062】
また、本発明の第3実施例による角速度センサにおいて、前記第4可撓部は、前記第2可撓部と直交方向に配置されていてもよい。
【0063】
また、本発明の第3実施例による角速度センサにおいて、前記第1可撓部は、一軸方向および他軸方向によって形成された面と、前記面の直交方向に延長された厚さを有するビームであり、第2可撓部は、一軸方向に厚さを有し、他軸方向に面が形成されたヒンジであってもよい。
【0064】
また、本発明の第3実施例による角速度センサにおいて、前記第3可撓部は、一軸方向および他軸方向によって形成された面と、前記面の直交方向に延長された厚さを有するビームであり、前記第4可撓部は、一軸方向に厚さを有し、他軸方向に面が形成されたヒンジであってもよい。
【0065】
また、本発明の第3実施例による角速度センサにおいて、前記第1可撓部または第2可撓部の一面には、選択的に第1質量体および第2質量体の変位を検知する検知手段が設けられていてもよい。
【0066】
また、本発明の第3実施例による角速度センサにおいて、前記第3可撓部または第4可撓部の一面には、選択的に内部フレームを駆動させる駆動手段が設けられていてもよい。
【0067】
また、本発明の第3実施例による角速度センサにおいて、前記第2質量体は、一軸方向に対して一端にのみ第1可撓部が連結され、他端部には、第2可撓部が前記第2質量体の重心Cに対して偏心するように第1可撓部と直交方向に連結されていてもよい。
【0068】
また、本発明の第3実施例による角速度センサにおいて、前記第2質量体は、Y軸方向に対して一端に第1可撓部が連結され、前記第1可撓部は、内部フレームに連結され、前記第2質量体は、Y軸方向に対して他端部に第2可撓部がX軸方向に連結され、前記第2可撓部は、前記内部フレームに連結されていてもよい。
【0069】
本発明の第4実施例による角速度センサは、第1質量体および中空部が形成された第2質量体を含む質量体部と、前記第1質量体および第2質量体を支持する内部フレームと、前記第1質量体および第2質量体を前記内部フレームにそれぞれ連結する第1可撓部と、前記第1質量体および第2質量体を前記内部フレームにそれぞれ連結する第2可撓部と、前記内部フレームを支持する外部フレームと、前記内部フレームと前記外部フレームを連結する第3可撓部と、前記内部フレームと前記外部フレームを連結する第4可撓部と、を含み、前記第2可撓部は、前記第1質量体の重心に対応するように前記第1質量体に連結され、前記第2質量体は、第2可撓部により偏心するように内部フレームに連結されている。
【0070】
また、本発明の第4実施例による角速度センサにおいて、前記第1可撓部および第2可撓部は、直交方向に配置されていてもよい。
【0071】
また、本発明の第4実施例による角速度センサにおいて、前記第3可撓部および第4可撓部は、直交方向に配置されていてもよい。
【0072】
また、本発明の第4実施例による角速度センサにおいて、前記第3可撓部は、前記第1可撓部と直交方向に配置されていてもよい。
【0073】
また、本発明の第4実施例による角速度センサにおいて、前記第4可撓部は、前記第2可撓部と直交方向に配置されていてもよい。
【0074】
また、本発明の第4実施例による角速度センサにおいて、前記第1可撓部は、一軸方向および他軸方向によって形成された面と、前記面の直交方向に延長された厚さを有するビームであり、第2可撓部は、一軸方向に厚さを有し、他軸方向に面が形成されたヒンジであってもよい。
【0075】
また、本発明の第4実施例による角速度センサにおいて、前記第1可撓部または第2可撓部の一面には、選択的に第1質量体および第2質量体の変位を検知する検知手段が設けられていてもよい。
【0076】
また、本発明の第4実施例による角速度センサにおいて、前記第3可撓部は、一軸方向および他軸方向によって形成された面と、前記面の直交方向に延長された厚さを有するビームであり、前記第4可撓部は、一軸方向に厚さを有し、他軸方向に面が形成されたヒンジであってもよい。
【0077】
また、本発明の第4実施例による角速度センサにおいて、前記第3可撓部または第4可撓部の一面には、選択的に内部フレームを駆動させる駆動手段が設けられていてもよい。
【0078】
また、本発明の第4実施例による角速度センサにおいて、前記第2質量体は、一軸方向に対して少なくとも一つの端部に第1可撓部が連結され、前記第2質量体の重心Cに対して偏心するように、第1可撓部と直交方向に第2可撓部が連結されていてもよい。
【0079】
また、本発明の第4実施例による角速度センサにおいて、前記第2質量体は、Y軸方向に対して少なくとも一つの端部に第1可撓部が連結され、前記第1可撓部は、内部フレームに連結され、前記第2質量体は、第2可撓部がX軸方向に連結され、前記第2可撓部は、前記内部フレームに連結されていてもよい。
【発明の効果】
【0080】
本発明によれば、重心に対応するように連結された第1質量体と、重心に対して離隔するように連結された第2質量体と、を含み、それぞれ異なる変位が発生して多軸に対する物理量の同時検出が可能なセンサ用検出モジュールが得られ、フレームを複数個設け、一つの駆動部を介してフレームと質量体を駆動させて質量体の駆動変位と検知変位を個別に発生させ、特定方向に対してのみ質量体が運動可能となるように可撓部を形成することで、駆動モードと検知モードとの間の干渉を除去し、製作誤差による影響を低減できる駆動部一体型角速度センサを提供し、フレームを複数個設けて質量体の駆動変位と検知変位を個別に発生させ、特定方向に対してのみ質量体が運動可能となるように可撓部を形成することで、駆動モードと検知モードとの間の干渉を除去し、製作誤差による影響を低減でき、フレームに設けられる質量体は、重心に対応するように連結された第1質量体と、重心に対して離隔するように連結された第2質量体と、を含み、前記フレーム駆動による第1質量体と第2質量体の駆動および変位が相違することで3軸角速度の検出が可能であり、第2質量体を中心に両側に配置される複数個の第1質量体を介して駆動変位が増加し、これによって感度が向上した角速度センサが得られる。
【発明を実施するための形態】
【0082】
本発明の目的、特定の利点及び新規の特徴は、添付図面に係る以下の詳細な説明及び好ましい実施例によってさらに明らかになるであろう。本明細書において、各図面の構成要素に参照番号を付け加えるに際し、同じ構成要素に限っては、たとえ異なる図面に示されても、できるだけ同じ番号を付けるようにしていることに留意しなければならない。また、「一面」、「他面」、「第1」、「第2」などの用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別するために用いられるものであり、構成要素が前記用語によって限定されるものではない。以下、本発明を説明するにあたり、本発明の要旨を不明瞭にする可能性がある係る公知技術についての詳細な説明は省略する。
【0083】
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【0084】
図1は、本発明の一実施例によるセンサ用検出モジュールを概略的に示す斜視図である。
【0085】
図1に示されたように、前記センサ用検出モジュール10は、質量体部11と、フレーム12と、第1可撓部13と、第2可撓部14と、を含む。
【0086】
また、前記第1可撓部13および第2可撓部14には、選択的に検知手段15が設けられており、前記検知手段は、特に限定されるものではないが、圧電方式、圧抵抗方式、静電容量方式、光学方式などを用いるように形成してもよい。
【0087】
より具体的に、前記質量体部11は、コリオリ力によって変位が発生するものであり、第1質量体11aと、第2質量体11bと、を含む。
【0088】
また、前記第1質量体11aは、中心部に、重心に対応するように第2可撓部14が連結され、前記第2質量体11bには、重心に対して離隔するように前記第2可撓部14が連結される。すなわち、前記第2質量体11bは、第2可撓部により偏心するようにフレーム12に連結される。
【0089】
また、前記第1質量体11aと前記第2質量体11bは、同じ大きさで形成されてもよい。
【0090】
また、前記第1質量体11aは、前記第2質量体11bの一側に位置した第1一側質量体11a´と、第2質量体11bの他側に位置した第1他側質量体11a´´と、からなり、前記第1一側質量体11a´と前記第1他側質量体11a´´は同じ大きさで形成され、前記第2質量体11bの両側に対称となるように配置される。
【0091】
また、前記第1質量体11aは、第1可撓部13と第2可撓部14によって前記フレーム12に連結される。
【0092】
一方、前記第1質量体11aは、全体的に四角柱状に示されているが、これに限定されず、当業界に公知のいずれの形状に形成されてもよい。
【0093】
また、前記第2質量体11bは、Y軸方向に対して一端にのみ第1可撓部13が連結される。また、前記第2質量体11bの他側には第2可撓部14がX軸方向に連結される。すなわち、Y軸方向に対して一側は第1可撓部13によって前記フレーム12に連結され、他側は第2可撓部14によって前記フレーム12に連結される。
【0094】
次に、前記フレーム12は、前記第1質量体11aおよび第2質量体11bが内在されるように三つの空間部12a、12b、12cに区画される。
【0095】
また、前記フレーム12は、前記第1可撓部13と第2可撓部14によって連結された第1質量体11aと第2質量体11bが変位を起こせる空間を確保し、第1質量体11aと第2質量体11bが変位を起こす際に基準となる。
【0096】
また、前記第2質量体11bを中心に両側に第1一側質量体11a´と第1他側質量体11a´´がそれぞれ対称に配置されるように前記フレーム12の空間部12a、12cに内在される。
【0097】
また、前記フレーム12は、中心に四角柱状の空洞が形成された四角柱状であってもよく、これに限定されるものではない。
【0098】
また、第1質量体11aおよび第2質量体11bは、X軸方向に、両端部が第2可撓部14によって前記フレーム12に連結される。この際、前記第1質量体11aは、Y軸方向に対して中心部に第2可撓部14が連結され、前記第2質量体11bは、Y軸方向に対して中心部から所定間隔離隔して第2可撓部14が連結される。
【0099】
すなわち、前記第2質量体11bは、第2可撓部14によってフレームに偏心するように連結される。
【0100】
また、それぞれの第1質量体11aおよび第2質量体11bは、Y軸方向に、第1可撓部13によって前記フレーム12に連結される。この際、前記第1質量体11aは、両端部に第1可撓部13が連結され、前記第2質量体11bは、一端部にのみ第1可撓部13が連結される。
【0101】
この際、
図25に他の実施例として示されたように、第1質量体21aおよび第2質量体21bのそれぞれ一端部にのみ第1可撓部23が連結され、それぞれ一端部にのみ第2可撓部24が連結されるように具現されてもよい。
【0102】
また、前記第1可撓部13は、Z軸方向に所定の厚さを有し、X軸およびY軸によって形成された面からなるビームである。すなわち、前記第1可撓部は、X軸方向の幅がZ軸方向の厚さより大きく形成される。
【0103】
また、前記第1可撓部には検知手段15が形成されてもよい。すなわち、XY平面を基準とした時、第1可撓部13は第2可撓部14に比べ相対的に広いため、第1可撓部13には、前記第1質量体11aおよび第2質量体11bの変位を検知する検知手段15が設けられてもよい。
【0104】
また、前記第2可撓部14は、Y軸方向に所定の厚さを有し、X軸およびZ軸によって面が形成されたヒンジである。すなわち、第2可撓部14は、Z軸方向の幅がY軸方向の厚さより大きく形成されてもよい。
【0105】
また、前記第1可撓部13と第2可撓部14は、互いに直交方向に配置される。すなわち、前記第1可撓部13は、前記質量体部11および前記フレーム12に、Y軸方向に結合し、前記第2可撓部14は、前記質量体部11および前記フレーム12に、X軸方向に結合する。
【0106】
これにより、第2可撓部14のZ軸方向の幅がY軸方向の厚さより大きいため、前記質量体11a、11bは、Y軸を基準に回転するか、Z軸方向に並進することが制限される反面、X軸を基準に相対的に自由に回転することができる。すなわち、前記質量体11a、11bは、フレーム12に内在されてX軸方向を基準に回転運動し、前記第2可撓部14はこのためのヒンジの機能を果たす。
【0107】
これにより、前記フレームに変位が発生する場合、前記第1質量体11aおよび第2質量体11bにはコリオリ力が作用し、第1可撓部13の曲げと第2可撓部14の捩りによって前記フレーム12を基準に変位が発生する。また、前記変位または質量体の速度によって角速度または加速度の検出が可能となる。
【0108】
また、本発明の一実施例によるセンサ用検出モジュールによる角速度の算出方法については、後述する角速度センサをもってより詳細に記述する。
【0109】
図2は、本発明の第1実施例による角速度センサを概略的に示す斜視図であり、
図3は、
図2に示された角速度センサの平面図である。
【0110】
図2および
図3に示されたように、前記角速度センサ100は、質量体部110と、内部フレーム120と、外部フレーム130と、第1可撓部140と、第2可撓部150と、第3可撓部160と、第4可撓部170と、を含む。
【0111】
また、前記第1可撓部140および第2可撓部150には、選択的に検知手段180が設けられ、前記第3可撓部160および第4可撓部170には、選択的に駆動手段190が設けられる。
【0112】
より具体的に、前記質量体部110は、コリオリ力によって変位が発生するものであり、第1質量体110aと、第2質量体110bと、を含む。
【0113】
また、前記第1質量体110aは、中心部に、重心に対応するように第2可撓部150が連結され、前記第2質量体110bには、重心に対して前記第2可撓部150が離隔するように連結される。
【0114】
すなわち、前記第2質量体110bは、第2可撓部150によって内部フレーム120に偏心するように連結される。
【0115】
また、前記第1質量体110aと前記第2質量体110bは、同じ大きさで形成されてもよい。
【0116】
また、前記第1質量体110aは、前記第2質量体110bの一側に位置した第1一側質量体110a´と、第2質量体110bの他側に位置した第1他側質量体110a´´と、からなり、前記第1一側質量体110a´と前記第1他側質量体110a´´は、同じ大きさで形成され、前記第2質量体110bの両側に対称となるように配置される。
【0117】
また、前記第1質量体110aは、第1可撓部140と第2可撓部150によって前記内部フレーム120に連結される。
【0118】
また、前記第1質量体110aは、コリオリ力が作用する際に第1可撓部140の曲げと第2可撓部150の捩りによって前記内部フレーム120を基準に変位が発生する。この際、前記第1質量体110aは、内部フレーム120に対してX軸を基準に回転し、これに係る具体的な内容は後述する。
【0119】
一方、前記第1質量体110aは、全体的に四角柱状に示されているが、これに限定されず、当業界に公知のいずれの形状に形成されてもよい。
【0120】
また、前記第2質量体110bは、Y軸方向に対して一端にのみ第1可撓部140が連結される。また、他側には第2可撓部150がX軸方向に連結される。すなわち、Y軸方向に対して、一側は、第1可撓部140によって前記内部フレーム120に連結され、他側は、第2可撓部150によって前記内部フレーム120に連結される。
【0121】
また、前記内部フレーム120は、前記質量体部110を支持する。より具体的に、前記内部フレーム120には、前記質量体部110が内在されてもよく、第1可撓部140および第2可撓部150によって前記質量体部110に連結される。すなわち、前記内部フレーム120は、前記質量体部110が変位を起こせる空間を確保し、前記質量体部110が変位を起こす際に基準となる。また、前記内部フレーム120は、前記質量体部110の一部のみを覆うように形成されてもよい。
【0122】
また、前記外部フレーム130は、前記内部フレーム120を支持する。より具体的に、前記外部フレーム130は、前記内部フレーム120から離隔するように前記内部フレーム120の外側に設けられ、前記第3可撓部160および第4可撓部170によって前記内部フレーム120に連結される。これにより、前記内部フレーム120とこれに連結された前記質量体部110は、変位可能となるように浮き上がった状態で、前記外部フレーム130によって支持される。また、前記外部フレーム130は、前記内部フレーム120の一部のみを覆うように形成されてもよい。
【0123】
また、前記検知手段180および駆動手段190は、一実施例として、第1可撓部140および第3可撓部160の一面にそれぞれ形成される。
【0124】
図4は、
図3に示された角速度センサの概略的なA−A断面図であり、
図5は、
図3に示された角速度センサの概略的なB−B断面図であり、
図6は、
図3に示された角速度センサの概略的なC−C断面図であり、
図7は、
図3に示された角速度センサの概略的なD−D断面図である。
【0125】
以下、
図2および
図3に加え、
図4から
図7を参照して、本発明の第1実施例による角速度センサ100の各構成要素の構成的特徴、形状および有機的結合についてより詳細に記述する。
【0126】
より具体的に、前記内部フレーム120は、前記第1質量体110aおよび第2質量体110bが内在されるように三つの空間部120a、120b、120cに区画される。
【0127】
また、前記内部フレーム120は、前記第1可撓部140と第2可撓部150によって連結された第1質量体110aと第2質量体110bが変位を起こせる空間を確保し、第1質量体110aと第2質量体110bが変位を起こす際に基準となる。
【0128】
また、前記第2質量体110bを中心に、両側に、第1一側質量体110a´と第1他側質量体110a´´がそれぞれ対称となるように配置され、前記内部フレーム120の空間部120a、120cに内在される。
【0129】
また、前記内部フレーム120は、中心に四角柱状の空洞が形成された四角柱状であってもよく、これに限定されるものではない。
【0130】
また、第1質量体110aおよび第2質量体110bは、X軸方向に、両端部が、第2可撓部150によって前記内部フレーム120に連結される。この際、前記第1質量体110aは、Y軸方向に対して中心部に第2可撓部150が連結され、前記第2質量体110bには、Y軸方向に対して中心部から所定間隔離隔して第2可撓部150が連結される。
【0131】
また、それぞれの第1質量体110aおよび第2質量体110bは、Y軸方向に、第1可撓部140によって前記内部フレーム120に連結される。この際、前記第1質量体110aは、両端部に第1可撓部140が連結され、前記第2質量体110bは、一端部にのみ第1可撓部140が連結される。
【0132】
また、前記第1可撓部140は、Z軸方向に所定の厚さを有し、X軸およびY軸によって形成された面からなるビームである。すなわち、前記第1可撓部は、X軸方向の幅W
1がZ軸方向の厚さt
1より大きく形成される。
【0133】
また、前記第1可撓部には検知手段180が形成されてもよい。すなわち、XY平面を基準とした時、第1可撓部140は第2可撓部150に比べ相対的に広いため、第1可撓部140には、前記第1質量体110aおよび第2質量体110bの変位を検知する検知手段180が設けられてもよい。
【0134】
また、前記検知手段180は、特に限定されるものではないが、圧電方式、圧抵抗方式、静電容量方式、光学方式などを用いるように形成してもよい。
【0135】
また、前記第2可撓部150は、Y軸方向に所定の厚さを有し、X軸およびZ軸によって面が形成されたヒンジである。すなわち、第2可撓部150は、Z軸方向の幅W
2がY軸方向の厚さt
2より大きく形成されてもよい。
【0136】
また、前記第1可撓部140と第2可撓部150は、互いに直交方向に配置される。すなわち、前記第1可撓部140は、前記質量体部110および前記内部フレーム120にY軸方向に結合し、前記第2可撓部150は、前記質量体部110および前記内部フレーム120にX軸方向に結合する。
【0137】
これにより、第2可撓部150のZ軸方向の幅W
2がY軸方向の厚さt
2より大きいため、前記質量体110a、110bは、Y軸を基準に回転するか、Z軸方向に並進することが制限される反面、X軸を基準に相対的に自由に回転することができる。すなわち、前記質量体110a、110bは、内部フレーム120に内在されてX軸方向を基準に回転運動し、前記第2可撓部150はこのためのヒンジの機能を果たす。
【0138】
また、外部フレーム130は、前記内部フレーム120と所定間隔離隔するように前記内部フレーム120の外側に位置し、前記第3可撓部160と前記第4可撓部170によって連結される。
【0139】
また、前記外部フレーム130は、第3可撓部160と第4可撓部170を支持して、内部フレーム120が変位を起こせる空間を確保し、内部フレーム120が変位を起こす際に基準となる。また、外部フレーム130は、中心に四角柱状の空洞が形成された四角柱状であってもよく、これに限定されるものではない。
【0140】
また、前記第3可撓部160は、Z軸方向に所定の厚さを有し、X軸およびY軸によって形成された面からなるビームである。すなわち、前記第3可撓部160は、Y軸方向の幅W
3がZ軸方向の厚さt
3より大きく形成される。
【0141】
一方、前記第3可撓部160は、第1可撓部140に対して直交方向に配置される。
【0142】
また、前記第3可撓部には駆動手段190が形成され、前記駆動手段190は、前記内部フレーム120および質量体部110を駆動させるためのものであり、圧電方式、静電容量方式などを用いるように形成されてもよい。
【0143】
また、前記第4可撓部170は、X軸方向に所定の厚さを有し、Y軸およびZ軸によって面が形成されたヒンジである。すなわち、第4可撓部170は、Z軸方向の幅W
4がX軸方向の厚さt
4より大きく形成されてもよい。
【0144】
また、前記第3可撓部160と第4可撓部170は、互いに直交方向に配置される。すなわち、前記第3可撓部160は、前記内部フレーム120および前記外部フレーム130にX軸方向に結合し、前記第4可撓部170は、前記内部フレーム120および前記外部フレーム130にY軸方向に結合する。
【0145】
また、前記第4可撓部は、前記第2質量体の重心に対応するように配置されてもよい。これは、前記内部フレームの駆動回転軸である第4可撓部が第2質量体の重心に対して離隔する場合には、角速度の入力がない状況でも第2質量体にZ軸方向に作用する慣性力が第2質量体の変位を発生させ、そのため、ノイズが発生するためである。
【0146】
また、前記第3、4可撓部160、170は、外部フレーム130を基準に内部フレーム120の変位を起こせるように前記外部フレーム130と内部フレーム120を連結する。
【0147】
すなわち、第3可撓部160は、X軸方向に内部フレーム120と外部フレーム130を連結し、第4可撓部170は、Y軸方向に内部フレーム120と外部フレーム130を連結する。
【0148】
また、XY平面を基準とした時、第3可撓部160は、第4可撓部170に比べ相対的に広いため、第3可撓部160には、内部フレーム120を駆動させる駆動手段190が設けられてもよい。
【0149】
ここで、前記駆動手段190は、前記内部フレーム120をY軸を基準に回転するように駆動させることができる。この際、前記駆動手段190は、特に限定されるものではないが、圧電方式、静電容量方式などを用いるように形成してもよい。
【0150】
また、前記第4可撓部170のZ軸方向の幅W
4がX軸方向の厚さt
4より大きいため、前記内部フレーム120は、X軸を基準に回転するか、Z軸方向に並進することが制限される反面、Y軸を基準に相対的に自由に回転することができる。すなわち、前記内部フレーム120は、外部フレーム130に固定されてY軸方向を基準に回転運動し、前記第4可撓部170はこのためのヒンジの機能を果たす。
【0151】
また、上述のように、第1可撓部140、第2可撓部150、第3可撓部160および第4可撓部170が配置されることにより、第1可撓部140と第3可撓部160は互いに直交方向に配置されてもよい。また、前記第2可撓部150と第4可撓部170は、互いに直交方向に配置されてもよい。
【0152】
一方、第1可撓部140と第3可撓部160は、互いに平行に配置されてもよい。
【0153】
また、本発明に係る角速度センサの第2可撓部150および第4可撓部170は、断面が四角形であるヒンジ(Hinge)形状または断面が円形であるトーションバー(Torsion Bar)形状など、可能ないずれの形状に形成されてもよい。
【0154】
また、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて、第3可撓部を含むことなく、第4可撓部に駆動手段を形成させる技術構成からなってもよい。
【0155】
以下、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて質量体の運動可能な方向について、図面を参照してより詳細に記述する。
【0156】
図8は、
図3に示された角速度センサにおいて、第1質量体および第2質量体の運動可能な方向を示す平面図であり、
図9は、
図7に示された角速度センサにおいて、第1質量体の運動可能な方向を示す断面図であり、
図10は、
図6に示された角速度センサにおいて、第2質量体の運動可能な方向を示す断面図である。
【0157】
まず、第2可撓部150のZ軸方向の幅W
2がY軸方向の厚さt
2より大きいため、第1質量体110aおよび第2質量体110bは、前記内部フレーム120に対してY軸を基準に回転するかZ軸方向に並進することが制限される反面、X軸を基準に相対的に自由に回転することができる。
【0158】
具体的に、第2可撓部150がX軸を基準に回転する際の剛性に比べY軸を基準に回転する際の剛性が大きいほど、第1質量体110aおよび第2質量体110bはX軸を基準に自由に回転することができる反面、Y軸を基準に回転することが制限される。
【0159】
これと同様に、第2可撓部150がX軸を基準に回転する際の剛性に比べZ軸方向に並進する際の剛性が大きいほど、前記第1質量体110aおよび第2質量体110bは、X軸を基準に自由に回転することができる反面、Z軸方向に並進することが制限される。
【0160】
したがって、第2可撓部150の(Y軸を基準に回転する際の剛性またはZ軸方向に並進する際の剛性)/(X軸を基準に回転する際の剛性)値が増加するほど、第1質量体110aおよび第2質量体110bは内部フレーム120に対してX軸を基準に自由に回転する反面、Y軸を基準に回転するかZ軸方向に並進することが制限される。
【0161】
図3から
図7を参照して、第2可撓部150のZ軸方向の幅W
2、X軸方向の長さL
1およびY軸方向の厚さt
2と方向別の剛性との関係を整理すると次のとおりである。
【0162】
(1)第2可撓部150のY軸を基準に回転する際の剛性またはZ軸方向に並進する際の剛性∝W
23×t
2/L
13
【0163】
(2)第2可撓部150のX軸を基準に回転する際の剛性∝t
23×W
2/L
1
【0164】
前記二つの式によると、第2可撓部150の(Y軸を基準に回転する際の剛性またはZ軸方向に並進する際の剛性)/(X軸を基準に回転する際の剛性)値は(W
2/(t
2L
1))
2に比例する。しかし、本実施例による第2可撓部150は、Z軸方向の幅W
2がY軸方向の厚さt
2より大きいため(W
2/(t
2L
1))
2が大きく、これにより、第2可撓部150の(Y軸を基準に回転する際の剛性またはZ軸方向に並進する際の剛性)/(X軸を基準に回転する際の剛性)値は増加する。このような第2可撓部150の特性により、前記第1質量体110aおよび第2質量体110bは、前記内部フレーム120に対してX軸を基準に自由に回転する反面、Y軸を基準に回転するかZ軸方向に並進することが制限される。
【0165】
一方、第1可撓部140は、長さ方向(Y軸方向)の剛性が相対的に非常に高いため、前記第1質量体110aおよび第2質量体110bが、前記内部フレーム120に対してZ軸を基準に回転するかY軸方向に並進することを制限することができる。
【0166】
また、第2可撓部150は、長さ方向(X軸方向)の剛性が相対的に非常に高いため、前記第1質量体110aおよび第2質量体110bが内部フレーム120に対してX軸方向に並進することを制限することができる。
【0167】
つまり、上述の第1可撓部140と第2可撓部150の特性により、前記第1質量体110aおよび第2質量体110bは、前記内部フレーム120に対してX軸を基準に回転することができるが、Y軸またはZ軸を基準に回転するかZ軸、Y軸またはX軸方向に並進することが制限される。すなわち、前記第1質量体110aおよび第2質量体110bの運動可能な方向を整理すると下記の表1のとおりである。
【0169】
このように、前記第1質量体110aおよび第2質量体110bは、前記内部フレーム120に対してX軸、すなわち、第2可撓部150を基準に回転することができる反面、その他の方向に運動することが制限されるため、前記第1質量体110aおよび第2質量体110bの変位を所望の方向(X軸を基準に回転)の力に対してのみ発生させることができる。
【0170】
また、
図9に示されたように、前記第1質量体110aは、重心Cが、第2可撓部が結合された回転中心RとY軸に対して同一線上に位置する反面、
図9に示されたように、前記第2質量体110bは、重心Cが、第2可撓部150が結合された回転中心RとY軸に対して離隔するように位置する。すなわち、前記第1質量体110aは、第2可撓部150が前記第1質量体110aの重心に対向するように連結されて回転軸を中心に両側が同じ変位を有する反面、前記第2質量体110bは、第2可撓部150が前記第2質量体110bの中心部から離隔して位置する。
【0171】
すなわち、前記第2質量体は、第2可撓部により偏心するように前記内部フレームに連結される。これにより、前記第2質量体110bは回転軸を中心に両側が相違する変位を有する。
【0172】
図11Aおよび
図11Bは、
図7に示された第1質量体が内部フレームに対して第2可撓部を基準に回転する過程を示す断面図である。
図11Aおよび
図11Bに示されたように、前記第1質量体110aが前記内部フレーム120に対してX軸を回転軸Rとして回転することにより、すなわち、第1質量体は、前記内部フレームに対して第2可撓部が結合した軸を基準に回転することにより、第1可撓部140には圧縮応力と引張応力を組み合わせた曲げ応力が発生し、第2可撓部150にはX軸を基準に捩り応力が発生する。
【0173】
この際、前記第1質量体110aにトルク(torque)を発生させるために、第2可撓部150は、Z軸方向を基準に前記第1質量体110aの重心Cより上側に設けられてもよい。
【0174】
一方、
図3に示されたように、前記第1質量体110aがX軸を基準に正確に回転するように、第2可撓部150は、X軸方向を基準に前記第1質量体110aの重心Cに対応する位置に設けられてもよい。
【0175】
また、前記第1可撓部140の曲げ応力は、検知手段180が検出する。
【0176】
図12Aおよび
図12Bは、
図6に示された第2質量体が内部フレームに対して第2可撓部を基準に回転する過程を示す断面図である。
【0177】
図12Aおよび
図12Bに示されたように、前記第2質量体110bは、Y軸方向に対して一端にのみ第1可撓部140が連結されている。また、前記第2質量体110bは、前記内部フレーム120に対してX軸を回転軸Rとして回転することにより、すなわち、前記第2質量体は、前記内部フレームに対して第2可撓部が結合した軸を基準に回転することにより、第1可撓部140には圧縮応力と引張応力を組み合わせた曲げ応力が発生し、第2可撓部150にはX軸を基準に捩り応力が発生する。
【0178】
この際、前記回転軸Rが前記第2質量体110bの重心Cに対して一側に離隔することで、前記第2質量体110bは、回転軸を中心に一側および他側に対して変位が相違する。
【0179】
また、前記第1可撓部140の曲げ応力は、検知手段180が検出する。
【0180】
次に、
図13および
図14を参照して、本発明の第1実施例による角速度センサにおいて内部フレームの運動可能方向について詳細に説明する。
【0181】
図13は、
図3に示された角速度センサにおいて、内部フレームの運動可能な方向を示す平面図であり、
図14は、
図4に示された角速度センサにおいて、内部フレームの運動可能な方向を示す断面図である。
【0182】
まず、第4可撓部170のZ軸方向の幅W
4がX軸方向dの厚さt
4より大きいため、内部フレーム120は、外部フレーム130に対してX軸を基準に回転するかZ軸方向に並進することが制限される反面、Y軸を基準に相対的に自由に回転する。
【0183】
具体的に、第4可撓部170がY軸を基準に回転する際の剛性に比べX軸を基準に回転する際の剛性が大きいほど、内部フレーム120はY軸を基準に自由に回転することができる反面、X軸を基準に回転することが制限される。これと同様に、第4可撓部170がY軸を基準に回転する際の剛性に比べZ軸方向に並進する際の剛性が大きいほど、内部フレーム120は、Y軸を基準に自由に回転することができる反面、Z軸方向に並進することが制限される。
【0184】
したがって、第4可撓部170の(X軸を基準に回転する際の剛性またはZ軸方向に並進する際の剛性)/(Y軸を基準に回転する際の剛性)値が増加するほど、前記内部フレーム120は、外部フレーム130に対してY軸を基準に自由に回転する反面、X軸を基準に回転するかZ軸方向に並進することが制限される。
【0185】
すなわち、
図2および
図5に示されたように、前記第4可撓部170のZ軸方向の幅W
4、Y軸方向の長さL
2およびX軸方向の厚さt
4と方向別の剛性との関係を整理すると次のとおりである。
【0186】
(1)第4可撓部170のX軸を基準に回転する際の剛性またはZ軸方向に並進する際の剛性∝t
4×W
43/L
23
【0187】
(2)第4可撓部170のY軸を基準に回転する際の剛性∝t
43W
4/L
2
【0188】
前記二つの式によると、第4可撓部170の(X軸を基準に回転する際の剛性またはZ軸方向に並進する際の剛性)/(Y軸を基準に回転する際の剛性)値は、(W
4/(t
4L
2))
2に比例する。
【0189】
しかし、前記第4可撓部170は、Z軸方向の幅W
4がX軸方向の厚さt
4より大きいため(W
4/(t
4L
2))
2が大きく、これにより、第4可撓部170の(X軸を基準に回転する際の剛性またはZ軸方向に並進する際の剛性)/(Y軸を基準に回転する際の剛性)値は増加する。このような第4可撓部170の特性により、前記内部フレーム120は、前記外部フレーム130に対してY軸を基準に回転する反面、X軸を基準に回転するかZ軸方向に並進することが制限され、単にY軸を基準に回転する。
【0190】
一方、第3可撓部160は、長さ方向(X軸方向)の剛性が相対的に非常に高いため、前記内部フレーム120が前記外部フレーム130に対してZ軸を基準に回転するかZ軸方向に並進することを制限することができる。また、前記第4可撓部170は、長さ方向(Y軸方向)の剛性が相対的に非常に高いため、内部フレーム120が外部フレーム130に対してY軸方向に並進することを制限することができる(
図8参照)。
【0191】
つまり、上述の第3可撓部160と第4可撓部170の特性により、前記内部フレーム120は、前記外部フレーム130に対してY軸を基準に回転することができるが、X軸またはZ軸を基準に回転するかZ軸、Y軸またはX軸方向に並進することが制限される。すなわち、前記内部フレーム120の運動可能な方向を整理すると、下記の表2のとおりである。
【0193】
このように、前記内部フレーム120は、前記外部フレーム130に対してY軸を基準に回転することができる反面、その他の方向に運動することが制限されるため、前記内部フレーム120の変位を所望の方向(Y軸を基準に回転)の力に対してのみ発生させることができる。
【0194】
図15Aおよび
図15Bは、
図5に示された内部フレームが外部フレームに対して第4可撓部を基準に回転する過程を示す断面図である。
図15Aおよび
図15Bに示されたように、前記内部フレーム120は、外部フレーム130に対してY軸を基準に回転することにより、すなわち、前記内部フレーム120を外部フレーム130にヒンジ結合した第4可撓部170を基準に回転することにより、前記第3可撓部160には圧縮応力と引張応力を組み合わせた曲げ応力が発生し、第4可撓部170にはY軸を基準に捩り応力が発生する。
【0195】
本発明の第1実施例による角速度センサは上述のように形成され、以下、前記角速度センサ100による角速度測定方法について詳細に記述する。
【0196】
まず、駆動手段190を用いて内部フレーム120を外部フレーム130に対してY軸を基準に回転させる。この際、第1質量体110a´、110a´´および第2質量体110bは、前記内部フレーム120とともにY軸を基準に回転しながら振動し、振動によって前記第1質量体110a´、110a´´および第2質量体110bには変位が発生する。
【0197】
具体的に、前記第1一側質量体110a´に、+X軸方向と−Z軸方向に変位(+X、−Z)が発生するとともに、前記第1他側質量体110a´´に+X軸方向と+Z軸方向に変位(+X、+Z)が発生し、次に、前記第1一側質量体110a´に、−X軸方向と+Z軸方向に変位(−X、+Z)が発生するとともに、前記第1他側質量体110a´´に、−X軸方向と−Z軸方向に変位(−X、−Z)が発生する。この際、X軸またはZ軸を基準に回転する角速度が、第1一側質量体110a´および第1他側質量体110a´´に印加されると、コリオリ力が発生する。
【0198】
このようなコリオリ力により、前記第1一側質量体110a´および第1他側質量体110a´´は、内部フレーム120に対してX軸を基準に回転しながら変位が発生し、検知手段180は、第1一側質量体110a´および第1他側質量体110a´´の変位を検知する。
【0199】
より具体的に、X軸を基準に回転する角速度が前記第1一側質量体110a´および第1他側質量体110a´´に印加されると、第1一側質量体110a´にコリオリ力が−Y軸方向に発生してから+Y軸方向に発生し、第1他側質量体110a´´にコリオリ力が+Y軸方向に発生してから−Y軸方向に発生する。
【0200】
したがって、前記第1一側質量体110a´と前記第1他側質量体110a´´は、互いに反対方向にX軸を基準に回転し、検知手段180が前記第1一側質量体110a´と第1他側質量体110a´´の変位をそれぞれ検知することで、コリオリ力を算出することができ、このようなコリオリ力により、X軸を基準に回転する角速度を測定することができる。
【0201】
一方、前記第1一側質量体110a´の両端部にそれぞれ連結された第1可撓部140と検知手段180からそれぞれ発生する信号をSY1およびSY2と定義し、前記第1他側質量体110a´´の両端部にそれぞれ連結された第1可撓部140と検知手段180からそれぞれ発生する信号をSY3およびSY4と定義すると、X軸方向を基準に回転する角速度は、(SY1−SY2)−(SY3−SY4)により算出することができる。このように、反対方向に回転する第1一側質量体110a´と第1他側質量体110a´´との間の信号を差動出力することで、角速度ノイズを相殺できる利点がある。
【0202】
また、Z軸を基準に回転する角速度が、第1一側質量体110a´および第1他側質量体110a´´に印加されると、前記第1一側質量体110a´にコリオリ力が−Y軸方向に発生してから+Y軸方向に発生し、前記第1他側質量体110a´´にコリオリ力が−Y軸方向に発生してから+Y軸方向に発生する。したがって、第1一側質量体110a´と第1他側質量体110a´´は、同一方向にX軸を基準に回転するようになり、検知手段180は、第1一側質量体110a´と第1他側質量体110a´´の変位を検知することで、コリオリ力を算出することができ、このようなコリオリ力によりZ軸を基準に回転する角速度を測定することができる。
【0203】
この際、第1一側質量体110a´の両端部にそれぞれ連結された二つの第1可撓部140と検知手段180からそれぞれ発生する信号をSY1およびSY2と定義し、前記第1他側質量体110a´´の両端部にそれぞれ連結された第1可撓部140と検知手段180からそれぞれ発生する信号をSY3およびSY4と定義すると、Z軸を基準に回転する角速度は、(SY1−SY2)+(SY3−SY4)により算出することができる。
【0204】
また、これによる角速度算出の一例は、次のとおりである。
【0205】
上述のように、前記駆動手段190により、外部フレーム130に対して内部フレーム120をY軸を基準に回転させると、前記第1質量体110aは、前記内部フレーム120とともにY軸を基準に回転しながら振動し、振動によって前記第1質量体110aは、X軸およびZ軸方向に速度(V
X、V
Z)が発生する。この際、Z軸またはX軸を基準とする角速度(Ω
Z、Ω
X)が前記第1質量体110aに印加されると、Y軸方向にコリオリ力(F
y)が発生する。
【0206】
このようなコリオリ力(F
y)により、前記第1質量体110aは、前記内部フレーム120に対してX軸を基準に回転しながら変位が発生し、検知手段180が前記第1質量体110aの変位を検知する。また、前記第1質量体110aの変位を検知することで、コリオリ力(F
y)を算出することができる。
【0207】
したがって、F
y=2mV
ZΩ
Xにおいて、前記コリオリ力(F
y)によりX軸を基準とする角速度(Ω
X)を算出することができ、F
y=2mV
XΩ
Zにおいてコリオリ力(F
y)によりZ軸を基準とする角速度(Ω
Z)を算出することができる。
【0208】
つまり、本発明の第1実施例による角速度センサ100は、第1質量体110aおよび検知手段180を介してX軸またはZ軸を基準に回転する角速度を測定することができる。
【0209】
次に、第2質量体による角速度の検出は、次のとおりである。
【0210】
一旦、駆動手段190により、外部フレーム130に対して内部フレーム120をY軸を基準に回転させる。
【0211】
この際、前記第2質量体110bは、前記第1質量体110aと同様に、前記内部フレーム120とともにY軸を基準に回転しながら振動し、振動によって前記第2質量体110bは、上述の第1可撓部140と第2可撓部150の特性により、前記内部フレーム120に対してX軸を基準にのみ回転することができる。
【0212】
すなわち、駆動手段190を用いて内部フレーム120を外部フレーム130に対してY軸を基準に回転させても、前記第2質量体110bは、内部フレーム120に対してY軸を基準に回転しない。
【0213】
また、上述の第3可撓部160と第4可撓部170の特性により、内部フレーム120は、外部フレーム130に対してY軸を基準にのみ回転することができる。したがって、
図13に示されたように、検知手段180を用いて前記第2質量体110bの変位を検知する際、Y軸方向のコリオリ力が作用しても、内部フレーム120は外部フレーム130に対してX軸を基準に回転することなく、前記第2質量体110bのみが前記内部フレーム120に対してX軸を基準に回転する。
【0214】
また、前記第2質量体110bには、重心Cに対して偏心するように第2可撓部150が連結され、Y軸方向に対して一端のみに、検知手段が装着された第1可撓部140が連結され、Y軸方向に対して他端部には、回転運動のヒンジの機能を果たす第2可撓部150が結合されて、上述のように、前記第2質量体110bは、前記内部フレーム120に対してX軸を基準に回転する。
【0215】
前記駆動手段190により、外部フレーム130に対して内部フレーム120をY軸を基準に回転させると、前記第2質量体110bは、前記内部フレーム120とともにY軸を基準に回転しながら振動し、振動によって前記第2質量体110bは、X軸方向に速度(V
X)が発生する。この際、Y軸またはZ軸を基準とする角速度(Ω
Y、Ω
Z)が前記第2質量体110bに印加されると、Z軸またはY軸方向にコリオリ力(F
Z、F
y)が発生し、前記コリオリ力は、前記第2質量体110bが前記内部フレーム120に対してX軸を基準に回転する変位を発生させる。
【0216】
検知手段180は、前記第2質量体110bの変位を検知することで、コリオリ力を算出することができ、このようなコリオリ力により、Y軸方向の角速度(Ω
Y)+Z軸方向の角速度(Ω
Z)が検出され、前記第1質量体110aおよび検知手段180を介して測定されるZ軸方向の角速度(Ω
Z)値を減算してY軸方向の角速度(Ω
Y)を算出することができる。
【0217】
これにより、本発明の第1実施例による角速度センサ100は、前記第1質量体110aによってX軸方向角速度およびZ軸方向角速度を検出し、前記第2質量体110bによってY軸方向角速度を検出して、3軸の検出が可能な角速度センサに具現される。
【0218】
図16は、本発明の第2実施例による角速度センサを概略的に示す斜視図であり、
図17は、
図16に示された角速度センサの平面図であり、
図18は、
図16に示された角速度センサの概略的なA−A断面図である。
【0219】
図16から
図18に示されたように、前記角速度センサ200は、
図2に示された第1実施例による角速度センサ100と比較して第2質量体のみが相違する。
【0220】
より具体的に、前記角速度センサ200は、質量体部210と、内部フレーム220と、外部フレーム230と、第1可撓部240と、第2可撓部250と、第3可撓部260と、第4可撓部270と、検知手段280と、駆動手段290と、を含む。
【0221】
また、前記質量体部210は、第1質量体210aと、第2質量体210bと、を含む。また、前記第1質量体210aは、前記第2質量体210bを中心に両側に対称となるように位置した第1一側質量体210a´と、第1他側質量体210a´´と、を含む。
【0222】
また、前記第2質量体210bは、互いに対称となる第2一側質量体210b´と、第2他側質量体210b´´と、を含む。また、前記第2質量体210bは、Y軸方向に対して一端にのみ第1可撓部240が連結され、他端部には、第2可撓部250が前記第2質量体の重心Cに対して離隔するようにX軸方向に連結される。
【0223】
すなわち、前記第2質量体210bは、第2可撓部250により偏心するように内部フレーム220に連結される。
【0224】
すなわち、前記第2一側質量体210b´は、Y軸方向に対して一端に第1可撓部240が連結され、前記第1可撓部240は、内部フレーム220に連結される。また、前記第2一側質量体210b´は、Y軸方向に対して他端部に第2可撓部250がX軸方向に連結され、前記第2可撓部250は、前記内部フレーム220に連結される。
【0225】
次に、前記第2他側質量体210b´´は、第2一側質量体210b´とX軸を基準に対称となるように前記内部フレーム220に連結される。
【0226】
すなわち、前記第2他側質量体210b´´は、Y軸方向に対して一端に第1可撓部240が連結され、前記第1可撓部240は、内部フレーム220に連結される。また、前記第2他側質量体210b´´は、Y軸方向に対して他端部に第2可撓部250がX軸方向に連結され、前記第2可撓部250は、前記内部フレーム220に連結される。
【0227】
また、前記第2質量体210bにそれぞれ連結された第1可撓部240には、前記第2質量体210bの変位を検出するための検知手段280が形成される。
【0228】
また、前記検知手段280は、感度向上およびノイズ相殺のために一つの第1可撓部240に二つが形成されてもよい。
【0229】
すなわち、前記第2一側質量体210b´と前記内部フレーム220をY軸方向に連結する第1可撓部240の一面に、Y軸方向に対して前記内部フレーム220に隣接して第1検知手段280aが形成され、前記第2一側質量体210b´に隣接して第2検知手段280bが形成される。
【0230】
また、前記第2他側質量体210b´´と前記内部フレーム220をY軸方向に連結する第1可撓部240の一面に、Y軸方向に対して前記内部フレーム220に隣接して第3検知手段280cが形成され、前記第2他側質量体210b´´に隣接して第4検知手段280dが形成される。
【0231】
上述のように、本発明の第2実施例による角速度センサにおいて、第2質量体以外の詳細な技術構成、形状および有機的結合は、第1実施例による角速度センサと同一であるため省略する。
【0232】
次に、本発明の第2実施例による角速度センサにおいて、前記第2質量体部210による角速度の検出は、次のように具現される。
【0233】
まず、駆動手段290により、外部フレーム230に対して前記内部フレーム220をY軸を基準に回転させる。
【0234】
この際、前記第2一側質量体210b´および第2他側質量体210b´´は、前記第1質量体210aと同様に、前記内部フレーム220とともにY軸を基準に回転しながら振動し、振動によって前記第2一側質量体210b´および第2他側質量体210b´´は、上述の第1可撓部240と第2可撓部250の特性により、前記内部フレーム220に対してX軸を基準にのみ回転することができる。
【0235】
すなわち、前記駆動手段290を用いて前記内部フレーム220を外部フレーム230に対してY軸を基準に回転させても、前記第2一側質量体210b´および第2他側質量体210b´´は、内部フレーム220に対してY軸を基準に回転しない。
【0236】
この際、前記第2一側質量体210b´および第2他側質量体210b´´は、
図18に矢印で示されたように、第2可撓部を基準に互いに対称となるように回転する。
【0237】
また、上述の第3可撓部260と第4可撓部270の特性により、内部フレーム220は、外部フレーム230に対してY軸を基準にのみ回転することができ、前記第1、2、3、4検知手段280a、280b、280c、280dを用いて前記第2一側質量体210b´および第2他側質量体210b´´の変位を検知する際、Y軸方向のコリオリ力が作用しても、内部フレーム220は、外部フレーム230に対してX軸を基準に回転することなく、前記第2一側質量体210b´および第2他側質量体210b´´のみが前記内部フレーム120に対してX軸を基準に互いに対称となるように回転する。
【0238】
すなわち、前記第2一側質量体210b´および第2他側質量体210b´´は、前記内部フレーム220に対してX軸を基準に回転し、第1、2検知手段280a、280bは、第2一側質量体210b´の変位を検出してコリオリ力を算出する。
【0239】
また、前記駆動手段290により、外部フレーム230に対して内部フレーム220をY軸を基準に回転させると、前記第2質量体210bは、前記内部フレーム220とともにY軸を基準に回転しながら振動し、振動によって前記第2質量体210bはX軸方向に速度(V
X)が発生する。この際、Y軸またはZ軸を基準とする角速度(Ω
Y、Ω
Z)が前記第2質量体210bに印加されると、Z軸またはY軸方向にコリオリ力(F
Z、F
y)が発生し、前記コリオリ力は、前記第2質量体210bが前記内部フレーム220に対してX軸を基準に回転する変位を発生させる。この際、Z軸方向のコリオリ力は、前記第2一側質量体210b´および第2他側質量体210b´´に互いに反対方向の変位を発生させ、Y軸方向のコリオリ力は、前記第2一側質量体210b´および第2他側質量体210b´´に互いに同じ方向の変位を発生させる。
【0240】
前記第3、4検知手段280c、280dは、前記第2他側質量体210b´´の変位を検出してコリオリ力を算出し、このようなコリオリ力によりY軸方向の角速度(Ω
Y)+Z軸方向の角速度(Ω
Z)が検出され、Z軸方向の角速度(Ω
Z)値を減算してY軸方向の角速度(Ω
Y)を算出することができる。
【0241】
また、前記第1質量体210aは、上述の第1実施例による角速度センサ100の第1質量体110aと同じ方式でX軸方向角速度(Ω
X)およびZ軸方向角速度(Ω
Z)を検出する。
【0242】
これにより、本発明の第2実施例による角速度センサ200は、上述の第1実施例による角速度センサ100と同じ方法により、前記第1質量体210aによってX軸方向角速度およびZ軸方向角速度を検出し、前記二つの対称となる第2質量体210b´、210b´´によってY軸方向およびZ軸方向角速度を検出して、3軸の検出が可能な角速度センサに具現される。
【0243】
図19は、本発明の第3実施例による角速度センサを概略的に示す斜視図であり、
図20は、
図19に示された角速度センサの平面図であり、
図21は、
図19に示された角速度センサの概略的なA−A断面図である。
【0244】
図19から
図21に示されたように、前記角速度センサ300は、
図2に示された第1実施例による角速度センサ100と比較して第2質量体のみが相違する。
【0245】
より具体的に、前記角速度センサ300は、質量体部310と、内部フレーム320と、外部フレーム330と、第1可撓部340と、第2可撓部350と、第3可撓部360と、第4可撓部370と、検知手段380と、駆動手段390と、を含む。
【0246】
より具体的に、前記質量体部310は、第1質量体310aと、第2質量体310bと、を含む。また、前記第1質量体310aは、前記第2質量体310bを中心に両側に対称となるように位置した第1一側質量体310a´と、第1他側質量体310a´´と、を含む。
【0247】
また、前記第2質量体310bは、Y軸方向に対して一端にのみ第1可撓部340が連結される。また、第2可撓部350がY軸方向に前記第2質量体310bの重心に対して離隔するようにX軸方向に連結される。
【0248】
すなわち、前記第2質量体310bは、第2可撓部350により偏心するように内部フレーム320に連結される。
【0249】
また、前記第2質量体310bは、第1実施例による角速度センサの第2質量体110bとは異なり、一端部側のみに前記第1可撓部340および第2可撓部350が連結され、前記第2質量体310bの他端は自由端として形成される。
【0250】
また、前記第2可撓部350は、Y軸方向に対して前記内部フレーム320の中央部に、X軸方向に前記第2質量体310bを内部フレーム320に連結する。
【0251】
すなわち、前記第2質量体310bは、Y軸方向に対して、一端は第1可撓部340によって前記内部フレーム320に連結され、Y軸方向に対して一端部に、前記第2質量体310bの重心に対して偏心するように、第2可撓部350によってX軸方向に前記内部フレーム320に連結される。また、前記第1質量体および第2質量体をフレームに連結する第2可撓部350は、同じ延長線上に配置される。また、このために前記第1質量体310aに連結された第1可撓部に比べ前記第2質量体に連結された第1可撓部が広く形成される。
【0252】
上述のように、本発明の第3実施例による角速度センサにおいて、第2質量体以外の詳細な技術構成、形状および有機的結合は第1実施例による角速度センサと同一であるため省略する。
【0253】
次に、本発明の第3実施例による角速度センサにおいて、前記第2質量体による角速度検出方法は、次のとおりである。
【0254】
前記駆動手段390により、外部フレーム330に対して内部フレーム320をY軸を基準に回転させる。
【0255】
この際、前記第2質量体310bは、前記第1質量体310aと同様に、前記内部フレーム320とともにY軸を基準に回転しながら振動し、振動によって前記第2質量体310bは、上述の第1可撓部340と第2可撓部350の特性により、前記内部フレーム320に対してX軸を基準にのみ回転することができる。
【0256】
すなわち、前記駆動手段390を用いて内部フレーム320を前記外部フレーム330に対してY軸を基準に回転させても、前記第2質量体310bは、内部フレーム320に対してY軸を基準に回転しない。
【0257】
また、上述の第3可撓部360と第4可撓部370の特性により、前記内部フレーム320は、外部フレーム330に対してY軸を基準にのみ回転することができる。
【0258】
また、前記第1可撓部340に形成された検知手段380を用いて前記第2質量体310bの変位を検知する際、Y軸方向のコリオリ力が作用しても、内部フレーム320は、外部フレーム330に対してX軸を基準に回転することなく、前記第2質量体310bのみが前記内部フレーム320に対してX軸を基準に回転する。
【0259】
また、前記第2質量体310bには、重心Cに対して偏心するように第2可撓部350が連結され、Y軸方向に対して一端にのみ検知手段が装着された第1可撓部340および第2可撓部350が連結され、Y軸方向に対して他端は自由端として形成して、上述のように前記第2質量体310bは、前記内部フレーム320に対してX軸を基準に回転し、前記第1可撓部に形成された検知手段380は、前記第2質量体310bの変位を検知することで、コリオリ力を算出することができ、このようなコリオリ力により、Y軸方向の角速度(Ω
Y)+Z軸方向の角速度(Ω
Z)が検出され、前記第1質量体310aおよび検知手段380を介して測定されるZ軸方向の角速度(Ω
Z)値を減算して、Y軸方向の角速度(Ω
Y)を算出することができる。
【0260】
これにより、本発明の第3実施例による角速度センサ300は、前記第1質量体310aによってX軸方向角速度(Ω
X)およびZ軸方向角速度(Ω
Z)を検出し、前記第2質量体310bによってY軸方向角速度(Ω
Y)を検出して、3軸の検出が可能な角速度センサに具現される。
【0261】
図22は、本発明の第4実施例による角速度センサを概略的に示す斜視図であり、
図23は、
図22に示された角速度センサの平面図であり、
図24は、
図22に示された角速度センサの概略的なA−A断面図である。
【0262】
図22から
図24に示されたように、前記角速度センサ400は、
図2に示された第1実施例による角速度センサ100と比較して第2質量体のみが相違する。
【0263】
より具体的に、前記角速度センサ400は、質量体部410と、内部フレーム420と、外部フレーム430と、第1可撓部440と、第2可撓部450と、第3可撓部460と、第4可撓部470と、検知手段480と、駆動手段490と、を含む。
【0264】
より具体的に、前記質量体部410は、第1質量体410aと、第2質量体410bと、を含む。
【0265】
また、前記第1質量体410aは、前記第2質量体410bを中心に両側に対称となるように位置した第1一側質量体410a´と、第1他側質量体410a´´と、を含む。
【0266】
また、前記第2質量体410bには、中空部411bが形成される。また、前記中空部411bは、Y軸方向に対して一端部に形成され、前記第2質量体410bは「匚」状からなってもよい。また、Y軸方向に対して前記第2質量体410bの両端部に第1可撓部440が連結される。
【0267】
また、第2可撓部450は、X軸方向に、第2質量体410bに連結される。
【0268】
したがって、前記第2質量体410bは、Y軸方向に対して両端部には第1可撓部440が連結され、前記第1可撓部は、前記内部フレーム420に連結される。また、前記第2質量体410bは、Y軸方向に対して重心Cに対して離隔するように、X軸方向に対して両端部に第2可撓部450が連結され、前記第2可撓部は、前記内部フレーム420に連結される。
【0269】
すなわち、前記第2質量体410bは、第2可撓部450により偏心するように内部フレーム420に連結される。
【0270】
また、前記第1可撓部440の一面には、前記第2質量体410bの変位を検出するための検知手段480がそれぞれ形成される。
【0271】
上述のように、本発明の第4実施例による角速度センサにおいて、第2質量体以外の詳細な技術構成、形状および有機的結合は第1実施例による角速度センサと同一であるため省略する。
【0272】
次に、本発明の第4実施例による角速度センサにおいて、前記第2質量体による角速度検出方法は、次のとおりである。
【0273】
前記駆動手段490により、外部フレーム430に対して内部フレーム420をY軸を基準に回転させる。
【0274】
この際、前記第2質量体410bは、前記第1質量体410aと同様に、前記内部フレーム420とともにY軸を基準に回転しながら振動し、振動によって前記第2質量体410bは、上述の第1可撓部440と第2可撓部450の特性により、前記内部フレーム420に対してX軸を基準にのみ回転することができる。
【0275】
すなわち、前記駆動手段490を用いて内部フレーム420を前記外部フレーム430に対してY軸を基準に回転させても、前記第2質量体410bは内部フレーム420に対してY軸を基準に回転しない。
【0276】
また、第1実施例による角速度センサの第3可撓部および第4可撓部について上述したように、前記第3可撓部460と第4可撓部470の特性により、前記内部フレーム420は、外部フレーム430に対してY軸を基準にのみ回転することができる。
【0277】
また、前記第1可撓部440に形成されたそれぞれの検知手段480を用いて前記第2質量体410bの変位を検知する際、Y軸方向のコリオリ力が作用しても、内部フレーム420は、外部フレーム430に対してX軸を基準に回転することなく、前記第2質量体410bのみが前記内部フレーム420に対してX軸を基準に回転する。
【0278】
また、前記第2質量体410bには、重心Cに対して偏心するように第2可撓部450が連結され、Y軸方向に対して両端部に検知手段480が装着された第1可撓部440が連結され、X軸方向に回転運動のヒンジの機能を果たす第2可撓部450が結合して、上述したように、前記第2質量体410bは、前記内部フレーム420に対してX軸を基準に回転し、前記第1可撓部440に形成された検知手段480は、それぞれ前記第2質量体410bの変位を検知することで、コリオリ力を算出することができ、このようなコリオリ力により、Y軸方向の角速度(Ω
Y)+Z軸方向の角速度(Ω
Z)が検出され、前記第1質量体410aおよび検知手段480を介して測定されるZ軸方向の角速度(Ω
Z)値を減算してY軸方向の角速度(Ω
Y)を算出することができる。
【0279】
これにより、本発明の第4実施例による角速度センサ400は、前記第1質量体410aによってX軸方向角速度(Ω
X)およびZ軸方向角速度(Ω
Z)を検出し、前記第2質量体410bによってY軸方向角速度(Ω
Y)を検出して、3軸の検出が可能な角速度センサに具現される。
【0280】
以上、本発明を具体的な実施例に基づいて詳細に説明したが、これは本発明を具体的に説明するためのものであり、本発明はこれに限定されず、該当分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想内にての変形や改良が可能であることは明白であろう。特に、本発明は、「X軸」、「Y軸」および「Z軸」を基準に説明しているが、これは説明の便宜のために定義したものに過ぎず、本発明の権利範囲はこれに制限されない。
【0281】
本発明の単純な変形乃至変更はいずれも本発明の領域に属するものであり、本発明の具体的な保護範囲は添付の特許請求の範囲により明確になるであろう。