(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-34382(P2015-34382A)
(43)【公開日】2015年2月19日
(54)【発明の名称】ソーラーパネルの設置方式
(51)【国際特許分類】
E04H 5/00 20060101AFI20150123BHJP
H01L 31/042 20140101ALI20150123BHJP
【FI】
E04H5/00ETD
H01L31/04 R
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2013-164507(P2013-164507)
(22)【出願日】2013年8月7日
(71)【出願人】
【識別番号】306024805
【氏名又は名称】株式会社 林物産発明研究所
(72)【発明者】
【氏名】林 慎一郎
(72)【発明者】
【氏名】林 和志郎
(72)【発明者】
【氏名】林 宏三郎
(72)【発明者】
【氏名】林 加奈子
【テーマコード(参考)】
5F151
【Fターム(参考)】
5F151JA13
(57)【要約】
【課題】 単位面積当たりのソーラーパネルの設置数の文字通りの倍増加が図られるようにしたソーラーパネルの設置方式の提供を図ったものである。
【解決手段】
受光面を上に向けた状態でセットするための第1ソーラーパネルの下面側に、受光面を下に向けた状態でセットするための第2ソーラーパネル2を重ね合せることによって、1単位の受光体Aを構成し、太陽と第2ソーラーパネル2の受光面との間に反射板を介在させることによって所要の光の屈折回路を形成するように構成したソーラーパネルの設置方式。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受光面を上に向けた状態でセットするための第1ソーラーパネルの下面側に、受光面を下に向けた状態でセットするための第2ソーラーパネルを重ね合せることによって、1単位の受光体を構成し、太陽と第2ソーラーパネルの受光面との間に反射板を介在させることによって所要の光の屈折回路を形成するように構成したソーラーパネルの設置方式。
【請求項2】
受光体を所要単位数、田圃または畑等の遊休農地等所要の土地上に等間隔かつ多列的に設置し、第2ソーラーパネルの下面に位置する受光面に対する太陽光照射のための光の屈折回路の形成を、夫々の後方に位置する受光体の前方に反射板を取付け、太陽光は当該反射板に反射して上記下面側の受光面に照射されるように構成した請求項1に記載のソーラーパネルの設置方式。
【請求項3】
第2ソーラーパネルの下面に位置する受光面に対して照射された太陽光を利用してその下方に植設した野菜等の植物の育成を図るように構成した請求項1または請求項2の何れかに記載のソーラーパネルの設置方式。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所謂ソーラー発電を行うためのソーラーパネルの設置方式に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ソーラー発電を行うためのソーラーパネルの設置は、家屋、ビル等の建物の屋根上に設置することを通例とした(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。 この場合は比較的低出力の発電に限定され、個々の家毎の消費電力が得られる程度である。
そして、大規模のソーラー発電を行う手段としては、例えば遊休農地の利用が考えられ、現在、実行に移されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平08−264820号公報
【特許文献2】特開2004−263454号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した遊休農地を利用してソーラー発電を行う場合であるが、土地の上面に直接太陽電池パネルを設置するようにした場合、土地の使用面積に比して、発電能力はそれほど高くなく、土地の高額性に鑑みて合理的かつ効率的な発電とは言い難いものである。
また、当該ソーラーパネルの設置工事に伴い土地が荒れ、一定期間経過後、これを畑又は田圃として再使用を企図しても、殆ど不可能とされた。
【0005】
本発明はこのような従来の問題を解決し、単位面積当たりのソーラーパネルの設置数の文字通りの倍増加が図られるようにした「ソーラーパネルの設置方式」の提供を図ったものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は請求項1に記載のように、受光面を上に向けた状態でセットするための第1ソーラーパネルの下面側に、受光面を下に向けた状態でセットするための第2ソーラーパネルを重ね合せることによって、1単位の受光体を構成し、太陽と第2ソーラーパネルの受光面との間に反射板を介在させることによって、所要の光の屈折回路を形成するように構成したソーラーパネルの設置方式に係る。
【0007】
本発明は請求項2に記載のように、受光体を所要単位数、田圃または畑等の遊休農地等所要の土地上に等間隔かつ多列的に設置し、第2ソーラーパネルの下面に位置する受光面に対する太陽光照射のための光の屈折回路の形成を、夫々の後方に位置する受光体の前方に反射板を取付け、太陽光は当該反射板に反射して上記下面側の受光面に照射されるように構成した請求項1に記載のソーラーパネルの設置方式を実施の態様とする。
【0008】
本発明請求項3に記載のように、第2ソーラーパネルの下面に位置する受光面に対して照射された太陽光を利用してその下方に植設した野菜等の植物の育成を図るように構成した請求項1または請求項2の何れかに記載のソーラーパネルの設置方式を実施の態様とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は請求項1に記載のような構成、すなわち、受光面を上に向けた状態でセットするための第1ソーラーパネルの下面側に、受光面を下に向けた状態でセットするための第2ソーラーパネルを重ね合せることによって、1単位の受光体を構成し、太陽と第2ソーラーパネルの受光面との間に反射板を介在させることによって所要の光の屈折回路を形成するように構成したから、従来に比して極めて合理的なる設置が可能化される。
何故ならば、従来はソーラーパネルの大きさ掛ける設置数とするだけの設置面積が必要とされたが、本発明はソーラーパネルが2段重状態とされているため、設置面積は文字通り半減化される。
従って、本発明によれば低コストでのソーラー発電の実施が許容化される。
【0010】
本発明は請求項2に記載のような構成、すなわち、受光体を所要単位数、田圃または畑等の遊休農地等所要の土地上に等間隔かつ多列的に設置し、第2ソーラーパネルの下面に位置する受光面に対する太陽光照射のための光の屈折回路の形成を、夫々の後方に位置する受光体の前方に反射板を取付け、太陽光は当該反射板に反射して上記下面側の受光面に照射されるように構成することにより、光屈折回路の形成がそれ程スペースを採ることなく、また、実施工事上の煩雑性を生じることなく可能化される。
【0011】
本発明は請求項3に記載のような構成、すなわち、第2ソーラーパネルの下面に位置する受光面に対して照射された太陽光を利用してその下方に植設した野菜等の植物の育成を図るように構成することにより、太陽光の無駄なき利用が図られることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明に係るソーラーパネルの設置方式の基本形態を表した説明用側面図である。
【
図2】本発明の一つの具体例を表した説明用側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1及び
図2において、1は受光面を上に向けた状態でセットするための第1ソーラーパネルであって、その下面側に、受光面を下に向けた状態でセットするための第2ソーラーパネル2を重ね合せることによって、1単位の受光体Aを構成している。
【0014】
上記した第1ソーラーパネル1に対しては、その上面に位置する受光面が太陽光線を受けることによって発電作用を奏させる(矢印参照)。 一方、第2ソーラーパネル2に対しても、同様にして、その下面に位置する受光面が太陽光線を受けることによって発電作用を奏させるものであるが、この場合は太陽光線を当該受光面に当たるように人為的に導く必要がある。
【0015】
その手段としては
図1に示すように、太陽と第2ソーラーパネル2の受光面との間に鏡等による反射板Bを介在させることにより光の屈折回路を形成し、これにより、第2ソーラーパネル2の下面に位置する受光面に対する太陽光照射が成されるように構成する(矢印参照)。
なお、当該光の屈折回路は図示のように一段階の屈折に依る以外、多段階の屈折を行うことにより、任意箇所に位置する第2ソーラーパネル2の下面受光面に対する太陽光照射を行うことが出来る。 従って、当該下面受光面が例えば家屋内に存在したとしても、これに対する太陽光照射は可能とされる。
【0016】
図2は本発明の具体的実施例の一つを表したものである。 すなわち、上記した受光体Aを所要単位数、田圃または畑等の遊休農地上に等間隔で多列的に設置して利用に供するものである。
【0017】
そして、本実施例にあっては、第2ソーラーパネル2の下面に位置する受光面に対する太陽光照射のための光の屈折回路の形成は、夫々の後方に位置する受光体Aの前方に反射板Cを取付け、太陽光は当該反射板Cに反射して上記受光面に照射されるように構成してある。 なお、光の屈折回路はこれ以外適宜な方法を採用することも可能である。
【0018】
なお、
図2示す実施例にあっては、第2ソーラーパネル2の下面に位置する受光面に対して照射された太陽光を利用してその下方に植設した野菜等の植物Dの育成を図るように構成することも出来る(矢印参照)。 本発明はこのような形態で実施する場合もある。
【符号の説明】
【0019】
1 第1ソーラーパネル
2 第2ソーラーパネル
A 受光体
B 反射板
C 反射板
D 野菜等の植物