特開2015-36844(P2015-36844A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2015-36844任意の数値N進法を実現する電磁波(可視光波を含む)演算装置の同時並列電気演算回路
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-36844(P2015-36844A)
(43)【公開日】2015年2月23日
(54)【発明の名称】任意の数値N進法を実現する電磁波(可視光波を含む)演算装置の同時並列電気演算回路
(51)【国際特許分類】
   G06E 3/00 20060101AFI20150127BHJP
【FI】
   G06E3/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2013-167564(P2013-167564)
(22)【出願日】2013年8月12日
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
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(71)【出願人】
【識別番号】713007259
【氏名又は名称】一野 秀毅
(72)【発明者】
【氏名】一野 秀毅
(72)【発明者】
【氏名】一野 武史
(57)【要約】
【課題】2進法表現のビット数の演算処理では、情報伝達量が大きくなるほどビットの桁数が長くなり、必然的に演算処理能力や情報処理能力が低下してしまう。そこで、例えば10進法表現でも演算できるようにすることで電気信号処理を短縮し、演算速度や情報処理能力を向上させる点にある。
【解決手段】任意の数の波長の違う発光素子を用い、電磁波を合成した後、分光器でそれぞれの波長のエネルギーを電流・電圧で計測して演算回路に用いる。単独の波長の発光前の電流・電圧の強弱による演算で装置内の連動可能な演算装置にて同時並行演算も行う事により、演算処理速度の向上を図る。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数の光(電磁波)発光器と、演算用増減幅器と分光器(プリズム)と電流・電圧検出装置を通して階層信号処理を行うことを特徴とする電磁波(可視光波を含む)演算装置の同時並列電気演算回路。
【請求項2】
請求項1記載の分光器で光(電磁波)発光器から発光させた光(電磁波)の各波長ごとに電流・電圧に分解して演算に用いた演算装置を特徴とする電磁波(可視光波を含む)演算装置の同時並列電気演算回路。
【請求項3】
電流・電圧に分解した光(電磁波)の波長信号を単独で用いた場合に、各々の波長を利用して各波長ごとに連動させることのできる請求項1記載の演算回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電磁波の持つ屈折率の違いと、それぞれの電磁波が持つエネルギーの違いに着目してデジタルとアナログ信号の融合演算回路を構成したものである。
【背景技術】
【0002】
情報や数値の同時並列伝達性や同時並列処理性が、電磁波や光波の持つ重要な性質として注目され久しいが、理論として多数の演算回路が提唱されたものの未だそれは実現していない。それらの演算回路は大量の情報・数値に関して多様な演算を同時並列に実行して、大量の演算を短い時間で行おうとするもので一般的には「光コンピュータ」と呼ばれている。
【0003】
本発明では全く新しい概念のもとで、今まで実現できなかった光や電磁波を利用した演算回路の構成を実現するものである。従来の光コンピュータでは、光と光の合成により演算を実施しようとするものであるが、本発明では1つの光エネルギーの量変化および発光現象前の電気エネルギーそのものを演算に用いて高速演算を実現するものである。
【0004】
現在の理論では光(電磁波)と光(電磁波)を合成すれば演算は一瞬にして成立するが、マイナスの減算エネルギーや乗算の大量倍数エネルギーを発生、保持検出することがレーザー光でも事実上不可能であった。それは、光子や干渉波や波長の利用という点で、光の持つエネルギー自体が連続した波形のアナログ信号であるために、ボールのように1個、2個と明確に検出する技術が確立されていないためである。そこで、情報・数値を保有した多数の波長からなる光(電磁波)を分光器でそれぞれ分光し、1つずつの波長が持つエネルギーで演算を行う方式を考案した。1つずつの波長が持つエネルギーで演算を行う方式では、図1による光(電磁波)の持つ情報量の多さと図3による演算方式の速さを別の処理回路とする事で、光(電磁波)の持つ特徴を最大限に有効利用できるようにした。すなわち、光(電磁波)の発光現象の素である電流・電圧による直接演算で発光現象前に演算現象を即時に行う演算回路と、情報そのものの組み合わせや演算としての計算は必要のない大量の情報処理という観点での光(電磁波)処理回路である。
【0005】
光(電磁波)は電流と電圧に分解・合成できるため、10進法の情報数値をそのまま1つの信号としての電流・電圧で光(電磁波)に保有させる事ができる。10進法そのものの演算装置としては存在しないわけでも不可能なわけでもなく、現在でもIBM社のUNIX(登録商標)向けプロセッサとしてPOWER6という10進浮動小数点を持つデュアルコアCPUは存在している。古くでは初期のデジタルコンピュータで、それ以前の機械式計算機に類似させたため(ENIACの場合)や、事務的な計算のため(IBM1401の場合)に、十進法を採用したものもあった。2進法では電気の強弱だけを読み取れば電気スイッチのオンオフとして利用できるため、演算回路の構築が容易であったという理由から今日のように演算回路としてのCPUやウインドウズのようなソフトウエアの発展を観察する事ができた。しかしながら演算装置そのものとして計算速度を考慮した場合に、0と1という信号のみで全ての情報を表さなければならないため、数値や情報としての区切りである制御信号の数が多くなってしまう事や信号を切り換える(桁上がり、桁下がり)スイッチング回路の数が同じならば情報信号であるビット数が少なくなれば演算速度が向上するので、ビット数が少なくなるという特性に着目した本特許の有用性も存在すると確信する。
【0006】
図3で示したように、10進法である電流・電圧数値は直接演算に用いる事ができるため、10波長に分解した光(電磁波)はそれぞれ独立した演算が実現できる事となる。一般的には電流・電圧の測定検出限界値付近でのノイズや電流の不安定さが問題になるが、これは光演算装置一般やレーザーでも同じ現象でもある。ただし、本特許では発光信号前の電流・電圧数値を直接演算に使用するため、直流電源のごく短い配線であれば電気配線回路内の原子における電子の励起現象を限りなく抑えて電流と電圧の変動とノイズを低減し、演算に耐えうる電気回路と成す事ができる。従来では大掛かりな実験装置による交流電源の使用であったり、長い接続電線の使用による原子の励起現象による雑ノイズの増大で電気信号そのものが演算に使用できにくいために本特許のような回路は考案されてこなかったと考えられる。
【0007】
図1では10波長の光(電磁波)を10桁の数値として捉えて、各波長の分光された位置が桁数に該当するので、図2図4で現在も使用されている桁上がり・桁下がり装置を使用する事で10進法の筆算のような演算が可能となる事を示した。ただし、別の光(電磁波)発光器で光(電磁波)を合成するのは情報の処理用と加算と乗算のみであるが、加算と乗算は図3で実行できるのは前述の通りである。図1の単独発光器としての演算方法は、10進法で演算を行うならば10波長に分解した電磁波の持つ電流・電圧をそれぞれ10桁数値の各位に見立て、それぞれ電流による加算減算などを行う事と桁上がり・桁下がり処理を行う事で演算は成立する。
【0008】
除算は図3の通りであるが、電気回路の+−を逆に接続した電流の対消滅エネルギーで切り取り算のような演算が実現できる。図5ではDA変換回路で整流した電気信号による加減乗算方法を示しているが、従来からの10進法演算回路による除算も実行できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平08-194557号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
2進法表現のビット数の演算処理では、情報伝達量が大きくなるほどビットの桁数が長くなり、必然的に演算処理能力や情報処理能力が低下してしまう。そこで、例えば10進法表現でも演算できるようにすることで電気信号処理を短縮し、演算速度や情報処理能力を向上させる点にある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
情報量を多く持つ情報媒体を演算装置に使用すれば、演算速度が向上する演算装置が構築できるので分光器を用いて、電磁波を波長ごとに階層で分別して演算を行う。
また、個別の電磁波の強弱を利用して電流と電圧に分解した1ビット信号で連動可能な演算回路により演算も行えるようにする。
【0012】
赤外線や紫外線を含む電磁波の各波長の強弱をエネルギー体として捉えた場合に、分光器を使用して電流と電圧に分解した1ビット信号と考える事ができるので、この現象を応用して演算装置を構成する。電磁波(可視光を含む)の持つエネルギーを情報量(電流・電圧)へと変換し、数値情報信号の圧縮を行い情報の数値演算や情報伝達・記録の手段として用いる。付属の連動型電気演算回路で並行の同時演算処理を実施する。
【0013】
点灯している電球を観察した場合に、いろいろな波長の電磁波が発光現象として放出されているが、もう一つ同じ消費電力の同じ電球を点灯させて横に並べた場合に、発光出力回路として2倍の消費電力が消費され、発光現象の測定器からは電磁波の相互干渉による反射・回折や対消滅などの現象が起きなければ2倍のエネルギー分の電磁波を測定できる事になる。この現象は、電球の発するいろいろな波長の測定可能な電磁波のエネルギー総計でも起きている現象であり、個別の任意の観測波長のエネルギー総計でも成立しているので演算現象として利用できる。なお、電磁波は波長という性質のものであり、電流・電圧に変換する際は一種の交流電源とみなす事ができるので、入出力変動や波長の干渉は避けられないとも考えられる。この事から、入出力数値としての精度は一定の限界があろう事は予測されるので、大量の数値演算は電気回路での直接演算が好ましく、演算は電流の交流変動を避けるために直流電源の使用が望ましい。
【0014】
また、演算装置としての数値情報の入出力信号の電気的精度が必要とされるが、電流・電圧の出力・検知精度は+−0.015%などと表わされる場合が一般的なので、本特許申請内容とは直接は関係しないが、図5のように一旦数値としてのドットマトリックスに電流・電圧の数値情報をDA変換回路で置き換えて、四捨五入や必要でない桁数の数値情報を切り捨て、ドットマトリックスかあるいはドットマトリックスから電気信号を再出力する方法で演算は実現できる。 10進法では1から10の数値(信号)で1の2倍は2、1の3倍は3となる条件を満たす情報媒体で演算回路を構成し、10になれば桁数が繰り上がる(繰り下がる)回路を組み合わせるだけである。例えば図5では1.2345×9という乗算を、桁数ごとに9を掛けて(9回足して)最後に桁上がりと小数点処理をして演算させる方式であるが、1.2345という情報媒体に直接9倍を掛け合わせたり、単純に1.2345という数値を9回繰り返したりする回路も考えられる。図5では認識のできる電流のアンペア単位(例えば0.01アンペアなど)を1マスのドットと考え、直接演算結果をカウントするものである。電流電圧は常に計測誤差を伴うものであるから、計測・出力誤差の範囲外で例えば四捨五入ならぬ八捨九入となるような半導体をドット回路に組み込めば、除算や減算の場合には点灯ドットから電流を開放する回路にすればドットは点灯しなくなるので、演算が成立する。この場合もちろん制御用のCPUが必要となるのでIBM社の10進法CPUがデュアルコアである事は必然である。図5の10進法の演算回路は簡単な概略を指し示したものである。
10進法では加算乗算を例に取ると一つの桁数の数値が9を越えて加算されると次の上位の位に1が加算されるので、9999×9999や9999×10000という乗算でも、図3図5による桁上がり処理前の各桁が取り得るドット数の最大値は0から99までの100個未満なので、各桁(階層信号)において99個の電気出力数値が識別できるドットもしくは演算回路を製作すれば演算が実行できる。ただし、電流・電圧数値とは連続した出力変化であるアナログ信号なので、数値情報として認識のできる電気信号の整流や、電気信号の強弱数値で測定限界値近くの桁数は使用しない事やアナログ信号としての切り下げ、切り上げ数値のDA変換回路を使用する。図5ではドットマトリックスという概念で10進法を表現したが、古典的な電流回路として例えば均一な電気抵抗値を持つ10本の電気回路で丁度1アンペアとなる通電特性を有する電気回路を組み合わせて演算回路を構成すれば、桁上がり・桁下がり処理用の制御回路は必要ではあるが演算が成立する。
【0015】
情報数値を保有した光(電磁波)を複数の電磁波長で発生させて、複数の発光器と組み合わせて分光器で複数の波長に分光し、この分光波長の電流・電圧を検出して同時並列階層信号処理させる事により、大幅に演算・情報処理速度を早められる。
【0016】
現在一般的に行われている2進法の信号処理を10進法の階層信号処理に変更すれば、人間の筆算と同じような演算回路を構成する事ができる。本発明の演算装置での電気信号演算回路により10進法の階層信号処理を採用すれば、演算情報処理速度の向上と効率の良い演算方法の構築が図れる。
【0017】
電磁波の持つエネルギー(可視光を含む)は、電流・電圧に分解できるため、αボルトのβアンペアといういわば1ビット信号に置換できる情報媒体であり、人工的に生成することができる。
【0018】
この生成された1ビット信号で四則演算を行うには、例えば1ボルトの1アンペアに1ボルトの1アンペアを合成すれば加算が成立する。また例えば1ボルトの2アンペアから1ボルトのー1アンペア(電気的にマイナスかプラスの逆信号)を合成すれば減算が成立する。乗算は1ボルトの1アンペアに移動小数点を持つ増幅器で2倍の乗算を行うのであれば、1アンペアの増幅を増幅器で2倍の増幅を行えば乗算が成立する。除算は1ボルトの1アンペアから1ボルトの0.3アンペアを整数比で取り除いてゆき、余りの数値を小数点の桁上がり処理を繰り返す事で成立する。あるいは、割り切れない場合の除算の商の余りは有限の数値となるので、対比表を並行演算して商の余りを対比参照して演算に用いる。
【発明の効果】
【0019】
いろいろな数値もしくは情報を持った(置き換えた)電磁波を一度に発光器で発光させて、別の発光器と組み合わせれば同時に大量の演算や情報処理が可能となるので、数値・情報信号の圧縮と共に大幅な演算・情報処理速度の向上を実現する。付属の連動可能な任意の個数の電気演算回路により、同時並行の演算処理も行える。
【図面の簡単な説明】
【0020】
任意の数の波長の違う発光素子を用いて複数の発光器にて電磁波を合成して分光器でそれぞれの電磁波の持つエネルギーを電流・電圧で計測して演算回路に用いる説明図と、装置内の任意の個数の連動可能な電気演算装置にて同時並行演算も行える説明図である。
図1】数値情報の入力数値から、1つの電磁波毎へと数値情報を変換して発光器で発光させて、分光器を通して1つずつの波長に分光後、電圧・電流検出装置にて検出した数値情報を図2の合成波長時演算回路へと接続する図を示したものである。1つの数値情報だけで電磁波に変換する必要がない場合は、連動可能な電気信号演算回路にて図3図5のような演算を実行できる説明図である。10進法で演算する場合は、電気信号の持つ電流・電圧情報そのものが10進法で表現されるため、電気信号を演算に用いる場合は整流や信号の分割は必要であるが発光や分光は特に必要としない。
図2図1で分光した電磁波の電流・電圧を、10進法であれば1桁ごとの数値情報として利用して演算に用いる説明図である。図4と連動可能である。
図3図5で詳細を記している10進法での電気信号での演算方法の説明図である。
図4図1で分光した電磁波の電流・電圧による階層信号1つずつを、図3図5連動可能な10進法の電気演算回路にそれぞれ接続した説明図である。
図5】ドットマトリックスによる桁数ごとの演算方法を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
赤外線や紫外線、可視光を含む数種の発光素子からなる発光体を複数設置し、電磁波の合成後に分光器を通過させて電磁波のエネルギーを計測する事により、電磁波の波長ごとに演算処理を行う装置である。赤外線や紫外線、可視光を含む数種の電磁波の発光素子からなる発光体を複数装置内に設置する。数値や情報を発光エネルギーとして変換し、電磁波の合成を行い分光器を通過させた後に電流・電圧の計測数値にて数値情報に変換後、演算処理を行う。文章や文字など演算が必要ない場合には、直接に電流・電圧から記憶情報媒体に記録する。本発明は任意の数値N進法を可能にした電磁波電気の演算装置であるが、10進法を採用すれば、10進法にて直接電気演算が可能となる装置である。10進法であれば、発光器にはそれぞれ10個の波長の異なる発光素子を用い、電磁波の合成後は分光器を使用してそれぞれ10個の電流・電圧装置にて電磁波のエネルギーを計測し、それぞれの電磁波波長エネルギーを桁上がり及び桁下がり処理装置を介する事で10進法の加減乗除が成立する。また、1つの電磁波エネルギーを連動演算回路である電流・電圧演算回路で高速処理できるようにする。電磁波の波長毎に連動演算回路を構築する事で複数の同時並行情報処理が実現可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0022】
大量のデータの演算処理時間を短縮したり、銀行などの大量データ処理の時間を短縮するなどの用途に適用できる。
図1
図2
図3
図4
図5