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特開2015-37900車両後退ガイド線システムのガイド方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-37900(P2015-37900A)
(43)【公開日】2015年2月26日
(54)【発明の名称】車両後退ガイド線システムのガイド方法
(51)【国際特許分類】
   B60R 21/00 20060101AFI20150130BHJP
   G06T 1/00 20060101ALI20150130BHJP
【FI】
   B60R21/00 628D
   B60R21/00 626G
   B60R21/00 621C
   G06T1/00 330A
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2012-271691(P2012-271691)
(22)【出願日】2012年12月12日
(71)【出願人】
【識別番号】593061064
【氏名又は名称】怡利電子工業股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】陳 錫勲
【テーマコード(参考)】
5B057
【Fターム(参考)】
5B057AA16
5B057CA08
5B057CA12
5B057CA16
5B057CB08
5B057CB12
5B057CB16
5B057CD11
5B057CE08
5B057CH16
5B057CH18
5B057CH20
(57)【要約】
【課題】車両後退ガイド線システムのガイド方法の提供。
【解決手段】本発明の車両後退ガイド線システムのガイド方法は、車両後退ガイド線システムを用い、後退ガイド線を車両後方画像中に描くもので、車両後退ガイド線システムは、検知及び算出によって形成された後退方向経路線と、現在のハンドル角度に基づいて算出された車両の実際方向曲線とを含む。該後退方向経路線の各経路線は異なる特徴を表示し、運転者の操作ハンドルの根拠となってその識別性を高められる。車両の実際方向曲線と後退方向経路線の前段とが重なり合うだけで、運転者がすでに駐車経路に沿って車両を後退させていることが示され、運転者が迅速に車両を駐車位置に止められるよう導く。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両後退ガイド線システムの作動により運転者の車両後退を導くものであり、車両後方撮影モジュールと、表示モジュールと、移動検知モジュールと、ハンドル角度検知モジュールと、相対位置計算モジュールと、中央処理モジュールとを含む車両後退ガイド線システムのガイド方法は以下のステップを含み、
ステップ1は、相対位置計算モジュールによって車両から駐車目標区までの相対位置を算出し、中央処理モジュールによって駐車目標区の相対位置と車両の規格に基づいて後退方向経路線を算出し、
ステップ2は、数段階の異なるハンドル固定角度の移動経路を連結してなる後退方向経路線の各経路線は異なる特徴によって表示され、並びに、車両後方撮影モジュールの車両後方状況画像と重ね合わせ、車両後方画像中に車両位置から駐車目標区までの後退方向経路線を表示し、
ステップ3は、前記車両後方状況画像中にはハンドル角度検知モジュールが検知したハンドル角度に基づいて描かれた車両の実際方向曲線が表示され、車両のハンドルを回転し車両の実際方向曲線を変更して後退方向経路線の該経路と重ね合わせると、車両は予定する後退方向経路線に基づいて移動し、
ステップ4は、移動検知モジュールによって車両の移動経路を算出し、後退方向経路線の該経路が徐々に短縮し、異なるハンドル固定角度の移動経路に到達した時、車両のハンドルを回転させ、車両の実際方向曲線と後退方向経路線の該経路とを、後退方向経路線が完全になくなるまで再度重ね合わせると、車両の駐車目標区への駐車が完了することを特徴とする車両後退ガイド線システムのガイド方法。
【請求項2】
前記後退方向経路線は、数段階の異なるハンドル固定角度の移動経路を連結してなるもので、ハンドル固定角度には、ハンドルを最後まで右回転させた角度と、ハンドルを最後まで左回転させた角度と、ハンドルを中央においた角度とを含むことを特徴とする請求項1に記載の車両後退ガイド線システムのガイド方法。
【請求項3】
前記車両の実際方向曲線は、車両のその時のハンドル角度に基づいて構成される後退回転弧線であることを特徴とする請求項1に記載の車両後退ガイド線システムのガイド方法。
【請求項4】
前記車両の実際方向曲線は、車両のその時のハンドル角度が構成する後退回転弧線によって構成される最新の曲線であり、その後、該曲線のハンドル角度に基づいて、後続する後退方向経路線に類似する経路に連結することを特徴とする請求項1に記載の車両後退ガイド線システムのガイド方法。
【請求項5】
前記後退方向経路線の各経路線は異なる特徴で表示し、該特徴は、色、図柄、太さ、実線と破線等の方式を指すことを特徴とする請求項1に記載の車両後退ガイド線システムのガイド方法。
【請求項6】
前記ハンドル角度検知モジュールは、ハンドル信号によって提供されるハンドル角度を受信することを特徴とする請求項1に記載の車両後退ガイド線システムのガイド方法。
【請求項7】
前記ハンドル角度検知モジュールは、ジャイロスコープによって検知された車両の回転角度と、速度とからハンドル角度を求めることを特徴とする請求項1に記載の車両後退ガイド線システムのガイド方法。
【請求項8】
前記移動検知モジュールは、速度検知モジュールであり、時間の変化によって移動量を算出することを特徴とする請求項1に記載の車両後退ガイド線システムのガイド方法。
【請求項9】
前記移動検知モジュールは、ジャイロスコープであり、車両の回転角度の算出により移動量を算出することを特徴とする請求項1に記載の車両後退ガイド線システムのガイド方法。
【請求項10】
前記移動検知モジュールは画像識別ソフトであり、車両後方撮影モジュールの車両後方状況画像によって算出された画像変化を用いて移動量を算出することを特徴とする請求項1に記載の車両後退ガイド線システムのガイド方法。
【請求項11】
前記相対位置計算モジュールは画像識別ソフトであり、車両後方撮影モジュールの車両後方状況画像によって車両と駐車目標区の相対位置を算出することを特徴とする請求項1に記載の車両後退ガイド線システムのガイド方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
車両後退ガイド線システムのガイド方法は、車両後退ガイド線システムを用いて車両後退時のガイド線を車両後方画像中に描き、車両の実際方向曲線と異なる特徴を表示した後退方向経路線に導かれて、運転者は迅速に車両を駐車位置に止めることができる。
【背景技術】
【0002】
車両後退は運転の中で最も難しい動作である。特に、車両を後退して決まった駐車位置に入れる際、ひとつ、後退時のハンドルの回転動作と前進時のロジックが異なること、ふたつ、後方が見えないこと、に対して車両後方撮影モジュールが誕生した。これにより運転者はモニターを通して後方の画像が見られるようになったが、広角レンズでの後方画像はねじ曲がり、加えてミラー効果の影響を受けるため、一般人が画像中から実際の距離を正確に判断することは依然として難しい。そこで撮影画像中に駐車枠照合ラインを加えた、駐車枠に正しく合わせるための設計が登場した。駐車枠照合ラインは、車両をまっすぐに後退させるのを基準とするが、実際の車両後退と駐車操作においてちょうど直線の後退を行うことは難しいため、駐車枠照合ライン効果には制限がある。そこで現れたのが、ハンドルの回転に合わせてラインの弧度を変えられる「後退経路可動線」である。これによって運転者は現在のハンドルの角度に対応する車両後退経路線を予知することができる。後退時のハンドル操作は、その場に合わせて調整され、後退経路可動線は変化し続けるが、これが却って運転者の混乱を招き、反応の遅れをとることとなった。以上は、車両後退を助ける装置と方法であるが、特に車両を車道の特定位置に駐車する時には、効果を発揮できるが、その効果は非常に限られたものである。一般に車両後退時に最も困難であるのは、車両を特定の駐車位置に入れることである。車両後退の駐車方式が直角駐車である場合、車両を90度に回転して後退させ、後部エッジと車両とが直角となる駐車枠や車庫に駐車する(即ち車庫入れ)。もう一種は平行駐車である。即ち、車両を後退させて後部エッジが車両に平行する路肩の駐車枠や駐車位置に駐車することである(即ち縦列駐車)。
【0003】
前記問題を解決するために、業界では各種特許案を出願した。次に、そのうちの典型的な特許を挙げる。
【0004】
特許文献1は、駐車ガイドシステム及びそのガイド方法であり、ディスプレイ、画像センサ、速度感知器、及び電子制御装置の組み合わせを用いて、画像センサより取得した画像を電子制御装置に送信し、予定の駐車位置が判断された後、さらに取得画像及び速度より現在位置と予定の駐車位置の相対座標を取得し、駐車スタート位置を算出し、駐車モードに基づく、車両の現在位置と駐車スタート位置を経て予定駐車位置に至る間を、具体的なプレガイド軌跡、或いは現在位置から駐車スタート位置のプレガイド軌跡としてディスプレイ上に描く。運転者はディスプレイを参考に気軽に素早く車両を駐車し、接触や衝突を防ぐことができる。また、その駐車スタート位置及び駐車スタート位置から予定駐車位置間をラインで連結して、具体的なプレ或いは車両後退ガイド軌跡を形成し、ガイド軌跡をディスプレイに表示する。それと同時に、方向転換感知器によって得られた車両偏移角度に基づいて車両方向変換軌跡を算出し、ディスプレイに表示する。これにより運転者はハンドルをコントロールして、このガイド軌跡に基づく車両方向転換軌跡を進み、駐車操作を完成させる。特許文献1ではまず予定経路を算出した後、予定経路を車両後退時撮影の画像上に描き実際の場景と重ね合わせる。またハンドルを回すと車両後退ガイド線を変更することができる。運転者は車両後退時にハンドルを操作し、車を導くガイド線と予定経路を重ね合わせるだけで、車両後退駐車位置に正確に駐車できる。しかし特許文献1は、モニター中の駐車経路が複雑で明確な区分性に欠けるため、運転者は短時間内に視覚上の誤りを起こし易く、実際の車両位置との落差が生じ、車両後退の操作と進行に影響を及ぼす。
【0005】
特許文献2は、車両周囲画像を備えた駐車ガイドシステムであり、車両が駐車位置に近づいた時、起動設定モジュールを押して該システムを作動させると、設定動作信号が生じ、車両周囲に繞設した撮影モジュールが車両周囲に対して撮影を開始し、画像信号を生じさせ、判断モジュールは、設定動作信号と画像信号を受信し、車両の速度、ギア位置、ハンドルの回転角度に基づいて車両位置を判断し、判断結果を生じさせる。表示モジュールは該判断結果に基づいて車両周囲映像、駐車設定基準バー、操作図、駐車ガイド軌跡線、及び可動軌跡線を表示し、運転者に対して駐車ガイドを行い、駐車を支援し駐車を補助する目的を達成する。表示モジュール上に表示した可動軌跡線と駐車ガイド軌跡線が重なり合わない時は、表示モジュール上に表示した可動軌跡線と駐車ガイド軌跡線に若干の距離があることを示し、表示モジュール上に前記状況の画面が示された場合、ハンドルの回転角度は走行経路に対応し、判断モジュールに生じた推薦する走行経路とは異なるため、運転者はハンドルの回転角度を調整して、可動軌跡線を駐車ガイド軌跡線に従わせて共に変化させる必要があり、これによって、可動軌跡線を駐車ガイド軌跡線に重なり合わせることができる。特許文献2ではまず、予定経路を算出した後、予定経路を車両後退時撮影の画像上に描き実際の場景と重ね合わせる。また、ハンドルを回すと車両を導くガイド線を変更することができる。運転者は車両後退時にハンドルを操作し、車両を導くガイド線と予定経路を重ね合わせるだけで、車両後退駐車位置に正確に駐車できる。しかし特許文献2にも、車両を導くガイド線に明確な区分性に欠ける問題があるため、モニター中の駐車経路が複雑になり、運転者は短時間内に視覚上の誤りを起こし易く、車両後退の操作と進行に影響を及ぼす。
【0006】
特許文献1と特許文献2以外にも関連する特許案は非常に多いが、運転者に迅速な駐車をさせるものは実際には多くない。原因はそれらが予定する駐車経路に車両後退の画像を即時表示できないことにあるのではなく、モニター中の駐車経路が非常に複雑で区分性に欠けるため、運転者は短時間内に正確なガイド経路を迅速に把握できず、一旦車体が少しでも移動すると、ガイド経路もまた遅れを修正するため、実際の車両位置との落差が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】中華民国特許第TWI335281号明細書
【特許文献2】中華民国特許第TWM424272号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の車両後退ガイド線システムのガイド方法は、車両後退ガイド線システムを用い、設定或いは検知方式を通して、現在の車両位置から目標とする駐車枠までの経路を算出し、経路を直接、車両後退時の後方画像中に描き、運転者がいかに車両を操作して駐車予定経路に沿って目標とする駐車枠内に駐車するかを示し、運転者に対して実際に効果的な車両後退のための補助を提供する。即ち、本発明の目的は、高識別性を備えた車両後退ガイド線システムのガイド方法を提供し、運転者が車両を迅速に駐車位置に駐車できるよう導き、公知欠点を効果的に解決する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した本発明の目的を達成するために、本発明は、車両後退ガイド線システムを用いて運転者の車両後退を導くものである。該車両後退ガイド線システムは、車両後方撮影モジュール11、表示モジュール12、移動検知モジュール13、ハンドル角度検知モジュール14、相対位置計算モジュール15、及び中央処理モジュール16を含む。該車両後退ガイド線システムの作動のもとで、本発明の車両後退ガイド線システムのガイド方法は少なくとも次のステップを含む。
【0010】
(1)相対位置計算モジュールは、車両から駐車目標区までの相対位置を算出する。中央処理モジュールは、駐車目標区の相対位置と車両の規格に基づいて後退方向経路線を算出する。
(2)後退方向経路線は数段階の異なるハンドル固定角度の移動経路を連結してなるもので、後退方向経路線の各経路線は異なる特徴によって表示され、並びに、車両後方撮影モジュールの車両後方状況画像と重ね合わせ、車両後方画像中に車両位置から駐車目標区までの後退方向経路線を表示する。
(3)前記車両後方状況画像中にはハンドル角度検知モジュールが検知したハンドル角度に基づいて描かれた車両の実際方向曲線が表示され、車両のハンドルを回転し車両の実際方向曲線を変更して後退方向経路線の該経路と重ね合わせると、車両は予定する後退方向経路線に基づいて移動する。
(4)移動検知モジュールは車両の移動経路を算出する。後退方向経路線の該経路が徐々に短縮し、異なるハンドル固定角度の移動経路に到達した時、車両のハンドルを回転させ、車両の実際方向曲線と後退方向経路線の該経路とを、後退方向経路線が完全になくなるまで再度重ね合わせると、車両は駐車目標区に駐車される。
【0011】
本発明の後退方向経路線は、数段階の異なるハンドル固定角度の移動経路を連結してなるもので、ハンドル固定角度は、ハンドルを最後まで右回転させた角度と、ハンドルを最後まで左回転させた角度と、ハンドルを中央においた角度とを含む。
【0012】
本発明の車両の実際方向曲線は、車両のその時のハンドル角度に基づいて構成される後退回転弧線である。
【0013】
本発明の車両の実際方向曲線は、車両のその時のハンドル角度が構成する後退回転弧線によって構成される最新の曲線であり、その後、該曲線のハンドル角度に基づいて、後続する後退方向経路線に類似する経路に連結する。
【0014】
本発明の後退方向経路線の各経路線は異なる特徴で表示し、該特徴は、色、図柄、太さ、実線と破線等の方式を指す。
【0015】
本発明のハンドル角度検知モジュールは、ハンドル信号によって提供されるハンドル角度を受信する。
【0016】
本発明のハンドル角度検知モジュールは、ジャイロスコープによって検知された車両の回転角度と、速度とからハンドル角度を求める。
【0017】
本発明の移動検知モジュールは、速度検知モジュールであり、時間の変化によって移動量を算出する。
【0018】
本発明の移動検知モジュールは、ジャイロスコープであり、車両の回転角度を計算して移動量を算出する。
【0019】
本発明の移動検知モジュールは画像識別ソフトであり、車両後方撮影モジュールの車両後方状況画像によって算出された画像変化を用いて移動量を算出する。
【0020】
本発明の相対位置計算モジュールは画像識別ソフトであり、車両後方撮影モジュールの車両後方状況画像によって車両と駐車目標区の相対位置を算出する。
【発明の効果】
【0021】
本発明の車両後退ガイド線システムのガイド方法は、車両後退ガイド線システムを用いて車両後退時のガイド線を車両後方画像中に描き、車両の実際方向曲線と異なる特徴を表示した後退方向経路線に導かれて、運転者は迅速に車両を駐車位置に止めることができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明のシステムブロック図である。
図2】本発明のガイド方法のステップフローである。
図3】本発明の第一実施例の操作図(1)である。
図4】本発明の第一実施例の操作図(2)である。
図5】本発明の第一実施例の操作図(3)である。
図6】本発明の第一実施例の操作図(4)である。
図7】本発明の第二実施例の操作図(1)である。
図8】本発明の第二実施例の操作図(2)である。
図9】本発明の第二実施例の操作図(3)である。
図10】本発明の第二実施例の操作図(4)である。
図11】本発明の第二実施例の操作図(5)である。
図12A】本発明の相対位置計算モジュールの駐車表示区の操作図である。
図12B】本発明の相対位置計算モジュールの駐車表示区の操作図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1〜4に示した本発明の車両後退ガイド線システムのガイド方法3は、車両後退ガイド線システム1作動によって運転者の車両後退を導くものである。該車両後退ガイド線システム1は、車両後方撮影モジュール11、表示モジュール12、移動検知モジュール13、ハンドル角度検知モジュール14、相対位置計算モジュール15、及び中央処理モジュール16を含む。
【0024】
車両後方撮影モジュール11は、中央処理モジュール16に連結し、それは車両C(運転者が運転する車両)の後方に取り付け、車両C後方画像を撮影する。
【0025】
表示モジュール12は中央処理モジュール16に連結し、表示モジュール12は後退方向経路線22、車両Cの位置、車両後方撮影モジュール11で撮影した画像、車両の実際方向曲線23の画像の表示をする。前記表示画面は中央処理モジュール16による演算及びイメージ処理後の結合画面を含む。
【0026】
移動検知モジュール13は、車両Cの移動信号を検知し、中央処理モジュール16に移動量を算出させる。
【0027】
ハンドル角度検知モジュール14は、ハンドルの角度信号を検知し、中央処理モジュール16にハンドル角度を算出させる。
【0028】
相対位置計算モジュール15は中央処理モジュール16に連結し、車両Cと駐車目標区21の相対位置を検知する。
【0029】
中央処理モジュール16は車両後方撮影モジュール11、表示モジュール12、移動検知モジュール13、ハンドル角度検知モジュール14、及び相対位置計算モジュール15に連結し、前記モジュールでのデータ演算とイメージ処理を受信し、尚且つ中央処理モジュール16内にある車両Cの基本データ(該基本データには、車両Cの最小回転半径とサイズを含む。該サイズは、前後タイヤ軸距離、前タイヤから車両前方エッジ角までの距離、後タイヤから車両後方エッジ角までの距離等)及び最も好ましい後退経路演算ソフトを用いて、ハンドルを最後まで回した後退方向経路線22を策定し、移動検知モジュール13とハンドル角度検知モジュール14によって算出された後退移動位置に基づいて、後退方向経路線22と車両の実際方向曲線23を、中央処理モジュール16による演算とイメージ処理後の結合画面を表示モジュール12に表示する。
【0030】
本発明の車両後退ガイド線システムのガイド方法3は、車両後退ガイド線システム1を用いて運転者の車両後退を導くものであり、車両後退ガイド線システム1の作動において、本発明の車両後退ガイド線システムのガイド方法3では二つの実施例を挙げる。そのうち、第一実施例は車両を後退させての入庫方式であり、ガイド方法3には少なくとも次のステップ(図2)を含む。
(1)相対位置計算モジュールは、車両から駐車目標区までの距離を算出する。中央処理モジュールは駐車目標区の相対位置と車両の規格に基づいて後退方向経路線を算出する(ステップ31)。(ステップ31の実施は図1図3のとおり、表示モジュール12によって車両後方撮影モジュール11で撮影された車両後方状況画像が表示され、相対位置計算モジュール15によって車両から駐車目標区までの相対位置が算出され、中央処理モジュール16は駐車目標区21の相対位置と車両Cの規格に基づいて後退方向経路線22を算出する。)
(2)後退方向経路線は数段階の異なるハンドル固定角度の移動経路を連結してなるもので、後退方向経路線の各経路線は異なる特徴によって表示され、並びに、車両後方撮影モジュールの車両後方状況画像と重ね合わせ、車両後方画像中に車両位置から駐車目標区までの後退方向経路線を表示する(ステップ32)。(ステップ32中の後退方向経路線22は数段階の異なるハンドル固定角度の移動経路を連結してなるもので、後退方向経路線22の各経路線221、経路線222は異なる特徴で表示される。後退方向経路線22は表示モジュール12に表示され、並びに、車両後方撮影モジュール11の車両後方状況画像と重ね合わせ、車両後方状況画像中に車両位置から駐車目標区21までの後退方向経路線22を表示する。)
(3)また、前記車両後方状況画像中にはハンドル角度検知モジュールが検知したハンドル角度に基づいて描かれた車両の実際方向曲線が表示され、車両のハンドルを回転し車両の実際方向曲線を変更して後退方向経路線の該経路と重ね合わせると、車両は予定する後退方向経路線に基づいて移動する(ステップ33)。(ステップ33の実施は図4に示すとおりであり、車両後方画像中にはハンドル角度検知モジュール14が検知したハンドル角度に基づいて描かれた車両の実際方向曲線23が表示され、車両Cのハンドルを回転し車両の実際方向曲線23を変更して後退方向経路線22の該経路と重ね合わせる。この時、ハンドル角度が固定されて後退し、車両Cは予定の後退方向経路線22に沿って移動する。)
(4)移動検知モジュールは車両の移動経路を算出する。後退方向経路線の該経路が徐々に短縮し、異なるハンドル固定角度の移動経路に到達した時、車両のハンドルを回転させ、車両の実際方向曲線と後退方向経路線の該経路とを、後退方向経路線が完全になくなるまで重ね合わせ、車両は駐車目標区に駐車される(ステップ34)。(ステップ34の実施は図5に示すとおりであり、移動検知モジュール13は車両Cの移動経路を算出し、後退方向経路線22は車両Cの現在の実際位置に基づいて経路線221が完全になくなるまで徐々に短縮され、経路線221が完全になくなった時は、異なるハンドル固定角度の移動経路に到達したことを示し、この時、ハンドルはまだ回転されていない。よって、車両の実際方向曲線23と後退方向経路線22の経路線222は全く異なり、車両Cのハンドルを回転させると、ハンドル角度検知モジュール14によって検知されたハンドル角度に基づいて車両の実際方向曲線23が変化し、車両の実際方向曲線23と後退方向経路線22の経路線222とを重ね合わせる。この時、車両Cは引き続き、予定の後退方向経路線22に基づいて移動する。続いて図6に示すとおり、車両Cの後退移動は徐々に駐車目標区21に近づき、この時、後退方向経路線22は車両Cの現在の実際位置に従って徐々に短縮し、後退方向経路線22が完全になくなると車両Cの駐車目標区21への駐車が完了する。)
【0031】
また、本発明の車両後退ガイド線システムのガイド方法3での第二実施例は平行駐車方式(即ち縦列駐車)であり、ガイド方法3には少なくとも次のステップを含む(図2参照)。
(1)相対位置計算モジュールは車両から駐車目標区までの相対位置を算出する。中央処理モジュールは駐車目標区の相対位置と車両の規格に基づいて後退方向経路線を算出する(ステップ31)。(ステップ31の実施は図1及び図7に示すとおりであり、表示モジュール12は車両後方撮影モジュール11が撮影した車両後方状況画像を表示し、相対位置計算モジュール15は車両Cから駐車目標区までの相対位置を算出する。中央処理モジュール16は駐車目標区21の相対位置と車両Cの規格に基づいて後退方向経路線22を算出する。)
(2)後退方向経路線は数段階の異なるハンドル固定角度の移動経路を連結してなるもので、後退方向経路線の各経路線は異なる特徴によって表示され、並びに、車両後方撮影モジュールの車両後方状況画像と重ね合わせ、車両後方画像中に車両位置から駐車目標区までの後退方向経路線を表示する(ステップ32)。(ステップ32中の後退方向経路線22は数段階の異なるハンドル固定角度の移動経路を連結してなるもので、後退方向経路線22の各経路線221、経路線222、経路線223は異なる特徴で表示される。後退方向経路線22は表示モジュール12に表示され、並びに、車両後方撮影モジュール11の車両後方状況画像と重ね合わせ、車両後方状況画像中に車両位置から駐車目標区21までの後退方向経路線22を表示する。)
(3)また、前記車両後方状況画像中にはハンドル角度検知モジュールが検知したハンドル角度に基づいて描かれた車両の実際方向曲線が表示され、車両のハンドルを回転し車両の実際方向曲線を変更して後退方向経路線の該経路と重ね合わせると、車両は予定する後退方向経路線に沿って移動する(ステップ33)。(ステップ33の実施は図8に示すとおりであり、車両後方画像中にはハンドル角度検知モジュール14が検知したハンドル角度に基づいて描かれた車両Cの実際方向曲線23が表示され、車両Cのハンドルを回転し車両の実際方向曲線23を変更して後退方向経路線22の経路線221と重ね合わせる。この時、ハンドル角度が固定されて後退し、車両Cは予定の後退方向経路線22に沿って移動する。)
(4)移動検知モジュールは車両の移動経路を算出する。後退方向経路線の該経路が徐々に短縮し、異なるハンドル固定角度の移動経路に到達した時、車両のハンドルを回転させ、車両の実際方向曲線と後退方向経路線の該経路とを、後退方向経路線が完全になくなるまで再度重ね合わせると、車両は駐車目標区に駐車される(ステップ34)。(ステップ34の実施は図9に示すとおりであり、移動検知モジュール13は車両Cの移動経路を算出し、後退方向経路線22は車両Cの現在の実際位置に基づいて経路線221が完全になくなるまで徐々に短縮され、経路線221が完全になくなった時は、異なるハンドル固定角度の移動経路に到達したことを示し、この時、ハンドルはまだ回転されていない。よって、車両の実際方向曲線23と後退方向経路線22の経路線222は全く異なる。車両Cのハンドルを回転させると、後退方向経路線22はハンドル角度検知モジュール14によって検知されたハンドル角度を根拠として変化し、車両の実際方向曲線23と後退方向経路線22の経路線222との重ね合いを表示する。この時、車両Cは引き続き、予定の後退方向経路線22に沿って移動する。続いて図10に示すとおり、経路線222は完全になくなり、これは異なるハンドル固定角度の移動経路に達したことを示す。この時、ハンドルはまだ回転されていないため、車両の実際方向曲線23と後退方向経路線22の経路線223は全く異なる。車両Cのハンドルを回転させ、ハンドル角度検知モジュール14が検知するハンドル角度に基づいて車両の実際方向曲線23を変化させると、車両の実際方向曲線23と後退方向経路線22の経路線223は重なり合い、この時、車両Cは引き続き、予定の後退方向経路線22に沿って移動する。最後に図11に示すとおり、車両Cの後退移動は徐々に駐車目標区21に近づき、この時、後退方向経路線22は、車両Cの現在の実際位置に基づいて徐々に短縮し、後退方向経路線22が完全になくなると車両Cの駐車目標区21への駐車が完了する。)
【0032】
本発明の後退方向経路線22の各経路線は異なる特徴で表示し、該特徴は、色、図柄、太さ、実線と破線等の方式を指す。
【0033】
本発明の後退方向経路線22は数段階の異なるハンドル固定角度の移動経路を連結してなるもので、ハンドル固定角度はハンドルを最後まで右回転させた角度と、ハンドルを最後まで左回転させた角度と、ハンドルを中央においた角度を含む。
【0034】
本発明の車両の実際方向曲線23は、車両Cのその時のハンドル角度に基づいて構成される後退回転弧線である。
【0035】
本発明の車両の実際方向曲線23は、車両Cのその時のハンドル角度が構成する後退回転弧線によって構成される最新の曲線であり、その後、該曲線のハンドル角度に基づいて、後続する後退方向経路線22に類似する経路に連結する。
【0036】
本発明の移動検知モジュール13は、それが検知した車両Cの移動信号を中央処理モジュール16に提供し、移動信号に基づき車両の移動量を算出する。その計算方式は次のとおりである。
1.移動検知モジュールによって車両の移動量を算出する方式における計算式はD=V*Tである(Dは移動量。Vは速度、即ち車両の速度。Tは時間、即ち速度Vが経過する時間)。速度(V)と時間(T)の積によって移動量(D)を求める。
2.ジャイロスコープによって車両の移動量を算出する方式は、ジャイロスコープが算出した車両フロントの回転角度(θ)に基づいて移動量(D)を求める。その計算式は、D=θ*半径であり、(Dは移動量、θは回転角度、半径は車両Cの最小回転半径である)。
3.画像識別ソフトによって車両の移動量を算出する方式は、車両後方撮影モジュール11の車両後方状況画像によって算出された画像変化を用いて移動量(D)を算出する。
【0037】
本発明のハンドル角度検知モジュール14が検知するハンドル角度信号源は次に示すとおりである。
1.ハンドル信号はハンドル自体が提供するハンドル角度を受信する。
2.ジャイロスコープによって検知された車両の回転角度と速度からハンドル角度を求める。
3.加速センサをジャイロスコープに組み合わせてハンドル角度を求める。
【0038】
本発明のハンドル角度検知モジュール14は、運転者がガイドに基づいてハンドルを中央に置いた角度、最後まで左回転させた角度、或いは最後まで右回転させた角度に回転させているか否かを検知し、運転者がガイドに基づかずにハンドルを回転させたり、車両の移動方向を操作した場合は、即刻、後進駐車のガイドを解除する。
【0039】
本発明の相対位置計算モジュール15(図12参照)は、手動方式で使用者が駐車目標区21を移動させ、表示モジュール12上に調整制御する上移動キー41と下移動キー42を表示することができ、上移動キー41と下移動キー42は駐車目標区21の位置を調整し、表示移動する座標の変化に基づき車両と駐車目標区21の相対位置を算出する。
【0040】
本発明の相対位置計算モジュール15は画像識別ソフトであり、車両後方撮影モジュール11の車両後方状況画像によって車両Cと駐車目標区21の相対位置を算出する。
相対位置計算モジュール15はさらに障害検知器を含み、画像識別ソフトと組み合わせて車両が駐車区を通過すると、駐車可能空間を検知し、車両が引き続き駐車経路のスタート点に移動する移動量によって車両Cと駐車目標区21の相対位置を算出する。
【符号の説明】
【0041】
1 車両後退ガイド線システム
11 車両後方撮影モジュール
12 表示モジュール
13 移動検知モジュール
14 ハンドル角度検知モジュール
15 相対位置計算モジュール
151 警告部品
16 中央処理モジュール
21 駐車目標区
22 後退方向経路線
221、222、223 経路線
23 車両の実際方向曲線
3 ガイド方法
31、32、33、34 ステップ
41 上移動キー
42 下移動キー
C 車両
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B