【課題】板状の表示板および表示板支持部材とから成る表示板装填物において、変形復元能を備えてはいるが、変形能が十分ではない為に、局所的に強い変形を生じさせることが困難な表示板を表示板支持部材に対して着脱可能にする。
【解決手段】表示板支持部材の表示板装填部に、表示板挿入用口、表示板スライド用溝、表示板嵌合用凹凸部、表示板が湾曲する時に沿う為の隆起部を適切に配置して、表示板の表示板装填部に対する挿入および抜去時に、表示板の両側と中央とでは、表示面側から裏面側に向かう方向または裏面側から表示面側に向かう方向のどちらかの異なる力を加えることにより、表示板が全体的に表示面側に凸状または凹状となる変形を生じさせて、表示板に局所的に強い変形を生じさせることなく、表示板を表示板支持部材に対して着脱可能にする。
前記表示板嵌合用凹凸部の凸部は、前記窓部壁が前記隆起部を備えている場合には、前記表示板挿入用スペースの両側の前記表示板スライド用溝の底または底近くの前記対向壁の側の対向する位置にそれぞれ存在し、前記対向壁が前記隆起部を備えている場合には、前記表示板挿入用スペースの両側の前記表示板スライド用溝の底または底近くの前記窓部壁の側の対向する位置にそれぞれ存在する
ことを特徴とする請求項1記載の表示板装填物。
前記表示板装填部は、前記表示板を前記表示板装填部に装填した状態において、前記表示板の前記挿入時後方部が位置する側に前記表示板挿入用口を有し、前記表示板の前記挿入時前方部が位置する側に表示板押出用孔または表示板押出用溝を有し、
前記表示板押出用孔は、前記表示板装填部に装填されている前記表示板を前記表示板挿入用口から取り出す為の前記表示板の押し出しに利用する孔であり、前記表示板押出用溝は、前記表示板装填部に装填されている前記表示板を前記表示板挿入用口から取り出す為の前記表示板の押し出しに利用する溝である
ことを特徴とする請求項2記載の表示板装填物。
前記表示板嵌合用凹凸部の前記凸部は、更に、前記表示板挿入用口と前記表示板押出用孔の間の中間もしくは中間付近に位置するか、または前記表示板挿入用口と前記表示板押出用溝の間の中間もしくは中間付近に位置し、
前記表示板支持部材は、複数の表示板装填部形成部材から形成され、
前記表示板装填部は、前記複数の表示板装填部形成部材の中の2つの表示板装填部形成部材が合せ面で合わさることにより形成され、
前記合せ面は、前記表示板装填部を2つに分割する面であり、
前記2つの表示板装填部形成部材の一方は、前記表示板挿入用口と、前記表示板嵌合用凹凸部が有する前記凸部の一部を有し、
前記2つの表示板装填部形成部材の他方は、前記表示板押出用孔または前記表示板押出用溝と、前記表示板嵌合用凹凸部が有する前記凸部の残りの一部を有し、
前記表示板の前記表示板支持部材用嵌合部が有する前記切欠部、前記孔または前記凹部は、前記挿入時前方部と前記挿入時後方部の間の中間もしくは中間付近であり、両側の前記挿入時側方部またはその近傍となる位置にそれぞれ存在し、
前記2つの表示板装填部形成部材により形成される前記表示板装填部に、前記表示板を挿入して装填することにより、前記表示板支持部材用嵌合部が有する前記切欠部、前記孔または前記凹部に、前記表示板嵌合用凹凸部の前記凸部が嵌合し、前記表示板が、前記2つの表示板装填部形成部材を連結する部材となる
ことを特徴とする請求項3記載の表示板装填物。
前記窓部壁または前記対向壁のどちらか一方が備える、両側の前記表示板スライド用溝の間の中間または中間付近の位置に隆起する前記隆起部が、前記表示板嵌合用凹凸部の凸部でもある
ことを特徴とする請求項1記載の表示板装填物。
前記表示板装填部は、前記表示板を前記表示板装填部に装填した状態において、前記表示板の前記挿入時後方部が位置する側に前記表示板挿入用口を有し、前記表示板の前記挿入時前方部が位置する側に表示板押出用孔または表示板押出用溝を有し、
前記表示板押出用孔は、前記表示板装填部に装填されている前記表示板を前記表示板挿入用口から取り出す為の前記表示板の押し出しに利用する孔であり、前記表示板押出用溝は、前記表示板装填部に装填されている前記表示板を前記表示板挿入用口から取り出す為の前記表示板の押し出しに利用する溝である
ことを特徴とする請求項5記載の表示板装填物。
前記隆起部でもある前記表示板嵌合用凹凸部の前記凸部は、更に、前記表示板挿入用口と前記表示板押出用孔の間の中間もしくは中間付近に位置するか、または前記表示板挿入用口と前記表示板押出用溝の間の中間もしくは中間付近に位置し、
前記表示板支持部材は、複数の表示板装填部形成部材から形成され、
前記表示板装填部は、前記複数の表示板装填部形成部材の中の2つの表示板装填部形成部材が合せ面で合わさることにより形成され、
前記合せ面は、前記表示板装填部を2つに分割する面であり、
前記2つの表示板装填部形成部材の一方は、前記表示板挿入用口と、前記表示板嵌合用凹凸部が有する前記凸部の一部を有し、
前記2つの表示板装填部形成部材の他方は、前記表示板押出用孔または前記表示板押出用溝と、前記表示板嵌合用凹凸部が有する前記凸部の残りの一部を有し、
前記表示板の前記表示板支持部材用嵌合部が有する前記孔または前記凹部は、前記挿入時前方部と前記挿入時後方部の間の中間もしくは中間付近であり、両側の前記挿入時側方部の間の中間もしくは中間付近となる位置に存在し、
前記2つの表示板装填部形成部材により形成される前記表示板装填部に、前記表示板を挿入して装填することにより、前記表示板支持部材用嵌合部が有する前記孔または前記凹部に、前記表示板嵌合用凹凸部の前記凸部が嵌合し、前記表示板が、前記2つの表示板装填部形成部材を連結する部材となる
ことを特徴とする請求項6記載の表示板装填物。
前記表示板嵌合用凹凸部の凸部は、前記窓部壁が前記隆起部を備えている場合には、前記表示板挿入用スペースの両側の前記表示板スライド用溝の底または底近くの前記対向壁の側の対向する位置にそれぞれ存在し、前記対向壁が前記隆起部を備えている場合には、前記表示板挿入用スペースの両側の前記表示板スライド用溝の底または底近くの前記窓部壁の側の対向する位置にそれぞれ存在する
ことを特徴とする請求項16記載の表示板支持部材。
前記表示板装填部は、前記表示板を前記表示板装填部に装填した状態において、前記表示板の前記挿入時後方部が位置する側に前記表示板挿入用口を有し、前記表示板の前記挿入時前方部が位置する側に表示板押出用孔または表示板押出用溝を有し、
前記表示板押出用孔は、前記表示板装填部に装填されている前記表示板を前記表示板挿入用口から取り出す為の前記表示板の押し出しに利用する孔であり、前記表示板押出用溝は、前記表示板装填部に装填されている前記表示板を前記表示板挿入用口から取り出す為の前記表示板の押し出しに利用する溝である
ことを特徴とする請求項17記載の表示板支持部材。
前記表示板嵌合用凹凸部の前記凸部は、更に、前記表示板挿入用口と前記表示板押出用孔の間の中間もしくは中間付近に位置するか、または前記表示板挿入用口と前記表示板押出用溝の間の中間もしくは中間付近に位置し、
前記表示板支持部材は、複数の表示板装填部形成部材から形成され、
前記表示板装填部は、前記複数の表示板装填部形成部材の中の2つの表示板装填部形成部材が合せ面で合わさることにより形成され、
前記合せ面は、前記表示板装填部を2つに分割する面であり、
前記2つの表示板装填部形成部材の一方は、前記表示板挿入用口と、前記表示板嵌合用凹凸部が有する前記凸部の一部を有し、
前記2つの表示板装填部形成部材の他方は、前記表示板押出用孔または前記表示板押出用溝と、前記表示板嵌合用凹凸部が有する前記凸部の残りの一部を有し、
前記表示板の前記表示板支持部材用嵌合部が有する前記切欠部、前記孔または前記凹部は、前記挿入時前方部と前記挿入時後方部の間の中間もしくは中間付近であり、両側の前記挿入時側方部またはその近傍となる位置にそれぞれ存在する
ことを特徴とする請求項18記載の表示板支持部材。
前記窓部壁または前記対向壁のどちらか一方が備える、両側の前記表示板スライド用溝の間の中間または中間付近の位置に隆起する前記隆起部が、前記表示板嵌合用凹凸部の凸部でもある
ことを特徴とする請求項16記載の表示板支持部材。
前記表示板装填部は、前記表示板を前記表示板装填部に装填した状態において、前記表示板の前記挿入時後方部が位置する側に前記表示板挿入用口を有し、前記表示板の前記挿入時前方部が位置する側に表示板押出用孔または表示板押出用溝を有し、
前記表示板押出用孔は、前記表示板装填部に装填されている前記表示板を前記表示板挿入用口から取り出す為の前記表示板の押し出しに利用する孔であり、前記表示板押出用溝は、前記表示板装填部に装填されている前記表示板を前記表示板挿入用口から取り出す為の前記表示板の押し出しに利用する溝である
ことを特徴とする請求項20記載の表示板支持部材。
前記隆起部でもある前記表示板嵌合用凹凸部の前記凸部は、更に、前記表示板挿入用口と前記表示板押出用孔の間の中間もしくは中間付近に位置するか、または前記表示板挿入用口と前記表示板押出用溝の間の中間もしくは中間付近に位置し、
前記表示板支持部材は、複数の表示板装填部形成部材から形成され、
前記表示板装填部は、前記複数の表示板装填部形成部材の中の2つの表示板装填部形成部材が合せ面で合わさることにより形成され、
前記合せ面は、前記表示板装填部を2つに分割する面であり、
前記2つの表示板装填部形成部材の一方は、前記表示板挿入用口と、前記表示板嵌合用凹凸部が有する前記凸部の一部を有し、
前記2つの表示板装填部形成部材の他方は、前記表示板押出用孔または前記表示板押出用溝と、前記表示板嵌合用凹凸部が有する前記凸部の残りの一部を有し、
前記表示板の前記表示板支持部材用嵌合部が有する前記孔または前記凹部は、前記挿入時前方部と前記挿入時後方部の間の中間もしくは中間付近であり、両側の前記挿入時側方部の間の中間もしくは中間付近となる位置に存在する
ことを特徴とする請求項21記載の表示板支持部材。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0041】
図1は、表示板装填物10を様々な方向から見た図と、表示板装填物10の構成要素の1つである表示板支持部材100を右前上方から見た図である。
【0042】
図1(a)、
図1(b)、
図1(c)、
図1(d)、
図1(e)、
図1(f)は順に、表示板装填物10の平面図(上面図)、左側面図、正面図(前面図)、右側面図、底面図(下面図)、右前上方から見た斜視図である。また、
図1(g)は、表示板支持部材100を右前上方から見た斜視図である。
【0043】
図1(a)〜
図1(f)に示す様に、表示板装填物10は、表示板装填物10の構成の中心となる表示板支持部材100と、複数の表示板300とから構成されている。
【0044】
図1(a)〜
図1(f)に示す例では、表示板装填物10の構成部材である表示板300は6つであり、それぞれの表示板300は、数字が付された表示面を有している。また、表示面には、数字の代わりに文字、記号、マーク、絵、色や模様などを付けることが可能であり、後述する他の表示板についても同様である。
【0045】
図1(g)は、表示板支持部材100の斜視図であるが、
図1(f)に示す状態の表示板装填物10から、6つの表示板300を全て取り除くと、
図1(g)に示す表示板支持部材100の状態となる。
【0046】
図2は、
図1(g)に示した表示板支持部材100の左側面、正面(前面)、右側面および断面を示す図である。
【0047】
図2(a)、
図2(b)、
図2(c)は順に、表示板支持部材100の左側面図、正面図(前面図)、右側面図であり、
図2(d)は、表示板支持部材100のA−A断面図、
図2(e)は、表示板支持部材100のB−B断面図である。なお、
図2(d)は、表示板支持部材100のA−A断面を、左側面の側から見た図で、斜線部106AAはA−A断面を表しており、
図2(e)は、表示板支持部材100のB−B断面を、正面の側から見た図で、斜線部106BBはB−B断面を表している。
【0048】
図1(g)および
図2(a)〜
図2(e)に示す様に、表示板支持部材100は、左外側面101、右外側面102、円形陥凹部103、窓部側外側面104、表示板装填部105を備えており、表示板装填部105は、窓部壁105a、対向壁105b、間壁105c、表示板挿入用口105d、表示板表示用窓部105e、凸部105fを有している。また、対向壁105bには、隆起部105gと陥凹部105hが存在し、対向壁105bは、窓部壁105aに対向する壁であり、窓部壁105aと対向壁105bの間の間隙(スペース)が表示板挿入用スペースであり、表示板挿入用スペースの両側に存在する側方の溝部分が表示板スライド用溝105kである。表示板スライド用溝105kは、表示板300を表示板挿入用スペースに挿入する際に表示板300が沿う為の溝である。なお、表示板挿入用口105dは、表示板300の表示板挿入用スペースへの挿入を可能とする広さを有している。
【0049】
表示板支持部材100は、
図1(g)および
図2に示す様に、全体としては薄い円柱状であり、円柱の軸方向に円形陥凹部103と6つの表示板装填部105を作製した形状となっている。また、表示板支持部材100の左外側面101と右外側面102は互いに平行な面であり、窓部側外側面104は左外側面101と右外側面102の両方の面に対して垂直な面となっており、表示板挿入用スペースも左外側面101と右外側面102の両方の面に対して垂直となっている。なお、窓部側外側面104は、表示板支持部材100の外側面の内、特に表示板表示用窓部105eが存在する外側面のことをと言う。しかし、表示板支持部材の外側面が曲面の場合、例えば、球体の外側面などの場合、窓部側外側面と他の外側面の間に明確に境界がなく、互いに垂直でない場合も存在する。また、表示板支持部材の左外側面と右外側面が互いに平行な面でない場合も存在する。
【0050】
表示板挿入用スペースは、表示板300を収納する為のスペースであり、表示板挿入用口105dに続く位置に存在し、表示板装填部105の有する窓部壁105aと対向壁105bの間の間隙(スペース)であるが、
図1(g)に示す様に、表示板装填部105は、表示板挿入用スペースの両側に間壁105cを有している。間壁105cは、窓部壁105aと対向壁105bをつなぐ間の壁であり、表示板スライド用溝105kの底となる部分であるが、間壁105cは、必ず必要な訳ではなく、窓部壁105aと対向壁105bが、直接に鋭角につながった状態や、直接に湾曲面でつながった状態などでも構わない。つまり、溝の底は平面でなくても構わない。後述する他の表示板支持部材においても同様である。なお、表示板挿入用スペースを形成する壁の内、表示板表示用窓部105eが存在する側の壁が窓部壁105aであり、窓部壁105aと向かい合う壁が対向壁105bである。
【0051】
表示板挿入用口105dは、表示板300を表示板挿入用スペースに挿入する為の入口であり、
図1および
図2に示す様に、表示板挿入用スペースの両端に存在し、表示板表示用窓部105eとは異なる位置で、表示板支持部材100の左外側面101と右外側面102に開口している。これにより、表示板支持部材100の左外側面101の側からも、右外側面102の側からも、表示板装填部105の表示板挿入用スペースへの表示板300の挿入が可能であり、表示板300の装填後は、左外側面101の側からも、右外側面102の側からも表示板300の抜去が可能となる。
【0052】
表示板表示用窓部105eは、表示板装填部105に装填された表示板300の表示面を、窓部側外側面104の外方から認識する為の窓となる部分であり、
図1(g)、
図2(a)、
図2(c)、
図2(d)に示す様に、表示板挿入用スペースから窓部側外側面104に至る切欠部、つまり、窓部壁105aから窓部側外側面104に至る切欠部となっている。
【0053】
表示板スライド用溝105kは、窓部壁105aと対向壁105bの間の間隙(スペース)である表示板挿入用スペースの両側に存在する側方の溝部分であり、表示板300を表示板挿入用スペースに挿入する際に表示板300が沿う為の溝である。つまり、表示板装填部105の両側の表示板スライド用溝105kの間の空間が表示板挿入用スペースであり、表示板300は、表示板挿入用口105dから、表示板スライド用溝105kに沿いながら、スライド式に表示板装填部105に装填されることになる。
【0054】
凸部105fは、表示板挿入用スペースの両側の表示板スライド用溝105kの底の窓部壁105aの側の対向する位置にそれぞれ存在し、表示板挿入用スペースに装填された表示板300と嵌合する為の表示板嵌合用凹凸部を形成する凸部である。また、凸部105fは、表示板300の表示板挿入用スペースへの装填時に表示板の少なくとも一部が通過する位置に存在することにより嵌合が可能となる。
【0055】
図2(d)は、表示板支持部材100のA−A断面を示す図であり、A−A断面は、表示板支持部材100の厚みの半分の位置での断面となっている。なお、ここで言う表示板支持部材100の厚みとは、左外側面101と右外側面102の間の厚みことである。
【0056】
図2(d)に示す様に、斜線で表された断面106AAには、凸部105fの断面が描かれている。つまり、凸部105fは、表示板スライド用溝105kの両端に存在する表示板挿入用口105dの間の中間に位置しており、表示板支持部材100の厚みの半分の位置に位置している。
【0057】
また、表示板支持部材100の各表示板装填部105は、
図2に示した様に、左右対称形状、つまり、A−A断面において鏡像関係となっている。
【0058】
また、対向壁105bに存在する陥凹部105hは、隆起部105gの存在により相対的に陥凹部となっている部分であると言うことも出来る。
【0059】
図3(a)〜
図3(f)は、表示板装填物10の構成要素である表示板300を示す図であり、
図3(a)は平面図(上面図)、
図3(b)は左側面図、
図3(c)は正面図(前面図)、
図3(d)は右側面図、
図3(e)は底面図(下面図)、
図3(f)は右前上方から見た斜視図である。
【0060】
図3(a)は、上面に異なる表記がなされた表示板300の平面図(上面図)であり、「0」、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」、「9」の異なった表記がなされた表示板300の例を示している。
【0061】
図3(a)に示す各表示板300はそれぞれ、表示面301、挿入時側方部305と切欠部306を有している。
【0062】
図3(e)は、表示板300の底面図(下面図)であり、裏面302は、表示面301の裏の面となっている。
【0063】
図3(f)は、
図3(a)に示した上面に、「0」、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」、「9」の異なる表記がなされた表示板300の斜視図である。
【0064】
なお、
図3(a)〜
図3(f)に示す表示板300は、金属やプラスチックなどの変形復元能を有している物で形成されている。また、後述する他の表示板も、変形復元能を有しているものとして説明する。
【0065】
図4は、例として、上面に「0」の表記がなされた表示板300を用いて、表示板支持部材100に対する表示板300の装填過程を説明するための図である。
【0066】
また、
図4は、表示板支持部材100に表示板300を装填する過程における、表示板300の変形能と復元能による形状変化について説明する図でもあるが、図示の都合上、
図1〜
図3における大きさよりも、やや縮小して描いている
【0067】
図4(a1)は、表示板支持部材100の表示板装填部105に、表示板300を挿入する前の状態を、右前上方から見た斜視図である。
【0068】
図4(a2)は、表示板支持部材100の表示板装填部105に、表示板300を挿入する前の状態を、正面(前面)から見た図である。
【0069】
なお、
図4(a1)と
図4(a2)は、同じ状態を異なる方向から見た図となっている。
【0070】
図4(a1)および
図4(a2)に示す表示板300は、「0」と記されている表示面301、表示板支持部材100の表示板装填部105に対して挿入される時に、前方部分となる挿入時前方部303、後方部分となる挿入時後方部304、側方部分になる挿入時側方部305、装填時に表示板支持部材100の表示板装填部105が有する凸部105fが形成する表示板嵌合用凹凸部と嵌合する為の、表示板支持部材用嵌合部を形成する切欠部306を備えている。
【0071】
図4(b1)は、表示板装填部105に表示板300を、挿入時前方部303と挿入時後方部304の間の長さの4分の1程度まで挿入した状態である。この状態では、挿入時前方部303は、まだ凸部105fに行き当たっていない状態である為、表示板300は、まだ変形する必要がない。
【0072】
図4(b2)は、表示板装填部105に表示板300を、挿入時前方部303と挿入時後方部304の間の長さの半分程度まで挿入した状態である。
【0073】
図4(b1)に示した状態から、表示板300を更に押し込むと、挿入時前方部303から挿入時側方部305にかけての部分が、凸部105fに行き当たった後、両側の挿入時側方部305の間の中央付近は、円形陥凹部103側への変位が隆起部105gの存在により止められるが、挿入時側方部305の周辺部は、陥凹部105hのスペースを利用して、凸部105fを避けて、円形陥凹部103側に変位するので、表示板300は、
図4(b2)に示す様に、一方の挿入時側方部305からもう一方の挿入時側方部305にかけて、表示面301側が凸状となる様に変形する。
【0074】
図4(b3)は、
図4(b2)に示した状態から更に押し込まれて装填が完了した状態である。
【0075】
図4(b3)に示す様に、表示板300の切欠部306が、表示板装填部105の凸部105fと嵌合する位置まで来ると、表示板300の復元能により、挿入時側方部305が、陥凹部105hおよび円形陥凹部103から離れる方向に復位するので、切欠部306と凸部105fは嵌合することになる。つまり、表示板300の表示板支持部材用嵌合部と表示板支持部材100の表示板嵌合用凹凸部が嵌合することになる。
【0076】
図4(c1)は、
図4(b1)と同じ状態を正面(前面)から見た図である。
【0077】
図4(c2)は、
図4(b2)と同じ状態を正面(前面)から見た図である。
【0078】
図4(c3)は、
図4(b3)と同じ状態を正面(前面)から見た図である。
【0079】
図4(d1)は、
図4(c1)に示した状態のC−C断面を右方から見た図である。
【0080】
図4(d2)は、
図4(c2)に示した状態のD−D断面を右方から見た図である。
【0081】
図4(d3)は、
図4(c3)に示した状態のE−E断面を右方から見た図である。
【0082】
ここで、表示板支持部材100の表示板装填部105への表示板300の装填手順を具体的に説明する。
【0083】
最初に第一段階として、表示板300の表示面301が表示板装填部105の対向壁105bとは反対側に向くようにして、表示板表示用窓部105e側に位置するようにした上で、表示板支持部材100の表示板装填部105の表示板挿入用口105dに表示板300の挿入時前方部303を合わせる。
【0084】
次に第二段階として、表示板300の挿入時前方部303から挿入時側方部305にかけての部分が、凸部105fに行き当たるまで挿入する。
【0085】
第三段階として、挿入時前方部303の間壁105cの近くの部分から挿入時側方部305にかけての部分が、凸部105fの傾斜する斜面を乗り越えるように力を加えて、更に挿入する。
【0086】
最後に第四段階として、切欠部306と凸部105fが一致する所まで、更に挿入する。
【0087】
以上の手順により、表示板300の表示板装填部105への装填が完了する。
【0088】
ここで、もし、凸部105f側に斜面が無い場合には、表示板300側の挿入時前方部303から挿入時側方部305にかけての部分に斜面を形成すれば、同様の手順で、表示板支持部材100の表示板装填部105へ、表示板300を装填することが可能である。この場合、第三段階は、「挿入時前方部303から挿入時側方部305にかけての斜面が凸部105fを乗り越えるように力を加えて、更に挿入する。」となる。
【0089】
また、表示板支持部材100の表示板装填部105に装填されて、
図4(b3)、
図4(c3)および
図4(d3)に示す状態となった表示板300を、表示板支持部材100の表示板装填部105から取り出す場合には、以下の手順で行うことが可能である。
【0090】
最初に第一段階として、表示板支持部材100の左外側面101と右外側面102に開口する表示板挿入用口105dのどちらか一方の側から、もう一方の側の表示板挿入用口105dに向けて、表示板300を、切欠部306が凸部105fの傾斜する斜面を乗り越えるように押す。
【0091】
次に第二段階として、そのまま、表示板300が、表示板装填部105から完全に脱出するまで押し出すか、あるいは、表示板挿入用口105dから一部脱出した表示板300を抜き出す。
【0092】
上記手順にて、表示板300を、表示板支持部材100から取り出すことが可能である。
【0093】
つまり、
図1(g)および
図2(a)〜
図2(e)に示す様に、表示板支持部材100の凸部105fにおいては、窓部壁105aの側の凸部105fの基部から頂部に向けての立ち上がりの傾斜角度が緩やかな為、
図4(d3)の様に、表示板支持部材100の凸部105fと表示板300の切欠部306が嵌合していても、どちらか一方の表示板挿入用口105dから表示板300を、もう一方の表示板挿入用口105dに向けて押すことにより、表示板支持部材100と表示板300の嵌合を外すことが可能となる。
【0094】
具体的に説明すると、どちらか一方の表示板挿入用口105dから表示板300を、もう一方の表示板挿入用口105dに向けて押した場合、表示板300が変形復元能を有しており、凸部105fの傾斜角度が緩やかな為、凸部105fの傾斜に沿って、表示板300の切欠部306の縁から挿入時側方部305にかけての部分が、陥凹部105hおよび円形陥凹部103の側に変位することで、表示板支持部材100と表示板300の嵌合が外れる。
【0095】
また、表示板300は、
図3(a)〜
図3(f)に示した様に、表示面301の表示内容を除くと、左右および前後が対称形状の為、挿入時後方部304と挿入時前方部303を入れ換えても挿入が可能である。つまり、
図3(b)に示した表示板300の左側面側からでも、
図3(d)に示した表示板300の右側面側からでも、表示板300を表示板装填部105に挿入することが可能である。
【0096】
また、表示板300は、
図3(a)〜
図3(f)に示した様に、表示面301の表示内容を除くと表裏対称形状の為、表示面301と裏面302を入れ換えても挿入が可能である。つまり、裏面302に、目印となる数字、文字、記号、絵、色、模様などを付けることにより、裏面を表示面として利用することが可能となる。
【0097】
図5(a)、
図5(b)、
図5(c)は順に、
図4(c1)に示した状態のC−C断面、
図4(c2)に示した状態のD−D断面、
図4(c3)に示した状態のE−E断面を右前上方から見た斜視図であるが、詳細が分り易い様に、
図4(d1)、
図4(d2)および
図4(d3)に比べ、拡大して描いている。
【0098】
例えば、ポリアセタールを用いて、左外側面および右外側面の最大径が24mm、左外側面と右外側面の間の厚みが6mmの表示板支持部材100を作製し、硬質塩化ビニールを用いて、挿入時前方部から挿入時後方部にかけての長さが6mm、両側の挿入時側方部の間の長さが7mm、表示面と裏面の間の厚みが0.5mmの表示板300を作製した場合、
図4を用いて説明した表示板支持部材100に対する表示板300の着脱を、容易に繰り返し行うことが可能である。
【0099】
次に、
図6と
図7は、表示板支持部材100とは異なる別の表示板支持部材110を示す図である。
【0100】
図6(a)、
図6(b)、
図6(c)、
図6(d)は順に、表示板支持部材110の平面図(上面図)、左側面図、正面図(前面図)、右側面図であり、
図6(e)は、F−F断面を、右側面の側から見た図で、斜線部116FFはF−F断面を表しており、
図6(f)は、G−G断面を、正面の側から見た図で、斜線部116GGはG−G断面を表している。なお、F−F断面は、表示板支持部材110の厚みの半分の位置での断面となっている。
【0101】
図7(a)は、表示板支持部材110のF−F断面を右前上方から見た図であり、
図7(b)は、表示板支持部材110のG−G断面を右前上方から見た図である。
【0102】
また、
図7(c)と
図7(d)は、共に、表示板支持部材110を右前上方から見た斜視図であるが、少し異なる位置から見た図となっており、
図7(e)は、表示板支持部材110を右やや下方から見た図である。
【0103】
図6(a)〜
図6(f)と
図7(a)〜
図7(e)に示す様に、表示板支持部材110は、表示板支持部材100と同様に、左外側面111、右外側面112、円形陥凹部113、窓部側外側面114、表示板装填部115を備えており、表示板装填部115は、窓部壁115a、対向壁115b、間壁115c、表示板挿入用口115d、表示板表示用窓部115e、凸部115fを有している。また、対向壁115bには、隆起部115gと陥凹部115hが存在し、対向壁115bは、窓部壁115aに対向する壁であり、窓部壁115aと対向壁115bの間の間隙(スペース)が表示板挿入用スペースであり、表示板挿入用スペースの両側に存在する側方の溝部分が表示板スライド用溝115kである。表示板スライド用溝115kは、表示板300を表示板挿入用スペースに挿入する際に表示板300が沿う為の溝である。なお、表示板挿入用口115dは、表示板300の表示板挿入用スペースへの挿入を可能とする広さを有している。
【0104】
表示板支持部材110が有する表示板表示用窓部115eは、表示板支持部材100が有する表示板表示用窓部105eとは異なり、孔となっている。つまり、表示板表示用窓部105eは、切欠部となっているが、表示板表示用窓部115eは、孔となっており、開窓孔となっている。
【0105】
表示板支持部材110は、表示板支持部材100とは異なり、窓部側外側面114の左外側面111付近および窓部側外側面114の右外側面112付近が共に周方向につながった形状となっている。
【0106】
なお、表示板表示用窓部以外の形状において、表示板支持部材110は、表示板支持部材100と同じとなっており、表示板支持部材100と同様に、表示板支持部材110は、表示板300の装填が可能であり、挿入および抜去の方法も同じである。
【0107】
また、表示板支持部材110の各表示板装填部115は、
図6に示す様に、左右対称形状、つまり、F−F断面において鏡像関係となっている。
【0108】
次に、
図8(a)〜
図8(f)と
図9(a)〜
図9(d)は、表示板支持部材100および表示板支持部材110とは異なる別の表示板支持部材120を示す図であり、
図9(e)〜
図9(j)は、表示板支持部材120の表示板装填部に装填が可能な表示板310を示す図である。
【0109】
図8(a)、
図8(b)、
図8(c)、
図8(d)は順に、表示板支持部材120の平面図(上面図)、左側面図、正面図(前面図)、右側面図であり、
図8(e)は、H−H断面を、右側面の側から見た図で、斜線部126HHはH−H断面を表しており、
図8(f)は、I−I断面を、正面の側から見た図で、斜線部126IIはI−I断面を表している。なお、H−H断面は、表示板支持部材120の厚みの半分の位置での断面となっている。
【0110】
図9(a)は、表示板支持部材120のH−H断面を右前上方から見た図であり、
図9(b)は、表示板支持部材120のI−I断面を右前上方から見た図である。
【0111】
また、
図9(c)は、表示板支持部材120を右前上方から見た斜視図であり、
図9(d)は、表示板支持部材120を右前から見た斜視図である。
【0112】
図8(a)〜
図8(f)と
図9(a)〜
図9(d)に示す様に、表示板支持部材120は、表示板支持部材100および表示板支持部材110と同様に、左外側面121、右外側面122、円形陥凹部123、窓部側外側面124、表示板装填部125を備えており、表示板装填部125は、窓部壁125a、対向壁125b、間壁125c、表示板挿入用口125d、表示板表示用窓部125e、凸部125fを有している。また、対向壁125bには、隆起部125gと陥凹部125hが存在し、対向壁125bは、窓部壁125aに対向する壁であり、窓部壁125aと対向壁125bの間の間隙(スペース)が表示板挿入用スペースであり、表示板挿入用スペースの両側に存在する側方の溝部分が表示板スライド用溝125kである。表示板スライド用溝125kは、表示板310を表示板挿入用スペースに挿入する際に表示板310が沿う為の溝である。なお、表示板挿入用口125dは、表示板310の表示板挿入用スペースへの挿入を可能とする広さを有している。
【0113】
表示板支持部材100と表示板支持部材110の各表示板装填部は、各々2つの凸部を、表示板挿入用スペースの両側の表示板スライド用溝の底の窓部壁の側の対向する位置、かつ、左外側面と右外側面の間の中ほどの位置にそれぞれ1つずつ有していたが、
図8(a)〜
図8(f)および
図9(a)〜
図9(d)に示す様に、表示板支持部材120の各表示板装填部125は、各々4つの凸部125fを、表示板挿入用スペースの両側の表示板スライド用溝の底の窓部壁の側の対向する位置、かつ、左外側面と右外側面の近傍にそれぞれ1つずつ有している。
【0114】
なお、表示板装填部が有する凸部の数と位置以外の形状において、表示板支持部材120は、表示板支持部材100と同じとなっている。
【0115】
また、表示板支持部材120の各表示板装填部125は、
図8に示す様に、左右対称形状、つまり、H−H断面において鏡像関係となっている。
【0116】
また、表示板支持部材120の表示板表示用窓部125eは、表示板支持部材100の表示板表示用窓部105eと同様に、切欠部となっているが、表示板支持部材110の表示板表示用窓部115eと同様に、開窓孔とすることも可能である。
【0117】
図9(e)、
図9(f)、
図9(g)、
図9(h)、
図9(i)と
図9(j)は順に、表示板310の平面図(上面図)、左側面図、正面図(前面図)、右側面図、底面図(下面図)と右前上方から見た斜視図である。
【0118】
図9(e)は、上面に異なる表記がなされた表示板310の平面図(上面図)であり、「0」、「1」、「2」の異なった表記がなされた表示板310の例を示している。
【0119】
図9(e)に示す各表示板310は、表示面311、挿入時前方部313、挿入時後方部314、挿入時側方部315と切欠部316を有している。
【0120】
図9(i)は、表示板310の底面図(下面図)であり、裏面312は、表示面311の裏の面となっている。
【0121】
図9(j)は、
図9(e)に示した上面に、「0」、「1」、「2」の異なる表記がなされた表示板310の斜視図である。
【0122】
表示板310は、
図4(a1)と
図4(a2)に示した表示板300と同様に、表示板支持部材の表示板装填部に挿入される時に前方となる部分が挿入時前方部313であり、挿入時に後方となる部分が挿入時後方部314、挿入時に側方となる部分が挿入時側方部315である。なお、
図9(e)においては、右側面側が挿入時前方部313となっているが、表示板310は、左右および前後が対称形状となっているので、左側面側を挿入時前方部とすることも可能である。
【0123】
なお、表示板300の切欠部306は、挿入時側方部305の中ほど、つまり、挿入時前方部303と挿入時後方部304の間の中ほどに、合計2つ形成されていたが、表示板310の切欠部316は、挿入時前方部313と挿入時後方部314の挿入時側方部315の側に、合計4つ形成されている。言い換えれば、表示板310は、ちょうど4角形の4つの角を落とした形状となっている。
【0124】
また、表示板310は、表示板300と同様に、金属やプラスチックなどの変形復元能を有するもので作製されている。
【0125】
表示板310の表示板支持部材120への装填の手順は、表示板300を表示板支持部材100に装填した手順と同様である。
【0126】
まず、第一段階として、表示板支持部材120の表示板挿入用口125dに表示板310の挿入時前方部313を向ける。
【0127】
次に、第二段階として、表示板310を押し込んで行くと、挿入時前方部313側の切欠部316の縁の部分が凸部125fに行き当たる。
【0128】
第三段階として、更に、挿入する力を強めて押し込んで行くと、表示板310が変形して、切欠部316の縁の部分が、凸部125fを乗り越える。
【0129】
第四段階として、そのまま押し込み続け、切欠部316の間の挿入時側方部315の部分が、左外側面121と右外側面122の間の中ほどまで来ると、表示板310の復元能で、挿入時側方部315は、凸部125fの間に嵌まり込む。つまり、左外側面121と右外側面122の近傍にある凸部125fと、その凸部125f間の窓部壁125aの部分で形成される表示板嵌合用凹凸部と、切欠部316の間の挿入時側方部315が形成する表示板支持部材用嵌合部とが嵌合する。
【0130】
以上の手順で、表示板310の表示板支持部材120に対する装填は完了する。
【0131】
なお、表示板支持部材100からの表示板300の取り出し手順と同様にして、表示板支持部材120から表示板310を取り出すことが可能である。
【0132】
図10と
図11は、表示板支持部材100、表示板支持部材110および表示板支持部材120とは異なる別の表示板支持部材130と、表示板支持部材130に装填することが可能な表示板320と表示板330を示す図である。
【0133】
図10(a)、
図10(b)、
図10(c)、
図10(d)は順に、表示板支持部材130の平面図(上面図)、左側面図、正面図(前面図)、右側面図である。また、
図10(e)は、J−J断面を、右側面の側から見た図で、斜線部136JJはJ−J断面を表しており、
図10(f)は、K−K断断面を、正面の側から見た図で、斜線部136KKはK−K断面を表している。なお、J−J断面は、表示板支持部材130の厚みの半分の位置での断面となっている。
【0134】
図11(a)は、J−J断面を右前上方から見た図であり、
図11(b)は、K−K断面を右前上方から見た図である。また、
図11(c)は、表示板支持部材130を右前上方から見た斜視図であり、
図11(d)は、表示板支持部材130を右後上方から見た斜視図である。
【0135】
図10(a)〜
図10(f)と
図11(a)〜
図11(d)に示す様に、表示板支持部材130は、左外側面131、右外側面132、円形陥凹部133、窓部側外側面134、表示板装填部135を備えており、表示板装填部135は、窓部壁135a、対向壁135b、間壁135c、表示板挿入用口135d、表示板表示用窓部135e、凸部135fを有している。また、対向壁135bは、窓部壁135aに対向する壁であり、窓部壁135aと対向壁135bの間の間隙(スペース)が表示板挿入用スペースであり、表示板挿入用スペースの両側に存在する側方の溝部分が表示板スライド用溝135kである。表示板スライド用溝135kは、表示板を表示板挿入用スペースに挿入する際に表示板が沿う為の溝である。なお、表示板挿入用口135dは、表示板の表示板挿入用スペースへの挿入を可能とする広さを有している。また、各表示板装填部135は、左右対称形状、つまり、J−J断面において鏡像関係となっている。
【0136】
図10および
図11(a)〜
図11(d)に示す様に、表示板スライド用溝135kは、表示板表示用窓部135eの近く程、溝の幅が広くなっている。つまり、対向壁135bは、突起状の凸部135fを除き平坦であるが、窓部壁135aは、表示板表示用窓部135eに近づく程、対向壁135bから離れる様に、表示板表示用窓部135eの側に傾斜している。これは、凸部135fにより、表示板の両側の挿入時側方部の間の中央部が表示板表示用窓部135e側に凸状に湾曲し易い様にするためである。
【0137】
図11(e)〜
図11(h)は、表示板支持部材130に装填することが可能な表示板320を示す図であり、
図11(i)〜
図11(k)は、表示板支持部材130に装填することが可能な異なる形状の別の表示板330を示す図である。
【0138】
図11(e)、
図11(f)、
図11(g)と
図11(h)は順に、表示板320の平面図(上面図)、底面図(下面図)、L−L断面図とM−M断面図である。
【0139】
図11(e)〜
図11(h)に示す様に、表示板320は、表示面321、裏面322と凹部327を有している。また、
図4(a1)と
図4(a2)に示した表示板300と同様に、表示板支持部材の表示板装填部に挿入される時に前方となる部分が挿入時前方部323であり、挿入時に後方となる部分が挿入時後方部、挿入時に側方になる部分が挿入時側方部である。なお、
図11(e)においては、右側面側が挿入時前方部323となっているが、表示板320は、左右および前後が対称形状となっているので、左側面側を挿入時前方部とすることも可能である。また、表示面321には、例として「0」が記されている。
【0140】
表示板320は、裏面322に凹部327を有しており、凹部327は、凸部135fが形成する表示板嵌合用凹凸部と嵌合する為の表示板支持部材用嵌合部を形成している。また、凹部327は、窪み状(穴状)の凹部となっている。なお、本発明内においては、穴とは貫通せずに行き止まりの状態を言い、孔とは貫通している状態を言う。
【0141】
図11(i)、
図11(j)と
図11(k)は順に、表示板330の平面図(上面図)、底面図(下面図)と正面図(前面図)である。
【0142】
図11(i)〜
図11(k)に示す様に、表示板330は、表示面331、裏面332と凹部337を有している。また、
図4(a1)と
図4(a2)に示した表示板300と同様に、表示板支持部材の表示板装填部に挿入される時に前方となる部分が挿入時前方部333であり、挿入時に後方となる部分が挿入時後方部、挿入時に側方になる部分が挿入時側方部である。なお、
図11(i)においては、右側面側が挿入時前方部333となっているが、表示板330は、左右および前後が対称形状となっているので、左側面側を挿入時前方部とすることも可能である。また、表示面331には、例として「0」が記されている。
【0143】
表示板330は、裏面332に凹部337を有しており、凹部337は、凸部135fが形成する表示板嵌合用凹凸部と嵌合する為の表示板支持部材用嵌合部を形成している。また、凹部337は、溝形状の凹部となっている。
【0144】
なお、
図11(e)〜
図11(h)に示す表示部材320と、
図11(i)〜
図11(k)に示す表示板330は、表示板300と同様に、金属やプラスチックなどの変形復元能を有するもので作製されている。
【0145】
前述の表示板支持部材100、表示板支持部材110と表示板支持部材120は、表示板嵌合用凹凸部を形成する凸部を、表示板スライド用溝の底の窓部壁に有していたが、表示板支持部材130は、対向壁135bの中央付近に凸部135fを有している。
【0146】
つまり、表示板嵌合用凹凸部を形成する凸部は、窓部壁に存在しても、対向壁に存在しても構わない。
【0147】
なお、表示板支持部材100、表示板支持部材110と表示板支持部材120の場合は、表示板が有する変形能により、表示板の挿入時前方部の間壁の近くの部分から挿入時側方部に至る部分が変形しながら、表示板支持部材の表示板嵌合用凹凸部を形成する凸部を乗り越えて嵌合位置まで挿入されると、表示板が有する復元能で嵌合することができたが、表示板支持部材130の場合は、表示板が有する変形能により、表示板320や表示板330などの表示板が、まず、挿入時前方部の中央付近を中心として変形しながら、表示板支持部材の表示板嵌合用凹凸部を形成する凸部を乗り越えて、表示板の凹部が嵌合位置まで挿入されると、表示板が有する復元能で嵌合することができる。
【0148】
図12は、表示板支持部材110とは、異なる別の表示板支持部材140を示す図である。
【0149】
図12(a)、
図12(b)、
図12(c)、
図12(d)と
図12(g)は順に、表示板支持部材140の平面図(上面図)、左側面図、正面図(前面図)、右側面図と右前上方から見た斜視図である。また、
図12(e)は、N−N断面を、正面の側から見た図で、斜線部146はN−N断面を表しており、
図12(f)は、N−N断面を右前上方から見た図である。
【0150】
図12(a)〜
図12(g)に示す様に、表示板支持部材140は、左外側面141、右外側面142、円形陥凹部143、窓部側外側面144、表示板装填部145を備えており、表示板装填部145は、窓部壁145a、対向壁145b、間壁145c、表示板挿入用口145d、表示板表示用窓部145e、凸部145fを有している。また、対向壁145bには、表示板支持部材110と同様に、隆起部と陥凹部が存在し、対向壁145bは、窓部壁145aに対向する壁であり、窓部壁145aと対向壁145bの間の間隙(スペース)が表示板挿入用スペースであり、表示板挿入用スペースの両側に存在する側方の溝部分が表示板スライド用溝145kである。
【0151】
図12に示す、表示板支持部材140は、表示板支持部材110に似た形状をしているが、表示板挿入用口145dを、左側面側に有していない点と、表示板押出用孔147を左側面側に有している点で異なる。
【0152】
表示板支持部材100、表示板支持部材110、表示板支持部材120と表示板支持部材130においては、左外側面と右外側面のどちら側からでも、表示板挿入用口から表示板装填部に表示板の装填が可能であり、また、左外側面と右外側面のどちら側からでも表示板の押し出しと取り出しが可能である点では、便利であるが、一方の表示板挿入用口から、表示板を強く押し込んだ場合に、勢い余って、反対側の表示板挿入用口に押し出してしまう恐れがある。しかし、表示板支持部材140の場合、各表示板装填部145が有する表示板挿入用口145dが、右外側面142の側にしか存在せず、反対側の左外側面141には壁があり、行き止まりとなっている為、表示板を表示板挿入用口145dから強く押し込んでも、勢い余って反対側の左外側面141の側に押し出してしまう恐れがない。
【0153】
また、表示板支持部材100、表示板支持部材110、表示板支持部材120と表示板支持部材130においては、左外側面と右外側面の両側に表示板挿入用口を有しているので、一方の表示板挿入用口から、装填後の表示板を取り出したい場合には、反対側の表示板挿入用口から取り出したい方の表示板挿入用口に向けて、表示板を押し出して取り出せば良かったが、表示板支持部材140の場合は、右外側面142の側にしか、表示板挿入用口145dを有していない為に、表示板の表示板装填部145への装填後の取出しが難しくなる。その為、表示板支持部材140は、装填後に表示板を表示板挿入用口145dに向けて押し出す為の表示板押出用孔147を有している。表示板の表示板装填部145への装填後の取出しは、ピンなどの棒状の物を用いて、表示板押出用孔147から表示板挿入用口145dに向けて、表示板を押し出すことにより可能となる。
【0154】
また、表示板支持部材140に使用可能な表示板であるが、表示板支持部材140の表示板装填部145には、表示板300と同様の形状の表示板を使用することが可能である。具体的に説明すると、表示板挿入用口145dの幅や表示板挿入用スペースの奥行きに合わせて、表示板の両側の挿入時側方部の間の長さと、挿入時前方部と挿入時後方部の間の長さを決定し、表示板装填部145が有する凸部145fの位置や形状に応じて、表示板の切欠部を作製すれば良く、表示面と裏面の間の厚みに関しても、表示板挿入用スペースの形状に合わせて決定すれば良い。
【0155】
また、表示板支持部材140は、表示板支持部材140が有する表示板押出用孔147の代わりに、表示板を押し出す為に利用できる表示板押出用溝を有していても構わない。例えば、表示板押出用孔147の存在する位置から、窓部側外側面144に至る溝である表示板押出用溝を有していれば、薄い板状の物を用いて、表示板押出用溝から表示板挿入用口145dに向けて、表示板を押すことにより、表示板と表示板支持部材の嵌合を外して、表示板を表示板支持部材から押し出して、取り出すことが可能となる。
【0156】
図13は、表示板支持部材100などとは、異なる別の表示板支持部材150と、表示板300などとは、異なる別の表示板340を示す図である。なお、表示板340は、表示板支持部材150に装填可能な表示板である。
【0157】
図13(a)、
図13(b)、
図13(c)、
図13(d)、
図13(e)は順に、表示板支持部材150の平面図(上面図)、右前上方から見た斜視図、少し異なる右前上方から見た斜視図、正面図(前面図)、右側面図である。また、
図13(f)は、P−P断面を、左側面の側から見た図で、斜線部156PPはP−P断面を表しており、
図13(g)は、Q−Q断面を、正面の側から見た図で、斜線部156QQはQ−Q断面を表しており、
図13(h)は、Q−Q断面を右前上方から見た図である。なお、P−P断面は、表示板支持部材150の厚みの半分の位置での断面となっている。
【0158】
図13(a)〜
図13(h)に示す様に、表示板支持部材150は、右外側面152、円形陥凹部153、窓部側外側面154、表示板装填部155を備えており、表示板装填部155は、窓部壁155a、対向壁155b、間壁155c、表示板挿入用口155d、表示板表示用窓部155e、切欠部155fを有している。また、対向壁155bには、隆起部155gと陥凹部155hが存在し、窓部壁155aと対向壁155bの間の間隙(スペース)が表示板挿入用スペースであり、表示板挿入用スペースの両側に存在する側方の溝部分が表示板スライド用溝155kである。また、切欠部155fは、開窓孔となっている各表示板表示用窓部155eにおける、表示板支持部材150の窓部側外側面154の周方向の対向する位置に、それぞれ1つずつ存在しており、切欠部155fは、表示板嵌合用凹凸部を形成する為の切欠部となっている。なお、左外側面の図示は省略している。
【0159】
図13(i)、
図13(j)、
図13(k)、
図13(l)、
図13(m)は順に、表示板340の平面図(上面図)、左側面図、右側面図、正面図(前面図)および右前上方から見た斜視図である。
【0160】
図に示す様に、表示板340は、表示面の両側の挿入時側方部345付近に、突出部348を有している。突出部348は、表示板支持部材用嵌合部を形成する為の突出部である。
【0161】
表示板支持部材150の表示板嵌合用凹凸部は、窓部壁あるいは対向壁に形成された凸部によるものではなく、切欠部155fにより形成される。
【0162】
具体的に説明すると、切欠部155fの形成されていない左外側面と右外側面寄りの窓部壁が凸部となり、切欠部155fが凹部となり、表示板支持部材150の左側面側から右側面側にかけて凸凹凸の状態が形成される。この部分が凹凸部となり、表示板340の表示板支持部材用嵌合部と嵌合することが可能となる。
【0163】
この様に、切欠部、孔、穴や陥凹部などにより表示板嵌合用凹凸部を形成することが可能である。なお、表示板嵌合用凹凸部を形成する為の切欠部、孔、穴や陥凹部などは、窓部壁に存在しても、対向壁に存在しても構わない。
【0164】
図13(i)、
図13(j)、
図13(k)、
図13(l)および
図13(m)に示す様に、表示板340の表示板支持部材用嵌合部を形成する為の突出部348は、基部から頂部に向けての傾斜角度が緩やかとなっている。その為に、表示板支持部材150の切欠部155fと表示板340の突出部348が嵌合していても、どちらか一方の表示板挿入用口から表示板340を、もう一方の表示板挿入用口に向けて押すことにより、表示板支持部材150と表表示板340の嵌合を外すことが可能となる。
【0165】
また、表示板支持部材150の各表示板装填部155は、
図13に示した様に、左右対称形状、つまり、P−P断面において鏡像関係となっている。
【0166】
図14は、基部から頂部に向けての傾斜角度が緩やかな上り傾斜とはなっていない凸部を有する表示板装填部を備える表示板支持部材の例を示す図である。
【0167】
図14(a1)は、表示板支持部材160の右側面図であり、
図14(a2)は、R−R断面図である。また、
図14(a3)は、S−S断面を、正面側のやや下方から見た図である。
【0168】
図14(b1)は、表示板支持部材170の右側面図であり、
図14(b2)は、T−T断面図である。
【0169】
図14(c1)は、表示板支持部材180の右側面図であり、
図14(c2)は、U−U断面図である。
【0170】
図14(a1)〜
図14(a3)に示す様に、表示板支持部材160は、表示板装填部に凸部165fを有している。
【0171】
表示板支持部材160の凸部165fは、半円柱状であり、基部から頂部に向けては、表示板装填部の窓部壁に対して垂直となっている。
【0172】
図14(b1)と
図14(b2)に示す様に、表示板支持部材170は、表示板装填部に凸部175fを有している。
【0173】
表示板支持部材170の凸部175fは、逆の傾斜、つまり、基部から頂部に向けて、オーバーハングとなっている。
【0174】
図14(c1)と
図14(c2)に示す様に、表示板支持部材180は、表示板装填部に凸部185fを有している。
【0175】
表示板支持部材180の凸部185fは、基部から頂部に向けての傾斜角度が急であるが、オーバーハングとはなっていない。
【0176】
切欠部155f、凸部165f、凸部175fや凸部185fなどで形成される表示板嵌合用凹凸部の場合、表示板の表示板支持部材用嵌合部の側に、表示板を押すことにより、表示板支持部材の表示板嵌合用凹凸部を乗り越えることが可能な程度の傾斜がなければ、表示板を押すことにより、表示板の表示板支持部材用嵌合部と、表示板支持部材の表示板嵌合用凹凸部の嵌合を外すことは出来なくなる。
【0177】
表示板を表示板装填部に、一度装填したら外す必要がない場合、又は一度装填したら外したくない場合には、表示板の表示板支持部材用嵌合部の側に、切欠部155f、凸部165f、凸部175fや凸部185fなどで形成される表示板嵌合用凹凸部を乗り越えることが可能な程度の傾斜を付けなければ良い。また、この場合には、表示板挿入用口は、挿入時に限り用いられる為、挿抜用口とはならない。
【0178】
しかし、表示板の表示板支持部材用嵌合部の側に、切欠部155f、凸部165f、凸部175fや凸部185fなどで形成される表示板嵌合用凹凸部を乗り越えることが可能な程度の傾斜を付けた場合には、表示板挿入用口が表示板挿入用スペースの両側にあれば、表示板を一方の表示板挿入用口から、もう一方の表示板挿入用口に向けて押すことにより、表示板支持部材用嵌合部と表示板嵌合用凹凸部の嵌合を外し、表示板を表示板装填部から取り出すことが可能となるので、表示板挿入用口は、挿入時にも抜去時にも用いられ、挿抜用口となる。
【0179】
なお、凸部165f、凸部175fや凸部185fなどで形成される表示板嵌合用凹凸部の場合、表示板の表示板装填部への挿入開始から嵌合完了までの挿入過程において、表示板の表示板嵌合用凹凸部に行き当たる部分に、表示板支持部材側の表示板嵌合用凹凸部を乗り越えることが可能な程度の傾斜を付けることで、表示板の表示板支持部材に対する押し込んでの装填が可能となる。
【0180】
図15は、表示板支持部材110と基本的な構造は同じであるが、表示板支持部材の外方から認識される為の表示目的ではない表示板を装填することが可能な表示板支持部材190を示す図である。
【0181】
図15(a)、
図15(b)、
図15(c)、
図15(d)、
図15(e)は順に、表示板支持部材190の平面図(上面図)、右前上方から見た斜視図、左側面図、正面図(前面図)、右側面図である。また、
図15(f)は、W−W断面を、右側面の側から見た図で、斜線部196WWはW−W断面を表しており、
図15(g)は、W−W断面を右前上方から見た図であり、
図15(h)は、X−X断面を、正面の側から見た図で、斜線部196XXはX−X断面を表している。なお、W−W断面は、表示板支持部材190の厚みの半分の位置での断面となっている。
【0182】
図15(a)〜
図15(h)に示す様に、表示板支持部材190は、左外側面191、右外側面192、円形陥凹部193、窓部側外側面194、表示板装填部195、表示板非表示装填部198を備えている。表示板装填部195は、表示板装填部115と同様に、窓部壁、対向壁、間壁、表示板挿入用口、表示板表示用窓部195e、凸部195fを有しており、対向壁には、隆起部と陥凹部が存在し、窓部壁と対向壁の間の間隙の両側に存在する側方の溝部分が表示板スライド用溝195kである。また、表示板非表示装填部198は、凸部198fを有しており、円形陥凹部193の側の壁には、隆起部と陥凹部が存在する。なお、窓部壁、対向壁、間壁、表示板挿入用口、隆起部および陥凹部などについては、図示を省略している。また、各表示板装填部195および各表示板非表示装填部198は、左右対称形状、つまり、W−W断面において鏡像関係となっている。
【0183】
表示板支持部材190は、
図3(a)〜
図3(f)などに示した表示板300を装填して表示する為の表示板装填部195を6つ有しているが、それ以外に、表示板を表示する目的ではない表示板の装填部である表示板非表示装填部198を6つ有している。表示板非表示装填部198は、表示板装填部195と同様に、左外側面191と右外側面192に表示板挿入用口を有し、円形陥凹部193の側の壁ではなく、窓部側外側面194の側の壁の間壁の近傍であり、左外側面191と右外側面192の間の中ほどの位置に凸部198fを有しているが、表示板表示用窓部を有していない。つまり、表示板非表示装填部198と表示板装填部195は、表示板300の挿入および嵌合に関する基本構造は同じであるが、表示板非表示装填部198は、表示板装填部195とは異なり、表示板表示用窓部を有していない為、内部に装填した表示板の表示面を表示板支持部材190の外方から認識することが出来ない。
【0184】
表示板支持部材190の有する表示板非表示装填部198は、表示板300の交換を目的とした予備の表示板300を入れておくスペースとして利用することや、願い事などが記された表示板300を込めるスペースとしての利用が可能である。
【0185】
具体的に説明すると、表示板支持部材の外部から、他人に認知されたくない願い事や目標、例えば、「校内数学1番」を目的とする場合に、「校」、「内」、「数」、「学」、「1」、「番」と記された表示板を、「営業部長昇進」を目標とする場合には、「営」、「業」、「部」、「長」、「昇」、「進」と記された表示板を、「全国大会優勝」を目標とする場合には、「全」、「国」、「大」、「会」、「優」、「勝」と記された表示板を表示板非表示装填部198に装填することが可能である。
【0186】
また、他人に知られると困る、恥ずかしいなどの内容の願い事や目標を表示板非表示装填部198に装填することも可能である。例えば、「15Kg減量」を目標とする場合には、「1」、「5」、「K」、「g」、「減」、「量」と記された表示板を、表示板非表示装填部198に装填することが可能である。
【0187】
図16は、2つの表示板装填部形成部材から形成される表示板支持部材の例を説明する為の図である。
図16(a1)〜
図16(a4)は、表示板装填部形成部材200Aを様々な方向から見た図、
図16(b1)〜
図16(b4)は、表示板装填部形成部材200Bを様々な方向から見た図、
図16(c1)〜
図16(c4)は、表示板装填部形成部材200Aと表示板装填部形成部材200Bにより形成される表示板支持部材200を様々な方向から見た図、
図16(d1)と
図16(d2)は、表示板支持部材200のY−Y断面を異なる方向から見た図である。
【0188】
図16(a1)、
図16(a2)、
図16(a3)、
図16(a4)は順に、表示板装填部形成部材200Aの左側面図、正面図(前面図)、右側面図、右前上方から見た斜視図である。表示板装填部形成部材200Aは図に示すように、左外側面201A、円形陥凹部203A、窓部側外側面204A、12個の凸部205fA、合せ面209Aを備えている。なお、左外側面201A側に存在する表示板挿入用口の図示は省略している。
【0189】
図16(b1)、
図16(b2)、
図16(b3)、
図16(b4)は順に、表示板装填部形成部材200Bの左側面図、正面図(前面図)、右側面図、右前上方から見た斜視図である。表示板装填部形成部材200Bは図に示すように、右外側面202B、円形孔203B、窓部側外側面204B、12個の凸部205fB、合せ面209Bを備えている。なお、右外側面202B側に存在する表示板挿入用口の図示は省略している。
【0190】
図16(c1)、
図16(c2)、
図16(c3)、
図16(c4)は順に、表示板支持部材200の左側面図、正面図(前面図)、右側面図、右前上方から見た斜視図である。表示板支持部材200は図に示すように、6つの表示板装填部205を備え、各表示板装填部205は、表示板表示用窓部205e、2つの凸部205f、隆起部205gを有している。なお、左外側面、右外側面、窓部側外側面、窓部壁、対向壁、間壁、表示板挿入用口、表示板スライド用溝などの図示は省略している。また、各表示板装填部205が有する凸部205fは、表示板挿入用スペースの両側の表示板スライド用溝の底の窓部壁の側の対向する位置であり、表示板スライド用溝の両端に存在する表示板挿入用口の間の中間の位置に存在している。
【0191】
図16(d1)は、表示板支持部材200のY−Y断面を、正面の側から見た図で、
図16(d2)は、右前上方から見た図である。なお、斜線部206Aは表示板装填部形成部材200AのY−Y断面を表し、斜線部206Bは表示板装填部形成部材200BのY−Y断面を表している。
【0192】
図16(a1)〜
図16(a4)に示す様に、表示板装填部形成部材200Aは、
図1および
図2に示した表示板支持部材100を、
図2(b)に示したA−A断面で切断し分割して得られる左外側面101の側の部分の円形陥凹部103の深さは変えずに、円形陥凹部103の円の直径を大きくした形状である。
【0193】
図16(b1)〜
図16(b4)に示す様に、表示板装填部形成部材200Bは、
図1および
図2に示した表示板支持部材100を、A−A断面で切断し分割して得られる右外側面102の側の部分と同じ形状であり、合せ面209Bは、斜線部106AAと同一形状である。
【0194】
図16(c1)〜
図16(c4)および
図16(d1)と
図16(d2)に示す様に、表示板装填部形成部材200Aと表示板装填部形成部材200Bは、合せ面209Aと合せ面209Bを合せ、凸部205fAと凸部205fBの位置を合わせて凸部205fを形成することにより、表示板支持部材200となる。つまり、合せ面209Aと合せ面209Bは、表示板支持部材200を形成する為に、互いに対向させて合わせる面となっている。
【0195】
表示板装填部形成部材200Aと表示板装填部形成部材200Bとで形成された表示板支持部材200の表示板装填部205に、
図3に示した、表示板300を装填することにより、表示板装填部形成部材200Aと表示板装填部形成部材200Bは結合(連結)された状態となる。これは、表示板装填部205に、表示板300を装填すると、表示板300の切欠部306に、凸部205fが嵌まり込んだ状態となり、凸部205fAと凸部205fBが、表示板300に両側から挟まれた状態となるからである。
【0196】
また、結合(連結)された表示板支持部材200の表示板装填部205から全ての表示板300を取り出すことにより、表示板支持部材200は、表示板装填部形成部材200Aと表示板装填部形成部材200Bとに分離することが可能となる。これは、表示板装填部205に装填された表示板300は、変形させながら取り出すことが可能であり、全ての表示板装填部205から表示板300を取り出すと、凸部205fAと凸部205fBを両側から挟みつけるものがなくなるからである。
【0197】
また、
図16(d1)と
図16(d2)に示す様に、円形陥凹部203Aの円の方が円形孔203Bの円より、直径の大きな円となっている為、円形陥凹部203Aの空間に、写真やプレート等の物品を入れた状態で、表示板装填部形成部材200Aと表示板装填部形成部材200Bを表示板300で結合(連結)させることにより、物品を保持することが可能となる。
【0198】
また、表示板装填部形成部材に透明性のある素材を用いることにより、表示板装填部形成部材同士の間に写真等を挟んでから、表示板で結合(連結)し、表示板装填物を写真立て等として用いることが可能であり、円形孔は省略することが出来る。この場合、表示板支持部材用嵌合部と表示板嵌合用凹凸部の大きさや位置を調節すれば、合せ面同士の間に直接写真等を挟むことが出来るので、円形陥凹部を省略することも可能であり、表示板装填物の窓部側外側面やその付近に脚を付けることにより、安定して窓部側外側面を下にして表示板装填物を立てることが可能である。勿論、表示板装填物の外形状を薄い円柱状から、薄い四角柱状等にすることも可能である。
【0199】
図17は、3つの表示板装填部形成部材から形成される表示板支持部材の例を示す図である。
【0200】
図17(a1)〜
図17(a4)は、表示板装填部形成部材200Baを様々な方向から見た図、
図17(b1)〜
図17(b4)は、表示板装填部形成部材200Bbを様々な方向から見た図、
図17(c1)〜
図17(c4)は、表示板装填部形成部材200A、表示板装填部形成部材200Baおよび表示板装填部形成部材200Bbにより形成される表示板支持部材200を様々な方向から見た図である。
【0201】
図17に示す様に、表示板装填部形成部材200Baと表示板装填部形成部材200Bbはそれぞれ、
図16(b1)〜
図16(b4)に示した表示板装填部形成部材200Bを2分割して得られる形状となっている。
【0202】
この様に、表示板支持部材は、3つの表示板装填部形成部材から形成されても良く、更に4つ以上の表示板装填部形成部材から形成されても良い。表示板装填部形成部材のそれぞれが、表示板スライド用溝の両端に存在する表示板挿入用口を一つずつと、表示板嵌合用凹凸部を形成する凸部の一部を互いに対向させて合わせる面に有していれば、表示板装填部形成部材から形成される表示板支持部材の表示板装填部に表示板を装填することにより、表示板装填部形成部材同士を結合(連結)することが可能で、表示板装填部から表示板を抜去することにより分解が可能となる。
勿論、表示板装填部を形成する表示板装填部形成部材の一方が表示板挿入用口を有し、もう一方が表示板挿入用口を有していない場合には、表示板による結合(連結)のみが可能となる。しかし、
図12に示した表示板押出用孔などを、表示板挿入用口を有していない表示板装填部形成部材の側に作製することにより、分解可能にすることも出来る。
【0203】
図18は、
図16に示した表示板装填部形成部材200Aと組み合わせることが可能な別の表示板装填部形成部材の例を示す図である。
【0204】
図18(a1)〜
図18(a4)は、表示板装填部形成部材210Bを様々な方向から見た図、
図18(b1)〜
図18(b4)は、表示板装填部形成部材200Aと表示板装填部形成部材210Bにより形成される表示板支持部材を様々な方向から見た図、
図18(c1)〜
図18(c4)は、表示板装填部形成部材220Bを様々な方向から見た図、
図18(d1)〜
図18(d4)は、表示板装填部形成部材200Aと表示板装填部形成部材220Bにより形成される表示板支持部材を様々な方向から見た図である。
【0205】
図18(a1)、
図18(a2)、
図18(a3)、
図18(a4)は順に、表示板装填部形成部材210Bの左側面図、正面図(前面図)、右側面図、右前上方から見た斜視図である。図に示す様に、表示板装填部形成部材210Bは、右外側面212B、ハート型の孔213B、孔218B、合せ面219Bを備えており、
図16(b1)〜
図16(b4)に示した表示板装填部形成部材200Bの円形孔203Bの形状をハート型の孔213Bに変更して、孔218Bを有する環状部を付加した形状となっている。なお、12個ある凸部の図示は省略している。
【0206】
図18(b1)、
図18(b2)、
図18(b3)、
図18(b4)は順に、合せ面209Aと合せ面219Bおよび表示板嵌合用凹凸部を形成する凸部の一部同士を合致させて表示板装填部形成部材200Aと表示板装填部形成部材210Bにより形成される表示板支持部材の左側面図、正面図(前面図)、右側面図、右前上方から見た斜視図である。
【0207】
図18(c1)、
図18(c2)、
図18(c3)、
図18(c4)は順に、表示板装填部形成部材220Bの左側面図、正面図(前面図)、右側面図、右前上方から見た斜視図である。図に示す様に、表示板装填部形成部材220Bは、右外側面222B、星型の孔223B、孔228B、合せ面229Bを備えており、
図18(a1)〜
図18(a4)に示した表示板装填部形成部材210Bのハート型の孔213Bの形状を星型の孔223Bに変更した形状となっている。なお、12個ある凸部の図示は省略している。
【0208】
図18(d1)、
図18(d2)、
図18(d3)、
図18(d4)は順に、合せ面209Aと合せ面229Bおよび表示板嵌合用凹凸部を形成する凸部の一部同士を合致させて表示板装填部形成部材200Aと表示板装填部形成部材220Bにより形成される表示板支持部材の左側面図、正面図(前面図)、右側面図、右前上方から見た斜視図である。
【0209】
円形孔203B、ハート型の孔213Bおよび星型の孔223Bは、円形陥凹部203Aに収納した物品を外部から見られる様にする為の窓である。勿論、これらの孔を円形・ハート型・星型以外の形状にしても構わないし、これらの孔に透明性のあるガラスやプラスチックを嵌めても構わない。また、円形陥凹部203Aの形状を円形以外にしても構わない。また、円形陥凹部203Aに、ハート型や星型などの孔を作製することにより、表示板装填部形成部材200Aの左外側面201Aの側から、円形陥凹部203Aに収納した物品を見られる様にしても構わない。
【0210】
孔218Bや孔228Bは、表示板装填物と他の部材の連結を容易にする為の孔である。これにより、本発明の表示板装填物は、例えば、孔に環状のリングを取り付け、リングの中に鎖や紐などを通すことにより、ペンダントとして使用することが可能となる。
【0211】
また、孔218Bや孔228Bの孔の貫通方向は合せ面および右外側面に対して垂直であるが、孔の貫通方向を、付加した環状部以外とは交差しない様にして90度変えることにより、本発明の表示板装填物は、直接、鎖や紐などを通してペンダントとして使用することが可能となる。
【0212】
また、本発明の表示板装填物は、孔218Bや孔228Bなどの連結のための孔を利用して、ピアスなどに連結し、耳飾りとして使用することも可能である。
【0213】
また、本発明の表示板装填物は、孔218Bや孔228Bなどの連結のための孔の位置を工夫することにより、安全ピンなどと連結して、ブローチやバッジ、名札等として使用することが可能となる。
【0214】
この様に、本発明の表示板装填物は、他の部材との連結を容易とする孔などの構造を付加することにより、様々な用途に使用可能となる。
【0215】
また、表示板の着脱に関する以外の構造として、本発明の表示板支持部材を形成する表示板装填部形成部材同士は、一部を蝶番で連結されていても構わない。表示板装填部形成部材同士が蝶番でつながることで、表示板装填部から全ての表示板を抜去した場合でも、表示板装填部形成部材同士が離れ離れにならず、紛失しにくくなり、蝶番の回転軸を軸にして表示板装填部形成部材同士を合わせるだけで、互いの備える凸部同士が正確に合わさるので、簡単に表示板の装填が行える様になる。
【0216】
図19は、平板状ではなく球状の表示板支持部材の例を示す図である。
【0217】
図19(a)、
図19(b)、
図19(c)、
図19(d)、
図19(e)、
図19(f)は順に、表示板支持部材230の平面図(上面図)、左側面図、正面図(前面図)、右側面図、底面図(下面図)、右前上方から見た斜視図である。また、
図19(g)と
図19(h)は、
図19(c)に示したZ1−Z1断面を、異なる方向から見た図であり、
図19(g)は、表示板支持部材230のZ1−Z1断面を、右側面の側から見た図で、
図19(h)は、右前上方から見た図である。なお、斜線部236はZ1−Z1断面を表している。
【0218】
表示板支持部材230は
図19に示す様に、左外側面231、右外側面232、窓部側外側面234、表示板装填部235を備え、表示板装填部235は、表示板挿入用口235d、表示板表示用窓部235e、凸部235f、隆起部235gを有している。なお、窓部壁、対向壁、間壁、表示板スライド用溝などの図示は省略している。
【0219】
この様に、窓部側外側面と左外側面、窓部側外側面と右外側面が、垂直ではなくて、曲面でつながっていても良く、本発明の表示板支持部材は、平板状ではなくて、球状であっても構わない。勿論、窓部側外側面と左外側面、窓部側外側面と右外側面の関係が、斜めであっても構わない。つまり、表示板支持部材の形状は、表示板装填部を形成できる形状であれば良く、表示板の表示板装填部に対する機能は、表示板支持部材の外形状に係わらない。
【0220】
また、
図19に示す様に、本発明の表示板支持部材は、円形陥凹部を備えていなくても構わない。円形陥凹部は表示板装填物の用途に応じて作製すれば良い。
【0221】
また、
図2では、表示板スライド用溝105kの溝方向は直線状となっており、左外側面および右外側面に対して垂直となっていが、
図19に示す表示板支持部材230の表示板スライド用溝は、左外側面および右外側面に対して垂直となってはいない。この様に表示板支持部材の外形状によっては垂直とならないこともある。また、必ずしも垂直とする必要はない。
【0222】
また、表示板支持部材230を、表示板支持部材200の様に2つの表示板装填部形成部材から形成される構造としても良い。例えば、表示板支持部材230をZ1―Z1断面で切断して、2つの表示板装填部形成部材に分割すると、表示板装填部形成部材200Aと表示板装填部形成部材200B同様に、表示板を表示板装填部に装填することにより連結することが可能となり、切断面となる斜線部236に、表示板装填部形成部材200Aが備える円形陥凹部203Aの様な陥凹部を作製すると、物品の収納スペースとして利用することが可能となる。勿論、表示板支持部材230を、3つ以上の表示板装填部形成部材から形成される構造にしても良い。また、結合(連結)された表示板支持部材の表示板装填部から全ての表示板を取り出すことにより、表示板支持部材は、表示板装填部形成部材に分離することも可能となる。
【0223】
図20は、十字状の表示板支持部材の例を示す図である。
【0224】
図20(a)、
図20(b)、
図20(c)、
図20(d)、
図20(e)、
図20(f)は順に、表示板支持部材240の平面図(上面図)、左側面図、正面図(前面図)、右側面図、底面図(下面図)、右前上方から見た斜視図である。また、
図20(g)と
図20(h)は、
図20(c)に示したZ2−Z2断面を、異なる方向から見た図であり、
図20(g)は、表示板支持部材240のZ2−Z2断面を、右側面の側から見た図で、
図20(h)は、右前上方から見た図である。なお、斜線部246はZ2−Z2断面を表している。
【0225】
表示板支持部材240は
図20に示すように、表示板装填部245を備え、表示板装填部245は、表示板挿入用口245d、表示板表示用窓部245e、凸部245fを有している。なお、左外側面、右外側面、窓部側外側面、窓部壁、対向壁、間壁、隆起部、表示板スライド用溝などの図示は省略している。
【0226】
この様に、表示板支持部材は、十字状であっても構わない。つまり、表示板支持部材の形状は、表示板装填部を形成できる形状であれば良く、表示板の表示板装填部に対する機能は、表示板支持部材の外形状に係わらない。
【0227】
また、表示板支持部材240を、表示板支持部材200の様に2つの表示板装填部形成部材から形成される構造としても良い。例えば、表示板支持部材240をZ2―Z2断面で切断して、2つの表示板装填部形成部材に分割すると、表示板装填部形成部材200Aと表示板装填部形成部材200B同様に、表示板を表示板装填部に装填することにより連結することが可能となる。また、結合(連結)された表示板支持部材の表示板装填部から全ての表示板を取り出すことにより、表示板支持部材は、表示板装填部形成部材に分離することも可能となる。
【0228】
また、
図16〜
図20を参照して説明した様に、本発明の表示板支持部材を形成する表示板装填部形成部材の構造上の特徴は、表示板を表示板としての機能を損なわせず、着脱可能な連結具として機能させることが可能である。
【0229】
また、
図19および
図20に示した様に、色々な形状の物体に、本発明の表示板装填部は作製することが可能であり、
図16〜
図18に示したように、表示板装填部を2つに分割する様にして、表示板支持部材を、表示板により連結可能な表示板装填部形成部材に分割することが可能である。更に、表示板装填部形成部材の間に収納スペースを設けることにより、物品の収納が可能な表示板装填物を作製することが可能となる。
【0230】
図21は、上述の例とは異なる別の表示板支持部材250、表示板支持部材260および表示板350を示す図である。
【0231】
図21(a1)〜
図21(a3)は、表示板支持部材250を様々な方向から見た図、
図21(b1)〜
図21(b3)は、表示板支持部材260を様々な方向から見た図、
図21(c1)〜
図21(c3)は、表示板350を様々な方向から見た図である。
【0232】
図21(a1)、
図21(a2)、
図21(a3)は順に、表示板支持部材250の左側面図、正面図(前面図)、右側面図である。なお、左外側面、右外側面、窓部側外側面、表示板装填部、窓部壁、対向壁、間壁、表示板挿入用口、表示板表示用窓部、凸部、隆起部、表示板スライド用溝などの図示は省略している。
【0233】
表示板支持部材250は図に示すように、窓部壁に隆起部が存在し、スライド用溝の底の対向壁の側に凸部を有している。また、表示板支持部材250の窓部側外側面に切欠部や孔が存在していないのは、表示板表示用窓部が透明性を有しているからである。つまり、表示板表示用窓部を透明性のある材質で形成することにより、窓部側外側面に窓部として切欠部や孔を作製する必要がなくなり、窓部壁に隆起部を作製することが可能となる。
【0234】
この様に、本発明の表示板支持部材は、表示板表示用窓部が、切欠部や切欠部ではなく、透明性のある素材で形成されていてもよく、隆起部が窓部壁の側にあっても構わない。表示板装填物の使用目的や製作コストに応じて選択すれば良い。
【0235】
また、表示板嵌合用凹凸部を形成する凸部は、窓部壁に存在しても、対向壁に存在しても構わない。表示板挿入用スペースへの表示板の挿入時に表示板が沿って湾曲する為の隆起部が、表示板嵌合用凹凸部を形成する凸部が存在する壁に対向する壁に存在する場合は、凸部が表示板スライド用溝の底または底近くの位置にあれば、凸部が窓部壁または対向壁のどちらに存在しても、表示板の両側の挿入時側方部の間の部分を挿入時側方部に対して効果的に凸状または凹状に湾曲させることが可能である。
【0236】
また、表示板嵌合用凹凸部を形成する凸部が、表示板の挿入時に表示板が沿って湾曲する為の隆起部でもあり、凸部が存在する壁に対向する壁に、表示板挿入用スペースへの表示板の挿入時に表示板が沿って湾曲する為の隆起部が存在しない場合は、凸部が両側の表示板スライド用溝の間の中間または中間付近にあれば、凸部が窓部壁または対向壁のどちらに存在しても、表示板の両側の挿入時側方部の間の部分を挿入時側方部に対して効果的に凸状または凹状に湾曲させることが可能である。
【0237】
図21(b1)、
図21(b2)、
図21(b3)は順に、表示板支持部材260の左側面図、正面図(前面図)、右側面図である。表示板支持部材260は、表示板支持部材100とは異なり、表示板スライド用溝の底よりも表示板表示用窓部の側に少しずれた位置に突起状の凸部265fを有しており、それ以外は表示板支持部材100と同じ形状をしている。なお、左外側面、右外側面、窓部側外側面、表示板装填部、窓部壁、対向壁、間壁、表示板挿入用口、表示板表示用窓部、隆起部、表示板スライド用溝などの図示は省略している。
【0238】
図21(c1)、
図21(c2)、
図21(c3)は順に、表示板支持部材260に装填が可能となる表示板350の平面図(上面図)、底面図(下面図)、右前上方から見た斜視図である。表示板350は図に示す様に、表示板支持部材260の凸部265fと嵌合する為の孔359を挿入時側方部355の付近に有している。しかし、凸部265fの高さを調節することにより、孔359を穴にすることも可能である。
【0239】
なお、
図21(c1)に示した表示板350の上面には、「0」が記されているが、実際の使用に際しては、どの様な表記がなされていても構わない。使用に際し、必要な内容を表記することが可能である。
【0240】
以上、本発明に用いることが可能な表示板の例を、図を用いて説明して来たが、表示板支持部材130に対して使用可能な表示板320と表示板330以外の表示板においては、表示板の裏面を表示面と入れ替えて、裏面を表示面として用いることが容易である。裏面を表示面として用いることが容易となる為には、表示板支持部材の表示板嵌合用凹凸部を形成する凸部の位置と、表示板の表示板支持部材用嵌合部の位置が重要であり、それらについて以下に記載する。
【0241】
表示板の裏面を、表示面に遜色なく表示の為の面として使用することが可能なのは、表示板支持部材用嵌合部が、表示板の両側の挿入時側方部に存在し、裏面の両側の挿入時側方部付近以外には、表示板支持部材用嵌合部がない場合である。この場合、表示の妨げとなる位置に孔、穴および突出部などの表示板支持部材用嵌合部が存在しなくて済む。
【0242】
具体的な例として、表示板支持部材100と表示板300を用いて説明すると、表示板支持部材100の場合、表示板挿入用スペースの両端、つまり、両側の表示板スライド用溝105kの底の窓部壁105aの側に凸部105fは存在するので、表示板支持部材100に用いる表示板300の場合、凸部105fと嵌合する為の表示板支持部材用嵌合部は、表示板300の両側の挿入時側方部305に位置することになる、その為、表示板300の両側の挿入時側方部305の間の中間または中間付近に、表示板支持部材用嵌合部を形成する為の孔、穴もしくは突出部を作製する必要がない。その結果、裏面302に数字や文字や記号などを付けることにより、表示板300の表示面301と裏面302を入れ替えて、裏面302を表示面301として用いることが可能となる。
【0243】
一方、表示板支持部材130の場合、表示板嵌合用凹凸部を形成する凸部135fは、対向壁135bの側に存在し、表示板挿入用スペースの両側の間壁135cの間の中間に位置している。その為、表示板支持部材130に対する表示板320や表示板330の場合、裏面の両側の挿入時側方部の間の中間または中間付近に、表示板支持部材用嵌合部を形成する為の穴や溝などの凹部が存在し、裏面と表示面を入れ替えて、裏面を表示面として用いようとしても、穴や溝などの凹部により美観が失われ、有効な表示面積が減少して記載情報に制限が加わってしまう。また、裏面を表示面として用いようとした場合、表示面を裏面とする為に、元々の表示面自体にも、表示板支持部材用嵌合部を形成する為の穴や溝などの凹部を作製しておかなければならないので、元々の表示面自体も美観が失われ、有効な表示面積が減少することになってしまう。
【0244】
また、表示板嵌合用凹凸部を形成する凸部が、両側の表示板スライド用溝の底または底近くの対向する位置に存在し、凸部の存在する壁に対向する壁が有する隆起部が緩やかで、一様な曲率の曲面となっている場合、表示板を全体的に一様に湾曲させることが可能である。
【0245】
具体的な例として、表示板支持部材100と表示板300を用いて説明すると、表示板支持部材100の表示板挿入用スペースへ表示板300を挿入する時、表示板挿入用スペースの両側の表示板スライド用溝105kの底の対向する位置にある窓部壁105aの側の凸部105fで、表示板300の両側の挿入時側方部305の外側を対向壁105bの側に押し下げることになる。つまり、対向壁105bの隆起部105gを支えとして、表示板300を両側の挿入時側方部305の外側の2点で対向壁105bの側に押し下げることにより、表示板300を全体的に湾曲させることが可能となる。また、
図1および
図2に示すように、表示板支持部材100の備える表示板装填部105の有する対向壁105bの隆起部105gは、一定の曲率で緩やかに湾曲する曲面となっている。その為、窓部壁105aの凸部105fにより、両側の挿入時側方部305の外側を対向壁105bの側に押し下げられ、表示板300は隆起部105gに沿って一様に湾曲することが可能となる。
【0246】
この様に、表示板を一様に湾曲させることのメリットは、湾曲しにくいプラスチック素材や金属素材であっても表示板の材料として用いることが可能となる点である。また、表示板を一様に湾曲させることにより、折れ曲がりや、歪んだ所が白くなる白化現象が、より生じにくくなる。
【0247】
つまり、ある程度の変形復元能を有する表示板の場合は、隆起部が緩やかに湾曲する曲面でなくても構わないが、表示板の材質によっては、隆起部を緩やかに湾曲する曲面にして、表示板を隆起部に沿って一様に湾曲させることにより、表示板に折れ曲がりや白化現象などの損傷が生じることを防ぐことが可能となる。
【0248】
また、対向壁あるいは窓部壁に存在する隆起部を緩やかな曲面とした場合、表示板の表示板挿入用スペースへの挿入時、表示板が、隆起部と広い面積で接触することになり、挿入時側方部の間の中間または中間付近が、隆起部により局所的に強く擦過されずに済み、挿入時側方部の間の中間または中間付近に強い擦過傷が発生することを防ぐことが出来る。その結果、裏面に数字や文字や記号などを付けることにより、表示板の表示面と裏面を入れ替えて、裏面を表示面として用いることが可能となる。
【0249】
また、表示板支持部材240は4つの表示板装填部を有し、その他の表示板支持部材は6つの表示板装填部を有していたが、表示板支持部材が有する表示板装填部の数に制限はない。1つであっても、2つであっても構わないし、5つであっても、8つであっても構わない。使用に適した数だけ表示板装填部を表示板支持部材に作製すれば良い。なお、表示板非表示装填部に関しても同様に、使用に適した数だけ、表示板支持部材に作製すれば良い。
【0250】
また、表示板嵌合用凹凸部を形成する凸部、切欠部、孔、穴や陥凹部などの数が、1つの同じ表示板支持部材が有する各表示板装填部によって異なっても構わない。表示板と表示板支持部材の嵌合が可能であれば、各表示板装填部が有する凸部、切欠部、孔、穴や陥凹部などの数に制限はない。つまり、表示板嵌合用凹凸部が形成されさえすれば良い。なお、1つの同じ表示板支持部材が有する各表示板非表示装填部に関しても同様に、使用に適した数だけ、表示板嵌合用凹凸部を形成する凸部、穴や陥凹部などがあれば良い。
【0251】
また、表示板支持部材140の場合、表示板を装填後に、取り出す必要がなければ、表示板押出用孔を作製する必要はない。
【0252】
また、表示板支持部材100、表示板支持部材110、表示板支持部材120、表示板支持部材130、表示板支持部材150および表示板支持部材190の各表示板装填部はそれぞれ、A−A断面、F−F断面、H−H断面、J−J断面、P−P断面、W−W断面により対称形状であるとしたが、各表示板装填部は対称形状でなくても構わない。各表示板支持部材が有する表示板装填部が各断面により対称形状でない場合には、表示板挿入用口の幅や表示板装填部の奥行きに合わせて、表示板の両側の挿入時側方部の間の長さと、挿入時前方部と挿入時後方部の間の長さを決定し、表示板装填部が有する表示板嵌合用凹凸部の位置や形状に応じた位置に、表示板の表示板支持部材用嵌合部を作製すれば良く、表示面と裏面の間の厚みに関しても、表示板装填部の形状に合わせて決定すれば良い。つまり、表示板も、必ずしも対称形状でなければならない訳ではない。なお、表示板非表示装填部も、対称形状でなくても構わない。また、表示板非表示装填部に対する表示板も、対称形状でなくても構わない。
【0253】
また、表示板支持部材160、表示板支持部材170、表示板支持部材180の各表示板装填部も同様の断面により対称形状となる様に描いているが、実際には対称形状でなくても構わない。
【0254】
また、表示板支持部材100、表示板支持部材110、表示板支持部材120、表示板支持部材130、表示板支持部材150、表示板支持部材160、表示板支持部材170、表示板支持部材180、表示板支持部材190などの有する各表示板装填部は、左外側面と右外側面の側に表示板挿入用口を備えていたが、表示板支持部材は、左外側面と右外側面のどちらか一方の側にだけ、表示板挿入用口を備えていても構わないし、1つの同じ表示板支持部材が有する各表示板装填部によって異なっても構わない。つまり、ある1つの表示板装填部が、表示板挿入用口を左外側面の側にだけ有していて、別の1つの表示板装填部が、表示板挿入用口を右外側面の側にだけ有していて、更に別の1つの表示板装填部が、表示板挿入用口を左外側面と右外側面の両側に有していても構わない。
【0255】
また、本発明の表示板装填物の表示板は、色々なプラスチックで形成することが可能であり、プラスチックの一種であるポリプロピレンで表示板を作製した場合には、強く歪ませると、白化現象が生じる可能性が高まるが、
図4(b2)、
図4(c2)、
図4(d2)および
図5(b)に示した程度の歪の場合には、ほとんど白化現象が生じないので、機械的強度、耐熱性に優れているポリプロピレンで表示板を形成することも可能である。
【0256】
また、変形復元能を有する表示板を、金属で作製することも容易である。例えば、銅板を用いて、表示板を作製することが可能であり、硬度の高いステンレスなどであっても、厚さを薄くすることで、表示板として、利用可能な程度の変形能と復元能を得ることが可能である。
【0257】
以上のように、本発明の表示板と表示板支持部材から成る表示板装填物においては、変形復元能に乏しい小さな表示板でも、表示板支持部材に対して着脱が可能な為、表示板装填物自体あるいは表示板のみを小型化することが出来る。また、表示板支持部材を表示板装填部形成部材に分割して、表示板を着脱可能な連結具として用いることが可能であり、表示板装填部形成部材の間に収納スペースを設けることにより、物品の収納および取り出しを可能にすることが出来る。
前記表示板嵌合用凹凸部の凸部は、前記窓部壁が前記隆起部を備えている場合には、前記表示板挿入用スペースの両側の前記表示板スライド用溝の底または底近くの前記対向壁の側の対向する位置にそれぞれ存在し、前記対向壁が前記隆起部を備えている場合には、前記表示板挿入用スペースの両側の前記表示板スライド用溝の底または底近くの前記窓部壁の側の対向する位置にそれぞれ存在する
ことを特徴とする請求項1記載の表示板装填物。
前記表示板嵌合用凹凸部の前記凸部は、更に、前記表示板挿入用口と前記表示板押出用孔の間の中間もしくは中間付近に位置するか、または前記表示板挿入用口と前記表示板押出用溝の間の中間もしくは中間付近に位置し、
前記表示板支持部材は、複数の表示板装填部形成部材から形成され、
前記複数の表示板装填部形成部材の中の2つの表示板装填部形成部材は、それぞれ、互いに合わせる為の合せ面を備え、
前記2つの表示板装填部形成部材の一方は、前記表示板挿入用口と、前記表示板嵌合用凹凸部が有する前記凸部の一部を有し、
前記2つの表示板装填部形成部材の他方は、前記表示板押出用孔または前記表示板押出用溝と、前記表示板嵌合用凹凸部が有する前記凸部の残りの一部を有し、
前記表示板装填部は、前記2つの表示板装填部形成部材がそれぞれ備える前記合せ面で互いに合わされることにより形成され、
前記表示板の前記表示板支持部材用嵌合部が有する前記切欠部、前記孔または前記凹部は、前記挿入時前方部と前記挿入時後方部の間の中間もしくは中間付近であり、両側の前記挿入時側方部またはその近傍となる位置にそれぞれ存在し、
前記2つの表示板装填部形成部材により形成される前記表示板装填部に、前記表示板を挿入して装填することにより、前記表示板支持部材用嵌合部が有する前記切欠部、前記孔または前記凹部に、前記表示板嵌合用凹凸部の前記凸部が嵌合し、前記表示板が、前記2つの表示板装填部形成部材を連結する部材となる
ことを特徴とする請求項3記載の表示板装填物。
前記窓部壁または前記対向壁のどちらか一方が備える、両側の前記表示板スライド用溝の間の中間または中間付近の位置に隆起する前記隆起部が、前記表示板嵌合用凹凸部の凸部でもある
ことを特徴とする請求項1記載の表示板装填物。
前記隆起部でもある前記表示板嵌合用凹凸部の前記凸部は、更に、前記表示板挿入用口と前記表示板押出用孔の間の中間もしくは中間付近に位置するか、または前記表示板挿入用口と前記表示板押出用溝の間の中間もしくは中間付近に位置し、
前記表示板支持部材は、複数の表示板装填部形成部材から形成され、
前記複数の表示板装填部形成部材の中の2つの表示板装填部形成部材は、それぞれ、互いに合わせる為の合せ面を備え、
前記2つの表示板装填部形成部材の一方は、前記表示板挿入用口と、前記表示板嵌合用凹凸部が有する前記凸部の一部を有し、
前記2つの表示板装填部形成部材の他方は、前記表示板押出用孔または前記表示板押出用溝と、前記表示板嵌合用凹凸部が有する前記凸部の残りの一部を有し、
前記表示板装填部は、前記2つの表示板装填部形成部材がそれぞれ備える前記合せ面で互いに合わされることにより形成され、
前記表示板の前記表示板支持部材用嵌合部が有する前記孔または前記凹部は、前記挿入時前方部と前記挿入時後方部の間の中間もしくは中間付近であり、両側の前記挿入時側方部の間の中間もしくは中間付近となる位置に存在し、
前記2つの表示板装填部形成部材により形成される前記表示板装填部に、前記表示板を挿入して装填することにより、前記表示板支持部材用嵌合部が有する前記孔または前記凹部に、前記表示板嵌合用凹凸部の前記凸部が嵌合し、前記表示板が、前記2つの表示板装填部形成部材を連結する部材となる
ことを特徴とする請求項7記載の表示板装填物。