【解決手段】ポイント付与POSプログラムは、検索する者の情報を受け付ける検索者受付部と、検索する者の情報が入力された後に、検索画面を表示し、検索の入力がなされると、商品データベースから検索条件に該当する商品を抽出する検索部と、商品の詳細情報を検索結果と共に表示する結果表示部と、検索結果を表示した後、検索条件に基づいた会員と非会員とで異なる比率のポイントを発生させて印刷手段又は電子メール送信手段により検索した者に提示するポイント発生部と、検索条件と検索した者の情報を少なくとも商品データベースにおける商品情報に蓄積する検索情報蓄積部と、を備えている。
商品検索を行うことでポイントを付与するポイント付与POSプログラムであって、商品情報を蓄積した商品データベースと、会員である顧客情報を蓄積した会員データベースとを格納したPOSサーバにネットワーク接続し、入力手段によって入力された検索する者の情報を受け付ける検索者受付部と、この検索者受付部で検索する者の情報が入力された後に、表示手段によって検索画面を表示し、前記入力手段により前記商品データベースに対する検索の入力がなされると、この検索の入力を受け付けて該商品データベースから検索条件に該当する商品を抽出する検索部と、前記検索部で抽出された商品の詳細情報を前記商品データベースから抽出して前記検索部の検索結果と共に前記表示手段により表示する結果表示部と、この結果表示部により検索結果を表示した後、前記検索部で受け付けた検索条件に基づいた会員と非会員とで異なる比率のポイントを発生させて印刷手段又は電子メール送信手段により検索した者に提示するポイント発生部と、検索条件と検索した者の情報を少なくとも商品データベースにおける商品情報に蓄積する検索情報蓄積部と、を備えたことを特徴とするポイント付与POSプログラム。
商品検索を行うことでポイントを付与するポイント付与POS装置であって、請求項1記載のプログラムを格納したプログラム格納部と、このプログラム格納部におけるプログラム及び入力された情報を処理する処理部と、この処理部で処理された情報を表示する表示部と、処理部に対して情報の入力を行う入力部と、POSサーバに接続するための接続部と、表示部で表示された内容を印刷する印刷部とを備えたことを特徴とするポイント付与POS装置。
【背景技術】
【0002】
POS(Point Of Sale:販売時点情報)システムは、商品名・価格・数量・日時といった商品販売情報や購入者の年齢層・性別といった顧客情報を販売時点でデータ収集し、これらに基づいて商品と顧客の各々あるいは関連付けた把握と管理ができるので店舗や商品取引の場で普及している。
【0003】
POSシステムは、主に該POSシステムに付随するPOS端末(POSレジスタとも称す)から上記のとおり販売時に様々な情報を入手することができるが、昨今では、例えば特許文献1,2に示すように購買者に対して適切な情報を提供することも行われるようになってきている。
【0004】
特許文献1,2には、トレーサビリティシステムの管理コストや管理負担を増大させずに、商品の履歴情報とともに商品に関連する関連商品の広告情報を提供することを目的として、下記の構成とされている。
【0005】
特許文献1は、商品情報管理サーバが、履歴情報取得依頼に応じて、トレーサビリティコードを用いて商品の履歴情報を検索し、その商品に関連する関連商品の広告情報を検索処理サーバに検索させ、検索された広告情報を表示する表示領域を含む履歴情報提供画面を生成して提供し、商品の履歴情報の閲覧履歴を示す商品閲覧履歴情報を蓄積する。そして、店舗内に設置されたPOSレジスタによって取得された消費者IDと、購入する商品に付与されているトレーサビリティコードとを含む消費者購入情報に含まれている消費者IDとトレーサビリティコードとを含む商品検索履歴情報が蓄積されていると判定したときにポイントを付与するようにしている。
【0006】
また、特許文献2は、商品情報管理サーバが、店舗内に設置されたPOSレジスタによって取得された消費者IDと履歴情報検索コードとを含む商品販売情報を管理サーバDBに蓄積し、消費者IDと履歴情報検索コードとを提示した店舗端末からの履歴情報の取得依頼に応じて、商品の履歴情報を検索し、特定商品に関連する関連商品の広告情報を検索処理サーバに検索させ、その広告情報や履歴情報が表示された履歴情報提供画面を生成して提供し、特定商品を特定消費者が購入済みであると判定したことを条件にポイントを付与するようにしている。
【0007】
ポイントは、購買意欲を高める要因となり、販売促進に寄与するが、無意味にポイントを付与して該ポイントに金銭的価値を有する場合、売り上げとしては(実質的に値引きをしていることになるので)さほどのメリットがないという一面がある。
【0008】
この点で、特許文献1は購入する商品に付与されているトレーサビリティコードを含む消費者購入情報に含まれている消費者IDとトレーサビリティコードとを含む商品検索履歴情報が蓄積されていると判定したときに、特許文献2は特定商品を特定消費者が購入済みであると判定したときに、それぞれポイントを付与するといったように、ポイントを付与する代わりに関連広告を出す程度のメリットしかなかった。
【0009】
つまり、特許文献1,2は、「特定の」商品や客の購入や検索の動向を蓄積した履歴から調べることはできるが、会員及び非会員を問わず広範な商品についての動向を調べること(データマイニング)ができず、また、新規顧客(会員)を獲得することができないといった問題がある。さらには、特許文献1,2は、基本的に関連広告を表示することを嫌う会員に対しては迷惑となる場合もある。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(実施例1)
本発明は
図1〜
図8に示す形態により実施される。本発明のポイント付与POS装置1(以下、POS装置1と記す)は、店内の出入口の複数箇所に配置される。また、POS装置1は、オンラインで精算用のPOSレジスタ(不図示)と接続されると共に、ホスト用のPOSサーバ2に接続されている。ちなみに、精算機能を有したPOSレジスタと比較した場合のPOS装置1は、検索と検索に基づく値引きに利用可能なポイントの発生と、検索の結果や検索をした者の情報を主に商品データベースにフィードバックすることに特化したものである。
【0018】
POS装置1は、商品情報を蓄積した商品データベース2Aと、会員である顧客情報を蓄積した会員データベース2Bと、後述する検索の条件や検索結果を蓄積した検索データベース2Cと、を有したPOSサーバ2に後述の接続部6を介してネットワーク接続されている。また、POS装置1は、入力と表示とを行うことのできる入力手段と表示手段とを兼ねた入力・表示部3(いわゆるタッチパネル)を備えている。
【0019】
さらに、POS装置1は、入力・表示部3において受け付けた入力及び該入力・表示部3において表示させるべきデータを処理する処理部4と、該POS装置1を動作させるプログラムを有したプログラム格納部5と、POSサーバ2にネットワーク接続するための接続部6と、を備えている。
【0020】
本発明のPOS装置1は、プログラム格納部5に、検索する者の情報の入力を受け付ける検索者受付部5Aと、商品データベース2Aに対する検索を受け付けて該商品データベース2Aの情報を抽出する検索部5Bと、検索部5Bで抽出された商品について商品データベース2Aから商品情報を表示する結果表示部5Cと、検索部5Bで受け付けた検索条件に基づいた会員と非会員とで異なる比率のポイントを発生させるポイント発生部5Dと、検索条件と検索した者の情報を商品データベース2Aにおける商品情報に付加して蓄積すると共に、本例では、検索した者が会員であれば会員データベース2Bにおける会員情報に検索条件や検索結果と付与ポイント情報を付加して、及び、検索データベース2Cに検索条件や検索結果を付加して蓄積する、検索情報蓄積部5Eと、で構成されるプログラムを格納している。
【0021】
また、本発明のPOS装置1は、上記のとおりプログラム格納部7に格納されたプログラムが実行して処理部6と協働することで、検索者受付部5A、検索部5B、結果表示部5C、ポイント発生部5D、検索情報蓄積部5Eが具現化している。
【0022】
さらに、本発明のPOS装置1は、プログラム格納部5には基本的に上記構成のプログラムしか格納しておらず、商品データベース2A及び会員データベース2B並びに検索データベース2CをPOSサーバ2に格納し、プログラム格納部5に格納されたプログラムが起動して、接続部8を介してPOSサーバ2との接続、入力・表示部5によるデータの入力・表示出力、を可能としている。
【0023】
なお、
図1に示す本発明のPOS装置1は、店内に設置されることを想定しているため、ポイント発生部5Dによって発生したポイントの情報は、商品情報と商品陳列位置情報と共に、印刷部7により印刷される構成となっている。
【0024】
上記構成の本発明のPOS装置1は、次のように動作する。以下、
図1に示したPOS装置1を店内に複数設置した状況を例にして説明する。なお、以下の説明中、「ボタンが表示され」と「ボタンを押す」は、いずれも入力・表示部3により、ボタン化した入力用(操作用)の記述や図柄が表示されること、ボタン化された表示を押すこと、を各々意味する。
【0025】
また、POS装置1は、高齢者やキーボードの操作に不慣れな者でも操作が可能なように配慮され、例えば入力に関しては、少ない選択肢のボタンを押すだけで操作ができるようになっている。この点も順次説明する。
【0026】
POS装置1は、
図3のフローチャートに示すように、初期画面として商品を検索をするか否かの「はい」と「いいえ」のボタンが表示され(手順1、以下#1と示す)、ここで「はい」の表示を押すと(#1でYes)、「会員」「非会員」のボタンが表示される(#2)。なお、#1では「はい」が押されるまで(#1でNo)、待機状態となっている。
【0027】
「会員」「非会員」のボタンが表示され(#2)、「会員」ボタンを押すと(#2でYes)、入力・表示部3には「あ」〜「ん」の文字と「0」〜「9」の数字が表示され、会員ではあるが会員カードを忘れた場合は、氏名と生年月日を表示されたボタンを押して入力し、会員カードを持っている場合は、入力・表示部3の表示とは別の部位に設けた読取部8に会員カードを置き、該読取部8が該会員カードの情報を読み取る(#3)。
【0028】
処理部4は、#3で入力又は読み取った会員を、接続部6を介してPOSサーバ2の会員データベース2Bに問い合わせ、照合一致した場合は(#5でYes)、検索画面を表示し(#6)、照合不一致の場合は(#5でNo)、#2に戻る。
【0029】
一方、#2で非会員の場合、つまり「非会員」のボタンを押した場合(#2でNo)、「会員になると検索による値引きに使えるポイントが高くなります。非会員でも値引きに使えるポイントが発行されます。」といったような内容の説明文の表示の下に「会員になる」「ならない」のボタンが表示される(#6)。
【0030】
そして、#6で「会員になる」のボタンを押すと(#6でYes)、上記の入力・表示部3には「あ」〜「ん」の文字と「0」〜「9」の数字のほか「−」ハイフンなど簡単な記号が表示されると共に、読取部8が作動する。例えば免許証などの身分証明書を持っている場合は読取部8に置くことで住所と氏名と生年月日を画像認識処理によって読み取って会員として登録し、例えば身分証明書を持っていない場合は文字、数字、記号ボタンを押して氏名と生年月日及び住所を入力されると会員として登録する(#7)。
【0031】
また、#6で「ならない」のボタンを押すと(#6でNo)、「男性」「女性」「10代」〜「90代」といった性別と世代のボタンが表示され、該当するボタンを押して入力させ(#8)、#2、#6において、会員、非会員の処理が行われた後に検索画面が表示される(#9)。以上の処理は、プログラム上では、検索者受付部5Aが、処理部4を介して、入力・表示部3、接続部6、読取部8を作動させて行う。
【0032】
このように、本発明は、検索を開始する前に会員であれば検索の後に付与されるポイントが非会員と較べて高いことを提示することで、このタイミングで非会員の者を会員とすることができ、新規顧客(会員)の取り込み機会となる。
【0033】
ここで、非会員の者は、読取部8で読み取り可能な身分証明書があれば、即時に会員となって会員として検索が行えるので、また、身分証明書がなくても、文字、数字、記号のボタンを押して氏名、住所、生年月日を入力すれば会員として検索が行えるので、この簡便性から新規顧客(会員)の取り込み率が向上する。
【0034】
一方、非会員で会員にならない者であっても、検索を行うことができると共に、検索に伴った値引きに使えるポイントが付与されるので、非会員(のまま)であっても十分に検索を行うメリットがある。
【0035】
#9で、入力・表示部3に表示された検索画面は、次の順に表示される。例えば、その店で扱う商品の大カテゴリが表示される。大カテゴリのうちの1つを選択すると、次にその選択した大カテゴリ中の中カテゴリが表示される。中カテゴリのうちの1つを選択すると、次にその選択した中カテゴリの中の小カテゴリが表示される。この画面遷移は各々、カテゴリのボタンを順次押すことで行われる。
【0036】
例えば、(調剤薬局ではない)市販薬局に本発明のPOS装置1を設置した場合、例えば「薬」「化粧品」「洗剤」…などといった大カテゴリから「薬」を選んだとすると、続いて「風邪総合」「目」「口」「耳」…などといった中カテゴリを表示し、この中カテゴリから「風邪総合」を選んだとすると、「総合」「せき」「頭痛」「悪寒」…などといった小カテゴリを表示する。なお、このカテゴリの絞り込みは本例のように3段階に限らず、可能な限り詳細に絞り込めるよう多段階とすればよい。
【0037】
つまり、本発明のPOS装置1、本発明のプログラムは、最初から迷うことなく例えば商品名を特定している者が利用することは前提としておらず、例えば同じ小カテゴリにある商品群のうちから真に自分の購入条件に見合った商品を見付けられないような場合に利用することを前提としている。
【0038】
#9では、購入を考えている実商品の属する最下位の小カテゴリまで表示させる際に処理部4はPOSサーバ2の商品データベース2Aに問い合わせて順に表示する。なお、POSサーバ2にカテゴリが絞り込まれる度に逐一問い合わせると時間がかかるので、大カテゴリあるいは中カテゴリに絞り込んだ時点で、POSサーバ2の商品データベース2Aの商品データを一時的にPOS装置1のプログラム格納部5にバッファしておけば、カテゴリの絞り込み以降の処理がPOS装置1内で行える。本例では、逐一、POSサーバ2に問い合わせることとして説明を続ける。
【0039】
#9の後、処理部4は、同一(最小)カテゴリに属する商品一覧を一旦表示すると共に、入力・表示部3に商品データベース2Aにおける商品データを参照して例えば「価格」「特徴」「大きさ」「購入率」などの商品自体の共通した項目に関するボタンを表示させ、このボタンを押すことで、検索条件が入力され(#10)、これらのボタンの1つを押す度に(#11でNo)、商品が例えば価格順に並び替えられる。#9〜#11までの処理は、プログラム上では、検索部5Bが、処理部4を介して、入力・表示部3、接続部6、を作動させて行う。
【0040】
#10、#11を経る度に(#11でYes)、表示されている商品群の表示自体がボタン化されて表示されると共に「検索」ボタンが表示される。ボタン化された商品群のうち1つあるいは複数の商品の表示部分(ボタン)を押した後、「検索」ボタンを押すことで、選択された商品について、プログラム上では、結果表示部5Cが、処理部4を介して、接続部6でネットワーク接続されたPOSサーバ2の商品データベース2Aから商品の詳細情報を抽出して、入力・表示部3により各々の商品詳細を表示させる(#12)。
【0041】
#12で、入力・表示部3により商品詳細が表示された後、さらに、この表示中に比較項目のボタンが表示される。比較項目のボタンとは例えば商品詳細データ中に共通して有する例えば「価格」「購入率」「(商品の)特徴」といったボタンである。このボタンを押すことで、今、候補として表示されている商品群の比較のためのさらなる並び替えが可能となる(#13)。
【0042】
#13の後、入力・表示部3は、画面に「検索終了」と「やり直し」のボタンを表示させ(#14)、「検索終了」ボタンを押すと(#14でYes)、処理は#15に進む。一方、#14で「やり直し」のボタンを押すと(#14でNo)、続いて「戻る」「クリア」のボタンが表示され(#15)、「戻る」ボタンを押すと処理は#10に戻り、「クリア」ボタンを押すと(#15でNo)、今までの検索をクリアして(#16)処理は#9に戻る。
【0043】
「検索終了」ボタンを押すと(#14)、処理部4は、今回の検索が会員によるものであるか非会員によるものであるのかを#5までの処理に基づいて判断し(#17)、会員による検索である場合には(#17でYes)、プログラム上では、ポイント発生部5Dが会員向けのポイント、例えば「10」ポイントを発生させ(#18)、非会員による検索である場合には(#17でNo)、同じくポイント発生部5Dが非会員向けのポイント、例えば「1」ポイントを発生させる(#19)。
【0044】
会員の場合、処理部4は、検索の履歴、検索の結果、付与されたポイント、商品情報の各情報を、プログラム上では、検索情報蓄積部5Eにより会員データベース2Bにおける当該会員の情報に付加して蓄積する(#20)。一方、非会員の場合、及び#20の後に、処理部4は、検索の履歴、検索の結果、検索をした者、の情報を、プログラム上では、検索情報蓄積部5Eにより商品データベース2Aにおける#14で「検索終了」ボタンを押した時点で候補とされた商品の情報に付加して蓄積する(#21)。
【0045】
さらに、処理部4は、検索の履歴、検索の結果について、プログラム上では、検索情報蓄積部5Eにより検索データベース2Cに蓄積する(#22)。なお、#20で会員情報に検索の履歴、検索の結果を蓄積することで、当該会員の購入の履歴だけでなく、購入に辿り着くに至った思考プロセスを後にデータマイニングする際に役立つ。
【0046】
また、#21で商品情報に検索の履歴、検索の結果を蓄積することで、当該商品が、どういう者が、どういう条件で、選択したのかを後にデータマイニングする際に役立つ。さらに、#22で検索の履歴、検索の結果を検索データベース2Cに蓄積することで、カテゴリ分けボタン化する条件の効率を見直す際に役立つ。
【0047】
#22までの処理が行われた後、入力・表示部3には、最終(候補)の商品情報と、そのカテゴリが陳列された店内の位置情報、値引きの金券として使用可能なポイント(数字)と、「印刷」ボタンが、表示される(#23)。この後、「印刷」ボタンを押すと、前記ポイントはPOSレジスタの例えばバーコードスキャナで読み取り可能なバーコード化されて、#23の表示の全てが印刷される(#24)。なお、「印刷」ボタンを押さずに、一定時間経過すると、画面をクリアして初期画面に戻る。
【0048】
この印刷物は、店内においては購入予定の商品の比較表として利用できると共に、陳列された位置へ迅速に到達できる地図として利用でき、さらに、検索対象商品の購入の際に値引き用の金券として利用できる。なお、印刷されたバーコードには例えば通番のような情報が表記され、一度、値引き用金券としてPOSレジスタで読み取って使用した後は、再利用ができないように管理されるようになっている。なお、検索によって付与されたポイントによる値引きは、当日、一度限り、有効とする。
【0049】
購入によるポイントは、検索による上記ポイントとは別に、POSレジスタで会員の場合に付与され、この購入履歴などは該POSレジスタからPOSサーバ2の会員データベース2Cの会員情報に蓄積される。
【0050】
(実施例2)
実施例1は、本発明のプログラムが格納された本発明のPOS装置1を示したが、本発明のプログラムは次のように、例えば携帯電話のようないわゆる携帯端末機器にインストールされることでも実施可能である。
【0051】
実施例2の前提となる使用状況は、例えば店へ行く前に、その店の品揃え(商品の扱いの有無)、商品比較、店内の位置を、調べて、かつ値引きとして利用できるポイントを入手したうえで、店へ行って購入するような場合を想定し、本例では携帯端末機器として昨今のいわゆるスマートフォンに本発明のプログラムがインストールされて使用することを前提としている。
【0052】
図3、
図4のフローチャートでは、#2の会員、非会員、及び非会員であって会員になるまでの手順(#1〜#5)は、スマートフォンにおけるキーから入力、つまり会員であれば会員番号を、非会員から会員になる場合は氏名、住所、生年月日を、非会員のままで処理を続行する場合は、#8の性別、世代を、各々入力する。
【0053】
スマートフォンにおける上記各入力はプログラム上では検索者受付部5Aにより処理されて、該スマートフォンの通信機能を介してPOSサーバ2に送られて、会員の場合は照合、非会員から会員になる場合は登録、非会員のままで処理を続行する場合は性別、世代の登録を、各々行ったうえで、#8へ進む。
【0054】
その後、#9〜#23までを実施例1のPOS装置1の処理と同様にスマートフォンによって行う。なお、POS端末1とスマートフォンにおける表示は若干異なるが、手順そのものは同じである。
【0055】
#23で最終表示をスマートフォン上に表示させた後、実施例2では、実施例1で#24において印刷される内容が電子メールで送られる点が異なる。すなわち、実施例2では、印刷に代わり、電子メールの本文中に、最終(候補)の商品情報と、そのカテゴリが陳列された店内の位置情報、値引きの金券として使用可能なポイント(数字)とが記載され、該電子メールにPOSレジスタの例えばバーコードスキャナで読み取り可能なバーコード化の画像ファイルが添付される。
【0056】
利用者は、スマートフォンを持参して、店へ行き、商品を選び、該スマートフォンで受信した電子メールに添付された画像ファイルを表示させ、表示させたバーコード画像をPOSレジスタのスキャナで読み取って精算すると、ポイント分の値引きを受けることができる。
【0057】
実施例2のようにすれば、来店機会も増えると共に、実施例1同様に非会員を会員として取り込む機会も増える。また、本発明では、客の購買意欲を向上させることができると共に、店にとっては、会員だけでなく非会員の、つまり客全般の商品選択に至る思考プロセスを、ポイントを付与する代わりに取得することができるので、データマイニングをきめ細かく行うことができる。
【0058】
実施例2においては、スマートフォンと電子メールによりポイント値引きを受け付けることができる例を示したが、本プログラムはスマートフォンを利用者のパーソナルコンピュータ(以下、パソコンという)と置き換えて、パソコンに表示された画像を印刷して実施することも可能である。
【0059】
さらに、他の例としては、上記では店内における商品検索を行うことでポイントを付与するようにしていたが、これを会員登録した者に対するサービスとして、会員データベース2B内の自分の購入履歴から商品を検索、例えば「前に購入したことのある商品」等を検索により探すことでもポイントを付与するようにしてもよい。このようにすれば会員の特典ともなり、会員サービスが向上する。