【解決手段】本装置1は、吊パネルの上面に適宜なピッチで設けられるもので、そのローラー軸が垂直をなす態様で一対の左右方向ローラー8(本例では、直列に対をなす)及び一対の前後方向ローラー9が取り付けられるランナー5と、このランナー5の中央に取り付けられ、レールの案内溝に案内されるガイドブロック12がランナー5とともに回動するように取り付けられる係合軸6と、吊パネルの上面に取り付けられ、係合軸6の下方部を当該係合軸6が回動可能なように保持するフック掛け係止手段14が設けられ、且つ、吊パネルに適宜なピッチで設けられる本装置1の係合軸6が互いに離隔する方向に当該係合軸6を付勢するスライダー16が設けられたベース台7とを備える。
前記収納用レールを構成する前記第1左右方向レール及び第2左右方向レール、又は前記第1前後方向レール及び第2前後方向レールの固定端間のピッチが前記吊パネルに設けられた本パネル吊り下げ装置間のピッチに対し所定量だけ狭く形成され、前記係合軸が前記スライダーを前記付勢力に抗して前記所定量だけ押戻す態様に設定されることを特徴とする請求項1に記載のパネル吊り下げ装置。
前記左右方向レールの走行から前記前後方向レールへの走行に切り替わる時に、前記左右方向レール側に設けられたストッパープレートに、前記吊パネルに適宜なピッチで以って設けられる本パネル吊り下げ装置のうちで先行して前記切り替えがなされる方の前記ランナー側に設けられたストッパーボルトが当接するようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のパネル吊り下げ装置。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の実施の形態に係るパネル吊り下げ装置を
図1〜11を参照して説明する。
本パネル吊り下げ装置1は、
図1,2に示すような長尺の左右方向レール2及び収納用レール3に対し、吊パネル4a〜4cを走行可能にすべく当該吊パネル4a〜4cの上面に適宜なピッチで以って設けられるものである。但し、吊パネル4dは、本願のパネル吊り下げ装置は使用しておらず、適宜な回転軸(図示せず)で以ってその場で回転して収納用レール3側に収納されるものである。尚、
図1のように左右方向レール2に配列された吊パネル4a〜4cは、後述する手順によって
図2のように収納用レール3に収納される。
但し、
図1,2では、後述するように本パネル吊り下げ装置1のうちで先行して左右方向レール2の走行から収納用レール3の下記前後方向レール3bへの走行に切り替えがなされる方を装置1aとし、後行してなされる方を装置1bとして区別して描かれている。
【0011】
ところで、収納用レール3は、
図1,2に示すように、左右方向レール2の少なくとも一方端(本実施の形態では、
図1,2中の左端)側に連設される短尺の第1左右方向レール3a、左右方向レール2の一方端に当該左右方向レール2に垂直に連設される所定長さの前後方向レール3b及びこの前後方向レール3bの自由端に左右方向レール2に平行で、且つ、短尺の第1左右方向レール3aと同一長さの第2左右方向レール3cからなる吊パネル4a〜4c(吊パネル4dも含む)の収納用として設けられたものである。
尚、左右方向レール2の断面形状(
図3参照)及び収納用レール3の断面形状(
図4参照、但し、同図では収納用レール3のうち、後述の状態での前後方向レール3bが描かれている)は、ほぼ同一であり、横断面視中空の長方形状で、且つ、その下方長辺の中央に所定幅のガイド溝20が形成され、このガイド溝20を隔てたフラット面を走行路21,22としている長尺及び短尺の型材であり、例えば、
図3では後に詳述するランナー5の左右方向ローラー8が左右方向レール2の走行路21,22を転動しているところを、また、
図4では上記ランナー5の前後方向ローラー9が前後方向レール3bの走行路21,22を転動しているところを示している。尚、
図4は、正確にはかかる走行路21,22を転動し終えた瞬間を示している。
【0012】
本装置1aの構成を
図5〜8を参照して説明する。但し、
図5(A)は斜め上方から視た外観図で、
図5(B)は斜め下方から視た外観図である。また、
図6(A)は斜め下方から視た分解斜視図で、
図6(B)は斜め上方から視た分解斜視図である。尚、
図6には、ストッパーボルト10が省略してある。
本装置1aは、
図5,6に示すように、上記ランナー5、係合軸6及びベース台7から構成されている。このうちのランナー5は、高さの比較的低い正四角柱状部材をランナー本体5aとし、本実施の形態では、このランナー本体5aの下面中央に、前記レール2等を走行しているときに当該レール2等の案内溝20に案内される、当該ランナー本体5aよりは小形の略正四角柱状のガイドブロック12が当該ランナー本体5aに相似をなして固着されている。そして、これらランナー本体5a及びガイドブロック12の中央に後述する係合軸6が螺着される(取り付けられる)ネジ穴5a1が設けられ、このネジ穴5a1を隔てて当該ランナー本体5aの左右方向側面側に一対の左右方向ローラー8が、本実施の形態では直列に対をなして回転自在に軸着される一方、左右方向ローラー8のローラー軸と垂直をなす当該ランナー本体5aの前後方向側面側に、本実施の形態では一対の、左右方向ローラー8より径大の前後方向ローラー9が回転自在に軸着されている。したがって、このようなローラー8、9においては、ローラー8が、例えば左右方向レール2の走行路21,22を転動しているときには、ローラー9がレール2のガイド溝20を通過して走行路21,22に接触しない態様が、また、ローラー9が、例えば前後方向レール3bの走行路21,22を転動しているときには、ローラー8が、走行路21,22と接触しない態様が採られている。
【0013】
また、このランナー本体5aには、上記ネジ穴5a1を隔てて両左右方向側面寄りのところに、当該ランナー本体5aを貫くねじ孔(図示せず)がそれぞれ設けられており、これらねじ孔に当該ランナー本体5aの下方からねじ込まれたストッパーボルト10が当該ランナー本体5aの上面に接地された補強部材11を貫通し、それぞれ固定されている。このとき、ストッパーボルト10は、左右方向ローラー8の左右方向レール2上の転動から前後方向ローラー9の、収納用レール3を構成する前後方向レール3b上の転動への切り替えのために、ストッパープレート19に当接させるべく補強部材11の接地高さより所定量だけ突出されている(
図9をも参照)。
かかるストッパープレート19は、
図9に示すように、上述した断面形状をなす左右方向レール2において、その天井面23に近接して当該レール2の内側面24にそれぞれ突設されたリブ24a間に架け渡される薄板状部材であって、ストッパーボルト10との当接部19aがL字状に折曲された、当該レール2の長手方向に沿って比較的長尺な薄板状部材であり、上述した転動の切り替えのために左右方向レール2の適宜位置、例えば
図10で言えばA位置に設置されるものである。
【0014】
また、係合軸6は、
図5,6に示すように、その上端面に浅皿状溝(図示せず)が凹設されるとともに、その略中央部付近にネジ溝(図示せず)が刻設され、この略中央部付近のネジ溝の、当該係合軸6の下端側の終端に六角形状のストッパー6aが固着され、且つ、当該係合軸6の最下端に扁平な円柱状のフランジ6bが固着された略中実円筒軸である。この係合軸6の上記浅皿状溝の周縁端には、比較的厚さが薄く上記ネジ穴5a1の径より径大のフランジ6cが挿入され当該周縁端が適宜にカシメられることにより固定されている。このフランジ6cは、後述するように係合軸6を、例えば
図6中の矢印方向に調整しているときに、この係合軸6の上記ネジ穴5a1からの脱落を防止すべくランナー本体5aの上面に突出して上記ネジ穴5a1上で傘を拡げた如き態様を採っている。そして、係合軸6は、当該係合軸6の略中央部付近に刻設された上記ネジ溝を上記ネジ穴5a1に螺合させ、上述のように
図6中の矢印方向に調整可能になっているが、かかる調整後止めナット13により固定される。これにより、係合軸6は、ランナー本体5a(及びガイドブロック12)、換言すれば、ランナー5とともに回動するように取り付けられる。尚、止めナット13は、係合軸6の、例えば
図6中の矢印方向の調整を、当該止めナット13の、ストッパー6aとの当接を限度に可能とするものである。
【0015】
また、ベース台7は、
図5〜7に示すように、その中央に上面が扁平な略逆U字状の高台7aが設けられ、この高台7aの、略逆U字の両端部に当該高台7aに平行に、且つ、互いに反対方向に延出する底台7bが設けられてその長手方向断面形状が逆浅皿状をなす部材であり(但し、略逆U字の両端部の一方端部30及び他方端部31はほぼ同一の傾斜をなしている。例えば
図9参照。)、底台7bの長穴を挿通する止めビス(図示せず)により吊パネルの上面に取り付けられる。この高台7aには、上記係合軸6のフランジ(下方部)6bを当該係合軸6が回動可能なように保持するフック掛け係止手段(ワンタッチ係止手段)14が載置されるとともに、このフック掛け係止手段14と作用して係合軸6が回動可能なように当該係合軸のフランジ6bを保持すべく外観略鍵穴状溝7a1が設けられている。この略鍵穴状溝7a1は、この高台7aの略中央から一方端部30近くまで設けられた、係合軸6が挿通可能な溝幅を有する直線溝部と、この直線溝に連なって底台7bの近くまで設けられた、係合軸6のフランジ6bが挿通可能な溝幅を有する末拡がり溝部とから構成されている。また、この高台7aの他方端部31寄りのところに、後述の支軸17がセットされたときに当該支軸17の中軸17cが対面する中孔7a2が設けられている。更に、この高台7aには、上記中孔7a2の近傍から上記略鍵穴状溝7a1に連なる態様で下記スライダー16の小突条16b1が緩挿される直線状の小溝7a3が設けられている。
【0016】
本実施の形態に係るフック掛け係止手段14は、略C字状の湾曲部14a1が一側端に形成された頭状部40及びこの頭状部40に繋がるあご状部41並びにこのあご状部41に形成された小孔14a2を有する薄板部材14aと、このあご状部41の、湾曲部14a1が形成された側と同じ側で当該湾曲部14a1から離隔したところに設けられた、高台7aの中孔7a2を挿通して当該薄板部材14aの小孔14a2に挿入され、当該薄板部材14aが回動可能にカシメられる、本実施の形態では後述の支軸17の小軸17dと、このあご状部41の、湾曲部14a1が形成された側とは反対側の他方側端に薄板部材14aを、例えば
図6(B)中の矢印方向に付勢するスプリング14bとで構成される。尚、符号15は、上記方向に付勢される薄板部材14aに対するストッパーである。
【0017】
このフック掛け係止手段14の動作については、
図7(A)に示すように、薄板部材14aを支軸17の小軸17dを支点としてスプリング14bの付勢力に抗して同図中の矢印方向に回転させて略鍵穴状溝7a1の末拡がり溝部から係合軸6のフランジ6bを挿入し、当該係合軸6をその直線溝部に沿って薄板部材14aの湾曲部14a1の方に近づけた後、
図7(B)に示すように、薄板部材14aをスプリング14bの付勢力で同図中の矢印方向に回転させると、当該湾曲部14a1に当該係合軸6の、フランジ6bの直上部分が緩嵌されて当該フランジ6bが保持される。したがって、係合軸6をベース台7に当該係合軸6が回動可能なように連結させる作業がワンタッチ作業できるようになる。
【0018】
ベース台7の高台7aの、フック掛け係止手段14が載置される側とは反対側の下面には、吊パネル4a〜4cに適宜なピッチで以って設けられる本装置1a,1bの係合軸6が互いに離隔する方向に当該係合軸6を付勢するスライダー16が設けられている。このスライダー16の構造を
図5,6及び
図8を参照して説明する。
スライダー16は、上蓋の無い略矩形状の枠体16aをなす部材で、その枠体16aの長手方向の一方端面16bが係合軸6のフランジ6bの湾曲面に倣う形状に形成される一方、その長手方向の他方端面16cが高台7aの、底台7bに連なる一方端部の垂直面に倣う形状に切り欠かれている。また、スライダー16の枠体16aには、他方端面16c寄りの当該枠体16aの底面に支軸17が嵌着される径大穴16dが形成されるとともに、当該枠体16aの両側壁の略中央にトーションバネ18の端部を係止させるための凹溝16eがそれぞれ形成される。ところで、スライダー16の一方端面16bの上端部略中央には小突条16b1が設けられている。これは、上述のように当該小突条16b1が高台7aの小溝7a3に緩挿されるように設けられたものであり、スライダー16の変位(移動)を円滑にするための回転防止機能を果たすものである。
【0019】
また、支軸17は、一方端に比較的薄い円板状の鍔17aが設けられ、この鍔17aに径大の大軸17bが、そして、この大軸17bに径中の上記中軸17cが連設され、更にこの中軸17cに径小の上記小軸17dが連設される。このような支軸17は、
図8に示すように、当該支軸17の鍔17aが、その端部がスライダー16の凹溝16eに係止されたトーションバネ18を当該支軸17の大軸17bの周りにセットした状態で枠体16aの径大穴16dに嵌着される。このとき、上述したように、支軸17は、当該支軸17の中軸17cがベース台7の中孔7a2に対面し、当該支軸17の小軸17dが、上述のように薄板部材14aの小孔14a2に挿入されてカシメられる。
【0020】
このスライダー16の動作については、
図8(A)に示すように、常時トーションバネ18の付勢力がスライダー16を同図中の矢印方向に押圧しており、そのためこのスライダー16の一方端面16bを介して係合軸6のフランジ6bが同図中の矢印方向に押圧されており、その結果、係合軸6は同図中の矢印方向に所定量だけ変位している。即ち、上述のように、本装置1a,1bの係合軸6が互いに離隔する方向に当該係合軸6が所定量だけ変位している。しかるに、
図8(B)に示すように、同図中の矢印方向からの力(この力は、収納用レール、特に第1左右方向レール3aや第2左右方向レール3cの建付け精度やレール自体の精度に起因する)が係合軸6のガイドブロック12を介して当該係合軸6に作用し、それによって、そのフランジ6bがスライダー16の一方端面16bを同図中の矢印方向に押圧する結果、スライダー16は上記力に応じた量だけ同図中の矢印方向に変位するようになる。
【0021】
ところで、これまでは本装置1a、即ち、先行して開閉用レール2の走行から収納用レール3の前後方向レールへの走行に切り替えがなされる方の装置について説明したが、後行してなされる方の装置1bについて、上記装置1aとの相違点は、ランナー本体5aにストッパーボルト10が取り付けられていない点である。したがって、特に図示しないが、敢えて示せば
図6の装置のようになる。
尚、ストッパーボルト10が取り付けられていない理由は、収納時におけるレール2からレール3aへの切替えが行えなくなるからである。
【0022】
次に、
図1,2を参照しつつ
図10を用いて本装置1a,1bを使用した吊パネル4a〜4c(吊パネル4dも含む)の収納手順を説明する。但し、
図10では、収納用レールの位置が左右方向レール2を基準として
図1,2の収納用レールの位置と逆位置に描かれており、また、吊パネル4aの動作のみが描かれている。
図1の使用状態から
図2の収納状態にする手順を、
図10に描かれている吊パネル4aで説明する。吊パネル4aを左右方向レール2に沿って
図10(A)中の矢印方向に移動させ、図示されていないが、同図中の位置Aに設置されたストッパープレート19に本装置1aのストッパーボルト10を当接させる。すると、本装置1aによる走行が左右方向レール2から前後方向レール3bに切り替わり、吊パネル4aは、例えば同図(B)の状態に移行する。即ち、本装置1aが前後方向レール3b側に、また、本装置1bが左右方向レール2側にあって、吊パネル4aがレール2とレール3bとの間に架け渡される態様をなす。更に、本装置1a,1bによるそれぞれの同図(B)中の矢印方向への走行を継続させると、図示されていないが、本装置1a側が前後方向レール3bから第2左右方向レール3cに切り替わる位置に、また、本装置1b側が左右方向レール2から第1左右方向レール3aに切り替わる位置に達するが、前後方向レール3bから第2左右方向レール3cへの切替えは、直角に交叉するレール3bからレール3cへの切替えであり、また、直線で連なるレール2からレール3aへの切替えであり、極めてスムーズに行われ、同図(C)の状態になって吊パネル4aの収納が完了する。尚、他の吊パネル4b,4cについても全く同様な収納手順で行うことができる。
【0023】
上記では、本装置1a,1bを使用した吊パネル4a〜4cの収納手順を説明したが、ここで
図11を参照して、第1左右方向レール3aと第2左右方向レール3cとの間のピッチ(例えばL)が、その自由端に向かって漸減する状態(L−a)になってしまったような場合(
図11(B))、第1左右方向レール3aと第2左右方向レール3cとの間のピッチ(例えばL1)が、その自由端に向かって漸増する状態(L1+a)になってしまったような場合(
図11(C))について本装置1a,1bによる対処方法を説明する。尚、対処方法は、本装置1a,1bのいずれも同じである。
図11(A)の場合のように、第1左右方向レール3aと第2左右方向レール3cとの間のピッチが、その固定端でも自由端でも同じであると問題は生じないが、両端でのピッチが異なると円滑な走行が困難になるので、これに対処できるようにしている。
まず、
図11(B)のような場合には、その固定端から自由端に向かって漸減するピッチに合わせるように、これらレール3a,3cから本装置1a,1bのガイドブロック12を介して係合軸6に作用する力がスライダー16に作用する付勢力に抗して当該スライダー16を押戻す方向に作用するので、円滑な走行が可能になる。
次に、
図11(C)のような場合には、レール3a及びレール3cの固定端間のピッチが、例えば吊パネル4aのピッチに対し所定量だけ狭く形成されているときに、かかる固定端において、本装置1a,1bの係合軸6がスライダー16を当該スライダー16に作用する付勢力に抗して所定量だけ押戻す態様に設定されるので、その自由端に向かって漸増する場合には、係合軸6に作用する上記押戻し力に勝る上記付勢力が作用するようになるので、即ち、本装置1a,1bの係合軸6を互いに離隔する方向に変位させる力が勝るようになるので、円滑な走行が可能になる。
【0024】
ところで、これまでの実施例では、本装置1a,1bを、例えば
図1,2或いは
図11の形態をなす左右方向レール2及び収納用レール3に使用した場合について説明したが、他の実施例として
図12に示すレール構成のものについても使用でき、この構成のものについては本装置1bを対にして使用すればよい。
図12に示すものは、左右方向レール2に相当する左右方向レール30と収納用レール3に相当する収納用レール31とから構成され、このうちの収納用レール31は、左右方向レール30の少なくとも一方端(本実施の形態では、
図12中の左端)側に連設される、所定長さの左右方向レール31a(これは、上記前後方向レール3bを流用できる)と、この左右方向レール31aの両端から当該左右方向レール31aに垂直で、且つ、短尺な同一長さの第1前後方向レール31b及び第2前後方向レール31c(これらは、上記左右方向レール3a,3bを流用できる)とからなる。
【0025】
図12を用いて本装置1bが対にして設けられた吊パネル4a(同図では、吊パネル4aのみが描かれている)の収納手順を説明すると、吊パネル4aを左右方向レール30に沿って同図(A)中の矢印方向に移動させ、図示されていないが、更に同方向への移動を継続させると、先行する本装置1b側が左右方向レール30から第1前後方向レール31bに切り替わる位置に、同時に、後行の本装置1b側が左右方向レール30から第2前後方向レール31cに切り替わる位置に達し、左右方向レール30から前後方向レール31b,31cへの切替えは、直角に交叉するレール30からレール31b,31cへの同時切替えであり、極めてスムーズに行われ、同図(B)の状態になって吊パネル4aの収納が完了する。
【0026】
ところで、第1前後方向レール31bと第2前後方向レール31cとの間のピッチ(例えばL)が、その自由端に向かって漸減する状態(L−a)になってしまったような場合(
図13(B))、第1前後方向レール31bと第2前後方向レール31cとの間のピッチ(例えばL2)が、その自由端に向かって漸増する状態(L2+a)になってしまったような場合(
図13(C))についての本装置1bによる対処方法は、上述した第1左右方向レール3aと第2左右方向レール3cとの間のピッチが、その自由端に向かって漸減する状態になってしまったような場合、第1左右方向レール3aと第2左右方向レール3cとの間のピッチが、その自由端に向かって漸増する状態になってしまったような場合の対処方法に準ずるので、説明は割愛する。