特開2015-43889(P2015-43889A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-43889(P2015-43889A)
(43)【公開日】2015年3月12日
(54)【発明の名称】ブーツ用保型具
(51)【国際特許分類】
   A43D 3/14 20060101AFI20150213BHJP
【FI】
   A43D3/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-177170(P2013-177170)
(22)【出願日】2013年8月28日
(71)【出願人】
【識別番号】000204985
【氏名又は名称】大建工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】近藤 隼人
【テーマコード(参考)】
4F050
【Fターム(参考)】
4F050LA02
4F050NA06
(57)【要約】
【課題】ブーツの型崩れを防止でき、ブーツ内の除湿機能が高く、製造コストが小さいブーツ用保型具を得る
【解決手段】ブーツ用保型具は、筒状の不織布製袋体10からなり、不織布製袋体10は、熱融着された熱融着部11により長袋部12と短袋部13とに分けられており、長袋部12には木材チップが封入され、短袋部13にはシリカゲルが封入されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の不織布製袋体からなるブーツ用保型具であって、
前記不織布製袋体は、熱融着された熱融着部により長袋部と短袋部とに分けられており、
前記長袋部には木材チップが封入され、前記短袋部にはシリカゲルが封入されていることを特徴とするブーツ用保型具。
【請求項2】
前記シリカゲルは、粒径が1mm以上5mm以下の粒状のB型シリカゲルであり、
前記不織布製袋体が前記熱融着部で折り曲げられたときに、前記長袋部に押圧されて前記短袋部に窪みが生じ、前記長袋部は、その前記短袋部側端部が前記窪みにめり込んで自立可能となることを特徴とする請求項1に記載のブーツ用保型具
【請求項3】
前記長袋部の前記短袋部と反対側の端部に設けられた紐体をさらに備えており、
前記紐体により一対の前記ブーツ用保型具が接続されることでそれぞれの前記長袋部が互いの自立を補助し合うことを特徴とする請求項1又は2に記載のブーツ用保型具。
【請求項4】
前記熱融着部は、短袋部側に湾曲していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のブーツ用保型具。
【請求項5】
前記熱融着部は、長袋部側に湾曲していることを特徴とする請求項1に記載のブーツ用保型具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブーツの型崩れを防止するブーツ用保型具に関する。
【背景技術】
【0002】
ブーツ、特に背の高いロングブーツは、ブーツ内の通気性が悪いため湿気が溜まりやすく、悪臭が生じるおそれがある。これを防ぐために、ブーツ内に挿入される除湿具が、例えば特許文献1に提示されている。特許文献1によると、除湿材が封入された不織布製袋をブーツ内の靴底部分に挿入することで、ブーツ内の除湿を可能としている。しかしながら、特許文献1の除湿具は、使用時に靴底部分にのみ配置するように用いられるため、特に型崩れが起こりやすいブーツの脚部の型崩れを防ぐことはできない。
【0003】
このような問題を解決するために、ブーツ内に挿入された際に靴底部から脚部にまで延びる袋体に除湿材が封入されたブーツ用保型具を用いることができる。このようなブーツ用保型具は、例えば特許文献2及び3に提示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−194696号公報
【特許文献2】特許第4693080号公報
【特許文献3】実用新案登録第3079561号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献2のブーツ用保型具は、使用時にブーツ内の靴底部に配置される除湿材収容体と、ブーツ内の脚部に配置されてブーツの脚部の型崩れを防ぐシューキーパー部との2つの部材で構成されているのでコストが増大するおそれがあり、また、ブーツの脚部に対応する部分には除湿材が設けられていないため、除湿効果が小さい。
【0006】
また、特許文献3のブーツ用保型具は、1つの袋体の全体に除湿材が封入されてなるため、保型具全体が除湿機能を有するが、その分だけ除湿材にかかるコストが高くなる。さらに、特許文献3のブーツ用保型具は、上記の通り、1つの袋体の全体に除湿材を封入して構成されているため、例えば除湿材として粒径の小さい粒状の除湿材を用いた場合、保型具の自立性が低くなり、ブーツの型崩れを防ぐことができなくなるおそれがある。
【0007】
本発明は、前記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ブーツの型崩れを防止でき、ブーツ内の除湿機能が高く、製造コストが小さいブーツ用保型具を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の目的を達成するために、本発明では、ブーツ用保型具に用いる袋体として熱融着部により長袋部と短袋部とに分けられた筒状の不織布製袋体を用いた。
【0009】
具体的に、本発明に係るブーツ用保型具は、筒状の不織布製袋体からなるブーツ用保型具であって、不織布製袋体は、熱融着された熱融着部により長袋部と短袋部とに分けられており、長袋部には木材チップが封入され、短袋部にはシリカゲルが封入されていることを特徴とする。
【0010】
本発明に係るブーツ用保型具によると、熱融着部により折り曲げ可能であるため、使用時に、ブーツの形状に対応するように変形でき、すなわち、短袋部がブーツ内の靴底部に配置され、長袋部がブーツ内の脚部に配置される。これにより、特に湿気が溜まるブーツ内の靴底部に除湿材であるシリカゲルが封入された短袋部が配置されるため、効率良く除湿できる。一方、ブーツ内の脚部には、木材チップが封入された長袋部が配置されており、ブーツの脚部の型崩れを防止する。また、木材チップはシリカゲルよりも除湿機能は低いが、ブーツの脚部は靴底部に比べて湿気が多くならないため、ブーツ内の脚部の湿気を除去することが可能である。また、このようにすることで、用いるシリカゲル量を低減できるため、コストを低減することもできる。
【0011】
本発明に係るブーツ用保型具において、シリカゲルは、粒径が1mm以上5mm以下の粒状のB型シリカゲルであり、不織布製袋体が熱融着部で折り曲げられたときに、長袋部に押圧されて短袋部に窪みが生じ、前記長袋部は、その短袋部側端部が窪みにめり込んで自立可能となることが好ましい。
【0012】
緻密性が高いA型シリカゲルは一度吸湿するとその湿気を放出しがたいが、B型シリカゲルはA型シリカゲルと比較して緻密性が低く、低湿度下においては湿気を放出するため、シリカゲルとしてB型シリカゲルを用いることで、天日干しにより乾燥可能であり、複数回使用しても除湿性能を低減させることなく、繰り返し使用可能となる。また、その粒径が1mm以上5mm以下と小さいため、使用時に長袋部の押圧により短袋部が窪んで、長袋部がその窪みにめり込み、長袋部の下部の周辺部にシリカゲルが集まって長袋部を支持するので長袋部が自立しやすくなる。但し、その粒径を1mmよりも小さくするとブーツ内の湿気の通り道が無くなると共に、不織布の目を細かくする必要があり、全体の吸湿性能が低減することとなる。よって、長袋部の自立性及び全体の吸湿性能の観点から短袋部に封入するB型シリカゲルの粒径は1mm以上5mm以下であることが好ましい。
【0013】
本発明に係るブーツ用保型具は、長袋部の短袋部と反対側の端部に設けられた紐体をさらに備えており、紐体により一対のブーツ用保型具が接続されることでそれぞれの長袋部が互いの自立を補助し合うことが好ましい。
【0014】
このようにすると、一対のブーツ内に挿入された一対のブーツ用保型具がそれぞれの紐体により結ばれるため、それぞれが他方の長袋部を支持することができて長袋部の自立性を向上することが可能となる。
【0015】
本発明に係るブーツ用保型具において、熱融着部は、長袋部側又は短袋部側に湾曲していることが好ましい。
【0016】
このようにすると、使用時において長袋部の下部が短袋部にめり込みやすくなり、長袋部の下部の周辺部を短袋部が支持するので長袋部の自立性を向上することができる。
【0017】
また、本発明に係るブーツ用保型具において、熱融着部は、長袋部側に湾曲していてもよい。
【0018】
このようにすると、長袋部の下側の窪みにシリカゲルが入り込み、長袋部の底部がフラットとなるため、長袋部の自立性を向上できる。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係るブーツ用保型具によると、ブーツの型崩れを防止でき、ブーツ内の除湿機能が高く、製造コストが小さいブーツ用保型具を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施形態に係るブーツ用保型具の折り曲げる前の状態を示す平面図である。
図2】本発明の一実施形態に係るブーツ用保型具を熱融着部で折り曲げた状態を示す斜視図である。
図3】本発明の一実施形態に係るブーツ用保型具の使用状態を示す説明図である。
図4】本発明の一実施形態に係るブーツ用保型具の熱溶着部の形状の変形例を示す平面図である。
図5】本発明の一実施形態に係る一対のブーツ用保型具を互いに紐体で締結した状態の一例を示す斜視図である。
図6】本発明の一実施形態に係る一対のブーツ用保型具を互いに紐体で締結した状態の他の例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0022】
まず、本発明の一実施形態に係るブーツ用保型具の構成について図1及び図2を参照しながら説明する。
【0023】
図1に示すように、本実施形態に係るブーツ用保型具は、シリカゲル及び木材チップが封入された不織布製の袋体10により構成されている。本実施形態では、袋体10の材料として柔軟性に富み且つ熱融着が可能な樹脂製の不織布を用いている。具体的に、ポリエチレンやポリプロピレン製の不織布が好適に用いられる。また、不織布の目付け量は、強度と、後に説明する長袋部12による短袋部13の変形とに配慮し、30g/m以上300g/m以下程度であることが好ましく、より好ましくは50g/m以上100g/m以下程度の樹脂製不織布が用いられる。なお、樹脂製の不織布は、乾式法、湿式法又はスパンボンド法等のどのような方法で製造されたものであってもよい。また、本実施形態における袋体10は、端部が熱融着によりシールされて長筒状に形成されており、その長さは約40cmであるが、使用するブーツの大きさに従って適宜変更することができる。
【0024】
本実施形態において、袋体10の一端部(図1では左側端部)から約15cmの部分に、熱融着によりシールされた熱融着部11が形成されている。この熱融着部11により袋体10は、約25cmの長さを有する他端側(図1では右側)の長袋部12と約15cmの長さを有する一端側の短袋部13とに分けられている。このようにすることで、図2に示すように、袋体10は熱融着部11で折り曲げ可能となっている。このため、本実施形態に係るブーツ用保型具の使用時に、袋体10をブーツ20の形状に対応する形状にすることができる。なお、本実施形態では、袋体10の一端部(図1では左方向端部)から約15cmの部分に熱融着部11を設けたが、熱融着部11を形成する位置は、使用するブーツの大きさに従って適宜変更することができる。
【0025】
ここで、図3に本実施形態に係るブーツ用保型具をブーツに挿入して使用する形態について示す。図3に示すように、本実施形態に係るブーツ用保型具の使用時において、長袋部12がブーツ内の脚部20aに配置され、短袋部13がブーツ内の靴底部20bに配置される。このとき、長袋部12は短袋部13を上側から押圧し、短袋部13を窪ませてその窪みにめり込んで自立する。このとき、短袋部13における長袋部12の下側に位置する部分の内容物が長袋部12の下部12aの周辺部に集まり、長袋部12の下部12aの周辺部を支持することにより、長袋部12の自立を補助している。このため、長袋部12は、図3に示すようにブーツ用保型具がブーツ20内に挿入されて使用される際に自立可能となる。
【0026】
また、図1では直線状に形成された熱融着部11を示したが、これに限られず、図4に示すように、熱融着部11が短袋部13側に湾曲した形状であってもよい。このようにすると、使用時において、長袋部12が短袋部13にめり込みやすくなり、短袋部13が長袋部12の下部の周辺部を支持するので、長袋部12が安定して自立できるようになる。
【0027】
次に、長袋部12及び短袋部13の内容物について説明する。
【0028】
長袋部12には、木材チップが封入されている。長袋部12に封入される木材チップは、調湿性能がある木材のチップであれば特に限定されず、例えばポプラ、ラジアータ、ファルカタ、アカシア、スギ、ヒノキ、カラマツ及びトドマツ等の針葉樹及び広葉樹の木材チップを用いることができる。好適には、スギ、ヒノキ及びカラマツ等の精油成分が多い木材チップが用いられる。この場合、精油成分による消臭効果が期待できる。
【0029】
木材チップの大きさは、長辺方向及び短辺方向ともに5mm以上25mm以下程度、好ましくは8mm以上12mm以下程度であることが好ましい。その大きさが5mm未満の場合、長袋部12が短袋部13に上記のようにめり込み難くなり、自立性が低減してしまい、さらに、長袋部12内の通気性が悪くなる。反対に、その大きさが25mmを超える場合、袋体10の材料である不織布が破れてしまったり、ブーツ20の内部を傷つけたりするおそれがある。なお、木材チップの厚みは1mm以上25mm以下程度が好ましく、より好ましくは1mm以上3mm以下程度である。
【0030】
一方、短袋部13には、シリカゲルが封入されている。短袋部13に封入されるシリカゲルは特に限定されないが、その粒径が小さすぎると、湿気の通路が小さくなるため吸湿性能が低減してしまう。反対に、粒径が大きすぎると、袋のメッシュ径が小さくなると共に、シリカゲル間の空隙も小さくなり、通気性が損なわれ、また、保型及び変形が容易でなくなる。すなわち、ブーツ用保型具がブーツの形状に従って変形し、その型を維持することが困難となる。このため、粒径が0.5mm以上10mm以下程度の粒状、ペレット状又は錠剤型等のシリカゲルを用いることが好ましい。より好ましくは、粒径が1mm以上5mm以下程度の粒状、最も好ましくは粒径が2mm以上4mm以下程度の略球状のシリカゲルが用いられる。このように、粒状、より好ましくは略球状のシリカゲルを用いることにより、ブーツ用保型具の使用時に、木材チップが封入された長袋部12が短袋部13にめり込みやすくなり自立性が向上する。シリカゲルの粒径が1mmよりも小さい場合、ブーツ20内の湿気がシリカゲル粒子同士の間の通路が小さくなって湿気が通り難くなり、また、袋体10を構成する不織布の目をより小さくする必要がある。そうすると、湿気が不織布をも通過し難くなり、ブーツ用保型具の吸湿性能を低減することとなる。シリカゲルの粒径が5mmよりも大きい場合、長袋部12が短袋部13にめり込み難くなると共に、長袋部12の自立性が低減してしまう。以上の理由から、シリカゲルの粒径は1mm以上5mm以下程度であることがより好ましい。
【0031】
また、シリカゲルとしてA型シリカゲル及びB型シリカゲルを用いることができるが、B型シリカゲルを用いることが特に好ましい。A型シリカゲルは、緻密性が高く、一度吸湿した湿気を放出し難い。このため、ブーツ用保型具を繰り返し使用すると、その吸湿性能が低減してしまう。これに対して、B型シリカゲルは、A型シリカゲルよりも緻密性が低く、低湿度下では吸収した湿気を放出することができる。このため、B型シリカゲルを用いると、例えば天日干しすることにより、吸湿性能を回復できるブーツ用保型具を得ることができる。
【0032】
また、吸湿の状況を見えるようにするために、インジケーターシリカゲルを短袋部13内に入れてもよい。例えば、短袋部13に塩化コバルトを含む青色シリカゲルを適量入れておき、これらがピンク色になることを乾燥の目安とすることができる。
【0033】
また、短袋部13内のシリカゲルに防カビ剤や防臭剤等を混連してもよい。さらに、短袋部13内にシリカゲルの他に、活性炭、防カビ剤及び防臭剤等の粒状物を入れてもよい。この場合、短袋部13上における長袋部12の自立性の観点から、上記粒状物は、シリカゲルと同等の形状であることが好ましい。
【0034】
以上の通り、長袋部12に木材チップを封入し、短袋部13にシリカゲルを封入することにより、長袋部12を短袋部13上に自立させてブーツ20の型崩れを防止し、ブーツ20内の湿気を吸収することができる。また、特に湿気が溜まりやすいブーツ20内の靴底部20bに配置される短袋部13内に吸湿性が高いシリカゲルが封入されているため、ブーツ20内の湿気を効率良く吸湿できる。一方、ブーツ20内の靴底部20bほど湿気が多く溜まらない脚部20aに配置される長袋部12には、吸湿性がシリカゲルほど高くない木材チップが封入されているため、シリカゲルを用いるよりもコストを低減できて且つブーツ20内の脚部20aの湿気を吸収できる。
【0035】
なお、長袋部12に封入される木材チップの量、及び短袋部13に封入されるシリカゲルの量は、特に限定されないが、袋体10を熱融着部11で折り曲げた際に、長袋部12の下部が短袋部13にめり込んで長袋部12が自立可能となり、且つ、その際に袋体10が破れない程度の量を封入することが好ましい。
【0036】
次に、長袋部12の短袋部13と反対側の端部に取り付けられた紐体15について説明する。図1及び図2に示すように、本実施形態に係るブーツ用保型具において、長袋部12の短袋部13と反対側の端部には孔部14が設けられており、孔部14には紐体15が通されている。紐体15の一端部には孔部14の径よりも大きいストッパ部材(図示せず)が取り付けられており、紐体15の一端部が抜けないように構成されている。
【0037】
一対のブーツ20に一対のブーツ用保型具を使用する場合、図5に示すように、一対のブーツ用保型具の紐体15同士を結んで使用することができる。このようにすると、各ブーツ用保型具の長袋部12同士が互いに倒れないように補助し合うことができてそれらの自立性を向上でき、ブーツの型崩れを防止できる。
【0038】
図5では、各ブーツ用保型具に一本の紐体15が取り付けられており、それらを結んで使用しているが、この他に、図6に示すように、一本の紐体15により一対のブーツ用保型具をつないでもよい。具体的に、紐体15の一端部を一方のブーツ用保型具の孔部14に通し、他端部を他方のブーツ用保型具の孔部14に通し、紐体15の両端部に孔部14の径よりも大きいストッパ部材(図示せず)が取り付けられることで、紐体15の両端部が孔部14から抜けることを防ぐように構成されている。さらに、紐体15には、輪状の長さ絞り具16が取り付けられている。長さ絞り具16には、紐体15が重ねられた状態で通されており、長さ絞り具16を移動させることにより一対のブーツ用保型具間の距離を調整できるように構成されている。一対のブーツ用保型具を一対のブーツに挿入する際には、互いの距離が長くなるようにし、ブーツ用保型具の挿入後に長さ絞り具16を一対のブーツ用保型具の孔部14側に移動させることにより、互いの距離が近くなり、それぞれの長袋部12同士が互いの自立を補助し合うため、ブーツ用保型具の自立性を向上できる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明に係るブーツ用保型具は、特にロングブーツ等のブーツの型崩れを防止し且つブーツ内を除湿するためのブーツ用保型具に有用である。
【符号の説明】
【0040】
10 袋体
11 熱融着部
12 長袋部
12a 長袋部の下部
13 短袋部
14 孔部
15 紐体
16 長さ絞り具
20 ブーツ
20a 脚部
20b 靴底部
図1
図2
図3
図4
図5
図6