【解決手段】基板10と、基板10上に配置された信号線路12と、基板10と隣接して配置された基板20と、基板20上に配置された信号線路22と、基板10上の信号線路22の端部と対向する位置に配置され、接地電位と接続される接地パターン14と、信号線路12と信号線路22との間を接続するボンディングワイヤ30と、を有する伝送線路である。本発明によれば、小型で低コストな伝送線路を提供することができる。
前記第1信号線路および前記第2信号線路の一方はマイクロストリップラインを形成し、前記第1信号線路および前記第2信号線路の他方はマイクロストリップラインまたはコプレーナラインを形成することを特徴とする請求項1から7いずれか一項記載の伝送線路。
前記第1基板の側面のうち、前記第2信号線路と対向する位置には、接地電位に接続されたパターンが配置されてなることを特徴とする請求項1から8いずれか一項記載の伝送線路。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
インピーダンス整合のために、伝送線路にキャパシタなどの受動部品を接続することがある。しかしながら受動部品は、伝送線路の高コスト化および大型化の原因となる。本発明は、上記課題に鑑み、小型で低コストな伝送線路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、第1基板と、前記第1基板上に配置された第1信号線路と、前記第1基板と隣接して配置された第2基板と、前記第2基板上に配置された第2信号線路と、前記第1基板上の前記第2信号線路の端部と対向する位置に配置され、接地電位と接続される接地パターンと、前記第1信号線路と第2信号線路との間を接続する第1ボンディングワイヤと、を有する伝送線路である。
【0006】
上記構成において、前記第1基板上には、前記第1信号線路の端部において、前記第1信号線路を挟んで配置された第1および第2接地パターンが配置され、前記第2基板上には、前記第2信号線路の端部において、前記第2信号線路を挟んで配置された第3および第4接地パターンが配置され、前記第2接地パターンは、前記第2信号線路の前記端部と対向する位置に配置されてなり、前記第1接地パターンと前記第3接地パターンとを接続する第2ボンディングワイヤと、前記第2接地パターンと前記第4接地パターンとを接続する第3ボンディングワイヤと、を有する構成とすることができる。
【0007】
上記構成において、前記第2接地パターンは、前記第2信号線路の端部および前記第4接地パターンと対向する位置に延在してなる構成とすることができる。
【0008】
上記構成において、前記第3接地パターンは、前記第1信号線路の端部と対向する位置に配置されてなる構成とすることができる。
【0009】
上記構成において、前記第3接地パターンは、前記第1信号線路の端部および前記第1接地パターンと対向する位置に延在してなる構成とすることができる。
【0010】
上記構成において、前記第1信号線路は、前記第2信号線路よりも幅が狭い部分を有し、前記第1信号線路と前記第1接地パターンとの距離および前記第1信号線路と前記第2接地パターンとの距離は、前記第2信号線路と前記第3接地パターンとの距離および前記第2信号線路と前記第4接地パターンとの距離より小さい構成とすることができる。
【0011】
上記構成において、前記第2信号線路には、前記第2信号線路よりも前記第1信号線路の延長線に近い位置に配置されたボンディング領域が接続され、前記第1ボンディングワイヤは、前記第1信号線路の端部と前記ボンディング領域との間に接続されてなる構成とすることができる。
【0012】
上記構成において、前記第1信号線路および前記第2信号線路の一方はマイクロストリップラインを形成し、前記第1信号線路および前記第2信号線路の他方はマイクロストリップラインまたはコプレーナラインを形成することを構成とすることができる。
【0013】
上記構成において、前記第1基板の側面のうち、前記第2信号線路と対向する位置には、接地電位に接続されたパターンが配置されてなる構成とすることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、小型で低コストな伝送線路を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0017】
実施例1は信号線路22と接地パターン14とがキャパシタとして機能する例である。
図1(a)は実施例1に係る伝送線路100を例示する平面図である。信号線路および配線パターンには格子斜線を記入した。
図1(b)は
図1(a)の線A−Aに沿った断面図である。
図1(c)は
図1(a)の線B−Bに沿った断面図である。
【0018】
図1(a)から
図2(a)に示すように、伝送線路100は2つの基板10および20を含む。基板10(第1基板)は基板20(第2基板)と離間している。基板10にはコプレーナライン11およびマイクロストリップライン15が設けられている。基板20にはコプレーナライン21およびマイクロストリップライン25が設けられている。コプレーナライン11は、基板10の上面に設けられた信号線路12(第1信号線路)、接地パターン13および14を備える。接地パターン13および14は信号線路12から離間している。接地パターン14(第2接地パターン)は、信号線路12を挟んで接地パターン13(第1接地パターン)とは反対側に位置する。コプレーナライン21は、基板20の上面に設けられた信号線路22(第2信号線路)、接地パターン23および24を備える。接地パターン24(第4接地パターン)は、信号線路22を挟んで接地パターン23(第3接地パターン)と反対側に位置する。
【0019】
図1(b)に示すように、基板10の下面に接地パターン16が設けられ、接地パターン16は信号線路12と重なる。信号線路12および接地パターン16はマイクロストリップライン15を形成する。つまり信号線路12はコプレーナライン11およびマイクロストリップライン15に共用されている。基板20の下面に接地パターン26が設けられ、接地パターン26は信号線路22と重なる。信号線路22および接地パターン26はマイクロストリップライン25を形成する。信号線路22はコプレーナライン21およびマイクロストリップライン25に共用されている。接地パターン16は例えば基板10の下面の全体に設けられている。接地パターン26は例えば基板20の下面の全体に設けられている。
【0020】
図1(a)に示すように、基板10にはビア配線17が設けられ、基板20にはビア配線27が設けられている。
図1(a)および
図1(c)に示すように、接地パターン13および14は基板10を貫通するビア配線17により接地パターン16に電気的に接続されている。接地パターン23および24はビア配線27により接地パターン26に接続されている。ビア配線17は、基板10の基板20に対向する側面に設けられた溝の壁面に形成された金属からなり、厚さ方向に延びる。ビア配線27は、基板20の基板10に対向する側面に設けられた溝の壁面に形成された金属からなり、厚さ方向に延びる。
【0021】
図1(a)に示すように、基板10の信号線路12と基板20の信号線路22とは離間し、基板10の接地パターンと基板20の接地パターンとは離間している。基板10と基板20との電気的な接続はボンディングワイヤにより行われる。信号線路12はボンディングワイヤ30(第1ボンディングワイヤ)により信号線路22に接続されている。接地パターン13はボンディングワイヤ32(第2ボンディングワイヤ)により接地パターン23に接続されている。接地パターン14はボンディングワイヤ34(第3ボンディングワイヤ)により接地パターン24に接続されている。コプレーナラインおよびマイクロストリップラインの特性インピーダンスが所望の大きさ(例えば50Ω)になるように、信号線路の線幅、信号線路と接地パターンとの距離などを調節することができる。信号線路22に入力された高周波信号は、マイクロストリップライン15およびコプレーナライン11を伝播し、さらにコプレーナライン21およびマイクロストリップライン25を伝播し、出力される。
【0022】
信号線路、接地パターン、およびビア配線は例えば銅(Cu)または金(Au)などの金属により形成されている。基板は例えば樹脂、またはセラミックなどの絶縁体により形成されている。ボンディングワイヤは例えばAuなどの金属により形成されている。
【0023】
図2(a)はコプレーナライン11および21の拡大図である。ボンディングワイヤは図示していない。
図2(a)に示すように、接地パターン14の幅W2は接地パターン13の幅W1より大きい。基板10と基板20との距離D1は例えば10μm以上、500μm以下である。信号線路22と接地パターン23との距離D2は信号線路22と接地パターン24との距離D3より大きい。
【0024】
図1(a)および
図2(a)に示すように、接地パターン14は信号線路22の端部および接地パターン24と対向する。このため、接地パターン14と信号線路22との間に容量性リアクタンス成分(容量成分)が発生する。
図1(b)では容量成分を模式的にキャパシタC1として表した。なお対向とは、例えば基板10および20の配列方向(
図1(a)の横方向)において向き合うことである。
【0025】
図2(b)は伝送線路100の等価回路を例示する回路図である。
図2(b)に示すように、入力端子Inと出力端子Outとの間にマイクロストリップライン15、コプレーナライン11、インダクタL1、コプレーナライン21およびマイクロストリップライン25が直列接続されている。インダクタL1とコプレーナライン21との間にキャパシタC1の一端が接続され、キャパシタC1の他端にインダクタL2の一端が接続されている。インダクタL2の他端は接地されている。インダクタL1はボンディングワイヤ30のインダクタンス成分に対応する。インダクタL2は、接地パターン14および24、並びにビア配線17および27のインダクタンス成分に対応する。キャパシタC1は接地パターン14と信号線路22との間の容量成分に対応する。入力端子Inは信号線路12の入力端(例えば
図1(a)における左端)であり、出力端子Outは信号線路22の出力端(例えば
図1(a)における右端)である。
【0026】
図2(b)に示すキャパシタC1、インダクタL1およびL2が整合回路19として機能する。整合回路19によりコプレーナライン11および21間のインピーダンス整合が確保される。接地パターン14と信号線路22との間に容量成分(キャパシタC1)が生じるため、チップキャパシタを基板10および20に設けなくてよい。このため伝送線路100の小型化および低コスト化が可能となる。キャパシタC1の容量は距離D1により調節可能である。距離D1が小さいほど容量は大きくなり、インピーダンス整合が容易になる。インピーダンス整合をとることにより高周波信号の損失が小さくなる。
【0027】
図2(a)に示すように、接地パターン14の幅W2は幅W1より大きい。このため接地パターン14のインダクタンス成分は小さくなる。
図2(b)のインダクタL2のインダクタンスが小さくなるため、インピーダンス整合が容易になる。例えば接地パターン14を2つに分割し、一方を信号線路22に対向させ、他方を接地パターン24に対向させてもよい。しかし接地パターン14およびビア配線17の生成するインダクタンス成分が大きくなり、インピーダンス整合が難しくなる。従って1つの幅広の接地パターン14を用いることが好ましい。
【0028】
接地パターン13は接地パターン23と対向し、接地パターン14は接地パターン24と対向する。このため接地パターン間の結合が強固になり、基準電位(接地電位)が安定する。また接地パターンが対向しない場合に比べ、ボンディングワイヤ32および34を短くすることができる。距離D1が小さいほど、ボンディングワイヤ30、32および34はより短くなる。ボンディングワイヤのインダクタンス成分が小さくなるため、インピーダンス整合が容易になる。
【0029】
ビア配線17が基板10の信号線路22に対向する側面に設けられていることで、信号線路22から見た接地面(接地パターン14およびビア配線17)が大きくなる。これにより容量性の結合が強くなり、インピーダンス整合が容易になる。なお、ビア配線17および27は、基板を貫通する貫通孔の壁面に形成された金属でもよい。また基板10の側面に接地パターンが設けられてもよい。容量成分が大きくなる。
【0030】
図3は比較例に係る伝送線路100Rを例示する平面図である。
図3に示すように、接地パターン14は信号線路22と対向していない。このため接地パターン14と信号線路22との間に容量成分が生じにくい。インピーダンス整合のために基板20にチップキャパシタ35を設ける。このため、部品数が増えコストが高くなり、また伝送遠路100Rが大型になってしまう。
【実施例2】
【0031】
実施例2は容量成分を大きくする例である。
図4(a)は実施例2に係る伝送線路200を例示する平面図である。
図4(b)はコプレーナライン11および21の拡大図である。
【0032】
図4(a)および
図4(b)に示すように、接地パターン23は接地パターン13とは対向せず、信号線路12と対向する。実施例2によれば、実施例1と同様に、接地パターン14と信号線路22との間に容量成分が発生する。また信号線路12の端部と接地パターン23とが対向するため、信号線路12と接地パターン23との間にも容量成分が発生する。すなわち
図2(b)に示したキャパシタC1の容量が大きくなる。このため、実施例2では実施例1に比べ、インピーダンス整合の範囲を拡大することができる。
【0033】
図4(b)に示す信号線路22と接地パターン23との距離D4は、信号線路22と接地パターン24との距離D5と同一にすることができる。距離D4およびD5は、
図2(a)に示した距離D2より小さく、距離D3と同程度である。距離D4と距離D5とを同一にすることで、コプレーナライン21の特性インピーダンスを50Ωに近づけることができる。コプレーナライン21の特性インピーダンスをコプレーナライン11の特性インピーダンス(50Ω)に近づけることで、インピーダンス整合が容易になる。
【実施例3】
【0034】
実施例3は接地パターン間のボンディングワイヤを短くする例である。
図5(a)は実施例3に係る伝送線路300を例示する平面図である。
図5(b)はコプレーナライン11および21の拡大図である。
【0035】
図5(a)および
図5(b)に示すように、接地パターン14は信号線路22および接地パターン24と対向する。接地パターン23は信号線路12および接地パターン13と対向する。このため、実施例3によれば、実施例2と同様に、信号線路12と接地パターン24との間に容量成分が生じ、信号線路22と接地パターン14との間に容量成分が生じる。容量成分が大きくなるためインピーダンス整合が容易になる。
【0036】
接地パターン13が接地パターン23と対向し、接地パターン14は接地パターン24と対向する。接地パターン間の結合が強固になり、基準電位が安定する。またボンディングワイヤ32および34が短くなるため、ボンディングワイヤ32および34のインダクタンス成分が小さくなり、インピーダンス整合が容易になる。
【実施例4】
【0037】
実施例4は信号線路間のボンディングワイヤを短くする例である。
図6(a)は実施例4に係る伝送線路400を例示する平面図である。
図6(b)はコプレーナライン11の拡大図である。
図6(a)に示すように、ボンディング領域22aは、信号線路22と一体となるように、信号線路22の接地パターン23側に接続されている。ボンディング領域22aは、信号線路22に比べ、信号線路12の延長線に近い。ボンディング領域22aにはボンディングワイヤ30が接続されている。実施例4によれば実施例1と同様に、信号線路22と接地パターン14との間に容量成分が発生するため、インピーダンス整合が可能になる。
【0038】
図6(b)に示すように、信号線路12は線路12aおよび12bを含む。線路12aの幅W4は線路12bの幅W3より小さい。線路12aはマイクロストリップライン15を形成し、線路12bはコプレーナライン11を形成する。線路12bと接地パターン13または14との距離D6は、信号線路22と接地パターン23との距離D4、および信号線路22と接地パターン24との距離D5より小さい。信号線路12が細く、かつ距離D6が小さいため、コプレーナライン11の特性インピーダンスを例えば50Ωにすることができる。
【0039】
図6(a)に示すように接地パターン14は接地パターン24と対向し、接地パターン13は接地パターン23と対向する。このため接地パターン間の結合が強固になり、基準電位が安定する。またボンディングワイヤ32および34が短くなる。距離D6が小さいため、信号線路12と信号線路22とが近付き、ボンディングワイヤ30も短くなる。ボンディングワイヤのインダクタンス成分が減少するため、インピーダンス整合が容易になる。ボンディング領域22aにボンディングワイヤ30を接続することによりボンディングワイヤ30はさらに短くなる。ボンディング領域22aの大きさを変えることにより、コプレーナライン21の特性インピーダンスを調整することができる。実施例1〜3の信号線路22にボンディング領域22aを設けてもよい。
【0040】
接地パターン13と信号線路22との間に容量成分が生じればよく、基板10および20にコプレーナラインおよびマイクロストリップラインの一方が設けられていればよい。例えば基板10にはコプレーナライン11が設けられ、マイクロストリップライン15が設けられなくてもよい。基板20にコプレーナライン21が設けられ、マイクロストリップライン25が設けられなくてもよい。信号線路12および22の一方はマイクロストリップラインを形成し、他方はマイクロストリップラインまたはコプレーナラインを形成してもよい。例えば、信号線路12および接地パターン16がマイクロストリップライン15を形成し、信号線路12、接地パターン13および14はコプレーナラインを形成しなくてもよい。信号線路22および接地パターン26がマイクロストリップライン25を形成し、信号線路22、接地パターン23および24がコプレーナラインを形成しなくてもよい。
【実施例5】
【0041】
実施例5は伝送線路を備える光モジュールの例である。
図7は実施例5に係る光モジュール500を例示する平面図である。
【0042】
図7に示すように、光モジュール500の筐体40の底面にTEC(Thermoelectric Cooler)44等の温度制御部が配置されている。TEC44上に、例えば酸化アルミニウムまたはセラミック等の絶縁性からなり、かつ熱伝導率の高いキャリア48、およびレンズホルダ46が配置されている。レンズホルダ46にはレンズ47が保持されている。キャリア48の上面には接地パターン48aおよび48bが設けられている。接地パターン48bの上に、基板20および50、サブキャリア52、並びにキャパシタ56が設けられている。接地パターン48aおよび48b間に抵抗58が接続されている。接地パターン48aの上にキャパシタ60が設けられている。
【0043】
サブキャリア52は例えば誘電体基板である。サブキャリア52上に半導体レーザ54(LD素子)が配置されている。基板50の上面には信号線路50aが形成されている。信号線路50aと、キャリア48上面の接地パターン48aとはマイクロストリップラインを形成する。
【0044】
筐体40の前面にレセプタクル43が固定されている。筐体40の後側壁には、フィードスルーとして機能する基板10が埋め込まれている。基板10には、コプレーナライン11および信号線路12cが設けられている。基板10の信号線路12および12c、接地パターン13および14は、端子42と電気的に接続されている。基板20は、基板10と基板50との間のブリッジとして機能する。基板20にはコプレーナライン21およびマイクロストリップライン25が設けられている。
【0045】
基板20の信号線路22と基板50の信号線路50aとはボンディングワイヤ62により電気的に接続されている。信号線路50aと半導体レーザ54とはボンディングワイヤ64により電気的に接続されている。半導体レーザ54は、ボンディングワイヤ66によりキャパシタ56と電気的に接続され、ボンディングワイヤ68によりキャパシタ60と電気的に接続されている。キャパシタ60と信号線路12cとはボンディングワイヤ70により接続されている。
【0046】
電源電圧は、端子42、信号線路12cおよびキャパシタ60を通じて半導体レーザ54に供給される。レーザ駆動IC(Integrated Circuit、不図示)は光モジュール500の外部に配置され、光モジュール500の端子42に接続される。レーザ駆動ICは、高周波信号である入力信号を増幅し出力する。出力された入力信号は、基板10のコプレーナライン11、基板20のコプレーナライン21およびマイクロストリップライン25、基板50のマイクロストリップラインを介して半導体レーザ54に入力する。半導体レーザ54の出力光はレンズ47により収束され、レセプタクル43に挿入される光ファイバー(不図示)に出力される。
【0047】
TEC44は、半導体レーザ54の温度を一定に保持する。これにより、出力光の波長をロックすることができる。また、基板10の一部は筐体40の外部に露出するため、基板10の温度は外部と同程度になる。基板20はTEC44により冷却される。基板10の接地パターンと基板20の接地パターンとは離間しているため、基板10および20間では熱が伝わり難く、半導体レーザ54の温度上昇は抑制される。
【0048】
実施例5によれば、コプレーナライン11および21間のインピーダンス整合をとることにより高周波信号の損失が小さくなる。このため発光効率が高くなる。インピーダンス整合のためにチップキャパシタを設けなくてよいため、光モジュール500の小型化および低コスト化が可能である。基板10および20は実施例1〜4のいずれでもよい。レーザ駆動ICは光モジュール500に内蔵されてもよい。
【0049】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。