【解決手段】給紙部(2)から排紙部(3)に至る用紙搬送経路に沿って、複数の加工ユニット受容部(S1、S2、S3、S4、S5、S6)が並設され、各加工ユニット受容部(S1、S2、S3、S4、S5、S6)内に、複数の加工ユニット(11、12、13、14、15、16)を選択的に装着することにより、用紙を搬送しながら用紙に加工を施す用紙加工装置において、装置本体(1)には、各加工ユニット受容部(S1、S2、S3、S4、S5、S6)に対応する位置に、独立した本体側指標(21、22、23、24、25、26)をそれぞれ設け、各加工ユニット(11、12、13、14、15、16)には、装着可能な加工ユニット受容部(S1、S2、S3、S4、S5、S6)に対応する一つ又は複数のユニット側指標(31、32、33、34、35、36)を設けている。
給紙部から排紙部に至る用紙搬送経路上に、一つ又は複数の加工ユニット受容部が設けられ、前記加工ユニット受容部内に、複数の加工ユニットを選択的に装着することにより、用紙を搬送しながら用紙に加工を施す用紙加工装置において、
装置本体には、前記加工ユニット受容部に対応する位置に、本体側指標を設け、
前記各加工ユニットには、装着可能な前記加工ユニット受容部の前記本体側指標に対応する一つ又は複数のユニット側指標を設けている、ことを特徴とする用紙加工装置。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1乃至
図6に基づいて、本発明の第1の実施の形態に係る用紙加工装置を説明する。説明の都合上、装置全体を搬送方向X1に見た時の左右を、装置及び各部品の左右として説明する。
図1は用紙加工装置を操作側の斜め上方から見た概略斜視図であり、装置本体1の用紙搬送方向X1の上流端部に給紙部2を備え、用紙搬送方向X1の下流端部に排紙部3を備え、給紙部2と排紙部3との間には、各種用紙加工機構を有する複数の加工ユニット11、12、13、14、15、16が、搬送方向X1に沿って並設されている。
【0014】
装置本体1の上端面には、透明な一対の上蓋5が開閉自在に設けられており、この上蓋5を開くことにより、各加工ユニット11、12、13、14、15、16を上方から装置本体1内に着脱できるようになっている。なお、仮想線で示す加工ユニット14は、装置本体1内から上方に取り出した状態を示している。給紙部2の上面の操作側には、操作キー及び表示部を有する操作パネル7が設けられている。
【0015】
図2は、用紙加工装置の簡略縱断面図であり、装置本体1内には、給紙部2から排紙部3に向かって、搬送経路h上に、第1、第2、第3、第4、第5及び第6加工ユニット受容部S1、S2、S3、S4、S5、S6が設けられており、各加工ユニット受容部S1、S2、S3、S4、S5、S6内に、各加工ユニット11、12、13、14、15、16がそれぞれ装着され。固定されている。第5、第6加工ユニット受容部S5、S6には個々に駆動モータM2、M3が設けられ、第1乃至第4加工ユニット受容部S1、S2、S3、S4には、駆動モータM1a、M1b、M1c、M1dがそれぞれ設けられている。
図2では、各駆動モータM1a、M1b、M1c、M1dは、第1乃至第4加工ユニット受容部S1、S2、S3、S4に対して一つずつ設けられているが、一つの加工ユニット受容部に対して複数個の駆動モータを設ける場合もある。搬送機構として複数の搬送ローラ45が配置されており、それぞれ駆動モータM4、M5、M6、M7に接続されている。各駆動モータM1a、M1b、M1c、M1d、M2,M3,M4,M5,M6,7並びに操作パネル7は、コントローラ46に接続されている。
【0016】
第1の実施の形態では、第1乃至第4加工ユニット受容部S1、S2、S3、S4に装着された加工ユニット11、12、13、14は、スリット形成機構を有するスリット加工ユニットであり、第5加工ユニット受容部S5に装着された加工ユニット15は、折り型形成機構を有する折り加工ユニット15であり、第6加工ユニット受容部S6に装着された加工ユニット16は、裁断機構を有する裁断加工ユニット16である。
【0017】
各スリット加工ユニット11、12、13、14は、上下一対の回転刃からなる回転刃対40が、搬送幅方向に間隔を置いて2組配置されており、用紙Pに対して、用紙搬送方向X1と平行にスリットを形成し、切断する。
【0018】
図5は、スリット加工ユニットのひとつ、たとえば搬送上流側から二つ目のスリット加工ユニット12を示しており、左右の回転刃対40の上下の回転刃は、それぞれ上下のガイド体40a、40bにより保持されている。左右のガイド体40a、40bの搬送幅方向の間隔は、左右の各ガイド体40a、40bを独立に搬送幅方向に移動調節することにより、変更可能である。
【0019】
図2において、4つのスリット加工ユニット11、12、13、14を相互に区別するために、搬送上流側から第1、第2、第3及び第4スリット加工ユニット11、12、13、14と称する。第1スリット加工ユニット11は、用紙Pの搬送幅方向の両端を切り落とすものであり、第2乃至第4スリット加工ユニット12、13、14は、用紙Pを所定の搬送方向幅に複数に切断するものである。ただし、第2乃至第4スリット加工ユニット12、13、14として、ミシン目加工ユニットや、搬送方向に沿って折り目を形成する折り加工ユニット等を採用することも可能である。なお、第4スリット加工ユニット14として、
図5及び
図6とは別の構造を採用することができ、その構造については、後述する(
図14又は
図15)。
【0020】
折り加工ユニット15は、上端凹部を有する下型42と、前記凹部に嵌合する下端凸部を有する上型41とを備えており、駆動モータM2の駆動力で上型41を下降させることにより、用紙Pに対して、用紙搬送方向X1と直交する方向に折り目を形成する。
【0021】
裁断加工ユニット16は、用紙搬送幅方向に延びる下側の固定刃44と上側の可動刃43とから構成されており、上側の可動刃43を駆動モータM3で下降させることにより、搬送幅方向に沿って用紙Pを裁断する。
【0022】
各加工ユニット11、12、13、14、15、16は、前述のように、それぞれ各加工ユニット受容部S1、S2、S3、S4、S5、S6に対し、上方からカセット式に着脱可能に構成されており、加工の種類に応じて、各加工ユニット11、12、13、14、15、16の配置順序を変更したり、あるいは他の機構(面取り機構等)を備えた加工ユニットを装着することも可能である。しかし、装着される加工ユニット11、12、13、14、15、16は、駆動モータM1a、M1b、M1c、M1d、M2、M3との連結関係、駆動接続部の構造、あるいは他の加工ユニットとの搬送方向の上下流の位置関係等から、装着駆動可能な加工ユニット受容部は限定されている。
【0023】
そこで、本発明は、各加工ユニット11、12、13、14、15、16の装着の際、装着及び駆動可能な加工ユニット受容部S1、S2、S3、S4、S5、S6の選択を間違えないように、
図3及び
図4に示すように、各加工ユニット受容部S1、S2、S3、S4、S5、S6と、各加工ユニット11、12、13、14、15、16に、本体側指標21、22、23、24、25、26及びユニット側指標31、32、33、34、35、36を設けてある。該第1の実施の形態では、貼着用のシールに各指標を記して、装置本体及び加工ユニットそれぞれ貼り付けてある。
【0024】
なお、第1の実施の形態では、各指標21、22、23、24、25、26及び31、32、33、34、35、36の色により、指標を区別化するものであるが、添付図面においては着色が出来ないため、色の代わりに模様で表現している。したがって、各模様をそれぞれ色と認識して、以下説明する。ただし、別の実施の形態として、指標の模様を異ならせることにより、指標を区別化することも可能である。
【0025】
図3において、装置本体1の各加工ユニット受容部S1、S2、S3、S4、S5、S6の右側には、色の異なる長方形状の本体側指標21、22、23、24、25、26のシールがそれぞれ貼着されており、各加工ユニット11、12、13、14、15、16の上面の右端部には、単色又は複数の色を配列したユニット側指標31、32、33、34、35、36のシールがそれぞれ貼着されている。
【0026】
図4において、第1加工ユニット受容部S1の第1本体指標21は、青色一色に着色しており、これを実線のハッチングで示しており、第2加工ユニット受容部S2の第2本体指標22は、赤色一色に着色しており、これをクロスハッチングで示しており、第3加工ユニット受容部S3の第3本体指標23は、黄色一色に着色しており、これを破線のハッチングで示しており、第4加工ユニット受容部S4の第4本体指標24は、緑色一色に着色しており、これを多数のドットで示しており、第5加工ユニット受容部S5の第5本体指標25は、黒色一色に着色しており、これをハッチングと多数のドットで示しており、第6加工ユニット受容部S6の第6本体指標26は、紫色一色に着色しており、これを二重線のハッチングで示している。
【0027】
一方、第1スリット加工ユニット11の第1ユニット側指標31は、第1本体指標21と同色の青色一色に着色しており、第3スリット加工ユニット13の第3ユニット側指標33は、第3本体指標23と同色の黄色一色に着色しており、折り加工ユニット35の第5ユニット側指標35は、第5本体指標25と同色の黒色一色に着色しており、裁断加工ユニット16の第6ユニット側指標36は、第6本体指標26と同色の紫色一色に着色している。このように、単色に着色された4つのユニット側指標31、33、35、36とは異なり、第2スリット加工ユニット12の第2ユニット側指標32は、長方形の指標面積の1/2を、第2本体側指標22と同色(赤色)に着色し、3/1を、第3本体側指標23と同色(黄色)に着色し、1/6を、第4本体側指標24と同色(緑色)に着色している。同様に、第4スリット加工ユニット14の第4ユニット側指標34は、長方形の指標面積の1/2を、第4本体側指標24と同色(緑色)に着色し、3/1を、第3本体側指標23と同色(黄色)に着色し、1/6を、第2本体側指標22と同色(赤色)に着色している。すなわち、第2ユニット側指標32では、第2本体側指標22と同じ赤色(クロスハッチング)が最も優先度の高い色であり、順次、黄色及び緑色と低くなっており、第4ユニット側指標34では、第4本体側指標24と同じ緑色(ドット)が最も優先度の高い色であり、順次、黄色及び赤色と低くなっている。
【0028】
[作用]
用紙加工作業前の準備段階において、
図3の各加工ユニット11、12、13、14、15、16を各加工ユニット受容部S1、S2、S3、S4、S5、S6に装着する際、作業者は、装置本体1の各本体側指標21、22、23、24、25、26の各色に合わせて、各加工ユニット11、12、13、14、15、16を装着する。これにより、装置に慣れていない作業者でも、間違いなく、各加工ユニット11、12、13、14、15、16を、対応する適切な各加工ユニット受容部S1、S2、S3、S4、S5、S6内に組み付けることができる。
【0029】
その場合、第2加工ユニット12に関しては、第3加工ユニット受容部S3又は第4加工ユニット受容部S4に装着しても、駆動モータM1c又はM1dに正しく接続され、駆動させることができる。また、第4加工ユニット14に関しても、第2加工ユニット受容部S2又は第3加工ユニット受容部S3に装着しても、駆動モータM1b又はM1cに正しく接続され、駆動させることができる。ただし、優先度の低い加工ユニット受容部に装着した場合には、必ずしも、加工速度が適切であるとは限らず、その場合には、加工速度を変更することにより、加工精度の低下を防ぐ。
【0030】
上記準備作業において、指標の色が対応しない加工ユニットを加工ユニット受容部に装着した場合、たとえば、第2スリット加工ユニット12を、第1加工ユニット受容部S1に装着した場合、装着可能であっても、駆動モータM1aへの接続ができず、駆動することはできない。この場合、対応する色に装着していないことを検知するセンサーにより、検知し、操作パネル7において、ランプ点灯等で警告するようにすることができる。
【0031】
(用紙加工作業)
図2において、用紙加工装置による用紙加工作業の概要を簡単に説明する。給紙部2のトレイ上に複数の用紙Pが積載されており、図示しない給紙機構により、下端から一枚ずつ用紙Pが搬送経路hに供給される。
【0032】
最も用紙搬送上流側に配置された搬送ローラ対45により送り込まれる用紙Pは、第1スリット加工ユニット11から第2及び第3スリット加工ユニット12、13を経て、第4スリット加工ユニット14まで搬送され、搬送中に、各回転刃対40により、順次、用紙搬送方向X1と平行に切断される。
【0033】
続いて、搬送ローラ対45により、折り加工ユニット15に送り込まれた用紙Pは、搬送幅方向に折り目が形成され、さらに、裁断加工ユニット16に送り込まれ、用紙搬送方向X1と直交する用紙搬送幅方向に裁断される。そして、最終的に裁断された製品は、排紙部3に順次下側から積み上げられる。または、搬送下流側にさらに接続される他の用紙加工装置に送り込まれる。
【0034】
なお、
図5及び
図6に示す第2スリット加工ユニット12で加工する場合に、一方の回転刃対40のみで用紙Pをスリット加工することがある。たとえば、右側の回転刃対40のみを使用して、用紙Pをスリット加工する場合があり、この場合、左側の回転刃対40は、用紙Pの左端縁から搬送幅方向に離れた位置まで移動しているが、回転刃対40を保持する上下のガイド体40a、40bは、用紙Pの左端部を上下から挟んでおり、これにより、用紙Pの左端部が垂れないようにガイドしている。
【0035】
(第2の実施の形態)
図7は第2の実施の形態であり、前記
図4と同様の拡大平面図である。この
図7において、本体側指標21、22、23、24、25、26及びユニット側指標31、32、33、34、35、36として、各種異なる図形を使用している。すなわち、前記第1の実施の形態の青色、赤色、黄色、緑色、黒色及び紫色の代わりに、円形、三角形、四角形、星形、五角形、扇形の図形を使用している。優先度については、寸法を大きく描いた図形の優先度を高くしている。たとえば、第2のスリット加工ユニット12では、寸法の最も大きい三角形の優先度が最も高く、四角形及び星形と、順次優先度が低くなっている。その他の構造は前記第1の実施の形態と同じであり、同じ部品及び部分には同じ符号を付してある。
【0036】
(第3の実施の形態)
図8は、第3の実施の形態であり、前記
図4と同様の拡大平面図である。この
図8において、本体側指標21、22、23、24、25、26及びユニット側指標31、32、33、34、35、36として、各種異なる文字を使用している。たとえば、前記第1の実施の形態の青色、赤色、黄色、緑色、黒色及び紫色の代わりに、大文字のアルファベットA、B、C、D、E、Fを使用している。優先度については、寸法を大きく描いた文字の優先度を高くしている。たとえば、第2のスリット加工ユニット12では、寸法の最も大きいBの優先度が最も高く、C及びDと順次優先度が低くなっている。その他の構造は前記第1の実施の形態と同じであり、同じ部品及び部分には同じ符号を付してある。
【0037】
[その他の実施の形態]
(1)
図9、
図10及び
図11は、指標として、色、図形及び文字を使用する場合の変形例である。
図9は、円形領域の内部を、大きさの異なる円弧部分に分割して、色分けしている。たとえば、ハッチングで示す最も大きい半円形の領域を青色に着色し、1/4円の各領域(クロスハッチング及び空白)を、それぞれ赤色及び黄色に着色している。
図10は、図形として、複数の小円を、2個、3個あるいは4個と組み合わせた指標である。
図11は、数字を使用した指標である。いずれも、優先度の高い図形及び数字の寸法を大きくしている。
【0038】
(2)
図12は、第4の実施の形態を示しており、指標として、形状を利用した例である。たとえば、装置本体1には、各加工ユニット受容部S1、S2、S3の右側に、各加工ユニット受容部S1、S2、S3に対してそれぞれ搬送方向X1の位置が異なるピン21a、22a、23aが立設されている。一方、各加工ユニット11、12、13の上面の右端には、一つあるいは複数の切欠き31、32、33が形成されている。たとえば、第1スリット加工ユニット11には、第1加工ユニット受容部S1のピン(本体側第1指標)21aに対応する位置に、一つの切欠き31が形成され、第2スリット加工ユニット12には、第1乃至第3加工ユニット受容部S1、S2、S3の各ピン(本体側第1、第2及び第3指標)21a、22a、23aにそれぞれ対応する位置に3つの切欠き32、33が形成され、第3スリット加工ユニット13には、第1乃至第3加工ユニット受容部S1、S2、S3の各ピン(本体側第1、第2及び第3指標)21a、22a、23aにそれぞれ対応する位置に3つの切欠き33が形成されている。
【0039】
第2スリット加工ユニット12の3つの切欠き32と、第3スリット加工ユニット13の3つの切欠き33の相違は、第2スリット加工ユニット12では、搬送方向中間部の切欠き32が、他の二つの切欠き32よりも長く形成され、最も優先度が高くなっており、一方、第3スリット加工ユニット13では、搬送方向下流端部の切欠き33が、他の二つの切欠き33よりも長く形成され、最も優先度が高くなっている。
【0040】
該第4の実施の形態では、たとえば、一つの切欠き31を有する第1スリット加工ユニット11を、第2又は第3加工ユニット受容部S2、S3に装着しようとしても、ピン22a又は23aが、切欠き31に係合しないことにより、第1スリット加工ユニット11を装着することができない。なお、各加工ユニット11、12、13の上面の左端部には、位置決め孔50が形成されており、各加工ユニット受容部S1、S2、S3の左側の設けられた位置決めピン53に嵌合することにより、各加工ユニット11、12、13を位置決めできるようになっている。
【0041】
(3)
図13は、第1の実施の形態の変形例であり、装置本体側の第1乃至第6指標21、22、23、24、25、26と、加工ユニット側の第1乃至第6指標31、32、33、34、35、36の構成は、前記第1の実施の形態と同様であり、色により区別されている。第1の実施の形態と異なる構成は、装置本体1の第1乃至第6加工ユニット受容部S1、S2、S3、S4、S5、S6は操作側に向かって開口しており、第1乃至第4スリット形成ユニット11、12、13、14、折り加工ユニット15及び裁断加工ユニット16は、操作側から各加工ユニット受容部S1、S2、S3、S4、S5、S6に挿入され、一対のレール56上を加工ユニット受容部S1、S2、S3、S4、S5、S6の奥へ挿入される。
【0042】
したがって、本体側の第1乃至第6指標21、22、23、24、25、26は、装置本体1の操作側の面の上端部及び上面の操作側端部に設けられ、加工ユニット側の第1乃至第6指標31、32、33、34、35、36は、各加工ユニット11、12、13、14、15、16の上面の右端部だけでなく、操作側の面の上端部にも設けられている。
【0043】
(4)
図14は、
図2の用紙加工装置の第4スリット加工ユニット14の一具体化例を示している。軸方向の両端に刃面を有する円筒状の上刃50と、該上刃50の両刃面にそれぞれ擦り合わされる刃面を有する2枚の下刃51、51とから一組のスリッタ部を構成しており、かかるスリッタ部を軸方向に間隔を置いて2組配置している。該スリット加工ユニット14によると、3つの成果物Paと各成果物Pa間の2つの屑紙片Pbを形成するために必要な4箇所の切断を、2組のスリッタ部で形成できる。ちなみに
図6のスリット加工ユニット12であると、4組のスリット部が必要となる。
【0044】
(5)
図15は、
図2の用紙加工装置の第4スリット加工ユニット14の別の具体化例を示している。
図14の構造とは、上刃50の形状が異なっている。すなわち、上刃50を円筒状に形成するのではなく、V溝プーリのように、左右一対の截頭円錐状の回転刃を、合体した形状となっている。下刃51は
図14と同じ形状である。
【0045】
(6)前記第1の実施の形態のように、指標を色で区別する場合に、前述の色(青、赤、黄、緑、黒、紫)には限定されず、各種の色を選択可能である。
【0046】
(7)指標として図形、模様、文字あるいは形状を用いる場合には、前記各実施の形態の図形、模様、文字又は形状以外も、選択可能である。
【0047】
(8)前記実施の形態では、本体側指標及びユニット側指標は、シールとして貼着されているが、装置本体及び各加工ユニットに、直接着色し、あるいは描いても良く、また、刻設することも可能である。
【0048】
(9)前記各実施の形態では、装置本体内に複数の加工ユニット受容部を備えているが、本願発明は、装置本体内に加工ユニット受容部を一つだけ備えた用紙加工装置にも適用可能である。すなわち、複数の用紙加工装置間で共用できる加工ユニットがある場合であって、複数の加工ユニット受容部を有する用紙加工装置と、一つの加工ユニット受容部のみを有する用紙加工装置との間で共用する場合に、そのような一つの加工ユニット受容部のみを有する用紙加工装置にも本願発明を適用できるのである。
【0049】
(10)本願発明に係る加工ユニット受容部は、駆動部を有してない構成も含んでいる。具体例を説明すると、各種搬送ユニットを本願発明の加工ユニットとして装着することが可能であり、かかる搬送ユニットとしては、次の(a)(b)(c)(d)のような種類がある。
(a)駆動を必要とするローラを有するローラ搬送ユニット。
(b)駆動を必要とするベルトを有するローラ搬送ユニット。
(c)駆動を必要としない従動ローラを有するローラ搬送ユニット。
(d)駆動を必要としないガイド板を有するガイド搬送ユニット。
前記(a)(b)の搬送ユニットは駆動を必要としているので、対応する加工ユニット受容部に駆動部を備えていることが必須となる。しかし、前記(c)(d)の搬送ユニットは駆動を必要としないので、対応する加工ユニット受容部に必ずしも駆動部を備えている必要はないのである。
【0050】
(11)駆動部を有しない加工ユニット受容部の別の例を説明すると、加工ユニット自体が、加工ユニット駆動用の駆動源を備えている場合がある。このような場合には、装置本体側の加工ユニット受容部は、駆動源を備える必要がなく、たとえば、電気供給部のみが備えられる。