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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-55439(P2015-55439A)
(43)【公開日】2015年3月23日
(54)【発明の名称】カートリッジガスこんろ
(51)【国際特許分類】
   F24C 3/14 20060101AFI20150224BHJP
   F24C 3/12 20060101ALI20150224BHJP
【FI】
   F24C3/14 J
   F24C3/12 K
   F24C3/12 S
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-190102(P2013-190102)
(22)【出願日】2013年9月13日
(71)【出願人】
【識別番号】000158312
【氏名又は名称】岩谷産業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】391030099
【氏名又は名称】株式会社旭製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100067747
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 良昭
(74)【代理人】
【識別番号】100121603
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 元昭
(74)【代理人】
【識別番号】100141656
【弁理士】
【氏名又は名称】大田 英司
(72)【発明者】
【氏名】稲田 健一郎
(72)【発明者】
【氏名】和田 亜貴男
(57)【要約】
【課題】ガス容器の交換時や異常発生時の安全のための動作が確実に実行できるうえに、使い勝手が良好であるようにする。
【解決手段】2個のガス容器収容部12と、2個の火口部13と、これらガス容器収容部12と火口部13を1対1対応で接続するガス流路を有した複数系統のカートリッジガスこんろ11において、すべてのガス容器収容部12に、ガス容器15が接続されていることを検出する容器装着スイッチ19を備える。そして、ガス流路に備えられてガス流を調節する開閉弁18を電磁弁で構成するとともに、開閉弁18の操作を行う操作つまみ63に、開弁時にONとなり閉弁時にOFFとなる点火スイッチ20を設ける。これら容器装着スイッチ19と開閉弁18と点火スイッチ20を電子制御して、点火処理にはすべての容器装着スイッチ19のONを条件に点火スイッチ20を有効とし、復旧処理にはすべての点火スイッチ20のOFFを要求する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のガス容器収容部と、これと同数の火口部と、これらガス容器収容部と火口部を1対1対応で接続するガス流路を有した複数系統のカートリッジガスこんろであって、
前記すべてのガス容器収容部に、ガス容器が接続されていることを検出する容器装着スイッチを備え、
前記ガス流路に備えられてガス流を調節する開閉弁が、電磁弁で構成されるとともに、
該開閉弁の操作を行う操作つまみに、開弁時にONとなり閉弁時にOFFとなる点火スイッチが設けられ、
これら容器装着スイッチと開閉弁と点火スイッチが、制御部に接続され、
該制御部が、すべての容器装着スイッチからON信号を入力していることを条件に、点火スイッチが有効になるように制御する
カートリッジガスこんろ。
【請求項2】
前記各火口部での炎を検出する炎検出部と、当該カートリッジガスこんろに搭載された電子部品の過熱を検出する温度センサを備えるとともに、
これら炎検出部と温度センサを前記制御部に接続し、
該制御部が、前記炎検出部または温度センサの検出に基づいて、火口部の火炎がなくなったとの信号を受信したとき、または電子部品が過熱状態にあるとの信号を受信したときに、その受信した信号を発した側の火口部にガスを供給する前記開閉弁を閉じるとともに、その他の火口部側の開閉弁をすべて閉じるように制御する
請求項1に記載のカートリッジガスこんろ。
【請求項3】
前記制御部が、火口部に対応する操作つまみをすべて一旦「閉」にすることを条件に、いずれかの点火スイッチが有効となるように制御する
請求項2に記載のカートリッジガスこんろ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、いわゆるカセットこんろと称されるカートリッジガスこんろに関し、より詳しくは、たとえば2本のガス容器を使用し2箇所の火口に通じる2系統のガス流路を有したガスこんろ(ツインバーナー方式ガスこんろ)の安全のための構成に関する。
【背景技術】
【0002】
日本国内において、前述のようなツインバーナー方式ガスこんろでは、ガス機器の製品安全にかかる規定にもとづく安全性確保のため、2本のガス容器が接続されていなければガスが出ないように構成されている。このため、たとえば使用中に一方のガス容器が空になってガス容器を交換する場合に、そのガス容器を外すとガスが残っている他方側の火口部にガスを供給する流路に設けられた開閉弁が閉止し、消火状態となる。
【0003】
しかし、この状態でガス容器を接続すると、ガス容器を交換したときに、開閉弁が閉止していない他方側の火口部からガス漏れを起こすおそれがある。
このため、下記特許文献1に開示されているような安全装置が提案された。
【0004】
この安全装置は、一方の開閉弁が開いているとき、または開閉弁が開いている使用状態でガス容器が外れたときに、そのままではガス容器を接続できないようにするために、接続を阻止するためのばねやピンなどを備えるとともに、左右2個の操作つまみの軸を連繋して、一方の操作つまみの軸が閉弁方向へ回転したときにその回転を他方の操作つまみの軸に伝動するようにしている。この構成は、ばねやピン、連繋のためのつるまきばねなどを用いた機械的なものである。
【0005】
このような構成によれば、ガス漏れが生じる状態でガス容器が接続されることを確実に阻止できるとともに、一方の操作つまみを閉位置にすれば他方の操作つまみも閉位置にすることができるので、不測にガス漏れを起こすようなことを防止することができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平8−320122号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、ガス容器の接続を阻止するための構成がばねやピンを用いたものであるため、異物の侵入や、ばねの損傷や伸び等によって、正確に動作しなくなることがある。特に、連繋のための手段がつるまきばねで構成されているため、不測のガス漏れ防止の面では、動作の確実性の点で問題がある。
【0008】
そのうえ、連繋のための手段は、左右の火口部の火力をそれぞれ調節するときに、一方の調節操作が他方に影響を与えてしまうので、所望する調節ができなくなるという難点もある。
【0009】
そこで、この発明は、安全のための動作が確実に実行できるうえに、使い勝手が良好であるようにすることを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そのための手段は、複数のガス容器収容部と、これと同数の火口部と、これらガス容器収容部と火口部を1対1対応で接続するガス流路を有した複数系統のカートリッジガスこんろであって、前記すべてのガス容器収容部に、ガス容器が接続されていることを検出する容器装着スイッチを備え、前記ガス流路に備えられてガス流を調節する開閉弁が、電磁弁で構成されるとともに、該開閉弁の操作を行う操作つまみに、開弁時にONとなり閉弁時にOFFとなる点火スイッチが設けられ、これら容器装着スイッチと開閉弁と点火スイッチが、制御部に接続され、該制御部が、すべての容器装着スイッチからON信号を入力していることを条件に、点火スイッチが有効になるように制御するカートリッジガスこんろである。
【0011】
この構成では、すべての容器装着スイッチがON状態でない限り、制御部は点火スイッチが有効にならないように電気的に制御する。つまり、すべてのガス容器収容部にガス容器が装着されてはじめて、点火ができるようになる。また、複数の操作つまみはそれぞれ独立しているので、各火口部の燃焼状態は操作つまみを操作することにより、それぞれ個別自由に調整可能である。
【0012】
容器装着スイッチと、電磁弁で構成される開閉弁と、操作つまみに連動する点火スイッチを制御部に接続して電気的に制御することに加えて、火口部での炎を検出する炎検出部や、搭載された電子部品の過熱を検出する温度センサも接続することによって、風や吹きこぼれ等により炎が立ち消えたこと、ガス容器内のガスがなくなったこと、あるいは過熱状態にあることを検出するように構成することができる。このような構成により、不測に消火状態になったあとで再度燃焼させようとする場合、一旦すべての操作つまみを「閉」としないと点火ができないように制御することで、不測のガス漏れ及び点火の発生を防止できる。
【発明の効果】
【0013】
この発明によれば、電気的に制御して安全性確保のための動作を実行するので、機械的に行う場合よりも動作の確実性を向上できる。そのうえ、電気的に制御することから、操作つまみの動作を機械的に連携させる必要がない。このため各火口部の火力調節が所望とおりに自由に行え、操作性がよい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】カートリッジガスこんろの概略構成図。
図2】バーベキューこんろの開蓋状態の斜視図。
図3】バーベキューこんろの閉蓋状態の斜視図。
図4】バーベキューこんろの正面図。
図5】バーベキューこんろの左側面図。
図6】バーベキューこんろの右側面図。
図7】バーベキューこんろの平面図と底面図。
図8】バーベキューこんろの背面図。
図9】バーベキューこんろのテーブルの取り付け方を示す分解斜視図。
図10】脚部を折りたたんだ状態のバーベキューこんろの正面図。
図11】バーベキューこんろを移動するときの状態を示す斜視図。
図12】操作つまみからガス容器収容部にかけての概略構造の平面図。
図13】ブロック図。
図14】点火処理と継続燃焼処理のフローチャート。
図15】復旧処理のフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0015】
この発明を実施するための一形態を、以下図面を用いて説明する。
図1は、カートリッジガスこんろ11(以下、「ガスこんろ」という)の概略構成図であり、この図に示すように、ガスこんろ11は、複数のガス容器収容部12と、これと同数の火口部13と、これらガス容器収容部12と火口部13を1対1対応で接続するガス流路を有した複数系統のガスこんろ11である。図1においては、2本のガス容器15を使用し2箇所の火口部13に通じる2系統のガス流路を有したツインバーナー方式ガスこんろ11を例示している。
【0016】
このようなツインバーナー方式のガスこんろ11は、たとえば図2に示したようなバーベキューこんろ11aとすることができる。このバーベキューこんろ11aは、野外でバーベキューをするときに好適に使用されるものである。
【0017】
まず、バーベキューこんろ11aの全体の構成を説明してから、内部構成について説明する。
【0018】
バーベキューこんろ11aは、こんろ本体部51と、これを支える脚部52とで構成されている。
【0019】
こんろ本体部51は、本体容器53と、この本体容器53の背面側の上部に枢着された開閉可能な蓋体54を有している。蓋体54を閉じると図3に示したように、こんろ本体部51の全体でまとまりをもった偏平な略かまぼこ形の外観となる。つまり、蓋体54は中空の薄いかまぼこ形に形成されている。蓋体54の内部には、図2に示したように、平らな板材55を固定して、内面を平らにしている。この板材55には、バーベキューこんろの使用上の注意等を明示しておくこともできる。
【0020】
また蓋体54の上面の手前側には取っ手56を、手前側の面(前面)の下端の左右2箇所には、閉じた状態を保持する留め具の一方57aを備えている。蓋体54の左右両側には、図2に示したように、蓋体54を開放したときに蓋体54の開放角度を保持するための支持杆58の端部が枢着されている。
【0021】
本体容器53は、図2に示したように、上に向けて左右2個の前記火口部13を有する。それぞれの火口部13の周囲には、支持プレート59を着脱可能に保持し、この上に五徳60が着脱可能に設けられている。支持プレート59の縁は、本体容器53の上端開口縁を覆うように取り付けられる。五徳60に代えて、網(図示せず)を使用することも可能である。
【0022】
本体容器53の左右両側には、支持プレート59の下から係止部61が突設されており、前記支持杆58の下端を着脱可能に係止する。本体容器53が係止部61を有するため、支持プレート59には係止部61をよけるための切欠部(図示せず)が形成されている。
【0023】
本体容器53の手前側の面(前面)には、左右の火口部13に対応させて1個ずつ、図4に示したように、ガス容器15を収容する前記ガス容器収容部12を備えている。これらのガス容器収容部12は、それぞれ前面に、開閉可能な蓋部62を有する。ガス容器15の収容は、先端のガス吐出側が対向して一直線上に並ぶように、ガス容器収容部12に対して収容される。
【0024】
このようなガス容器収容部12を備えているため、本体容器53の前面部は、図5図6に示したように、下方部分が側面視において前方に丸く突出している。
【0025】
前記蓋部62よりも上方の位置には、図4等に示したように、蓋体54における前記留め具の一方57aと係合する留め具の他方57bを備える。
【0026】
本体容器53の前面における左右のガス容器収容部12の間には、図2図3図4図7(a)に示したように、点火と消火と火力調節のための2個の操作つまみ63が回転可能に設けられている。
【0027】
本体容器53の両側面には、図2図8に示したように、取っ手64が形成されている。取っ手64は、平面視長方形枠形状である。この取っ手64の左右両側には、横に長い長方形形状の取り付け穴65を有する(図2図3図5図6参照)。
【0028】
取り付け穴65は、図9に示したように、別体のテーブル66を装着するための構造である。テーブル66は、方形板状で、本体容器に接する面における前記取り付け穴65に対応する位置に、側面視L字形をなす係止突起66aを有する。また、テーブルの底面には、取っ手64における本体容器53と反対側の部分64aに上から係合する係合部66bを備えている。テーブル66は、係止突起66aが取り付け穴65に係止するとともに、係合部66bが取っ手64における本体容器53と反対側の部分64aに係合することで、安定的に支持される。
【0029】
本体容器53の背面(後面)には、図8に示したように、複数の通気穴67が形成されている。
【0030】
本体容器53の底面には、前記脚部52を装着するとともに、図4図8図10に示したように、脚部52を開いた状態に保持する開保持具68と、閉じた状態(折りたたみ状態)に保持する閉保持具69を備えている。
【0031】
前記脚部52は、2本の脚担体を正面視X字状に組んで構成され、折りたたみ時には一直線状になる折りたたみ可能な構造である。
【0032】
2本の脚担体は、ハンドル側脚担体71と、車輪側脚担体72である。ハンドル側脚担体71は、全体として細幅板状をなし、図7(b)に示したように、上側の一端に枢着軸73、下側の他端に方形枠状のハンドル74を備えている。枢着軸73は、図4等に示したように、本体容器53の底面に枢着されている。ハンドル74は、図6に示したように、本体容器53と同じくらいの幅広に形成され、安定性した支持を可能にしている。また、ハンドル74の下端における幅方向の中間には、接地したときに地面から浮いてハンドル74を持ちやすくするための湾曲部74aを有している。
【0033】
車輪側脚担体72は、図5図6図7(b)に示したように、ハンドル側脚担体71を挟むように並ぶ2本の平行な脚杆75と、これらの下端をつなぐように設けられた横軸76と、この横軸76に回転可能に取り付けられた車輪77と、脚杆75の上端に設けられ、幅方向の外側に突出する係止軸78を有する。横軸76に取り付けられる車輪77同士の間は、図5に示したように、こんろ本体部51の前後方向の長さよりも長くして、安定した支持を図るとともに、脚部52を折りたたんだときに車輪77がこんろ本体部51よりも外側に出るようにして、脚部77を徒に長くしなくてすむようにしている。換言すれば、側面視において図10に示したように、こんろ本体部51と車輪77とが重なっても、車輪77の回転が阻害されることがないように構成されている。
【0034】
この車輪側脚担体72は、脚杆75の長手方向の中間部がハンドル側脚担体71の長手方向の中間部に枢着されている。この枢着をしている枢着部79は、図4に示したように、車輪側脚担体72とハンドル側脚担体71をX字状にしたときに、本体容器53の左右方向の中間位置に対応するように設定されている。これによってバランスの良い支持ができる。また、本体容器53の底面には、そのときに車輪側脚担体72の係止軸78を係止して、脚部52を伸ばした状態に保持する前記開保持具68が備えられている。
【0035】
本体容器53の底面における左右方向の一端部には、図10に示したように車輪側脚担体72とハンドル側脚担体71を一直線上にのばした姿勢、つまり折りたたんだ状態にしたときに、この状態を保持すべくハンドル側担体71の細幅板状の部分を幅方向で挟んで係止する弾性変位可能な前記閉保持具69を備えている(図3図4参照)。
【0036】
脚部52を折りたたんだときには、図11に示したように、ハンドル側脚担体71のハンドル74を持って引き上げて車輪77だけを接地させれば、容易に移動可能な状態となる。
【0037】
このようなバーベキューこんろ11aの内部構成は、図1に示したように、左右の火口部13にそれぞれ、点火を行う点火プラグからなる点火部16と、フレームロッドで構成される炎検出部17を備えている。これらの火口部13に対してそれぞれガスを供給する2つのガス流路には、個々にガス流を調節する開閉弁18が設けられている。この開閉弁18は、ソレノイドバルブ等の電磁弁で構成される。
【0038】
ガスが充填されたガス容器15を収容する2箇所のガス容器収容部12には、図12にも示したように、ガス容器15が接続されていることを検出する容器装着スイッチ19が備えられている。容器装着スイッチ19は、ガス容器15を押し込んでガスが出る状態にしたときにONとなるように構成されている。左右の容器装着スイッチ19がいずれもONであるときに、火口部13に点火を行うための点火スイッチ20が有効状態となる。「有効」とは、点火スイッチ20の機能が有効であるという意味である。
【0039】
前記操作つまみ63は、図1図12に示したように左右のガス容器収容部12に対応させて設けられている。操作つまみ63には、マイクロスイッチ等で構成される点火スイッチ20が設けられる。この点火スイッチ20は、有効状態において、ガス流路の開閉弁18を開閉し、火口部13に設けられた点火部16に点火を実行させるものである。
【0040】
また、各火口部13に対応させて、搭載された電子部品の過熱を検出する温度センサ21が適宜の箇所に設けられている(図1参照)。
【0041】
これら容器装着スイッチ19と、開閉弁18と、点火スイッチ20と、点火部16と、炎検出部17と、温度センサ21は、図13に示したように、制御部22に接続され、動作の制御が行われる。制御部22には、電力を供給する電池23と、バーベキューこんろ11aの傾斜状態を検出する傾斜スイッチ(振動スイッチ)24も接続される。
【0042】
制御部22は、シーケンサーで構成され、操作つまみ63等からの入力に従って、あらかじめ記憶させたプログラムに基づいて点火部16や開閉弁18等を駆動制御する。制御部22が有する記憶部(図示せず)には、駆動制御に必要な情報が記憶される。
【0043】
制御部22の制御動作とそれを行わせる作業の流れを、図14図15のフローチャートを用いて説明すると、次のとおりである。
【0044】
制御部22は、すべての容器装着スイッチ19からON信号を入力していることを条件に、点火スイッチ20が有効になるように制御する。
【0045】
すなわち、図14の点火処理に示したように、制御部22は、容器装着スイッチ19が左右ともONになっていると判断したときに(ステップn1)、点火スイッチ20が有効になるようにする(ステップn2)。そして操作つまみ63の開操作(ステップn3)が行われると、点火スイッチ20がONになり、同時にその信号が制御部22に対して送信される。すると制御部22は、開閉弁18を開いて火口部13にガスを供給し、点火部16を駆動して、火口部13に点火を行う(ステップn4)。図14では、左側の火口部13への点火について図示したが、右側の火口部13への点火の場合もこれと同じである。
【0046】
左右の容器装着スイッチ19がOFF、またはいずれか一方の容器装着スイッチ19がOFFの場合には、容器装着作業(ステップn5)が行われない限り、点火スイッチ20は有効にはならない。
【0047】
点火が行われてガスが燃焼しているときには、炎検出部17は火炎を検出し、その信号を制御部22に送信している。温度センサ21は所定の設定温度より高い温度を検知したときに過熱である旨の信号を制御部22に送信する。
【0048】
制御部22は、炎検出部17の検出に基づいて火口部13の火炎がなくなった(消火状態)との信号を受信したとき、または温度センサ21の検出に基づいて電子部品が過熱状態にあるとの信号を受信したときに、つまり異常発生時に、その信号を発した側の火口部13にガスを供給する開閉弁18を閉じるとともに、その他の火口部13側の開閉弁18をすべて閉じるように制御する。
【0049】
つまり、図14の継続燃焼処理に示したように、炎検出部17が炎を検出せず、火口部13の火炎がなくなったと判断したとき(ステップn6)には、あらかじめ定めた所定時間、たとえば数秒程度の計時をして(ステップn7)、その間に炎検出部17から火炎を検出したとの信号を受信しないとき(ステップn8)には、ガスの欠乏や立ち消えと判断して、図15に示す復旧処理に移行して、すべての火口部13側の開閉弁18を閉じる。
【0050】
燃焼中における火炎の消滅時を説明したが、点火時におけるガスの欠乏や強風による点火不能の場合も、これと同じである。
【0051】
炎検出部17が火炎を検出している限り(ステップn6)、他の異常時と意思に基づく消火動作時を除いて、燃焼は継続する。
【0052】
燃焼中に、温度センサ21が所定温度以上の過熱を検知して(ステップn9)、制御部22がその信号を受信したときには、即座に、図15に示す復旧処理に移行して、すべての火口部13側の開閉弁18を閉じる。
【0053】
温度センサ21が過熱を検知しない限り(ステップn9)、他の異常時と意思に基づく消火動作時を除いて燃焼は継続する。
【0054】
異常の一つに、前述の火炎の消滅と過熱のほかに、傾斜スイッチ24の検出がある。つまり、バーベキューこんろ11aの使用状態において、こんろ本体部51が平らになっていない場合や、燃焼中にバーベキューこんろ11aに対して不測に衝突したり接触したりして、バーベキューこんろ11aが動いた場合に、傾斜スイッチ24が所定以上の傾き(振動)を検知し、この信号を制御部22が受信すると(ステップn10)、制御部22は安全な使用を確保できないと判断し、即座に、図15に示す復旧処理に移行して、すべての火口部13側の開閉弁18を閉じる。
【0055】
傾斜センサ24が過熱を検知しない限り(ステップn10)、他の異常時と意思に基づく消火動作時を除いて燃焼は継続する。
【0056】
燃焼継続中に操作つまみ63を閉位置に回転すると、その操作つまみ63に対応する側の点火スイッチ20がOFFとなり、この信号を制御部22が入力し(ステップn11)、開閉弁18を閉じる。この結果、閉操作した操作つまみ63に対応する側の火口部13の燃焼は停止する。
【0057】
操作つまみ63を閉位置にしない限り(ステップn11)、他の異常時を除いて燃焼は継続する。
【0058】
図14では左側の火口部13における燃焼についての異常検出等を図示したが、右側の火口部13における燃焼についてもこれと同じである。
【0059】
異常が発生した場合の復旧処理は、火口部13に対応する操作つまみ63をすべて一旦「閉」にすることを条件に、制御部22が、いずれかの点火スイッチ20が有効となるように制御することで可能となる。
【0060】
つまり、図15に示したように、制御部22は、異常発生時に左右の開閉弁18を閉じ(ステップn12)、左右の点火スイッチ20をOFFにして、点火スイッチ20を有効状態から無効状態にする(ステップn13)。つまり、点火スイッチ20の機能を無効にする。これによって、操作つまみ63は閉位置になくとも、左右の火口部13の火炎は消えた状態になる。
【0061】
そして、制御部22が、温度センサ21から過熱であるとの信号を受信ぜす(ステップn14)、傾斜スイッチ24から傾斜している旨の信号を受信せず(ステップn15)、ガス容器15にガスが残っている場合(ステップn16)には、左右の操作つまみ63を閉位置に回転(ステップn17)したこと、つまり左右の点火スイッチ20からOFF信号を受信したときに、リセットがなされ、前述の点火処理に移行可能となる。
【0062】
温度センサ21からの過熱検知信号を制御部が受信した場合(ステップn14)には、所定時間、たとえば10分以上放置するなどの冷却措置(ステップn18)のあとであっても、温度センサ21が過熱を検知しなくなるまでは、左右の操作つまみ63を閉位置に回転していても、点火処理へは移行できない。
【0063】
同様に、制御部22が傾斜スイッチ24からの傾斜検出信号を入力している限り、バーべキューこんろの姿勢を正して傾斜修正(ステップn19)を行わない限り、左右の操作つまみ63を閉位置に回転していても、点火処理へは移行できない。
【0064】
復旧処理への移行が火炎の消滅によるものである場合、ガス容器15のガスがなくなっている場合がある。このような場合には、空になったガス容器15の交換(ステップn20)を行うと、そのガス容器15に対応する側の火口部13の点火を可能な状態にすることができる。
【0065】
操作つまみ63が閉位置になっておらず、点火スイッチ20からのOFF信号を制御部22が受信しないときには、左右の操作つまみ63の閉位置への回転操作(ステップn21)に基づく点火スイッチ20からのOFF信号の受信を待って、点火処理へと移行可能にする。
【0066】
バーベキューこんろ11aは、前述のような構成であるので、次のような作用効果を有する。
【0067】
点火を行うためには、左右の容器装着スイッチ19がONにならないかぎり、制御部22は点火スイッチ20を有効にしない、つまり点火スイッチ20をONにできないように制御するので、点火前に予備容器の組み込みができない状態とすることができる。このため、安全性を確保できる。しかも、電気的に制御するので、物理的な構造で予備容器の組み込みができないようにする場合のように、部材の変形や損傷等によって所望の作用効果が得られないというような状況を招来することはなく、確実性を高めることができる。
【0068】
左右の操作つまみ63は独立であって、物理的につながっていないので、それぞれ自由に回転が行える。つまり、燃焼状態において火力の調整等が操作つまみ63ごとに自由に行え、一方の操作つまみ63の動作が他方の操作つまみ63に影響を与えてしまうような不都合の発生をなくすことができ、操作性が良好で使い勝手がよい。
【0069】
燃焼中、何らかの原因で火炎が消えたり、異常な過熱状態が生じたり、バーベキューこんろが傾いたりして、燃焼を継続させるのが安全上好ましくない事態が生じたときには、制御部22は、即座に復旧処理に移行して、左右の開閉弁18を閉じてガスの供給を停止し、左右の点火スイッチ20を無効にする。このため、安全性を確保できる。そして、左右の点火スイッチ20が無効となったあとは、すべての異常が解消し、一旦、すべての操作つまみ63を閉位置に回転してリセットしない限り、点火ができない状態となる。
【0070】
つまり、たとえば左右の火口部13での燃焼中に一方のガス容器15が空になると、制御部22は開閉弁18を閉じて左右の火口部13の燃焼を停止する。そのうえ、点火スイッチ20を無効状態にする。したがって、空になったガス容器15を交換するときに、ガスが不測に漏れたり、着火したりするおそれは一切ない。このため、安全性が高い。
【0071】
しかも、リセットするための操作は、左右の操作つまみ63を閉位置に回転させるだけでよいので、操作は極めて容易である。
【0072】
また、バーベキューこんろ11aは、前述のように開閉可能な蓋体54を有したこんろ本体部51と、これを支持する折りたたみ可能な脚部52を有する構成であり、移動が簡便に行えるためさまざまな場所で使用されうる。また、蓋体54を開けて使用するので、風の影響などもうける。このため、前述のようにさまざまな事態に安全性を確保できる構成は、非常に有効である。しかも、復旧処理に必要な動作は、操作つまみ63を回転するだけであるので、野外においても簡単に行え、便利に使用できる。
【0073】
この発明の構成と前述の一形態の構成との対応において、
この発明のカートリッジガスこんろは、前述のカートリッジガスこんろ11とバーベキューこんろ11aに対応するも、
この発明は前述の構成のみに限定されるものではない。
【0074】
たとえば、ガス容器収容部12を3個以上備えるカートリッジガスこんろ11であってもよい。
【0075】
また、カートリッジガスこんろ11は、バーベキューこんろ11a以外のものであってもよい。
【符号の説明】
【0076】
11…カートリッジガスこんろ
11a…バーベキューこんろ
12…ガス容器収容部
13…火口部
15…ガス容器
17…炎検出部
18…開閉弁
19…容器装着スイッチ
20…点火スイッチ
21…温度センサ
22…制御部
63…操作つまみ
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