【課題】踏板の円弧軌道上の最下点を踏板張出し高さ位置とし、かかる高さ位置より車両ステップの下部前方へ突出させる様にして、雪のすくい上げや障害物による不具合を解消したり、踏板張出し時の余分な上動力を要することのない車両用格納式補助ステップを提供する。
【解決手段】車両ステップSの下部に、車幅方向に相当する前後に平行で同長な一対のリンク腕2、3の上端を前後揺動自在に枢着すると共に各リンク腕2、3を所定間隔を以て左右対称に配置し、左右のリンク腕2、3間の下端に踏板ユニット4を枢着することにより、該踏板ユニット4を車両ステップS直下にして上方の踏板上限格納位置Xと、リンク腕2、3が鉛直に垂下する踏板張出し高さ位置Yとの間を往復平行移動する様に設定し、踏板ユニット4には、踏板張出し高さ位置Yで車両ステップS下部前方の踏板張出し位置Zに出没可能な踏板5を進退自在に設ける。
車両ステップの下部に、車幅方向に相当する前後に平行で同長な一対のリンク腕の上端を前後揺動自在に枢着すると共に各リンク腕を所定間隔を以て左右対称に配置し、左右のリンク腕間の下端に踏板ユニットを枢着することにより、該踏板ユニットを車両ステップ直下にして上方の踏板上限格納位置と、リンク腕が鉛直に垂下する踏板張出し高さ位置との間を往復平行移動する様に設定し、踏板ユニットには、前記踏板張出し高さ位置で車両ステップ下部前方の踏板張出し位置に出没可能な踏板を進退自在に設けたことを特徴とする車両用格納式補助ステップ。
踏板ユニットはリンク腕下端に枢着された踏板ホルダー上に進退自在に踏板を取付けて成り、駆動源に垂設した正逆回転自在な駆動軸に上下揺動継手を軸着すると共に、該上下揺動継手には先端が上下方向に螺旋回転可能と成す様に旋回軸の基端を上下揺動自在に枢着し、該旋回軸の先端と、踏板後部の幅方向左右を往復移動自在に装着すると共に、踏板上面より上方垂直に突出した支軸の上端とをユニバーサルに連結し、旋回軸が上限位置で先端を真後ろへ指向させた水平状態と成すことにより後退状態の踏板を踏板ホルダーと共に踏板上限格納位置に水平保持し、旋回軸が螺旋軌道上を昇降することにより後退状態の踏板を踏板ホルダーと共に踏板上限格納位置と踏板張出し高さ位置との間を往復平行移動自在と成し、旋回軸が螺旋軌道を下りきった螺旋軌道下端と、該下端と同一平面上で先端が真正面へ指向した真正面部との間を回転角往復運動させることにより踏板を踏板張出し高さ位置と踏板張出し位置との間を進退往復動自在と成す様に設定したことを特徴とする請求項1記載の車両用格納式補助ステップ。
【背景技術】
【0002】
従来、上記車両の乗降口に既設される車両ステップは、地上面との間に乗降に支障を来す程の高低差を有しているため、車両ステップ下部に確保した踏板格納位置から車両ステップの乗降側である前方の下部へ踏板を張出し可能と成した車両用格納式補助ステップ(例えば特許文献1参照。)を装備して乗降時の高低差を解消している。
この車両用格納式補助ステップは、車両ステップの下部に車幅方向に相当する前後に一対の回転軸を平行配置し、各回転軸の両端部にはリンク腕の上端を軸着すると共に、該リンク腕の下端に踏板を枢着し、該踏板の駆動源に回動自在に設けたクランクの先端に、連杆を介して後方の回転軸に一端を軸着した作動杆の他端を枢着連結している。
【0003】
そして、この補助ステップにあっては、駆動源の作動によって、車両ステップ下部で踏板の水平格納状態を保持する様に前傾倒伏しているリンク腕を、下方へ揺動させてその円弧軌道上の最下点を通過させた後、さらに上方へ揺動させてリンク腕に枢着されている踏板を平行移動させて車両ステップの下部前方へ張出させている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の様に、踏板は前方への張出し寸法を最大限に利用するため、その円弧軌道上の最下点を通過させた後にさらに上方へ移動させて停止させて張出し状態と成しているため、例えばその張出し途中の最下点で小石などの障害物が存在すると、その障害物が踏板と地面の間に挟み込まれて踏板の動作を鈍らせたり、停止させたりするなどの不具合を生じたり、主に積雪地域にあっては踏板の張出し途中で雪をすくい上げてしまい乗降に支障を来すなどの課題を有している。
しかも、踏板の張出し状態を維持するには、踏板の円弧軌道上の最下点から上方の張出し位置において水平状態を維持する駆動力が必要と成り、駆動源を大型化せねばならないといった課題も有している。
【0006】
そこで、本発明では、踏板の円弧軌道上の最下点を踏板張出し高さ位置とし、かかる高さ位置より踏板を車両ステップの下部前方へ突出させる様にして、雪のすくい上げや障害物による不具合を解消したり、踏板張出し時の余分な上動力を要することのない車両用格納式補助ステップを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題に鑑み、本発明の車両用格納式補助ステップは、車両ステップの下部に、車幅方向に相当する前後に平行で同長な一対のリンク腕の上端を前後揺動自在に枢着すると共に各リンク腕を所定間隔を以て左右対称に配置し、左右のリンク腕間の下端に踏板ユニットを枢着することにより、該踏板ユニットを車両ステップ直下にして上方の踏板上限格納位置と、リンク腕が鉛直に垂下する踏板張出し高さ位置との間を往復平行移動する様に設定し、踏板ユニットには、前記踏板張出し高さ位置で車両ステップ下部前方の踏板張出し位置に出没可能な踏板を進退自在に設けたことを特徴とする。
より具体的には、踏板ユニットはリンク腕下端に枢着された踏板ホルダー上に進退自在に踏板を取付けて成り、駆動源に垂設した正逆回転自在な駆動軸に上下揺動継手を軸着すると共に、該上下揺動継手には先端が上下方向に螺旋回転可能と成す様に旋回軸の基端を上下揺動自在に枢着し、該旋回軸の先端と、踏板後部の幅方向左右を往復移動自在に装着すると共に、踏板上面より上方垂直に突出した支軸の上端とをユニバーサルに連結し、旋回軸が上限位置で先端を真後ろへ指向させた水平状態と成すことにより後退状態の踏板を踏板ホルダーと共に踏板上限格納位置に水平保持し、旋回軸が螺旋軌道上を昇降することにより後退状態の踏板を踏板ホルダーと共に踏板上限格納位置と踏板張出し高さ位置との間を往復平行移動自在と成し、旋回軸が螺旋軌道を下りきった螺旋軌道下端と、該下端と同一平面上で先端が真正面へ指向した真正面部との間を回転角往復運動させることにより踏板を踏板張出し高さ位置と踏板張出し位置との間を進退往復動自在と成す様に設定したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
要するに本発明は、車両ステップの下部に、車幅方向に相当する前後に平行で同長な一対のリンク腕の上端を前後揺動自在に枢着すると共に各リンク腕を所定間隔を以て左右対称に配置し、左右のリンク腕間の下端に踏板ユニットを枢着することにより、該踏板ユニットを車両ステップ直下にして上方の踏板上限格納位置と、リンク腕が鉛直に垂下する踏板張出し高さ位置との間を往復平行移動する様に設定し、踏板ユニットには、前記踏板張出し高さ位置で車両ステップ下部前方の踏板張出し位置に出没可能な踏板を進退自在に設けたので、リンク腕は従来のリンク腕よりも短く設定できるため、踏板ユニットの円弧軌道上の最下点を踏板張出し高さ位置と成すことができ、かかる高さ位置から踏板を前方へ突出させることにより、車両ステップ下部前方へ踏板を張り出させることができるため、従来の雪のすくい上げや障害物による不具合を解消できる。
しかも、従来の様に踏板張出し時の余分な上動力を要することもないから、従来品に比し踏板の張出し状態をより確実に安定的に保持できるので、地上と車両ステップ間の安全な足継ぎとしての役割を十分に果たすことができ、より良好にして安全に乗降できる。
【0009】
又、踏板ユニットはリンク腕下端に枢着された踏板ホルダー上に進退自在に踏板を取付けて成り、駆動源に垂設した正逆回転自在な駆動軸に上下揺動継手を軸着すると共に、該上下揺動継手には先端が上下方向に螺旋回転可能と成す様に旋回軸の基端を上下揺動自在に枢着し、該旋回軸の先端と、踏板後部の幅方向左右を往復移動自在に装着すると共に、踏板上面より上方垂直に突出した支軸の上端とをユニバーサルに連結し、旋回軸が上限位置で先端を真後ろへ指向させた水平状態と成すことにより後退状態の踏板を踏板ホルダーと共に踏板上限格納位置に水平保持し、旋回軸が螺旋軌道上を昇降することにより後退状態の踏板を踏板ホルダーと共に踏板上限格納位置と踏板張出し高さ位置との間を往復平行移動自在と成し、旋回軸が螺旋軌道を下りきった螺旋軌道下端と、該下端と同一平面上で先端が真正面へ指向した真正面部との間を回転角往復運動させることにより踏板を踏板張出し高さ位置と踏板張出し位置との間を進退往復動自在と成す様に設定したので、一駆動源の駆動軸の正逆回転により、旋回軸を介して踏板を上記平行移動と進退動の2動作を経て車両ステップ下部前方に出没させることができる等その実用的効果甚だ大である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下本発明の実施の一形態例を図面に基づいて説明する。
本発明に係る車両用格納式補助ステップは、図示しない車両に既設された車両ステップSの下部適所に固定一体化されるフレーム1に組み付けられるものにして、車両ステップSの下部に、車幅方向に相当する前後に平行で同長な一対のリンク腕2、3の上端を前後揺動自在に枢着すると共に各リンク腕2、3を所定間隔を以て左右対称に配置し、左右のリンク腕2、3間の下端に踏板ユニット4を枢着することにより、該踏板ユニット4を車両ステップS(フレーム1)直下にして上方の踏板上限格納位置Xと、リンク腕2、3が鉛直に垂下する踏板ユニット4の円弧軌道上の最下点である踏板張出し高さ位置Yとの間を往復平行移動する様に設定し、踏板ユニット4には、踏板張出し高さ位置Yで車両ステップS下部前方の踏板張出し位置Zに出没可能な踏板5(
図1、4、7においては説明の都合上、二点鎖線で示す。)を進退自在に設けている。
【0012】
フレーム1は、リンク腕2、3の上端を枢着すべく下方が開放された溝形の側方枠6を所定間隔を設けて左右に平行配置すると共に、該側方枠6間の前後に上方水平板7aと下方垂直板7bとからなるL字板状の前後枠(
図1、4、7においては説明の都合上、一方又は両方を二点鎖線で示す。)7を所定間隔を置いて架設して成る。
【0013】
リンク腕2、3は、従来のリンク腕よりも短く設定された細長で真っ直ぐな帯板から成り、上端には側方枠6の側壁間に架設された枢軸を遊挿するスリーブを横設している。
【0014】
踏板ユニット4は、前後のリンク腕2、3下端に夫々に枢着された左右一対の踏板ホルダー8上に進退自在に踏板5を取付けている。
踏板ホルダー8は、左右のリンク腕2、3を外側適所に枢着した直立板9aと、該直立板9a下端に内向きに水平突設した底板9bとから成る左右一対のL字板状のブラケット9と、該ブラケット9の底板9b上の前方に固定した前後に長い直方形状の踏板ガイドブロック10とから主に構成されている。
【0015】
又、踏板ホルダー8は、リンク腕2、3が鉛直に垂下した踏板張出し高さ位置Yにおいて、直立板9aと底板9bの前端はともに前方リンク腕2前端より所定長さ前方へ突出し、底板9bの後端は後方リンク腕3の後端に位置対応し、直立板9aの後端は後方リンク腕3の後端より所定長さ後方へ突出する様に設定されている。
【0016】
そして、直立板9aの後端上方には、舌片9cが外側へ直角に突設し、該舌片9c中央には、ボルト頭11aが前方へ指向する様にボルトから成るストッパー11が水平に螺着されており、踏板ユニット4が踏板張出し高さ位置Yに位置した時に、ストッパー11の先端(ボルト頭)11aが、後方リンク腕3の外側に設けた突片3a後端に直角に当接する様に成している。
【0017】
図10にも示す様に、リンク腕2、3の下端には、その内側面にボール状突起12aが出没自在なボールプランジャから成る位置決め具12を取付け、該位置決め具12のボール状突起12aが直立板9aの外側面上を摺接する様に成し、ボール状突起12aが係合離脱可能な位置決め孔13が直立板9aの外側面適所、即ち踏板張出し高さ位置Yで鉛直に垂下するリンク腕2、3内側面のボール状突起12aとの各対応部位に設けられている。
【0018】
位置決め具12は、円筒状の本体12bに内装したスプリング12cにて本体12bの先端開口部よりボール状突起12aを突出する様に付勢して成り、本体12b外周に設けた雄螺子でリンク腕2、3の下端適所に螺挿される。
【0019】
踏板ガイドブロック10は、方形状の踏板5の前後に垂下した横手に細長い前後壁5a、5bの左右に架設した丸棒状のリニアレール14を摺動自在に挿通することにより、踏板ホルダー8上で踏板5を進退自在に設けている。
【0020】
又、左右の踏板ガイドブロック10が相互に対向する側壁の略中央部には、ボール状突起12aがリニアレール14の一母線上を摺接する様に上記と同一構造の位置決め具12を螺入し、該位置決め具12のボール状突起12aが係合離脱可能な環状溝14aがリニアレール14前方の適所に刻設されている(
図11参照)。
【0021】
即ち、
図4、7に示す踏板5の後退限界状態では、踏板ガイドブロック10の前端に踏板5の前壁5aが当接すると共に、リニアレール14の環状溝14aに位置決め具12のボール状突起12aが係合し、
図1に示す踏板5の前進限界状態(踏板5の張出し状態に同じ)では、踏板ガイドブロック10の後端に踏板5の後壁5bが当接する様に設定している。
【0022】
又、フレーム1の左側において、前後枠7の下方垂直板7b間には電動モータや減速ギヤを直方形ボックスに内蔵して成る駆動源(
図1、4、7においては説明の都合上、二点鎖線で示す。)15を固定している。
図1において駆動源15の右側には、正逆回転自在な駆動軸15aが垂設され、該駆動軸15aには、先端が二股片から成る上下揺動継手16の基端を軸着し、該上下揺動継手16の二股片間には、旋回軸17の基端左右に水平突設した直交軸17bを上下揺動自在に軸架している。
【0023】
これにより、旋回軸17は、駆動軸15aが正逆回転することで、該駆動軸15aを中心として上下方向に螺旋回転可能と成し、駆動源15の下部後方には、平面視コ字状の支持部材18aを介して旋回軸17下部を案内支持する様に螺旋軌道(図示せず)に沿ったガイドレール18を設けている。
【0024】
又、旋回軸17は、その先端に球形ソケット17aを設け、該球形ソケット17aは、踏板5後部の幅方向左右に往復移動自在に装着すると共に、踏板5上面より上方垂直に突出して成る支軸19の上端に設けた球形プラグ19aを軸受けすることにより、旋回軸先端17aと支軸上端19aをユニバーサルに連結している。
これにより、踏板ユニット4(踏板5及び踏板ホルダー8)は、旋回軸17の回転により動作する様に支持される。
【0025】
支軸19は、その上端が踏板5後部の幅方向左右に所定長さ穿設した長孔20を挿通し、該長孔20を通して踏板5下部に存する支軸19下端は、前後に一対の立壁を設けた横長矩形状の支持板21の中央に固定されている。尚、長孔20の左端は前後に拡幅されている。
【0026】
支持板21上面には、支軸19の前後に一対の筒状スライダー22、22aを左右で食い違いに配置しており、該スライダー22、22aには、踏板5下部において、長孔20の前後間隔(短手幅)を隔てて前後に平行配置された一対の丸棒状の軌道23、23aが摺動自在に挿通される。
そして、踏板5上面において長孔20の左端近傍に水平片24aが接合固定されたL字板24における垂直片24bが、前後に拡幅された長孔20左端を通じて踏板5下部へ突出し、かかる垂直片24bと、踏板5下部の長孔20右端よりも右側に垂直片24bと平行に垂設された対向壁25との間に軌道23、23aが架設されている。
【0027】
上記の様に構成された車両用格納式補助ステップにあっては、旋回軸17がこれの上限位置でその先端17aを真後ろへ指向させた水平状態と成すことにより後退(限界)状態の踏板5を踏板ホルダー8と共に踏板上限格納位置Xに水平保持する様に設定される(
図7〜9参照)。
そして、旋回軸17が螺旋軌道上を昇降することにより、後退(限界)状態の踏板5を踏板ホルダー8と共に踏板上限格納位置Xと踏板張出し高さ位置Yとの間を往復平行移動自在と成している(
図4〜6参照)。
又、旋回軸17が螺旋軌道を下りきった螺旋軌道下端Pと、該下端Pと同一平面上で先端17aが(上記真後ろに対し180度位相した)真正面へ指向した真正面部Qとの間を回転角往復運動させることにより、踏板5を踏板張出し高さ位置Yと踏板張出し位置Zとの間を進退往復動自在と成す様に設定している(
図1〜3参照)。
【0028】
尚、踏板5において、その張出し状態で踏み込みの支障にならない後方適所には、踏板上限格納位置Xで支持部材18aとガイドレール18の下部が没入する矩形穴26を開設して、これらが踏板5の格納時に干渉しない様に成している。
【0029】
次に本発明に係る補助ステップの動作について説明する。
図7〜9に示す踏板5の格納状態では、踏板5上の長孔20左側に支軸19を保持する様に、旋回軸17がその上限位置で先端17aを真後ろへ指向させた水平状態と成すことにより、リンク腕2、3は前傾し、踏板ホルダー8上で踏板ガイドブロック10前端に踏板前壁5aが当接して踏板5の後退限界状態にある踏板ユニット4を車両ステップSの直下である踏板上限格納位置Xに水平保持している。
この時、踏板5の矩形穴26には、踏板5に干渉しない様に支持部材18aとガイドレール18の下部が没入している。
【0030】
そして、上記格納状態において、駆動源15を作動させ、駆動軸15aを介して旋回軸17を右回りに回転させ、支軸19を長孔20に沿って右側に移動させる。
これにより、支軸19を固定した支持板20上のスライダー22、22aが踏板5に固定された軌道23、23aを摺動するが、旋回軸17は駆動軸15aを中心に右回転する旋回軸17によって踏板5にはその張出し方向である前方へ力が働くことになる。
この時、踏板ホルダー8上で後退限界状態の踏板5は、踏板ホルダー8上の踏板ガイドブロック10に設けた位置決め具12のボール状突起12aがリニアレール14の環状溝14aに係合しているため可動せず、踏板5に働くその張出し方向である前方への力は、先にリンク腕2、3を動作させる。
【0031】
旋回軸17は下方へ螺旋回転可能なため、その螺旋軌道(図示せず)に沿ってこれを下りきり、支軸19を長孔20の右側へ移動させることにてリンク腕2、3は下方揺動し、踏板5を踏板ホルダー8と共に下方へ平行移動させる。
そして、踏板ホルダー8のストッパー先端11aが、後方リンク腕3の突片3aに直角に当接すると共に、リンク腕2、3の下端内側面に設けた位置決め具12のボール状突起12aが摺動する踏板ホルダー8の直立板9a外側面に設けた位置決め穴13に係合することにより、踏板ホルダー8は踏板ユニット4の円弧軌道上の最下点である踏板張出し高さ位置Yで制止する(
図4〜6参照)。
【0032】
旋回軸17はその螺旋軌道を下りきっても回転可能で、続いて制止している踏板ホルダー8上の踏板5を直接前進させる様に、旋回軸17が螺旋軌道を下りきった螺旋軌道下端Pから該下端Pと同一平面上で先端17aが真正面へ指向する真正面部Qへ向かって回転する。
このためリニアレール14の環状溝14aに係合している踏板ガイドブロック10のボール状突起12aは離脱し、踏板5と共に前進するリニアレール14の一母線上を摺接する。
【0033】
そうして、旋回軸17の先端17aが踏板5の格納状態から平面視で180度回転した真正面部Qへ到達すると、支軸19は長孔20の左側に移動し、踏板ガイドブロック10の後端に踏板5の後壁5bが当接し、踏板5は車両ステップS下部前方の踏板張出し位置Zに突出した前進限界状態と成り、駆動源15は停止する(
図1〜3参照)。
【0034】
かかる踏板5の張出し状態では、従来のリンク腕よりも短く設定されたリンク腕2、3で支持された踏板ユニット4の円弧軌道上の最下点を踏板張出し高さ位置Yと成し、この高さ位置Yから踏板5を前進させることにより、車両ステップS下部前方へ踏板5を張り出すことになるため、従来生じていた雪のすくい上げや障害物による不具合を解消する。
しかも、従来の踏板が踏板張出し時に要した踏板の円弧軌道上の最下点から上方の張出し位置における水平状態を維持する余分な上動力を要することもないから、踏板5の張出し状態をより確実に安定的に保持できるので、地上と車両ステップ間の安全な足継ぎとしての役割を十分に果たすことができ、より良好にして安全に乗降できる。
【0035】
又、踏板5を格納するには、駆動源15を作動して、駆動軸15aを介して旋回軸17を上記と逆方向に回転させることにより、上記と逆の手順にて踏板5を踏板上限格納位置Xへ復帰させることで成し得る。