【課題を解決するための手段】
【0002】
以下で説明されるように、本開示は、粒子を濾過するための装置及び生存細胞(viable cell)を濃縮するための装置を用いる方法を特徴とする。特に、本開示は、血球型の単離、臍帯血の体積減少、及び間質血管細胞群の調製のためのこうした装置の使用を特徴とする。
【0003】
有利なことに、本装置は、細胞の生存度を保ち且つ高い収率を提供しながら大体積のサンプルの高スループット濾過を提供し得る。本開示の幾つかの実施形態は、自動化及び高スループット処理に適した装置を備え得、本開示の幾つかの実施形態は、閉じたシステムでの臨床試料の処理を可能にするシステムを備え得る。さらに、その装置を用いるための方法は、高い性能、高い回収率、幾つかの場合には高い純度を提供し得る。加えて、臨床試料の処理、例えば、臍帯血体積の減少、骨髄幹細胞の濃縮、末梢血幹細胞の処理、及び間質血管細胞群の調製に適用される場合の装置を用いるための方法は、高い度合いの分離後細胞生存度、使いやすさ、安全性、及び費用効率の維持を提供し得る。
【0004】
一実施形態では、本開示は、生存細胞の高スループット分離を提供する粒子濾過装置を提供する。本粒子濾過装置は、最小限の剪断力を伴う粒子分離を提供するので、分離された細胞の少なくとも約50%、75%、85%、95%、98%、99%、99.5%以上が生存可能であり、研究及び医療での使用に適している。種々の実施形態では、濾過システムは、1つ又は複数のフィルタユニット装置に送達するためのサンプル及び/又はキャリア流体を保持するのに適した1つ又は複数の容器と、装置から流出する保持物又は濾過物を保持するのに適した1つ又は複数のさらなる容器とを特徴とする。一実施形態では、容器は、液体を保持するのに適した可撓性バッグである。別の実施形態では、容器は、流体を搬送するのに適した可撓性チューブによってフィルタユニットに接続される。所望の場合、チューブは、アダプタによって容器及び/又はフィルタユニットハウジングに接続される。
【0005】
本開示の態様及び実施形態は、ハウジング及び複数(例えば、約5、10、15、20、25、30、35、40、50、75、100、200、250、500、750、1,000、2,000、又は5,000)の濾過ユニットを収容するカートリッジを収容する、粒子を濾過するためのシステムを対象とし、ハウジングは、フィードサンプル入口、保持物出口、及び濾過物出口を収容し、各濾過ユニットは、近位端及び遠位端を有する保持物チャンバ、濾過物チャンバ、及び保持物チャンバと濾過物チャンバとの間に位置決めされた柱の列を収容し、柱は、保持物チャンバと濾過物チャンバとの間の流体連通を可能にする複数の孔を画定し、保持物チャンバの幅は近位端から遠位端に向かって減少し、濾過物チャンバの幅は近位端から遠位端に向かって増加し、濾過ユニットは、孔の有効孔径が孔の物理的孔径の、例えば約30%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、又は98%よりも小さいように構成され、フィードサンプル入口は、各濾過ユニットに存在する保持物チャンバの近位端と流体接続され、濾過物出口は、各濾過ユニットに存在する濾過物チャンバと流体接続され、保持物出口は、複数の濾過ユニットのそれぞれに存在する保持物チャンバの遠位端と流体接続される。
【0006】
別の態様では、本開示は、ハウジング及び複数の濾過ユニットを備えるカートリッジを収容する粒子を濾過するためのシステムを提供し、ハウジングは、フィードサンプル入口、保持物出口、及び濾過物出口を収容し、各濾過ユニットは、近位端及び遠位端を有する保持物チャンバ、少なくとも1つの遠位端を収容する濾過物チャンバ、及び保持物チャンバと濾過物チャンバとの間に位置決めされた複数の孔を収容するフィルタを収容し、孔は、保持物チャンバと濾過物チャンバとの間の流体連通を可能にし、濾過物チャンバ、フィルタ、及び保持物チャンバは、孔の有効孔径が孔の物理的孔径よりも小さいように構成され、フィードサンプル入口は、各濾過ユニットに存在する保持物チャンバの近位端と流体接続され、濾過物出口は、各濾過ユニットに存在する濾過物チャンバと流体接続され、保持物出口は、複数の濾過ユニットのそれぞれに存在する保持物チャンバの遠位端と流体接続される。
【0007】
別の態様では、本開示は、ハウジング及び複数の濾過ユニットを収容するカートリッジを収容する粒子を濾過するためのシステムを提供し、ハウジングは、フィードサンプル入口、保持物出口、及び濾過物出口を収容し、各濾過ユニットは、第1のフローチャンバ、第2のフローチャンバ、及び約100nmから約3mmまでの間(例えば、約100nm、200nm、300nm、400nm、500nm、750nm、1μm、2μm、3μm、5μm、7.5μm、10μm、20μm、30μm、50μm、75μm、100μm、200μm、300μm、500μm、1mm、2mm、又は3mm)の物理的孔径を有する約3、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50、100、200、250、300、500、1,000、2,000、5,000以上の孔を収容するフィルタを収容し、フィルタは、第1のフローチャンバと第2のフローチャンバとの間に配置され、第1のフローチャンバ及び第2のフローチャンバは、保持物粒子が物理的制約なしにフィルタによって保持されるように構成され、フィードサンプル入口は、各濾過ユニットに存在する第1のフローチャンバの近位端と流体接続され、濾過物出口は、各濾過ユニットに存在する第2のチャンバの遠位端と流体接続され、保持物出口は、複数の濾過ユニットのそれぞれに存在する第1のフローチャンバの遠位端と流体接続される。
【0008】
別の態様では、本開示は、ハウジング及び複数の濾過ユニットを収容するカートリッジを収容する粒子を濾過するためのシステムを提供し、ハウジングは、フィードサンプル入口、保持物出口、及び濾過物出口を収容し、各濾過ユニットは、近位端及び遠位端を有する第1のフローチャンバ、第2のフローチャンバ、及び第1のフローチャンバと第2のフローチャンバとの間に配置された約10nmから10mmまでの間の物理的孔径を有する孔を収容するフィルタを収容し、第1のフローチャンバ及び第2のフローチャンバは、フィルタの保持サイズが物理的孔径よりも小さいように構成され、フィードサンプル入口は、各濾過ユニットに存在する第1のフローチャンバの近位端と流体接続され、濾過物出口は、各濾過ユニットに存在する第2のフローチャンバの遠位端と流体接続され、保持物出口は、複数の濾過ユニットのそれぞれに存在する第1のフローチャンバの遠位端と流体接続される。
【0009】
別の態様では、本開示は、ハウジング及び複数の濾過ユニットを収容するカートリッジを収容する粒子を濾過するためのシステムを提供し、ハウジングは、フィードサンプル入口、保持物出口、濾過物出口、及び随意的にキャリア流体入口を収容する。各濾過ユニットは、第1の入力ポート、第1の出力ポート、第2の出力ポート、及び随意的にキャリア流体入口と流体接続される第2の入力ポートを含んでもよい。各濾過ユニットは、約0.3mm
−2よりも大きい設計効率指数を有し得る。フィードサンプル入口は、各濾過ユニットに存在する第1の入力ポートと流体接続されてもよい。濾過物出口は、各濾過ユニットに存在する第1の出力ポートと流体連通してもよい。保持物出口は、複数の濾過ユニットのそれぞれに存在する第2の出力ポートと流体接続されてもよい。
【0010】
別の態様では、本開示は、遠沈管、管インサート、及びキャップを含む管フィルタシステムを提供し、管インサートは、前の態様のいずれかに係る少なくとも1つの濾過ユニット、フィードサンプルリザーバ、及び随意的にその各々が第1のフローチャンバ又は保持物チャンバの近位端と流体接続されるキャリア流体リザーバ、及び保持物チャンバ又は第2のフローチャンバの遠位端と流体連通する出力リザーバを含み、出力リザーバは、濾過ユニットからの保持物又は濾過物を受け入れるように適合される。
【0011】
別の態様では、本開示は、上記のいずれかの態様又は本明細書に示される開示のいずれかの他の態様に係る濾過ユニットと流体接続されるサンプルウェル及び随意的にキャリア流体ウェル、並びに濾過ユニットと流体接続される濾過物ウェル及び保持物ウェルのうちの1つ又は複数を収容し、濾過物ウェル及び保持物ウェルが濾過ユニットからの濾過物及び保持物を受け入れるように構成される、プレートフィルタシステムを提供する。
【0012】
別の態様では、本開示は、上記のいずれかの態様又は本明細書に示される開示のいずれかの他の態様に係る濾過ユニットと流体接続されるサンプルウェル及び随意的にキャリア流体ウェル、並びに濾過物ウェル及び保持物ウェルのうちの1つ又は複数を収容し、濾過物ウェル及び保持物ウェルが濾過ユニットからの濾過物及び保持物を受け入れるように構成される、プレートフィルタシステムを提供する。一実施形態では、濾過物ウェル又は保持物ウェルは、サンプルウェルと同じプレート上にはない。
【0013】
上記のいずれかの態様又は本明細書に示される開示のいずれかの他の態様の種々の実施形態では、フィードサンプル入口は、チューブラインを介してアダプタに接続される近位端を有し、保持物出口は、チューブラインを介して保持物収集バッグに接続され、濾過物出口は、チューブラインを介して濾過物収集バッグに接続される。上記態様の他の実施形態では、フィードサンプル入口は、近位端及び遠位端を有するサンプル収集バッグに接続され、近位端は、針を受け入れるように適合された膜を収容し、遠位端は、アダプタを取り付けることができるポートを収容する。上記態様の他の実施形態では、フィードサンプル入口は、チューブラインを介してサンプル収集バッグに接続される近位端を有し、保持物出口は、チューブラインを介して保持物収集バッグに接続され、濾過物出口は、チューブラインを介して濾過物収集バッグに接続される。上記態様のさらに他の実施形態では、サンプル収集バッグは、サンプルをサンプル収集バッグの中に引き込むための針を収容する。
【0014】
本開示によって定義される組成物及び物品は、以下で提供される実施例と組み合わせて単離され、又は他の方法で製造される。本開示の他の特徴及び利点は、詳細な説明から及び請求項から明らかとなるであろう。
【0015】
本開示の態様によれば、濾過装置が提供される。濾過装置は第1のフローチャンバを備える。第1のフローチャンバは、粒子及び流体を含むフィードを受け入れるように構成された少なくとも1つの入口と、少なくとも1つの保持物出口とを含む。濾過装置は、少なくとも1つの濾過物出口を有する遠位端を含む第2のフローチャンバと、第1のフローチャンバと第2のフローチャンバとの間に位置決めされたフィルタとを備える。フィルタは、柱の第1の列と、隣接する柱の間の間隔によって画定される複数の孔とを含む。複数の孔のうちの各孔は、孔を画定する隣接する柱の間の距離によって画定される物理的孔径と、物理的孔径よりも小さい有効孔径を含む。濾過装置は、濾過装置を通してフィードを移動するための手段をさらに備える。第1のフローチャンバ、第2のフローチャンバ、フィルタ、及び濾過装置を通してフィードを移動するための手段は、孔の有効孔径よりも大きく且つ孔の物理的孔径よりも小さいサイズを有する粒子の大きいフラクションを第1のフローチャンバの中に保持物として保持し、流体の大きいフラクションを第2のフローチャンバに濾過物として渡すように構成される。
【0016】
幾つかの実施形態によれば、第1のフローチャンバは第1の実質的に一定の深さを備える。幾つかの実施形態によれば、第2のフローチャンバは第2の実質的に一定の深さを備える。幾つかの実施形態によれば、フィルタと第1のフローチャンバの側壁との間の距離は、少なくとも1つの入口から少なくとも1つの保持物出口までの長さに沿って減少する。幾つかの実施形態によれば、フィルタと第2のフローチャンバの側壁との間の距離は、第2のフローチャンバの近位端から遠位端までの長さに沿って増加する。
【0017】
幾つかの実施形態によれば、第2のフローチャンバの側壁に対する接線と柱の列に対する接線との間の角度は約5度未満である。
【0018】
幾つかの実施形態によれば、孔のサブセットは実質的に同一の物理的孔径を有する。
【0019】
幾つかの実施形態によれば、孔のサブセットは実質的に同一の有効孔径を有する。
【0020】
幾つかの実施形態によれば、柱の第1の列は、濾過装置の中に存在するすべての柱のうちの約10パーセントを越える柱を備える。
【0021】
幾つかの実施形態によれば、請求項に記載の濾過装置は、第1のフローチャンバの長さと第2のフローチャンバの長さのうちのより大きい方によって画定される装置長さ、及び、第1のフローチャンバの幅と第2のフローチャンバの幅との合計の最大点での第1のフローチャンバの幅と第2のフローチャンバの幅との合計によって画定される装置幅を有し、装置長さ対装置幅は約6よりも大きい比を有する。
【0022】
幾つかの実施形態によれば、各孔は、孔の物理的孔径の約80パーセント未満の有効孔径を有する。
【0023】
幾つかの実施形態によれば、第1のチャンバは、少なくとも1つの入口とは別個の少なくとも1つのキャリア流体入口を備える。
【0024】
幾つかの実施形態によれば、少なくとも1つのキャリア流体は、核酸染色、固定液、凍結液、アルキル化剤、抗体、磁性粒子、酵素、コラゲナーゼ、リパーゼ、DNアーゼ、或る酵素の基質、シクロホスファミドの活性誘導体、増殖因子、洗剤、及び溶解液のうちの少なくとも1つを含む。
【0025】
幾つかの実施形態によれば、第1のフローチャンバ及びフィルタのそれぞれは、装置を通した流路において約1μmよりも小さい曲率半径を有する如何なる前縁も有さない。
【0026】
幾つかの実施形態によれば、孔の第1のサブセットは孔の第2のサブセットとは異なる有効孔径を有する。幾つかの実施形態では、第2のフローチャンバの少なくとも1つの濾過物出口は、孔の第1のサブセットを通過した濾過物を収集するように構成され、第2のフローチャンバは、孔の第2のサブセットを通過した濾過物を収集するように構成された第2の濾過物出口を備える。
【0027】
幾つかの実施形態によれば、濾過装置は、第2のフィルタ及び第3のフローチャンバをさらに備える。第2のフィルタは、第1のフローチャンバと第3のフローチャンバとの間に配置されてもよい。第3のフローチャンバは、近位端及び遠位端を含んでもよく、遠位端は、少なくとも1つの出口を有する。第3のチャンバは、近位端から遠位端までの長さに沿って広くなってもよい。
【0028】
幾つかの実施形態によれば、濾過装置は、第1のフローチャンバの長さによって画定される装置長さ、及び、第1のフローチャンバの幅と第2のフローチャンバの幅と第3のフローチャンバの幅との合計の最大点での第1のフローチャンバの幅と第2のフローチャンバの幅と第3のフローチャンバの幅との合計によって画定される装置幅を有し、装置長さ対装置幅は約5よりも大きい比を有する。
【0029】
幾つかの実施形態によれば、濾過装置は約5,000本よりも少ない柱を有する。
【0030】
幾つかの実施形態によれば、第1のフィルタ及び第2のフィルタは、濾過装置に含まれるすべての柱のうちの約15パーセントを越える柱を備える。
【0031】
幾つかの実施形態によれば、濾過装置は、第1のフローチャンバの中心線を通る鏡映面に関して実質的に対称である。
【0032】
幾つかの実施形態によれば、柱の第1の列によって画定される接線と柱の第2の列によって画定される接線は平行ではない。
【0033】
幾つかの実施形態によれば、濾過装置は、第2のフィルタ、第3のフローチャンバ、及び第4のフローチャンバをさらに備える。第2のフィルタは、第3のフローチャンバと第4のフローチャンバとの間に配置されてもよい。第3のフローチャンバは、少なくとも1つの入口及び少なくとも1つの出口を備えてもよい。第4のフローチャンバは、少なくとも1つの出口を備えてもよい。
【0034】
幾つかの実施形態によれば、第3のフローチャンバの少なくとも1つの出口は、第1のフィルタからの保持物を収集するように構成される。第3のフローチャンバは、少なくとも1つの出口とは別個の第2の出口をさらに備えてもよく、第3のフローチャンバの第2の出口は、第2のフィルタからの保持物を収集するように構成される。
【0035】
幾つかの実施形態によれば、第3のフローチャンバの少なくとも1つの出口は、第1のフィルタからの保持物と第2のフィルタからの保持物を収集するように構成される。
【0036】
幾つかの実施形態によれば、第3のフローチャンバの少なくとも1つの出口は、第1のフィルタからの保持物と第2のフィルタからの保持物を収集するように構成される。第3のフローチャンバは、少なくとも1つの出口とは別個の第2の出口をさらに備えてもよく、第3のフローチャンバの第2の出口は、第1のフィルタからの濾過物を収集するように構成される。
【0037】
幾つかの実施形態によれば、請求項に記載の濾過装置は、第1のフローチャンバの長さと第3のフローチャンバの長さとの合計によって画定される装置長さ、及び、第1のフローチャンバの幅と第2のフローチャンバの幅との合計の最大点での第1のフローチャンバの幅と第2のフローチャンバの幅との合計と、第3のフローチャンバの幅と第4のフローチャンバの幅との合計の最大点での第3のフローチャンバの幅と第4のフローチャンバの幅との合計のうちのより大きい方によって画定される装置幅を有し、装置長さ対装置幅は約10よりも大きい比を有する。
【0038】
幾つかの実施形態によれば、第1のフィルタ及び第2のフィルタは、フィルタ装置に含まれるすべての柱のうちの10パーセント以上を備える。
【0039】
幾つかの実施形態によれば、第3のフローチャンバの少なくとも1つの入口は、第2のフローチャンバの少なくとも1つの濾過物出口と流体接続される。
【0040】
幾つかの実施形態によれば、第3のフローチャンバの少なくとも1つの入口は、第1のフローチャンバの少なくとも1つの保持物出口と流体接続される。
【0041】
幾つかの実施形態によれば、第3のフローチャンバの少なくとも1つの入口は、第1のフローチャンバの少なくとも1つの出口と流体接続され、且つ第2のフローチャンバの少なくとも1つの出口と流体接続される。
【0042】
幾つかの実施形態によれば、第3のフローチャンバは、少なくとも1つの入口とは別個の少なくとも1つのキャリア流体入口をさらに備える。
【0043】
幾つかの実施形態によれば、濾過装置は、「濾過物チャンバ拡大基準」を満たすように構成される。
【0044】
幾つかの実施形態によれば、濾過装置は、「最小孔数基準」を満たすように構成される。
【0045】
幾つかの実施形態によれば、濾過装置は、第1のフローチャンバの近位端での体積流量の約3パーセント未満の体積流量で流体が各孔を通して流れるように構成される。
【0046】
幾つかの実施形態によれば、濾過装置は、流体を第1のチャンバを通して実質的に一定の流速で流すように構成される。
【0047】
幾つかの実施形態によれば、濾過装置は、流体を第2のチャンバを通して実質的に一定の流速で流すように構成される。
【0048】
幾つかの実施形態によれば、濾過装置は、流体が本質的にすべての孔を通して実質的に同一の流速で流れるように構成される。
【0049】
幾つかの実施形態によれば、柱は卵形の断面を有する。
【0050】
幾つかの実施形態によれば、濾過装置は、第2のフィルタ、第3のフィルタ、第4のフィルタ、第3のフローチャンバ、第4のフローチャンバ、第5のフローチャンバ、及び第6のフローチャンバをさらに備える。第2のフィルタは、第1のフローチャンバと第3のフローチャンバとの間に配置されてもよい。第3のフィルタは、第4のフローチャンバと第5のフローチャンバとの間に配置されてもよい。第4のフィルタは、第4のフローチャンバと第6のフローチャンバとの間に配置されてもよい。第3のフローチャンバは、第1の端部及び少なくとも1つの出口を備えてもよい。第3のフローチャンバは、第3のフローチャンバの第1の端部から第3のフローチャンバの少なくとも1つの出口の方に長さに沿って広くなってもよい。第5のフローチャンバは、第1の端部及び少なくとも1つの出口を備えてもよい。第5のフローチャンバは、第5のフローチャンバの第1端から第5のフローチャンバの少なくとも1つの出口の方に長さに沿って広くなってもよい。第6のフローチャンバは、第1の端部及び少なくとも1つの出口を備えてもよい。第6のフローチャンバは、第6のフローチャンバの第1端から第6のフローチャンバの少なくとも1つの出口の方に長さに沿って広くなってもよい。第4のフローチャンバは、少なくとも1つの入口及び少なくとも1つの出口を備えてもよい。第4のフローチャンバの少なくとも1つの入口は、第1のフローチャンバの少なくとも1つの保持物出口、第2のフローチャンバの少なくとも1つの濾過物出口、及び第3のフローチャンバの少なくとも1つの出口と流体接続されてもよい。
【0051】
幾つかの実施形態によれば、濾過装置は、第2のフィルタ及び第3のフローチャンバをさらに備える。第2のフィルタは、第2のフローチャンバと第3のフローチャンバとの間に配置されてもよい。第3のフローチャンバは、少なくとも1つの入口及び少なくとも1つの出口を備えてもよい。
【0052】
幾つかの実施形態によれば、装置は、第1のフローチャンバ及び第4のフローチャンバを通る鏡映面に関して実質的に対称である。
【0053】
幾つかの実施形態によれば、第4のチャンバは、第4のフローチャンバの少なくとも1つの入口とは別個のキャリア流体入口をさらに備える。
【0054】
本開示の別の態様によれば、粒子を濾過するための方法が提供される。この方法は、濾過装置を提供することを含む。濾過装置は、少なくとも1つの濾過ユニットを含む。各濾過ユニットは、フィード入口及び保持物出口を含む第1のフローチャンバと、濾過物出口を含む第2のフローチャンバと、物理的孔径を有する複数の孔を含むフィルタとを含み、フィルタは、第1のフローチャンバと第2のフローチャンバとの間に配置される。方法は、フィード流体と、フィード流体がフィード入口を通して装置の中に浸透される物理的孔径よりも小さいサイズを有する少なくとも1つの粒子群とを含むフィードを導入すること、濾過装置を通してフィードを駆動するために駆動力をかけること、少なくとも1つの粒子群の大きいフラクションが第1のフローチャンバの中に保持物として保持され、且つフィード流体の大きいフラクションがフィルタを通過して濾過物として第2のフローチャンバの中に入るように、フィードに濾過装置を通過させること、保持物を保持物出口で収集すること、濾過物を濾過物出口で収集することをさらに含む。
【0055】
幾つかの実施形態によれば、濾過装置を提供することは、10個よりも多くの濾過ユニットを含む濾過装置を提供することを含む。
【0056】
幾つかの実施形態によれば、フィードを装置に導入することは、細胞の液状懸濁物を第1のフローチャンバに導入することを含む。
【0057】
幾つかの実施形態によれば、フィードは生存細胞を含み、方法は、フィードから細胞を分離することをさらに含み、生存細胞の少なくとも約90%は分離後に生存可能なままである。
【0058】
幾つかの実施形態によれば、方法は、フィードから細胞を分離することをさらに含み、細胞の約0.03パーセント未満が濾過装置によって溶解される。
【0059】
幾つかの実施形態によれば、細胞の約0.03%未満が濾過装置の中に捕捉される。
【0060】
幾つかの実施形態によれば、フィードに濾過装置を通過させることは、濾過装置を通して1秒あたり10
5個よりも多くの細胞を通過させることを含む。
【0061】
幾つかの実施形態によれば、フィードに濾過装置を通過させることは、濾過装置を通して1秒あたり10
6個よりも多くの細胞を通過させることを含む。
【0062】
幾つかの実施形態によれば、フィードに濾過装置を通過させることは、濾過装置を通して1秒あたり10
7個よりも多くの細胞を通過させることを含む。
【0063】
幾つかの実施形態によれば、濾過装置を提供することは、0.8マイクロリットルよりも小さい滞留体積を有する少なくとも1つの濾過ユニットを備える濾過装置を提供することを含む。
【0064】
幾つかの実施形態によれば、濾過装置を提供することは、フットプリント面積及び実質的に一定のチャンバ深さを有する濾過装置を提供することを含み、フィードに濾過装置を通過させることが、1秒あたりに濾過装置を通過する細胞の数を実質的に一定のチャンバ深さとフットプリント面積との積で割ったものとして定義される、1立法ミリメートルにつき10,000細胞/秒よりも大きい正規化された処理速度で細胞に濾過装置を通過させることを含む。
【0065】
幾つかの実施形態によれば、濾過装置を提供することは、フットプリント面積及び実質的に一定のチャンバ深さを有する濾過装置を提供することを含み、フィードに濾過装置を通過させることは、1秒あたりに濾過装置を通過する細胞の数を、実質的に一定のチャンバ深さとフットプリント面積との積で割ったものとして定義される、1立法ミリメートルにつき100,000細胞/秒よりも大きい正規化された処理速度で細胞に濾過装置を通過させることを含む。
【0066】
幾つかの実施形態によれば、濾過装置を提供することは、特徴的なチャンバ深さ、フットプリント面積、及びモジュールに含まれる濾過モジュールの数を特徴的なチャンバ深さとフットプリント面積との積で割ったものとして定義される濾過ユニット密度を有する濾過装置を提供することを含み、濾過ユニット密度は、1立法ミリメートルあたり400濾過ユニットよりも大きい。
【0067】
幾つかの実施形態によれば、フィードを装置に導入することは、骨髄を含むフィード液体を第1のフローチャンバに導入することを含む。
【0068】
幾つかの実施形態によれば、フィードを装置に導入することは、血液を含むフィード液体を第1のフローチャンバに導入することを含む。
【0069】
幾つかの実施形態によれば、フィードを導入することは、臍帯血を含むフィード液体を第1のフローチャンバに導入することを含む。
【0070】
幾つかの実施形態によれば、フィードを導入することは、幹細胞を含むフィード液体を第1のフローチャンバに導入することを含む。
【0071】
幾つかの実施形態によれば、フィードを導入することは、コロニー形成細胞を含むフィード液体を第1のフローチャンバに導入することを含む。幾つかの実施形態によれば、フィードを導入することは、免疫細胞を含むフィード液体を第1のフローチャンバに導入することを含む。
【0072】
幾つかの実施形態によれば、フィードを装置に導入することは、羊水を第1のフローチャンバに導入することを含む。
【0073】
幾つかの実施形態によれば、フィードを装置に導入することは、消化された脂肪組織を第1のフローチャンバに導入することを含む。
【0074】
幾つかの実施形態によれば、フィードを装置に導入することは、細胞、血球、臍帯血細胞、骨髄細胞、赤血球、白血球、リンパ球、上皮細胞、幹細胞、癌細胞、腫瘍細胞、循環性腫瘍細胞、前駆細胞、細胞前駆体、臍帯血幹細胞、造血幹細胞、間葉幹細胞、脂肪幹細胞、多能性幹細胞、誘導多能性幹細胞、胎児性幹細胞、臍帯由来の細胞、脂肪組織由来の細胞、間質血管細胞群(SVF)中の細胞、羊水中の細胞、月経血中の細胞、脳脊髄液中の細胞、尿中の細胞、骨髄幹細胞、末梢血幹細胞、CD34+細胞、コロニー形成細胞、T細胞、B細胞、神経細胞、免疫細胞、樹状細胞、巨核球、固定化骨髄細胞、小板、精子、卵子、卵母細胞、病原菌、微生物、細菌、真菌、イースト、原生動物、ウィルス、小器官、核、核酸、ミトコンドリア、ミセル、脂質、タンパク質、タンパク質複合体、細胞の破片、寄生生物、脂肪滴、多細胞生物、胞子、藻類、クラスタ、上記の凝集物、工業用粉末、ポリマー、粉末、エマルジョン、液滴、粉塵、ミクロスフェア、粒子、及びコロイドのうちの1つを第1のフローチャンバに導入することを含む。
【0075】
幾つかの実施形態によれば、フィードは、約5μmから約30μmまでの間のサイズを有する粒子を含む。
【0076】
幾つかの実施形態によれば、方法は、細胞、CD34+細胞、間質血管細胞群、幹細胞、前駆細胞、コロニー形成細胞、造血幹細胞、脂肪幹細胞、間葉幹細胞、羊膜幹細胞、有核細胞、白血球、リンパ球、癌細胞、腫瘍細胞、樹状細胞、死細胞、生細胞、分裂細胞、網赤血球、赤血球、脂肪細胞、及び脂肪滴のうちの1つを含む保持物粒子を収集することをさらに含む。
【0077】
幾つかの実施形態によれば、保持物粒子を収集することは、細胞を収集することを含み、保持物中の細胞の約95%よりも多くが生存可能である。
【0078】
幾つかの実施形態によれば、方法は、細胞、CD34+細胞、間質血管細胞群、幹細胞、前駆細胞、コロニー形成細胞、造血幹細胞、脂肪幹細胞、間葉幹細胞、羊膜幹細胞、血漿、小板、赤血球、有核細胞、白血球、リンパ球、癌細胞、腫瘍細胞、樹状細胞、死細胞、生細胞、分裂細胞、網赤血球、赤血球、脂肪細胞、及び脂肪滴のうちの1つを含む濾過物を収集することをさらに含む。
【0079】
幾つかの実施形態によれば、濾過物を収集することは、細胞を収集することを含み、濾過物中の細胞の約95%よりも多くが生存可能である。
【0080】
幾つかの実施形態によれば、方法は、物理的孔径よりも著しく小さい保持サイズを有する濾過装置を提供することをさらに含む。
【0081】
本開示の別の態様によれば、臍帯血の体積を減少させるための方法が提供される。この方法は、少なくとも1つの有核細胞群を有する臍帯血を含むサンプルを調達することを含み、サンプルはサンプル体積を有する。この方法は、濾過装置を提供することをさらに含む。濾過装置は、第1の収集容器、第2の収集容器、フィードアクセス手段、及び少なくとも3つの濾過ユニットを含む。各濾過ユニットは、フィード入口、保持物出口、及び濾過物出口を含む、ミクロ流体フローチャンバを有する。ミクロ流体フローチャンバは、約1ミリメートルよりも小さいその長さに対し垂直な少なくとも1つの寸法を含む。フィード入口は、フィードアクセス手段と流体連通する。保持物出口は、第1の収集容器と流体接続される。濾過物出口は、第2の収集容器と流体接続される。この方法は、フィードアクセス手段を用いてサンプルを濾過ユニットのフィード入口に導入すること、サンプルに駆動力をかけること、サンプルに濾過装置のミクロ流体フローチャンバを通過させること、サンプル体積の大きいフラクションを濾過物出口に導き、且つ少なくとも1つの有核細胞群の大きいフラクションを保持物出口に導く層流条件を生み出すこと、保持物出口からの流体出力を第1の収集容器の中に収集すること、及び濾過物出口からの流体出力を第2の収集容器の中に収集することをさらに含む。
【0082】
幾つかの実施形態によれば、保持物出口から流体出力を収集することは、サンプルから有核細胞の70%よりも多くをサンプル体積の25%未満の体積で第1の収集容器に収集することを含む。
【0083】
幾つかの実施形態によれば、少なくとも1つの有核細胞群がCD34+細胞を含み、保持物出口からの流体出力を収集することは、サンプルからCD34+細胞の75%よりも多くを第1の収集容器の中に収集することを含む。
【0084】
幾つかの実施形態によれば、この方法は、サンプルから生存細胞を分離することをさらに含み、生存細胞の少なくとも約95%は分離後に生存可能なままである。
【0085】
幾つかの実施形態によれば、サンプルを調達することは、約95%よりも高い生存度の臍帯血有核細胞を含むサンプルを調達することを含み、保持物出口から流体出力を収集することは、約95%よりも高い生存度の有核細胞を収集することを含む。
【0086】
幾つかの実施形態によれば、サンプルにミクロ流体フローチャンバを通過させることは、1秒あたり10,000,000よりも多い血球に濾過装置を通過させることを含む。
【0087】
本開示の別の態様によれば、粒子濾過装置が提供される。粒子濾過装置は、共通のフィード入口、共通の濾過物出口、共通の保持物出口、及び少なくとも1つの高モジュール密度装置を備える。少なくとも1つの高モジュール密度装置は複数の濾過ユニットを含む。濾過ユニットのそれぞれは、フィード流体中のフィード粒子を含むフィードを受け入れるように構成された少なくとも1つの入口及び少なくとも1つの保持物出口を含む第1のフローチャンバと、近位端、少なくとも1つの濾過物出口を有する遠位端、及び第1のフローチャンバと第2のフローチャンバとの間に位置決めされた第1のフィルタを含む第2のフローチャンバとを含む。第1のフィルタは、柱の第1の列と、柱の列の隣接する柱の間の間隔によって画定される複数の孔とを含む。複数の孔のうちの各孔は、孔を画定する隣接する柱の間の距離によって画定される物理的孔径を含む。粒子濾過装置は、複数の濾過ユニットを通してフィードを移動させるための手段をさらに備える。第1のフローチャンバ、第2のフローチャンバ、フィルタ、及び複数の濾過ユニットを通してフィードを移動させるための手段は、孔の有効孔径よりも小さい保持サイズを有し、保持サイズよりも大きいサイズを有するフィード粒子の大きいフラクションを第1のフローチャンバの中に保持物として保持し、フィード流体の大きいフラクションを第2のフローチャンバの中に濾過物として渡すように構成される。複数の濾過ユニットの少なくとも1つの入口のそれぞれは、共通のフィード入口と流体連通する。複数の濾過ユニットの少なくとも1つの濾過物出口のそれぞれは、共通の濾過物出口と流体連通する。複数の濾過ユニットの少なくとも1つの保持物出口のそれぞれは、共通の保持物出口と流体連通する。
【0088】
幾つかの実施形態によれば、粒子濾過装置は、管、管キャップ、及び管インサートをさらに備える。高モジュール密度装置は、管インサート内に設置されるように構成されてもよい。管は、管インサートを格納するように構成されてもよい。管インサートは、共通のフィード入口と流体接続されるフィードリザーバを含んでもよい。管キャップは、管及び管インサートを覆うように構成されてもよい。
【0089】
幾つかの実施形態によれば、管は、高モジュール密度装置からの保持物を受け入れるように構成される。管インサートは、高モジュール密度装置からの濾過物を受け入れるように構成された濾過物リザーバをさらに含んでもよい。
【0090】
幾つかの実施形態によれば、管は、高モジュール密度装置からの濾過物を受け入れるように構成される。管インサートは、高モジュール密度装置からの保持物を受け入れるように構成された保持物リザーバをさらに含んでもよい。
【0091】
幾つかの実施形態によれば、管インサートは、少なくとも1つの第1のフローチャンバの入口にキャリア流体を供給するように構成されたキャリア流体リザーバをさらに含む。
【0092】
幾つかの実施形態によれば、粒子濾過装置は、共通の保持物出口と流体接続される保持物収集バッグと、共通の濾過物出口と流体接続される濾過物収集バッグとをさらに備える。
【0093】
幾つかの実施形態によれば、粒子濾過装置は、少なくとも1つの第1のフローチャンバの入口と流体接続される共通のキャリア流体入口をさらに備える。
【0094】
幾つかの実施形態によれば、粒子濾過装置は、キャリア流体を共通のキャリア流体入口に供給するように構成されたキャリア流体容器をさらに備える。
【0095】
幾つかの実施形態によれば、粒子濾過装置は、フィード収集バッグと共通のフィード入口との間の流体的接続を確立するように構成されたアダプタをさらに備える。
【0096】
幾つかの実施形態によれば、粒子濾過装置は、共通のフィード入口と流体接続されるフィード収集バッグをさらに備える。
【0097】
幾つかの実施形態によれば、フィード収集バッグは、フィードをフィード収集バッグの中に引き込むように構成された少なくとも1つの針を備える。
【0098】
幾つかの実施形態によれば、フィード収集バッグは抗凝固薬を収容する。
【0099】
幾つかの実施形態によれば、フィード収集バッグは流体を収容する。
【0100】
幾つかの実施形態によれば、粒子濾過装置は、共通のフィード入口と流体連通し且つ流体リザーバとして構成される、第1のウェルと、共通の保持物入口と流体連通し且つ流体リザーバとして構成される、第2のウェルと、共通の濾過物入口と流体連通し且つ流体リザーバとして構成される、第3のウェルとをさらに備える。
【0101】
幾つかの実施形態によれば、第1のウェル、第2のウェル、及び第3のウェルは、マルチウェルプレート・フォーマットで構成される。
【0102】
幾つかの実施形態によれば、粒子濾過装置は、少なくとも1つの第1のフローチャンバの入口と流体連通し、且つ少なくとも1つの第1のフローチャンバにキャリア流体を供給するように構成される、第4のウェルをさらに備える。
【0103】
幾つかの実施形態によれば、粒子濾過装置は、第1のウェル、第2のウェル、及び第3のウェルのうちの少なくとも1つを封じるように構成されたキャップをさらに備える。
【0104】
幾つかの実施形態によれば、キャップは、空気及び蒸気を実質的に透過させず、且つ第1のウェル、第2のウェル、及び第3のウェルのうちの少なくとも1つを封止するように構成されたホイルを備える。
【0105】
幾つかの実施形態によれば、第1のウェル、第2のウェル、及び第3のウェルのうちの少なくとも1つは流体を収容する。
【0106】
幾つかの実施形態によれば、複数の濾過ユニットのうちの各濾過ユニットは、1マイクロリットルよりも小さい滞留体積を有する。
【0107】
幾つかの実施形態によれば、高モジュール密度装置は、1立法センチメートルあたり500濾過ユニットよりも大きい濾過ユニット密度を有する。
【0108】
幾つかの実施形態によれば、高モジュール密度装置は30個よりも多い濾過ユニットを含む。
【0109】
幾つかの実施形態によれば、高モジュール密度装置は約0.5mm
−2よりも大きい設計効率指数を有する。
【0110】
幾つかの実施形態によれば、高モジュール密度装置は約5mm
−2よりも大きい設計効率指数を有する。
【0111】
本開示の別の態様によれば、フィルタ装置が提供される。フィルタ装置は、粒子を含むフィードを導入するように構成された少なくとも1つの入口とフィードの保持物を収集するように構成された少なくとも1つの保持物出口とを含む第1のフローチャンバを備える。フィルタ装置は、第1の端部及び少なくとも1つの濾過物出口を含む第2のフローチャンバをさらに備え、少なくとも1つの濾過物出口は濾過物を収集するように構成される。フィルタ装置は、第1のフィルタをさらに備える。第1のフィルタは、物理的孔径と物理的孔径よりも小さい保持サイズを有する複数の孔を含む。第1のフィルタは、第1のフローチャンバと第2のフローチャンバとの間に配置される。第1のフローチャンバ、第2のフローチャンバ、及び第1のフィルタは、物理的孔径よりも小さく且つ保持サイズよりも大きい粒子の保持率を実質的に増加させる流れの条件を促進するように構成される。
【0112】
幾つかの実施形態によれば、フィルタ装置は、「濾過物チャンバ拡大基準」を満たすように構成される。
【0113】
幾つかの実施形態によれば、第2のフローチャンバの側壁の接線と第1のフィルタの接線との間の角度は約5度未満である。
【0114】
幾つかの実施形態によれば、保持サイズは、孔の物理的孔径の約90パーセントよりも小さい。
【0115】
幾つかの実施形態によれば、フィルタ装置は、第1のフローチャンバの少なくとも1つの入口での体積流量の約3パーセント未満の体積流量で流体が各孔を通して流れるように構成される。
【0116】
幾つかの実施形態によれば、フィルタ装置は、約10よりも大きい長さと幅の比を有する。
【0117】
幾つかの実施形態によれば、第1のフローチャンバは実質的に第1の一定の深さを有する。第2のフローチャンバは実質的に第2の一定の深さを有してもよく、第2のフローチャンバは、第2のフローチャンバの第1の端から第2のフローチャンバの少なくとも1つの濾過物出口の方に幅が拡大してもよい。
【0118】
幾つかの実施形態によれば、フィルタ装置は、流体を第1のチャンバを通して実質的に一定の流速で流すように構成される。
【0119】
幾つかの実施形態によれば、フィルタ装置は、流体を第2のチャンバを通して実質的に一定の流速で流すように構成される。
【0120】
幾つかの実施形態によれば、フィルタ装置は、流体を実質的にすべての孔に実質的に一定の流速で流すように構成される。
【0121】
幾つかの実施形態によれば、第1のフィルタは柱の列を備え、第1のフィルタの孔は、柱の列の隣接する柱の間の流体通路を備え、柱の列は、装置に存在するすべての柱のうちの10パーセント以上を含む。
【0122】
幾つかの実施形態によれば、第1のチャンバは、少なくとも1つの入口とは別個の、キャリア流体を第1のフローチャンバに導入するように構成された、少なくとも1つのキャリア流体入口を備える。
【0123】
幾つかの実施形態によれば、フィルタ装置は、装置を通る流路に沿って0.5μmよりも小さい曲率半径を有する如何なる前縁も有さない。
【0124】
幾つかの実施形態によれば、孔の第1のサブセットは孔の第2のサブセットとは異なる物理的孔径を有する。
【0125】
幾つかの実施形態によれば、第2のフローチャンバの少なくとも1つの濾過物出口は、孔の第1のサブセットを通過した濾過物を収集するように構成され、第2のフローチャンバは、孔の第2のサブセットを通過した濾過物を収集するように構成された第2の濾過物出口を備える。
【0126】
幾つかの実施形態によれば、フィルタ装置は、第2のフィルタ及び第3のフローチャンバをさらに備え、第2のフィルタは、第1のフローチャンバと第3のフローチャンバとの間に配置され、第3のフローチャンバは少なくとも1つの出口を備える。
【0127】
幾つかの実施形態によれば、フィルタ装置は、約5よりも大きい長さと幅の比を有する。
【0128】
幾つかの実施形態によれば、第1のフィルタは柱の第1の列を備える。第1のフィルタの孔は、柱の第1の列の隣接する柱の間に流体通路を備えてもよい。第2のフィルタは、柱の第2の列を備えてもよい。第2のフィルタの孔は、柱の第2の列の隣接する柱の間に流体通路を備えてもよい。柱の第1の列及び柱の第2の列は、フィルタ装置に存在するすべての孔の10パーセント以上を含んでもよい。
【0129】
幾つかの実施形態によれば、フィルタ装置は、第1のフローチャンバの中心を通る鏡映面に関して実質的に対称である。
【0130】
幾つかの実施形態によれば、フィルタ装置は、第2のフィルタ及び第3のフローチャンバをさらに備え、第2のフィルタは、第2のフローチャンバと第3のフローチャンバとの間に配置され、第3のフローチャンバは少なくとも1つの入口及び少なくとも1つの出口を備える。
【0131】
幾つかの実施形態によれば、フィルタ装置は、第2のフィルタ、第3のフローチャンバ、及び第4のフローチャンバをさらに備え、第2のフィルタは、第3のフローチャンバと第4のフローチャンバとの間に配置され、第3のフローチャンバは少なくとも1つの入口及び少なくとも1つの出口を備え、第4のフローチャンバは少なくとも1つの出口を備える。
【0132】
幾つかの実施形態によれば、フィルタ装置は約6,000本未満の柱を有する。
【0133】
幾つかの実施形態によれば、第1のフィルタ及び第2のフィルタは、装置に含まれる孔の10パーセント以上を含む。
【0134】
幾つかの実施形態によれば、第3のフローチャンバの少なくとも1つの入口は、第2のフローチャンバの少なくとも1つの濾過物出口と流体接続される。
【0135】
幾つかの実施形態によれば、第3のフローチャンバの少なくとも1つの入口は、第1のフローチャンバの少なくとも1つの保持物出口と流体接続される。
【0136】
幾つかの実施形態によれば、第3のフローチャンバの少なくとも1つの入口は、第1のフローチャンバの少なくとも1つの出口と流体接続され、且つ第2のフローチャンバの少なくとも1つの出口と流体接続される。
【0137】
幾つかの実施形態によれば、第3のフローチャンバは、少なくとも1つの入口とは別個の、キャリア流体を導入するように構成された、少なくとも1つのキャリア流体入口をさらに備える。
【0138】
幾つかの実施形態によれば、第3のフローチャンバの少なくとも1つの出口は、第1のフィルタからの保持物を収集するように構成される。第3のフローチャンバは、少なくとも1つの出口とは別個の第2の出口をさらに備えてもよい。第3のフローチャンバの第2の出口は、第2のフィルタからの保持物を収集するように構成されてもよい。
【0139】
幾つかの実施形態によれば、第3のフローチャンバの少なくとも1つの出口は、第1のフィルタからの保持物と第2のフィルタからの保持物を収集するように構成される。
【0140】
幾つかの実施形態によれば、第3のフローチャンバの少なくとも1つの出口は、第1のフィルタからの保持物と第2のフィルタからの保持物を収集するように構成される。第3のフローチャンバは、少なくとも1つの出口とは別個の第2の出口をさらに備えてもよい。第3のフローチャンバの第2の出口は、第1のフィルタからの濾過物を収集するように構成されてもよい。
本発明の好ましい実施形態では、例えば以下が提供される:
(項目1)
濾過装置であって、
粒子及び流体を含むフィードを受け入れるように構成された少なくとも1つの入口と少なくとも1つの保持物出口とを含む第1のフローチャンバと、
少なくとも1つの濾過物出口を有する遠位端を含む第2のフローチャンバと、
前記第1のフローチャンバと前記第2のフローチャンバとの間に位置決めされたフィルタであり、
柱の第1の列と、
隣接する柱の間の間隔によって画定される複数の孔と、
を含み、前記複数の孔のうちの各孔が、
前記孔を画定する隣接する前記柱の間の距離によって画定される物理的孔径と、
前記物理的孔径よりも小さい有効孔径と、
を含む、フィルタと、
濾過装置を通してフィードを移動するための手段と、
を備え、
前記第1のフローチャンバ、前記第2のフローチャンバ、前記フィルタ、及び前記濾過装置を通してフィードを移動するための手段が、前記孔の有効孔径よりも大きく且つ前記孔の物理的孔径よりも小さいサイズを有する粒子の大きいフラクションを前記第1のフローチャンバの中に保持物として保持し、前記流体の大きいフラクションを前記第2のフローチャンバの中に濾過物として渡すように構成される、
濾過装置。
(項目2)
前記第1のフローチャンバが第1の実質的に一定の深さを備え、前記第2のフローチャンバが第2の実質的に一定の深さを備え、前記フィルタと前記第1のフローチャンバの側壁との間の距離が、前記少なくとも1つの入口から前記少なくとも1つの保持物出口までの長さに沿って減少し、前記フィルタと前記第2のフローチャンバの側壁との間の距離が、前記第2のフローチャンバの近位端から遠位端までの長さに沿って増加する、項目1に記載の濾過装置。
(項目3)
前記第2のフローチャンバの側壁に対する接線と前記柱の列に対する接線との間の角度が約5度未満である、項目1に記載の濾過装置。
(項目4)
前記孔のサブセットが実質的に同一の物理的孔径を有する、項目1に記載の濾過装置。(項目5)
前記孔のサブセットが実質的に同一の有効孔径を有する、項目1に記載の濾過装置。
(項目6)
前記柱の第1の列が、前記濾過装置の中に存在するすべての柱のうちの約10パーセントを越える柱を備える、項目1に記載の濾過装置。
(項目7)
前記第1のフローチャンバの長さと前記第2のフローチャンバの長さのうちのより大きい方によって画定される装置長さ、及び、前記第1のフローチャンバの幅と前記第2のフローチャンバの幅との合計の最大点での前記第1のフローチャンバの幅と前記第2のフローチャンバの幅との合計によって画定される装置幅を有し、前記装置長さ対前記装置幅が約6よりも大きい比を有する、項目1に記載の濾過装置。
(項目8)
前記各孔が、前記孔の物理的孔径の約80パーセント未満の有効孔径を有する、項目1に記載の濾過装置。
(項目9)
前記第1のチャンバが、前記少なくとも1つの入口とは別個の少なくとも1つのキャリア流体入口を備える、項目1に記載の濾過装置。
(項目10)
前記第1のフローチャンバ及び前記フィルタのそれぞれが、前記装置を通した流路において約1μmよりも小さい曲率半径を有する如何なる前縁も有さない、項目1に記載の濾過装置。
(項目11)
前記孔の第1のサブセットが前記孔の第2のサブセットとは異なる有効孔径を有する、項目1に記載の濾過装置。
(項目12)
前記濾過装置が第2のフィルタ及び第3のフローチャンバをさらに備え、前記第2のフィルタが前記第1のフローチャンバと前記第3のフローチャンバとの間に配置され、前記第3のフローチャンバが近位端及び遠位端を含み、前記遠位端が少なくとも1つの出口を有し、前記第3のチャンバが近位端から遠位端までの長さに沿って広くなる、項目1に記載の濾過装置。
(項目13)
前記第1のフローチャンバの長さによって画定される装置長さ、及び、前記第1のフローチャンバの幅と前記第2のフローチャンバの幅と前記第3のフローチャンバの幅との合計の最大点での前記第1のフローチャンバの幅と前記第2のフローチャンバの幅と前記第3のフローチャンバの幅との合計によって画定される装置幅を有し、前記装置長さ対前記装置幅が約5よりも大きい比を有する、項目12に記載の濾過装置。
(項目14)
約5,000本よりも少ない柱を有する、項目12に記載の濾過装置。
(項目15)
前記第1のフィルタ及び前記第2のフィルタが、前記濾過装置に含まれるすべての柱のうちの約15パーセントを越える柱を備える、項目12に記載の濾過装置。
(項目16)
前記濾過装置が、前記第1のフローチャンバの中心線を通る鏡映面に関して実質的に対称である、項目12に記載の濾過装置。
(項目17)
前記柱の第1の列によって画定される接線と前記柱の第2の列によって画定される接線が平行ではない、項目12に記載の濾過装置。
(項目18)
前記濾過装置が、第2のフィルタ、第3のフローチャンバ、及び第4のフローチャンバをさらに備え、前記第2のフィルタが、前記第3のフローチャンバと前記第4のフローチャンバとの間に配置され、前記第3のフローチャンバが少なくとも1つの入口及び少なくとも1つの出口を備え、前記第4のフローチャンバが少なくとも1つの出口を備える、項目1に記載の濾過装置。
(項目19)
前記第1のフローチャンバの長さと前記第3のフローチャンバの長さとの合計によって画定される装置長さ、及び、前記第1のフローチャンバの幅と前記第2のフローチャンバの幅との合計の最大点での前記第1のフローチャンバの幅と前記第2のフローチャンバの幅との合計と、前記第3のフローチャンバの幅と前記第4のフローチャンバの幅との合計の最大点での前記第3のフローチャンバの幅と前記第4のフローチャンバの幅との合計のうちのより大きい方によって画定される装置幅を有し、前記装置長さ対前記装置幅が約10よりも大きい比を有する、項目18に記載の濾過装置。
(項目20)
約5,000本未満の柱を有する、項目18に記載の濾過装置。
(項目21)
前記第1のフィルタ及び前記第2のフィルタが、前記濾過装置に含まれるすべての柱のうちの10パーセント以上を備える、項目18に記載の濾過装置。
(項目22)
前記第3のフローチャンバの前記少なくとも1つの入口が、前記第1のフローチャンバの前記少なくとも1つの出口と流体接続され、且つ前記第2のフローチャンバの前記少なくとも1つの出口と流体接続される、項目18に記載の濾過装置。
(項目23)
前記第3のフローチャンバが、前記少なくとも1つの入口とは別個の少なくとも1つのキャリア流体入口をさらに備える、項目22に記載の濾過装置。
(項目24)
粒子を濾過するための方法であって、
少なくとも1つの濾過ユニットを含む濾過装置を提供するステップであり、各濾過ユニットが、
フィード入口と、
保持物出口と、
濾過物出口を含む第2のフローチャンバと、
物理的孔径を有する複数の孔を含むフィルタであり、前記第1のフローチャンバと前記第2のフローチャンバとの間に配置される、フィルタと、
を含む第1のフローチャンバを含む、少なくとも1つの濾過ユニットを含む濾過装置を提供することと、
フィード流体と、前記フィード流体が前記フィード入口を通して前記装置の中に浸透される物理的孔径よりも小さいサイズを有する少なくとも1つの粒子群とを含むフィードを導入することと、
前記濾過装置を通して前記フィードを駆動するために駆動力をかけることと、
前記少なくとも1つの粒子群の大きいフラクションが前記第1のフローチャンバの中に保持物として保持され、且つ前記フィード流体の大きいフラクションがフィルタを通過して濾過物として前記第2のフローチャンバの中に入るように、前記フィードに前記濾過装置を通過させることと、
前記保持物を前記保持物出口で収集することと、
前記濾過物を前記濾過物出口で収集することと、
を含む、方法。
(項目25)
前記濾過装置を提供することが、10個よりも多くの濾過ユニットを含む濾過装置を提供することを含む、項目24に記載の方法。
(項目26)
前記フィードを装置に導入することが、細胞の液体懸濁液を前記第1のフローチャンバに導入することを含む、項目24に記載の方法。
(項目27)
前記フィードが生存細胞を含み、前記方法が、前記フィードから細胞を分離することをさらに含み、前記生存細胞の少なくとも約90%が分離後に生存可能なままである、項目26に記載の方法。
(項目28)
前記方法が、前記フィードから細胞を分離することをさらに含み、前記細胞の約0.03パーセント未満が前記濾過装置によって溶解される、項目26に記載の方法。
(項目29)
前記細胞の約0.03%未満が前記濾過装置の中に捕捉される、項目26に記載の方法。
(項目30)
前記フィードに濾過装置を通過させることが、前記濾過装置を通して1秒あたり10
5個よりも多くの細胞を通過させることを含む、項目26に記載の方法。
(項目31)
前記フィードに濾過装置を通過させることが、前記濾過装置を通して1秒あたり10
6個よりも多くの細胞を通過させることを含む、項目30に記載の方法。
(項目32)
前記フィードに濾過装置を通過させることが、前記濾過装置を通して1秒あたり10
7個よりも多くの細胞を通過させることを含む、項目31に記載の方法。
(項目33)
前記濾過装置を提供することが、0.8マイクロリットルよりも小さい滞留体積を有する少なくとも1つの濾過ユニットを備える濾過装置を提供することを含む、項目24に記載の方法。
(項目34)
前記濾過装置を提供することが、フットプリント面積及び実質的に一定のチャンバ深さを有する濾過装置を提供することを含み、前記フィードに濾過装置を通過させることが、1秒あたりに濾過装置を通過する細胞の数を、前記実質的に一定のチャンバ深さと前記フットプリント面積との積で割ったものとして定義される、1立法ミリメートルにつき10,000細胞/秒よりも大きい正規化された処理速度で細胞に濾過装置を通過させることを含む、項目24に記載の方法。
(項目35)
前記濾過装置を提供することが、特徴的なチャンバ深さ、フットプリント面積、及び濾過装置に含まれる濾過モジュールの数を前記特徴的なチャンバ深さと前記フットプリント面積との積で割ったものとして定義される濾過ユニット密度を有する濾過装置を提供することを含み、前記濾過ユニット密度が1立法ミリメートルあたり400濾過ユニットよりも大きい、項目24に記載の方法。
(項目36)
前記フィードを装置に導入することが、骨髄を含むフィード液体を前記第1のフローチャンバに導入することを含む、項目24に記載の方法。
(項目37)
前記フィードを装置に導入することが、血液を含むフィード液体を前記第1のフローチャンバに導入することを含む、項目24に記載の方法。
(項目38)
前記フィードを導入することが、臍帯血を含むフィード液体を前記第1のフローチャンバに導入することを含む、項目24に記載の方法。
(項目39)
前記フィードを導入することが、幹細胞を含むフィード液体を前記第1のフローチャンバに導入することを含む、項目24に記載の方法。
(項目40)
前記フィードを装置に導入することが、羊水を前記第1のフローチャンバに導入することを含む、項目24に記載の方法。
(項目41)
前記フィードを装置に導入することが、消化された脂肪組織を前記第1のフローチャンバに導入することを含む、項目24に記載の方法。
(項目42)
前記前記フィードを装置に導入することが、細胞、血球、臍帯血細胞、骨髄細胞、赤血球、白血球、リンパ球、上皮細胞、幹細胞、癌細胞、腫瘍細胞、循環性腫瘍細胞、前駆細胞、細胞前駆体、臍帯血幹細胞、造血幹細胞、間葉幹細胞、脂肪幹細胞、多能性幹細胞、誘導多能性幹細胞、胎児性幹細胞、臍帯由来の細胞、脂肪組織由来の細胞、間質血管細胞群(SVF)中の細胞、羊水中の細胞、月経血中の細胞、脳脊髄液中の細胞、尿中の細胞、骨髄幹細胞、末梢血幹細胞、CD34+細胞、コロニー形成細胞、T細胞、B細胞、神経細胞、免疫細胞、樹状細胞、巨核球、固定化骨髄細胞、小板、精子、卵子、卵母細胞、病原菌、微生物、細菌、真菌、イースト、原生動物、ウィルス、小器官、核、核酸、ミトコンドリア、ミセル、脂質、タンパク質、タンパク質複合体、細胞の破片、寄生生物、脂肪滴、多細胞生物、胞子、藻類、クラスタ、上記の凝集物、工業用粉末、ポリマー、粉末、エマルジョン、液滴、粉塵、ミクロスフェア、粒子、及びコロイドのうちの1つを前記第1のフローチャンバに導入することを含む、項目24に記載の方法。
(項目43)
細胞、CD34+細胞、間質血管細胞群、幹細胞、前駆細胞、コロニー形成細胞、造血幹細胞、脂肪幹細胞、間葉幹細胞、羊膜幹細胞、有核細胞、白血球、リンパ球、癌細胞、腫瘍細胞、樹状細胞、死細胞、生細胞、分裂細胞、網赤血球、赤血球、脂肪細胞、及び脂肪滴のうちの1つを含む保持物を収集するステップをさらに含む、項目24に記載の方法。
(項目44)
前記保持物を収集することが、細胞を収集することを含み、前記保持物中の細胞の約95%よりも多くが生存可能である、項目43に記載の方法。
(項目45)
細胞、CD34+細胞、間質血管細胞群、幹細胞、前駆細胞、コロニー形成細胞、造血幹細胞、脂肪幹細胞、間葉幹細胞、羊膜幹細胞、血漿、小板、赤血球、有核細胞、白血球、リンパ球、癌細胞、腫瘍細胞、樹状細胞、死細胞、生細胞、分裂細胞、網赤血球、赤血球、脂肪細胞、及び脂肪滴のうちの1つを含む濾過物を収集することをさらに含む、項目24に記載の方法。
(項目46)
前記濾過物を収集することが細胞を収集することを含み、前記濾過物中の細胞の約95%よりも多くが生存可能である、項目45に記載の方法。
(項目47)
前記濾過装置を提供することが、物理的孔径よりも著しく小さい保持サイズを有する濾過装置を提供することを含む、項目24に記載の方法。
(項目48)
臍帯血の体積を減少させるための方法であって、
少なくとも1つの有核細胞群を有する臍帯血を含む、サンプル体積を有するサンプルを調達することと、
第1の収集容器、第2の収集容器、フィードアクセス手段、及び少なくとも3つの濾過ユニットを含む濾過装置を提供することであり、
前記各濾過ユニットが、フィード入口、保持物出口、及び濾過物出口を含む、ミクロ流体フローチャンバを有し、
前記各ミクロ流体フローチャンバが、約1ミリメートルよりも小さいその長さに対し垂直な少なくとも1つの寸法を含み、
前記フィード入口がフィードアクセス手段と流体連通し、
前記保持物出口が第1の収集容器と流体接続され、
前記濾過物出口が第2の収集容器と流体接続される、
濾過装置を提供することと、
前記フィードアクセス手段を用いて前記サンプルを前記濾過ユニットの前記フィード入口に導入することと、
前記サンプルに駆動力をかけることと、
前記サンプルを前記濾過装置の前記ミクロ流体フローチャンバに通すことと、
サンプル体積の大きいフラクションを前記濾過物出口に導き、且つ少なくとも1つの有核細胞群の大きいフラクションを前記保持物出口に導く層流条件を生み出すことと、
前記保持物出口からの流体出力を前記第1の収集容器の中に収集することと、
前記濾過物出口からの流体出力を前記第2の収集容器の中に収集することと、
を含む方法。
(項目49)
前記保持物出口から流体出力を収集することが、前記サンプルから有核細胞の70%よりも多くを前記サンプル体積の25%未満の体積で前記第1の収集容器に収集することを含む、項目48に記載の方法。
(項目50)
前記少なくとも1つの有核細胞群がCD34+細胞を含み、前記保持物出口から流体出力を収集することが、前記サンプルから前記CD34+細胞の75%よりも多くを前記第1の収集容器の中に収集することを含む、項目48に記載の方法。
(項目51)
前記方法が、サンプルから生存細胞を分離することをさらに含み、前記生存細胞の少なくとも約95%が分離後に生存可能なままである、項目48に記載の方法。
(項目52)
前記サンプルを調達することが、約95%よりも高い生存度の臍帯血有核細胞を含むサンプルを調達することを含み、前記保持物出口から流体出力を収集することが、約95%よりも高い生存度の有核細胞を収集することを含む、項目48に記載の方法。
(項目53)
前記サンプルにミクロ流体フローチャンバを通過させることが、1秒あたり10,000,000よりも多い血球を前記濾過装置に通すことを含む、項目48に記載の方法。
(項目54)
粒子濾過装置であって、
共通のフィード入口と、
共通の濾過物出口と、
共通の保持物出口と、
複数の濾過ユニットを含む少なくとも1つの高モジュール密度装置であり、前記濾過ユニットのそれぞれが、
フィード流体中のフィード粒子を含むフィードを受け入れるように構成された少なくとも1つの入口及び少なくとも1つの保持物出口を含む第1のフローチャンバと、
近位端及び少なくとも1つの濾過物出口を有する遠位端を含む第2のフローチャンバと、
前記第1のフローチャンバと前記第2のフローチャンバとの間に位置決めされた第1のフィルタであり、
柱の第1の列と、
前記柱の列の隣接する柱の間の間隔によって画定される複数の孔と、
を含み、前記複数の孔のうちの各孔が、前記孔を画定する前記隣接する柱の間の距離によって画定される物理的孔径を含む、第1のフィルタと、
複数の濾過ユニットを通してフィードを移動させるための手段と、
を含む、少なくとも1つの高モジュール密度装置と、
を備え、
前記第1のフローチャンバ、前記第2のフローチャンバ、前記フィルタ、及び前記複数の濾過ユニットを通してフィードを移動させるための手段が、前記孔の有効孔径よりも小さい保持サイズを有し、
前記保持サイズよりも大きいサイズを有するフィード粒子の大きいフラクションを前記第1のフローチャンバの中に保持物として保持し、前記フィード流体の大きいフラクションを前記第2のフローチャンバの中に濾過物として渡すように構成され、
前記複数の濾過ユニットの前記少なくとも1つの入口のそれぞれが共通のフィード入口と流体連通し、
前記複数の濾過ユニットの前記少なくとも1つの濾過物出口のそれぞれが共通の濾過物出口と流体連通し、
前記複数の濾過ユニットの前記少なくとも1つの保持物出口のそれぞれが共通の保持物出口と流体連通する、
装置。
(項目55)
管と、
管キャップと、
管インサートと、
をさらに備え、
前記高モジュール密度装置が前記管インサート内に設置されるように構成され、
前記管が前記管インサートを格納するように構成され、
前記管インサートが共通のフィード入口と流体接続されるフィードリザーバを含み、
前記管キャップが前記管及び前記管インサートを覆うように構成される、
項目54に記載の粒子濾過装置。
(項目56)
前記管が、前記高モジュール密度装置からの保持物を受け入れるように構成され、前記管インサートが、前記高モジュール密度装置からの濾過物を受け入れるように構成された濾過物リザーバをさらに含む、項目55に記載の粒子濾過装置。
(項目57)
前記管が、前記高モジュール密度装置からの濾過物を受け入れるように構成され、前記管インサートが、前記高モジュール密度装置からの保持物を受け入れるように構成された保持物リザーバをさらに含む、項目55に記載の粒子濾過装置。
(項目58)
前記管インサートが、少なくとも1つの第1のフローチャンバの入口にキャリア流体を供給するように構成されたキャリア流体リザーバをさらに含む、項目55に記載の粒子濾過装置。
(項目59)
共通の保持物出口と流体接続される保持物収集バッグと、
共通の濾過物出口と流体接続される濾過物収集バッグと、
をさらに備える、項目54に記載の粒子濾過装置。
(項目60)
少なくとも1つの第1のフローチャンバの入口と流体接続される共通のキャリア流体入口をさらに備える、項目59に記載の粒子濾過装置。
(項目61)
キャリア流体を前記共通のキャリア流体入口に供給するように構成されたキャリア流体容器をさらに備える、項目60に記載の粒子濾過装置。
(項目62)
フィード収集バッグと前記共通のフィード入口との間の流体的接続を確立するように構成されたアダプタをさらに備える、項目59に記載の粒子濾過装置。
(項目63)
前記共通のフィード入口と流体接続されるフィード収集バッグをさらに備える、項目59に記載の粒子濾過装置。
(項目64)
前記フィード収集バッグが、フィードを前記フィード収集バッグの中に引き込むように構成された少なくとも1つの針を備える、項目63に記載の粒子濾過装置。
(項目65)
前記フィード収集バッグが抗凝固薬を収容する、項目63に記載の粒子濾過装置。
(項目66)
前記フィード収集バッグが流体を収容する、項目63に記載の粒子濾過装置。
(項目67)
前記共通のフィード入口と流体連通し、流体リザーバとして構成される、第1のウェルと、
前記共通の保持物入口と流体連通し、流体リザーバとして構成される、第2のウェルと、
前記共通の濾過物入口と流体連通し、流体リザーバとして構成される、第3のウェルと、
をさらに備える、項目54に記載の粒子濾過装置。
(項目68)
前記第1のウェル、前記第2のウェル、及び前記第3のウェルがマルチウェルプレート・形式で構成される、項目67に記載の粒子濾過装置。
(項目69)
少なくとも1つの第1のフローチャンバの入口と流体連通し、前記少なくとも1つの第1のフローチャンバにキャリア流体を供給するように構成される、第4のウェルをさらに備える、項目67に記載の粒子濾過装置。
(項目70)
第1のウェル、第2のウェル、及び第3のウェルのうちの少なくとも1つを封じるように構成されたキャップをさらに備える、項目67に記載の粒子濾過装置。
(項目71)
前記キャップが、空気及び蒸気を実質的に透過させず、前記第1のウェル、前記第2のウェル、及び前記第3のウェルのうちの少なくとも1つを封止するように構成されたホイルを備える、項目70に記載の粒子濾過装置。
(項目72)
前記第1のウェル、前記第2のウェル、及び前記第3のウェルのうちの少なくとも1つが流体を収容する、項目70に記載の粒子濾過装置。
(項目73)
前記複数の濾過ユニットのうちの各濾過ユニットが、1マイクロリットルよりも小さい滞留体積を有する、項目54に記載の粒子濾過装置。
(項目74)
前記高モジュール密度装置が、1立法センチメートルあたり500濾過ユニットよりも大きい濾過ユニット密度を有する、項目54に記載の粒子濾過装置。
(項目75)
前記高モジュール密度装置が30個よりも多い濾過ユニットを含む、項目54に記載の粒子濾過装置。
(項目76)
前記高モジュール密度装置が約0.5mm
−2よりも大きい設計効率指数を有する、項目54に記載の粒子濾過装置。
【0141】
添付の図面は、縮尺で描かれることを意図されず、要素の数(例えば、柱の数)は、読みやすさのために実際の実施形態に存在するであろうものから減らされ得る。図面において、種々の図面で例証されるそれぞれの同一の又はほぼ同一の構成要素は、同様の符号によって表される。明快にする目的で、すべての図面においてすべての構成要素が符号を付されない場合がある。