(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-64417(P2015-64417A)
(43)【公開日】2015年4月9日
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 15/20 20060101AFI20150313BHJP
H05B 6/64 20060101ALI20150313BHJP
【FI】
G03G15/20 545
H05B6/64
H05B6/64 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-196863(P2013-196863)
(22)【出願日】2013年9月24日
(71)【出願人】
【識別番号】000006297
【氏名又は名称】村田機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】荘所 義弘
(72)【発明者】
【氏名】大矢 一幸
(72)【発明者】
【氏名】福田 功
【テーマコード(参考)】
2H033
3K090
【Fターム(参考)】
2H033AA32
2H033BA11
2H033BA12
2H033BA25
2H033BA27
2H033BB05
2H033BE04
2H033CA47
3K090AA02
3K090AB11
3K090BB09
(57)【要約】
【課題】 印刷材及び用紙を効率的に加熱することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 本発明に係る画像形成装置1は、用紙100に印刷材101で画像を形成する画像形成部3と、用紙100の片方又は両方の表面から、印刷材101及び用紙100を加熱する加熱部5と、加熱部5の下流側に配置され、マイクロ波を出力するマイクロ波発生部61を有して印刷材101及び用紙100をマイクロ波で加熱するマイクロ波加熱部6とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙に印刷材で画像を形成する画像形成部と、
前記用紙の片方又は両方の表面から、前記印刷材及び前記用紙を加熱する加熱部と、
前記加熱部の下流側に配置され、マイクロ波を出力するマイクロ波発生部を有して前記印刷材及び前記用紙をマイクロ波で加熱するマイクロ波加熱部と、を備える画像形成装置。
【請求項2】
前記画像形成部は、前記用紙の一方の表面に湿式の印刷材で画像を形成し、
前記加熱部は、前記印刷材及び前記用紙を、前記用紙の他方又は両方の表面から加熱する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記加熱部は、前記用紙を他方又は両方の表面から加熱するヒートローラである請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記マイクロ波加熱部は、保湿剤を含む前記印刷材に対して、前記印刷材が保湿剤の沸点よりも高い温度となるように、前記マイクロ波発生部に電力を供給する請求項2又は3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記画像形成部は、前記用紙の一方の表面に乾式の印刷材で画像を形成し、
前記加熱部は、前記印刷材及び前記用紙を、前記用紙の一方又は両方の表面から加熱する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記加熱部は、前記用紙を一方又は両方の表面から加熱するヒートローラである請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記用紙を挟んで搬送する一対の搬送ベルトを備え、
前記マイクロ波加熱部は、前記印刷材及び前記用紙を加熱すべく、前記マイクロ波発生部から出力されたマイクロ波を導入される加熱室を備え、
前記加熱室は、前記用紙が内部を通過するための一対の開口部を備え、
前記一対の搬送ベルトは、前記一対の開口部を通過する請求項1〜6の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記一対の搬送ベルトを走行させるべく、それぞれの外周部に前記搬送ベルトが掛け渡される複数の搬送ローラを備え、
前記加熱部は、前記用紙を一方又は両方の表面から加熱するヒートローラであって、前記複数の搬送ローラのうちの一つである請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記搬送ベルトは、耐熱で且つ離型性を有する請求項8に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙に印刷材で画像を形成する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置として、例えばインクやトナーといった印刷材で用紙に画像を形成する画像形成部と、印刷材及び用紙を加熱する加熱部とを備える画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1〜3)。そして、加熱部が用紙等を加熱することにより、用紙に付着したインクが乾燥したり、トナーが用紙に定着したりする。
【0003】
ところで、特許文献1に係る画像形成装置は、用紙を乾燥するために、用紙をマイクロ波で加熱する予備加熱部を備えており、また、特許文献2及び3に係る画像形成装置においては、加熱部は、印刷材及び用紙をマイクロ波で加熱している。しかしながら、特許文献1〜3に係る画像形成装置においては、印刷材及び用紙を効率的に加熱することが困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010− 39341号公報
【特許文献2】特開2013− 97976号公報
【特許文献3】特開2013−114835号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
よって、本発明は、斯かる事情に鑑み、印刷材及び用紙を効率的に加熱することができる画像形成装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る画像形成装置は、用紙に印刷材で画像を形成する画像形成部と、前記用紙の片方又は両方の表面から、前記印刷材及び前記用紙を加熱する加熱部と、前記加熱部の下流側に配置され、マイクロ波を出力するマイクロ波発生部を有して前記印刷材及び前記用紙をマイクロ波で加熱するマイクロ波加熱部と、を備える。
【0007】
本発明に係る画像形成装置によれば、画像形成部は、用紙に印刷材で画像を形成し、加熱部は、用紙の片方又は両方の表面から、印刷材及び用紙を加熱する。その後、加熱部の下流側に配置されるマイクロ波加熱部が、マイクロ波発生部から出力されるマイクロ波で、印刷材及び用紙を加熱するため、加熱部で十分に加熱できなかった用紙の内部等も加熱することができる。したがって、印刷材及び用紙を効率的に加熱することができる
【0008】
また、本発明に係る画像形成装置においては、前記画像形成部は、前記用紙の一方の表面に湿式の印刷材で画像を形成し、前記加熱部は、前記印刷材及び前記用紙を、前記用紙の他方又は両方の表面から加熱する、という構成でもよい。
【0009】
また、本発明に係る画像形成装置においては、前記加熱部は、前記用紙を他方又は両方の表面から加熱するヒートローラである、という構成でもよい。
【0010】
また、本発明に係る画像形成装置においては、前記マイクロ波加熱部は、保湿剤(例えば、グリセリン)を含む前記印刷材に対して、前記印刷材が保湿剤の沸点よりも高い温度となるように、前記マイクロ波発生部に電力を供給する、という構成でもよい。
【0011】
また、本発明に係る画像形成装置においては、前記画像形成部は、前記用紙の一方の表面に乾式の印刷材で画像を形成し、前記加熱部は、前記印刷材及び前記用紙を、前記用紙の一方又は両方の表面から加熱する、という構成でもよい。
【0012】
また、本発明に係る画像形成装置においては、前記加熱部は、前記用紙を一方又は両方の表面から加熱するヒートローラである、という構成でもよい。
【0013】
また、本発明に係る画像形成装置においては、前記用紙を挟んで搬送する一対の搬送ベルトを備え、前記マイクロ波加熱部は、前記印刷材及び前記用紙を加熱すべく、前記マイクロ波発生部から出力されたマイクロ波を導入される加熱室を備え、前記加熱室は、前記用紙が内部を通過するための一対の開口部を備え、前記一対の搬送ベルトは、前記一対の開口部を通過する、という構成でもよい。
【0014】
また、本発明に係る画像形成装置においては、前記一対の搬送ベルトを走行させるべく、それぞれの外周部に前記搬送ベルトが掛け渡される複数の搬送ローラを備え、前記加熱部は、前記用紙を一方又は両方の表面から加熱するヒートローラであって、前記複数の搬送ローラのうちの一つである、という構成でもよい。
【0015】
また、本発明に係る画像形成装置においては、前記搬送ベルトは、耐熱で且つ離型性を有する、という構成でもよい。
【発明の効果】
【0016】
以上の如く、本発明に係る画像形成装置は、印刷材及び用紙を効率的に加熱することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の要部概略図である。
【
図2】
図2は、同実施形態に係るマイクロ波加熱部の概要図である。
【
図3】
図3は、同実施形態に係るマイクロ波加熱部の加熱室の概要図である。
【
図4】
図4は、本発明の他の実施形態に係る画像形成装置の全体概要図である。
【
図5】
図5は、同実施形態に係る画像形成装置の要部概要図である。
【
図6】
図6は、本発明のさらに他の実施形態に係る画像形成装置の要部概要図である。
【
図7】
図7は、本発明のさらに他の実施形態に係る画像形成装置の要部概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る画像形成装置における第1の実施形態について、
図1〜
図3を参酌して説明する。
【0019】
図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、搬送方向D1に沿って用紙100を搬送する用紙搬送部2と、用紙100に湿式の印刷材101で画像を形成する画像形成部3と、湿式の印刷材101を乾燥させる乾燥部4とを備えている。なお、本実施形態においては、印刷材101は、グリセリンを含むインク101としている。
【0020】
用紙搬送部2は、用紙100を供給する供給部21と、画像を形成された用紙100を回収する回収部22とを備えている。画像形成部3は、用紙100の一方の表面にインク101を吐出するノズル部31を備えている。
【0021】
乾燥部4は、用紙100の両方の表面から、インク101及び用紙100を加熱する加熱部5を備えている。また、乾燥部4は、インク101及び用紙100をマイクロ波で加熱するマイクロ波加熱部6を備えている。なお、マイクロ波加熱部6は、加熱部5の下流側に配置されている。
【0022】
加熱部5は、インク101及び用紙100を、用紙100の他方の表面から加熱すべく、用紙100の他方の表面と接触するヒートローラ51を備えている。また、加熱部5は、インク101及び用紙100を、用紙100の一方の表面から加熱すべく、用紙100の一方の表面に向けて熱風を吹き付ける熱風装置52を備えている。
【0023】
ヒートローラ51は、例えば金属等から形成される円筒状のローラ部51aと、ローラ部51aの内部に配置され、ローラ部51aを加熱する熱源51bとを備えている。本実施形態においては、熱源51bは、ハロゲンランプとしている。そして、熱源51bから発生した熱が、ローラ部51aを経由して、用紙100の他方の表面に伝導することにより、インク101及び用紙100を、用紙100の他方の表面から加熱する。
【0024】
マイクロ波加熱部6は、
図2及び
図3に示すように、マグネトロンから構成されてマイクロ波を出力するマイクロ波発生部61と、マイクロ波発生部61に電力を供給する電源62とを備えている。そして、マイクロ波加熱部6は、インク101及び用紙100を加熱すべく、マイクロ波発生部61から出力されたマイクロ波を導入される加熱室63と、マイクロ波発生部61と加熱室63との間に配置される整合器64とを備えている。
【0025】
また、マイクロ波加熱部6は、マイクロ波発生部61と整合器64との間に配置されるアイソレータ65を備えている。アイソレータ65は、整合器64からマイクロ波発生部61側の方向にマイクロ波が反射した場合に、当該反射されたマイクロ波の電力を熱エネルギーに変換して、マイクロ波発生部61を安定的に動作させるための保護機器である。
【0026】
なお、マイクロ波加熱部6においては、電源62が所定の電力をマイクロ波発生部61に供給するため、インク101及び用紙100がグリセリンの沸点に近い温度(例えば200℃)、好ましくは高い温度(例えば、300℃)になる。したがって、マイクロ波加熱部6で加熱されたインク101から、保湿剤であるグリセリンが蒸発するため、インク101をより乾燥させることができる。
【0027】
加熱室63は、角筒状に形成される加熱室本体63aと、加熱室本体63aを搬送方向D1に沿って複数(本実施形態においては3つ)の部屋63b〜63dに区画する区画部63eとを備えている。そして、加熱室63は、定在波W1〜W3を形成すべく、マイクロ波発生部61から導入されたマイクロ波を反射する短絡板63fを備えている。
【0028】
また、加熱室63は、各部屋63b〜63dの定在波W1〜W3の位相が波長の1/6ずつお互いにずれるように、空気よりも高い誘電率を有する誘電体63gを複数備えている。さらに、加熱室63は、用紙100が内部を通過するための一対の開口部63h,63hを備えている。
【0029】
以上より、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、画像形成部3は、用紙100にインク101で画像を形成する。そして、加熱部5は、用紙100の両方の表面から、インク101及び用紙100を加熱する。具体的には、熱風装置52は、インク101が吐出された用紙100の一方の表面を加熱し、ヒートローラ51は、用紙100の他方の表面を加熱する。
【0030】
その後、加熱部5の下流側に配置されるマイクロ波加熱部6が、マイクロ波発生部61から出力されるマイクロ波で、インク101及び用紙100を加熱する。これにより、加熱部5で十分に加熱できなかった用紙100の内部や用紙100の内部にまで入り込んだインク101も加熱することができる。したがって、インク101及び用紙100を効率的に加熱することができる
【0031】
次に、本発明に係る画像形成装置における第2の実施形態について、
図4及び
図5を参酌して説明する。なお、
図4及び
図5において、
図1〜
図3の符号と同一の符号を付した部分は、第1実施形態と同一の構成又は要素を表す。
【0032】
図4に示すように、本実施形態に係る画像形成装置10は、用紙100を搬送する用紙搬送部20と、乾式の印刷材102で用紙100に画像を形成する画像形成部30と、乾式の印刷材102を用紙100に定着させる定着部40とを備えている。また、画像形成装置10は、各部20,30,40を内部に収容する装置本体8と、原稿を読み取る原稿読取部9とを備えている。なお、本実施形態においては、印刷材102は、トナー102としている。
【0033】
用紙搬送部20は、積層された用紙100を収容し且つ装置本体8の下部に挿入されるカセット25と、積層された用紙100のうち、圧接された最上の用紙100を搬送する給紙ローラ26とを備えている。また、用紙搬送部20は、端部を上方に向けて付勢することで、給紙ローラ26に対して用紙100を押圧させる押圧板27と、画像形成部30及び定着部40で画像を形成された用紙100を装置本体8の排紙トレイ81に向けて排紙する排紙ローラ28とを備えている。
【0034】
画像形成部30は、表面に感光体を形成する円筒状の感光体ドラム34と、感光体ドラム34の表面を一様に帯電させる帯電器35とを備えている。そして、画像形成部30は、原稿読取部9で読み取った画像データ等に基づいて、感光体ドラム34の表面を露光させる露光ユニット36と、感光体ドラム34の表面にトナー102を付着させる現像部37とを備えている。また、画像形成部3は、感光体ドラム34の表面に付着されるトナー102を、用紙100の一方の表面に転写する転写器38を備えている。
【0035】
定着部40は、
図5に示すように、用紙100の一方の表面から、トナー102及び用紙100を加熱する加熱部50と、加熱部50の下流側に配置され、トナー102及び用紙100をマイクロ波で加熱するマイクロ波加熱部6とを備えている。また、定着部40は、搬送方向D1に沿って用紙100を搬送する搬送装置7を備えている。
【0036】
加熱部50は、トナー102及び用紙100を、用紙100の一方の表面から加熱すべく、用紙100の一方の表面と接触するヒートローラ51を備えている。また、加熱部50は、用紙100をヒートローラ51に向けて押圧すべく、用紙100の他方の表面と接触する加圧ローラ55を備えている。
【0037】
マイクロ波加熱部6は、マイクロ波発生部61、電源62、加熱室63、整合器64及びアイソレータ65(
図5において加熱室63のみ図示している)を備えている。なお、各部6,61〜65の構成は、上記第1実施形態に係る各部6,61〜65の構成と略同じであるため、その説明を繰り返さない。
【0038】
搬送装置7は、用紙100を挟んで搬送する一対の搬送ベルト71,72を備えている。また、搬送装置7は、第1の搬送ベルト71を走行させるべく、それぞれの外周部に第1の搬送ベルト71が掛け渡される複数(本実施形態においては4つ)の搬送ローラ73と、第2の搬送ベルト72を走行させるべく、それぞれの外周部が第2の搬送ベルト72に掛け渡される複数(本実施形態においては4つ)の搬送ローラ74とを備えている。
【0039】
一対の搬送ベルト71,72は、加熱室63に設けられる一対の開口部63h,63hを通過するように、配置されている。また、第1の搬送ベルト71は、用紙100の一方の表面と接触し、第2の搬送ベルト72は、用紙100の他方の表面と接触している。本実施形態においては、各搬送ベルト71,72は、テフロン(登録商標)コートを施したポリイミドフィルムとしている。
【0040】
以上より、本実施形態係る画像形成装置10によれば、画像形成部30は、用紙100の一方の表面にトナー102で画像を形成し、加熱部50は、用紙100の一方の表面から、トナー102及び用紙100を加熱する。その後、加熱部50の下流側に配置されるマイクロ波加熱部6が、マイクロ波発生部61から出力されるマイクロ波で、トナー102及び用紙100を加熱する。
【0041】
これにより、加熱部50で十分に加熱できなかった用紙100の内部や用紙100の他方の表面等も加熱することができる。したがって、トナー102及び用紙100を効率的に加熱することができる
【0042】
なお、本発明に係る画像形成装置は、上記した実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものではない。また、本発明に係る画像形成装置は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記した複数の実施形態の各構成や各方法等を任意に採用して組み合わせてもよく(1つの実施形態に係る各構成や各方法等を他の実施形態に係る構成や方法等に適用してもよく)、さらに、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
【0043】
上記第2実施形態に係る画像形成装置10においては、加熱部50と搬送装置7とは、別機構である、という構成である。しかしながら、本発明に係る画像形成装置10は、斯かる構成に限られない。具体的には、本発明に係る画像形成装置10においては、加熱部50と搬送装置7とは、一部又は全部を兼用する、という構成でもよい。
【0044】
例えば、本発明に係る画像形成装置においては、
図6に示すように、加熱部50のヒートローラ51は、第1の搬送ベルト71を走行させるための搬送ローラ73を兼ね、加熱部50の加圧ローラ55は、第2の搬送ベルト72を走行させるための搬送ローラ74を兼ねている、という構成でもよい。斯かる構成によれば、ヒートローラ51は、第1の搬送ベルト71を経由して、用紙100を一方の表面から加熱する。
【0045】
また、例えば、本発明に係る画像形成装置においては、
図7に示すように、加熱部50の加圧ローラ55は、第2の搬送ベルト72を走行させるための搬送ローラ74を兼ねている、という構成でもよい。なお、図示していないが、例えば、本発明に係る画像形成装置においては、加熱部50のヒートローラ51は、第1の搬送ベルト71を走行させるための搬送ローラ73を兼ねている、という構成でもよい。
【0046】
また、上記実施形態に係る画像形成装置1,10においては、加熱部5,50は、ヒートローラ51及び熱風装置52や、ヒートローラ51及び加圧ローラ55を備える、という構成である。しかしながら、本発明に係る画像形成装置は、斯かる構成に限られない。例えば、本発明に係る画像形成装置においては、加熱部は、ヒートローラ51のみ、又は熱風装置52のみからなる、という構成でもよく、或いは、ストロボによる赤外線照射装置からなる、という構成でもよい。
【0047】
また、上記実施形態に係る画像形成装置1,10は、インクジェット印刷機やトナー印刷機である、という構成である。しかしながら、本発明に係る画像形成装置は、斯かる構成に限られない。例えば、本発明に係る画像形成装置は、凸版を用いる凸版印刷機、平版を用いる平版印刷機、凹版を用いる印刷機、シルクスクリーン印刷、又は謄写版用の孔版印刷機である、という構成でもよい。
【符号の説明】
【0048】
1…画像形成装置、2…用紙搬送部、3…画像形成部、4…乾燥部、5…加熱部、6…マイクロ波加熱部、7…搬送装置、8…装置本体、9…原稿読取部、10…画像形成装置、20…用紙搬送部、21…供給部、22…回収部、25…カセット、26…給紙ローラ、27…押圧板、28…排紙ローラ、30…画像形成部、31…ノズル部、34…感光体ドラム、35…帯電器、36…露光ユニット、37…現像部、38…転写器、40…定着部、50…加熱部、51…ヒートローラ、51a…ローラ部、51b…熱源、52…熱風装置、55…加圧ローラ、61…マイクロ波発生部、62…電源、63…加熱室、63a…加熱室本体、63b…部屋、63c…部屋、63d…部屋、63e…区画部、63f…短絡板、63g…誘電体、63h…開口部、64…整合器、65…アイソレータ、71…搬送ベルト、72…搬送ベルト、73…搬送ローラ、74…搬送ローラ、81…排紙トレイ、100…用紙、101…印刷材(インク)、102…印刷材(トナー)、D1…搬送方向、W1…定在波、W2…定在波、W3…定在波