【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方、リモートサポートを行う端末から、サポートを受けるユーザ端末にリモートログイン等をして、リアルタイムで画面共有をすることで、リモート操作を行うことが知られている。すなわち、オペレータ端末に、ユーザ端末に表示されている画面を、逐次、転送して表示するとともに、オペレータ端末を操作すると、あたかも、ユーザ端末を操作しているかのように、入力操作(リモート操作)を行うことが可能となる。さらに、特許文献2では、携帯電話機を利用して、リモートサポートを行う方法が開示されている。
【0006】
ところで、今後は携帯端末の高機能化に伴い、携帯端末のような解像度が低い端末と、従来の高解像度の端末間で画面共有を行うケースが増加すると考えられる。しかしながら、特許文献1に記載の方法では解像度が低い端末の画面を高い端末に送信する場合には効果的であるが、その逆の場合には有効な解像度が保持できない可能性がある。
【0007】
そこで本発明の発明者は、画面共有を行うに際して画面共有先の端末の表示可能領域の幅及び高さを取得し、共有領域の幅及び高さの比率をそれに応じて調整することで、両端末の解像度に差がある場合の画面共有を有効に行うことが可能な点に着目した。
【0008】
本発明は、これらの課題に鑑み、画面共有を行うに際して、画面共有先の端末の表示可能領域の幅及び高さを取得し、それに基づいて共有領域の幅及び高さの比率を調整することで、両端末の解像度の差を有効に解消する画面共有端末、画面共有方法、及び画面共有端末用プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
【0010】
第1の特徴に係る発明は、一以上の通信端末と通信可能に接続され、表示部を備えた画面共有端末であって、
前記表示部の一部を、共有を行う共有領域として定義する共有領域定義手段と、
前記通信端末における表示可能領域の幅及び高さを取得する共有先寸法取得手段と、
前記定義された共有領域を、前記取得した幅及び高さと同一又は近しい比率に調整する共有領域調整手段と、
前記調整した共有領域に表示された画面データを、前記通信端末に送信する画面共有手段と、
を備えることを特徴とする画面共有端末を提供する。
【0011】
第1の特徴に係る発明によれば、一以上の通信端末と通信可能に接続され、表示部を備えた画面共有端末は、前記表示部の一部を、共有を行う共有領域として定義し、前記通信端末における表示可能領域の幅及び高さを取得し、前記定義された共有領域を、前記取得した幅及び高さと同一又は近しい比率に調整し、前記調整した共有領域に表示された画面データを、前記通信端末に送信する。
【0012】
第1の特徴に係る発明は、画面共有端末のカテゴリであるが、画面共有方法、及び画面共有端末用プログラムであっても、カテゴリに応じた同様の作用、効果を奏する。
【0013】
第2の特徴に係る発明は、前記共有領域の調整は、前記画面データの送信よりも前に、前記共有領域の定義と同時に行われることを特徴とする第1の特徴に係る発明である画面共有端末を提供する。
【0014】
第2の特徴に係る発明によれば、第1の特徴に係る発明である画面共有端末において、前記共有領域の調整は、前記画面データの送信よりも前に、前記共有領域の定義と同時に行われる。
【0015】
第3の特徴に係る発明は、前記調整を行う前の、前記共有領域の幅及び高さを取得する共有元寸法取得手段と、を備え、
前記通信端末における表示可能領域の幅及び高さの比率について、当該幅と高さを入れ替えた場合に、前記取得した前記共有領域の幅及び高さの比率により近くなる場合には、前記調整において、当該幅と高さを入れ替えて扱うとともに、前記画面共有手段において、九十度回転させた画面を送信することを特徴とする第1の特徴に係る発明である画面共有端末を提供する。
【0016】
第3の特徴に係る発明によれば、第1の特徴に係る発明である画面共有端末は、前記調整を行う前の、前記共有領域の幅及び高さを取得し、前記通信端末における表示可能領域の幅及び高さの比率について、当該幅と高さを入れ替えた場合に、前記取得した前記共有領域の幅及び高さの比率により近くなる場合には、前記調整において、当該幅と高さを入れ替えて扱うとともに、前記画面共有手段において、九十度回転させた画面を送信する。
【0017】
第4の特徴に係る発明は、前記共有領域は、前記画面共有端末上で実行される一のアプリケーションの表示領域として定義されるものであって、
前記アプリケーションによる前記表示領域についての制約条件を取得する領域制約取得手段と、
前記取得した制約条件下において、前記取得した前記通信端末における表示可能領域の幅及び高さの比率に最も近しい幅及び高さを算出する最適寸法算出手段と、
を備え、前記共有領域を前記算出した幅及び高さに調整することを特徴とする第1から第3のいずれかの特徴に係る発明である画面共有端末を提供する。
【0018】
第4の特徴に係る発明によれば、第1から第3のいずれかの特徴に係る発明である画面共有端末において、前記共有領域は、前記画面共有端末上で実行される一のアプリケーションの表示領域として定義されるものであって、第1から第3のいずれかの特徴に係る発明である画面共有端末は、前記アプリケーションによる前記表示領域についての制約条件を取得し、前記取得した制約条件下において、前記取得した前記通信端末における表示可能領域の幅及び高さの比率に最も近しい幅及び高さを算出し、前記共有領域を前記算出した幅及び高さに調整する。
【0019】
第5の特徴に係る発明は、一以上の通信端末と通信可能に接続され、表示部を備えた画面共有端末が実行する画面共有方法であって、
前記表示部の一部を、共有を行う共有領域として定義するステップと、
前記通信端末における表示可能領域の幅及び高さを取得するステップと、
前記定義された共有領域を、前記取得した幅及び高さと同一又は近しい比率に調整するステップと、
前記調整した共有領域に表示された画面データを、前記通信端末に送信するステップと、
を備えることを特徴とする画面共有方法を提供する。
【0020】
第6の特徴に係る発明は、一以上の通信端末と通信可能に接続され、表示部を備えた画面共有端末に、
前記表示部の一部を、共有を行う共有領域として定義するステップ、
前記通信端末における表示可能領域の幅及び高さを取得するステップ、
前記定義された共有領域を、前記取得した幅及び高さと同一又は近しい比率に調整するステップ、
前記調整した共有領域に表示された画面データを、前記通信端末に送信するステップ、
を実行させることを特徴とする画面共有端末用プログラムを提供する。