【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、例えば、以下を提供する:
(項目1)
上部歯科装置を有する上部取り付けブラケットと、
下部歯科装置を有する下部取り付けブラケットと、
前記上部取り付けブラケットを前記下部取り付けブラケットに結合するように構成されるレールシステムと、
を備える、下顎突出器。
(項目2)
前記レールシステムは、前記下部取り付けブラケットおよび前記上部取り付けブラケットの横方向の相対運動が、実質的に阻止されるように、前記上部取り付けブラケットを前記下部取り付けブラケットに結合するように構成される、項目1に記載の下顎突出器。
(項目3)
前記レールシステムは、前記下部取り付けブラケットおよび前記上部取り付けブラケットの相対運動が、前後方向の直線運動に制約されるように構成される、項目1に記載の下顎突出器。
(項目4)
前記レールシステムが、前記上部歯科装置および前記下部歯科装置から離間する、項目3に記載の下顎突出器。
(項目5)
前記上部取り付けブラケットおよび前記下部取り付けブラケットのうちの少なくとも1つが、ある長さを有する細長い平面部分を含み、前記レールシステムは、前記細長い平面部分の前記長さの70%未満である長さを有する、項目4に記載の下顎突出器。
(項目6)
前記上部取り付けブラケット、下部取り付けブラケット、およびレールシステムが、駆動モータに取り外し可能に結合されるように構成される、項目1に記載の下顎突出器。
(項目7)
前記上部取り付けブラケットおよび前記下部取り付けブラケットのうちの1つが、駆動モータの駆動モータコネクタに結合されるように構成され、前記駆動モータコネクタは、前記駆動モータの作動方向に実質的に平行である縦軸を有し、前記上部取り付けブラケットおよび前記下部取り付けブラケットのうちの前記1つは、前記上部取り付けブラケットおよび前記下部取り付けブラケットのうちの前記1つが、前記駆動モータコネクタの前記縦軸に実質的に平行となるように、前記駆動モータコネクタに結合されるように構成される、項目6に記載の下顎突出器。
(項目8)
前記上部歯科装置および前記下部歯科装置のうちの少なくとも1つに結合されるように構成される、歯科用印象材をさらに含み、前記歯科用印象材は、患者の歯の印象がインプリントされ、それを維持するように構成される、項目1に記載の下顎突出器。
(項目9)
前記上部歯科装置および前記下部歯科装置のうちの少なくとも1つの周囲に適合するように構成される、ポリマーバッグをさらに含む、項目8に記載の下顎突出器。
(項目10)
前記ポリマーバッグは、前記歯科用印象材と、前記上部歯科装置および前記下部歯科装置のうちの前記少なくとも1つとの間に適合するように構成される、項目9に記載の下顎突出器。
(項目11)
前記レールシステムは、前記上部取り付けブラケットが前記下部取り付けブラケットに結合される場合に、前記下部取り付けブラケットおよび前記上部取り付けブラケットのうちの一方の一部分を包み込むように構成される、前記下部取り付けブラケットおよび前記上部取り付けブラケットのうちの他方の一部分を含む、項目1〜10のいずれかに記載の下顎突出器。
(項目12)
前記上部取り付けブラケットおよび前記下部取り付けブラケットのうちの一方を包み込むように構成される、前記上部取り付けブラケットおよび前記下部取り付けブラケットのうちの他方の前記一部分が、前記上部取り付けブラケットの一部分を包み込むように構成される、前記下部取り付けブラケットの一部分である、項目11に記載の下顎突出器。
(項目13)
前記上部取り付けブラケットの前記一部分を包み込むように構成される、前記下部取り付けブラケットの前記一部分が、前記下部取り付けブラケットに固定関係で結合され、前記上部取り付けブラケットに摺動自在に係合するように構成される、項目11に記載の下顎突出器。
(項目14)
前記下部取り付けブラケットが、前記上部取り付けブラケットに結合される場合に、前記上部歯科装置に対する前記下部歯科装置の相対位置を示すように構成される、相対位置インジケータをさらに含む、項目1〜10のいずれかに記載の下顎突出器。
(項目15)
前記相対位置インジケータは、前記レールシステムと一体になっている、項目14に記載の下顎突出器。
(項目16)
前記相対位置インジケータが、前記上部取り付けブラケットおよび前記下部取り付けブラケットのうちの一方に結合される、スケールと、
前記上部取り付けブラケットおよび前記下部取り付けブラケットのうちの他方に結合される、ポインタと、
を備え、前記相対位置インジケータは、前記上部取り付けブラケットが、前記下部取り付けブラケットに結合される場合に、前記ポインタが前記スケールの範囲内にあるように構成され、前記ポインタは、前記上部歯科装置に対する前記下部歯科装置の位置を示す、項目15に記載の下顎突出器。
(項目17)
前記スケールが、前記上部取り付けブラケットと一体になっている、項目16に記載の下顎突出器。
(項目18)
前記相対位置インジケータが、
前記上部取り付けブラケットおよび前記下部取り付けブラケットのうちの一方に結合される、スケールと、
前記上部取り付けブラケットおよび前記下部取り付けブラケットのうちの他方を通して伸長する、ウィンドウと、
を備え、前記相対位置インジケータは、前記上部取り付けブラケットが、前記下部取り付けブラケットに結合される場合に、前記ウィンドウが、前記スケールの範囲内にあるように構成され、前記ウィンドウを通して、前記スケールが前記上部歯科装置に対する前記下部歯科装置の位置を示すのを見ることができる、項目15に記載の下顎突出器。
(項目19)
前記スケールが、前記下部取り付けブラケットと一体になっている、項目18に記載の下顎突出器。
(項目20)
前記相対位置インジケータは、前記ウィンドウを通して前記スケールを見ることができる場合に、前記ポインタが前記上部歯科装置に対する前記下部歯科装置の位置を示すように、前記上部取り付けブラケットおよび前記下部取り付けブラケットのうちの他方に結合されるポインタをさらに含む、項目18に記載の下顎突出器。
(項目21)
前記下部取り付けブラケットおよび前記上部取り付けブラケットの相対移動をもたらすように構成される、駆動モータをさらに備える、項目1〜10のいずれかに記載の下顎突出器。
(項目22)
前記駆動モータに結合され、前記駆動モータに電圧を提供するために、外部プラグに取り外し可能に結合されるように構成される、プラグをさらに含む、項目21に記載の下顎突出器。
(項目23)
前記駆動モータが、前記下部取り付けブラケットおよび前記上部取り付けブラケットの相対移動をもたらすために、前記駆動モータに信号を伝送するように構成される、コントローラをさらに備える、項目1に記載の下顎突出器。
(項目24)
前記コントローラが、前記下部取り付けブラケットおよび前記上部取り付けブラケットの相対位置を感知し、前記上部取り付けブラケットに対する前記下部取り付けブラケットの位置を示す1つまたは複数の信号を伝送するように構成される、項目23に記載の下顎突出器。
(項目25)
前記駆動モータが、前記上部取り付けブラケットおよび前記下部取り付けブラケットのうちの一方よりも、前記上部取り付けブラケットおよび前記下部取り付けブラケットのうちの他方に直接結合される、項目21に記載の下顎突出器。
(項目26)
前記駆動モータが、前記下部取り付けブラケットよりも前記上部取り付けブラケットに直接結合される、項目25に記載の下顎突出器。
(項目27)
前記駆動モータが、線形アクチュエータを備える、項目21に記載の下顎突出器。
(項目28)
前記下部取り付けブラケットおよび前記上部取り付けブラケットの相対移動をもたらすように構成される駆動モータと、
前記下部取り付けブラケットおよび前記上部取り付けブラケットの前記相対位置を、前記駆動モータから独立して調整するように作動されるように構成される、初期位置調整機構と、さらに備える、項目1〜10のいずれかに記載の下顎突出器。
(項目29)
前記駆動モータおよび前記初期位置調整機構に結合される筐体、をさらに含み、
前記駆動モータが、前記筐体に対する前記上部取り付けブラケットおよび前記下部取り付けブラケットのうちの一方の位置を調整するように構成され、
前記初期位置調整機構が、前記筐体に対する前記上部取り付けブラケットおよび前記下部取り付けブラケットのうちの他方の位置を調整するように構成される、項目1〜10のいずれかに記載の下顎突出器。
(項目30)
前記上部歯科装置が、上部歯科トレイを備え、前記下部歯科装置が、下部歯科トレイを備える、項目1〜10のいずれかに記載の下顎突出器。
(項目31)
前記上部歯科トレイおよび前記下部歯科トレイのうちの少なくとも一方が、正面部分と2つの横部分とを含み、前記横部分が、前記正面部分に対して屈曲するのを可能にするように構成される、項目30に記載の下顎突出器。
(項目32)
前記上部歯科装置は、前記上部取り付けブラケットと一体であり、前記下部歯科装置は、前記下部取り付けブラケットと一体である、項目1〜10のいずれかに記載の下顎突出器。
(項目33)
前記上部取り付けブラケットは、初期調整機構または駆動モータのコネクタに結合されるように構成され、前記下部取り付けブラケットは、初期調整機構または駆動モータのコネクタに結合されるように構成される、項目1〜10のいずれかに記載の下顎突出器。
(項目34)
前記上部取り付けブラケットは、縦軸と、前記コネクタの一部分を受容するように構成される凹部とを有し、前記凹部は、第1の断面を有する外側部分と、前記第1の断面とは異なる第2の断面を有する内側部分と、前記上部取り付けブラケットの前記縦軸に直交し、前記上部取り付けブラケットを通って前記凹部の前記内側部分を横断して伸長する、開口部と、を有し、
前記下部取り付けブラケットは、縦軸と、前記コネクタの一部分を受容するように構成される凹部とを有し、前記凹部は、第1の断面を有する外側部分と、前記第1の断面とは異なる第2の断面を有する内側部分と、前記上部取り付けブラケットの前記縦軸に直交し、前記上部取り付けブラケットを通って前記凹部の前記内側部分を横断して伸長する、開口部と、を有する、
項目33に記載の下顎突出器。
(項目35)
上部歯科トレイを有する上部取り付けブラケットと、
下部歯科トレイを有する下部取り付けブラケットと、を備える、下顎突出器であって、
前記上部歯科トレイおよび前記下部歯科トレイの少なくとも1つは、正面部分と2つの横部分とを含み、前記横部分が、前記正面部分に対して屈曲するのを可能にするように構成される、下顎突出器。
(項目36)
第1の歯科装置の取り付けブラケットに結合されるように構成されるコネクタを有する、駆動モータと、
第2の歯科装置の取り付けブラケットに結合されるように構成されるコネクタを有する、調整機構と、
少なくとも第1の開口部および第2の開口部を有する側壁を有する、筐体であって、前記筐体は、前記筐体が前記駆動モータおよび前記調整機構それぞれの少なくとも一部分を包含し、前記駆動モータコネクタが前記第1の開口部を通して前記筐体の外にし、前記調整機構コネクタが、前記第2の開口部を通して前記筐体の外に伸長するように、前記駆動モータおよび前記調整機構に結合される、筐体と、を備える、下顎位置決めデバイスであって、
前記調整機構は、前記調整機構コネクタの前記位置を直線的に調整するように構成され、前記駆動モータは、前記調整機構が前記調整機構コネクタを調整することができる方向に実質的に平行な方向に、前記駆動モータコネクタを直線的に移動させるように構成される、下顎位置決めデバイス。
(項目37)
前記筐体と前記駆動モータコネクタとの間に、前記駆動モータコネクタの周囲に配置される、第1のシールと、
前記筐体と前記調整機構コネクタとの間に、前記調整機構コネクタの周囲に配置される、第2のシールと、
をさらに備える、項目36に記載の下顎位置決めデバイス。
(項目38)
前記第1のシールと前記第2のシールは、それぞれ前記シール体と、前記シール体に結合されるコイルバネとを備える、項目37に記載の下顎位置決めデバイス。
(項目39)
前記調整機構コネクタは、縦軸と、第1の断面を有する近位部分と、前記第1の断面とは異なる第2の断面を有する遠位部分とを含み、
前記駆動モータコネクタは、縦軸と、第1の断面を有する近位部分と、前記第1の断面とは異なる第2の断面を有する遠位部分とを含む、
項目36に記載の下顎位置決めデバイス。
(項目40)
前記調整機構コネクタは、前記縦軸に直交する前記調整機構コネクタの前記遠位部分を通して伸長する穴を含み、
前記駆動モータコネクタは、前記縦軸に直交する前記駆動モータコネクタの前記遠位部分を通して伸長する穴を含む、
項目39に記載の下顎位置決めデバイス。
(項目41)
下顎突出器であって、
上部歯科装置を有する、上部取り付けブラケットと、
下部歯科装置を有する、下部取り付けブラケットであって、前記下部取り付けブラケットは、前記下部取り付けブラケットおよび前記上部取り付けブラケットの相対運動が、前後方向の直線運動に制約されるように、前記上部取り付けブラケットに結合されるように構成される、下部取り付けブラケットと、
前記上部取り付けブラケットおよび前記下部取り付けブラケットに結合されるように構成される、下顎位置決めデバイスであって、前記下顎位置決めデバイスは、前記下顎位置決めデバイスが、前記上部取り付けブラケットおよび前記下部取り付けブラケットに結合される場合に、前記下部取り付けブラケットおよび前記上部取り付けブラケットの前記相対位置を調整するように構成される駆動モータを有する、下顎位置決めデバイスと、
前記下顎位置決めデバイスが、前記上部取り付けブラケットに結合される場合に、前記上部歯科装置を前記下顎位置決めデバイスから解放するように構成される、上部解放機構と、
前記下顎位置決めデバイスが、前記下部取り付けブラケットに結合される場合に、前記下部歯科装置を前記下顎位置決めデバイスから解放するように構成される、下部解放機構と、
を備える、下顎突出器。
(項目42)
下顎突出器であって、
上部歯科装置を有する、上部取り付けブラケットと、
下部歯科装置を有する、下部取り付けブラケットであって、前記下部取り付けブラケットは、前記下部取り付けブラケットが、前記上部取り付けブラケットに対して直線的に運動し得るように、前記上部取り付けブラケットに結合されるように構成される、下部取り付けブラケットと、
前記上部取り付けブラケットおよび前記下部取り付けブラケットのうちの一方に結合される駆動モータであって、前記駆動モータは、前記下部取り付けブラケットおよび前記上部取り付けブラケットの相対移動をもたらすように構成される、駆動モータと、
前記上部取り付けブラケットおよび前記下部取り付けブラケットのうちの他方の初期位置を調整するように構成される、初期位置調整機構と、
を備える、下顎突出器。
(項目43)
前記初期位置調整機構は、手動で操作可能な要素を備える、項目42に記載の下顎突出器。
(項目44)
前記初期位置調整機構は、ネジを備える、項目43に記載の下顎突出器。
(項目45)
下顎突出器であって、
上部歯科装置を有する、上部取り付けブラケットと、
下部歯科装置を有する、下部取り付けブラケットであって、前記下部取り付けブラケットは、前記下部取り付けブラケットおよび前記上部取り付けブラケットの相対運動が、前後方向の直線運動に制約されるように、前記上部取り付けブラケットを前記下部取り付けブラケットに結合するように構成される、下部取り付けブラケットと、
前記上部取り付けブラケットおよび前記下部取り付けブラケットのうちの他方よりも、前記上部取り付けブラケットおよび前記下部取り付けブラケットのうちの一方に直接結合される、駆動モータと、
を備える、下顎突出器。
(項目46)
前記駆動モータは、前記下部取り付けブラケットおよび前記上部取り付けブラケットの相対移動を前記前後方向にもたらすように構成される、線形アクチュエータを備える、項目45に記載の下顎突出器。
(項目47)
前記上部取り付けブラケットおよび前記下部取り付けブラケットのうちの他方に結合されるコネクタを有する、初期位置調整機構であって、前記初期位置調整機構は、前記駆動モータから独立して、前記下部取り付けブラケットおよび前記上部取り付けブラケットの相対位置を調整するために作動されるように構成される、初期位置調整機構をさらに備える、
項目45に記載の下顎突出器。
(項目48)
下顎位置決めデバイスとともに使用するための装具であって、前記装具は、
上部歯科装置を有する、上部取り付けブラケットと、
下部歯科装置を有する、下部取り付けブラケットであって、前記下部取り付けブラケットおよび前記上部取り付けブラケットの相対直線運動が可能になるように、前記上部取り付けブラケットに結合されるように構成される、下部取り付けブラケットと、
前記下部歯科装置および前記上部歯科装置の相対位置を示すための相対位置インジケータと、
を備え、前記装置は、前記下部取り付けブラケットが、前記上部取り付けブラケットに結合され得るように、かつ前記上部取り付けブラケットおよび前記下部取り付けブラケットが、下顎位置決めデバイスの第1のコネクタおよび第2のコネクタにそれぞれ独立して結合され得るように構成される、装具。
(項目49)
前記相対位置インジケータは、定量要素を備える、項目48に記載の下顎突出器。
(項目50)
前記下部取り付けブラケットおよび前記上部取り付けブラケットの相対移動をもたらすように構成される、駆動モータをさらに備える、項目48に記載の下顎突出器。
(項目51)
上部歯科装置を有する上部取り付けブラケット、および下部歯科装置を有する下部取り付けブラケットのうちの1つの相対位置を調整することであって、前記下部取り付けブラケットは、前記下部取り付けブラケットおよび前記上部取り付けブラケットの相対運動が、前後方向の直線運動に制約されるように、前記上部取り付けブラケットに結合される、調整することと、
患者の上歯が前記上部歯科装置内に配置され、前記患者の下歯が、前記下部歯科装置内に配置されるときに、駆動モータを用いて、前記上部取り付けブラケットおよび前記下部取り付けブラケットのうちの他方を相対的に移動させて、前記上部歯科装置および前記下部歯科装置の相対移動をもたらして、前記患者の下顎を前記患者の上顎に対して移動させることと、を含む、方法。
(項目52)
前記上部取り付けブラケットおよび前記下部取り付けブラケットのうちの他方を相対的に移動させることによって、前記患者の下顎を前記患者の上顎に対して突出させる、項目51に記載の方法。
(項目53)
前記患者の呼吸を監視しながら、相対的な移動が反復される、項目51に記載の方法。
(項目54)
患者の呼吸における中断の検出に応答して、相対的な移動が行われる、項目53に記載の方法。
(項目55)
前記患者が一定期間に経験する呼吸障害が既定の最大数未満である、前記患者の最適な下顎移動を決定することをさらに含む、項目54に記載の方法。
(項目56)
前記呼吸障害の最大数が、呼吸障害指数(RDI)に対応する、項目55に記載の方法。
(項目57)
前記呼吸障害の既定最大数が、10/時間のRDIに対応する、項目56に記載の方法。
(項目58)
前記呼吸障害の既定最大数が、いびきおよび吸気流制限に応答しない、項目56に記載の方法。
(項目59)
前記呼吸障害の既定数が、急速眼球運動(REM)睡眠中に測定される、項目56に記載の方法。
(項目60)
前記呼吸障害の既定数は、前記患者が仰臥位にあるときに測定される、項目56に記載の方法。
(項目61)
前記呼吸障害の既定最大数は、前記患者の参照値RDI未満であるRDIに対応する、項目57に記載の方法。
(項目62)
前記期間は、10分である、項目57に記載の方法。
(項目63)
前記最大下顎突出が、前記下部歯科装置および前記上部歯科装置の相対位置を示す、相対位置インジケータから決定される、項目55に記載の方法。
(項目64)
前記患者の前記最適な下顎移動を、前記患者の下顎突出口腔装置の構成のために、エンティティに伝えることをさらに含む、項目55〜63のいずれかに記載の方法。
(項目65)
口腔装置を調整して、前記患者が装着したときに、前記最適な下顎移動に対応する下顎移動をもたらすことをさらに含む、項目55〜63のいずれかに記載の方法。
(項目66)
上部歯科装置を有する、上部取り付けブラケットと、
下部歯科装置を有する、下部取り付けブラケットと、
前記上部取り付けブラケットを前記下部取り付けブラケットに結合する、レールシステムと、
前記下部取り付けブラケットおよび前記上部取り付けブラケットの相対移動をもたらすように構成される、駆動モータと、
前記駆動モータから独立して、前記下部取り付けブラケットおよび前記上部取り付けブラケットの前記相対位置を調整するために作動されるように構成される、初期位置調整機構と、
を備える、下顎突出器を提供することと、
前記上部取り付けブラケットおよび前記下部取り付けブラケットの前記相対位置を調整するように、前記初期位置調整機構を作動させることと、
患者の上歯が前記上部歯科装置に結合され、前記患者の下歯が前記下部歯科装置に結合されるときに、前記駆動モータを用いて、前記上部取り付けブラケットおよび前記下部取り付けブラケットを相対的に移動させて、前記上部歯科装置と前記下部歯科装置との間に相対移動をもたらし、前記患者の上顎に対して前記患者の下顎を移動させることと、
を含む、方法。
(項目67)
前記患者が眠っている間に、前記患者の1つまたは複数の特徴を監視することをさらに含み、
相対的な移動は、前記1つまたは複数の特徴に応答して行われ、前記1つまたは複数の特徴を減少させる、項目67に記載の方法。
(項目68)
前記1つまたは複数の特徴の少なくとも1つが最小化される、患者に最適な下顎移動を決定することをさらに含む、項目68に記載の方法。
(項目69)
前記患者が装着したときに、前記最適な下顎移動に対応する下顎移動をもたらすように、口腔装置を調整することをさらに含む、項目68に記載の方法。
(項目70)
下顎位置決めデバイスの駆動モータコネクタおよび前記下顎位置決めデバイスの調整機構コネクタが、ポリマーバッグの外に伸長するように、前記下顎位置決めデバイスを前記ポリマーバッグ内に配置することと、
上部歯科装置を有する上部取り付けブラケットを、前記駆動モータコネクタおよび前記調整機構コネクタのうちの一方に結合し、下部歯科装置を有する下部取り付けブラケットを、前記駆動モータコネクタおよび前記調整機構コネクタのうちの他方に結合することと、を含む、方法。
(項目71)
前記上部取り付けブラケットおよび前記下部取り付けブラケットは、前記上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットが、レールシステムによって相互に結合されるように前記コネクタに結合される、項目70に記載の方法。
(項目72)
前記装置を作動させて、患者の下顎を前記患者の上顎に対して移動させることをさらに含む、項目70に記載の方法。
(項目73)
患者が装着したときに、最適な下顎移動をもたらすように調整された口腔装置であって、前記患者に最適な下顎移動は、
上部歯科装置を有する上部取り付けブラケットと、
下部歯科装置を有する下部取り付けブラケットと、
前記上部取り付けブラケットを前記下部取り付けブラケットに結合するように構成される、レールシステムと、を備える、下顎突出器で行われる睡眠滴定によって決定される、口腔装置。
本開示は、下顎突出器、下顎位置決めデバイス、下顎位置決めデバイスとともに使用するための装具、システム、キット、および方法の実施形態を含む。本下顎突出器のいくつかの実施形態は、上部歯科装置を有する上部取り付けブラケットと、下部歯科装置を有する下部取り付けブラケットと、筐体と、該筐体に対して上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの一方に結合され、それを移動させるために作動可能となるように構成されるアクチュエータ(例えば、モータ)と、筐体に対して上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの他方に結合され、その位置を調整するために(例えば、手動で)作動されるように構成される調整機構と、を備える、
【0008】
本下顎突出器のいくつかの実施形態は、上部歯科装置を有する上部取り付けブラケットと、下部歯科装置を有する下部取り付けブラケットと、上部取り付けブラケットを下部取り付けブラケットに結合するように構成されるレールシステムと、を備える。いくつかの実施形態において、レールシステムは、下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットの相対運動が、横方向に実質的に阻止されるように、上記取り付けブラケットを下部取り付けブラケットに結合するように構成される。いくつかの実施形態において、レールシステムは、下部取り付けブラケットに対する上部取り付けブラケットの相対運動、下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットの相対運動が、前後方向の直線運動に制約されるように構成される。いくつかの実施形態において、レールシステムは、上部歯科装置および下部歯科装置から離間する。いくつかの実施形態において、上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの少なくとも一方は、長さを有する細長い平面部分を含み、レールシステムは、細長い平面部分の長さの70%未満である、長さを有する。いくつかの実施形態において、上部取り付けブラケット、下部取り付けブラケット、およびレールシステムは、駆動モータに取り外し可能に結合されるように構成される。いくつかの実施形態において、上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの一方は、駆動モータの駆動モータコネクタに結合されるように構成され、駆動モータコネクタは、駆動モータの作動方向に実質的に平行である、縦軸を有し、上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの一方は、上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの一方の縦軸が、駆動モータコネクタの縦軸に対して実質的に平行となるように、駆動モータコネクタに結合されるように構成される。
【0009】
いくつかの実施形態は、上部歯科装置および下部歯科装置の少なくとも1つに結合されるように構成される、歯科用印象材であって、患者の歯の印象をインプリントし、それを維持するように構成される、歯科用印象材をさらに備える。いくつかの実施形態は、上部歯科装置および下部歯科装置の少なくとも1つの周囲に適合するように構成される、ポリマーバッグをさらに備える。いくつかの実施形態において、ポリマーバッグは、歯科用印象材と、上部歯科装置および下部歯科装置の少なくとも1つとの間に適合されるように構成される。
【0010】
いくつかの実施形態において、レールシステムは、上部取り付けブラケットが、下部取り付けブラケットに結合される場合に、下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットのうちの一方の一部分の周囲を包み込むように構成される、下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットのうちの他方の一部分を含む。いくつかの実施形態において、上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの一方の周囲を包み込むように構成される、上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの一方の一部分は、上部取り付けブラケットの一部分の周囲を包み込むように構成される、下部取り付けブラケットの一部分である。いくつかの実施形態において、上部取り付けブラケットの一部分の周囲を包み込むように構成される、下部取り付けブラケットの一部分は、下部取り付けブラケットに固定関係で結合され、上部取り付けブラケットを摺動可能に係合するように構成される。
【0011】
いくつかの実施形態は、下部取り付けブラケットが、上部取り付けブラケットに結合される場合に、上部歯科装置に対する下部歯科装置の相対位置を示すように構成される、相対位置インジケータをさらに備える。いくつかの実施形態において、相対位置インジケータは、レールシステムと一体である。いくつかの実施形態において、相対位置インジケータは、上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの一方に結合される、スケールと、上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの他方に結合される、ポインタと、を備え、相対位置インジケータは、ポインタがスケールの範囲内にあるように、上部取り付けブラケットが下部取り付けブラケットに結合される場合に、下部取り付けブラケットに結合されるように構成され、ポイントは、上部歯科装置に対する下部歯科装置の位置を示す。いくつかの実施形態において、スケールは、上部取り付けブラケットと一体である。いくつかの実施形態において、相対位置インジケータは、相対位置インジケータは、上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの一方に結合される、スケールと、上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの他方を通って伸長する、ウィンドウと、を備え、相対位置インジケータは、ウィンドウがスケールの範囲内にあるように、上部取り付けブラケットが下部取り付けブラケットに結合される場合に、スケールが上部歯科装置に対する下部歯科装置の位置を示すように、ウィンドウを通してスケールを見ることができるように構成される。いくつかの実施形態において、スケールは、下部取り付けブラケットと一体である。いくつかの実施形態において、相対位置インジケータは、ウィンドウを通してスケールを見ることができる場合に、ポインタが、上部歯科装置に対する下部歯科装置の位置を示すように、上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの他方に結合される、ポインタをさらに備える。
【0012】
いくつかの実施形態は、下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットの相対移動をもたらすように構成される、駆動モータをさらに備える。いくつかの実施形態は、駆動モータに結合され、駆動モータに電圧を提供するために外部プラグに取り外し可能に結合されるように構成される、プラグをさらに備える。いくつかの実施形態は、駆動モータが、下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットの相対移動をもたらすために、駆動モータに信号を伝送するように構成される、コントローラをさらに備える。いくつかの実施形態において、コントローラは、下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットの相対位置を感知し、上部取り付けブラケットに対する下部取り付けブラケットの位置を示す1つまたは複数の信号を伝送するように構成される。いくつかの実施形態において、駆動モータは、上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの一方よりも、上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの他方に直接結合される。いくつかの実施形態において、駆動モータは、下部取り付けブラケットよりも、上部取り付けブラケットに直接結合される。いくつかの実施形態において、駆動モータは、線形アクチュエータを備える。
【0013】
いくつかの実施形態は、下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットの相対移動をもたらすように構成される、駆動モータと、駆動モータから独立して、下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットの相対位置を調整するために作動されるように構成される、初期位置調整機構と、をさらに備える。
【0014】
いくつかの実施形態は、駆動モータおよび初期位置調整機構に結合される筐体をさらに備え、駆動モータは、筐体に対する上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの一方の位置を調整するように(例えば、下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットの相対位置を調整するように)構成され、初期位置調整機構は、筐体に対する上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの他方の位置を調整するように(例えば、下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットの相対位置を調整するように)構成される。
【0015】
いくつかの実施形態において、上部歯科装置は、上部歯科トレイを備え、下部歯科装置は、下部歯科トレイを備える。いくつかの実施形態において、上部歯科トレイおよび下部歯科トレイの少なくとも1つは、正面部分および2つの横部分を含み、横部分が正面部分に対して屈曲するのを可能にするように構成される。いくつかの実施形態において、上部歯科装置は、上部取り付けブラケットと一体であり、下部歯科装置は、下部取り付けブラケットと一体である。いくつかの実施形態において、上部取り付けブラケットは、初期調整機構または駆動モータのコネクタに結合されるように構成され、下部取り付けブラケットは、初期調整機構または駆動モータのコネクタに結合されるように構成される。いくつかの実施形態において、上部取り付けブラケットは、縦軸と、コネクタの一部分を受容するように構成される凹部とを有し、該凹部は、第1の断面を有する外側部分と、第1の断面とは異なる第2の断面を有する内側部分と、上部取り付けブラケットの縦軸に直交し、上部取り付けブラケットを通って凹部の内側部分を横断して伸長する開口部と、を有し、および下部取り付けブラケットは、縦軸と、コネクタの一部分を受容するように構成される凹部とを有し、該凹部は、第1の断面を有する外側部分と、第1の断面とは異なる第2の断面を有する内側部分と、下部取り付けブラケットの縦軸に直交し、下部取り付けブラケットを通って凹部の内側部分を横断して伸長する開口部と、を有する。
【0016】
本装具および/または下顎突出器のいくつかの実施形態は、上部歯科トレイを有する上部取り付けブラケットと、下部歯科トレイを有する下部取り付けブラケットとを備え、上部歯科トレイおよび下部歯科トレイの少なくとも1つは、正面部分および2つの横部分を含み、横部分が正面部分に対して屈曲するのを可能にするように構成される。
【0017】
本下顎位置決めデバイスのいくつかの実施形態は、第1の歯科装置の取り付けブラケットに結合されるように構成されるコネクタを有する、駆動モータと、第2の歯科装置の取り付けブラケットに結合されるように構成されるコネクタを有する、調整機構と、第1の開口部および第2の開口部を有する側壁を有する、筐体と、を備え、該筐体は、筐体が駆動モータおよび調整機構のそれぞれの少なくとも一部分を包含するように、駆動モータおよび調整機構に結合され、駆動モータコネクタは、第1の開口部を通って筐体の外に伸長し、調整機構コネクタは、第2の開口部を通って筐体の外に伸長し、調整機構は、調整機構コネクタの位置を直線的に調整するように構成され、駆動モータは、調整機構が調整機構コネクタを調整することができる方向に実質的に平行な方向で、駆動モータコネクタを直線的に移動させるように構成される。
【0018】
いくつかの実施形態は、筐体と駆動モータコネクタとの間、駆動モータコネクタの周囲に配置される、第1のシールと、筐体と調整機構コネクタとの間、調整機構コネクタの周囲に配置される、第2のシールと、をさらに備える。いくつかの実施形態において、第1のシールおよび第2のシールは、それぞれシール体および該シール体に結合されるコイルバネを備える。
【0019】
いくつかの実施形態において、調整機構コネクタは、縦軸と、第1の断面を有する近位部分と、第1の断面とは異なる第2の断面を有する遠位部分と、を含み、駆動モータコネクタは、縦軸と、第1の断面を有する近位部分と、第1の断面とは異なる第2の断面を有する遠位部分と、を含む。いくつかの実施形態において、調整機構コネクタは、縦軸に直交する調整機構コネクタの遠位部分を通って伸長する、穴を含み、駆動モータコネクタは、縦軸に直交する駆動モータコネクタの遠位部分を通って伸長する、穴を含む。
【0020】
本下顎突出器のいくつかの実施形態は、上部歯科装置を有する上部取り付けブラケットと、下部歯科装置を有する下部歯科ブラケットと、下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットの相対運動が、前後方向の直線運動に制約されるように、上部取り付けブラケットに結合されるように構成される、下部取り付けブラケットと、上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットに結合されるように構成される、下顎位置決めデバイスと、下顎位置決めデバイスが上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットに結合される場合に、下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットの相対位置を調整するように構成される駆動モータを有する、下顎位置決めデバイスと、下顎位置決めデバイスが上部取り付けブラケットに結合される場合に、上部歯科装置を下顎位置決めデバイスから解放するように構成される、上部解放機構と、下顎位置決めデバイスが下部取り付けブラケットに結合される場合に、下部歯科装置を下顎位置決めデバイスから解放するように構成される、下部解放機構と、を備える。
【0021】
本下顎突出器のいくつかの実施形態は、上部歯科装置を有する上部取り付けブラケットと、下部歯科装置を有する下部取り付けブラケットと、下部取り付けブラケットが、上部取り付けブラケットに対して直線的に運動し得るように、上部取り付けブラケットに結合されるように構成される下部取り付けブラケットと、上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの一方に結合される駆動モータであって、下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットの相対移動をもたらすように構成される駆動モータと、上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの他方の初期位置を調整するように構成される初期位置調整機構と、を備える。いくつかの実施形態において、初期位置調整機構は、手動で操作可能な要素を備える。いくつかの実施形態において、初期位置調整機構は、ネジを備える。
【0022】
本下顎突出器のいくつかの実施形態は、上部歯科装置を有する上部取り付けブラケットと、下部歯科装置を有する下部取り付けブラケットと、下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットの相対運動が、前後方向の直線運動に制約されるように、上部取り付けブラケットを下部取り付けブラケットに結合するように構成される下部取り付けブラケットと、上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの一方よりも上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの他方に直接結合される駆動モータであって、下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットの相対移動をもたらすように構成される、駆動モータと、を備える。いくつかの実施形態において、駆動モータは、下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットの相対移動を前後方向にもたらすように構成される、線形アクチュエータを備える。いくつかの実施形態は、上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの他方に結合されるコネクタを有する初期位置調整機構であって、下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットの相対位置を、駆動モータから独立して調整するために作動されるように構成される、初期位置調整機構をさらに備える。
【0023】
下顎位置決めデバイスとともに使用するための本装具のいくつかの実施形態は、上部歯科装置を有する上部取り付けブラケットと、下部歯科装置を有する下部取り付けブラケットであって、下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットの相対直線運動が可能になるように、上部取り付けブラケットに結合されるように構成される下部取り付けブラケットと、下部歯科装置および上部歯科装置の相対位置を示すための相対位置インジケータと、を備え、該装具は、下部取り付けブラケットが、上部取り付けブラケットに結合され得るように、かつ上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットが、下顎位置決めデバイスの第1のコネクタおよび第2のコネクタのそれぞれに独立して結合され得るように構成される。いくつかの実施形態において、相対位置インジケータは、定量要素を備える。いくつかの実施形態は、下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットの相対移動をもたらすように構成される、駆動モータをさらに備える。
【0024】
本方法のいくつかの実施形態は、上部歯科装置を有する上部取り付けブラケットおよび下部歯科装置を有する下部取り付けブラケットのうちの一方の相対位置を調整することであって、下部取り付けブラケットは、下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットの相対運動が、前後方向の直線運動に制約されるように、上部取り付けブラケットに結合される、調整することと、患者の上歯が上部歯科装置内に配置され、患者の下歯が下部歯科装置内に配置されて、上部歯科装置および下部歯科装置の相対移動をもたらし、患者の下顎を患者の上顎に対して移動させるときに、上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの他方を、駆動モータを用いて相対的に移動させることと、を含む。
【0025】
いくつかの実施形態において、上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの他方を相対的に移動させることによって、患者の下顎を患者の上顎に対して突出させる。いくつかの実施形態において、相対的な移動は、患者の呼吸を監視しながら繰り返される。いくつかの実施形態において、相対的な移動は、患者の呼吸における中断の検出に応答して行われる。いくつかの実施形態は、患者が、一定期間に既定最大数未満の呼吸障害を経験する、患者の最適な下顎移動を決定することを含む。いくつかの実施形態において、呼吸障害の最大数は、呼吸障害指数(RDI)に対応する。いくつかの実施形態において、呼吸障害の既定最大数は、10/時間のRDIに対応する。いくつかの実施形態において、呼吸障害の既定数は、いびきおよび/または吸気量制限に対応しない(例えば、急速眼球運動(REM)睡眠中、および/または患者が背臥位であるときに測定される)。いくつかの実施形態において、呼吸障害の既定最大数は、患者の参照値RDI未満である、RDIに対応する。いくつかの実施形態において、期間は10分である。いくつかの実施形態において、最適な下顎突出は、下部歯科装置および上部歯科装置の相対位置を示す、相対位置インジケータから決定される。いくつかの実施形態は、下顎突出口腔装置の構成のために、患者の最適な下顎移動をエンティティ(例えば、歯科医)に伝えることをさらに含む。いくつかの実施形態は、患者が装着したときに、最適な下顎移動に対応する下顎移動をもたらすように、口腔装置を調整することをさらに含む。
【0026】
本方法のいくつかの実施形態は、本下顎突出器(例えば、上部歯科装置を有する上部取り付けブラケットと、下部歯科装置を有する下部取り付けブラケットと、上部取り付けブラケットを下部取り付けブラケットに結合するレールシステムと、下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットの相対移動をもたらすように構成される駆動モータと、下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットの相対位置を、駆動モータから独立して調整するために作動されるように構成される初期位置調整機構と、を備える、突出器)の実施形態を提供することと、上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットの相対位置を調整するように、初期位置調整機構を作動させることと、患者の上歯が上部歯科装置に結合され、患者の下歯が下部歯科装置に結合される場合に、上部歯科装置と下部歯科装置との間に相対移動をもたらし、患者の下顎を患者の上顎に対して移動させるように、駆動モータを用いて、上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットを相対的に移動させることと、を含む。
【0027】
いくつかの実施形態は、患者が眠っている間に、患者の1つまたは複数の特徴を監視することをさらに含み、1つまたは複数の特徴を低下させるように、1つまたは複数の特徴に応答して、相対的な移動を行う。いくつかの実施形態は、1つまたは複数の特徴の少なくとも1つが最小化される、患者の最適な下顎移動を決定することをさらに含む。いくつかの実施形態は、患者が装着したときに、最適な下顎移動に応答する下顎移動をもたらすように、口腔装置を調整することをさらに含む。
【0028】
本方法のいくつかの実施形態は、下顎位置決めデバイスの駆動モータコネクタおよび下顎位置決めデバイスの調整機構コネクタが、ポリマーバッグの外に伸長するように、下顎位置決めデバイスをポリマーバッグ内に配置することと、上部歯科装置を有する上部取り付けブラケットを、駆動モータコネクタおよび調整機構コネクタのうちの一方に結合し、下部歯科装置を有する下部取り付けブラケットを、駆動モータコネクタおよび調整機構コネクタのうちの他方に結合することと、を含む。いくつかの実施形態において、上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットは、上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットが、レールシステムによって相互に結合されるように、コネクタに結合される。いくつかの実施形態は、患者の下顎を患者の上顎に対して移動させるように、装置を作動させることをさらに含む。
【0029】
本口腔装置のいくつかの実施形態は、患者が装着したときに、最適な下顎移動をもたらすように調整された口腔装置を備え、患者に最適な下顎移動は、下顎突出器を用いて行われた睡眠滴定によって決定された(例えば、上部歯科装置を有する上部取り付けブラケットと、下部歯科装置を有する下部取り付けブラケットと、上部取り付けブラケットを下部取り付けブラケットに結合するように構成されるレールシステムと、を備える、下顎突出器)。
【0030】
本システムのいくつかの実施形態は、本下顎突出器の任意の実施形態、本下顎位置決めデバイスの任意の実施形態、および/または下顎突出器とともに使用するための本装具の任意の実施形態、本方法のいずれかを行うためのコンピュータ実行可能な命令を有する、有形のコンピュータ可読媒体(例えば、ディスク、サムドライブ、フラッシュドライブ、ハードドライブ等)を含むコンピュータプログラム製品、および/またはコンピュータ可読命令を実行するように構成されるコンピュータと、を備える。
【0031】
上部取り付けブラケットと、下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットの相対運動を前後方向の直線運動に制約する、レールシステムによって上部取り付けブラケットに固定される下部取り付けブラケットと、上部歯科装置を組み込む上部取り付けブラケットと、下部歯科装置を組み込む下部取り付けブラケットと、を備える、下顎突出器が開示される。本明細書に開示される下顎突出器のいくつかの実施形態において、上部歯科装置は、上部取り付けブラケットと一体であり、例えば、上部取り付けブラケットの一部として成形される。同様に、いくつかの実施形態において、下部歯科装置は、下部取り付けブラケットと一体であり、例えば、下部取り付けブラケットの一部として成形される。
【0032】
上部取り付けブラケットを通して下顎位置決めデバイスに結合される上部歯科装置と、下部取り付けブラケットを通して下顎位置決めデバイスに結合される下部歯科装置と、相対直線運動のために上部取り付けブラケットに結合されている下部取り付けブラケットと、下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットの相対移動をもたらすための駆動モータを有する下顎位置決めデバイスと、上部歯科装置を下顎位置決めデバイスから解放するために、上部コネクタ等の上部解放機構を組み込む下顎突出器と、下部歯科装置を下顎位置決めデバイスから解放するために、下部コネクタ等の下部解放機構を組み込む下顎突出器と、を備える、下顎突出器も開示される。
【0033】
上部取り付けブラケットと、相対直線運動のために上部取り付けブラケットに結合される下部取り付けブラケットと、下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットの相対移動をもたらすための駆動モータと、上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの一方に結合されている駆動モータと、上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの他方の初期位置を制限する初期位置調整機構と、上部歯科装置を組み込む上部取り付けブラケットと、下部歯科装置を組み込む下部取り付けブラケットと、を備える、下顎突出器も開示される。
【0034】
上部取り付けブラケットと、相対直線運動のために上部取り付けブラケットに結合される下部取り付けブラケットと、下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットの相対移動をもたらすための駆動モータと、上部歯科装置を組み込む上部取り付けブラケットと、下部歯科装置を組み込む下部取り付けブラケットと、上部歯科装置に対する下部歯科装置の相対位置を示すための相対位置インジケータと、を備える、下顎突出器も開示される。
【0035】
患者の上顎を患者の下顎に対して移動させる方法であって、上部歯科装置を組み込む上部取り付けブラケット、および下部歯科装置を組み込み、前後方向の相対直線運動のために上部取り付けブラケットに結合される、下部取り付けブラケットのうちの一方の位置を、初期位置に対して相対的に調整することと、駆動モータを用いて、上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの他方を相対的に移動させて、上部歯科装置と下部歯科装置との間に相対移動をもたらし、患者の下顎を移動させることと、を含む、方法も開示される。
【0036】
上部取り付けブラケットと、少なくとも前後方向の下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットの相対運動を可能にする結合システムによって、上部取り付けブラケットに固定される下部取り付けブラケットと、上部歯科装置を組み込む上部取り付けブラケットと、下部歯科装置を組み込む下部取り付けブラケットと、下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットの相対移動をもたらすための駆動モータであって、上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの一方を駆動するように結合され、線形アクチュエータを備える、駆動モータと、を備える、下顎突出器も開示される。
【0037】
上部取り付けブラケットと、少なくとも前後方向の下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットの相対運動を可能にする結合システムによって、上部取り付けブラケットに固定される下部取り付けブラケットと、上部歯科装置を組み込む上部取り付けブラケットと、下部歯科装置を組み込む下部取り付けブラケットと、下部取り付けブラケットおよび上部取り付けブラケットの相対移動をもたらすための駆動モータであって、上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの一方を駆動するように接続されている駆動モータと、コネクタを通して上部取り付けブラケットおよび下部取り付けブラケットのうちの他方に結合される初期位置調整機構と、を備える、下顎突出器も開示される。
【0038】
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される下顎突出器は、適切性および最適な顎移動(例えば、最適な下顎突出)を測定するために使用される装置である。
【0039】
本システムおよび/または方法のいずれかの任意の実施形態は、説明されるステップ、要素、および/または特徴を備える/含む/有するよりも、それらから成るか、または本質的にそれらから成り得る。したがって、請求項のいずれかにおいて、用語「〜から成る」または「本質的に〜から成る」は、他の方法で無制限の連結動詞を使用する場合から、指定請求項の範囲を変更するために、上記で引用される無制限の連結動詞のいずれかで置き換えることができる。
【0040】
上述される実施形態と関連付けられる詳細等が、以下に提示される。