(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-67277(P2015-67277A)
(43)【公開日】2015年4月13日
(54)【発明の名称】特に自動車の、風防ワイピングシステムのためのコネクタまたはアダプタ
(51)【国際特許分類】
B60S 1/40 20060101AFI20150317BHJP
【FI】
B60S1/40 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-198871(P2014-198871)
(22)【出願日】2014年9月29日
(31)【優先権主張番号】1359394
(32)【優先日】2013年9月30日
(33)【優先権主張国】FR
(71)【出願人】
【識別番号】512092737
【氏名又は名称】ヴァレオ システム デシュヤージュ
【氏名又は名称原語表記】VALEO SYSTEMES D’ESSUYAGE
(74)【代理人】
【識別番号】100117787
【弁理士】
【氏名又は名称】勝沼 宏仁
(74)【代理人】
【識別番号】100179338
【弁理士】
【氏名又は名称】大野 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】ジェラルド、カイユ
(72)【発明者】
【氏名】ドニ、テボー
(72)【発明者】
【氏名】ジャン−ミシェル、ジャラソン
【テーマコード(参考)】
3D025
【Fターム(参考)】
3D025AA01
3D025AC01
3D025AD01
3D025AE05
3D025AE09
3D025AE25
3D025AE29
(57)【要約】 (修正有)
【課題】コネクタはアーム上に関節接合されるピボット接続での高摩察を改善する。
【解決手段】自動車の、風防ワイパーのためのコネクタであって、コネクタ10は、ワイパーが、回転軸Yの周りの回転移動においてワイパーを駆動するためのアームに対して関節接合されることを許容するように構成された、コネクタに関連する。コネクタ10は、回転における前記移動を許容するように、回転軸Yの周りのさまざまな角度的に離れた領域においてアーム上のワイパーのためのアダプタによる回転において案内されるように構成された1つまたは2つ以上の突出成形部50を備えている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に自動車の、風防ワイパーのためのコネクタであって、
前記コネクタ(10)は、前記ワイパー(1)が、回転軸の周りの回転移動において前記ワイパー(1)を駆動するためのアーム(12)に関節接合されることを許容するように構成され、
前記コネクタ(10)は、回転における前記移動を許容するように、前記回転軸の周りのさまざまな角度的に離れた領域において前記アーム(12)上の前記ワイパー(1)のためのアダプタ(14)による回転において案内されるように構成された1つまたは2つ以上の突出成形部(50)を備える、
ことを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
前記突出成形部(50)は、前記コネクタ(10)と一部品で形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記回転軸に対して交差する向きに向けられるように設計された外側面(52)を備え、
前記突出成形部(50)が、前記アダプタ(14)と接触するとともに後退された表面(54)から離れるように設計された軸受部分(56)を有するように、前記突出成形部(50)は、前記外側面(52)または前記外側面から後退された表面(54)と一部品で形成されている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記外側面(52)と前記後退された表面(54)との間の流路(58)を備える、
ことを特徴とする請求項3に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記突出成形部(50)は、前記アダプタ(14)の開口部(64)の周壁(62)により案内されるように構成されており、前記回転軸は、前記開口部(64)を通過するように設計されている、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のコネクタ。
【請求項6】
前記突出成形部(50)は、複数のペグ(70)を有する、
ことを特徴とする請求項5に記載のコネクタ。
【請求項7】
前記ペグ(70)は、円状の断面からなり、前記ペグ(70)は、前記周壁(62)に対して接するように構成されている、
ことを特徴とする請求項6に記載のコネクタ。
【請求項8】
前記ペグ(70)は、細長の断面からなり、前記ペグ(70)の輪郭の一部(68)は、前記周壁の角部に従うように構成されている、
ことを特徴とする請求項6に記載のコネクタ。
【請求項9】
少なくとも1つの前記ペグ(70)は、面取り部(66)を有する先端を有する、
ことを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載のコネクタ。
【請求項10】
前記突出成形部(50)は、前記周壁(62)の角度的に離れた領域に面するように設計された端部(74)を有する1つまたは2つ以上の枝部(72)を有する、
ことを特徴とする請求項5に記載のコネクタ。
【請求項11】
前記枝部(72)は、前記開口部(64)の弦に従うように設計されている、
ことを特徴とする請求項10に記載のコネクタ。
【請求項12】
前記枝部(72)は、前記開口部(64)の直径に従うように設計されている、
ことを特徴とする請求項10に記載のコネクタ。
【請求項13】
前記突出成形部(50)は、突出部を有しない角度部分により分離された角度部分を占有している、
ことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のコネクタ。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれかに記載のコネクタ(10)を備えたワイパー。
【請求項15】
特に自動車のための、風防ワイパーのためのアダプタであって、
前記アダプタ(14)は、前記ワイパー(1)が、回転軸の周りの回転移動において前記ワイパー(1)を駆動するためのアーム(12)に関節接合されることを許容するように構成されており、
前記アダプタ(14)は、回転における前記移動を許容するように、前記回転軸の周りの角度的に離れたさまざまな領域において、前記ワイパー(1)に固定されたコネクタ(10)による回転において案内されるように構成された1つまたは2つ以上の突出成形部(50)を有している、
ことを特徴とするアダプタ。
【請求項16】
請求項14に記載のワイパー(1)または請求項15に記載のアダプタ(14)を備えたことを特徴とするワイピングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、車両のための装置の分野であり、より詳しくは、自動車の窓をワイピングするための装置の分野である。
【背景技術】
【0002】
自動車には、通常、風防を洗浄するとともに運転者の周囲の視界を邪魔することを回避するための風防ワイパーシステムが設けられている。これらの風防ワイパーは、従来、角度往復移動を行うとともに弾力のある材料から形成されたスキージブレードを保持する細長いワイパーを有するアームまたはワイパーホルダにより駆動される。これらのブレードは、風防に対して擦れて水を立ち退かせ、運転者の視界から水を除去する。「フラットブレード」として知られる最近のものでは、ワイパーは、その全長に沿ってスキージブレードを保持する半剛性アセンブリを有する。
【0003】
ワイパーを通過するとともに風防に対して直交する平面に対して直角な回転軸の周りの回転においてアームにワイパーを関節接合することが知られている。ワイパーに固定されたコネクタと、ワイパーが磨耗時に変更され得るようにアーム上にワイパーを取り外し可能に取り付けることが可能なコネクタと、を有する取付装置が、特に知られている。コネクタは、ワイパーが上述された回転軸の周りにおいてアーム上に関節接合されることを許容するピボット接続により、アダプタ上に取り付けられる。
【0004】
ピボット接続は、アダプタの外側面の各々に設けられた対応する形状の開口部に係合する、コネクタに接続された円状断面のペグ(peg)により得られる。そのような関節接合は、高摩擦を有する。また、それは、成型の困難性を生じさせそうな多量の材料の使用を必要とする。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、上記問題を解決するという課題を設定して、特に自動車のための、風防ワイパーのためのコネクタに関連し、前記コネクタは、前記アームが、回転軸の周りの回転移動において前記ワイパーを駆動するためのアームに関節接合されることを許容するように構成されている。
【0006】
本発明によれば、前記コネクタは、回転における前記移動を許容するように、前記回転軸の周りのさまざまな角度的に離れた領域において前記アーム上の前記ワイパーのためのアダプタによる回転において案内されるように構成された1つまたは2つ以上の突出成形部を備える。
【0007】
離散した非連続的なやり方で分布されたさまざまな領域を介して作用するコネクタとアダプタとの間の回転において案内することを提供することにより、これら2つの部分の間の摩擦が低減される。これは、これらの部分の間の間隔を管理することを容易にする。また、使用される材料の量が低減される。
【0008】
一緒にまたは個別に考えられ得る、本発明のさまざまな実施の形態によれば、
・前記突出成形部は、前記コネクタと一部品で形成されている。
【0009】
・前記コネクタは、前記回転軸に対して交差する向きに向けられるように設計された外側面を備える。
【0010】
・前記突出成形部は、前記外側面と一部品で形成されている。
【0011】
・前記突出成形部が、前記アダプタと接触するとともに後退された表面から離れるように設計された軸受部分を有するように、前記突出成形部は、前記外側面から後退された表面と一部品で形成されている。
【0012】
・前記コネクタは、前記外側面と前記後退された表面との間の流路を備える。
【0013】
・前記突出成形部は、前記アダプタの開口部の周壁により案内されるように構成されており、前記回転軸は、有利には円状となるようにまたは前記回転軸にセンタリングされるように設けられた前記開口部を、通過するように設計されている。
【0014】
・前記突出成形部は、ペグ、有利には円筒状のペグ、を有する。
【0015】
・前記ペグは、円状の断面からなり、前記ペグは、前記周壁に対して接するように構成されている。
【0016】
・前記ペグは、細長の断面からなり、前記ペグの輪郭の一部は、前記周壁の角部に従うように構成されている。
【0017】
・少なくとも1つの前記ペグは、面取り部を有する先端を有する。
【0018】
・前記突出成形部は、前記周壁の角度的に離れた領域に面するように設計された端部を有する1つまたは2つ以上の枝部を有する。
【0019】
・前記枝部は、前記開口部の弦に従うように、特に「V」を形成するように設計されている。
【0020】
・前記枝部は、前記開口部の直径に従うように、特に「X」を形成するように設計されている。
【0021】
・前記突出成形部、特に前記ペグは、突出部を有しない角度部分により分離された角度部分を占有している。
【0022】
本発明は、また、前述されたようなコネクタが設けられたワイパーに関連する。
【0023】
前記ワイパーは、硬化コアおよびスキージブレードを備え得て、前記コアには、前記風防に前記ブレードを適用することを容易にするように、湾曲を有するブレードが設けられている。前記ワイパーは、また、前記ワイパーの各長手端部に配置された前記硬化コアおよび前記スキージブレードを取り付けるためのクリップを備え得る。言い換えれば、前記ワイパーは、有利には、フラットブレードタイプからなる。
【0024】
本発明の手段は、同様に、前記アダプタに移され得る。
【0025】
したがって、本発明は、また、特に自動車の、風防ワイパーのためのアダプタに関連し、前記アダプタは、前記ワイパーが、回転軸の周りの回転移動において前記ワイパーを駆動するためのアームに関節接合されることを許容するように構成されている。
【0026】
本発明によれば、前記アダプタは、回転における前記移動を許容するように、前記回転軸の周りの角度的に離れたさまざまな領域において、前記ワイパーに固定されたコネクタによる回転において案内されるように構成された1つまたは2つ以上の突出成形部を有する。
【0027】
前記突出成形部は、前記コネクタ上に形成された突出成形部に関連して前述された特徴の全てまたはいくつかを有し得る。
【0028】
前記アダプタは、特に磨耗時に置き換えられ得るように、前記ワイパーが前記アームに取り外し可能に取り付けられることを許容するように構成され得る。
【0029】
本発明は、また、前述されたようなワイパーまたはアダプタを備えたワイピングシステムに関連する。
【0030】
付随された概略的な図面を参照して、純粋に説明的かつ非限定的な例として提供される、本発明のいくつかの実施の形態の以下の詳細な説明の記載において、本発明は、より良く理解されるとともに、本発明の目的、詳細、特徴、および利点は、より明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】
図1は、本発明が適用されるワイピングシステムの一例の分解斜視図である。
【
図2】
図2は、本発明によるコネクタの第1の別の実施の形態の正面図である。
【
図4】
図4は、
図2におけるIV−IVの線に沿った断面において、
図2のコネクタを概略的に示している。
【
図5】
図5は、本発明によるコネクタの第2の別の実施の形態の正面図である。
【
図6】
図6は、本発明によるコネクタの第3の別の実施の形態の正面図である。
【
図7】
図7は、本発明によるコネクタの第4の別の実施の形態の正面図である。
【
図8】
図8は、本発明によるコネクタの第5の別の実施の形態の正面図である。
【
図9】
図9は、本発明によるコネクタの第6の別の実施の形態の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
これらの図面では、同一の参照数字が、同一または類似の要素を表すために用いられている。
【0033】
図1に示されるように、本発明は、車両、特に自動車のための風防ワイピングシステムに関連する。当該システムは、有利には、それにより風防を覆う水および/または他の不所望な要素が排除され得る、角度往復移動に従うように設計されている。
【0034】
ワイピングシステムは、風防をワイピングするためのワイパー1を備えている。これは、たとえば、フラットワイパーであり、言い換えれば、硬化コア2および特にゴムから形成されたスキージブレード3を有するタイプからなる。硬化コア2は、風防にスキージブレードを適用することを容易にするように、スキージブレード3に湾曲を提供する。
【0035】
図示された実施の形態によれば、硬化コア2は、スキージブレード3に形成された各々の流路に配置された2つのバーテブラ(vertebrae)を有している。
【0036】
不図示の一変形例によれば、硬化コアは、ワイパーの長さに沿って当該本体に形成されたハウジング内に配置された単一のバーテブラを有する本体を有している。
【0037】
ワイパー1は、ワイピングシステムの動作を改善するように設計された補助翼5を有している。より詳しくは、補助翼5の目的は、風防上のワイパーの圧力、およびこれにより、システムの空気力学性能、を改善することである。
【0038】
ワイパー1は、硬化コア2、スキージブレード3、および/または補助翼5を取り付けるための末端部またはクリップ6を有しており、当該クリップは、ワイパー1の長手方向端部の各々に配置されている。
【0039】
それがワイピングシステムのアーム12上に取り付けられ得るために、ワイパー1は、ここでは機械的コネクタと呼ばれる、ワイパー1がアーム12に関節接合されることを許容するとともに当該ワイパー1が駆動されることを許容するコネクタ10、を有している。アーム12へのワイパー1の関節接合は、回転軸Yの周りの回転移動における関節接合である。ワイパーがワイピングされる窓の湾曲に従うことができるために、ワイパーは、実際、アームに対する、より詳しくはアーム12の端部16に対する回転において、少なくとも1つの自由度を有しなければならない。機械的コネクタ10は、たとえば、特にクリンピングにより、ワイパー1の硬化コア2に固定されている。コネクタ10は、たとえば、成型されている。特に、それは樹脂から形成されている。
【0040】
システムは、また、回転軸Yの周りにおいて機械的コネクタ10上に自由に関節接合されるやり方で取り付けられたアダプタ14を有している。アダプタ14は、たとえば、成型されている。特に、それは樹脂から形成されている。ワイパーを支える機械的コネクタ10は、この場合、アダプタ14を形成するクレビス(clevis)に挿入されるように設計されている。
【0041】
アダプタ14は、有利には、ワイパー1がアーム12上に取り付けられること、およびアーム12から取り外されること、を許容するように構成されている。より詳しくは、アダプタ14は、その目的のために端部16の上方部分に形成された空洞22に係合する引き込み可能なロックボタン20によりそれが可逆的に取り付けられる端部16に対してそれが当接する使用位置まで来るように、前記端部16の延長の長手軸に沿った並行移動により、当該端部16に挿入され得る。引き込み可能なボタン20および空洞22は、この場合、アダプタ14および端部16のそれぞれの上方部分に設けられ、当該ボタン20は、柔軟なタブ24の先端部に配置されている。多くのロックの変形例が可能である。
【0042】
駆動アーム12の端部16は、たとえば、この「U」形状の開口部が風防に面している上下逆さまの「U」の形状である。アダプタ14のクレビス形状は、端部16に引っかかるように、端部16の内部容積を外部から補完している。ワイパー1が駆動アーム12に取り付けられる時、アダプタ14は、端部16の先端に設けられた開口部26を介して端部16に挿入されるとともに、端部16の内側に向けられたその側面の縁部28によって案内される。ここでは、アダプタ14は、アーム12の先端を閉じるキャップと呼ばれる端部30を有している。
【0043】
本発明に従うシステムは、この場合、ワイパー1から風防に噴霧するための装置を更に備えている。
【0044】
噴霧装置は、たとえば、硬化コア2および/またはスキージブレード3に形成されたダクト32を有しており、当該ダクト32は、アームの回転の方向が何であっても、液体が下流または上流方向に噴霧されることを許容するように、ワイパー1の全長に沿って、この場合はその両側に沿って分布された不図示の噴霧ノズルへ、ワイパー1の内側の洗浄液を分配することを可能にする。噴霧装置は、液体が循環する1つまたは2つ以上の不図示の導管からワイパー1に供給する流体圧コネクタ34を更に有している。
【0045】
ワイピングシステムは、噴霧液を加熱するための装置を更に備え得る。加熱装置は、たとえば、ワイパー1に配置された1つまたは2つ以上の不図示の加熱電気ワイヤと、当該加熱電気ワイヤに電力を供給する電気コネクタ36と、を有しており、機械的アダプタ10は、電気アダプタ36がプラグに差し込まれるとともに加熱ワイヤに接続されることを許容するように構成されている。
【0046】
アーム12にワイパー1を取り付けることを容易にするために、より詳しくはワイパーの交換中に流体圧コネクタ34および/または電気コネクタ36を機械的コネクタ10に接続することをより容易にするために、システムは、また、アーム12とワイパー1との間に流体圧コネクタ34および/または電気コネクタ36を位置決めするガイド38を有し得る。
【0047】
そのような噴霧装置を有するワイピングシステムの場合、コネクタ10は、ワイピング液が流体圧コネクタ34からアーム1に向かって循環することを許容するように硬化コア2および/またはスキージブレード3と係合するように設計された、流体圧コネクタ34および/または末端部42と係合するように設計された、
図3においてより明らかに示される流体圧接続部40を有し得る。この場合、洗浄液分配ダクト32に供給するために、末端部42の2つが、コネクタ10の各長手端部に設けられている。末端部42は、コネクタの一方の長手端部から、コネクタ10の導管48を介して他方まで、2つずつ接続されている。コネクタは、また、
−それによりワイパーの加熱ワイヤを接続することが可能である1つまたは2つ以上の電気接続部、および/または、
−流体圧コネクタ34および/または電気コネクタ36を取り付けるための1つまたは2つ以上のフランジ46、
を有し得る。
【0048】
本発明によれば、コネクタ10は、回転における移動を許容するように、回転軸の周りのさまざまな角度的に離れた領域においてアダプタ14による回転において案内されるように構成された1つまたは2つ以上の突出成形部50を有している。組み合わせて考えられて、突出成形部50は、したがって、アダプタ14の回転においてコネクタ10を関節接合するとともに関節接合のための接触の領域を制限するためのピボットとして作用する。
【0049】
突出成形部50は、有利には、コネクタ10と一部品で形成されている。コネクタは、たとえば、実質的に平行6面体の形状を有しており、当該突出成形部50は、特に、コネクタ10の対向する外側面52の中央部分に配置されており、当該外側面52は、回転軸Yに対して垂直に向けられている。突出成形部50は、この場合、洗浄液が通過する末端部42を接続する導管48の上の、フランジ46と流体圧接続部44との間に位置決めされている。
【0050】
突出成形部50がアダプタ14と接触するように設計された軸受部分56を有するとともに後退された表面54から遠ざかるように、突出成形部は、外側面52と、または、
図4に示されるように、外側面52から後退された表面54と、一部品で形成され得る。コネクタは、この場合、外側面52と後退された表面54との間において、流路58、特に円状の流路、を有し得る。言い換えれば、外側面52は、後退された表面54により閉ざされるとともにそれを通って突出成形部50が突出する開口部60を有している。
【0051】
示されたさまざまな例では、突出成形部50は、
図1に示されるように、アダプタ14の開口部64の周壁62により案内されるように構成されており、回転軸Yは、開口部64を通過している。開口部は、より詳しくは、回転軸にセンタリングされ得る。開口部64は、有利には、円状である。
【0052】
図2〜
図5の実施形態によれば、突出成形部50は、複数のペグ70、たとえば円筒状のペグ、を有している。この場合、回転軸Yの周りで互いに120°離れた3つのペグがある。ペグ70の少なくとも1つは、面取り部66を有する先端を有し得る。
【0053】
より一般的には、突出成形部50は、突起を有しない角度部分により分離された角度部分を占有し得る。ここ(
図2〜
図4)では、ペグ70は、それぞれ、約80°の平坦な角度領域により分離された約40°の角度領域を占有する。
【0054】
図2〜
図4の実施形態では、ペグ70は、円状の断面からなり、ペグ70は、アダプタの周壁に対して直角となるように構成されている。
【0055】
図5の実施形態では、ペグ70は、細長の断面からなり、ペグの輪郭の一部分68は、周壁の角度部分に従うように構成されている。それによりピボットを形成することが可能なコネクタ10およびアダプタ14の対向領域は、したがって、制限された様式にもかかわらず、増大される。
【0056】
図6〜
図9の実施形態では、突出成形部50は、周壁の角度的に離れた領域に面するように設計された端部74を有する1つまたは2つ以上の枝部72を有する。これは、ピボット接続を硬化させる。
【0057】
図6および
図7の実施形態では、枝部72は、開口部の弦に従っている。
図6の実施形態では、枝部72は、コネクタ10の上方部分に向かって開いている「V」を形成しており、一方、
図7の実施形態では、枝部72は、コネクタの下方部分、言い換えればそれによりコネクタ10がワイパーの硬化コアに取り付けられる部分、に向かって開いている「V」を形成している。
【0058】
図8および
図9の実施形態では、枝部72は、開口部の直径に従っている。枝部は、たとえば、「X」形状の交差を形成する。
図8の実施形態では、これは、その枝部がワイパーの長手範囲の方向に対して45°であるという交差である。
図9の実施形態では、これは、前記長手範囲の方向と平行な1つの枝部と、それに対して直交する枝部と、を有する交差である。そのような実施形態は、動作中にワイパーにより経験される力に抵抗する点で特に有利である。
【0059】
突出成形部50の他の形状および/または分布が、本発明の範囲から逸脱すること無く、当然可能である。
【0060】
突出成形部50、および、それらが案内される開口部は、それぞれ、アダプタおよびコネクタ上において置き換えられ得る。
【外国語明細書】