【0011】
以下に、本発明をさらに詳細に説明する。本明細書におけるR
1、R
1a、R
2、R
3、R
4、X、Y及びZの定義について説明する。
R
1で表される炭素数1から6のフルオロアルキル基としては、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基等を例示することができる。
R
1aで表される炭素数2から6のフルオロアルキル基としては、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基等を例示することができる。
R
1及びR
1aで表される(炭素数1から6のアルコキシ)カルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基等を例示することができる。
R
1及びR
1aで表される炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のフルオロアルキル基又はフッ素原子で置換されていてもよいフェニルスルホニル基としては、フェニルスルホニル基、(4−メチルフェニル)スルホニル基、メシチルスルホニル基、[(4−トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル基、(4−フルオロフェニル)スルホニル基等を例示することができる。
R
2、R
3及びR
4で表される炭素数1から6のアルキル基としては、直鎖状、環状又は分岐状のいずれであってもよく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロプロピル基、シクロプロピルメチル基、ペンチル基、ヘキシル基等を例示することができる。
R
2、R
3及びR
4で表される炭素数1から6のアルコキシ基としては、直鎖状、環状又は分岐状のいずれであってもよく、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、ブトキシ基、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロプロピルメチルオキシ基等を例示することができる。
R
2、R
3及びR
4で表される炭素数3から6のアルケニルオキシ基としては、アリルオキシ基、2−ブテニルオキシ基、3−ブテニルオキシ基、4−ペンテニルオキシ基、5−ヘキセニルオキシ基等を例示することができる。
R
2で表される炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のフルオロアルキル基又はフッ素原子で置換されていてもよい炭素数6から12の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、4−ビフェニリル基、p−トリル基、m−トリル基、o−トリル基、メシチル基、4−(トリフルオロメチル)フェニル基、3−(トリフルオロメチル)フェニル基、2−(トリフルオロメチル)フェニル基、4’−(トリフルオロメチル)−4−ビフェニリル基、4−フルオロフェニル基、2,3−ジフルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、3,4−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基等を例示することができる。
Xで表されるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を例示することができる。
Yで表されるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を例示することができる。
Zで表されるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を例示することができる。Zは収率が良い点で、塩素原子を用いることが好ましい。
次に、本発明の製造方法について詳しく述べる。本発明の(ブロモジフルオロメチル)ベンゼン誘導体(2)の製造方法は、下記スキームに示す通りである。
【実施例】
【0014】
次に本発明を実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例−1
【0015】
【化5】
アルゴン雰囲気下、4−ヨードベンゾニトリル(229.0mg,1.0mmol)をTHF(4.5ml)に加え、−40℃に冷却した。得られた混合溶液にイソプロピルマグネシウムクロリドのジエチルエーテル溶液(2.0M,525μl,1.05mmol)を加え、20分間攪拌した。その後、反応溶液を−40℃で三時間攪拌を行い、4−シアノフェニルマグネシウムクロリドのTHF−ジエチルエーテル溶液を調製した。調製した4−シアノフェニルマグネシウムクロリドのTHF−ジエチルエーテル溶液を、−78℃に冷却したジブロモジフルオロメタンのTHF溶液(2.46M,490μl,1.2mmol)に滴下し、室温まで昇温して8時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(2.0ml)を加えて、酢酸エチルにて抽出した。有機層を合わせて、水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、ろ液を減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−ヘキサン)とリサイクルGPC(クロロホルム)により精製することで、4−(ブロモジフルオロメチル)ベンゾニトリル(95mg,41%)を黄色油状物質として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.73(d,J=8.7Hz,2H),7.78(d,J=8.7Hz,2H).
19F−NMR(376MHz,CDCl
3)δ−47.7(s,2F).
13C−NMR(100MHz,CDCl
3)δ115.3,116.7(t,J=302Hz),117.5,125.1(t,J=4.9Hz,2C),132.0(s,2C),141.8(t,J=24.6Hz).
実施例−2
【0016】
【化6】
実施例−1と同様にして、3−ヨードベンゾニトリル(229.0mg,1.0mmol)を用いて3−シアノフェニルマグネシウムクロリドのTHF−ジエチルエーテル溶液を調製した。調製した3−シアノフェニルマグネシウムクロリドのTHF−ジエチルエーテル溶液とジブロモジフルオロメタンを反応させて、3−(ブロモジフルオロメチル)ベンゾニトリル(95.9mg,41%)を黄色油状物質として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.62(dd,J=7.8,8.0Hz,1H),7.79(d,J=7.8Hz,1H),7.85(d,J=8.0Hz,1H),7.91(s,1H).
19F−NMR(376MHz,CDCl
3)δ−46.9(s,2F).
13C−NMR(100MHz,CDCl
3)δ113.3,116.5(t,J=302Hz),117.4,128.0(t,J=5.4Hz),128.6(t,J=5.4Hz),129.9,134.7,139.4(t,J=24.9Hz).
実施例−3
【0017】
【化7】
実施例1と同様にして、2−ヨードベンゾニトリル(229.0mg,1.0mmol)を用いて2−シアノフェニルマグネシウムクロリドのTHF−ジエチルエーテル溶液を調製した。調製した2−シアノフェニルマグネシウムクロリドのTHF−ジエチルエーテル溶液とジブロモジフルオロメタンを反応させて、2−(ブロモジフルオロメチル)ベンゾニトリル(166.0mg,71%)を黄色油状物質として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.62(td,J=1.8,7.4Hz,1H),7.69−7.75(m,2H),7.84(d,J=7.4Hz,1H).
19F−NMR(376MHz,CDCl
3)δ−46.8(s,2F).
13C−NMR(100MHz,CDCl
3)δ109.3,115.0(t,J=303Hz),116.3,124.9(t,J=6.5H),131.6,132.9,134.9,140.0(t,J=23.9Hz).
実施例−4
【0018】
【化8】
アルゴン雰囲気下、2−ブロモ−4−フルオロベンゾニトリル(200.0mg,1.0mmol)をTHF(4.5ml)に加え、−40℃に冷却した。得られた混合液にイソプロピルマグネシウムクロリドのジエチルエーテル溶液(2M,525μl,1.05mmol)を加え、20分間攪拌した。その後、反応溶液を室温に昇温し3時間攪拌を行い、2−シアノ−5−フルオロフェニルマグネシウムクロリドのTHF−ジエチルエーテル溶液を調製した。調製した2−シアノ−5−フルオロフェニルマグネシウムクロリドのTHF−ジエチルエーテル溶液を、−78℃に冷却したジブロモジフルオロメタンのTHF溶液(2.46M,490μl,1.2mmol)に滴下し、室温まで昇温して8時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(2.0ml)を加えて、酢酸エチルにて抽出した。有機層を合わせて、水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、ろ液を減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−ヘキサン)とリサイクルGPC(クロロホルム)により精製することで、2−(ブロモジフルオロメチル)−4−フルオロベンゾニトリル(144.9mg,58%)を黄色油状物質として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.31(ddd,J=2.5,5.2,8.5Hz,1H),7.44(dd,J=2.5,8.5Hz,1H),7.85(dd,J=5.2,8.5Hz,1H).
19F−NMR(376MHz,CDCl
3)δ−46.7(s,2F),−99.8(s,1F).
13C−NMR(100MHz,CDCl
3)δ113.3(dt,J=8.5,25.0Hz),113.9(dt,J=2.1,304Hz),114.8,118.9(d,J=22.0Hz,2C),137.4(d,J=8.5Hz),142.8(td,J=8.5,25.0Hz),163.6(d,J=258.2Hz).
実施例−5
【0019】
【化9】
実施例−4と同様にして、2−(アリルオキシ)−4−ブロモベンゾニトリル(238.1mg,1.0mmol)を用いて3−(アリルオキシ)−4−シアノフェニルマグネシウムクロリドのTHF−ジエチルエーテル溶液を調製した。調製した3−アリルオキシ−4−シアノフェニルマグネシウムクロリドのTHF−ジエチルエーテル溶液とジブロモジフルオロメタンを反応させて、2−(アリルオキシ)−4−(ブロモジフルオロメチル)ベンゾニトリル(154.2mg,54%)を黄色油状物質として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ4.73(ddd,J=1.5,1.5,5.1Hz,2H),5.39(tdd,J=1.5,1.5,10.5Hz,1H),5.52(tdd,J=1.5,1.5,17.2Hz,1H),6.06(m,1H),7.15(s,1H),7.25(d,J=8.0Hz,1H),7.67(d,J=8.0Hz,1H).
19F−NMR(376MHz,CDCl
3)δ−47.5(s,2F).
13C−NMR(100MHz,CDCl
3)δ70.0,105.2,108.7(d,J=5.1Hz),113.6,116.7(t,J=302Hz),116.9(t,J=5.1Hz),119.1,131.1,134.3,143.2(t,J=24.3Hz),160.2.
実施例−6
【0020】
【化10】
実施例−4と同様にして、4−ブロモ―2−メトキシベンゾニトリル(212.0mg,1.0mmol)を用いて(4−シアノ−3−メトキシフェニル)マグネシウムクロリドのTHF−ジエチルエーテル溶液を調製した。調製した(4−シアノ−3−メトキシフェニル)マグネシウムクロリドのTHF−ジエチルエーテル溶液とジブロモジフルオロメタンを反応させて、4−(ブロモジフルオロメチル)−2−メトキシベンゾニトリル(155mg,59%)を黄色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ4.00(s,3H),7.15(d,J=1.8Hz,1H),7.25(dd,J=1.8,8.1Hz,1H),7.66(d,J=8.1Hz).
19F−NMR(376MHz,CDCl
3)δ−47.6(s,2F).
13C−NMR(100MHz,CDCl
3)δ56.5,104.8,107.3(t,J=5.1Hz),115.2,116.7(t,J=5.1Hz),116.7(t,J=303Hz),134.3,143.4(t,J=24.5Hz),161.2.
実施例−7
【0021】
【化11】
実施例−4と同様にして、4−ブロモ−2−フルオロベンゾニトリル(200.0mg,1.0mmol)を用いて(4−シアノ−3−フルオロフェニル)マグネシウムクロリドのTHF−ジエチルエーテル溶液を調製した。調製した(4−シアノ−3−フルオロフェニル)マグネシウムクロリドのTHF−ジエチルエーテル溶液とジブロモジフルオロメタンを反応させて、4−(ブロモジフルオロメチル)−2−フルオロベンゾニトリル(158mg,63%)を黄色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.47(dd,J=1.2,8.8Hz,1H),7.52(dd,J=1.2,8.2Hz,1H),7.77(dd,J=6.3,8.2Hz).
19F−NMR(376MHz,CDCl
3)δ−47.0(s,2F),−103.3(t,J=8.0Hz,1F).
13C−NMR(100MHz,CDCl
3)δ104.4(d,J=15.4Hz),112.6,113.1(dt,J=5.3,22.9Hz),115.6(td,J=2.3,303Hz),120.8(dt,J=5.0,5.0Hz),134.3,144.2(td,J=7.6,25.5Hz),162.5(d,J=260Hz).
実施例−8
【0022】
【化12】
実施例−4と同様にして、4−ブロモ−2−クロロベンゾニトリル(214.2mg,1.0mmol)を用いて(3−クロロ−4−シアノフェニル)マグネシウムクロリドのTHF−ジエチルエーテル溶液を調製した。調製した(3−クロロ−4−シアノフェニル)マグネシウムクロリドのTHF−ジエチルエーテル溶液とジブロモジフルオロメタンを反応させて、4−(ブロモジフルオロメチル)−2−クロロベンゾニトリル(86.6mg,35%)を黄色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.61(dd,J=1.7,8.2Hz,1H),7.76(d,J=1.7Hz,1H),7.79(d,J=8.2Hz).
19F−NMR(376MHz,CDCl
3)δ−48.3(s,2F).
13C−NMR(100MHz,CDCl
3)δ114.8,115.6(t,J=303Hz),116.2,123.1(t,J=5.0Hz),126.0(t,J=5.0Hz),134.4,137.7,142.9(t,J=25.0Hz).
実施例−9
【0023】
【化13】
アルゴン雰囲気下、4−ヨード安息香酸メチル(262.0mg,1.0mmol)をTHF(4.5ml)に加え、−78℃に冷却した。得られた混合液にイソプロピルマグネシウムクロリドのジエチルエーテル溶液(2.0M,525μl,1.05mmol)を加え、20分間攪拌した。その後、反応溶液を−78℃のまま3時間攪拌を行い、4−(メトキシカルボニル)フェニルマグネシウムクロリドのTHF−ジエチルエーテル溶液を調製した。調製した4−(メトキシカルボニル)フェニルマグネシウムクロリドのTHF−ジエチルエーテル溶液を、−78℃に冷却したジブロモジフルオロメタンのTHF溶液(2.46M,490μl,1.2mmol)に滴下し、室温まで昇温し一晩攪拌を行った。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(2.0ml)を加えて、酢酸エチルにて抽出した。有機層を合わせて、水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、ろ液を減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−ヘキサン)とリサイクルGPC(クロロホルム)により精製することで、4−(ブロモジフルオロメチル)安息香酸メチル(90.1mg,34%)を黄色油状物質として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ3.95(s,3H),7.68(d,J=8.8Hz,2H),8.12(d,J=8.8Hz,2H).
19F−NMR(376MHz,CDCl
3)δ−46.7(s,2F).
13C−NMR(100MHz,CDCl
3)δ52.5,117.6(t,J=302Hz),124.4(t,J=5.1Hz),129.9,132.7,141.8(t,J=24.1Hz),165.8.
実施例−10
【0024】
【化14】
実施例−4と同様にして、1−ヨード−4−ペンタフルオロスルファニルベンゼン(330.1mg,1.0mmol)を用いて(4−ペンタフルオロスルファニルフェニル)マグネシウムクロリドのTHF−ジエチルエーテル溶液を調製した。調製した4−ペンタフルオロスルファニルフェニル)マグネシウムクロリドのTHF−ジエチルエーテル溶液とジブロモジフルオロメタンを反応させて、1−(ブロモジフルオロメチル)−4−ペンタフルオロスルファニルベンゼン(86.6mg,35%)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.72(d,J=8.8Hz,2H),7.87(d,J=8.8Hz,2H).
19F−NMR(376MHz,CDCl
3)δ81.1(qui,J=150Hz,1F),61.0(d,J=150Hz,4F),−47.0(s,2F),
13C−NMR(100MHz,CDCl
3)δ116.7(t,J=302Hz),125.0(t,J=5.0Hz,2C),126.7(qui,J=4.7Hz,2C),140.9(t,J=24.5Hz),155.6(t,J=17.7Hz).
実施例−11
【0025】
【化15】
アルゴン雰囲気下、1−ヨード−4−(4−メチルフェニルスルホニル)ベンゼン(358.2mg,1.0mmol)をTHF(4.4ml)に加え、−78℃に冷却した。得られた混合液にイソプロピルマグネシウムクロリドのジエチルエーテル溶液(2.0M,525μl,1.05mmol)を加え、20分間攪拌した。その後、反応溶液を−78℃で3時間攪拌を行い、4−(4−メチルフェニルスルホニル)フェニルマグネシウムクロリドのTHF−ジエチルエーテル溶液を調製した。調製した4−(4−メチルフェニルスルホニル)フェニルマグネシウムクロリドのTHF−ジエチルエーテル溶液を、−78℃に冷却したジブロモジフルオロメタンのTHF溶液(2.46M,613μl,1.5mmol)に滴下し、室温まで昇温し8時間攪拌を行った。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(2.0ml)を加えて、酢酸エチルにて抽出した。有機層を合わせて、水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、ろ液を減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−ヘキサン)とリサイクルGPC(クロロホルム)により精製することで、1−(ブロモジフルオロメチル)−4−(4−メチルフェニルスルホニル)ベンゼン(148.9mg,41%)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ2.42(s,3H),7.33(d,J=8.2Hz,2H),7.71(d,J=8.7Hz,2H),7.84(d,J=8.2Hz,2H),8.01(d,J=8.7Hz,2H).
19F−NMR(376MHz,CDCl
3)δ−47.0(s,2F).
13C−NMR(100MHz,CDCl
3)δ21.6,116.8(t,J=303Hz),125.3(t,J=4.9Hz,2C),127.9(s,4C),130.2(s,2C),137.6(s,2C),142.0(t,J=24.2Hz),144.9.
実施例−12
【0026】
【化16】
実施例−12と同様にして、1−ヨード−4−(4−フルオロフェニルスルホニル)ベンゼン(362.2mg,1.0mmol)を用いて、4−(4−フルオロフェニルスルホニル)フェニルマグネシウムクロリドのTHF−ジエチルエーテル溶液を調製した。調製した4−(4−フルオロフェニルスルホニル)フェニルマグネシウムクロリドのTHF−ジエチルエーテル溶液とジブロモジフルオロメタンを反応させて、1−(ブロモジフルオロメチル)−4−(4−フルオロフェニルスルホニル)ベンゼン(145.6mg,40%)を黄色固体として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ.7.22(dd,J=8.3,8.3Hz,2H),7.73(d,J=8.3Hz,2H),7.98(dd,J=5.0,8.3Hz,2H),8.03(d,J=8.3Hz,2H).
19F−NMR(376MHz,CDCl
3)δ−47.3(s,2F),−104.3(s,1F).
13C−NMR(100MHz,CDCl
3)δ116.8(t,J=302Hz),117.0(d,J=22.6Hz,2C),125.5(t,J=5.0Hz,2C),128.0(s,2C),130.8(d,J=9.5Hz,2C),136.6(d,J=3.3Hz),142.3(t,J=24.5Hz),144.4,165.5(d,J=255Hz).
実施例−13
【0027】
【化17】
実施例−1と同様にして、1−ヨード−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン(145μl,1.0mmol)を用いて、4−(トリフルオロメチル)フェニルマグネシウムクロリドのTHF溶液を調製した。調製した4−(トリフルオロメチル)フェニルマグネシウムクロリドのTHF溶液とジブロモジフルオロメタンを反応させた。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(2.0ml)を加えて、酢酸エチルにて抽出した。有機層を合わせて、水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、ろ液を減圧濃縮した。フルオロベンゼン(94μl,1.0mmol)を内部標準物質として加え、
19F−NMRより1−(ブロモジフルオロメチル)−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン(
19F−NMR収率39%)の生成を確認した。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.73(d,J=8.2Hz,2H),7.80(d,J=8.2Hz,2H).
19F−NMR(376MHz,CDCl
3)δ−45.4(s,2F),−63.1(s,3F).
実施例−14
【0028】
【化18】
アルゴン雰囲気下、4−ブロモ−2−フルオロ−1−(トリフルオロメチル)ベンゼン(155μl,1.0mmol)及び金属マグネシウム(28.8mg,1.2mmol)をTHF(5.0ml)に加え、室温で一晩攪拌を行い3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルマグネシウムブロミドのTHF溶液を調製した。調製した3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルマグネシウムブロミドのTHF溶液を、−78℃に冷却したジブロモジフルオロメタンのTHF溶液(2.0M,490μl,1.2mmol)に滴下し、室温まで昇温し8時間攪拌を行った。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(2.0ml)を加えて、酢酸エチルにて抽出した。有機層を合わせて、水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、ろ液を減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−ヘキサン)とリサイクルGPC(クロロホルム)により精製することで、4−(ブロモジフルオロメチル)−2−フルオロ−1−(トリフルオロメチル)ベンゼン(166.3mg,57%)を黄色固体として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.46(d,J=10.2Hz,1H),7.51(d,J=9.0Hz,1H),7.74(dd,J=9.0,10.2Hz,1H).
19F−NMR(376MHz,CDCl
3)δ−47.5(s,2F),−63.0(d,J=12.6Hz,3F)、−112.5(q,J=12.6Hz,1F).
13C−NMR(100MHz,CDCl
3)δ113.5(dt,J=5.1,23.9Hz),115.9(td,J=2.1,302Hz),120.1(td,J=4.0,5.1Hz),121.1(qd,J=12.5,33.4Hz),122.1(q,J=271Hz),128.0(qd,J=4.0,8.0Hz),143.6(td,J=8.0,25.3Hz),159.4(dq,J=2.1,258Hz).
実施例−15
【0029】
【化19】
実施例−14と同様にして、1−ブロモ−2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン(153μl,1.0mmol)を用いて、[2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]マグネシウムブロミドのTHF溶液を調製した。調製した[2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]マグネシウムブロミドのTHF溶液とジブロモジフルオロメタンを反応させて、1−(ブロモジフルオロメチル)−2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン(72.6mg,21%)を黄色固体として得た。
19F−NMR(376MHz,CDCl
3)δ−44.8(t,J=30.0Hz,2F),−57.9(t,J=21.5Hz,3F),−138.4〜−138.6(m,4F).
実施例−16
【0030】
【化20】
アルゴン雰囲気下、4−ヨードベンゾニトリル(229.0mg,1.0mmol)と塩化リチウム(101.7mg,2.4mmol)をTHF(4.5ml)に加え、−40℃に冷却した。得られた混合溶液にイソプロピルマグネシウムクロリドのジエチルエーテル溶液(2.0M,525μl,1.05mmol)を加え、20分間攪拌した。その後、反応溶液を−40℃で三時間攪拌を行い、4−シアノフェニルマグネシウムクロリドのTHF−ジエチルエーテル溶液を調製した。調製した4−シアノフェニルマグネシウムクロリドのTHF−ジエチルエーテル溶液を、−78℃に冷却したジブロモジフルオロメタンのTHF溶液(2.46M,490μl,1.2mmol)に滴下し、室温まで昇温して8時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(2.0ml)を加えて、酢酸エチルにて抽出した。有機層を合わせて、水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、ろ液を減圧濃縮した。フルオロベンゼン(94μl,1.0mmol)を内部標準物質として加え、
19F−NMRより4−(ブロモジフルオロメチル)ベンゾニトリル(
19F−NMR収率53%)の生成を確認した。