(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-69915(P2015-69915A)
(43)【公開日】2015年4月13日
(54)【発明の名称】警告灯用反射鏡、その反射鏡を用いた警告灯および回転警告灯
(51)【国際特許分類】
F21S 10/06 20060101AFI20150317BHJP
F21V 7/09 20060101ALI20150317BHJP
F21V 7/06 20060101ALI20150317BHJP
F21V 11/12 20060101ALI20150317BHJP
F21V 14/04 20060101ALI20150317BHJP
F21Y 101/02 20060101ALN20150317BHJP
【FI】
F21S10/06 110
F21V7/09 500
F21V7/06 100
F21V11/12
F21V14/04
F21Y101:02
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2013-205162(P2013-205162)
(22)【出願日】2013年9月30日
(71)【出願人】
【識別番号】312001937
【氏名又は名称】株式会社パトライト
(74)【代理人】
【識別番号】100087701
【弁理士】
【氏名又は名称】稲岡 耕作
(74)【代理人】
【識別番号】100101328
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 実夫
(72)【発明者】
【氏名】冨本 昌男
【テーマコード(参考)】
3K243
【Fターム(参考)】
3K243MA01
(57)【要約】
【課題】視認光を横長に放射することができるコンパクトな警告灯用反射鏡が望まれていた。
【解決手段】光源23の発する光を前方照射方向である第1方向31へ向けて反射する曲面鏡45を有する内方反射鏡41と、内方反射鏡41の外方を囲むように設けられており、光源23の発する光を第1方向31へ向けて反射する曲面鏡47を有する外方反射鏡42と、第1方向31の光路上に設けられており、内方反射鏡41および外方反射鏡42で反射されて第1方向31へ照射される光の一部を側方へ向けて反射する平面鏡50を有する中央反射鏡43と、外方反射鏡42の光路の側方に隣接するように設けられており、中央反射鏡43で反射されて側方へ導かれる光を反射して第1方向31へ向けて照射する平面鏡52を有する側方反射鏡44と、を含む警告灯用反射鏡11とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源の発する光を前方照射方向である第1方向へ向けて反射する曲面鏡を有する内方反射鏡と、
前記内方反射鏡の外方を囲むように設けられており、光源の発する光を前記第1方向へ向けて反射する曲面鏡を有する外方反射鏡と、
前記第1方向の光路上に設けられており、前記内方反射鏡および外方反射鏡で反射されて前記第1方向へ照射される光の一部を側方へ向けて反射する平面鏡を有する中央反射鏡と、
前記外方反射鏡の光路の側方に隣接するように設けられており、前記中央反射鏡で反射されて側方へ導かれる光を反射して前記第1方向へ向けて照射する平面鏡を有する側方反射鏡と、
を含むことを特徴とする、警告灯用反射鏡。
【請求項2】
前記内方反射鏡および外方反射鏡は、それぞれ、光源が設置される位置を焦点位置とする回転放物面鏡を含むことを特徴とする、請求項1記載の警告灯用反射鏡。
【請求項3】
前記中央反射鏡は、前記第1方向へ照射される光の一部を、左右両側方へ向けて均等に反射することを特徴とする、請求項1または2に記載の警告灯用反射鏡。
【請求項4】
前記側方反射鏡は、前記外方反射鏡の光路の左右両側方にそれぞれ隣接するように設けられていることを特徴とする、請求項3に記載の警告灯用反射鏡。
【請求項5】
前記中央反射鏡は、多数のスリットが形成されたスリット付反射鏡であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の警告灯用反射鏡。
【請求項6】
前記外方反射鏡、前記中央反射鏡および前記側方反射鏡は、その高さが等しく構成されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の警告灯用反射鏡。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の前記内方反射鏡、外方反射鏡、中央反射鏡および側方反射鏡を含む反射鏡ユニットが背中合わせになるように配置された第1反射鏡ユニットおよび第2反射鏡ユニットを備え、
共通の光源が発する光を、前記第1反射鏡ユニットは前記第1方向へ向けて照射し、前記第2反射鏡ユニットは、前記第1方向と水平方向に見て180°方向を隔てた逆方向の第2方向へ向けて照射することを特徴とする、警告灯用反射鏡。
【請求項8】
LED光源と、
請求項1〜6のいずれかに記載の警告灯用反射鏡とを有することを特徴とする、警告灯。
【請求項9】
LED光源と、
請求項7に記載の警告灯用反射鏡と、
前記警告灯用反射鏡を前記LED光源を中心として回転させるための回転機構とを有することを特徴とする、回転警告灯。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、種々の分野において利用される警告灯に関し、特に、警告灯のための反射鏡およびその反射鏡を用いた警告灯および回転警告灯に関する。
【背景技術】
【0002】
警告灯や回転警告灯の先行技術として、たとえば特許文献1や特許文献2に開示されたものがある。
特許文献1に開示された回転灯は、回転半径の小径化と利用光束の増大を達成することができるが、視認範囲を横方向に拡げることが困難であるという欠点がある。
特許文献2に開示の警告灯用反射鏡は、視認性を向上させることができるが、やはり、視認範囲が横方向には狭いという課題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特公平7−73002号公報
【特許文献2】特許第5016422号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の警告灯用反射鏡では、制限のある設置高さの中で、横方向への視認光を拡げて視認性を確保する構成にすることが困難であった。
また、警告灯は、設置高さが制限されているのに加え、水平方向の容積が制限されている場合があるが、そのような状況下で、より良好な視認性を有する警告灯用反射鏡およびその反射鏡を用いた警告灯が望まれていた。
【0005】
この発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、視認光を横長に放射することができるコンパクトな警告灯用反射鏡を提供することを主たる目的とする。
また、この発明は、係る警告灯用反射鏡を用いた小型の警告灯および回転警告灯を提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、光源の発する光を前方照射方向である第1方向へ向けて反射する曲面鏡を有する内方反射鏡と、前記内方反射鏡の外方を囲むように設けられており、光源の発する光を前記第1方向へ向けて反射する曲面鏡を有する外方反射鏡と、前記第1方向の光路上に設けられており、前記内方反射鏡および外方反射鏡で反射されて前記第1方向へ照射される光の一部を側方へ向けて反射する平面鏡を有する中央反射鏡と、前記外方反射鏡の光路の側方に隣接するように設けられており、前記中央反射鏡で反射されて側方へ導かれる光を反射して前記第1方向へ向けて照射する平面鏡を有する側方反射鏡と、を含むことを特徴とする、警告灯用反射鏡である。
【0007】
請求項2記載の発明は、前記内方反射鏡および外方反射鏡は、それぞれ、光源が設置される位置を焦点位置とする回転放物面鏡を含むことを特徴とする、請求項1記載の警告灯用反射鏡である。
請求項3記載の発明は、前記中央反射鏡は、前記第1方向へ照射される光の一部を、左右両側方へ向けて均等に反射することを特徴とする、請求項1または2に記載の警告灯用反射鏡である。
【0008】
請求項4記載の発明は、前記側方反射鏡は、前記外方反射鏡の光路の左右両側方にそれぞれ隣接するように設けられていることを特徴とする、請求項3に記載の警告灯用反射鏡である。
請求項5記載の発明は、前記中央反射鏡は、多数のスリットが形成されたスリット付反射鏡であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の警告灯用反射鏡である。
【0009】
請求項6記載の発明は、前記外方反射鏡、前記中央反射鏡および前記側方反射鏡は、その高さが等しく構成されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の警告灯用反射鏡である。
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の前記内方反射鏡、外方反射鏡、中央反射鏡および側方反射鏡を含む反射鏡ユニットが背中合わせになるように配置された第1反射鏡ユニットおよび第2反射鏡ユニットを備え、共通の光源が発する光を、前記第1反射鏡ユニットは前記第1方向へ向けて照射し、前記第2反射鏡ユニットは、前記第1方向と水平方向に見て180°方向を隔てた逆方向の第2方向へ向けて照射することを特徴とする、警告灯用反射鏡である。
【0010】
請求項8記載の発明は、LED光源と、請求項1〜6のいずれかに記載の警告灯用反射鏡とを有することを特徴とする、警告灯である。
請求項9記載の発明は、LED光源と、請求項7に記載の警告灯用反射鏡と、前記警告灯用反射鏡を前記LED光源を中心として回転させるための回転機構とを有することを特徴とする、回転警告灯である。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、横長の視認光を放射する警告灯用反射鏡を提供することができる。
また、この発明によれば、所定の高さで、しかも横長に視認光を放射でき、しかもその放射領域における視認光の明るさがほぼ等しく見える、視認性の良い警告灯用反射鏡を提供することができる。
さらに、この発明によれば、上記の警告灯用反射鏡を用いた、たとえばLEDを光源とする小型の警告灯および回転警告灯を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、この発明の一実施形態に係る回転警告灯10の分解斜視図である。
【
図2】
図2は、この発明の一実施形態に係る回転警告灯10が組み込まれ得る散光式警光灯装置30の外観斜視図である。
【
図3】
図3は、警告灯用反射鏡11の正面図である。
【
図4】
図4は、警告灯用反射鏡11の左側面図である。
【
図5】
図5は、警告灯用反射鏡11の平面図である。
【
図6】
図6は、警告灯用反射鏡11の底面図である。
【
図7】
図7は、
図5のA−Aに沿う警告灯用反射鏡11の中央縦断面図である。
【
図8】
図8は、警告灯用反射鏡11における正面から見た照射イメージ図である。
【
図9】
図9は、警告灯用反射鏡11における底面から見た照射イメージ図である。
【
図10】
図10は、警告灯用反射鏡11における中央反射鏡43および側方反射鏡44のバリエーションを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明をする。
図1は、この発明の一実施形態に係る回転警告灯10の分解斜視図である。この実施形態に係る回転警告灯10は、警告灯用反射鏡11および警告灯用反射鏡11を回転させるための回転機構12を含んでいる。警告灯用反射鏡11は、等しい形状をした一対の第1反射鏡ユニット13および第2反射鏡ユニット14が、背中合わせになるように組合わされたものである。
【0014】
回転機構12は、ベースフレーム16と、ベースフレーム16の上に回転可能に備えられたターンテーブル17と、ターンテーブル17の上部中央に配置された光源用回路基板18とを含んでいる。光源用回路基板18の平面視で中央部には光源として、たとえば3つのLED19,20,21が実装されている。なおこの実施形態では、光源としてのLEDが3つ備えられ構成を示しているが、中央のLED20だけが備えられた構成であってもよい。
【0015】
ターンテーブル17は、その上に警告灯用反射鏡11を搭載できるものであり、かつ、警告灯用反射鏡11を搭載した状態で、モータ22により回転され得るものである。この実施形態では、ターンテーブル17が回転すると、その上に配置された光源用回路基板18もターンテーブル17および警告灯用反射鏡11と一緒に回転する構成とされている。
もっとも、このような構成に代えて、ターンテーブル17および警告灯用反射鏡11だけが回転し、光源用回路基板18は回転せずに固定配置された構成とすることも可能である。
【0016】
光源としてのLED19,20,21は、警告灯用反射鏡11の底面側中央部、すなわち背中合わせになった第1反射鏡ユニット13および第2反射鏡ユニット14の接合部底面中央位置(以下これを「光源位置23」という)において光を発する。このため、光源としてのLED19,20,21の発する光は、第1反射鏡ユニット13内および第2反射鏡ユニット14内で反射されて、それぞれ、第1照射面24および第2照射面25から外側へ向かって、水平方向に見て互いに180°隔たる方向へ光が照射される。
【0017】
そして、警告灯用反射鏡11は回転機構12により回転される結果、光の照射方向が刻々と回転変化する。
図2は、上記一実施形態に係る回転警告灯10が搭載される装置の一例を示す斜視図である。
図2に示す装置は、消防車の屋根等に取り付けられる散光式警光灯装置30である。この発明の一実施形態に係る回転警告灯10は、この散光式警光灯装置30の左右両側のユニット内に、それぞれ1個ずつ組み込まれるものである。
【0018】
次に、この発明の一実施形態に係る警告灯用反射鏡11の構成について、具体的に説明をする。
図3は、警告灯用反射鏡11の正面図であり、
図4は、その左側面図であり、
図5はその平面図であり、
図6はその底面図である。また、警告灯用反射鏡11の背面図は、
図3に示す正面図と同一に表われ、その右側面図は、
図4に示す左側面図と対称に表われる。さらに、
図7は、
図5のA−Aに沿う断面図、すなわち警告灯用反射鏡11の中央縦断面図である。
【0019】
これら
図3〜7を参照して説明すると、回転灯用反射鏡11は、第1反射鏡ユニット13および第2反射鏡ユニット14が背中合わせに組み合わされた全体構成を有している。第1反射鏡ユニット13および第2反射鏡ユニット14は、同一の構成であり、各構成要素の配置方向が逆方向を向いているだけであるから、以下の説明では、第1反射鏡ユニット13に備えられた構成要素について説明をする。
【0020】
なお、説明の便宜のために、光源位置23を
図4、6、7において明示した。
第1反射鏡ユニット13には、光源位置23から放射される光を前方反射方向である第1方向31へ向けて反射する内方反射鏡41と、内方反射鏡の外側を囲むように設けられており、光源位置23から放射される光を第1方向31へ向けて反射する外方反射鏡42と、外方反射鏡42で反射されて第1方向31に照射される反射光の光路上に設けられており、内方反射鏡41および外方反射鏡42の少なくとも一方で反射されて第1方向31へ照射される光の一部を側方へ向けて反射する中央反射鏡43と、外方反射鏡42で反射されて第1方向31に照射される反射光の光路の側方に隣接するように設けられており、中央反射鏡43で反射されて側方へ導かれる光を反射して第1方向31へ向けて照射する側方反射鏡44とを含んでいる。
【0021】
内方反射鏡41は、長形の半ドーム形状をなし、その内面が回転放物面鏡45となっている。すなわち、内方反射鏡41は、その内面に回転放物面鏡45という曲面鏡を有している。回転放物面鏡45により、光源位置23から放射される光は回転放物面鏡45で反射されて第1方向31へ照射される。なお、回転放物面鏡45の焦点が光源位置23で結ばれるように構成されているのが好ましいが、これに限られるものではない。また、回転放物面鏡45を、第1方向31へ向かって膨らむように湾曲した曲面鏡としても構わない。
【0022】
内方反射鏡41の外面も鏡面となっている。
外方反射鏡42は、内方反射鏡41の外方を囲むように設けられた半ドーム形状で、その内面の主要部は回転放物面鏡47となっている。
また、外方反射鏡42は両側面には平面部48が備えられている。この平面部48の内面は光が散乱して反射するように細かな凹凸鏡面49となっている。
【0023】
中央反射鏡43は、第1方向31に対して斜め交差方向に配置された左右一対の平面鏡50を備えている。平面鏡50には、横方向に延びるスリット51が、縦方向に平行に等間隔で配列するように、多数形成されている。より具体的には、平面鏡50の面積比において、約半分の面積はスリット51を通して光が透過するようにされ、スリット51が形成されていない領域で、平面鏡50は平面反射鏡として機能する。
【0024】
側方反射鏡44は、第1方向31に対して左右両側に一対備えられており、中央反射鏡43の平面鏡50に対応した平面鏡52を有している。すなわち、平面鏡52は、第1方向31に対して斜め交差方向に配置されていて、中央反射鏡43の平面鏡50で反射されて側方へ導かれる光を反射し、第1方向へ照射するものである。
第2反射鏡ユニット14の構成は、上記説明した第1反射鏡ユニット13の構成と同一である。ただ、光を導く方向(光照射方向)が、第1方向31と平面視で180°異なる第2方向32である点が異なるだけである。よって、同一構成部分には同一番号を付し、詳細な説明については省略する。
【0025】
なお、この実施形態に係る警告灯用反射鏡11は、樹脂で形成されていて、当該樹脂の全表面に金属膜(たとえばアルミ膜)が蒸着により塗布されて、全表面が鏡面加工された構成である。よって、軽量でかつ形状精度が高く歪みのない高性能な反射鏡となっている。
図8は、警告灯用反射鏡11を正面から見た照射イメージ図であり、
図9は、警告灯用反射鏡11を底面から見た照射イメージ図である。
【0026】
図8および
図9並びに
図6を参照して説明すると、光源位置23から放射される光は、外方反射鏡42の回転放物面鏡47で反射され、第1方向31および第2方向32へ照射される第1照射光61となる。また、第1照射光61のうち、中央上方部から放射される第1照射光61は、中央反射鏡43のスリット51を通過する光だけが、第1照射光61として警告灯用反射鏡11の外側へ照射される。
【0027】
さらに、光源位置23から放射される光は内方反射鏡41の回転放物面鏡45で反射され、中央反射鏡43のスリット51を通過して第1方向31および第2方向32へ照射される第2照射光となる。
光源位置23から放射され、外方反射鏡42の回転放物面鏡47で反射された光のうち、中央反射鏡43に照射され、中央反射鏡43の平面鏡50で反射される光は、側方反射鏡44の平面鏡52で反射されて、第1方向32および第2方向32へ照射される第3照射光63となる。
【0028】
光源位置23から放射され、内方反射鏡41で反射され、第1方向31および第2方向32へ照射される光のうち、中央反射鏡43の平面鏡50で反射された光は側方へ導かれて側方反射鏡44の平面鏡52で反射され、第1方向31および第2方向32へ第4照射光64として照射される。
その結果、
図8に示すように、警告灯用反射鏡11を正面から見た照射イメージでは、所定高さで横に広がった第1照射面24のほぼ全域において、第1照射光61〜第4照射光64が照射され、横に広い照射面積において、輝度の略均一な良好な広域(横長)の視認光の照射を実現することができる。
【0029】
図10(A)〜(D)は、この発明に係る警告灯用反射鏡11における中央反射鏡43および側方反射鏡44のバリエーションを示す図である。
図10の(A)は、上述した実施形態に係る警告灯用反射鏡11に備えられた中央反射鏡43および側方反射鏡44の構成を示している。
上記説明した中央反射鏡43において、
図10(B)に示すように、中央反射鏡43に形成するスリット51を、縦長のスリット51とし、当該縦長のスリット51が横方向に等間隔で配列された形状の中央反射鏡43としてもよい。
【0030】
あるいは、
図10(C)に示すように、中央反射鏡43に形成するスリット51の形状を、たとえば上方がほぼ水平で、下方に行くほど湾曲し、下方中央部で円弧状に開口するスリット51が形成された中央反射鏡43を用いてもよい。
さらに、
図10(D)に示すように、中央反射鏡43を、光照射方向に対して対をなすように斜め交差方向に配置された平面視略V字状の中央反射鏡43とせず、平面視直線状の中央反射鏡43が光照射方向に対して斜め交差方向に延びるように配置されたものとし、側方へ導かれる光を照射方向へ反射するための側方反射鏡44を、一方側方にだけ設けた構成としてもよい。
【0031】
係る場合においても、警告灯用反射鏡11を正面から見たときの光照射領域は
図10(A)〜(C)の場合と同じ拡がりがあり、横長広範囲の光照射を実現することができる。
さらに、この発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、次のような変形も可能である。
すなわち、警告灯用反射鏡11は、第1反射鏡ユニット13および第2反射鏡ユニット14が背中合わせに組み合わされた構成のものとせず、たとえば第1反射鏡ユニット13だけからなる構成としてもよい。
【0032】
また、警告灯用反射鏡11は、回転警告灯10の構成パーツとして使用することができる他、固定型警告灯のための警告灯用反射鏡としても使用することも可能である。
その他、この発明は、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0033】
10 回転警告灯
11 警告灯用反射鏡
12 回転機構
13 第1反射鏡ユニット
14 第2反射鏡ユニット
16 ベースフレーム
17 ターンテーブル
18 光源用回路基板
19、20、21 LED
22 モータ
23 光源位置
24 第1反射面
25 第2反射面
30 散光式警光灯装置
31 第1方向
32 第2方向
41 内方反射鏡
42 外方反射鏡
43 中央反射鏡
44 側方反射鏡
45 回転放物面鏡
46 外表面
47 回転放物面鏡
48 平面部
49 凹凸鏡面
50 平面鏡
51 スリット
52 平面鏡
61 第1照射光
62 第2照射光
63 第3照射光
64 第4照射光