【実施例1】
【0023】
図1〜
図4に示すように、本発明の口腔内清掃具は、清掃具本体を形成するヘッド部1と竿状把持部2をほぼ一直線状に配しており、前記ヘッド部1と前記竿状把持部2の間には、前記ヘッド部1の根元から前記竿状把持部2に向かって絞り込まれる形状のヘッド基部3が形成される。このヘッド部1は、扁平薄型に形成され、そして、ヘッド部1の一方の平面、すなわち
図1,
図2における下面は山部7が竿状把持部2の長手方向に沿って設けられるように凸曲面9が形成されると共に、他方の平面、すなわち上面は谷部10が竿状把持部2の長手方向に沿って設けられるように凹曲面11が形成される。また、このヘッド部1は、ループ状の各線状材13を外側表面の全面に備える袋状シート4と、当該袋状シート4の内側を満たす芯部8から構成される。
【0024】
上記の構成においては、ヘッド部1の外側表面の全面、特にヘッド部1の先端部1Aの側面は柔らかなループ状の線状材で覆われており、口腔内の上顎、ほほの裏、歯茎、歯と唇の間等の歯以外の口の中全体の清掃、或いは、歯のホワイトニングにもその用途を広げることができる。
【0025】
さらに、前記リング部が存在しない構成のヘッド部1は、ヘッド部1の厚み等のサイズを小型化でき、シートよりも硬いリング部が歯に当たることがなくなるという利点も有する。
【0026】
本実施例においては、前記各線状材13の太さは約300デニールであり、前記袋状シート4の外側表面には、1cm四方当たり約2,000のループが存在する。
【0027】
また、前記ヘッド部1の平面形状は、緩やかなRで形成された下膨れ形状で、竿状把持部2側が先端側の最大幅よりも幅狭になっている。
【0028】
前記各線状材13は、向き、形状が不揃いな凹凸を有する波型形状となっている。波型形状は、前記袋状シート4の生地となる、片面が複数の線状材13を備える粗面6であるシート材5の状態で以下のように形成される。
【0029】
前記シート材5には、前記粗面6側に前記各線状材13が複数本、例えば10本前後の束になって、それぞれが、一対の立ち上り状の突設部13A,13Bと、これら一対の突設部13A,13Bの先端間を架設すると共に、略中央部が先方へ円弧状に突設する架設部13Cと、を有する。
【0030】
向き、形状が不揃いな凹凸を形成される前の各線状材13は、概ね同一の形状となっている(
図5A参照)。
【0031】
ループ状の前記各線状材13に、円筒状のロール31と、当該ロール31にランダムに配置され、放射方向に突出する複数の細い針32と、からなる回転ブラシを押し当てて回転させ、前記各線状材13が、前記針32に個別に引っ掛かって塑性加工されることで、向き、形状が不揃いな凹凸を形成する(
図6参照)。
【0032】
尚、前記回転ブラシは複数用意し、それぞれで順に塑性加工した方が、向き、形状が不揃いな凹凸のランダム性が上昇するので望ましい。
【0033】
本発明の口腔内清掃具の技術的特徴は、ヘッド部1の構造にあり、
図2に示すように、前記ヘッド部1は袋状シート4と、前記袋状シート4の内側の芯部8と、から構成されることである。
【0034】
前記袋状シート4の継ぎ目のバリは、内側に隠されるのが望ましい。
【0035】
ヘッド部1に関して、まず
図7〜
図10に基いて前記袋状シート4の形成方法を説明する。
【0036】
片面にループ状の線状材13を備えた2枚のシート材5を、線状材13を備えた粗面6を向かい合わせにして重ねる(
図7参照)。
【0037】
融着部17がヘッド部1の外形形状に一致するように、融着装置(図示せず)により前記2枚のシート材5,5を挟んだ状態で熱を加えシート材5,5同士を融着させる(
図8参照)。尚、前記シート材5,5の端部は融着させずに袋の開口部18とする。
【0038】
また、本実施例においては、前記開口部18の帯状部分18Aには、その全周において前記線状材13は設けられていない。さらに、
図1等に示すように、前記帯状部分18Aの外周で、前後方向全部又は少なくとも一部が、ヘッド基部3の先端の覆い部3Aにより覆われており、前記覆い部3Aにより前記開口部18は塞がれている。尚、本実施例では、
図16等に示すように、前記帯状部分18Aの前後方向全部及び前記帯状部分18Aの近辺の前記線状材13の設けられている部分の一部も前記覆い部3Aにより覆われている。したがって、前記袋状シート4に設けられている前記開口部18が開いたり、ずれたりしないように前記覆い部3Aにより確実に覆われて固定されている。
【0039】
前記融着部17で分離することによって、前記融着部17を継ぎ目とする袋状シート4が形成される(
図9参照)。前記融着部17の分離方法は、パンチ装置を使用して自動的に分離させてもよいし、手作業で分離させてもよい。
【0040】
前記袋状シート4を裏返し、前記線状材13を備えた粗面6を外側表面に出す。
【0041】
本実施例においては、以下のような装置を用いて裏返し作業を行う(
図10参照)。
【0042】
当該装置は、裏返される前記袋状シート4が中を潜り抜ける筒状部31と、前記袋状シート4を下から支持する柱状支持部32と、前記袋状シート4を下へ押し出す押出手段を備える。
【0043】
前記押出手段としては、エアブローによって下へ押し出すブロー装置等が考えられるが、本実施例では棒状の押出棒33を使用するものとする。
【0044】
最初に前記筒状部31の一端(上端)の外側に、前記粗面6が内側になっている前記袋状シート4の開口部18を被せてセットする。ここで、前記筒状部31の一端は、前記袋状シート4の開口部18を緩やかに内側から保持し、適切な力が掛った時に前記袋状シート4の開口部18が滑らかに外れる程度にフィットする必要がある。
【0045】
次に、前記袋状シート4の先端4Aの内側に当たるまで、前記柱状支持部32を上昇させる(
図10(A)参照)。
【0046】
即ち、前記筒状部31の他端(下端)から前記柱状支持部32を挿入し、該柱状支持部32の先端を前記筒状部31の一端(上端)から外部に突出させて前記袋状シート4の先端4Aの内側に当てる。尚、本実施例では、前記柱状支持部32の先端32Aは前記袋状シート4の幅方向に長い略長方形形状をなし、角は面取りを施されている。
【0047】
それから、前記押出手段としての前記押出棒33を用いて、前記袋状シート4の先端に押し下げる力を掛けながら、前記柱状支持部32を下降させ、前記袋状シート4の先端を前記袋状シート4の内側へ折り込んでいく。
【0048】
さらに前記袋状シート4の先端4Aに押し下げる力を掛けながら、前記柱状支持部32を下降させることによって、前記袋状シート4を前記筒状部31の中に押し込み、前記袋状シート4の裏表を反転させる(
図10(B)〜
図10(E)参照)。
【0049】
最終的に、裏返された前記袋状シート4が前記筒状部31の下端から排出され、前記袋状シート4の裏返し作業が完了する(
図10(F)参照)。
【0050】
前記袋状シート4を袋状にしてから裏返すのは、融着部17のバリ等が外側表面に出ないように内側に入れ込むためであり、前記融着部17は前記袋状シート4の内側に収容される。また、前記融着部17は前記袋状シート4の前記開口部18を除いた全周に連続して形成される。
【0051】
次に、前記ヘッド部1全体について、形成方法を説明する。
【0052】
第1の方法として、前記ヘッド部1を、予めヘッドの形状に形成しておいた前記芯部8に前記粗面6を外側にした前記シート4を被せることによって形成してもよい。或いは、前記粗面6を内側にした前記シート4を反転しながら前記芯部8に被せることによって形成してもよい。
【0053】
前記第1の方法によって前記ヘッド部1を形成する場合は、前記袋状シート4に伸縮性を持たせるために、ゴム等を素材に含めてもよい。
【0054】
第2の方法として、前記ヘッド部1を、前記袋状シート4内に前記芯部8を射出成型することによって形成してもよい。
【0055】
図11〜
図13に基いて、前記ヘッド部1の第2の形成方法を説明する。
【0056】
前記袋状シート4を、前記芯部8及び前記ヘッド基部3の核となる芯部基材19に被せる(
図13参照)。前記芯部基材19は前記竿状把持部2と同一の合成樹脂製であり、前記芯部基材19の先端側の装着部24に前記袋状シート4を被せる。
【0057】
本実施例においては、前記芯部基材19の装着部24は、先端側に二股状に突出し、前記袋状シート4の先端4Aの内側に当接する突出部20と、溶融樹脂Yを前記装着部24の先端側に流し込むための通路となる流通孔21と、を備える。
【0058】
また前記芯部基材19は、本実施例においては、前記ヘッド部基部3と前記竿状把持部2の一部と一体に成形されている(
図11,
図12参照)。
【0059】
前記突出部20は、前記袋状シート4が折れ曲がった状態で射出成型用金型41,42にセットされることを防ぎ、ひいては、溶融樹脂Yを流し込まれたときに前記袋状シート4が前記金型41,42いっぱいに広がれずに溶融樹脂Yが前記袋状シート4を突き破って漏れ出ることを防ぐ役割を有する。
【0060】
前記流通孔21は、前記芯部基材19の根元側で表から裏に貫通する貫通孔22と、前記貫通孔22から前記芯部基材19の先端側に連通する連通孔23と、からなる。
【0061】
前記芯部基材19について補足すると、
図16に示すように、前記芯部基材19には、先端側が上下において薄く且つ左右において幅狭になるように段部25を周設し、前記段部25は、その左右位置25A,25Aが左右の中央位置25Bよりも先端側に位置するように平面視で湾曲状に形成されている。そして、前記段部25の先端側に前記装着部24の装着基端部24Aが設けられ、前記装着基端部24Aは略一定の厚さで略一定の幅の板状をなす。また、前記装着基端部24Aの先端に段部26を有し、該段部26から先端側に向かって前記突出部20が形成され、前記段部26により前記突出部20は前記装着基端部24Aよりも薄く且つ幅狭に形成されている。
【0062】
前記突出部20の先端には、二股状をなす左右の先端部20A,20Aが設けられ、これら先端部20A,20Aの間には隙間27が設けられている。また、前記連通孔23の先端は前記隙間27の基端側に位置する底部27Aに開口している。
【0063】
さらに、突出部20の左右の外縁には、先端側を幅狭にする案内縁部20F,20Fが形成され、これら左右の案内縁部20F,20Fにより、左右の先端部20A,20Aの外縁間が突出部20の基端より幅狭になるように形成され、これにより、左右の先端部20A,20Aを前記袋状シート4の開口部18に挿入し易くなっている。
【0064】
また、装着基端部24Aの外周長さは前記開口部18の内周長さと略同一である。従って、開口部18に先端部20A,20Aを挿入すると、左右の案内縁部20F,20Fにより装着部24がスムーズに袋状シート4内に挿入され、開口部18の縁が段部25の左右に当接して位置決めされ、この位置決めされた位置で、
図16に示すように、装着基端部24Aに開口部18が外装される。
【0065】
このようにして前記装着部24に前記袋状シート4を装着した後、
図11,
図12に示す前記金型41,42により、前記芯部8及び前記ヘッド基部3の成型を行う。前記金型41,42によるこの成型は、前記袋状シート4と前記芯部基材19を金型にセットし、前記芯部8及び前記ヘッド基部3を一体成型するものである。
【0066】
前記金型41,42の分割面43に半割状に形成される成型空間たるキャビティ44は、前記芯部8ひいては前記ヘッド部1を成型する部分44Aと、前記ヘッド基部3を成型する部分44Bと、前記竿状把持部2の一部を保持する部分44Cと、からなる。また、前記部分44Bの側部には溶融樹脂Yの供給口部44Dが形成されている。尚、型閉め状態で、前記供給口部44Dは前記連通孔22の位置より僅かに先端側に配置されている。
【0067】
この場合、
図16に示すように、金型41,42を型閉めすると、部分44Bには、装着基端部24Aと部分44Bとの間に、前記覆い部3Aを形成する覆い部成形キャビティ45が形成される。
【0068】
前記部分44Aにおいては、前記供給口部44Dから前記流通孔21を経由して前記袋状シート4に流れ込む溶融樹脂Yが、前記袋状シート4を膨らませて前記芯部8ひいては前記ヘッド部1を成型する。
【0069】
さらに、詳細に説明すると、
図17及び
図18に示すように、供給口部44Dか射出成型などによりキャビティ44内に溶融樹脂Yを供給すると、この溶融樹脂Yは、覆い部成形キャビティ45を有する部分44Bを回って順に貫通孔22、連通孔23へと流れ、連通孔23の先端から袋状シール材4内に充填され、袋状シール材4がキャビティ44の部分44Aの形状に形成される。そして、溶融樹脂Yが硬化することにより、装着部24と部分44A内の樹脂とが一体となった芯部8が成形される。
【0070】
ここで、溶融樹脂Yが僅かに前記袋状シート4の繊維に侵入して硬化することにより、前記芯部8は前記袋状シート4に密着する。
【0071】
前記部分44Bにおいては、前記供給口部44Dから流れ込む溶融樹脂Yが、前記袋状シート4の前記開口部18の端部を取り込んで、前記ヘッド基部3を成型する。
【0072】
ここで、前記開口部18の端部を取り込むことにより、前記開口部18の端部から水分が浸み込むのを防ぐことができる。
【0073】
前記部分44Cは前記芯部基材19と当接し、溶融樹脂Yは流れ込まない。
【0074】
前記第2の方法によって前記ヘッド部を形成する場合は、前記シート4の前記芯部8に対する被せやすさを考慮する必要がない。そのため、前記シート4を先端側に開口部18よりも幅広の部分を有する袋状とすることができる、或いは、何らかの効果を目的として突起部を形成することが簡単にできる等、前記ヘッド部1の形状の自由度を上げることができる。
【0075】
尚、袋状シート4の左右最大幅寸法は15〜30mm、本実施例では略25mm、開口部18の開口部左右幅寸法は、9〜19mm、本実施例では略14mm、但し、袋状シート4の左右最大幅寸法は左右は開口部18の左右幅寸法より5mm以上大きい。尚、寸法は、上下のシート材5,5を重ね合わせた場合である。そして、前記左右最大幅寸法と開口部左右幅寸法の差が大きすぎると、第1の方法で芯部8に袋状シート4を被せ難くなるとともに、第2の方法で袋状シート4の裏返し作業がやり難くなり、また、開口部左右幅寸法が大きくなると、ヘッド基部3が大きくなるため、上記の寸法範囲が好ましい。
【0076】
また、前記第2の方法では前記袋状シート4の内側に前記芯部8を密着させることができる。前記袋状シート4の内側に前記芯部8が密着することにより前記袋状シート4の内側を防水することができ、ひいては前記袋状シート4の内側での雑菌の繁殖を抑えることができ、口腔内清掃具を衛生的なものとすることができる。
【0077】
また、前記袋状シート4の内側に前記芯部8が密着することにより、前記袋状シート4の内側を防水することができる。したがって、従来型の舌苔清掃具のシート104,105は防水のために、シートの裏面をウレタン樹脂でコーティングしていたが、本発明の前記袋状シート4には予め裏面(粗面6の反対の面)をコーティングする必要がない。その結果、前記袋状シート4を裏返すことの容易な柔らかさで作成することができる。
【0078】
さらに、シート材5に編み込むなどにより立設状態で植設した線状材13は、力を加えて引張ると、伸びるようにして抜けてくる虞があり、前記ウレタン樹脂のコーティングを施すことにより、これを防止することができたが、本実施例では、溶融樹脂Yが袋状シート4内において硬化することにより、溶融樹脂Yが硬化した芯部8に、シート材5の裏面において線状材13が密着固定され、前記抜けを防止することができる。したがって、従来のコーティングの工程を省略することができる。
【0079】
また、従来技術の舌苔清掃具のヘッド部101と比較して、本発明の口腔内清掃具のヘッド部1は、全面が柔らかいループ状の線状材13に覆われ、リング部がない分だけ小型化が可能である。柔らかい線状材に全面を覆われていることによって、口の小さな子供や女性でも使い勝手がよく、使用時にえずき難く、なおかつ、歯に硬い部分が当たって使用者に不快感を与えることを防ぐことができる。
【0080】
さらに、本発明の口腔内清掃具の、ヘッド部が薄くて小さいという特徴は、大きく口を開くことができない人でも使用できることにつながる。また、全面が柔らかい線状材に覆われているという特徴は、他人に対して使用した場合でも、歯に硬い部分が当たって舌を清掃される人に不快感を与えることを防ぐ。したがって、本発明の口腔内清掃具は、介護者による要介護者に対する、唾液の誘発効果を目的とした口内マッサージ等の口腔ケアにも適合する。
【0081】
また、ヘッド部1の左右最大幅寸法よりヘッド基部3の左右幅寸法の方が小さいので、口に入れた際の間隔を損なうことがない。さらに、ヘッド部1の先端部1Aの側面が平面湾曲状に形成されているから、その先端部1Aの側面を舌等に沿って移動することにより、従来の舌苔清掃具を上回る優れた清掃効果が得られる。例えば、舌の表面に対してヘッド部1を立てた状態で先端部1Aの側面による部分的な清掃が可能となる。さらに、従来使えなかったヘッド部1の左右の側面を使用して清掃することもできる。
【0082】
また、円筒状のロール31に、放射方向に突出する引っ掛け手段たる複数の細い針32を放射状に突設し、それら針32に個別に引っ掛かって線状材13に張力を加え、塑性変形するように伸ばし、この後、引張力を解除するという塑性加工することにより、向き、形状が不揃いな凹凸の線状材13を簡便に形成することができる。さらに、袋状シート4を裏返る反転装置が、筒状部31と、支持手段たる柱状支持部32と、押出手段とを備えるから、左右最大幅寸法よりも開口部左右寸法の小さな袋状シート4を簡便に裏返すことができ、特に、柱状支持部32の先端32Aが、袋状シート4の幅方向に長い略長方形形状をなしているから、袋状のものを安定して支持することができる。また、開口部18の帯状部分18Aには、その全周に前記線状材13が設けられていないから、覆い部3Aの樹脂との密着性に優れる。また、芯部基部19の先端には、袋状シート4内に挿入する装着部24を設けたから、装着部24により袋状シート4を保形して安定した射出成型を行うことができる。さらに、溶融樹脂Yが通る流通孔21には、上下方向の貫通孔22とこれと交差して連通する連通孔23とを備えるから、覆い部成形空間45を有するキャビティ44内に溶融樹脂Yを円滑に流し込むことができる。また、成形前に袋状シート4を保形する装着基端部24Aにより、硬化した溶融樹脂Yと一体化した芯部8を形成できる。
【0083】
尚、本発明は、本実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、実施例では、融着した2枚のシート材を、その融着部の範囲内に置いて切断などにより分離して袋状シートを形成したが、融着部の外側において2枚のシート材を分離してもよい。また、用いる樹脂は実施例のものに限らず、各種の合成樹脂を用いることができ、射出成形を用いる場合は、熱硬化性の樹脂を用いる。