(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-73983(P2015-73983A)
(43)【公開日】2015年4月20日
(54)【発明の名称】船舶の機関室ビルジ処理システム
(51)【国際特許分類】
C02F 1/24 20060101AFI20150324BHJP
B01D 17/025 20060101ALI20150324BHJP
C02F 1/40 20060101ALI20150324BHJP
C02F 1/38 20060101ALI20150324BHJP
B01D 17/032 20060101ALI20150324BHJP
B63J 4/00 20060101ALI20150324BHJP
【FI】
C02F1/24 D
B01D17/025 502D
C02F1/24 A
C02F1/40 B
C02F1/38
B01D17/032 502Z
B63J4/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】書面
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-220582(P2013-220582)
(22)【出願日】2013年10月4日
(71)【出願人】
【識別番号】511126800
【氏名又は名称】喜多 宏司
(71)【出願人】
【識別番号】309027687
【氏名又は名称】株式会社KITA ENGINEERING
(72)【発明者】
【氏名】喜多 宏司
【テーマコード(参考)】
4D037
4D051
【Fターム(参考)】
4D037AA12
4D037AB02
4D037AB06
4D037BA01
4D037BA28
4D037BB02
4D037BB06
4D037CA06
4D051AA01
4D051AA06
4D051AB03
4D051BA03
4D051BA10
4D051DD17
4D051DD21
(57)【要約】
【課題】 従来のビルジ処理システムでは、ビルジウェルに一時溜めた上で、ビルジポンプでそのビルジを油水分離装置に供給されているが、ビルジウェルにはスラッジ、油分及びゴミなどが集積されて該油水分離装置が目詰まりを起こして処理が出来ない状態が発生している。
【解決手段】 油水分離システムであって、油水分離器に送り込むビルジ前処理装置として、ビルジ水を連続して流入させて浮遊するスラッジおよびゴミを遠心力で分離除去するサイクロン式のスラッジコレクターと、該スラッジコレクターで処理したビルジ水を流入させて浮上油および沈殿物を取除く前処理タンクとが設けた。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビルジ(油、スラッジ、ゴミおよび水の混合液)から油を分離除去する油水分離器を備えた油水分離システムであって、該油水分離器に送り込むビルジ前処理装置として、ビルジ水を連続して流入させて浮遊するスラッジおよびゴミを遠心力で分離除去するサイクロン式のスラッジコレクターと、該スラッジコレクターで処理したビルジ水を流入させて浮上油および沈殿物を取除く前処理タンクとで構成されていることを特徴とするビルジ前処理装置。
【請求項2】
油水分離システムで、前記前処理タンクは、A、BおよびC槽に分かれ、該A槽にはヒータを備え、該AとB槽の境壁上部と該BとC槽との境壁下部に開口を設け、該AとB槽の天井部に水平で上向きに開いたスリット状の油排出口を設けた逆凹形状の浮上油溜めと、該C槽上部に液面に平行で該油排出口の開口面と同一高さで上向き開いた漏斗を備えことを特徴とする請求項1記載のビルジ前処理装置。
【請求項3】
油水分離システムで、前記スラッジコレクターへのビルジ水を送り込みが連続して開始されて、浮遊するスラッジおよびゴミを遠心力で分離除去処理されたビルジ水は、該A槽の底部近くに送り込まれ、該ヒータで加熱され上昇流が発生し、油の粘度が低下し分離が促進され、スラッジや重いゴミは流下し該A槽底部に沈殿し、油と軽いゴミはビルジ水と共に浮上し、該AとB槽の境壁上部の開口部を通過し、軽い油とゴミは該浮上油溜めに溜まりビルジ水より軽い該浮上油は該油排出口から分離除去され、重いビルジ水は該B槽で降下し、該BとC槽の境壁下部の開口を通過し、該C槽では、該漏斗からは、スラッジや油分が分離されたビルジ水は受けタンクに受けられ低液面フロートスイッチが作動し前処理ポンプが起動し、該油水分離器に送り出され、高液面フロートスイッチが作動すると自動停止するように構成されていることを特徴とする請求項1記載のビルジ前処理装置。
【請求項4】
油水分離システムで、前記前処理タンクの該C槽の該漏斗の開口面を下方に下げると排出される浮上油の比重が変化し、該漏斗の開口面の高さを手動調整することで排出する油分の比重調整が出来ることを特徴とする請求項1記載のビルジ前処理装置。
【請求項5】
油水分離システムで、空気導入管と排気ファンを設けた排気管および低液面下内部にビルジ加熱器を設けた前記受けタンクに、該C槽内部に設けた該漏斗から排出されたビルジ水が受けられ、低液面フロートスイッチが作動し、該ビルジ加熱器および該排気ファンが起動し、高液面フロートスイッチが作動すると該ビルジ加熱器および該排気ファンが自動停止するように構成されていることを特徴とする請求項1記載のビルジ前処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、船舶機関室の発生するビルジ(油、スラッジ、ゴミおよび水の混合液)から油を分離除去する油水分離器を備えた油水分離システムであって、該油水分離器に送り込むビルジ前処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律ではビルジは油水分離装置で油分濃度15ppm以下に処理して船外に排出することが義務づけられ、油、水分、スラッジ、ゴミおよび異物の混合液をビルジと呼び、ビルジはビルジタンクまたはビルジウエルに溜め、浮揚した油分を避けて下積み液を回収して油水分離装置を通して船外に排出しているのが一般的である。
【0003】
ビルジの発生は次のように、船尾管、海水ポンプ、清水ポンプのシールからの漏れ、ディーゼル機関のエアクーラ、外板から発生するスェツト、燃料油関係ポンプシールからの漏れ、空気圧縮機の空気ドレン、ディーセル機関の動弁及び排気弁等の注油と、スラッジが含まれているビルジはストレーナの開放時、洗い場ビルジ、燃料油清浄機、潤滑油清浄機からの排出、煙突ミスト受け等と多岐にわたって発生している。
【0004】
機関室内のビルジは、一旦ビルジウエルに集められ、そのビルジは油混じりの水であるが、その他、スラッジやスス、などが混入したビルジは、フィルターやコアレッサー等のエレメントを内蔵した油水分離器に通して油分を分離除去する処理を行い、油分濃度を規定値以下に抑えて船外に排出している。
【0005】
しかし、ビルジウエルのビルジを汲み上げてそのまま油水分離器に送ったのでは、多量のゴミなどの異物が混入している場合、油水分離器が比較的早期に詰まってしまうことになる。そのため、従来は、ビルジウエルから汲み上げたビルジ水を油水分離機の手前でフィルターやストレーナに通し、ゴミなどの異物を除去するような前処理を行っている(例えば、特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許公開2007−160264
【特許文献2】特許公開2011−092817
【特許文献3】特許公開平08 −156874
【特許文献4】特許公開平06 −127466
【0007】
【非特許文献1】機関室ビルジの処理対策 インターネット検索による 環境・エネルギー研究領域
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ビルジ水処理用の油水分離システムにおいて、油水分離器の手前でゴミやスラッジを除去するのに従来のようにフィルターやストレーナを用いたのでは、頻繁にフィルターやストレーナを清掃したり取り替えたりしなければならず、メンテナンスが煩雑で、省力化が難しく、消耗品のコストがかかる。
【0009】
本発明は、ビルジ水から油を分離除去する油水分離器を備えた油水分離システムであって、該油水分離器の手前でスラッジやゴミを除去するための前処理を、低コストで、且つ、省力化が可能なものとすることを目的とする。
【0010】
上記目的を達成させるため、ビルジから油を分離除去する油水分離器を備えた油水分離システムであって、該油水分離器に送り込むビルジ前処理装置として、ビルジ水を連続して流入させて浮遊するスラッジおよびゴミを遠心力で分離除去するサイクロン式のスラッジコレクターと、該スラッジコレクターで処理したビルジ水を流入させて浮上油および沈殿物を取除く前処理タンクとが設けたことを特徴とする。
【0011】
この油水分離システムでは、該前処理タンクは、A、BおよびC槽に分かれ、該A槽にはヒータを備え、該AとB槽の境壁上部と該BとC槽との境壁下部に開口を設け、該AとB槽の天井部に水平で上向きに開いたスリット状の油排出口を設けた逆凹形状の浮上油溜めと、該C槽上部に液面に平行で該油排出口の開口面と同一高さで上向き開いた漏斗を備えている。
【0012】
該スラッジコレクターへのビルジ水を送り込みが連続して開始されて、浮遊するスラッジおよびゴミを遠心力で分離除去処理されたビルジ水は、該A槽の底部近くに送り込まれ該ヒータで加熱され上昇流が発生し、油の粘度が低下し分離が促進され、スラッジや重いゴミは流下し該A槽底部に沈殿し、油や軽いゴミはビルジ水と共に浮上し、該AとB槽の境壁上部の開口部を通過し、軽い油や軽いゴミは該浮上油溜めに溜まりビルジ水より軽い該浮上油やゴミは該油排出口から分離除去される。
【0013】
ビルジ水は該B槽で降下し、該BとC槽の境壁下部の開口を通過し、該C槽では、該漏斗からは、スラッジ、ゴミや油分が分離されたビルジ水は受けタンクで受けられ低液面フロートスイッチが作動すると前処理ポンプが起動し、該油水分離器に送り出され、高液面フロートスイッチが作動すると自動停止するように構成されている。
【0014】
このビルジ前処理装置ではビルジタンクからビルジポンプでビルジ処理を行う場合連続的に処理が可能となり、自動化が容易で、省力化ができ、また、課題である油水分離器の目詰まりなどが解消でき、メンテナンスも容易となり、従来のビルジ前処理装置のように略静止状態を保つためには船舶が停泊時でなければならずビルジ処理する時間が制約されていたが、この発明は、液面はほとんどなく比重差を利用して油を排出しているので停泊時でなくても使用できる。
【0015】
請求項4記載の発明では、前処理タンクで、該油排出口面から該漏斗の開口面の高さを下げていくと排出される油分の比重が変わり、該漏斗の開口面の高さを手動調整することで排出する油分の比重調整が可能である。
【0016】
請求項5記載の発明では、空気導入管と排気ファンを設けた排気管および内部低液面下に水加熱器を設けた受けタンクに、該C槽内部に設けた該漏斗から排出されたビルジ水を該受けタンクに供給し、低液面フロートスイッチが作動し該水加熱器および該排気ファンで起動し、高液面フロートスイッチが作動すると自動停止することで該水加熱器により水分を加熱蒸発させ該排気ファンでもって該排気管から大気放出することで該油水分離器に送り出される量が削減することが可能で、ビルジ量の発生が少ない場合は該油水分離器に送ることなく処理ができる。
【0017】
このように本発明のビルジ前処理装置によれば、油水分離器の手前でスラッジやゴミなどの異物を除去するための処理を、低コストで、且つ省力化が可能なものとすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】従来の実施形態に係るビルジ処理系統の概略図である
【
図2】本発明の実施形態に係る前処理タンクの概略図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る請求項4を採用した場合について自動化したビルジ処理システムの概略系統図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る請求項5を採用した場合についてビルジ処理システムの概略系統図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示す実施形態は、機関室で発生したビルジをビルジ処理システムにおいて、ビルジから油、軽いゴミ、スラッジおよび重いゴミを分離した状態で油水分離器に供給するビルジ前処理装置を提供することにある。
【0020】
この実施形態のビルジ処理システムは、船の機関室のエンジン、ボイラや機器から漏れた油、水やスラッジ、ゴミおよび外板から発生したスエットとの混合水をビルジ(BW)としてビルジウエル1に一旦貯留し、該ビルジウエル1のビルジ(BW)をビルジポンプ2で汲み上げて、送水用の管3を通してフィルターやコワレッサー等のエレメントを内蔵した油水分離器4で油水分離処理して、分離した油を排油用の配管5を通して廃油タンク6に落とし、ドレンをドレン用の配管7を通してビルジウエル1に落として、油分濃度が規定値以下(法律では15ppm以下に規制されている)になった水は排水用配管8を通して船外に排出するように構成されている。
【0021】
そして、このビルジ処理システムでは、油水分離器4の手前で浮上油、スラッジ、ゴミを除去するためのビルジ前処理装置10は、ビルジウエル1からビルジポンプ2で汲み上げたビルジ(BW)を連続して流入させて旋回運動をおこさせ、残存するスラッジやゴミを遠心力で分離除去するサイクロン式のスラッジコレクター11と、スラッジコレクター11で処理されたビルジ水(BW)を、浮上油および沈殿物に分離処理する前処理タンク12とが設けられている。
【0022】
ビルジ前処理装置10には、ビルジポンプ2の下流側で送水用の配管3から分岐した送水用の管13をスラッジコレクター11の入口13Aに接続される。
【0023】
スラッジコレクター11では、連続して流入したビルジ(BW)により旋回運動をおこさせ、残存するスラッジやゴミを遠心力で分離除去し、排出口15Aから分離された重いゴミやスラッジは、排出されストレーナ14で取り除き、液状物だけをスラッジ排出用の管15によりビルジウエル1に接続され、また一方、重いゴミやスラッジを処理したビルジ(BW)は出口16Aから前処理タンク12入口16Bに送水用の管16が接続される。
【0024】
図2に示すように前処理タンク12は、A槽21、B槽22、C槽23に分かれ、該A槽には、ディーゼル機関のシリンダージャケットの冷却水管(高温冷却水管)19から分岐した温水送水用の管18からは温水ヒータ20に接続し、ビルジ(BW)を加熱し、温水戻りの管17は冷却水管19に接続され、高温加熱管19の管18と管17の間に弁9を設け、該送水用の管16をA槽底部近くまで配設し、A槽21とB槽22の天井部に逆凹の形状の浮上油溜め26が設けられている。
【0025】
前処理タンク12は、A槽21とB槽22との境に壁27上部とB槽22とC槽23との境に壁28下部に開口を設け、浮上油溜め26の天井部に水平で上向きに開いたスリット状の浮上油の排出口29を設け、排出口29から出た浮上油を受ける受液部30から処理タンク12外部へ浮上油排出用の管31を廃油タンク6の間に設け、C槽23の上部には液面に平行で上向き開いた漏斗32を浮上油の排出口29と同じ高さに備え、漏斗32からビルジ(BW)の受けタンク33の間に管34が設けられ、受けタンク33には高液面フロートスイッチ35と低液面フロートスイッチ36とが設けられ、受けタンク33から送水管38に前処理ポンプ37が設けられ、油水分離器4の送水用の管3に接続されている。
【0026】
そして、送水用の管3の、ビルジポンプ2上流側に弁3Aと送水管13との分岐点より下流に弁3Bおよび弁3Cがそれぞれ設けられている。
【0027】
また、送水用の管3のビルジポンプ2と弁3Aとの間に枝管25に弁25Aを設け、前処理タンク10のA槽21の底部まで導設する。
【0028】
管3の弁3Aは開き、弁25Aおよび弁3Bを閉鎖し、ビルジポンプ2を起動するとビルジウエル1から管3を経由して管13にてスラッジコレクター11に至り、スラッジを取除かれたビルジ(BW)はビルジ管16に流れ、A槽21下方から緩やかに放出され、該ビルジ(BW)は温水ヒータ20で加熱され、重いスラッジ分はビルジ(BW)が上昇過程で分離し、下方に下降し底に溜まり、軽いゴミ、油分やビルジ(BW)がA槽21とB槽22の壁27上部を通過する過程で油分や軽いゴミはビルジ(BW)から分離し浮上し、浮上油溜め部26に溜まり、重い水はB槽22で分離されB槽22とC23の壁28の下部開口からC槽23に至り、軽いゴミ、油分や重いスラッジやゴミを分離除去されたビルジ(BW)はC槽23に設けた漏斗32から排出されるが、浮上油の排出口29面を基準として漏斗32の開口面と同じ高さとするとビルジ(BW)の比重より軽い油や軽いゴミは水圧により該浮上油の排出口29から排出され、浮上油の排出口29面から該漏斗32の開口面の高さを下げていくと排出される油分の比重が変わり、該漏斗32の開口面の高さにより排出する油分の比重調整が可能である。
【0029】
漏斗32からビルジ(BW)の受けタンク33の間に管34と弁34Aが設けられ、受けタンク33の低液面フロートスイッチ36が作動すると前処理ポンプ37が作動し、管38を経由して油水分離器4の送水用の管3を経由して油水分離器4に供給され、高液面フロートスイッチ35が作動すると前処理ポンプ37が自動で停止する。
【0030】
長時間使用しているとスラッジコレクター11では処理できなかったスラッジが前処理タンク10のA槽21の底部に沈殿堆積されたものは、再度手動操作で弁3Aを閉鎖し、弁25Aを開き、弁3Bを閉鎖し、ビルジポンプ2を駆動するとA槽底部からビルジ(BW)と沈殿したスラッジが混合されて管25を経由してビルジポンプ2によって汲み取られスラッジコレクター11に供給され、スラッジやゴミを遠心力で分離除去し、排出口15Aから分離された重いゴミやスラッジは、排出されストレーナ14で取り除き、液状物だけをスラッジ排出管15によりビルジウエル1に接続され、また一方、重いゴミやスラッジを取除かれたビルジ(BW)は出口16Aから前処理タンク12入口16Bに送水用の管16により接続され、再度該ビルジ管16に還流して連続的にスラッジ分を分離処理できる。
【0031】
また、ビルジポンプ2が作動中に浮上油溜め26に溜まった浮上油は手動で弁34Aを絞るとC槽23の液面が上昇し、水圧により浮上油は排出口29から溢れ出る。
【0032】
図3に示すように、この方法でC槽の底部に微圧計43を取り付け電動作動弁44と微圧計43と連動してC槽の液面高さをコントローラ45で液面高さを入力すると浮上油の比重調整が可能となる。
【0033】
本発明の実施形態に係る請求項5を採用した場合についてビルジ処理システムの概略系統を
図4で説明すると、受けタンク33には大気からの空気吸入管44と排気ファン46を装備した排気管48と、高液面フロートスイッチ35と低液面フロートスイッチ36とを設け、低液面フロートスイッチ35の液面より下方に電気加熱器47を設け、低液面フロートスイッチ36と高液面フローとスイッチ35が作動すると電気加熱器47の電源OFFとし、どちらも作動していない場合は電気加熱器47の電源ONとしてビルジ(BW)を100℃以上に加熱蒸発し、その間排気ファン46は運転し、蒸気を大気に放出する。また、高液面フロートスイッチ35が作動すると前処理ポンプ37が作動して油水分離器4にビルジ(BW)を供給する。
【符号の説明】
【0034】
1 ビルジウエル
2 ビルジポンプ
3.5.7.8 13.15.16.17.18.25.31.34.38 管
4 油水分離器
6 廃油タンク
10 ビルジ前処理装置
11 スラッジコレクター
12 前処理タンク
14 ストレーナ
19 高温冷却水管
20 温水ヒータ
21 A槽
22 B槽
23 C槽
26 浮上油溜め
27.28 壁
29 排出口
30 受液部
32 漏斗
33 受けタンク
35 高液面フロートスイッチ
36 低液面フロートスイッチ
37 前処理ポンプ
39、40、41 空気抜き管
43 微圧計
44 電動弁
45 コントローラ
46 排気ファン
47 電気加熱器
48 排気管