(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-76669(P2015-76669A)
(43)【公開日】2015年4月20日
(54)【発明の名称】測定システム、測定器及び測定方法
(51)【国際特許分類】
H04L 12/70 20130101AFI20150324BHJP
【FI】
H04L12/70 100Z
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-210187(P2013-210187)
(22)【出願日】2013年10月7日
(11)【特許番号】特許第5551299号(P5551299)
(45)【特許公報発行日】2014年7月16日
(71)【出願人】
【識別番号】307022424
【氏名又は名称】ソフトバンクテレコム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】柴田 俊行
【テーマコード(参考)】
5K030
【Fターム(参考)】
5K030GA11
5K030MA04
5K030MB04
5K030MC03
(57)【要約】
【課題】パケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えない間はパケットを連続的に送信し、超えた場合にパケットの送信を停止する測定器を用いて通信回線の品質を測定しようとした場合に、品質の測定精度が低下してしまう場合があった。
【解決手段】第1測定器と第2測定器との間の通信回線の品質を測定するための測定パケットを第2測定器に連続的に送信する第1パケット送信部と、パケットを受信する第1パケット受信部と、第1パケット受信部がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えた場合に、パケット送信部による測定パケットの送信を停止させる第1送信制御部と、第1パケット受信部がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えない時間間隔で、第1パケット受信部にパケットを連続的に供給して受信させるパケット供給部とを備える測定システムを提供する
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1測定器と第2測定器との間の通信回線の品質を測定するための測定パケットを前記第2測定器に連続的に送信する第1パケット送信部と、
パケットを受信する第1パケット受信部と、
前記第1パケット受信部がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えた場合に、前記パケット送信部による前記測定パケットの送信を停止させる第1送信制御部と、
前記第1パケット受信部がパケットを受信しない期間が前記予め定められた期間を超えない時間間隔で、前記第1パケット受信部にパケットを連続的に供給して受信させるパケット供給部と
を備える測定システム。
【請求項2】
前記第1パケット送信部、前記第1パケット受信部、及び前記第1送信制御部を有する前記第1測定器と、
前記パケット供給部を有するパケット供給器と
前記第2測定器と
を備える、請求項1に記載の測定システム。
【請求項3】
前記第2測定器は、
前記第1測定器と前記第2測定器との間の通信回線の品質を測定するための測定パケットを前記第1測定器に連続的に送信する第2パケット送信部と、
前記第1パケット送信部が送信した前記測定パケットを受信する第2パケット受信部と、
前記第2パケット受信部が前記測定パケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えた場合に、前記第2パケット送信部による前記測定パケットの送信を停止させる第2送信制御部と
を有する、請求項2に記載の測定システム。
【請求項4】
前記第1測定器と前記第2測定器との間の通信回線は光通信回線であって、
前記第2送信制御部は、前記第1測定器と前記第2測定器との間の光通信回線に瞬断が発生した場合に、前記第2パケット送信部による前記測定パケットの送信を停止させる、請求項3に記載の測定システム。
【請求項5】
前記第1パケット送信部は、光通信によって前記測定パケットを送信し、
前記パケット供給器は、前記第1パケット送信部が送信した前記測定パケットを分波して、前記第1パケット受信部に供給する光カプラである、請求項2から4のいずれか一項に記載の測定システム。
【請求項6】
前記パケット供給器は、前記第1パケット受信部がパケットを受信しない期間が前記予め定められた期間を超えない時間間隔で、前記第1パケット受信部にパケットを連続的に送信するパケット送信器である、請求項2から4のいずれか一項に記載の測定システム。
【請求項7】
前記パケット供給部は、前記第1測定器が有する、前記第1パケット受信部がパケットを受信しない期間が前記予め定められた期間を超えない時間間隔で、前記第1パケット受信部にパケットを連続的に送信する第1パケット送信部である、請求項1に記載の測定システム。
【請求項8】
前記第1測定器はIEEE802.3aeに準拠している、請求項1から7のいずれか一項に記載の測定システム。
【請求項9】
パケット受信部がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えない間、第1測定器と第2測定器との間の通信回線の品質を測定するための測定パケットを前記第2測定器に連続的に送信し、前記パケット受信部がパケットを受信しない期間が前記予め定められた期間を超えた場合に、前記測定パケットの送信を停止するパケット送信部が、前記測定パケットを連続的に送信する段階と、
前記パケット受信部がパケットを受信しない期間が前記予め定められた期間を超えない時間間隔で、前記パケット受信部にパケットを連続的に供給して受信させるパケット供給段階と、
を備える測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測定システム及び測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一の測定器から通信回線を介して他の測定器に向けて送信されたパケット数と、他の測定器によって受信されたパケット数との差分から、通信回線の品質を測定する技術が知られていた。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2008−131262号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
パケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えない間はパケットを連続的に送信し、パケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えた場合にパケットの送信を停止する測定器を用いて通信回線の品質を測定しようとした場合に、測定精度が低下してしまう場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の態様によれば、第1測定器と第2測定器との間の通信回線の品質を測定するための測定パケットを第2測定器に連続的に送信する第1パケット送信部と、パケットを受信する第1パケット受信部と、第1パケット受信部がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えた場合に、パケット送信部による測定パケットの送信を停止させる第1送信制御部と、第1パケット受信部がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えない時間間隔で、第1パケット受信部にパケットを連続的に供給して受信させるパケット供給部とを備える測定システムが提供される。
【0005】
上記測定システムは、第1パケット送信部、第1パケット受信部、及び第1送信制御部を有する第1測定器と、パケット供給部を有するパケット供給器と第2測定器とを備えてよい。上記測定システムにおいて、第2測定器は、第1測定器と第2測定器との間の通信回線の品質を測定するための測定パケットを第1測定器に連続的に送信する第2パケット送信部と、第1パケット送信部が送信した測定パケットを受信する第2パケット受信部と、第2パケット受信部が測定パケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えた場合に、第2パケット送信部による測定パケットの送信を停止させる第2送信制御部とを有してよい。
【0006】
上記測定システムにおいて、第1パケット送信部は、光通信によって測定パケットを送信し、パケット供給器は、第1パケット送信部が送信した測定パケットを分波して、第1パケット受信部に供給する光カプラであってよい。上記測定システムにおいて、パケット供給器は、第1パケット受信部がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えない時間間隔で、第1パケット受信部にパケットを連続的に送信するパケット送信器であってよい。上記測定システムにおいて、パケット供給部は、第1測定器が有する、第1パケット受信部がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えない時間間隔で、第1パケット受信部にパケットを連続的に送信する第1パケット送信部であってよい。上記測定システムにおいて、第1測定器はIEEE802.3aeに準拠していてよい。
【0007】
本発明の第2の態様によれば、パケット受信部がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えない間、第1測定器と第2測定器との間の通信回線の品質を測定するための測定パケットを第2測定器に連続的に送信し、パケット受信部がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えた場合に、測定パケットの送信を停止するパケット送信部が、測定パケットを連続的に送信する段階と、パケット受信部がパケットを受信しない期間が予めら定められた期間を超えない時間間隔で、パケット受信部にパケットを連続的に供給して受信させるパケット供給段階とを備える測定方法が提供される。
【0008】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態に係るシステムの一例を概略的に示す。
【
図2】本実施形態に係るシステムの一例を概略的に示す。
【
図3】本実施形態に係るシステムの一例を概略的に示す。
【
図4】本実施形態に係るシステムの一例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0011】
図1は、本実施形態に係るシステム100を概略的に示す。システム100は、測定システムの一例であってよい。システム100は、通信ネットワーク10内の通信回線の品質を測定する。通信ネットワーク10は、任意の通信ネットワークであってよい。例えば、通信ネットワーク10は、光通信ネットワークである。
【0012】
システム100は、第1測定器200及び第2測定器300を備える。第1測定器200と第2測定器300とは、通信ネットワーク10における第1測定器200と第2測定器300との間の通信回線12の品質を測定する。第1測定器200と第2測定器300とは、通信ネットワーク10における第1測定器200と第2測定器300との間の通信回線14の品質を測定してもよい。
【0013】
第1測定器200は、第1パケット送信部202、第1パケット受信部204、第1送信制御部206、第1送信パケット計数部208、及び第1受信パケット計数部210を有する。第2測定器300は、第2パケット送信部302、第2パケット受信部304、第2送信制御部306、第2送信パケット計数部308、及び第2受信パケット計数部310を有する。
【0014】
第1パケット送信部202は、通信回線12の品質を測定するための測定パケットを第2パケット受信部304に連続的に送信する。測定パケットを連続的に送信するとは、測定パケットを予め定められた時間間隔で送信することであってよい。予め定められた時間間隔は、変更可能であってよい。また、測定パケットを連続的に送信するとは、時間間隔を動的に変更させながら、測定パケットを送信することであってもよい。第1パケット受信部204は、パケットを受信する。第1パケット受信部204は、第2パケット送信部302が送信したパケットを受信してよい。
【0015】
第1送信制御部206は、第1パケット受信部204がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えた場合に、第1パケット送信部202による測定パケットの送信を停止させる。予め定められた期間は、例えば数msecであり、第1測定器200に対して予め設定されていてよい。また、予め定められた期間は変更可能であってもよい。第1測定器200は、IEEE802.3aeに準拠していてよく、第1送信制御部206は、IEEE802.3aeにおける定めに従って、第1パケット受信部204がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えた場合に、第1パケット送信部202による測定パケットの送信を停止させてよい。
【0016】
第1送信パケット計数部208は、第1パケット送信部202が送信した測定パケットを計数する。第1受信パケット計数部210は、第1パケット受信部204が受信した測定パケットを計数する。
【0017】
第2パケット送信部302は、第1パケット受信部204がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えない時間間隔で、第1パケット受信部204にパケットを連続的に送信する。第2パケット送信部302は、通信回線14の品質を測定するための測定パケットを、第1パケット受信部204に連続的に送信してもよい。第2パケット受信部304は、第1パケット送信部202が連続的に送信した測定パケットを受信する。
【0018】
第2送信制御部306は、第2パケット受信部304がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えた場合に、第2パケット送信部302によるパケットの送信を停止させる。予め定められた期間は、例えば数msecであり、第2測定器300に対して予め設定されていてよい。また、予め定められた期間は変更可能であってもよい。第2測定器300は、IEEE802.3aeに準拠していてよく、第2送信制御部306は、IEEE802.3aeにおける定めに従って、第2パケット受信部304がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えた場合に、第2パケット送信部302による測定パケットの送信を停止させてよい。
【0019】
第2送信制御部306は、通信ネットワーク10が光通信ネットワークであり、通信回線12が光通信回線であって、通信回線12に瞬断が発生した場合に、第2パケット送信部302によるパケットの送信を停止させてもよい。通信回線12の瞬断は、例えば、通信回線12が光スイッチによって切り替えられる複数の通信経路を有する場合であって、光スイッチによる切り替えが行われた場合に発生する。
【0020】
第2送信パケット計数部308は、第2パケット送信部302が送信した測定パケットを計数する。第2受信パケット計数部310は、第2パケット受信部304が受信した測定パケットを計数する。
【0021】
第1送信パケット計数部208により計数された測定パケット数と、第2受信パケット計数部310により計数された測定パケット数とから、通信回線12におけるパケットロス率を算出することができる。これにより、通信回線12の品質を測定できる。
【0022】
また、第2パケット送信部302が第1パケット受信部204に測定パケットを連続的に送信した場合、第2送信パケット計数部308により計数された測定パケット数と、第1受信パケット計数部210により計数された測定パケット数とから、通信回線14におけるパケットロス率を算出することができる。これにより、通信回線14の品質を測定できる。
【0023】
ここで、仮に、第1パケット送信部202が送信した測定パケットが、通信回線12に発生した何らかの障害によって第2パケット受信部304に受信されず、第2パケット受信部304がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えた場合、第2送信制御部306によって、第2パケット送信部302によるパケットの送信が停止される。第2パケット送信部302によるパケットの送信が停止され、第1パケット受信部204がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えると、第1送信制御部206によって、第1パケット送信部202による測定パケットの送信が停止される。
【0024】
また、仮に、第2パケット送信部302が送信したパケットが、通信回線14に発生した何らかの障害によって第1パケット受信部204に受信されず、第1パケット受信部204がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えると、第1送信制御部206によって、第1パケット送信部202による測定パケットの送信が停止される。
【0025】
第1パケット送信部202による測定パケットの送信が停止されると、第1送信パケット計数部208が計数する測定パケットの数が増加しない。その結果、通信回線12に障害が発生して、第1パケット送信部202が送信する測定パケットが第2パケット受信部304に受信されない状態になっているにも関わらず、計算上のパケットロス率が高くならない。すなわち、通信回線12に発生した障害が、計算上のパケットロス率に反映されないことになり、通信回線12の品質を測定する精度が低くなる。
【0026】
そこで、本実施形態に係るシステム100は、通信回線12の品質を測定する精度の低下を防止するべく、パケット供給部110を備える。パケット供給部110は、第1パケット受信部204がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えない時間間隔で、第1パケット受信部204にパケットを連続的に供給して受信させる。
【0027】
これにより、例えば、通信回線12に障害が発生して、第1パケット送信部202が送信した測定パケットが第2パケット受信部304に受信されず、第2パケット送信部302による測定パケットの送信が停止された場合でも、第1パケット送信部202による測定パケットの送信を停止させないようにできる。また、例えば、通信回線14に障害が発生して、第2パケット送信部302が送信したパケットが第1パケット受信部204に受信されない場合であっても、第1パケット送信部202による測定パケットの送信を停止させないようにできる。
【0028】
このように、本実施形態に係るシステム100によれば、通信回線12又は通信回線14に発生した障害によって、第1パケット送信部202による測定パケットの送信が停止されてしまうことを防止できることから、通信回線12の品質を測定する精度の低下を防止できる。
【0029】
図2は、本実施形態に係るシステム100の一例を概略的に示す。
図2は、通信ネットワーク10が光通信ネットワークであり、システム100が、パケット供給部110の一例として光カプラ120を備える場合について説明する。
【0030】
光カプラ120は、第1パケット送信部202が送信した測定パケットを分波して、第1パケット受信部204に供給する。光カプラ120は、第1測定器200の近傍に設置されることが望ましい。例えば、光カプラ120は、通信回線12上において、第1測定器200に対して一番近くに接続される通信機器と第1測定器200との間に配置されてよい。
【0031】
光カプラ120によって、通信回線12に障害が発生したり、通信回線12に瞬断が発生したりした場合であっても、第1パケット送信部202が送信した測定パケットを第1パケット受信部204に受信させることにより、第1パケット受信部204がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えないようにできる。したがって、通信回線12に障害が発生したり、通信回線12に瞬断が発生したりした場合であっても、通信回線12の品質の測定の精度を低下させないようにできる。
【0032】
図3は、本実施形態に係る測定システムの一例を概略的に示す。
図3は、システム100が、パケット供給部110の一例として、パケット送信器130を備える場合について説明する。
【0033】
パケット送信器130は、第1パケット受信部204がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えない時間間隔で、第1パケット受信部204にパケットを連続的に送信する。パケット送信器130は、第1パケット受信部204の近傍に配置されることが望ましい。例えば、パケット送信器130は、一の通信ケーブルによって直接パケット送信器130と接続されていてよい。
【0034】
パケット送信器130によって、例えば、通信回線12に障害が発生した場合であっても、第1パケット受信部204がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えないようにできる。したがって、パケット送信器130によって、通信回線12の品質の測定の精度を低下させないようにできる。
【0035】
図4は、本実施形態に係るシステム100の一例を概略的に示す。
図4は、システム100が、パケット供給部110の一例として、パケット送信部220を備える場合について説明する。
【0036】
パケット送信部220は、第1測定器200が有する。パケット送信部220は、第1パケット受信部204がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えない時間間隔で、第1パケット受信部204にパケットを連続的に送信する。
【0037】
パケット送信部220により、例えば、通信回線12に障害が発生した場合であっても、第1パケット受信部204がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えないようにできる。したがって、パケット送信部220によって、通信回線12の品質の測定の精度を低下させないようにできる。なお、パケット送信部220を有する第1測定器200は、測定システムの一例であってよい。
【0038】
上述したように、本実施形態に係るシステム100は、第1パケット受信部204がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えない間、通信回線12の品質を測定するための測定パケットを第2測定器300に連続的に送信し、第1パケット受信部204がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えた場合に、測定パケットの送信を停止する第1パケット送信部202が、測定パケットを連続的に送信する段階と、第1パケット受信部204がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えない時間間隔で、第1パケット受信部204にパケットを連続的に供給して受信させるパケット供給段階とを実行する。
【0039】
以上の説明において、第1測定器200及び第2測定器300の各部は、ハードウエアにより実現されてもよく、ソフトウエアにより実現されてもよい。また、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせにより実現されてもよい。また、プログラムが実行されることにより、コンピュータが、第1測定器200又は第2測定器300として機能してもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な媒体又はネットワークに接続された記憶装置から、第1測定器200又は第2測定器300の少なくとも一部を構成するコンピュータにインストールされてよい。
【0040】
コンピュータにインストールされ、コンピュータを本実施形態に係る第1測定器200又は第2測定器300として機能させるプログラムは、CPU等に働きかけて、コンピュータを、第1測定器200又は第2測定器300の各部としてそれぞれ機能させる。これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータに読込まれることにより、ソフトウエアと第1測定器200又は第2測定器300のハードウエア資源とが協働した具体的手段として機能する。
【0041】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0042】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0043】
10 通信ネットワーク、12 通信回線、14 通信回線、100 システム、110 パケット供給部、120 光カプラ、130 パケット送信器、200 第1測定器、202 第1パケット送信部、204 第1パケット受信部、206 第1送信制御部、208 第1送信パケット計数部、210 第1受信パケット計数部、220 パケット送信部、300 第2測定器、302 第2パケット送信部、304 第2パケット受信部、306 第2送信制御部、308 第2送信パケット計数部、310 第2受信パケット計数部
【手続補正書】
【提出日】2014年3月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1測定器と第2測定器との間の通信回線の品質を測定するための測定パケットを前記第2測定器に連続的に送信する第1パケット送信部と、
パケットを受信する第1パケット受信部と、
前記第1パケット受信部がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えた場合に、前記パケット送信部による前記測定パケットの送信を停止させる第1送信制御部と
を有する前記第1測定器と、
前記第1パケット受信部がパケットを受信しない期間が前記予め定められた期間を超えない時間間隔で、前記第1パケット受信部にパケットを連続的に供給して受信させるパケット供給部と
を備える測定システム。
【請求項2】
前記第2測定器
をさらに備える、請求項1に記載の測定システム。
【請求項3】
前記第2測定器は、
前記第1測定器と前記第2測定器との間の通信回線の品質を測定するための測定パケットを前記第1測定器に連続的に送信する第2パケット送信部と、
前記第1パケット送信部が送信した前記測定パケットを受信する第2パケット受信部と、
前記第2パケット受信部が前記測定パケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えた場合に、前記第2パケット送信部による前記測定パケットの送信を停止させる第2送信制御部と
を有する、請求項2に記載の測定システム。
【請求項4】
前記第1測定器と前記第2測定器との間の通信回線は光通信回線であって、
前記第2送信制御部は、前記第1測定器と前記第2測定器との間の光通信回線に瞬断が発生した場合に、前記第2パケット送信部による前記測定パケットの送信を停止させる、請求項3に記載の測定システム。
【請求項5】
前記第1パケット送信部は、光通信によって前記測定パケットを送信し、
前記パケット供給部は、前記第1パケット送信部が送信した前記測定パケットを分波して、前記第1パケット受信部に供給する光カプラである、請求項2から4のいずれか一項に記載の測定システム。
【請求項6】
前記パケット供給部は、前記第1パケット受信部がパケットを受信しない期間が前記予め定められた期間を超えない時間間隔で、前記第1パケット受信部にパケットを連続的に送信するパケット送信器である、請求項2から4のいずれか一項に記載の測定システム。
【請求項7】
前記第1測定器はIEEE802.3aeに準拠している、請求項1から6のいずれか一項に記載の測定システム。
【請求項8】
測定器であって、
前記測定器と他の測定器との間の通信回線の品質を測定するための測定パケットを前記他の測定器に連続的に送信する第1パケット送信部と、
パケットを受信する第1パケット受信部と、
前記第1パケット受信部がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えた場合に、前記パケット送信部による前記測定パケットの送信を停止させる第1送信制御部と、
前記第1パケット受信部がパケットを受信しない期間が前記予め定められた期間を超えない時間間隔で、前記第1パケット受信部にパケットを連続的に送信する第2パケット送信部と
を備える測定器。
【請求項9】
第1測定器が備えるパケット受信部がパケットを受信しない期間が予め定められた期間を超えない間、前記第1測定器と第2測定器との間の通信回線の品質を測定するための測定パケットを前記第2測定器に連続的に送信し、前記パケット受信部がパケットを受信しない期間が前記予め定められた期間を超えた場合に、前記測定パケットの送信を停止する前記第1測定器が備えるパケット送信部が、前記測定パケットを連続的に送信する段階と、
前記パケット受信部がパケットを受信しない期間が前記予め定められた期間を超えない時間間隔で、前記パケット受信部にパケットを連続的に供給して受信させるパケット供給段階と、
を備える測定方法。