特開2015-79476(P2015-79476A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド.の特許一覧

<>
  • 特開2015079476-タッチパネル及びその製造方法 図000003
  • 特開2015079476-タッチパネル及びその製造方法 図000004
  • 特開2015079476-タッチパネル及びその製造方法 図000005
  • 特開2015079476-タッチパネル及びその製造方法 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-79476(P2015-79476A)
(43)【公開日】2015年4月23日
(54)【発明の名称】タッチパネル及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20150327BHJP
【FI】
   G06F3/041 350C
   G06F3/041 330A
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-257933(P2013-257933)
(22)【出願日】2013年12月13日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0122773
(32)【優先日】2013年10月15日
(33)【優先権主張国】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】リー、スン ミン
(72)【発明者】
【氏名】ハン、スン
(72)【発明者】
【氏名】リー、ヒュン ドン
【テーマコード(参考)】
5B068
5B087
【Fターム(参考)】
5B068AA04
5B068AA33
5B068BC08
5B068BC13
5B087AA02
5B087CC12
5B087CC13
5B087CC16
(57)【要約】
【課題】本発明は、タッチパネル及びその製造方法に関する。
【解決手段】本発明の一実施例によるタッチパネルは、基板と、上記基板の一面に用意される導電体細線と、上記基板の一面に用意される第1黒化層及び第2黒化層を含む黒化処理部と、を含み、上記第1黒化層、上記導電体細線及び上記第2黒化層は上記基板上に順に形成され、上記第1黒化層の幅は上記導電体細線の線幅より広く、上記第2黒化層の幅は上記導電体細線の線幅より狭い。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の一面に形成される導電体細線と、
前記基板の一面に形成される第1黒化層及び第2黒化層を含む黒化処理部と、を含み、
前記第1黒化層、前記導電体細線及び前記第2黒化層は前記基板上に順に積層され、前記第1黒化層の幅は前記導電体細線の線幅より広く、前記第2黒化層の幅は前記導電体細線の線幅より狭い、タッチパネル。
【請求項2】
前記導電体細線のエッチングレートは、前記第1黒化層のエッチングレートより高く、前記第2黒化層のエッチングレートより低い、請求項1に記載のタッチパネル。
【請求項3】
前記第2黒化層の幅は、前記導電体細線の線幅の1/3に該当する、請求項1または2に記載のタッチパネル。
【請求項4】
前記第1黒化層及び前記第2黒化層の色相は、補色関係にある、請求項1から3のいずれか1項に記載のタッチパネル。
【請求項5】
前記導電体細線は、Ag、Al、Cr、Ni、Mo、Cuのうちいずれか一つの金属または少なくとも二つを含む合金で形成される、請求項1から4のいずれか1項に記載のタッチパネル。
【請求項6】
前記基板の一面に接着されるカバーウィンドウをさらに含む、請求項1から5のいずれか1項に記載のタッチパネル。
【請求項7】
基板の一面上に3層の金属層を積層する段階と、
前記3層の金属層を一つのエッチング液でエッチングして電極パターンを形成する段階と、
を含み、
前記3層の金属層は、積層される層が高くなるほどエッチングレートが増加する、タッチパネルの製造方法。
【請求項8】
前記電極パターンを形成する段階は、
前記3層の金属層のうち最上層にフォトレジストをコーティングする段階と、
前記フォトレジストを露光及び現像して所定のマスクパターンを形成する段階と、
前記マスクパターンによって前記3層の金属層をエッチングして前記基板上に順に積層される第1黒化層、導電体細線及び第2黒化層を形成する段階と、を含む、請求項7に記載のタッチパネルの製造方法。
【請求項9】
前記第1黒化層の幅は前記導電体細線の線幅より広く、前記第2黒化層の幅は前記導電体細線の線幅より狭い、請求項8に記載のタッチパネルの製造方法。
【請求項10】
前記第2黒化層の幅は、前記導電体細線の線幅の1/3に該当する、請求項9に記載のタッチパネルの製造方法。
【請求項11】
前記3層の金属層のうち最上層の金属層の金属物質と最下層の金属層の金属物質の色相が補色関係にある、請求項7から10のいずれか1項に記載のタッチパネルの製造方法。
【請求項12】
所定の接着層によってカバーウィンドウを前記基板の一面と接着させる段階をさらに含む、請求項7から11のいずれか1項に記載のタッチパネルの製造方法。
【請求項13】
前記3層の金属層のうち中間層は、Ag、Al、Cr、Ni、Mo、Cuのうちいずれか一つの金属または少なくとも二つを含む合金で形成される、請求項7から12のいずれか1項に記載のタッチパネルの製造方法。
【請求項14】
基板と、
前記基板の一面に形成される導電体細線と、
前記導電体細線において前記基板との対向面に形成される第1黒化層及び前記導電体細線において前記基板との反対面に形成される第2黒化層を含む黒化処理部と、
を含み、
前記第1黒化層の幅は前記導電体細線の線幅より広く、前記第2黒化層の幅は前記導電体細線の線幅より狭い、タッチパネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネル及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
タッチスクリーン、タッチパッドなどのような接触感知装置は、ディスプレイ装置に付着されてユーザーに直感的な入力方法を提供することができる入力装置であり、最近では、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)、ナビゲーションなどのような多様な電子機器に広く適用されている。特に、スマートフォンへの需要が増加するにつれ、制限されたフォームファクタで多様な入力方法を提供することができるタッチスクリーンの採用率が増加し続けている。
【0003】
携帯用機器に適用されるタッチスクリーンは、タッチ入力を感知する方法によって大きく抵抗膜方式と静電容量方式とに分けられる。このうち、静電容量方式は、相対的に寿命が長くて多様な入力方法とジェスチャーを容易に具現できるという長所により、その適用率が高まり続けている。特に、静電容量方式は、抵抗膜方式に比べてマルチタッチインターフェースを具現することが容易であるため、スマートフォンなどの機器に幅広く適用される。
【0004】
静電容量方式のタッチスクリーンは、一定のパターンを有する複数の電極を含み、タッチ入力によって静電容量の変化が生成される複数のノードが上記複数の電極によって定義される。2次元平面に分布する複数のノードは、タッチ入力によって自己静電容量(Self−Capacitance)または結合静電容量(Mutual−Capacitance)の変化を生成し、複数のノードで生成される静電容量の変化に加重平均計算法などを適用してタッチ入力の座標を計算することができる。
【0005】
一般に、従来のタッチパネルでは、タッチを認識するセンシング電極をITO(Indium Tin Oxide、インジウムースズ酸化物)で形成した。しかし、ITOの場合、原料であるインジウム(Indium)が希土類金属で高価であるため価格競争力が落ちる上、10年以内に枯渇すると予想されるため需給が円滑ではないという問題がある。上記のような理由で不透明な導電体細線を用いて電極を形成しようとする研究が行われており、金属のような導電体細線で形成される電極にはITOや伝導性高分子に比べて電気伝導度に優れ、需給が円滑であるという長所がある。但し、導電体細線をタッチスクリーン用電極として用いる場合、金属の色相または光反射が発生してユーザーに容易に視認されるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国公開特許第10−2011−0089423号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、上述した従来技術の問題点を解決するためのもので、導電体細線の上面及び下面に導電体細線の線幅と異なる幅を有する少なくとも一つの黒化層を形成することで、視認性を改善させることができるタッチパネル及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1技術的な側面によると、基板と、上記基板の一面に用意される導電体細線と、上記基板の一面に用意される第1黒化層及び第2黒化層を含む黒化処理部と、を含み、上記第1黒化層、上記導電体細線及び上記第2黒化層は上記基板上に順に積層され、上記第1黒化層の幅は上記導電体細線の線幅より広く、上記第2黒化層の幅は上記導電体細線の線幅より狭いタッチパネルを提供する。
【0009】
上記導電体細線のエッチングレートは、上記第1黒化層のエッチングレートより高く、上記第2黒化層のエッチングレートより低くても良い。
【0010】
上記第2黒化層の幅は、上記導電体細線の線幅の1/3であっても良い。
【0011】
上記第1黒化層及び上記第2黒化層の色相は、補色関係にあっても良い。
【0012】
上記導電体細線は、Ag、Al、Cr、Ni、Mo、Cuのうちいずれか一つの金属または少なくとも二つを含む合金で形成されても良い。
【0013】
上記基板の一面に接着されるカバーウィンドウをさらに含んでも良い。
【0014】
本発明の第2技術的な側面によると、基板上に3層の金属層を積層する段階と、上記3層の金属層を一つのエッチング液でエッチングして電極パターンを形成する段階と、を含み、上記3層の金属層は積層される層が高くなるほどエッチングレートが増加しても良い。
【0015】
上記電極パターンを形成する段階は、上記3層の金属層のうち最上層にフォトレジストをコーティングする段階と、上記フォトレジストを露光及び現像して所定のマスクパターンを形成する段階と、上記マスクパターンによって上記3層の金属層をエッチングして上記基板上に順に積層される第1黒化層、導電体細線及び第2黒化層を形成する段階と、を含んでも良い。
【0016】
上記第1黒化層の幅は、上記導電体細線の線幅より広く、上記第2黒化層の幅は、上記導電体細線の線幅より狭くても良い。
【0017】
上記第2黒化層の幅は、上記導電体細線の線幅の1/3であっても良い。
【0018】
上記3層の金属層のうち最上層の金属層の金属物質及び最下層の金属層の金属物質の色相は、補色関係にあっても良い。
【0019】
所定の接着層によってカバーウィンドウを上記基板の一面と接着させる段階をさらに含んでも良い。
【0020】
上記3層の金属層のうち中間層は、Ag、Al、Cr、Ni、Mo、Cuのうちいずれか一つの金属または少なくとも二つを含む合金で形成されても良い。
【0021】
本発明の第3技術的な側面によると、基板と、上記基板の一面に用意される導電体細線と、上記導電体細線において上記基板との対向面に形成される第1黒化層及び上記導電体細線において上記基板との反対面に形成される第2黒化層を含む黒化処理部と、を含み、上記第1黒化層の幅は上記導電体細線の線幅より広く、上記第2黒化層の幅は上記導電体細線の線幅より狭いタッチパネルを提案する。
【発明の効果】
【0022】
本発明の一実施例によると、導電体細線の上面及び下面に導電体細線の線幅と異なる幅を有する少なくとも一つの黒化層を形成することで、タッチパネルの視認性を改善させることができる。
【0023】
また、タッチパネルの電極を構成する導電体細線に黒化層を形成することで、導電体細線の視認性を改善させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の一実施例によるタッチパネルを含む電子機器の外観を示した斜視図である。
図2】本発明の一実施例によるタッチパネルの正面図である。
図3】本発明の多様な実施例によるタッチパネルの断面図である。
図4】本発明の多様な実施例によるタッチパネルの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下では、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0026】
図1は本発明の一実施例によるタッチパネルを含む電子機器の外観を示した斜視図である。
【0027】
図1を参照すると、本実施例による電子機器100は、画面を出力するためのディスプレイ装置110と、入力部120と、音声を出力するためのオーディオ部130などを含み、ディスプレイ装置110と一体化されて形成されるタッチスクリーン装置を備えることができ、タッチスクリーン装置内にタッチパネルが含まれることができる。
【0028】
図1に示されているように、モバイル機器の場合、タッチスクリーン装置がディスプレイ装置に一体化されて備えられることが一般的であり、タッチスクリーン装置はディスプレイ装置が示す画面が透過できるほど高い光透過率を有さなければならない。したがって、タッチスクリーン装置は、PET(Polyethylene terephthalate)、PC(polycarbonate)、PES(polyethersulfone)、PI(polyimide)、PMMA(Polymethlymethacrylate)、COP(Cyclo−Olefin Polymers)などのフィルム、ソーダガラス(Soda glass)または強化ガラス(tempered glass)のような材質の透明な基板に電気伝導性を有する物質で電極を形成することで具現されることができる。ディスプレイ装置のベゼル領域には透明伝導性物質で形成された電極と連結される配線パターンが配置され、配線パターンはベゼル領域によって視覚的に遮蔽される。
【0029】
タッチスクリーン装置は、静電容量方式によって動作することを仮定するため、所定のパターンを有する複数の電極を含むことができる。また、タッチスクリーン装置には、複数の電極で生成される静電容量の変化を検出するための静電容量感知回路や静電容量感知回路の出力信号をデジタル値に変換するアナログデジタル変換回路、デジタル値に変換されたデータを用いてタッチ入力を判断する演算回路などが含まれることができる。
【0030】
図2は本発明の一実施例によるタッチパネルの正面図であり、図3及び図4は本発明の多様な実施例によるタッチパネルの断面図である。
【0031】
図2から図4を参照すると、本実施形態によるタッチパネル200は、基板210と、基板210上に形成される複数の電極220、230と、複数の電極220、230の視認性を減少させるために形成される黒化処理部240と、基板210に付着されるカバーウィンドウ250と、を含むことができる。このとき、基板210とカバーウィンドウ250とを接着する接着層260は、光学透明接着剤(Optical Clear Adhesive、OCA)であることができるが、これに限定されない。
【0032】
また、図2から図4に示されていないが、それぞれの複数の電極220、230は、配線及びボンディングパッドによって基板210の一端に付着される軟性回路基板と電気的に連結されることができる。軟性回路基板には、コントローラ集積回路が実装されて複数の電極220、230で生成される感知信号を検出し、タッチ入力を判断することができる。
【0033】
基板210は、複数の電極220、230が形成されるための透明な基板であることができる。上記の通り、上記基板210は、PET(Polyethylene terephthalate)、PC(polycarbonate)、PES(polyethersulfone)、PI(polyimide)、PMMA(Polymethlymethacrylate)、COP(Cyclo−Olefin Polymers)などのフィルム、ソーダガラス(Soda glass)または強化ガラス(tempered glass)のような材質で形成されることができる。
【0034】
複数の電極220、230は、X軸方向に延長される第1電極220と、Y軸方向に延長される第2電極230と、を含む。第1電極220及び第2電極230は、基板210の両面に形成されたり(図3)、基板210の一面に形成されることができる(図4)。このとき、基板210の一面に第1電極220及び第2電極230が形成される場合、第1電極220と第2電極230との交差地点に部分的に所定の絶縁層が形成されることができる。また、これとは異なって、異なる基板210に形成されて交差されることもできる。
【0035】
複数の電極220、230と電気的に連結されてタッチ入力を感知する装置は、タッチ入力によって複数の電極220、230で生成される静電容量の変化を検出し、タッチ入力を感知する。第1電極220はコントローラ集積回路においてD1〜D8と定義されるチャンネルと連結されて所定の駆動信号の印加を受けることができ、S1〜S8と定義されるチャンネルは第2電極230と連結されて第1電極220と第2電極230との間で形成される静電容量の変化を検出するのに用いられることができる。このとき、コントローラ集積回路は、静電容量の変化を感知信号として用いることでタッチ入力を判断することができる。
【0036】
複数の電極220、230をそれぞれ構成する複数の導電体細線225、235は、網状またはメッシュ状に形成される。これにより、従来のITO(Indium−Tin Oxide)電極が存在する領域においてパターニング跡が現れる現象を減少させ、タッチパネルの透過性を向上させることができる。
【0037】
図2には、複数の電極220、230の導電体細線225、235がひし形または四角形に形成されるように示されているが、これに限定されず、六角形、八角形、ダイアモンド形及び無定形(random)など、当業者が明白または容易に導出することができる範囲であればよい。
【0038】
導電体細線225、235は、Ag、Al、Cr、Ni、Mo、Cuのうちいずれか一つまたはこれらの合金で構成されることができる。但し、金属の特有の色相または光反射によって複数の電極220、230がユーザーに視認されることがある。
【0039】
本実施形態によるタッチパネルによると、導電体細線225、235に黒化処理部240を形成することで、導電体細線の不可視性を増加させ、タッチパネルの視認性を減少させることができる。
【0040】
図3及び図4を参照すると、黒化処理部240は、第1黒化層243及び第2黒化層247を含むことができる。第1黒化層243は、導電体細線225、235において基板210との対向面に形成され、第2黒化層247は、導電体細線225、235において基板210との反対面に形成される。
【0041】
第1黒化層243は、基板210と導電体細線225、235との間に配置されるが、第1黒化層243の幅は、導電体細線225、235の線幅よりさらに広く形成されることができる。第1黒化層243の幅が導電体細線225、235の線幅よりさらに広く形成されることで、図3のように、ユーザーがカバーウィンドウ250側からタッチパネルを見たときに、第2電極230を構成する導電体細線235がユーザーに視認されることを防止できる。
【0042】
また、第2黒化層247は、導電体細線225、235の上面に形成されるが、第2黒化層247の幅は、導電体細線225、235の線幅よりさらに狭く形成されることができる。本発明の一実施形態によると、第2黒化層247の幅は、導電体細線の幅の1/3に該当する。第2黒化層247の幅が導電体細線225、235の幅より狭く形成されることで、ユーザーがカバーウィンドウ250側からタッチパネルを見たときに、視認される導電体細線225、235の線幅は実際の線幅より減少するようになるため、導電体細線225、235がユーザーに視認されることを防止できる。
【0043】
具体的には、図3では第1電極220を構成する導電体細線225がユーザーに視認されることを防止でき、図4では第1電極220を構成する導電体細線225及び第2電極230を構成する導電体細線235がユーザーに視認されることを防止できる。
【0044】
図3及び図4のタッチパネルを製作するための工程は以下の通りである。基板210の一面または両面に第1黒化層243を形成するための金属層、導電体細線225、235を形成するための金属層及び第2黒化層247を形成するための金属層を順に積層した後、第2黒化層247を形成するための金属層上にフォトレジストをコーティングする。
【0045】
その後、フォトレジストの所定の領域を露光及び現像してマスクパターンを形成し、マスクパターンによって第1黒化層243を形成するための金属層、導電体細線225、235を形成するための金属層及び第2黒化層247を形成するための金属層を同時エッチングし、基板上に積層される順序に応じて線幅が広くなるように第1黒化層243、導電体細線225、235及び第2黒化層247を形成する。
【0046】
最後に、基板210の一面を接着層260によってカバーウィンドウ250と接着させる。
【0047】
このとき、第1黒化層243を形成するための金属層、導電体細線225、235を形成するための金属層及び第2黒化層247を形成するための金属層は、エッチングレートが異なる物質で構成されるが、第1黒化層243、導電体細線225、235及び第2黒化層247をそれぞれ構成する金属物質順にエッチングレートが高くなる。
【0048】
即ち、基板210に先に積層される金属層のエッチングレートが最も低く、後で積層される金属層のエッチングレートが最も高い。エッチングレートが異なる金属層を順次積層した後、一つのエッチング液で同時エッチングすることで製造工程を単純にすることができる。
【0049】
本実施形態によると、第1金属層243及び第2金属層247をなす金属物質の色相は補色関係にある。これにより、第1金属層243の色相と第2金属層247の色相が混合されて無彩色を示すようになり、ユーザーがタッチパネルを見たときに、導電体細線225、235が視認されることを防止できる。
【0050】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有するものには明らかである。
【符号の説明】
【0051】
200 タッチパネル
210 基板
220 第1電極
230 第2電極
225、235 導電体細線
240 黒化処理部
243 第1黒化層
247 第2黒化層
250 カバーウィンドウ
260 接着層
図1
図2
図3
図4