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特開2015-79477タッチスクリーンパネル及びその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-79477(P2015-79477A)
(43)【公開日】2015年4月23日
(54)【発明の名称】タッチスクリーンパネル及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20150327BHJP
【FI】
   G06F3/041 350C
   G06F3/041 330A
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-262909(P2013-262909)
(22)【出願日】2013年12月19日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0122628
(32)【優先日】2013年10月15日
(33)【優先権主張国】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ソン、イン テク
【テーマコード(参考)】
5B068
5B087
【Fターム(参考)】
5B068BB08
5B068BC07
5B068BC08
5B068BC10
5B068BC13
5B087AA04
5B087CC11
5B087CC13
5B087CC14
5B087CC18
5B087CC39
(57)【要約】
【課題】本発明は、タッチスクリーンパネル及びその製造方法に関し、より詳細には、防湿性に優れたタッチスクリーンパネル及びその製造方法に関する。
【解決手段】本発明に係るタッチスクリーンパネルは、第1基板、タッチセンサー部及び第2光学接着剤が順次積層されたタッチモジュールを提供する第1段階と、上記第2光学接着剤と上記第1基板との周縁間に上記第2光学接着剤の周縁に残存する保護フィルムを媒介として超音波融着又は熱融着を施してシール部を形成する第2段階と、を含んで製造されることができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板、タッチセンサー部及び第2光学接着剤が順次積層されたタッチモジュールと、
前記第1基板と前記第2光学接着剤との周縁間に設けられ、前記タッチセンサー部の周縁を密封するシール部と、を含む、タッチスクリーンパネル。
【請求項2】
前記第1基板と前記タッチセンサー部との間には第1光学接着剤が介在される、請求項1に記載のタッチスクリーンパネル。
【請求項3】
前記第1基板及び前記第2光学接着剤は、前記タッチセンサー部及び前記第1光学接着剤より大きい面積を有し、前記タッチセンサー部及び前記第1光学接着剤の周縁より外側に突出するように設けられる、請求項2に記載のタッチスクリーンパネル。
【請求項4】
前記タッチモジュールは、前記第2光学接着剤において前記タッチセンサー部が設けられる面の反対面に設けられる第2基板をさらに含む、請求項1から3のいずれか1項に記載のタッチスクリーンパネル。
【請求項5】
前記第1及び第2光学接着剤は、透明なものである、請求項2または3に記載のタッチスクリーンパネル。
【請求項6】
前記シール部はプラスチック材質であり、
前記プラスチック材質は、再結晶化されたランダム構造を有する、請求項1から5のいずれか1項に記載のタッチスクリーンパネル。
【請求項7】
前記タッチセンサー部は、前記第1基板に一体に設けられる、請求項1から6のいずれか1項に記載のタッチスクリーンパネル。
【請求項8】
第1基板、タッチセンサー部及び第2光学接着剤が順次積層されたタッチモジュールを提供する第1段階と、
前記第2光学接着剤と前記第1基板との周縁間に、前記第2光学接着剤の周縁に残存した保護フィルムを媒介として超音波融着又は熱融着を施してシール部を形成する第2段階と、を含む、タッチスクリーンパネルの製造方法。
【請求項9】
前記第1段階は、
前記タッチセンサー部に前記第2光学接着剤を付着する過程において、前記第2光学接着剤において前記タッチセンサー部の周縁の外側に突出する部分の保護フィルムは残し、前記タッチセンサー部と前記第2光学接着剤が積層方向に重なる部分の保護フィルムだけ除去する第1−2段階を含む、請求項8に記載のタッチスクリーンパネルの製造方法。
【請求項10】
前記第1段階は、
前記第1基板と前記タッチセンサー部との間に第1光学接着剤を介在することを含む、請求項8または9に記載のタッチスクリーンパネルの製造方法。
【請求項11】
前記第1基板及び前記第2光学接着剤は、前記タッチセンサー部及び前記第1光学接着剤より大きい面積を有し、前記タッチセンサー部及び前記第1光学接着剤の周縁より外側に突出するように設けられる、請求項10に記載のタッチスクリーンパネルの製造方法。
【請求項12】
前記第2光学接着剤において前記タッチセンサー部が設けられる面の反対面に第2基板をさらに積層する第3段階をさらに含む、請求項8から11のいずれか1項に記載のタッチスクリーンパネルの製造方法。
【請求項13】
前記シール部はプラスチック材質であり、
前記プラスチック材質は、前記超音波融着又は前記熱融着により分子配向された結晶化構造から再結晶化されたランダム構造に変形される、請求項8から12のいずれか1項に記載のタッチスクリーンパネルの製造方法。
【請求項14】
前記第1及び第2光学接着剤は透明なものである、請求項10または11に記載のタッチスクリーンパネルの製造方法。
【請求項15】
前記タッチセンサー部は、前記第1基板に一体に設けられる、請求項8から14のいずれか1項に記載のタッチスクリーンパネルの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチスクリーンパネル及びその製造方法に関し、より詳細には、防湿性に優れたタッチスクリーンパネル及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
タッチスクリーン、タッチパッドなどのような接触感知装置は、ディスプレイ装置に付着されてユーザーに直感的な入力方法を提供することができる入力装置であり、最近では、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)、ナビゲーションなどのような多様な電子機器に広く適用されている。特に、スマートフォンへの需要が増加するにつれ、制限されたフォームファクタで多様な入力方法を提供することができるタッチスクリーンの採用率が増加し続けている。
【0003】
携帯用機器に適用されるタッチスクリーンは、タッチ入力を感知する方法によって抵抗膜方式(Resistive)、静電容量方式(Capacitive)、赤外線方式(IR)などに大別することができる。このうち、静電容量方式は、相対的に寿命が長く、様々な入力方法とジェスチャーを容易に具現できるという長所により、その適用率が高まり続けている。特に、静電容量方式は、抵抗膜方式に比べてマルチタッチインターフェースを容易に具現することができるため、スマートフォンなどの機器に幅広く適用される。
【0004】
静電容量方式のタッチスクリーンは、一定のパターンを有する複数の電極を含み、ディスプレイ装置の有効表示領域に該当するタッチスクリーン領域のほとんどに電極が形成される必要があり、タッチ入力を感知するためには複数の電極が一定のパターンを有さなければならない。
【0005】
従来、静電容量方式では、タッチスクリーンパネルの透明電極としてインジウムスズ酸化物(Indium Tin Oxide、以下、ITO)が最も用いられていた。しかし、ITOを使用するにあたり、次のような短所がある。
【0006】
まず、ITOは、制限されたインジウム資源により、世界的に急増している需要でITO物質自体の円滑な供給が困難な状態であり、資源枯渇が近づいていると予想されるため原材料による材料コストの上昇が見込まれる。
【0007】
また、CuとNiのような金属薄膜が用いられた電極のシート抵抗(1ohm/sq未満)と比較してITOのシート抵抗(〜数百ohms/sq)が相対的に高くて電力消費量が増加する可能性があり、携帯機器において益々小さいタッチ分解能が求められるにつれ、電極パターンが微細となり、抵抗が増加してその使用に制約要素となっている。
【0008】
なお、ITOの主な特徴は、電気伝導率と光学的透明度が結合されている点であることから、薄膜を厚くすると、金属の伝導率は高くなるが、光学的透明度は減少するため、薄い薄膜(<100nm)を適用する。このような薄い薄膜に対する均一なパターニングのためには、エッチングを施す方法として高価のレーザー(laser)エッチング装置が用いられている。
【0009】
上記の限界を克服するタッチスクリーンを生産すべく、銅(Cu)、ニッケル(Ni)などの金属薄膜を用いて微細線幅を有するメッシュ(mesh)パターンを形成することで、低いシート抵抗を有する透明電極を作製するための開発が続いている。金属は基本的に不透明であるが、メッシュ(mesh)パターンの線幅を光学的に視認できないほど十分に狭く形成する。
【0010】
しかし、銅(Cu)の場合、電気伝導性に優れ、経済的であるという長所があるが、ITOに比べて湿気などの浸透による腐食に弱いという問題点がある。
【0011】
図1は従来技術によるタッチスクリーンパネルの断面図である。図1を参照すると、第1基板10、タッチセンサー部2及び第2基板3が順次積層されたタッチモジュールは、側面部に設けられるシール部4によって湿気などから保護されることができる。しかし、上記シール部4は、下部から上部に向かって厚さが減少する構造に設けられているため、上部の部分は湿気の浸透に弱いという短所があった。
【0012】
また、上記シール部は、粘着剤の塗布によって形成されることが一般的であるが、粘着剤を塗布すること自体が容易でなく、粘着剤の硬化時間が長くて生産性に劣るという問題点があった。なお、粘着剤の塗布量及び塗布方法によってはシーリングが不十分な箇所が生じる可能性があるため、水分/異物などの浸透などを完璧に遮断できないおそれがあり、問題として指摘されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、上述した問題点を解消するためのものであり、タッチモジュールの側面部に設けられるシール部の堅固性を高めることができるタッチスクリーンパネルを提供することを目的とする。
【0014】
また、シール部の堅固性を高めながらもシール部の形成方式が非常に簡単なタッチスクリーンパネルの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一実施例によるタッチスクリーンパネルは、第1基板、タッチセンサー部及び第2光学接着剤が順次積層されたタッチモジュールと、上記第1基板と上記第2光学接着剤との周縁間に設けられ、上記タッチセンサー部の周縁を密封するシール部と、を含むことができる。
【0016】
本発明の一実施例によるタッチスクリーンパネルにおいて、上記第1基板と上記タッチセンサー部との間には第1光学接着剤が介在されることができる。
【0017】
本発明の一実施例によるタッチスクリーンパネルにおいて、上記第1基板及び上記第2光学接着剤は、上記タッチセンサー部及び上記第1光学接着剤より大きい面積を有し、上記タッチセンサー部及び上記第1光学接着剤の周縁より外側に突出するように設けられることができる。
【0018】
本発明の一実施例によるタッチスクリーンパネルにおいて、上記タッチモジュールは、上記第2光学接着剤において上記タッチセンサー部が設けられる面の反対面に設けられる第2基板をさらに含むことができる。
【0019】
本発明の一実施例によるタッチスクリーンパネルにおいて、上記第1及び第2光学接着剤は、透明なものであることができる。
【0020】
本発明の一実施例によるタッチスクリーンパネルにおいて、上記シール部はプラスチック材質であり、上記プラスチック材質は、再結晶化されたランダム構造を有することができる。
【0021】
本発明の一実施例によるタッチスクリーンパネルにおいて、上記タッチセンサー部は、上記第1基板に一体型に設けられることができる。
【0022】
本発明の一実施例によるタッチスクリーンパネルの製造方法は、第1基板、タッチセンサー部及び第2光学接着剤が順次積層されたタッチモジュールを提供する第1段階と、上記第2光学接着剤と上記第1基板との周縁間に上記第2光学接着剤の周縁に残存する保護フィルムを媒介として超音波融着又は熱融着を施してシール部を形成する第2段階と、を含むことができる。
【0023】
本発明の一実施例によるタッチスクリーンパネルの製造方法において、上記第1段階は、上記タッチセンサー部に上記第2光学接着剤を付着する過程において、上記第2光学接着剤において上記タッチセンサー部の周縁の外側に突出する部分の保護フィルムは残し、上記タッチセンサー部と上記第2光学接着剤が積層方向に重なる部分の保護フィルムだけ除去する第1−2段階を含むことができる。
【0024】
本発明の一実施例によるタッチスクリーンパネルの製造方法において、上記第1段階は、上記第1基板と上記タッチセンサー部との間に第1光学接着剤を介在することを含むことができる。
【0025】
本発明の一実施例によるタッチスクリーンパネルの製造方法において、上記第1基板及び上記第2光学接着剤は、上記タッチセンサー部及び上記第1光学接着剤より大きい面積を有し、上記タッチセンサー部及び上記第1光学接着剤の周縁より外側に突出するように設けられることができる。
【0026】
本発明の一実施例によるタッチスクリーンパネルの製造方法において、上記第2光学接着剤において上記タッチセンサー部が設けられる面の反対面に第2基板をさらに積層する第3段階をさらに含むことができる。
【0027】
本発明の一実施例によるタッチスクリーンパネルの製造方法において、上記シール部はプラスチック材質であり、上記プラスチック材質は、上記超音波融着又は上記熱融着により分子配向された結晶化構造から再結晶化されたランダム構造に変形されることができる。
【0028】
本発明の一実施例によるタッチスクリーンパネルの製造方法において、上記タッチセンサー部は、上記第1基板に一体型に設けられることができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によると、タッチモジュールの側面部に設けられるシール部の堅固性を高めることができるタッチスクリーンパネルを提供することができる。
【0030】
また、シール部の堅固性を高めながらもシール部の形成方式が非常に簡単なタッチスクリーンパネルの製造方法も提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】従来技術によるタッチスクリーンパネルの断面図である。
図2】本発明の一実施例によるタッチスクリーンパネルの断面図である。
図3】本発明の一実施例に用いられる光学接着剤の加工前の構造を示す断面図である。
図4】本発明の一実施例に用いられる光学接着剤を使用するために加工された構造を示す断面図である。
図5a】本発明の一実施例によるタッチスクリーンパネルを製造する過程を示す断面図である。
図5b】本発明の一実施例によるタッチスクリーンパネルを製造する過程を示す断面図である。
図5c】本発明の一実施例によるタッチスクリーンパネルを製造する過程を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下では、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施例について説明する。しかし、本発明の実施例は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施例に限定されない。また、本発明の実施例は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0033】
図2は本発明の一実施例によるタッチスクリーンパネルの断面図である。
【0034】
図2を参照すると、本発明の一実施例によるタッチスクリーンパネル100は、第1基板10、タッチセンサー部20及び第2光学接着剤53が順次積層されたタッチモジュールと、上記第1基板10と上記第2光学接着剤53との周縁間に設けられ、上記タッチセンサー部の周縁を密封するシール部40と、を含むことができる。ここで、上記第1基板10と上記タッチセンサー部20との間には第1光学接着剤51が介在されて上記第1基板10と上記タッチセンサー部20を接着することができる。
【0035】
また、上記タッチモジュールは、上記第2光学接着剤53において上記タッチセンサー部20が設けられる面の反対面に設けられる第2基板30をさらに含むことができる。
【0036】
本明細書において、上、下、上部、下部、上側、下側、左、右、左側、右側、側面などの表現は、図面における図示に基づいたものであり、当該対象の方向が変更された場合には他の表現を用いてもよいことを明記しておく。
【0037】
上記第1基板10及び第2基板30は、透明な基板であってもよく、PI(Polyimide)、PMMA(Polymethylmethacrylate)、PET(Polyethyleneterephthalate)、PC(Polycarbonate)のようなプラスチック材料又は強化ガラス(tempered glass)からなることができる。また、上記タッチセンサー部20に設けられる複数の第1電極(図示せず)及び第2電極(図示せず)が形成される領域以外に、複数の第1電極(図示せず)及び第2電極(図示せず)と連結される配線が設けられる領域については、通常、不透明な金属物質からなる配線を視覚的に遮蔽するための所定の印刷領域が基板に形成されることができる。
【0038】
また、上記第1基板10は、上記タッチセンサー部20及び上記第1光学接着剤51より大きい面積を有し、上記タッチセンサー部20及び上記第1光学接着剤51の周縁より外側に突出するように設けられることができる。
【0039】
以下で詳述するが、上記シール部40は、上記第1基板10と上記第2光学接着剤53との周縁間に設けられ、上記タッチセンサー部20の周縁を密封するため、上記第1基板10の周縁部分は、上記タッチセンサー部20及び上記第1光学接着剤51の周縁部分より外側に突出していなければならない。
【0040】
上記タッチセンサー部20は、基板に第1電極(図示せず)及び第2電極(図示せず)が交差して形成する金属メッシュ(mesh)電極がパターニングされたものであることができる。上記金属メッシュ(mesh)電極(図示せず)は、ITO(Indium Tin Oxide)以外に、メタル材質である銅(Cu)、ニッケル(Ni)又はAl(アルミニウム)などの単独又は合金からなることができる。上記基板は、プリント回路基板又はフレキシブルプリント回路基板(FPCB)であることができる。ここで、上記タッチセンサー部20は、別の基板に第1電極及び第2電極がパターニングされたものであってもよく、上記第1基板10に第1電極及び第2電極がパターニングされたもの、即ち、上記第1基板10に一体に設けられたものであってもよい。
【0041】
上記金属メッシュ(mesh)電極は、5〜20μmの線幅を有することができる。線幅が5μm未満の場合にはタッチスクリーンパネルの不良率が増加するという問題があり、20μmを超える場合には肉眼で認識されるという問題がある。また、上記複数の第1電極(図示せず)間の間隔又は上記複数の第2電極(図示せず)間の間隔は200μm以上であることができる。間隔が200μm未満の場合には透過性が低下するという問題があり得る。
【0042】
一方、上記金属メッシュ電極は、銅(Cu)、ニッケル(Ni)又はAl(アルミニウム)などの単独又は合金からなるため、湿気などによる腐食に弱いという短所がある。
【0043】
また、図2に示されてはいないが、複数の第1及び第2電極(図示せず)それぞれは、配線及びボンディングパッドを介して基板の一端に付着される回路基板の配線パターンと電気的に連結されることができる。回路基板にはコントローラー集積回路が実装されることで、複数の第1及び第2電極から生成される感知信号を検出し、それよりタッチ入力を判断することができる。
【0044】
また、上記タッチセンサー部20は、上記第1基板10より小さい面積を有し、且つ上記第1基板10の周縁より内側に周縁が位置しなければならない。
【0045】
以下で詳述するが、上記シール部40は、上記第1基板10と上記第2光学接着剤53との周縁間に設けられ、上記タッチセンサー部20の周縁を密封するため、上記タッチセンサー部20の周縁部分は、第1基板10の周縁部分より内側に位置しなければならない。
【0046】
上記第1基板10と上記タッチセンサー部20との間及び上記タッチセンサー部20と上記第2基板30との間には、それぞれ第1及び第2光学接着剤(Optical Clear Adhesive、OCA)51、53が介在されることで、上下基板を相互接着することができる。上記第1及び第2光学接着剤51、53は、透明であることができ、絶縁物質で形成されて上下基板を電気的に絶縁させることができる。
【0047】
一方、上記タッチセンサー部20は、上記第1基板10に一体に形成されてもよい。また、上記第1基板10と上記タッチセンサー部20との間には別の接着剤が介在されていなくてもよい。
【0048】
ここで、上記第2光学接着剤53は、上記タッチセンサー部20及び上記第1光学接着剤51より大きい面積を有し、上記タッチセンサー部20及び上記第1光学接着剤51の周縁より外側に突出するように設けられることができる。
【0049】
以下で詳述するが、上記シール部40は、上記第1基板10と上記第2光学接着剤53との周縁間に設けられ、上記タッチセンサー部20の周縁を密封するため、上記第1基板10の周縁部分は、上記タッチセンサー部20及び上記第1光学接着剤51の周縁部分より外側に突出していなければならない。
【0050】
上記シール部40は、上記タッチモジュールの側面部に設けられることができる。上記シール部40は、上記タッチセンサー部20及び上記第1光学接着剤51の側面に沿って積層方向に上記タッチセンサー部20及び上記第1光学接着剤51の側面を密封するように設けられることができる。即ち、上記シール部40は、下部から上部に向かって厚さがほぼ一定に維持されることができる。
【0051】
上記シール部40は、上記第2光学接着剤53を上記タッチセンサー部20に付着する過程で残った保護フィルム53bを用いて形成することができる。これについては、図3及び図4を参照して詳述する。
【0052】
図3は本発明の一実施例に用いられる光学接着剤の加工前の構造を示す断面図であり、図4は本発明の一実施例に用いられる光学接着剤を使用するために加工された構造を示す断面図である。
【0053】
図3を参照すると、本発明の一実施例による第1及び第2光学接着剤51、53は、粘着テープ51a、53aと、その両面に上記粘着テープ51a、53aの粘着力を保護するために設けられる保護フィルム51b、51c、53b、53cと、を含むことができる。
【0054】
第1及び第2光学接着剤51、53は、基本的に二つの媒体を接着するためのもので、二つの媒体を接着する過程において上記粘着テープ51a、53aの両面に設けられる保護フィルム51b、51c、53b、53cを除去した後、上記粘着テープ51a、53aを両面テープとして活用することで、二つの媒体間に介在させて二つの媒体を接着することができる。勿論、保護フィルムのうち、上記粘着テープ51a、53aのいずれか一面にあるものだけ除去した後、上記第1及び第2光学接着剤51、53を所定媒体の表面に付着してもよい。
【0055】
図4には、本発明の一実施例による第2光学接着剤53が上記タッチセンサー部20の一面に付着される過程において用いられる構造が示されている。
【0056】
図4に示された第2光学接着剤53は、粘着テープ53aと、上記粘着テープ53aの周縁部分に沿って一面に設けられる保護フィルム53b、53cと、を含むことができる。上記保護フィルム53b、53cとして粘着テープ53aを中心に両面のいずれか一面の保護フィルム53b、53cを用いることができる。ここで、上記保護フィルム53b、53cにおいて、上記粘着テープ53aの周縁部分以外の中央部分、即ち、上記タッチセンサー部20が付着される部分は除去されることができる。これにより、上記タッチセンサー部20に上記第2光学接着剤53が付着されることができる。
【0057】
また、上記粘着テープ53aの周縁部分に設けられる上記保護フィルム53b、53cは、シール部40を形成するのに用いられることができる。
【0058】
即ち、上記の通り、第1基板10と第2光学接着剤53との間にはタッチセンサー部20及び第1光学接着剤51が介在され、これらの側面部は上記シール部40によって密封される。
【0059】
これにより、本実施例では、上記第2光学接着剤53が上記タッチセンサー部20と接着される面のうち、上記タッチセンサー部20が直接接着される部分以外の周縁部分の保護フィルム53b、53cは残存することができる。また、上記第1基板10の周縁と上記第2光学接着剤53の周縁との間に上記第2光学接着剤53の周縁に残存する保護フィルム53b、53cを媒介として超音波融着又は熱融着を施してシール部40を形成することができる。
【0060】
ここで、上記保護フィルム53b、53cはプラスチック(例えば、PET)材質であり、上記プラスチック材質は、上記超音波融着又は上記熱融着により分子配向した結晶化構造から再結晶化されたランダム構造に変形されて防湿効果に優れた上記シール部40を形成することができる。
【0061】
図5aから図5cは本発明の一実施例によるタッチスクリーンパネルを製造する過程を示す断面図である。
【0062】
図5aから図5cを参照すると、本発明の一実施例によるタッチスクリーンパネルの製造方法は、第1基板10、タッチセンサー部20及び第2光学接着剤53が順次積層されたタッチモジュールを提供する第1段階と、上記第2光学接着剤53と上記第1基板10との周縁間に上記第2光学接着剤53の周縁に残存する保護フィルム53b又は53cを媒介として超音波融着又は熱融着を施してシール部40を形成する第2段階と、を含むことができる。ここで、上記第1基板10と上記タッチセンサー部20との間には第1光学接着剤51が介在されることで、上記第1基板10と上記タッチセンサー部20とを接着することができる。
【0063】
以下、タッチスクリーンパネル100の構造及び構成については、図2を参照して詳述したもので代替し、タッチスクリーンパネルの製造方法について詳述する。
【0064】
図5aを参照すると、本発明の一実施例によるタッチスクリーンパネルの製造方法の第1段階は、第1基板10、タッチセンサー部20及び第2光学接着剤53が順次積層されたタッチモジュールを提供する段階である。ここで、上記第1基板10及び上記第2光学接着剤53は、上記タッチセンサー部20及び上記第1光学接着剤51より大きい面積を有し、上記タッチセンサー部20及び上記第1光学接着剤51の周縁より外側に突出するように設けられることができる。
【0065】
また、上記タッチセンサー部20は、別の基板に第1電極及び第2電極がパターニングされたものであってもよく、上記第1基板10に第1電極及び第2電極がパターニングされたもの、即ち、上記第1基板10に一体に設けられたものであってもよい。
【0066】
ここで、上記第1段階は、上記タッチセンサー部20に上記第2光学接着剤53を付着する過程において、上記第2光学接着剤53において上記タッチセンサー部20の周縁の外側に突出する部分の保護フィルム53b又は53cは残し、上記タッチセンサー部20と上記第2光学接着剤53が積層方向に重なる部分の保護フィルム53b又は53cだけ除去する第1−2段階を含むことができる。勿論、ここで、上記第1光学接着剤51は、上記タッチセンサー部20とほぼ同じサイズを有し、上記タッチセンサー部20と積層方向に重なるように設けられることができる。
【0067】
これにより、上記第2光学接着剤53には、積層方向に上記タッチセンサー部20が設けられる部分の周縁部分に沿って除去されていない保護フィルム53b又は53cが残存する。
【0068】
次に、図5bを参照すると、本発明の一実施例によるタッチスクリーンパネルの製造方法の第2段階は、上記第2光学接着剤53と上記第1基板10との周縁間に上記第2光学接着剤53の周縁に残存する保護フィルム53b又は53cを媒介として超音波融着又は熱融着を施してシール部を形成することができる。これは、上記第2光学接着剤53の周縁に残存する保護フィルム53b又は53cの部分に沿って上記第2光学接着剤53の外側面の方向から超音波融着チップ又は熱融着チップ70を用いて形成することができる。
【0069】
勿論、上記第2光学接着剤53の裏面に第2基板30が先に付着されて設けられる場合には、上記第2光学接着剤53の周縁に残存する保護フィルム53b又は53cの部分に沿って上記第2基板30の外側面の方向から超音波融着チップ又は熱融着チップ70を用いて形成してもよい。
【0070】
次に、図5cを参照すれば分かるように、超音波融着又は熱融着によりシール部40が形成されたタッチスクリーンパネル100が完成される。また、上記第2光学接着剤53と上記第1基板10との周縁間にはシール部40が形成されることで、上記タッチセンサー部20及び上記第1光学接着剤51の側面を密封することができる。
【0071】
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。
【符号の説明】
【0072】
10 第1基板
20 タッチセンサー部
30 第2基板
40 シール部
51 第1光学接着剤
53 第2光学接着剤
100 タッチスクリーンパネル
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図5c