(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-83508(P2015-83508A)
(43)【公開日】2015年4月30日
(54)【発明の名称】部品取出装置及び部品取出方法
(51)【国際特許分類】
B65G 47/14 20060101AFI20150403BHJP
B23P 19/00 20060101ALI20150403BHJP
【FI】
B65G47/14 A
B23P19/00 301A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-222148(P2013-222148)
(22)【出願日】2013年10月25日
(71)【出願人】
【識別番号】590001164
【氏名又は名称】シロキ工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】593118128
【氏名又は名称】コアテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083286
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 邦夫
(74)【代理人】
【識別番号】100166408
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 邦陽
(72)【発明者】
【氏名】光部 極人
(72)【発明者】
【氏名】橋本 健志
(72)【発明者】
【氏名】藤井 茂
【テーマコード(参考)】
3C030
3F080
【Fターム(参考)】
3C030AA01
3C030AA11
3F080AA01
3F080BA02
3F080BC03
3F080BC07
3F080CA02
3F080CF01
3F080CF03
3F080CF09
3F080DA03
(57)【要約】
【課題】
多数の部品を投入するホッパーから部品を整列させて取り出す部品取出装置及び取出方法であって、小型で、振動を利用することのない静粛性に優れた部品取出装置及び方法を得る。
【解決手段】
多数の部品を投入するホッパーと、該ホッパーの上部に配置した部品受取レールと、上記ホッパー内に昇降可能に支持され、上昇運動によって、その上端の部品掻き上げ面により、該ホッパー内の部品を持ち上げて上記部品受取レール上に受け渡すリフタと、を有する部品取出装置。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の部品を投入するホッパーと、
該ホッパーの上部に配置した部品受取レールと、
上記ホッパー内に昇降可能に支持され、上昇運動によって、その上端の部品掻き上げ面により、該ホッパー内の部品を持ち上げて上記部品受取レール上に受け渡すリフタと、
を有することを特徴とする部品取出装置。
【請求項2】
請求項1記載の部品取出装置において、上記部品受取レールとリフタは、上記ホッパー内の部品を段階的に受け渡すように、上下方向に複数段が配置されている部品取出装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の部品取出装置において、上記リフタの上端の部品掻き上げ面の幅は、部品が一つだけ載る幅に定められている部品取出装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項記載の部品取出装置において、上記リフタ上端の部品掻き上げ面には、部品が自重で上記部品受取レールに滑り落ちるように、部品受取レール側が低くなる傾斜案内面が設けられている部品取出装置。
【請求項5】
請求項4記載の部品取出装置において、上記ホッパーの底壁は、上記リフタが下降位置にあるとき、該リフタ上端の部品掻き上げ面と面一になる傾斜壁からなる部品取出装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項記載の部品取出装置において、上記部品受取レールは、上記リフタから供給された部品が該部品受取レール上を自重で落下するように傾斜している部品取出装置。
【請求項7】
多数の部品を投入したホッパーから部品を取り出す方法であって、
上記ホッパーの上部に部品受取レールを配置し、上記ホッパー内に上端部に部品掻き上げ面を有し昇降運動するリフタを準備するステップと、
上記リフタの上昇運動によって、上記部品掻き上げ面により、該ホッパー内の部品を持ち上げるステップと、
上昇した上記リフタの部品掻き上げ面から上記部品受取レール上に部品を受け渡すステップと、
を有することを特徴とする部品取出方法。
【請求項8】
請求項7記載の部品取出方法において、上記部品受取レールとリフタは、上記ホッパー内の部品を段階的に受け渡すように、上下方向に複数段が配置されており、上記リフタにより部品を持ち上げるステップと、持ち上げた部品を上記部品受取レールに受け渡すステップが上下方向に複数回実行される部品取出方法。
【請求項9】
請求項7または8記載の部品取出方法において、上記部品掻き上げ面の幅は、部品が一つだけ載る幅に定められており、上記リフタにより部品を掻き上げるステップでは部品が一列ずつ持ち上げられる部品取出方法。
【請求項10】
請求項7ないし9のいずれか1項記載の部品取出方法において、上記リフタ上端の部品掻き上げ面には、部品が自重で上記部品受取レールに滑り落ちるように、部品受取レール側が低くなる傾斜案内面が設けられており、上記リフタを上昇させるステップでは、リフタの部品掻き上げ面から部品受取レール上に部品が自然落下する部品取出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品取出装置及び部品取出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
各種工業製品の組立工程では、各種部品を搬送ラインで自動搬送し、自動機によって組み立てることが行われており、部品取出装置は、例えばこのような自動組立工程において、部品を1個ずつ整列させて搬送する目的で用いられている(例えば特許文献1)。
【0003】
この特許文献1の部品取出装置は、ホッパー(有底ボウル)から取り出された部品を整列させて1個ずつ搬送する具体的な構成を提案している。有底ボウルは、円筒状をなしており、同ボウル内にランダムに投入された多数の部品は、該有底ボウルに振動を与えることにより、同ボウルの内壁面に沿って設けた螺旋状の搬送レールに沿って、1個ずつ送られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010-163233号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の部品取出装置は、ホッパーから取り出した後の部品を、破損することなく高速で搬送することを技術テーマとしており、ホッパーからの部品の取出を問題としていない。特許文献1のホッパー、すなわち有底ボウルは平面円形であり、該有底ボウルに与える振動によってその内壁面に沿わせて設けた螺旋状の搬送レールに沿って部品を移動させるという構成上、大型となることが避けられず、また振動を与えるため騒音の問題があり、かつ高価であった。さらに、ホッパー内の全ての部品を取り出すことが機構上できない。
【0006】
本発明は、多数の部品をランダムに投入するホッパーから部品を整列させて取り出す部品取出装置であって、小型で、振動を利用することのない静粛性に優れた部品取出装置を得ることを目的とする。また本発明は、原理的にホッパー内の全ての部品を取り出すことができる部品取出装置及び部品取出方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、直線運動するリフタ(取出体)によりホッパー内の部品を列状にして持ち上げ、持ち上げた部品を部品受取レールに落とし込むことにより部品を取り出すという着眼に基づいてなされたものである。
【0008】
本発明は、部品取出装置の態様では、多数の部品を投入するホッパーと、該ホッパーの上部に配置した部品受取レールと、上記ホッパー内に昇降可能に支持され、上昇運動によって、その上端の部品掻き上げ面により、該ホッパー内の部品を持ち上げて上記部品受取レール上に受け渡すリフタと、を有することを特徴としている。
【0009】
部品受取レールとリフタは、ホッパー内の部品を段階的に受け渡すように、上下方向に複数段を配置することができる。
【0010】
リフタの上端の部品掻き上げ面の幅は、部品の形状に応じ、部品が一つだけ載る幅に定める。また長さは、複数の部品を同時に載せることができる長さとすることが好ましい。
【0011】
リフタの上端の部品掻き上げ面には、部品が自重で上記部品受取レールに滑り落ちるように、部品受取レール側が低くなる傾斜案内面を設けることが好ましい。
【0012】
また、部品受取レールは、リフタから供給された部品が該部品受取レール上を自重で落下するように傾斜していることが好ましい。
【0013】
また本発明は、多数の部品を投入したホッパーから部品を取り出す方法の態様では、上記ホッパーの上部に部品受取レールを配置し、上記ホッパー内に上端部に部品掻き上げ面を有し昇降運動するリフタを準備するステップと、上記リフタの上昇運動によって、上記部品掻き上げ面により、該ホッパー内の部品を持ち上げるステップと、上昇した上記リフタの部品掻き上げ面から上記部品受取レール上に部品を受け渡すステップと、を有することを特徴としている。
【0014】
本発明の部品取出方法では、上記部品受取レールとリフタは、上記ホッパー内の部品を段階的に受け渡すように、上下方向に複数段を配置し、上記リフタにより部品を持ち上げるステップと、持ち上げた部品を上記部品受取レールに受け渡すステップを上下方向に複数回実行することが可能である。
【0015】
また、上記部品掻き上げ面の幅を部品が一つだけ載る幅に定め、上記リフタにより部品を掻き上げるステップでは部品を一列ずつ持ち上げるのが好ましい。
【0016】
リフタ上端の部品掻き上げ面には、部品が自重で上記部品受取レールに滑り落ちるように、部品受取レール側が低くなる傾斜案内面を設け、上記リフタを上昇させるステップでは、リフタの部品掻き上げ面から部品受取レール上に部品が自然落下するようにすることが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ホッパー内に投入した多数の部品を、昇降運動するリフタによって部品受取レール上に取り出すので、小型化できる。また、振動を利用しないため、静粛性に優れた安価な部品取出装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の部品取出装置の一実施形態の平面図である。
【
図3】
図1のIII-III線に沿う断面図である。
【
図4】
図1ないし
図3の部品取出装置のホッパー単体の斜視図である。
【
図5】
図1ないし
図3の部品取出装置の部品整列搬送部の斜視図である。
【
図6】
図1ないし
図3の部品取出装置の部品掻き上げ機構の待機状態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1ないし
図7は、本発明による部品取出装置の一実施形態を示している。本実施形態は、取り出すべき多数の部品Pをランダムに投入するホッパー10、このホッパー10内に配置した部品掻き上げ機構20及び取り出した部品Pを整列させて送り出す部品整列搬送部30を主たる構成要素としている。
【0020】
ホッパー10は、
図4に単体形状を示すように、一対の左右縦壁11、一対の左右縦壁11の一端部を接続する接続縦壁12、左右縦壁11の他端部に連続する一対の区画縦壁13、及び底壁14を有していて上端が開放されており、底壁14には、部品掻き上げ機構20を挿入する開口15が形成されている。以下の説明において、前後方向は部品の取出方向、左右方向は左右縦壁11と直交する方向とし、各図に図示している。
【0021】
底壁14は、開口15に向けて下方に傾斜する傾斜壁からなっており、接続縦壁12に連続する前後傾斜底壁14aと、左右縦壁11に連続する一対の左右傾斜底壁14bとを有している。一対の左右傾斜底壁14bは、前後傾斜底壁14aよりも一段低くかつその内端縁が開口15の一部を形成している。
【0022】
ホッパー10は、接続縦壁12の中央に、一対の左右縦壁11と平行な固定分割壁16を有しており、固定分割壁16の下端は前後傾斜底壁14aに達している。固定分割壁16は、ホッパー10内をA室とB室の2室に分割する。この実施形態では、A室とB室を独立させ、各室内に投入した部品Pを部品掻き上げ機構20によって個別に取り出す(A室とB室内には別々の部品を投入することができる)。
【0023】
部品掻き上げ機構20は、以上のホッパー10の一対の区画縦壁13、開口15及び固定分割壁16の間に挿入されるもので、
図1ないし
図3に示すように、ホッパー10の固定分割壁16と同一平面上に延びる板状の固定中央壁21を有している。部品掻き上げ機構20は、A室とB室内の部品Pを同時に取り出すように、固定中央壁21に関し対称構造の一対がセットをなしている。
【0024】
固定中央壁21の板面の両側には、
図6及び
図7にはその一方のみを示すように、上方部品受取レール板22が密着固定され、この上方部品受取レール22の左右には、リフタ摺動空間24を確保して、下方部品受取レール板23が固定されている。また、下方部品受取レール板23とホッパー10の開口15のエッジ(左右傾斜底壁14bの低端部)との間には、リフタ摺動空間25が形成されている。上方部品受取レール板22と下方部品受取レール板23の上端部には、固定中央壁21側が低い部品受取レール面(左右傾斜案内面)22aと部品受取レール面(左右傾斜案内面)23aが形成されている。
【0025】
部品掻き上げ機構20には、このリフタ板摺動空間24と25内に位置させて、上下の部品受取レール板22、23に対して摺動する板状の上方リフタ板26と下方リフタ板27が配置されている。この上方リフタ板26と下方リフタ板27は、一つのエアシリンダ装置28の昇降板29に接続されていて、一緒に昇降運動する。下方リフタ板27の上端部には、下方リフタ板27が最も下降した状態において、ホッパー10の左右傾斜底壁14bと面一となる固定中央壁21側が低い部品掻き上げ面(左右傾斜案内面)27aが形成されており、上方リフタ板26の上端部には、上方リフタ板26が最も下降した状態において下方部品受取レール板23の部品受取レール面23aと面一となる固定中央壁21側が低い部品掻き上げ面(左右傾斜案内面)26aが形成されている。これらの部品受取レール板22、23及びリフタ板26、27は、互いに平行をなす平行平板からなっている。
【0026】
下方部品受取レール板23の部品受取レール面23a、上方リフタ板26の部品掻き上げ面26a及び下方リフタ板27の部品掻き上げ面27aはそれぞれ略水平(開口15のエッジと平行)に延出している。これに対し、上方部品受取レール板22の部品受取レール面22aは、
図2、
図5ないし
図7に示すように、ホッパー10の固定分割壁16側が高く、部品整列搬送部30側(固定分割壁16の反対側)に向かって傾斜する部品滑落レールを構成している。すなわち、部品受取レール面22aは、固定中央壁21に向かって下方傾斜し、かつ部品整列搬送部30に向かって下方傾斜している。上方リフタ板26は、最も上昇した位置においては、その部品掻き上げ面26aの全てが上方部品受取レール板22の部品受取レール面22aより上方に位置する。また、部品受取レール面22a、部品受取レール面23a、部品掻き上げ面26a、部品掻き上げ面27aの幅(板状の上方部品受取レール板22、下方部品受取レール板23、上方リフタ板26、下方リフタ板27の厚さ)は、1つの部品Pを載せることができる幅(左右方向に2つ以上の部品Pが載らない幅)に定められている。一方、これらのレール面あるいは掻き上げ面の前後方向の長さは、数個ないし10数個の一列状の部品Pを同時に支持できる長さとするのが実際的である。
【0027】
部品整列搬送部30には、
図1、
図2及び
図5に示すように、部品掻き上げ機構20の固定中央壁21と面一に延びる分割壁31と、この分割壁31の左右に位置する整列搬送レール32と、リターンレール33とが設けられている(
図5では一方のみ図示)。整列搬送レール32は、左右の部品受取レール面22a上を滑落する部品Pを受け止めて整列搬送するもので、下方レール32aと上方レール32bを備え、上方レール32bの部品掻き上げ機構20側の端部には、前方に向けて分割壁31から離間する方向に傾斜した傾斜排除面32cが形成されている。両レール32aと32bの間隔d(
図2、
図5)は、1つの部品Pの厚さに対応していて、2つ以上重なった部品Pは、上方レール32bの先端の傾斜排除面32cによって、リターンレール33上に落下する。リターンレール33は、ホッパー10の戻し口17に導かれていて、部品Pをホッパー10に戻すような傾斜が与えられている。リターンレール33は、動力を用いたコンベヤに代えることも可能である。
【0028】
上記構成の本部品取出装置は、ホッパー10のA室とB室にランダムに多数の部品Pを投入した状態でエアシリンダ装置28により上方リフタ板26と下方リフタ板27を駆動する。ここでは、部品Pとして、最も単純で方向性のない円形板状部品を想定する。上方リフタ板26と下方リフタ板27が最下方に位置する状態(
図6)では、ホッパー10の固定分割壁16側が低い左右傾斜底壁14bと下方リフタ板27の部品掻き上げ面27aが面一となっており、部品Pは部品掻き上げ面27a上に滑り落ちている。この状態でエアシリンダ装置28により、下方リフタ板27(と上方リフタ板26)を上昇させると、部品掻き上げ面27a上に前後方向に並ぶ部品Pが一列状になって持ち上げられる。そして、下方リフタ板27が上昇端に達すると、部品掻き上げ面27aが下方部品受取レール板23の部品受取レール面23aと面一となって、一列状の部品Pが部品受取レール面23a上に滑り落ちる。このときには、上方リフタ板26は上昇位置にあり、部品Pは部品受取レール面23a上において上方リフタ板26の側面に接触した状態で保持される。
【0029】
この状態で、上方リフタ板26と下方リフタ板27が下降すると、上方リフタ板26が下降端に達して部品掻き上げ面26aが下方部品受取レール板23の部品受取レール面23aと面一になったとき、部品Pが部品掻き上げ面26a上に滑り落ちる。下方リフタ板27が下降端に達して部品掻き上げ面27aが左右傾斜底壁14bと面一になると、左右傾斜底壁14bから部品掻き上げ面27a上に部品Pが滑り落ちる。
【0030】
この状態で、上方リフタ板26と下方リフタ板27が上昇すると(
図7)、部品掻き上げ面26a上の部品Pが上方に運ばれ、部品掻き上げ面26aの方が上方部品受取レール板22の部品受取レール面22aより高くなった瞬間に、部品Pが部品受取レール面22a上に落下する。部品受取レール面22a上に落下した部品Pは、部品受取レール面22aの滑落傾斜に従って部品整列搬送部30の整列搬送レール32に落下する。
【0031】
整列搬送レール32上に落下した部品Pのうち、下方レール32aに直接載っている下方の部品Pは、該下方レール32aと上方レール32bの隙間を通って前方に運ばれ、重なっている上方の部品Pは、上方レール32bの傾斜排除面32cによってリターンレール33上に落下し、戻し口17からホッパー10に戻される。以下、上方リフタ板26と下方リフタ板27の昇降運動により、同様の動作が繰り返され、ホッパー10内の部品Pが整列状態で部品整列搬送部30に取り出される。特にこの実施形態では、下方リフタ板27の下降端において、リフタ板27の部品掻き上げ面27aがホッパー10の左右傾斜底壁14bと面一になるので、ホッパー10内の最後の部品P迄確実に取り出すことができる。
【0032】
以上の実施形態では、上方部品受取レール板22の部品受取レール面22aを部品Pを滑落させる滑落傾斜レールとしたが、部品受取レール面22aを、部品Pを前方に搬送するコンベヤ構造とすることも可能である。
【0033】
以上の実施形態では、部品Pとして方向性のない円形板状部品を想定したが、方向性のある部品についても、本発明は適用可能である。方向性のある部品は、上下のリフタ板26と27の部品掻き上げ面26aと27aに正しく載らないように、部品掻き上げ面26aと27aの幅や形状を設定し、部品が部品掻き上げ面26aと27aから落下して再びホッパー10内に戻るようにすることができる。あるいは、部品整列搬送部30において、方向が異なる部品を排除する機構を設けることができる。
【0034】
以上の実施形態では、ホッパー10内をA室とB室に分け、各室内に対称構造の部品取出装置を配置したが、ホッパー内を複数の室に分けることは必須でない。また以上の実施形態では、上方リフタ板26と下方リフタ板27を単一のエアシリンダ装置28により同時に昇降させるとしたが、上方リフタ板26と下方リフタ板27を個別のエアシリンダ装置に接続して個別に昇降運動させる態様も可能である。
【0035】
また、以上の実施形態では、上下2段のリフタ板26、27及び部品受取レール板22、23により段階的に部品受取レール面22aに部品Pを取り出すようにしたが、リフタ板と部品受取レール板は、1段または3段以上でもよい。
【符号の説明】
【0036】
P 部品
10 ホッパー
11 左右縦壁
12 接続縦壁
13 区画縦壁
14 底壁
14a 前後傾斜底壁
14b 左右傾斜底壁
15 開口
16 固定分割壁
17 戻り口
20 部品掻き上げ機構
21 固定中央壁
22 上方部品受取レール板
23 下方部品受取レール板
22a 23a 部品受取レール面
24 25 リフタ板摺動空間
26 上方リフタ板
27 下方リフタ板
28 エアシリンダ装置
26a 27a 部品掻き上げ面
30 部品整列搬送部
32 整列搬送レール
33 リターンレール