特開2015-83850(P2015-83850A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2015-83850蛇腹ホース接続口及びこれを備えた蛇腹ホース接続部材、並びに蛇腹ホースと蛇腹ホース接続口との接続方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-83850(P2015-83850A)
(43)【公開日】2015年4月30日
(54)【発明の名称】蛇腹ホース接続口及びこれを備えた蛇腹ホース接続部材、並びに蛇腹ホースと蛇腹ホース接続口との接続方法
(51)【国際特許分類】
   F16L 33/00 20060101AFI20150403BHJP
   F16L 33/28 20060101ALI20150403BHJP
   F16L 21/00 20060101ALI20150403BHJP
【FI】
   F16L33/00 B
   F16L21/00 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-221887(P2013-221887)
(22)【出願日】2013年10月25日
(71)【出願人】
【識別番号】000108719
【氏名又は名称】タキロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090608
【弁理士】
【氏名又は名称】河▲崎▼ 眞樹
(72)【発明者】
【氏名】松本 覚
【テーマコード(参考)】
3H017
【Fターム(参考)】
3H017CA03
(57)【要約】
【課題】蛇腹ホースを簡単な作業で抜け出さないように確実に接続できる蛇腹ホース接続口と、これを備えた蛇腹ホース接続部材、並びに、蛇腹ホースと蛇腹ホース接続口との接続方法を提供する。
【解決手段】蛇腹ホース3を接続する蛇腹ホース接続口2aであって、その口縁21aの内側に対向する一対の接合片22aが形成され、蛇腹ホースの環状凸部3aの外径寸法(A)、環状凹部3bの幅寸法(D)、一対の接合片22a間の寸法(b)、一対の接合片22aの対向方向と直交する方向の上記接続口2aの口径寸法(c)、接合片22aの少なくとも先端部の厚み寸法(d)が、特定の式(1)、(2)、(3)を満たす構成とする。蛇腹ホース3の外径寸法(A)が寸法(b)以下となるように蛇腹ホース3を扁平にして蛇腹ホース接続口2aに挿入した後、復元させる接続方法により、簡単に蛇腹ホース3を接続できる。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蛇腹ホース接続部材に開口し、環状凸部と環状凹部が交互に連成された蛇腹ホースを挿入して接続する接続口であって、
上記接続口の口縁の内側に一つの接合片又は対向する一対の接合片が形成されており、
上記蛇腹ホースの環状凸部の外径寸法(A)、環状凹部の幅寸法(D)、上記一つの接合片とこれに対向する上記口縁の対向部位との間の寸法又は上記一対の接合片間の寸法(b)、上記一つの接合片と上記口縁の対向部位との対向方向又は上記一対の接合片の対向方向と直交する方向の上記接続口の口径寸法(c)、及び、上記接合片の少なくとも先端部の厚み寸法(d)が、下記の式(1)、式(2)、式(3)を満たし、且つ、
下記の式(2)における寸法(α)が、上記蛇腹ホースをその環状凸部の外径寸法(A)が上記寸法(b)以下となるように挟圧して偏平にしたときに、扁平にした方向と直交する方向に環状凸部の外径寸法(A)が増大する寸法である、
ことを特徴とする蛇腹ホース接続口。
寸法(b)<外径寸法(A)・・・式(1)
口径寸法(c)≧外径寸法(A)+寸法(α)・・・式(2)
厚み寸法(d)≦幅寸法(D)・・・式(3)
【請求項2】
前記寸法(α)が下記の式(4)を満たすことを特徴とする、請求項1に記載の蛇腹ホース接続口。
0.01×外径寸法(A)≦寸法(α)≦0.15×外径寸法(A)・・・(4)
【請求項3】
少なくとも一側面に請求項1又は請求項2に記載の蛇腹ホース接続口が開口した蛇腹ホース接続部材であって、蛇腹ホース接続口の口縁の下部が円弧状に形成されていることを特徴とする蛇腹ホース接続部材。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載の蛇腹ホース接続口に、環状凸部と環状凹部が交互に連成された蛇腹ホースを接続する方法であって、蛇腹ホースをその環状凸部の外径寸法(A)が前記寸法(b)以下となるように挟圧して偏平にしたまま、前記一つの接合片とこれに対向する前記口縁の対向部位との間又は前記一対の対向する接合片の間を通して蛇腹ホース接続口に挿入し、挟圧を解除して蛇腹ホースを復元させて蛇腹ホース接続口に接続することを特徴とする、蛇腹ホースと蛇腹ホース接続口との接続方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蛇腹ホース接続口及びこれを備えた蛇腹ホース接続部材、並びに蛇腹ホースと蛇腹ホース接続口との接続方法に関し、例えば、集合住宅の通路やバルコニーに設置されたエアコン室外機などからドレン排水を排出する蛇腹ホースをドレン排水溝に接続する際に好適に採用されるものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、蛇腹状のドレンホースなどを接続する接続手段として種々のものが提案されている。本出願人も、ドレン排水溝の上流側端部にドレンホースを接続するドレンホース接続具として、ドレン排水溝の上流側端部の上面開口部を覆う基板部と、この基板部に形成されたドレンホース差込部とからなり、ドレンホース差込部が、太いドレンホースを差し込む内径の大きい大径部と細いドレンホースを差し込む内径の小さい小径部を直列に一体形成したものであることを特徴とするドレンホース接続具を既に提案した(特許文献1)。
【0003】
この特許文献1のドレンホース接続具は、ドレンホースが太くても細くてもドレンホース差込部に差し込んで接続できる便利なものであるが、ドレンホースを抜け出さないように接続するためには、内周面に螺旋状の溝部を形成したドレンホース抜止め部材をドレンホース差込部に取付けて接続する必要があり、部品点数が増加するという問題があった。しかも、このドレンホース抜止め部材は、回転させながら、内周面の螺旋状の溝部とドレンホースの螺旋状の凸部を螺合させなければならないため、ドレンホースの接続作業が煩雑で手間がかかるという問題もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−30392号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記の問題に鑑みてなされたもので、その解決しようとする課題は、部品点数を増加する必要がなく、蛇腹ホースを簡単な作業で抜け出さないように確実に接続することができる蛇腹ホース接続口と、これを備えた蛇腹ホース接続部材、並びに、蛇腹ホースと蛇腹ホース接続口との接続方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明に係る蛇腹ホース接続口は、蛇腹ホース接続部材に開口し、環状凸部と環状凹部が交互に連成された蛇腹ホースを挿入して接続する接続口であって、
上記接続口の口縁の内側に一つの接合片又は対向する一対の接合片が形成されており、
上記蛇腹ホースの環状凸部の外径寸法(A)、環状凹部の幅寸法(D)、上記一つの接合片とこれに対向する上記口縁の対向部位との間の寸法又は上記一対の接合片間の寸法(b)、上記一つの接合片と上記口縁の対向部位との対向方向又は上記一対の接合片の対向方向と直交する方向の上記接続口の口径寸法(c)、及び、上記接合片の少なくとも先端部の厚み寸法(d)が、下記の式(1)、式(2)、式(3)を満たし、且つ、
下記の式(2)における寸法(α)が、上記蛇腹ホースをその環状凸部の外径寸法(A)が上記寸法(b)以下となるように挟圧して偏平にしたときに、扁平にした方向と直交する方向に環状凸部の外径寸法(A)が増大する寸法である、
ことを特徴とするものである。
寸法(b)<外径寸法(A)・・・式(1)
口径寸法(c)≧外径寸法(A)+寸法(α)・・・式(2)
厚み寸法(d)≦幅寸法(D)・・・式(3)
【0007】
本発明の蛇腹ホース接続口においては、前記寸法(α)が下記の式(4)を満たすことが望ましい。
0.01×外径寸法(A)≦寸法(α)≦0.15×外径寸法(A)・・・式(4)
【0008】
また、本発明に係る蛇腹ホース接続部材は、少なくとも一側面に上記の蛇腹ホース接続口が開口した蛇腹ホース接続部材であって、蛇腹ホース接続口の口縁の下部が円弧状に形成されていることを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明に係る蛇腹ホースと蛇腹ホース接続口との接続方法は、上記の蛇腹ホース接続口に、環状凸部と環状凹部が交互に連成された蛇腹ホースを接続する方法であって、蛇腹ホースをその環状凸部の外径寸法(A)が前記寸法(b)以下となるように挟圧して偏平にしたまま、前記一つの接合片とこれに対向する前記口縁の対向部位との間又は前記一対の対向する接合片の間を通して蛇腹ホース接続口に挿入し、挟圧を解除して蛇腹ホースを復元させて蛇腹ホース接続口に接続することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の蛇腹ホース接続口は、蛇腹ホースの環状凸部の外径寸法(A)、環状凹部の幅寸法(D)、一つの接合片とこれに対向する口縁の対向部位との間の寸法又は一対の接合片間の寸法(b)、一つの接合片と口縁の対向部位との対向方向又は一対の接合片の対向方向と直交する方向の接続口の口径寸法(c)、及び、接合片の少なくとも先端部の厚み寸法(d)が、上記の式(1)、式(2)、式(3)を満たし、且つ、式(2)における寸法(α)が、蛇腹ホースをその環状凸部の外径寸法(A)が寸法(b)以下となるように挟圧して偏平にしたときに、扁平にした方向と直交する方向に環状凸部の外径寸法(A)が増大する寸法であるため、本発明の接続方法に従って、蛇腹ホースをその環状凸部の外径寸法(A)が寸法(b)以下となるように挟圧して偏平にしたまま、一つの接合片とこれに対向する口縁の対向部位との間又は一対の対向する接合片の間を通して蛇腹ホース接続口に挿入し、挟圧を解除して蛇腹ホースを復元させるだけで、蛇腹ホースの環状凹部に接合片の少なくとも先端部を係合させて、蛇腹ホースを蛇腹ホース接続口に抜け出さないように簡単かつ確実に接続することができる。
【0011】
尚、蛇腹ホースを接続する際には、蛇腹ホースを環状凸部の外径寸法(A)が上記寸法(b)よりも若干小さい寸法になるまで扁平にするのが普通であり、その場合は、扁平にした方向と直交する方向に増大する環状凸部の外径寸法(A)の増大寸法が、上記寸法(b)と丁度等しくなるまで扁平にした場合の環状凸部の外径寸法(A)の増大寸法よりも若干大きくなるが、本発明の蛇腹ホース接続口において、上記寸法(α)が上記式(4)を満たすようにしたものであれば、接続口の上記口径寸法(c)が環状凸部の外径寸法(A)の少なくとも1.01倍〜1.15倍になるので、外径寸法(A)の増大寸法が若干大きくなっても、扁平にした蛇腹ホースを蛇腹ホース接続口に容易に挿入して接続することができる。
【0012】
また、本発明の蛇腹ホース接続部材のように、少なくとも一側面に上記の蛇腹ホース接続口が開口し、蛇腹ホース接続口の口縁の下部が円弧状に形成されているものは、上記の作用効果に加えて、接続された蛇腹ホースの先端開口から流れ出る排水が蛇腹ホースの先端部外周の下部を伝ったとしても、蛇腹ホース接続口の口縁の下部と蛇腹ホースの先端部外周の下部とが当接するので、排水が蛇腹ホース接続部材の外部に流出するのを防ぐことができる。
【0013】
また、本発明に係る蛇腹ホースと蛇腹ホース接続口との接続方法は、接続作業が簡単であり、蛇腹ホース接続口に蛇腹ホースをワンタッチで抜け出さないように確実に接続できるといった顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態に係る蛇腹ホース接続部材を斜め後方から見た斜視図である。
図2】同蛇腹ホース接続部材の平面図である。
図3】同蛇腹ホース接続部材の正面図である。
図4】同蛇腹ホース接続部材の背面図である。
図5】天面に開口する蛇腹ホース接続口に蛇腹ホースを接続した同蛇腹ホース接続部材の側面図である。
図6図5のX−X線断面図である。
図7】側面に開口する蛇腹ホース接続口に蛇腹ホースを接続した同蛇腹ホース接続部材の断面図である。
図8】本発明の他の実施形態に係る蛇腹ホース接続部材の平面図である。
図9】本発明の一実施形態に係る蛇腹ホース接続口と蛇腹ホースの寸法説明図である。
図10】同蛇腹ホース接続口に蛇腹ホースを接続する方法の説明図である。
図11】本発明の他の実施形態に係る蛇腹ホース接続口と蛇腹ホースの寸法説明図である。
図12】同蛇腹ホース接続口に蛇腹ホースを接続する方法の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0016】
図1は本発明の一実施形態に係る蛇腹ホース接続部材を斜め後方から見た斜視図、図2は同蛇腹ホース接続部材の平面図、図3は同蛇腹ホース接続部材の正面図、図4は同蛇腹ホース接続部材の背面図、図5は天面に開口する蛇腹ホース接続口に蛇腹ホースを接続した同蛇腹ホース接続部材の側面図、図6図5のX−X線断面図、図7は側面に開口する蛇腹ホース接続口に蛇腹ホースを接続した同蛇腹ホース接続部材の断面図である。
【0017】
この実施形態の蛇腹ホース接続部材1は、図1に示すような中空の略立方体形状に成形された合成樹脂の成形品であって、この蛇腹ホース接続部材1の天面1aには、図1図2図6に示すように、蛇腹ホース3の端部を接続するための第一の蛇腹ホース接続口2aが開口している。そして、この蛇腹ホース接続部材1の無開口の前側面1bを除いた左側面1cと右側面1dと後側面1eには、図1図4図5図7に示すように、第一の蛇腹ホース接続口2aとは形状が異なる第二の蛇腹ホース接続口2bがそれぞれ開口しており、また、蛇腹ホース接続部材1の底面は開放されている。
【0018】
上記の蛇腹ホース3は、図5図6図7に示すように、軟質合成樹脂やゴムなどで環状凸部3aと環状凹部3bを一定のピッチで交互に連成したものであって、このホース3は長さ方向に湾曲変形が自在であり、しかも、指でホース外周(環状凸部3a)をつまんで両側から挟圧すると容易に変形して扁平になり、挟圧を解除すると元の形状に容易に復元するものである。
【0019】
蛇腹ホース接続部材1の左右両側面1c,1dの下端には、図1図4に示すように、左右に突き出すフランジ片1f,1fが形成されており、後側面1eの下端にも、後方に突き出すフランジ片1gが形成されている。左右のフランジ片1f,1fは、図3図4において仮想線で示される排水溝部材4の左右の溝壁部4a,4aの上面と傾斜面に重なるように、途中から斜め下方に屈曲して傾斜するフランジ片とされており、また、左右両側面1c,1dの直下には、排水溝部材4の溝壁部4a,4aと実質的に同じ高さを有する左右一対の脚片1h,1hが形成されている。従って、蛇腹ホース接続部材1の左右のフランジ片1f,1fの裏面に接着剤を塗布して、左右の脚片1h,1hを排水溝部材4の溝壁部4a,4aの内側に挿入すると、左右のフランジ片1f,1fが溝壁部4a,4aの上面と傾斜面に隙間なく接着されて、蛇腹ホース接続部材1が排水溝部材4に確実に取付け固定されるようになっている。
なお、図1図4等において、1iは蛇腹ホース接続部材1の四隅部に形成された補強リブである。
【0020】
蛇腹ホース接続部材1の天面1aに開口する第一の蛇腹ホース接続口2aは、図1図2図9等に示すように、その真円形の口縁21aの内側に、対向する一対の円弧片状の接合片22a,22aを突き出して形成した略円形の接続口である。図6に示すように、双方の接合片22a,22aは、蛇腹ホース3の挿入接続作業をし易くするために、それぞれの先端上角部を斜めに面取りしている。なお、面取りに代えてアール処理を施しても勿論よい。
【0021】
この蛇腹ホース接続口2aは、図9に示すように、一対の接合片22a,22a間の寸法を(b)とし、この接合片22a,22aの対向方向と直交する方向の蛇腹ホース接続口2aの口径寸法を(c)とし、図6図9に示すように、蛇腹ホース3の環状凸部3aの外径寸法を(A)とし、環状凹部3bの幅寸法(ホースの長さ方向の寸法)を(D)とし、上記接合片22aの少なくとも先端部の厚み寸法を(d)としたとき、上記寸法(b)、口径寸法(c)、外径寸法(A)、幅寸法(D)、厚み寸法(d)が下記の式(1)、式(2)、式(3)を満たすものである。ここで、式(2)における寸法(α)は、図10に示すように、蛇腹ホース3をその環状凸部3aの外径寸法(A)が上記接合片22a,22a間の寸法(b)以下となるように挟圧して偏平にしたときに、扁平にした方向と直交する方向に環状凸部3aの外径寸法(A)が増大する寸法である、
寸法(b)<外径寸法(A)・・・式(1)
口径寸法(c)≧外径寸法(A)+寸法(α)・・・式(2)
厚み寸法(d)≦幅寸法(D)・・・式(3)
【0022】
この第一の蛇腹ホース接続口2aは、寸法(b)、口径寸法(c)、外径寸法(A)、幅寸法(D)、厚み寸法(d)が式(1)、式(2)、式(3)を満たし、且つ、寸法(α)が上記の増大する寸法であるため、本発明の接続方法に従って、蛇腹ホース3の先端部外周を指でつまみ、図10に示すように、その環状凸部3aの外径寸法(A)が接合片22a,22a間の寸法(b)以下となるように両側から挟圧して偏平にしたまま、接合片22a,22aの間を通して蛇腹ホース接続口2aに挿入し、挟圧を解除して蛇腹ホース3を元の形状に復元させるだけで、図6に示すように蛇腹ホース3の環状凹部3bに接合片22a,22aの少なくとも先端部を係合させて、蛇腹ホース3を蛇腹ホース接続口2aに抜け出さないように簡単かつ確実に接続することができる。
【0023】
一対の接合片22a,22a間の寸法(b)が、式(1)に反して、蛇腹ホース3の環状凸部3aの外径寸法(A)以上であれば、接合片22aの少なくとも先端部が蛇腹ホース3の環状凹部3bに係合されないので、蛇腹ホース3を蛇腹ホース接続口2aに抜け出さないように接続することはできない。
また、蛇腹ホース接続口2aの口径寸法(c)が、式(2)に反して、蛇腹ホース3の環状凸部3aの外径寸法(A)と、扁平にしたときに増大する寸法(α)との合計よりも小さい場合には、蛇腹ホース3を挟圧して扁平にしても蛇腹ホース接続口2aに挿入できないので、やはり接続することはできない。
更に、蛇腹ホース接続口2aの接合片22aの少なくとも先端部の厚み寸法(d)が、式(3)に反して、蛇腹ホース3の環状凹部3bの幅寸法(D)より大きい場合は、接合片22aの少なくとも先端部が蛇腹ホース3の環状凹部に嵌まり込んで係合できないので、やはり蛇腹ホース3を抜け出さないように接続することはできない。
【0024】
上記の寸法(α)、即ち、蛇腹ホース3の環状凸部3aの外径寸法(A)が一対の接合片22a,22a間の寸法(b)以下となるように挟圧して扁平にしたときに、扁平にした方向と直交する方向に環状凸部3aの外径寸法(A)が増大する寸法(α)は、下記の式(4)を満たすことが望ましい。
0.01×外径寸法(A)≦寸法(α)≦0.15×外径寸法(A)・・・式(4)
【0025】
蛇腹ホース3を接続するときは、通常、環状凸部3aの外径寸法(A)が一対の接合片22a,22a間の寸法(b)よりも若干小さくなるまで扁平にするので、扁平にした方向と直交する方向に環状凸部3aの外径寸法(A)が増大する寸法(α)は、上記寸法(b)と丁度等しくなるまで扁平にした場合の環状凸部の外径寸法(A)が増大する寸法(α)よりも若干大きくなるが、上記のように寸法(α)が式(4)を満たしていれば、蛇腹ホース接続口2aの口径寸法(c)は、上記式(2)より、環状凸部3aの外径寸法(A)の少なくとも1.01倍〜1.15倍になるので、外径寸法(A)の増大寸法が若干大きくなっても、扁平にした蛇腹ホース3を蛇腹ホース接続口2aに容易に挿入して接続することができる。
なお、寸法(α)の測定は、蛇腹ホース3を平板で両側から挟み、平板間の距離を接合片22a,22a間の寸法(b)以下となるまで縮めて蛇腹ホース3を扁平にし、扁平にした方向と直交する方向に増大した蛇腹ホース3の環状凸部3aの外径寸法を実測して、扁平にする前の環状凸部3aの外径寸法との差を求めればよい。
【0026】
一対の接合片22a,22a間の寸法(b)は、蛇腹ホース3の環状凹部3bの外径寸法(B)と同一もしくは若干大きいことが望ましく、具体的には、環状凹部3bの外径寸法(B)の1.0倍〜1.1倍であることが望ましい。
接合片22a,22a間の寸法(b)が、上記のように環状凹部3bの外径寸法(B)の1.0倍〜1.1倍であり、且つ、蛇腹ホース接続口2aの口径寸法(c)が、前記のように環状凸部3aの外径寸法(A)の1.01倍〜1.15倍であると、蛇腹ホース3を蛇腹ホース接続口2aに挿入、接続する作業がし易く、しかも、接続後は蛇腹ホース3と蛇腹ホース接続口2aとの間に不要な大きい隙間が生じないので、蛇腹ホース接続部材1の内部へのゴミや埃の侵入を防止することができる。
【0027】
なお、接合片22a,22a間の寸法(b)は、蛇腹ホース3の環状凹部3bの外径寸法(B)より若干小さくしてもよい。このように若干小さくしても蛇腹ホース3を蛇腹ホース接続口2aに接続する際の妨げになることはなく、むしろ接続後に接合片22a,22aの先端部が環状凹部3bに圧接してガタつきなく強固に蛇腹ホース3が接続されるようになる。
【0028】
蛇腹ホース接続口2aの形状(口縁21aの形状)は、真円形に限定されるものではなく、少し歪んだ円形、楕円形、方形などであってもよい。また、後述する第二の蛇腹ホース接続口2bのように、上辺を有するU字形であってもよい。
しかし、蛇腹ホース3が真円形の横断面形状を有する丸いホースであることを考慮すると、接続後に蛇腹ホース3と蛇腹ホース接続口との間にゴミや埃が侵入する大きい隙間が生じにくい真円形の口縁21aを有する蛇腹ホース接続口2aが最適であり、接続後に四隅に大きい隙間が生じる方形の口縁を備えた蛇腹ホース接続口は適切なものとは言い難い。
なお、蛇腹ホース接続口2aの口縁21aには、蛇腹ホース3aの挿入を容易に行うことができるように、面取りやアール処理を施すことが望ましい。
【0029】
上記一対の接合片22a,22aは、図1図2に示すように、蛇腹ホース接続口2aの口縁21aの内側に直径方向に対向して円弧片状に突き出して形成されており、前述したように、蛇腹ホース3の挿入接続作業をし易くするために、図6に示すように双方の接合片22a,22aの先端上角部を斜めに面取りして、各接合片22aの少なくとも先端部の厚み寸法(d)を環状凹部3bの幅寸法(D)以下としている。各接合片22aの先端部以外の厚み寸法(d′)は、図6に示すように環状凹部3bの幅寸法(D)以下としてもよいし、幅寸法(D)より大きくしてもよく、後者のように厚み寸法(d′)を幅寸法(D)より大きくすると、接合片22aが蛇腹ホース3の環状凹部3bを上下に押し広げた状態で環状凹部3bに圧入されることになるため、蛇腹ホース3をガタつきなく、抜け出さないように、より確実に接続できる利点がある。
【0030】
この円弧片状の接合片22aの長さ(円弧長)は、真円形の口縁21aの円周長の1/12〜1/6程度とするのが望ましく、この程度の円弧長を有する一対の接合片22a,22aを形成すると、蛇腹ホース3を蛇腹ホース接続口2aに挿入したときに、一対の接合片22a,22aの少なくとも先端部が蛇腹ホース3の環状凹部3bに嵌まり込んで確実に係合するので、蛇腹ホース3を抜け出さないように接続することができる。接合片22aの円弧長が口縁21aの円周長の1/6より大きくなると、蛇腹ホース3を扁平にして蛇腹ホース接続口2aに挿入する作業がし辛くなり、接合片22aの円弧長が口縁21aの円周長の1/12より小さくなると、接合片22aと蛇腹ホース3の環状凹部3bとの係合領域が減少して蛇腹ホース3が抜け易くなる。接合片22aのより好ましい円弧長は、口縁21aの円周長の1/9〜1/8である。
なお、接合片22aの突出寸法は、蛇腹ホース接続口3の口径寸法(c)と接合片22a,22a間の寸法(b)から定まることは言うまでもない。
【0031】
接合片22aの形状は、先端が凹曲した上記の円弧片状に限定されるものではなく、先端が真っ直ぐな突片状、或いは、先端が凸曲した舌片状など、種々の形状とすることができる。しかし、蛇腹ホース3の環状凹部3bと接合片22aとの係合の良否を考慮すると、接合片22aの形状は、円弧片状や、先端が真っ直ぐな突片状であることが望ましい。
【0032】
蛇腹ホース接続口2aの各部の具体的な寸法の一例を示すと、環状凸部3aの外径寸法(A)が21mm、環状凹部3bの外径寸法(B)が17mm、環状凹部3bの幅寸法(D)が1mmである蛇腹ホース3を接続する場合は、対向する一対の接合片22a,22a間の寸法(b)が18mm、その接合片の対向方向と直交する方向の蛇腹ホース接続口2aの口径寸法(c)が22mm、接合片22aの少なくとも先端部の厚み寸法(d)が1mm[先端部以外の厚み寸法(d′)が2mm]、接合片22aの円弧長が蛇腹ホース接続口2a(口縁21a)の円周長の1/6である。
【0033】
上記のような第一の蛇腹ホース接続口2aが蛇腹ホース接続部材1の天面1aに開口していると、蛇腹ホース3を接続しない場合、この蛇腹ホース接続口2aからゴミや埃が蛇腹ホース接続部材1の内部に入るので、図8に示すように、蛇腹ホース接続口2aより一回り小さい相似形の蓋材1jを蛇腹ホース接続口2aの内側に配置し、複数(4つ)の連結部1kで蛇腹ホース接続口2aの口縁21に連結固定することによって、ゴミや埃の侵入を防止することが好ましい。
そして、蛇腹ホース3を接続する場合は、連結部1kを切断して蓋材1jを取り除き、蛇腹ホース接続口2aに蛇腹ホース3を本発明の接続方法で接続すればよい。
【0034】
一方、蛇腹ホース接続部材1の左右側面1c,1d及び後側面1eに開口する第二の蛇腹ホース接続口2bは、図1図4図11に示すように、水平な上辺を有するU字形の口縁21bを備えた接続口とされており、この口縁21bの上辺が接合片22bとなっている。そして、この口縁21bの下半部は半円弧状に形成され、口縁21bの下端はフランジ片1f,1f,1gの上面と同じ高さになっている。また、接合片22bの先端部(下端部)は、図7に示すように面取りして斜面を形成することにより薄肉化され、蛇腹ホース3の挿入接続作業がし易くなっている。なお、面取りに代えてアール処理を施しても勿論よい。
【0035】
この第二の蛇腹ホース接続口2bは、図11に示すように、接合片22bとこれに対向する口縁21bの対向部位(下端)との間の寸法を(b)とし、この接合片22bと口縁21bの下端との対向方向と直交する方向の蛇腹ホース接続口2bの口径寸法を(c)とし、蛇腹ホース3の環状凸部3aの外径寸法を(A)とし、図7に示すように、環状凹部3bの幅寸法(ホースの長さ方向の寸法)を(D)とし、上記接合片22bの少なくとも薄肉化された先端部の厚み寸法を(d)としたとき、上記寸法(b)、口径寸法(c)、外径寸法(A)、幅寸法(D)、厚み寸法(d)が前記の式(1)、式(2)、式(3)を満たすものである。そして、式(2)における寸法(α)は、図12に示すように、蛇腹ホース3をその環状凸部3aの外径寸法(A)が上記接合片22bと口縁21bの下端との間の寸法(b)以下となるように挟圧して偏平にしたときに、扁平にした方向と直交する方向(寸法(c)の方向)に環状凸部3aの外径寸法(A)が増大する寸法である、
【0036】
この第二の蛇腹ホース接続口2bは、寸法(b)、口径寸法(c)、外径寸法(A)、幅寸法(D)、厚み寸法(d)が前記の式(1)、式(2)、式(3)を満たし、且つ、寸法(α)が上記の増大寸法であるため、本発明の接続方法に従って、蛇腹ホース3の先端部外周を指でつまみ、図12に示すように、その環状凸部3aの外径寸法(A)が接合片22bと口縁21bの下端との対向する寸法(b)以下となるように両側から挟圧して偏平にしたまま、蛇腹ホース接続口2bに挿入し、挟圧を解除して蛇腹ホース3を元の形状に復元させるだけで、図7に示すように蛇腹ホース3の環状凹部3bに接合片22bの少なくとも先端部を係合させて、蛇腹ホース3を蛇腹ホース接続口2bに抜け出さないように簡単かつ確実に接続することができる。
しかも、蛇腹ホース接続口2bの口縁21bの下部が半円弧状に形成されているので、接続された蛇腹ホース3の先端開口から流れ出る排水が蛇腹ホース3の先端部外周の下部を伝ったとしても、蛇腹ホース接続口2bの口縁21bの下部と蛇腹ホース3の先端部外周の下部とが実質的に当接して、排水が蛇腹ホース接続部材1の外部に流出するのを防ぐことができる。
【0037】
一つの接合片22bとこれに対向する口縁21bの下端との間の寸法(b)が式(1)に反して蛇腹ホース3の環状凸部3aの外径寸法(A)以上であれば、接合片22bの少なくとも先端部が蛇腹ホース3の環状凹部3bに係合されないので、蛇腹ホース3を蛇腹ホース接続口2bに抜け出さないように接続することはできない。
また、蛇腹ホース接続口2bの口径寸法(c)が、式(2)に反して、蛇腹ホース3の環状凸部3aの外径寸法(A)と、扁平にしたときに増大する寸法(α)との合計よりも小さい場合には、蛇腹ホース3を挟圧して扁平にしても蛇腹ホース接続口2bに挿入できないので、やはり接続することはできない。
更に、蛇腹ホース接続口2bの接合片22bの少なくとも先端部の厚み寸法(d)が、式(3)に反して、蛇腹ホース3の環状凹部3bの幅寸法(D)より大きい場合は、接合片22bの少なくとも先端部が蛇腹ホース3の環状凹部に嵌まり込んで係合できないので、やはり蛇腹ホース3を抜け出さないように接続することはできない。
【0038】
また、この第二の蛇腹ホース接続口2bにおいても、前記式(2)における寸法(α)は、前記式(4)を満たすことが望ましく、その場合は、蛇腹ホース3を扁平にし過ぎて環状凸部3aの外径寸法(A)が想定以上に大きくなっても、扁平にした蛇腹ホース3を蛇腹ホース接続口2bに挿入して接続することができる。
【0039】
更に、この第二の蛇腹ホース接続口2bにおいても、図7に示すように、接合片22bの先端部以外の厚み寸法(d′)を蛇腹ホース3の環状凹部3bの幅寸法(D)以下にしたり、逆に、幅寸法(D)より大きくしてもよく、後者のように厚み寸法(d′)を幅寸法(D)より大きくすると、接合片22bが蛇腹ホース3の環状凹部3bを押し広げた状態で圧入されることになるため、蛇腹ホース3をガタつきなく、抜け出さないように、より確実に接続できる利点がある。
【0040】
第二の蛇腹ホース接続口2aの各部の具体的な寸法の一例を示すと、環状凸部3aの外径寸法(A)が21mm、環状凹部3bの外径寸法(B)が17mm、環状凹部3bの幅寸法(D)が1mmである蛇腹ホース3を接続する場合は、寸法(b)が17.5mm、蛇腹ホース接続口2aの口径寸法(c)が22.5mm、接合片22bの少なくとも先端部の厚み寸法(d)が0.5mm[先端部以外の厚み寸法(d′)が1.5mm]である。
【0041】
なお、この実施形態では、蛇腹ホース接続口2bの接合片22bを、その先端が真っ直ぐな突片状に形成しているが、その先端が凹曲する突片状に形成したり、その先端が凸曲する舌片状に形成してもよいことは言うまでもない。
また、この実施形態では、蛇腹ホース接続口2bの口縁21bの下端がフランジ片1f,1gの上面と同じ高さであるため、口縁21bの下部が蛇腹ホース3の環状凹部3bに嵌まり込んで係合することはないが、口縁21bの下端をフランジ片1f,1gの上面よりも高くすることによって、接合片22bと口縁21bの下部の双方が蛇腹ホース3の環状凹部3bに嵌まり込んで係合するようにしてもよい。このようにすると、蛇腹ホース3を更にガタつきなく接続できる利点があるので好ましい。
【0042】
この蛇腹ホース接続部材1は、その天面1aに第一の蛇腹ホース接続口2aを形成し、左右側面1c,1dと後側面1eに第二の蛇腹ホース接続口2bを形成しているが、天面1aと左右側面1c,1dと後側面1eに、第一の蛇腹ホース接続口2aを形成してもよいし、第二の蛇腹ホース接続口2bを形成してもよい。また、この実施形態とは逆に、天面1aに第二の蛇腹ホース接続口2bを形成し、左右側面と後側面に第一の蛇腹ホース接続口2aを形成してもよい。更に、必要とあらば、前側面1bに第一の蛇腹ホース接続口2a又は第二の蛇腹ホース接続口2bを形成してもよい。
【0043】
左右側面1c,1dや前後側面1b,1eに第一の蛇腹ホース接続口2aを形成する場合は、一対の接合片22a,22aが水平方向に対向するように口縁21aの内側に設けることが好ましく、このようにすると、蛇腹ホース3を両横から挟圧して扁平にし、第一の蛇腹ホース接続口2aに容易に挿入、接続することができる。
また、左右側面1c,1dや前後側面1b,1eに第二の蛇腹ホース接続口2bを形成する場合は、第二の蛇腹ホース接続口2bを上下反転させて、接合片22bを口縁21bの下端に形成し、口縁21bの上半部を半円弧状に形成するようにしてもよい。但し、その場合には、蛇腹ホース3の先端開口から流れ出る排水が蛇腹ホース3の先端部外周の下部を伝って第二の蛇腹ホース接続口2bの下端から流出しやすくなるので、この実施形態のように接合片22bを上端に設け、口縁21bの半円弧状部分を下側に設ける方が望ましい。
なお、第二の蛇腹ホース接続口2bのように、上辺を有するU字形の口縁21bを備えた接続口においては、口縁21bの両側内面に一対の対向する接合片を形成するようにしても勿論よい。
【0044】
本発明の接続方法は、上述した第一の蛇腹ホース接続口2a又は第二の蛇腹ホース接続口2bに蛇腹ホース3を接続する方法であって、蛇腹ホース3の先端部を指でつまみ、その環状凸部3aの外径寸法(A)が、一対の接合片22a,22a間の寸法(b)以下、又は、一つの接合片22bとこれに対向する蛇腹ホース接続口2bの口縁21bの対向部位(下端)との開いたの寸法(b)以下となるように蛇腹ホース3の先端部を挟圧して偏平にしたまま、一対の対向する接合片22a,22aの間、又は、一つの接合片22bとこれに対向する口縁21bの対向部位(下端)との間を通して、第一の蛇腹ホース接続口2a又は第二の蛇腹ホース接続口2bに挿入し、挟圧を解除して蛇腹ホース3を復元させることにより、接合片22a,22a又は22bの少なくとも先端部を蛇腹ホース3の環状凹部3bに嵌め込んで係合させ、蛇腹ホース3を第一又は第二の蛇腹ホース接続口2a又は2bに接続するものである。
【0045】
かかる接続方法は、接続作業が簡単であり、第一又は第二の蛇腹ホース接続口2a又は2bに蛇腹ホース3をワンタッチで抜け出さないように確実に接続できるといった優れた効果を奏する。
【符号の説明】
【0046】
1 蛇腹ホース接続部材
1a 天面
1b 前側面
1c 左側面
1d 右側面
1e 後側面
1f,1g フランジ片
1h 脚片
1j 蓋材
1k 連結部
2a 第一の蛇腹ホース接続口
21a 第一の蛇腹ホース接続口の口縁
22a 第一の蛇腹ホース接続口の接合片
2b 第二の蛇腹ホース接続口
21b 第二の蛇腹ホース接続口の口縁
22b 第二の蛇腹ホース接続口の接合片
3 蛇腹ホース
3a 環状凸部
3b 環状凹部
4 排水溝部材
(A) 蛇腹ホースの環状凸部の外径寸法
(B) 蛇腹ホースの環状凹部の外径寸法
(D) 蛇腹ホースの環状凹部の幅寸法
(b) 一つの接合片とこれに対向する口縁の対向部位との間の寸法又は一対の接合片間の寸法
(c) 一つの接合片と口縁の対向部位との対向方向又は一対の接合片の対向方向と直交する方向の蛇腹ホース接続口の口径寸法
(d) 接合片の少なくとも先端部の厚み寸法
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12