(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-8478(P2015-8478A)
(43)【公開日】2015年1月15日
(54)【発明の名称】無線通信システムにおいて回線交換フォールバック・メッセージングをルーティングするための方法および装置
(51)【国際特許分類】
H04W 68/12 20090101AFI20141212BHJP
H04M 11/00 20060101ALI20141212BHJP
H04W 48/18 20090101ALI20141212BHJP
H04W 92/24 20090101ALI20141212BHJP
【FI】
H04W68/12
H04M11/00 303
H04W48/18 111
H04W92/24
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2014-155078(P2014-155078)
(22)【出願日】2014年7月30日
(62)【分割の表示】特願2012-166676(P2012-166676)の分割
【原出願日】2012年7月27日
(31)【優先権主張番号】61/513,063
(32)【優先日】2011年7月29日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/406,672
(32)【優先日】2012年2月28日
(33)【優先権主張国】US
(71)【出願人】
【識別番号】510284071
【氏名又は名称】モトローラ モビリティ エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】MOTOROLA MOBILITY LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ステファン エム.プラキン
【テーマコード(参考)】
5K067
5K201
【Fターム(参考)】
5K067AA25
5K067DD13
5K067DD19
5K067DD57
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
5K067EE24
5K067JJ64
5K201AA01
5K201BC05
5K201BD01
5K201CA02
5K201CB04
5K201DA01
5K201EB07
5K201EC08
5K201ED06
(57)【要約】 (修正有)
【課題】回線交換フォールバック(CSFB)を実装する無線通信システムにおいて、パケット・データ・ネットワーク内でアクティブなUEに関する回線交換網にCSFBメッセージングをルーティングするための適切なインターワークソリューション機能(IWS)および適切なIWSインターフェース・モジュールを、MMEが決定することができる方法および装置を提供する。
【解決手段】回線交換網アクセス・ネットワーク識別子は、パケット・データ・ネットワークのNodeBによって保有され、UEに関するCSFBを実施するときにパケット・データ・ネットワークのサービスを提供する移動管理エンティティ(MME)に提供される。次いで、MMEは、回線交換網アクセス・ネットワーク識別子で特定されたIWSに基づき、CSFBメッセージングのルーティングのための回線交換網のIWSを選択する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パケット・データ・ネットワークおよび回線交換網を備えるマルチテクノロジ無線通信システムにおいて、回線交換フォールバック・メッセージをルーティングする方法であって、前記方法は、
前記パケット・データ・ネットワークの移動管理エンティティ(MME)によってユーザ機器にサービスを提供することと;
回線交換網アクセス・ネットワーク識別子を前記移動管理エンティティが受信することであって、前記回線交換網アクセス・ネットワーク識別子は、前記ユーザ機器にサービスを提供する前記回線交換網のインターワークソリューション機能(IWS)を特定することと;
前記回線交換網アクセス・ネットワーク識別子において特定された前記インターワークソリューション機能(IWS)に、回線交換フォールバック・メッセージングをルーティングすることと
を有する、方法。
【請求項2】
前記回線交換網アクセス・ネットワーク識別子は、参照セル識別子の修正されたバージョンからなり、
前記参照セル識別子は、前記回線交換網の前記インターワークソリューション機能(IWS)を特定するインターワークソリューション機能(IWS)識別子を含むように修正される、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記回線交換フォールバック・メッセージングは、前記ユーザ機器によって前記パケット・データ・ネットワークに伝達される逆方向リンク・シグナリングを備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記回線交換フォールバック・メッセージングは、前記ユーザ機器を前記回線交換網に登録するための登録情報、ショート・メッセージ・サービス・メッセージ、および認証メッセージのうちの1または複数を備える、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記回線交換フォールバック・メッセージングは、呼設定シグナリングを備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ルーティングすることは、前記移動管理エンティティと前記インターワークソリューション機能の間のインターネットワークトンネルを設定することを有する、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
パケット・データ・ネットワークおよび回線交換網を備えるマルチテクノロジ無線通信システムにおいて、回線交換フォールバック・メッセージをルーティングする方法であって、前記方法は、
前記パケット・データ・ネットワークにおいてユーザ機器に無線でサービスを提供する工程と;
参照セル識別子の修正されたバージョンを前記パケット・データ・ネットワークに保有することであって、前記参照セル識別子は、インターワークソリューション機能識別子を含むように修正され、前記インターワークソリューション機能識別子は、前記回線交換網で前記ユーザ機器にサービスを提供する前記回線交換網のインターワークソリューション機能(IWS)を特定することと
を有する、方法。
【請求項8】
前記方法はさらに、前記参照セル識別子の前記修正されたバージョンを、前記パケット・データ・ネットワークの移動管理エンティティに提供することを有する、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
パケット・データ・ネットワークおよび回線交換網を備えるマルチテクノロジ無線通信システムの前記パケット・データ・ネットワーク内で動作することができるネットワーク要素であって、前記ネットワーク要素は、
複数のインターワークソリューション機能(IWS)インターフェース・モジュールであって、前記複数のインターワークソリューション機能(IWS)インターフェース・モジュールのそれぞれのインターワークソリューション機能(IWS)インターフェース・モジュールは、前記ネットワーク要素と前記回線交換網のインターワークソリューション機能との間のインターフェースをとるように構成されることと;
少なくとも1つのメモリ・デバイスであって、前記少なくとも1つのメモリ・デバイスは、前記複数のインターワークソリューション機能インターフェース・モジュールのうちのそれぞれのインターワークソリューション機能インターフェース・モジュールと前記回線交換網の対応するインターワークソリューション機能との間の関連付けを保有するように構成されることと;
プロセッサであって、前記プロセッサは、前記少なくとも1つのメモリ・デバイスに結合され、ユーザ機器にサービスを提供する前記回線交換網のインターワークソリューション機能を特定する回線交換網アクセス・ネットワーク識別子を前記パケット・データ・ネットワークにおいて前記パケット・データ・ネットワークのNodeBから受信するように構成され、回線交換フォールバック・メッセージングを前記回線交換網アクセス・ネットワーク識別子で特定された前記インターワークソリューション機能に前記複数のインターワークソリューション機能インターフェース・モジュールのうちの対応するインターワークソリューション機能インターフェース・モジュールを介してルーティングするように構成されることと
を備える、ネットワーク要素。
【請求項10】
前記回線交換網アクセス・ネットワーク識別子は、参照セル識別子の修正されたバージョンからなり、
前記参照セル識別子は、前記回線交換網の前記インターワークソリューション機能を特定するインターワークソリューション機能(IWS)識別子を含むように修正される、
請求項9に記載のネットワーク要素。
【請求項11】
前記回線交換フォールバック・メッセージングは、前記ユーザ機器によって前記パケット・データ・ネットワークに伝達される逆方向リンク・シグナリングを備える、
請求項9に記載のネットワーク要素。
【請求項12】
前記回線交換フォールバック・メッセージングは、前記ユーザ機器を前記回線交換網に登録するための登録情報、ショート・メッセージ・サービス・メッセージ、および認証メッセージのうちの1または複数を備える、
請求項11に記載のネットワーク要素。
【請求項13】
前記回線交換フォールバック・メッセージングは、前記ユーザ機器に関連する呼設定シグナリングを備える、
請求項9に記載のネットワーク要素。
【請求項14】
前記ルーティングすることは、前記ネットワーク要素と前記インターワークソリューション機能の間のインターネットワークトンネルを設定することを有する、
請求項9に記載のネットワーク要素。
【請求項15】
パケット・データ・ネットワークおよび回線交換網を備えるマルチテクノロジ無線通信システムの前記パケット・データ・ネットワーク内で動作することができるNodeBであって、前記NodeBは、
少なくとも1つの無線周波数受信機と;
少なくとも1つの無線周波数送信機と;
少なくとも1つのメモリ・デバイスであって、前記少なくとも1つのメモリ・デバイスは、回線交換網アクセス・ネットワーク識別子の修正されたバージョンを保有するように構成され、前記回線交換網アクセス・ネットワーク識別子は、前記回線交換網でユーザ機器にサービスを提供する前記回線交換網のインターワークソリューション機能(IWS)を特定するインターワークソリューション機能識別子を含むことと;
プロセッサであって、前記プロセッサは、前記回線交換網アクセス・ネットワーク識別子を前記パケット・データ・ネットワークの移動管理エンティティに伝達するように構成されることと
を備える、NodeB。
【請求項16】
前記回線交換網アクセス・ネットワーク識別子は、参照セル識別子の修正されたバージョンからなり、
前記参照セル識別子は、前記インターワークソリューション機能識別子を含むように修正される、
請求項15に記載のNodeB。
【請求項17】
前記プロセッサはさらに、前記ユーザ機器から受信された回線交換フォールバック・メッセージングを前記移動管理エンティティにルーティングするように構成される、
請求項15に記載のNodeB。
【請求項18】
前記回線交換フォールバック・メッセージングは、前記ユーザ機器によって前記パケット・データ・ネットワークに伝達される逆方向リンク・シグナリングを備える、
請求項17に記載のNodeB。
【請求項19】
前記回線交換フォールバック・メッセージングは、前記ユーザ機器を前記回線交換網に登録するための登録情報、ショート・メッセージ・サービス・メッセージ、および認証メッセージのうちの1または複数を備える、
請求項18に記載のNodeB。
【請求項20】
前記回線交換フォールバック・メッセージングは、前記ユーザ機器に関連する呼設定シグナリングを備える、
請求項17に記載のNodeB。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、無線通信システムに関し、より具体的には、複数の無線インターフェース技術を実装する無線通信システムにおいて回線交換フォールバック・メッセージングをルーティングすることに関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信の発展は、異なる技術のネットワークおよび対応する無線インターフェースの普及をもたらした。その結果、無線ユーザ機器(UE)が通信セッションを確立するとき、複数の技術および無線インターフェース、ならびに対応する複数の無線アクセス・ネットワーク(RAN)は、セッションの音声部分のために利用でき、アクセスできる可能性がある。例えば、UEは、主として回線音声サービスを提供する符号分割多元接続(CDMA)1XもしくはCDMA 1X無線伝送技術(1xRTT:Radio Transmission Technology)ネットワークもしくは移動体通信用グローバル・システム(GSM(登録商標):Global System for Mobile communications)ネットワークなどのレガシ回線交換網(例えば、第2世代(2G)もしくは2.5Gネットワーク)に、またはパケット交換データサービスを提供する第3世代パートナーシップ・プロジェクト・ロング・ターム・エボリューション(3GPP LTE)ネットワーク、第3世代パートナーシップ・プロジェクト2ウルトラ・モバイル・ブロードバンド(3GPP2 UMB:Third Generation Partnership Project 2 Ultra Mobile Broadband)ネットワーク、WiMAXネットワークに、もしくはIEEE802規格に基づく無線フィデリティ(Wi−Fi:Wireless Fidelity)ネットワークなどのより新しい世代のパケット・データ・ネットワークに、同時にアクセスできる可能性がある。パケット・データ・ネットワークは、ボイス・オーバ・インターネット・プロトコル(VoIP)サービスも提供し得る。
【0003】
通信システムがパケット・データ・ネットワークと回線交換網の両方を含むとき、パケット・データ・ネットワークで動作するUEが受信音声呼を受信し、および/または回線交換網を介して送信音声呼をルーティングすることは、システムの性能にとって有益である可能性がある。これは、回線交換フォールバック(CSFB:circuit switched fallback)として知られる。例えば、回線交換網に関連するチャネル状態が、パケット・データ・ネットワークに関連するチャネル状態よりも好ましい可能性があるか、またはシステムの運用者が、帯域幅もしくはコストが原因で、回線交換網を用いて音声セッションを確立することを好む可能性がある。しかし、CSFBを実装するためには、3GPP LTEネットワークの移動管理エンティティ(MME:Mobility Management Entity)などのパケット・データ・ネットワークが、パケット・データ・ネットワーク内でUEにサービスを提供するカバーエリアに対応する回線交換網のカバーエリアにサービスを提供するネットワーク要素を決定し、それらのネットワーク要素とシグナリングを交換することができる必要がある。通常、MMEは、複数の回線交換網のインターワークソリューション機能(IWS:Interworking Solution Function)と、3GPP LTEネットワークに関するS102インターフェースのような複数のIWSインターフェースおよびIWSインターフェース・モジュールとを介して回線交換網に結合され、各IWSが、回線交換網の異なるカバーエリアにサービスを提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許公開第2011/0044248号明細書
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Interoperability Specification (IOS) for High Rate Packet Data (HRPD) Radio Access Network Interfaces with Session Control in the Packet Control Function,3GPP2 A.S0009−C v3.0,3rd Generation Partnership Project 2,3GPP2,2010年6月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、CSFBを実装する無線通信システムにおいて、パケット・データ・ネットワーク内でアクティブなUEに関する回線交換網にCSFBメッセージングをルーティングするための適切なIWSおよび適切なIWSインターフェース・モジュールを、MMEが決定することができる方法および装置が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
MMEが、回線交換フォールバック(CSFB)を実装する無線通信システムにおいて、パケット・データ・ネットワーク内でアクティブなUEに関する回線交換網にCSFBメッセージングをルーティングするための適切なIWSおよび適切なIWSインターフェース・モジュールを決定することができる方法および装置に対するニーズに対応するために、パケット・データ・ネットワークおよび回線交換網からなり、ユーザ機器にサービスを提供する回線交換網のインターワークソリューション機能(IWS)を特定する回線交換網アクセス・ネットワーク識別子に基づき、パケット・データ・ネットワーク内で動作するユーザ機器に関連する回線交換フォールバック・メッセージをルーティングするマルチテクノロジ無線通信システムが提供される。回線交換網アクセス・ネットワーク識別子は、パケット・データ・ネットワークのNodeBによって保有され、UEに関するCSFBを実施するときにパケット・データ・ネットワークのサービスを提供する移動管理エンティティ(MME)に提供される。次いで、MMEが、回線交換網アクセス・ネットワーク識別子で特定されたIWSに基づき、CSFBメッセージングのルーティングのための回線交換網のIWSを選択する。
【0008】
概して、本発明の実施形態は、パケット・データ・ネットワークおよび回線交換網からなるマルチテクノロジ無線通信システムにおける回線交換フォールバック・メッセージの方法を含む。方法は、パケット・データ・ネットワークの移動管理エンティティ(MME)によってユーザ機器にサービスを提供する工程と、ユーザ機器にサービスを提供する回線交換網のインターワークソリューション機能(IWS)を特定する回線交換網アクセス・ネットワーク識別子をMMEで受信する工程と、回線交換網アクセス・ネットワーク識別子で特定されたIWSに回線交換フォールバック・メッセージングをルーティングする工程とからなる。
【0009】
本発明の別の実施形態は、パケット・データ・ネットワークおよび回線交換網からなるマルチテクノロジ無線通信システムにおいて、回線交換フォールバック・メッセージをルーティングする方法を含む。方法は、パケット・データ・ネットワークにおいてユーザ機器に無線でサービスを提供する工程と、参照セル識別子(Reference Cell Identifier)の修正されたバージョンをパケット・データ・ネットワークで保有する工程であって、参照セル識別子が、回線交換網でユーザ機器にサービスを提供する回線交換網のIWSを特定するIWS識別子を含むように修正される、保有する工程とからなる。
【0010】
本発明のさらに別の実施形態は、パケット・データ・ネットワークおよび回線交換網からなるマルチテクノロジ無線通信システムのパケット・データ・ネットワーク内で動作することができるネットワーク要素を含む。ネットワーク要素は、複数のIWSインターフェース・モジュールを含み、それぞれのIWSインターフェース・モジュールは、ネットワーク要素と回線交換網のIWSとの間のインターフェースをとる(interface between the network element and an IWS of the circuit switched network)ように構成される。ネットワーク要素はさらに、複数のIWSインターフェース・モジュールのうちのそれぞれのIWSインターフェース・モジュールと回線交換網の対応するIWSとの間の関連付けを保有するように構成される少なくとも1つのメモリ・デバイスを含む。ネットワーク要素はさらに、少なくとも1つのメモリ・デバイスに結合されたプロセッサを含み、プロセッサは、ユーザ機器にサービスを提供する回線交換網のIWSを特定する回線交換網アクセス・ネットワーク識別子を、パケット・データ・ネットワークにおいてパケット・データ・ネットワークのNodeBから受信し、複数のIWSインターフェース・モジュールのうちの対応するIWSインターフェース・モジュールを介して、回線交換フォールバック・メッセージングを、回線交換網アクセス・ネットワーク識別子で特定されたIWSにルーティングするように構成される。
【0011】
本発明のさらに別の実施形態は、パケット・データ・ネットワークおよび回線交換網からなるマルチテクノロジ無線通信システムのパケット・データ・ネットワーク内で動作することができるNodeBを含む。NodeBは、少なくとも1つの無線周波数受信機と、少なくとも1つの無線周波数送信機と、回線交換網アクセス・ネットワーク識別子の修正されたバージョンを保有するように構成される少なくとも1つのメモリ・デバイスを含み、回線交換網アクセス・ネットワーク識別子は、回線交換網でユーザ機器にサービスを提供する回線交換網のIWSを特定するIWS識別子を備える。NodeBはさらに、回線交換網アクセス・ネットワーク識別子をパケット・データ・ネットワークのMMEに伝達するように構成されたプロセッサを備える。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明のさまざまな実施形態による無線通信システムの構成図。
【
図2】本発明の1実施形態による
図1のユーザ機器の構成図。
【
図3】本発明の1実施形態による
図1のパケット・データ・ネットワークのNodeBの構成図。
【
図4】本発明の1実施形態による
図1の回線交換網の無線アクセス・ノードの構成図。
【
図5】本発明の1実施形態による
図1の回線交換網の無線アクセス・ノード・コントローラの構成図。
【
図6】本発明の1実施形態による
図1の移動管理エンティティの構成図。
【
図7】本発明の1実施形態による
図1のインターワークソリューション機能の構成図。
【
図8】本発明の1実施形態による
図1の移動通信交換局(Mobile Switching Center)の構成図。
【
図9A】本発明のさまざまな実施形態による、
図1のパケット・データ・ネットワークによって
図1の回線交換網に回線交換フォールバック・トラフィックをルーティングする際に
図1の通信システムによって実行される方法を示す論理フロー図。
【
図9B】本発明のさまざまな実施形態による、
図1のパケット・データ・ネットワークによって
図1の回線交換網に回線交換フォールバック・トラフィックをルーティングする際に
図1の通信システムによって実行される方法を示す
図9Aの論理フロー図の続きの図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
当業者は、図中の要素が、簡単かつ明瞭であるように示されており、必ずしも正確な縮尺で描かれていないことを認めるであろう。例えば、図中の要素の一部の寸法は、本発明のさまざまな実施形態の理解を深めるのに役立つように、その他の要素に比して誇張されている可能性がある。また、商業化が可能な実施形態において有用であるかまたは必要であるよくある十分に知られている要素は、多くの場合、本発明のこれらのさまざまな実施形態の図をより見やすくするために示されていない。
【0014】
ここで図面に目を向けると、本発明が、
図1〜
図9Bを参照してより完全に説明され得る。
図1は、本発明のさまざまな実施形態による無線通信システム100の構成図である。通信システム100は、パケット・データ・ネットワーク110と回線交換網130の両方からなるマルチテクノロジ無線通信システムである。通信システム100は、無線ユーザ機器(UE)102、例えば、これらに限定されないが、セルラ電話、無線電話、または無線音声通信に対応した携帯情報端末(PDA)、パーソナル・コンピュータ(PC)、もしくはラップトップ・コンピュータを含む。UE102は、通信システム100のパケット・データ・ネットワーク110を用いたパケット・データ音声呼に関与することができ、さらに、通信システムの回線交換網130を用いた回線交換音声呼に関与することができる。UE102は、より具体的には、符号分割多元接続(CDMA)1XまたはCDMA 1X無線伝送技術(1xRTT)プロトコルなどのレガシ・プロトコルによって回線交換網の無線アクセス・ネットワーク(RAN)132と通信することができ、より新しい世代のプロトコルによって、例えば、第3世代パートナーシップ・プロジェクト・ロング・ターム・エボリューション(3GPP LTE)プロトコルによってパケット・データ・ネットワークのRAN112と通信することができる。
【0015】
回線交換網130は、複数の回線交換網無線アクセス・ネットワーク(RAN)132〜139(8つを図示)を含む。複数のRAN132〜139のうちのそれぞれのRANは、無線基地局(BTS)または当技術分野で知られている任意のその他の種類の回線交換網の無線アクセス・ノードである可能性がある、RAN132のアクセス・ノード142などの無線アクセス・ノードを含む。複数のRAN132〜139のそれぞれのRANはさらに、基地局コントローラ(BSC)、集中基地局コントローラ(CBSC:Centralized Base Station Controller)、無線アクセス・ネットワーク・コントローラ(RNC)、または当技術分野で知られている任意のその他の種類の回線交換網の無線アクセス・ノード・コントローラである可能性がある、RAN132のアクセス・ノード・コントローラ144などの、アクセス・ノードに動作可能なように結合される無線アクセス・ノード・コントローラを含む。回線交換網130はさらに、好ましくはA1インターフェースによって複数のRAN132〜139のうちの1または複数に結合される少なくとも1つの移動通信交換局(MSC)138を含む。
【0016】
パケット・データ・ネットワーク110は、進化型ユニバーサル地上無線アクセス・ネットワーク(E−UTRAN:Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)などのパケット・データRAN112を含む。RAN112は、NodeB、eNodeB、または当技術分野で知られている任意のその他の種類のパケット・データ・ネットワークのアクセス・ノード(これらのパケット・データ・ネットワークのアクセス・ノードは本明細書においてはまとめて「NodeB」と呼ばれる)などのパケット・データ・ネットワークのアクセス・ノード114を含む。パケット・データ・ネットワーク110はさらに、好ましくはS1−UインターフェースによってRAN112に結合されるゲートウェイ118と、好ましくはS1−MMEインターフェースによってRAN112に結合され、好ましくはS11インターフェースによってゲートウェイ118に結合される移動管理エンティティ(MME)120とを含む。ゲートウェイ118は、サービング・ゲートウェイ(Serving Gateway)(サービングGWG(Serving GWG))および公衆データ・ネットワーク(PDN)ゲートウェイのうちの1または複数からなる。
【0017】
RAN112およびRAN132〜139のそれぞれは、RANのセルまたはセルのセクタなどのカバーエリア内に位置するユーザ機器(UE)に無線通信サービスを提供する。例えば、RAN112は、無線インターフェース104によって、RANのカバーエリア111内に位置するUEに無線通信サービスを提供し、RAN132は、無線インターフェース106によって、RANのカバーエリア131内に位置するUEに無線通信サービスを提供する。各無線インターフェース104、106は、パイロット・チャネル、少なくとも1つの順方向リンク・トラフィック・チャネル、ならびに順方向リンク共通および個別シグナリング・チャネルを含む順方向リンクを含む。各無線インターフェース104、106はさらに、少なくとも1つの逆方向リンク・トラフィック・チャネル、逆方向リンク共通および個別シグナリング・チャネル、ならびにアクセスチャネルを含む逆方向リンクを含む。
【0018】
本発明の目的のために、本明細書においては、パケット・データ・ネットワーク110のRAN112の、および特にNodeB114のカバーエリア111は、回線交換網130のRAN132の、および特にアクセス・ノード142のカバーエリア131に実質的に対応すると仮定する。つまり、本明細書においては、カバーエリア111の少なくとも一部の中にあり、RAN112によって、および特にNodeB114によって無線サービスを提供されるUE102などのUEが、RAN132によって、および特にアクセス・ノード142によっても無線サービスを提供されることができ、同様に、RAN132のカバーエリア131の少なくとも一部の中にあり、RAN132によって、および特にアクセス・ノード142によって無線サービスを提供されるUE102などのUEが、RAN112によって、および特にNodeB114によっても無線サービスを提供されることができるように、カバーエリア111とカバーエリア131が部分的にまたは完全に重なっている(本明細書においては対応カバーエリアとも呼ばれる)と仮定する。例えば、そのような重なりは、回線交換網130のセクタのパケット・データ・ネットワーク110のセルに対する1対1のマッピング(例えば、回線交換網130のセクタが、パケット・データ・ネットワーク110のセルと同じアンテナを使用する場合)、回線交換網130のセクタのパケット・データ・ネットワーク110のセルに対する1対多のマッピング(例えば、回線交換網130のセクタが、パケット・データ・ネットワーク110のセルよりも大きく、複数のパケット・データ・ネットワーク110のセルをカバーする場合)、または回線交換網130のセクタのパケット・データ・ネットワーク110のセルに対する多対1のマッピング(例えば、パケット・データ・ネットワーク110のセルが、回線交換網130のセクタよりも大きく、複数の回線交換網130のセクタをカバーする場合)を含み得る。
【0019】
パケット・データ・ネットワーク110および回線交換網130、および、より具体的には、パケット・データ・ネットワークのMME120および回線交換網のMSC138は、インターワークソリューション機能(IWS)を介して互いに通信する。つまり、MME120は、複数のインターワークソリューション機能(IWS)122〜129(
図1には8つが示されている)に結合される。IWS122〜129はそれぞれ、パケット・データ・ネットワーク110および特にMME120と、IWSによってサービスを提供される回線交換網のセル/セクタ/RANとの間のインターワーク機能を提供する。例えば、IWS122は、パケット・データ・ネットワーク110、およびより具体的にはMME120と、回線交換網130のRAN132、アクセス・ノード・コントローラ144、アクセス・ノード142、およびカバーエリア131との間のインターワーク機能を提供する。
【0020】
IWS122〜129はそれぞれ、回線交換網130との回線交換網シグナリングをサポートする。回線交換網130がCDMA 1xRTTネットワークであるとき、IWS122〜129はそれぞれ、回線交換網とのA1/A1pシグナリングをサポートする。上述のように、IWS122〜129はそれぞれ、パケット・データ・ネットワーク110および特にMME120ともインターフェースをとり(interfaces to packet data network 110, and in particular to MME 120)、パケット・データ・ネットワークとのパケット・データ・シグナリングもサポートする。例えば、各IWS122〜129は、回線交換網シグナリングをパケット・データ・ネットワーク・シグナリングにカプセル化し、それによって、回線交換メッセージがパケット・データ・ネットワーク110でUEに無線で転送されることを可能にすることができる。
【0021】
図1に示されるように、IWS122〜129のうちの1または複数が、MSC138に結合される。本発明のさまざまな実施形態において、各IWS122〜129はさらに、IWSによってサービスを提供される回線交換網のRANのアクセス・ノードおよびアクセス・ノード・コントローラのうちの1または複数に結合されてもよく、例えば、IWS122に関しては、RAN132のアクセス・ノード142およびアクセス・ノード・コントローラ144のうちの1または複数にさらに結合されてもよい。本発明のさまざまな実施形態において、各IWS122〜129はアクセス・ノードおよびアクセス・ノード・コントローラとは別のエンティティとして示されているが、各IWS122〜129は、IWS122に対するRAN132などの対応するRANに含まれてもよく、RAN132のアクセス・ノード142およびアクセス・ノード・コントローラ144などのRANのアクセス・ノードまたはアクセス・ノード・コントローラのうちの1または複数によって実装されてもよい。全体として、RAN132〜139のアクセス・ノードおよびアクセス・ノード・コントローラ、NodeB114、ゲートウェイ118、MME120、IWS122〜129、ならびにMSC138は、まとめて、通信システム100の通信ネットワークまたはインフラストラクチャと呼ばれてもよく、通信システムのそれぞれのそのような要素は、本明細書においてはネットワーク要素とも呼ばれてもよい。
【0022】
上に挙げられたインターフェースは、すべて当技術分野において知られており、本明細書においてはより詳細に説明されない。さらに、本明細書においては、通信システム100のネットワーク要素のうちの多くの間に単一のインターフェースが示されたが、要素の間のそれぞれの相互接続は、複数の相互接続ならびに/またはシグナリング・インターフェースおよびベアラ・インターフェースもしくは音声情報の交換用の経路のような経路のうちの1または複数などのインターフェースからなっていてもよい。
【0023】
ここで
図2〜
図8を参照すると、UE102、NodeB114、アクセス・ノード142、アクセス・ノード・コントローラ144、MME120、IWS122〜129などのIWS700、およびMSC138のアーキテクチャが、それぞれ、本発明の1実施形態にしたがって与えられている。UE102、NodeB114、アクセス・ノード142、アクセス・ノード・コントローラ144、MME120、IWS700、およびMSC138のそれぞれは、1または複数のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特注のプロセッサ、フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)、またはこれらの組み合わせ、または当業者に知られているそのようなその他のデバイスなどのそれぞれのプロセッサ202、302、402、502、602、702、802を含み、それらのプロセッサは、本明細書においてUE、NodeB、アクセス・ノード、アクセス・ノード・コントローラ、MME、IWS、およびMSCによって実行されると説明された機能を実行するように構成される。
【0024】
UE102、NodeB114、アクセス・ノード142、アクセス・ノード・コントローラ144、MME120、IWS700、およびMSC138のそれぞれはさらに、これらに限定されないが、ハードディスク、CD−ROM、光学記憶装置、磁気記憶装置、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(DRAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM:Erasable Programmable Read Only Memory)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM:Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリ、またはこれらの等価物などのそれぞれの少なくとも1つのメモリ・デバイス204、304、404、504、604、704、804を含み、それらのメモリ・デバイスは、プロセッサに結合され、関連するプロセッサによって実行されることができ、UE、NodeB、アクセス・ノード、アクセス・ノード・コントローラ、MME、IWS、およびMSCが通信システム100内で動作するのに必要なすべての機能を実行することを可能にするデータおよびプログラムを保有する。IWS122がアクセス・ノード142またはアクセス・ノード・コントローラ144によって実装されるとき、IWSは、当該アクセス・ノードまたは当該アクセス・ノード・コントローラの関連する少なくとも1つのメモリ・デバイス(つまり、少なくとも1つのメモリ・デバイス404および504)に保有された命令に基づいて当該アクセス・ノードまたは当該アクセス・ノード・コントローラのプロセッサ(つまり、プロセッサ402および502)によって実装されてもよい。
【0025】
UE102の少なくとも1つのメモリ・デバイス204はさらに、ネットワーク110と130の間の切り替えを容易にする事前にプログラムされた情報を保有してもよい。加えて、NodeB114の少なくとも1つのメモリ・デバイス304は、回線交換網130の対応するカバーエリア、アクセス・ノード、および/またはアクセス・ノード・コントローラの識別子を含む、CDMA 1Xネットワークにおける参照セル識別子(参照セルID)の修正されたバージョンなどの「回線交換網アクセス・ネットワーク識別子」を保有する。例えば、NodeB114の少なくとも1つのメモリ・デバイス304に保有される回線交換網アクセス・ネットワーク識別子は、セル識別子(Cell_ID)、セクタ識別子、またはロケーション・エリア識別子(LAI:Location Area Identifier)などのカバーエリア131の識別子と、基地局識別子(BS_ID)などのアクセス・ノード142の識別子と、基地局コントローラ識別子(BSC_ID)または集中基地局コントローラ識別子(CBSC_ID)などのアクセス・ノード・コントローラ144の識別子とのうちの1または複数を含む。しかし、先行技術の参照セルIDなどの先行技術のアクセス・ネットワーク識別子とは異なり、回線交換網アクセス・ネットワーク識別子はさらに、カバーエリア/アクセス・ノード/アクセス・ノード・コントローラにサービスを提供するIWS、例えば、カバーエリア131、アクセス・ノード142、およびアクセス・ノード・コントローラ144に対するIWS122の識別子(IWS ID)を含む。回線交換網アクセス・ネットワーク識別子は、NodeB114に事前にプログラムされることができるか、またはNodeBによってサービスを提供されるUEによってNodeBに伝達される、および/もしくはNodeBからNodeBによってサービスを提供されるUEに伝達されるメッセージングの中の識別子を監視することによってNodeBによって動的に決定されることができる。
【0026】
MME120はさらに、それぞれがプロセッサ602と通信している複数のIWSインターフェース・モジュール612〜619を含む。S102インターフェース・モジュールまたはA21インターフェース・モジュールなどの各IWSインターフェース・モジュール612〜619は、MMEに結合された対応するIWS122〜129とのインターフェースを提供し、IWSインターフェース・モジュール612〜619と対応するIWS122〜129の間のこの関連付けは、MMEの少なくとも1つのメモリ・デバイス604に保有される。例えば、MME120は、IWSインターフェース・モジュール612を介してIWS122と通信し、それによって、IWS122およびMSC138を介してRAN132、ならびに特にアクセス・ノード142およびアクセス・ノード・コントローラ144と通信し、さらに、アクセス・ノード142およびアクセス・ノード・コントローラ144を介して、アクセス・ノード142およびアクセス・ノード・コントローラ144によってサービスを提供されるカバーエリア131内にあるUE102などのUEと通信する。
【0027】
UE102はさらに、プロセッサ202と通信している少なくとも1つの無線周波数(RF)受信機206および少なくとも1つのRF送信機208を含む。少なくとも1つの無線周波数(RF)受信機206および少なくとも1つのRF送信機208は、通信システム100のインフラストラクチャおよび特にRAN112とRAN132の両方から無線で信号を受信し、それらに無線で信号を送信する。例えば、UE102は、NodeB114およびアクセス・ノード142のどちらか片方と通信するか、またはNodeB114とアクセス・ノード142の両方と同時に通信することができる。同様に、NodeB114およびアクセス・ノード142のそれぞれはさらに、対応するプロセッサ302および402と通信している少なくとも1つのRF受信機306、406それぞれおよび少なくとも1つのRF送信機308、408それぞれを含む。少なくとも1つのRF受信機306、406それぞれおよび少なくとも1つのRF送信機308、408それぞれは、UE102などの、NodeB114またはアクセス・ノード142によってサービスを提供されるUEから無線で信号を受信し、そのUEに無線で信号を送信する。
【0028】
本明細書において別途指定されない限り、本明細書においてUE102、NodeB114、アクセス・ノード142、アクセス・ノード・コントローラ144、MME120、IWS122、およびMSC138によって実行されると説明された機能は、ソフトウェア・プログラムおよび命令を用いて、またはそれらのソフトウェア・プログラムおよび命令の内部に実装される。それらのソフトウェア・プログラムおよび命令は、UE、NodeB、アクセス・ノード、アクセス・ノード・コントローラ、MME、IWS、およびMSCに関連する少なくとも1つのメモリ・デバイス204、304、404、504、604、704、804それぞれに記憶され、且つUE、NodeB、アクセス・ノード、アクセス・ノード・コントローラ、MME、IWS、およびMSCに関連するプロセッサ202、302、402、502、602、702、802によって実行される。しかし、当業者は、本発明の実施形態が、代替的に、ハードウェア、例えば、集積回路(IC)、ASICなどで実装され得ることを認める。そのようなハードウェアは、たとえばUE、NodeB、アクセス・ノード、アクセス・ノード・コントローラ、MME、およびMSCのうちの1または複数に実装された特定用途向け集積回路(ASIC)である。本開示に基づいて、当業者は、元に戻す実験(undo experimentation)なしにそのようなソフトウェアおよび/またはハードウェアを容易に生産および実装することができる。
【0029】
UE102がパケット・データ・ネットワーク110または回線交換網130のいずれかの通信セッションに加わる(engage)ために、UE102、パケット・データ・ネットワーク110、および回線交換網130のそれぞれは、知られている無線電気通信プロトコルにしたがって動作する。回線交換網130は、レガシ通信システム、好ましくはCDMA 1XまたはCDMA 1xRTTネットワークである。レガシ通信システムは、ネットワークによってサービスを提供される加入者に回線交換通信サービスを提供し(パケット・データサービスも提供することができる)、CDMA 1XまたはCDMA 1X無線伝送技術(1xRTT)規格などのレガシ・システム規格にしたがって動作する。パケット・データ・ネットワーク130は、ネットワークによってサービスを提供される加入者にパケット・データ通信サービスを提供するより新しい世代の通信システム、好ましくは3GPP LTE通信システムである。互換性を保証するために、無線システムパラメータおよび呼処理の手順が、それらの規格によって定められている。無線システムパラメータおよび呼処理の手順は、呼処理の工程を含み、呼処理の工程は、UEおよびUEにサービスを提供する基地局サブシステムまたはその他のアクセス・ネットワークによって、ならびに基地局サブシステムまたはその他のアクセス・ネットワークと、関連するインフラストラクチャとの間で、実行される。しかし、当業者は、パケット・データ・ネットワーク130が、さまざまな無線パケット・データ通信規格のうちのいずれか1つにしたがって動作してもよく、回線交換網110が、回線交換通信サービスを提供する移動体通信用グローバル・システム(GSM(登録商標))規格などのさまざまなよく知られているレガシ無線電気通信規格のうちのいずれか1つにしたがって動作してもよいことを認識する。さまざまな無線パケット・データ通信規格は、3GPP2 UMB規格、WiMAX規格、および米国電気電子学会(IEEE)802.xx規格、例えば、802.11、802.15、または802.16、または802.20規格などのマルチメディア・パケット・データに基づく通信セッションをサポートする。
【0030】
通信システム100において、UE102はパケット・データ・ネットワーク110内で動作しているが、UE102は、回線交換網130を介してUEの音声呼または通信セッションの音声部分を確立することが望ましい可能性がある。例えば、当技術分野で知られているように、通信システム100内を動き回り(roaming)、且つRAN112によってサービスを提供されている一方で、UE102は、RAN132からより強い信号を受信してもよい。通常、信号強度は、UE102などのUEがRANに関連するパイロット・チャネルを測定することによって判定される。別の例として、回線交換網130上でUE102を動作させることに関連するコストは、パケット・データ・ネットワーク110上でUE102を動作させることに関連するコストよりも低くてもよく、または通信システム100の運用者は、拡張済みの回線交換網130を回線交換網によってサポートされ得るあらゆるサービスのために利用したいと望む可能性がある。さらに他の例として、負荷分散の目的または混雑緩和の目的で、通信システム100の運用者は、パケット・データ・ネットワーク110内でアクティブなUE102などのUEの音声呼または通信セッションの音声部分に回線交換網130を利用することが望ましいことに気付く可能性がある。
【0031】
パケット・データ・ネットワーク110内でアクティブなUE102などのUEの音声呼または通信セッションの音声部分を回線交換網130において確立することを容易にするために、通信システム100は、回線交換フォールバック(CSFB)音声呼確立方式(voice call establishment scheme)を実装する。つまり、当技術分野(例えば、3GPP技術仕様(TS)23.272)で知られているように、パケット・データ・ネットワークと回線交換網の両方を実装する通信システム100などの通信システムは、パケット・データ・ネットワーク内でアクティブなUEに関して回線交換網において音声呼または通信セッションの音声部分を確立することができる。加えて、通信システム100のCSFB方式の実装の一部として、通信システム100は、CSFB方式をサポートするCSFBサービスを実装する。CSFB方式はたとえば、パケット・データ・ネットワーク110を介した回線交換網130におけるUEの登録、ならびにメッセージトンネリング、例えば、音声通信または回線交換網とパケット・データ・ネットワークの間のCSFBをサポートする任意のその他のメッセージングのトンネリングなどのパケット・データ・ネットワークと回線交換網の間で交換されるその他のメッセージングなどである。
【0032】
NodeB114がMME120にCSFBシグナリング・トラフィックを伝達するとき、NodeBは、回線交換網識別子を含み、回線交換網識別子は、NodeBによってサービスを提供されるカバーエリア111とカバー範囲が重なる回線交換網130のセルおよび/またはセルのセクタなどのカバーエリア、つまりカバーエリア131などを特定する。次に、MME120は、受信されたCSFBシグナリング・トラフィックを、回線交換網130のアクセス・ノードにサービスを提供するIWSに、伝達する。回線交換網130のアクセス・ノード、つまりアクセス・ノード142は、対応するIWSを介して、特定されたカバーエリアつまりカバーエリア131に、サービスを提供する。しかし、アクセス・ノード142と通信するためには、MME120は、複数のIWS122〜129のうちのいずれのIWSと通信すべきか、および複数のIWSインターフェース・モジュール612〜619のうちのいずれのIWSインターフェース・モジュールをそのような通信で利用すべきかを決定しなければならない。
【0033】
そのような通信を容易にするために、通信システム100は、「回線交換網アクセス・ネットワーク識別子」を提供し、「回線交換網アクセス・ネットワーク識別子」は、上述のように、NodeBまたはパケット・データ・ネットワーク110に対応する回線交換網130のカバーエリア、アクセス・ノード、および/またはアクセス・ノード・コントローラの識別子を含む。例えば、NodeB114の少なくとも1つのメモリ・デバイス304に保有される回線交換網アクセス・ネットワーク識別子は、カバーエリア131の識別子、アクセス・ノード142の識別子、および/またはアクセス・ノード・コントローラ144の識別子を含む。カバーエリア131の識別子はたとえば、セル識別子(Cell_ID)、セクタ識別子、もしくはロケーション・エリア識別子(LAI)などである。アクセス・ノード142の識別子は、基地局識別子(BS_ID)などである。アクセス・ノード・コントローラ144の識別子は、基地局コントローラ識別子(BSC_ID)もしくは集中基地局コントローラ識別子(CBSC_ID)などである。NodeB114の少なくとも1つのメモリ・デバイス304に保有される回線交換網アクセス・ネットワーク識別子はさらに、IWSの識別子つまりIWS122の識別子(IWS識別子またはIWS ID)を含む。IWSは、回線交換網130の対応するカバーエリア、つまりカバーエリア131、アクセス・ノード142、およびアクセス・ノード・コントローラ144にサービスを提供する。加えて、回線交換網アクセス・ネットワーク識別子は、当該カバーエリアにサービスを提供するMSCつまりMSC138を特定するMSC識別子(MSCID)を、含み得る。例えば、本発明の1つのそのような実施形態において、IWS IDは、通信システム100内のIWSを一意に特定する識別子でもよい。本発明の別のそのような実施形態において、IWSが回線交換網のアクセス・ノード・コントローラによって実装されるとき、IWSに関連するIWS IDは、BSC識別子(BSC_ID)もしくはCBSC識別子(CBSC_ID)などの、IWSを実装するアクセス・ノード・コントローラの識別子でもよい。またはIWSが回線交換網のアクセス・ノードによって実装されるとき、IWSに関連するIWS IDは、IWSを実装するアクセス・ノードの識別子でもよい。このように、NodeB114から受信された回線交換網アクセス・ネットワーク識別子に基づき、MME120は、受信されたCSFBシグナリング・トラフィックのルーティングのためにIWSおよび対応するIWSインターフェース・モジュールを決定することができる。
【0034】
ここで
図9Aおよび
図9Bを参照すると、本発明のさまざまな実施形態による、パケット・データ・ネットワーク110によって回線交換網130にCSFBメッセージをルーティングする際に通信システム100によって実行される方法を示す論理フロー
図900が、与えられている。論理フロー
図900は、UE102がパケット・データ・ネットワーク110内でアクティブになり(904)、パケット・データ・ネットワーク110に接続するときに始まる(902)。例えば、アクティブ化は、UEがパケット・データ・ネットワーク110内で起動した結果でもよく、またはUEがパケット・データ・ネットワーク内に移動してきた結果でもよい。アクティブ化工程の一部として、UEは、パケット・データ・ネットワーク110に登録する(906)。
【0035】
次いで、パケット・データ・ネットワークおよび特にMME120は、UEを、関連する回線交換網130および特にMSC138に登録することができる。例えば、3GPP規格(TS23.272)は、UE102などのUEが、パケット・データ・ネットワーク110などのパケット・データ・ネットワークおよび特にMME120などのパケット・データ・ネットワークのMMEに、要求することができる仕組みを提供する。UEは、当該UEがパケット・データ・ネットワークと回線交換網130などの対応する回線交換網との両方に登録されることを要求する。3GPP規格の下で、MMEは、回線交換網のMSCに対してサービング・ゲートウェイ・サポート・ノード(SGSN:Serving Gateway Support Node)として働き、したがって、MSCは、UEがパケット・データ・ネットワークではなく回線交換網にアタッチされると考え、この認識されたSGSNを介して位置更新を実行する。本発明の1実施形態において、UEがMMEに登録するとき、MMEは、UEにLTEネットワークのトラッキング・エリア識別子(Tracking Area Identifier)などのパケット・データ・ネットワークの位置識別子を与える。通信システム100において、登録工程の一部として、NodeB114は、当該NodeBによって保有されている回線交換網アクセス・ネットワーク識別子をMME120に提供し、MMEは、回線交換網アクセス・ネットワーク識別子に基づき、UEがいるカバーエリアの回線交換網130、つまりカバーエリア131にサービスを提供する回線交換網130のMSC、つまりMSC138に、UEを登録する。
【0036】
回線交換網130と通信するときに使用すべき適切なIWSおよび対応するIWSインターフェース・モジュールを決定するために、回線交換網アクセス・ネットワーク識別子は、回線交換網130のカバーエリア、つまりカバーエリア131にサービスを提供するIWSを特定するIWS識別子(IWS ID)を含む。カバーエリアは、NodeBによってサービスを提供されるカバーエリア、つまりカバーエリア111に対応する。回線交換網アクセス・ネットワーク識別子に基づき、および特に回線交換網アクセス・ネットワーク識別子に含まれるIWS IDを参照することによって、MME120は、IWS、つまりIWS122と、対応するIWSインターフェース・モジュール、つまりIWSインターフェース・モジュール612とを選択する(907)。対応するIWSインターフェース・モジュールは、UE102にサービスを提供する回線交換網130のカバーエリア、つまりカバーエリア131に関連する。次に、MME120は、MME120とIWS122の間の(A21トンネルまたはS102トンネルなどの)インターネットワークトンネル(inter−network tunnel)を介して回線交換網/MSCに登録情報を伝達することによって、回線交換網130において、特にMSC138にUE102を登録する(908)。
【0037】
本発明の別の実施形態において、UE102は、パケット・データ・ネットワーク110を介して回線交換網130への別個のCSFB登録手順(910)、つまりパケット・データ・ネットワーク110への初期登録とは別個のCSFB登録手順(910)を開始することができる。例えば、UE102は、パケット・データ・ネットワーク110、特にNodeB114およびMME120を介して、IWS122にCDMA 1x登録メッセージをトンネリングすることができる。CDMA 1x登録メッセージのルーティングは、回線交換網アクセス・ネットワーク識別子(例えば、IWS IDを含むように修正される参照セル識別子)に含まれるIWS IDに基づく。IWS IDは、NodeB114からMME120へのトンネリングされるCDMA 1x登録メッセージと一緒に送信される。
【0038】
本発明のさらなる他の実施形態において、UEは、パケット・データ・ネットワーク110、特にNodeB114およびMME120を介して、IWS122への任意の種類の逆方向リンク・シグナリング・メッセージを伝達またはトンネリングすることができる。逆方向リンク・シグナリング・メッセージのルーティングは、逆方向リンク・シグナリング・メッセージと一緒に送信される回線交換網アクセス・ネットワーク識別子(例えば、IWS IDを含むように修正される参照セル識別子)に含まれるIWS IDに基づく。本発明を限定することは全く意図していないが、例えば、逆方向リンク・シグナリング・メッセージは、アプリケーション・データ配信サービス(ADDS:Application Data Delivery Service)メッセージなどのショート・メッセージ・サービス(SMS)メッセージまたは共有秘密データ(SSD:Shared Secret Data)メッセージなどの認証メッセージでもよい。
【0039】
UE102が、例えば、回線交換網において音声呼を発信するため、回線交換網において音声呼を受信するため、または回線交換網に音声呼をハンドオーバするために回線交換網130とのCSFB音声呼を確立することを決定する(912)とき、UEは、回線交換網呼設定シグナリング(例えば、1X無線インターフェース発信シグナリング(1X Air Interface Origination Signaling))を組み立て(assemble)、NodeB114に伝達する(914)。次に、NodeB114は、回線交換網のカバー範囲130内のUEにサービスを提供するIWS、つまりIWS122を特定するIWS IDを含む回線交換網アクセス・ネットワーク識別子を、NodeBの少なくとも1つのメモリ・デバイス304から取り出し(retrieve)(916)、回線交換網アクセス呼設定シグナリングおよび回線交換網アクセス・ネットワーク識別子をMME120にルーティングする。例えば、回線交換網アクセス・ネットワーク識別子は、当技術分野で知られている参照セルIDの修正されたバージョンでもよく、その参照セルIDは、回線交換網のカバー範囲130内のUEにサービスを提供するIWS、つまりIWS122の識別子を含むように修正される。次いで、NodeB114は、アップリンクS1 CDMA2000トンネリング・メッセージでMME120に回線交換網呼設定シグナリングおよび回線交換網アクセス・ネットワーク識別子を伝達する(918)。
【0040】
UEから回線交換網呼設定シグナリングを受信することに応じて、および回線交換網アクセス・ネットワーク識別子によって特定されたIWSに基づき、MME120は、回線交換網130内のUE102にサービスを提供するIWS、つまりIWS122と、対応するIWSインターフェース・モジュール、つまりIWSインターフェース・モジュール612とを選択する(920)。MME120は、MMEの対応するIWSインターフェース・モジュール、つまりIWSインターフェース・モジュール612を介して、IWS122へのトンネルを設定し(922)、(A21またはS102トンネル/プロトコルなどの)インターネットワークトンネル/プロトコルを用いて、IWS122に回線交換網呼設定シグナリングを伝達する(924)。そして、IWS122は、回線交換網呼設定シグナリングを、回線交換網130において呼を設定するために適切に回線交換網内で、例えば、MSC138およびアクセス・ネットワーク・コントローラ144のうちの1または複数にルーティングし(926)、MSCおよびアクセス・ネットワーク・コントローラは、既知の回線交換網呼設定手順にしたがってUE102との回線交換網の呼を設定する(928)。そして、論理フロー
図900は終了する(930)。
【0041】
回線交換網内のUE102にサービスを提供する回線交換網のインターワークソリューション機能(IWS)を特定する回線交換網アクセス・ネットワーク識別子を、NodeB114によってMME120に提供することにより、MME120は、MMEによってアクセスされる可能性がある回線交換網130のすべてのMSC、アクセス・ノード・コントローラ、アクセス・ノード、および/またはカバーエリア、ならびにそれぞれのそのようなMSC、アクセス・ノード・コントローラ、アクセス・ノード、および/またはカバーエリアに関連した、MSC、アクセス・ノード・コントローラ、アクセス・ノード、および/またはカバーエリアにサービスを提供するIWSを列挙するデータベースを保有する必要がない。MMEは非常に多くのMSC、アクセス・ノード・コントローラ、アクセス・ノード、および/またはカバーエリアにアクセスできる可能性があるので、そのようなデータベースは巨大である可能性がある。さらに、頻繁である可能性があるIWSと回線交換網の要素との間のリンクの変更のたびに、そのようなデータベースは、修正されなければならない。したがって、UEにサービスを提供する回線交換網のIWSを特定する回線交換網アクセス・ネットワーク識別子を提供することによって、システムの運用者にかかるシステムの構成およびメンテナンスの負担は、軽減される。
【0042】
上記の明細書において、特定の実施形態が説明された。しかし、当業者は、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を逸脱することなくさまざまな修正および変更がなされ得ることを理解する。したがって、明細書および図面は、限定的な意味でなく例示的な意味に解釈されるべきであり、すべてのそのような修正は、本教示の範囲内に含まれるように意図される。
【0043】
問題に対する利益、利点、解決法、および任意の利益、利点、または解決法をもたらすかまたはより顕著にすることができる任意の(1または複数の)要素は、任意のまたはすべての請求項の重要な、必要な、または必須の特徴または要素であるとみなされるべきでない。本発明は、本願の係属中になされたあらゆる補正および発行された特許請求の範囲のすべての均等物を含む添付の特許請求の範囲によってのみ定義される。
【0044】
さらに、本明細書において、第1のおよび第2の、最も上のおよび最も下のなどの関係を表す語は、あるエンティティまたはアクションを、必ずしもそのようなエンティティまたはアクションの間のいかなる実際のそのような関係または順序も要求せずにまたは示唆せずに別のエンティティまたはアクションと区別するためにのみ使用され得る。用語「からなる(comprises)」、「からなる(comprising)」、「有する(has)」、「有する(having)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「含む(contains)」、「含む(containing)」、またはこれらの任意のその他の変化形は、非排他的な包含を扱うように意図されており、したがって、要素の列挙からなる(comprises)、有する(has)、含む(includes)、含む(contains)工程、方法、製品、または装置は、それらの要素だけを含むのではなく、明示的に挙げられていない、またはそのような工程、方法、製品、または装置に固有のその他の要素を含み得る。「...からなる(comprises...a)」、「...を有する(has...a)」、「...を含む(includes...a)」、「...を含む(contains...a)」と書かれた要素は、さらなる限定がない場合、その要素からなる(comprises)、有する(has)、含む(includes)、含む(contains)工程、方法、製品、または装置に追加的な同一の要素が存在することを排除しない。用語「a」および「an」は、本明細書において別途明示的に示されない限り1または複数であるものと定義される。用語「実質的に(substantially)」、「事実上(essentially)」、「約(approximately)」、「およそ(about)」、またはそれらの任意のその他のバージョンは、当業者に理解される程度に近いことと定義され、1つの非限定的な実施形態において、この用語は、10%以内であると定義され、別の実施形態においては、5%以内であると定義され、別の実施形態においては、1%以内であると定義され、別の実施形態においては、0.5%以内であると定義される。本明細書において使用される用語「結合された(coupled)」は、必ずしも直接的にではなく、必ずしも機械的にではないが、接続された(connected)と定義される。特定の方法で「構成される(configured)」デバイスまたは構造は、少なくともその方法で構成されるが、列挙されていない方法で構成される可能性もある。
【0045】
読者が技術的な開示の本質をすぐに確認することを可能にするために、「要約書」が提供される。「要約書」は、請求項の範囲または意味を解釈または限定するために使用されないとの理解のもとで提出される。さらに、上述の「発明を実施するための形態」においては、さまざまな特徴が、本開示を簡潔にするためにさまざまな実施形態にまとめられていることがわかる。この開示の方法は、特許請求の範囲に記載されている実施形態が各請求項に明示的に記載されているよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映していると解釈されるべきでない。むしろ、添付の特許請求の範囲が示すように、発明の対象は単一の開示された実施形態の全ての特徴よりも少ない特徴に存する。したがって、添付の特許請求の範囲は、各請求項が別々に特許請求された対象として独立するようにして、本明細書により「発明を実施するための形態」に援用される。
【手続補正書】
【提出日】2014年7月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パケット・データ・ネットワークおよび回線交換網を備えるマルチテクノロジ無線通信システムの前記パケット・データ・ネットワーク内でNodeBを動作させる方法であって、
回線交換網アクセス・ネットワーク識別子の修正されたバージョンを保有する工程であって、前記回線交換網アクセス・ネットワーク識別子は、前記回線交換網でユーザ機器にサービスを提供する前記回線交換網のインターワークソリューション機能(IWS)を特定するインターワークソリューション機能識別子を含む、前記工程と;
前記回線交換網アクセス・ネットワーク識別子を前記パケット・データ・ネットワークの移動管理エンティティに伝達する工程と
を備える、方法。
【請求項2】
前記インターワークソリューション機能識別子を含むように参照セル識別子を修正する工程をさらに備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ユーザ機器から受信された回線交換フォールバック・メッセージングを前記移動管理エンティティにルーティングする工程をさらに備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記回線交換フォールバック・メッセージングは、前記ユーザ機器によって前記パケット・データ・ネットワークに伝達される逆方向リンク・シグナリングを備える、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記回線交換フォールバック・メッセージングは、前記ユーザ機器を前記回線交換網に登録するための登録情報、ショート・メッセージ・サービス・メッセージ、および認証メッセージのうちの1または複数を備える、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記回線交換フォールバック・メッセージングは、前記ユーザ機器に関連する呼設定シグナリングを備える、
請求項4に記載の方法。
【請求項7】
パケット・データ・ネットワークおよび回線交換網を備えるマルチテクノロジ無線通信システム内でユーザ機器を動作させる方法であって、
パケット・データ・ネットワーク内においてユーザ機器を起動する工程と、
パケット・データ・ネットワークにユーザ機器を登録する工程と、
回線交換網との回線交換フォールバック音声呼を確立することをユーザ機器が決定する工程と、
ユーザ機器がパケット・データ・ネットワークのNodeBに回線交換網呼設定シグナリングを伝達する工程と、
回線交換網呼を設定する工程と
を備える、方法。
【請求項8】
ユーザ機器がパケット・データ・ネットワークを介して回線交換フォールバック登録メッセージをトンネリングによって回線交換網に登録する工程をさらに備える、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
回線交換フォールバックメッセージは、回線交換網のインターワークソリューション機能(IWS)にトンネリングされる、
請求項8に記載の方法。